JP3942312B2 - 集塵機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却炉排ガスや乾燥機排ガスのような比較的高温の含塵ガスをろ過する集塵機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような高温の含塵ガスをろ過するための集塵機としては、図2に示すように含塵ガス室1とクリーンガス室2とを区画する支持板3に多数の孔を設けておき、その上部から中空のセラミックフィルタエレメントを落とし込んで、首部4で吊り下げるように保持させたものが知られている(特公昭60−9843号公報)。
【0003】
セラミックフィルタエレメントは耐熱性と通気性を備えた多孔質のセラミックからなり、含塵ガス室1内のガスをろ過してクリーンガス室2から取り出すようになっている。なお、5は逆洗用ノズルであり、定期的に高圧の逆洗空気をセラミックフィルタエレメントの内部に噴射して、付着したダストを含塵ガス室1の下部に落下させるためのものである。
【0004】
図3はセラミックフィルタエレメントの首部4の拡大断面図であり、6は耐熱パッキンである。矢印Aで示すように、セラミックフィルタエレメントの胴部においては含塵ガスはほぼ垂直に壁面7を通過し、中空部8を経由して上方のクリーンガス室2に吸引されていく。しかし、セラミックフィルタエレメントの首部4にも通気性があるため、含塵ガスの一部は矢印Bで示すように支持板3の孔9と首部4との隙間からも中空部8に吸引され、首部4の外周全体にダストが付着する。
【0005】
この付着ダストは、高温状態のままでは特に問題を生じない。しかし、夜間等に集塵機が運転を停止して温度が降下すると、セラミックフィルタエレメントは熱膨張係数が小さいためにあまり収縮しないのに対して、金属製の支持板3は熱膨張係数が大きいために収縮量が大きく、首部4の外周に付着したダストを押し固める。そして翌日昇温すると支持板3の孔9と首部4との隙間が拡がって同様に含塵ガスが吸引されてダストが付着し、温度降下とともにまたダストが押し固められる。このような現象が繰り返される結果、セラミックフィルタエレメントの首部4の外周には次第に硬くなったダストのリングが厚く形成され、首部4に集中的な圧力を加えることとなる。
【0006】
そこで従来は、定期的にセラミックフィルタエレメントを交換することにより、このダストのリングを除去していた。このため、セラミックフィルタエレメントが本来持つ使用寿命よりも実際の交換時間はかなり短くなっており、ランニングコストを上昇させる原因となっていた。また、取り除いたセラミックフィルタエレメントは処分する必要があるが、放射性廃棄物の焼却炉の排ガス処理の場合にはセラミックフィルタエレメント自体も放射性廃棄物となるため、頻繁にセラミックフィルタエレメントを交換することは、この意味からも好ましくなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、首部にダストリングが形成されることを防止することにより、その使用寿命を大幅に延長することができるセラミックフィルタエレメントを使用した集塵機を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、含塵ガス室と、この含塵ガス室に隣接するクリーンガス室と、前記含塵ガス室とクリーンガス室を区分けし、含塵ガス室とクリーンガス室間を連通する孔を有する支持板と、有底筒状の胴部とこの胴部の首部の上端に形成された前記胴部より太い支持リングから構成され、前記支持板の孔に落とし込んで吊り下げ支持される耐熱性と通気性を備えた多孔質のセラミックフィルタエレメントと、前記支持リングと前記孔間を密封する、前記支持リングの外周に設けられた耐熱性パッキンを有し、含塵ガス室内のガスを前記セラミックフィルタエレメントでろ過して前記クリーンガス室から取り出すように構成され、前記孔と前記首部との間に、前記孔と首部の熱膨張・収縮を吸収する隙間を有する集塵機において、少なくともセラミック微粉末の含浸、セラミックコーティング、セラミック溶射のいずれか1の方法で、前記首部の前記支持板の厚さ以上の範囲を目封じして、前記首部の通気性を低下させ、首部から含塵ガスが吸引されることを抑制し、前記首部の外周にダストが付着することを防止したことを特徴とする。
【0009】
なお、目封じの下端が、支持板の下面より10〜30mm下端に達していることが好ましく、セラミックフィルタエレメントの首部を、SiC粉末と、焼結助剤のガラス粉末と、水とを混合した含浸液に含浸して、セラミックフィルタエレメント首部の表裏両面を目封じしたことが好ましい。セラミックフィルタエレメントは、首部を目封じして首部の通気性を低下させたので、首部から含塵ガスが吸引されることが抑制され、支持板の孔と首部との隙間にダストリングが形成されることがない。このため首部に集中的な圧力が加わることがなく、目詰まりによる本来の使用寿命が来るまで交換の必要がない。
【0010】
【発明の実施形態】
以下に本発明の実施形態を示す。
図1は本発明の一実施形態を示す中央縦断面図であり、図示のセラミックフィルタエレメントは、例えば全長が約1500mm、胴部10の外径が60mm、内径が40mm、首部4の上端に形成された支持リング11の外径が70mm程度のものである。ただし本発明のセラミックフィルタエレメントの形状、構造はこのような筒状のものに限定されるものではない。セラミックフィルタエレメントの全体は多孔質SiC等の多孔質セラミックよりなり、図示のとおり支持板3の孔9に落とし込んで支持されている。なお6は首部4の外周に設けられた耐熱パッキンである。
【0011】
本発明では、セラミックフィルタエレメントの首部4が目封じされる。この目封じは首部4の通気性を低下させるために行われ、セラミック微粉末の含浸、セラミックコーティング、セラミック溶射等の方法を採用することができる。図示の例では、#4000のSiC微粉末(平均粒径約3μm)50重量部と焼結助剤としてガラス粉末50重量部とを、80重量部の水と混合した含浸液に首部4を浸漬し、首部4の表裏両面に目封じ部12を形成した。このほか、アルミナを首部4の外周にコーティングする方法や、アルミナを首部4の外周に溶射する方法を取ることもできる。このように目封じ部12は必ずしも首部4の表裏両面に形成する必要はなく、表裏の何れか一方に形成してもよい。
【0012】
目封じ部12の長さは、支持板3の厚さよりも少し長くしておくことが好ましく、この実施形態では支持板3の厚さが50〜90mmであり、目封じ部12の長さは80〜100mmであって、目封じ部12の下端が支持板3の下面よりも10〜30mm程度下方に達している。このように目封じ部12の下端を支持板3の下面よりも更に下方まで延ばしておけば、本発明の効果を向上させることができる。なお、目封じ部12を過度に長くすることは、有効ろ過面積の減少を招くので好ましくない。
【0013】
このように構成されたセラミックフィルタエレメントは、首部4が目封じされて通気性を低下させてあるため、含塵ガスが首部4を通じて中空部8に吸引されることがなく、従来のように首部4の外周にダストが付着することがない。このため支持板3との間隙が膨張・収縮を繰り返しても従来のように首部4の外周に硬いダストリングが形成されることはない。従って、次の実施例に示すように、交換までの使用時間を従来品よりも大幅に延長することができる。
【0014】
【実施例】
製造ロットの異なる3種類の多孔質SiC製のセラミックフィルタエレメント(全長はいずれも1500mm)の首部4に、上端から100mmの長さにSiC微粉末の含浸による目封じ部12を形成した。これらのセラミックフィルタエレメントを目封じを行わない従来品とともに焼却炉排ガス処理用の集塵機にセットし、使用した。従来品と目封じ品とのフィルタ初期差圧及び交換までの使用時間との関係を表1に示した。目封じ品は従来品よりも初期差圧は1.05〜1.09倍高いものの、交換までの使用可能時間は約1.5倍と大幅に延長することができた。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】
以上に説明したように、セラミックフィルタエレメントは首部を目封じして首部の通気性を低下させたことにより、首部の外周にダストリングが形成されることを防止することができ、その使用寿命を従来品よりも大幅に延長することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図2】セラミックフィルタエレメントの使用状態を示す断面図である。
【図3】従来のセラミックフィルタエレメントの問題点を示す断面図である。
【符号の説明】
1 含塵ガス室、2 クリーンガス室、3 支持板、4 首部、5 逆洗用ノズル、6 耐熱パッキン、7 壁面、8 中空部、9 孔、10 胴部、11 支持リング、12 目封じ部
Claims (3)
- 含塵ガス室と、この含塵ガス室に隣接するクリーンガス室と、前記含塵ガス室とクリーンガス室を区分けし、含塵ガス室とクリーンガス室間を連通する孔を有する支持板と、有底筒状の胴部とこの胴部の首部の上端に形成された前記胴部より太い支持リングから構成され、前記支持板の孔に落とし込んで吊り下げ支持される耐熱性と通気性を備えた多孔質のセラミックフィルタエレメントと、前記支持リングと前記孔間を密封する、前記支持リングの外周に設けられた耐熱性パッキンを有し、含塵ガス室内のガスを前記セラミックフィルタエレメントでろ過して前記クリーンガス室から取り出すように構成され、前記孔と前記首部との間に、前記孔と首部の熱膨張・収縮を吸収する隙間を有する集塵機において、少なくともセラミック微粉末の含浸、セラミックコーティング、セラミック溶射のいずれか1の方法で、前記首部の前記支持板の厚さ以上の範囲を目封じして、前記首部の通気性を低下させ、首部から含塵ガスが吸引されることを抑制し、前記首部の外周にダストが付着することを防止したことを特徴とする集塵機。
- 目封じの下端が、支持板の下面より10〜30mm下端に達していることを特徴とする請求項1に記載の集塵機。
- セラミックフィルタエレメントの首部を、SiC粉末と、焼結助剤のガラス粉末と、水とを混合した含浸液に含浸して、セラミックフィルタエレメント首部の表裏両面を目封じしたことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の集塵機。
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