JP3941530B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の加熱庫内をコンベアベルトにて被加熱物を搬送・加熱する構成の高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数個の加熱庫内をコンベアベルトにて被加熱物を搬送・加熱する構成の高周波加熱装置は、例えば、特開平11−074071号公報に記載されているようなものがあった。図10は、前記公報に記載されたコンベアベルトにて被加熱物を搬送・加熱する構成の高周波加熱装置を示すものである。
【0003】
図10において、1は加熱庫、2は回転アンテナ、3は被加熱物検出装置、4は開口、5は導波管、6はチョーク、7はベルト駆動モーター、8はコンベアベルトを示す。複数個の同一形状・同一給電の加熱庫を連結し、それぞれの加熱庫へ供給する高周波電力を連続あるいは断続運転で制御しながら、その中をコンベアベルトにて食品を搬送・加熱するものである。食品の加熱ムラを軽減するために、連結された加熱庫の高周波電力を、先頭加熱庫から順に自然対数的に減少させる電力配分とし、またそれぞれの加熱庫の入口に被加熱物検出装置を設けて食品の最前列及び最後尾を検出し、加熱庫内を食品が十分に満たしていない最前列及び最後尾の通過時に、供給電力を減じる構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、多様化する食材や、食材の保存方法に応じた最適な加熱ができず、また加熱パターンに従った加熱調理のみのため、特に食材の種類を切り替えた当初は、全加熱庫を通過した後でなければ、食材の加熱状況がチェックできないだけでなく、その状況にあわせて出力を切り替えた場合も、すぐに結果は現れず、全加熱庫を通過した後、初めてその効果が確認できるため、大量の調理の仕損じが生じるだけでなく、この高周波加熱装置を活用するためには、ノウハウの蓄積や熟練を要する等の欠点があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、加熱パターンを食材に応じて選択的に使い分けるとともに、加熱パターンに相似的に出力切り替えができる構成とする事により、多岐に渡る食材に適した加熱調理ができるだけでなく、最後尾の加熱庫直前で加熱状況がチェックでき、最後尾の加熱庫を加熱パターンから独立させて制御できる構成とすることにより、調理の仕損じを防止することができる。また、最後尾の加熱庫直前に、食材温度を検出する温度検出手段を設けることにより、食材の大きさや初期温度のバラツキ、あるいは、投入口に並べられた食材の間隔のバラツキ等で生じる加熱ムラを最後尾加熱庫で補正することができる。更には、食材投入口の大きさを加熱庫と同一にし、加熱庫1つ分ずつ搬送できる構成にする事から、特に新規の食材の加熱条件を見出すために、食材のロスを低減し、開発の効率を高めることができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の高周波加熱装置は、加熱庫個々に高周波出力の設定ができ、相互の加熱庫の出力バランス、即ち加熱パターンを維持しながら、出力切り替えスイッチにより、高周波出力を可変にすることから、多岐に渡る食材及び食材の保存状況に適応することができるとともに、最後尾加熱庫による加熱直前で停止させる機能と、最後尾加熱庫を上記加熱パターンから離脱して、マニュアル設定が可能な調節スイッチを設けることにより、従来のように調理結果が出てから調節するのではなく、事前に調節が可能になるのみならず、最後尾加熱庫を加熱調理の調節用として用いることにより、調節内容を即座に反映することができる。また、加熱庫1つ分の食材を容易に並べることのできる投入口とし、加熱庫1つ分ずつ順送りして、加熱パターンに従って加熱できる構成とすることにより、食材の最前列・最後尾に出やすい加熱ムラの影響を受けることなく、少量の食材で試運転が可能となり、新しい食材に対する加熱パターン・高周波出力レベル・搬送速度の見極めが容易にできるものである。また、最後尾加熱庫の直前に温度検出手段を設け、この位置でのあるべき温度と検出された温度を比較し、最後尾加熱庫で加熱調節を行うことにより、温度ムラの低減を継続的に図ることが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
発明は、多岐に渡る食材及び食材の保存方法に適応するため、個々の加熱庫の高周波電力供給バランス、即ち加熱パターンを任意に、あるいは選択的に可変とし、また、この加熱パターンを維持しながら出力切換ができることから、容易に食材に適した加熱方法を見出すことができるとともに、最後尾の加熱庫のみ、自在に設定変更が可能な構成であることから、食材の加熱状態を加減する場合に、調節内容が即座に結果に反映され、調節が容易であるだけでなく、食材の加熱調理の仕損じを低減できる効果がある。
【0008】
また本発明は、最後尾加熱庫の加熱開始直前に動作を停止し、食材を取り出してチェックできる構成とすることにより、最終の調理結果を見る以前に、調節が可能となり、更に食材の加熱調理の仕損じを低減できるものである。
【0009】
また本発明は、最後尾加熱庫による加熱調節の割合が大きくなった場合に、全体の加熱パターンが崩れ、加熱ムラが生じやすくなるため、最後尾加熱庫で必要とされる高周波電力を、加熱パターンに従って、前段の加熱庫に振り分けるものである。
【0010】
また本発明は、新たな食材を導入する場合に、前述したような最後尾加熱庫による調節だけでは、調節範囲を逸脱する可能性のある場合に、加熱庫1つ分だけの食材で、試運転ができる構成とすることにより、加熱プログラムの開発の効率向上と、食材の仕損じの低減が図れるものである。
【0011】
また本発明は、食材の種類・保存方法に応じて決定された最適の加熱プログラムであっても、食材を投入するときの並べ方や、食材の重量・初期温度等のバラツキに起因する加熱ムラは吸収できないため、最後尾加熱庫の直前に温度検出手段を設け、食材の温度を検出するとともに、この検出信号に従って、最後尾加熱庫で加熱を調節することにより、加熱ムラを低減することができる。
【0012】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(実施例1)
図1は、本発明の第一の実施例を示す高周波加熱装置の外観図である。図1において、9は食材を投入する投入口、10は食材を取り出す取り出し口、11−aから11−eは、それぞれの加熱庫1に対応して設けられたドアであり、食材の加熱状況のチェックや、加熱庫1の清掃用に用いる。12−a及び12−bは、コンベアベルト8の清掃用に使用する清掃用ドアであり、また、13は操作パネルを示す。
【0014】
図2は、同要部断面図であり、1−aから1−eは連結された加熱庫、4はその開口を示し、駆動ローラー14によりコンベアベルト8が駆動され、その上に載置された食材(図示せず)が、開口4を通して、加熱庫1内を通過し、加熱される仕組みとなっている。6はチョーク、15はマグネトロンを示す。本実施例では、各加熱庫1の上部及び下部にマグネトロン15をそれぞれ4本ずつ配置した構成となっている。
【0015】
図3は、同回路図であり、16は主開閉器、17はインバーター、7はベルト駆動モーターを示す。制御手段18により、インバーター17を介して、ベルト駆動モーター7は自在に回転数を変えることができ、これにより駆動ローラー14を駆動して、コンベアベルト8の速度を制御する。19−aから19−eは高圧電源部であり、個々の加熱庫1−aから1−eにそれぞれ対応するとともに、各高圧電源部19は、それぞれ8個のマグネトロン15を駆動する。
【0016】
図4は、この制御の様子を示したタイムチャートであり、(a)は、冷凍状態の食材を20〜40℃まで、あるいは冷蔵状態の食材を60〜80℃まで加熱する場合の加熱パターンである。食材の初期温度や重量、熱容量、あるいはコンベアベルト8の速度設定により、必要な高周波電力量は異なるが、加熱ムラを低減して、その食材に適した加熱をするための加熱パターンに変化はないため、加熱パターンを維持したまま、高周波出力レベルを選択し、最適な調理結果が得られるようにする。この様子を示したタイムチャートが(b)であり、例えば、最大出力のレベル10での加熱状態を示したタイムチャート(a)に対し、60%の出力のレベル6で運転した場合、それぞれの加熱庫1−a〜1−eの高周波出力が60%となり、加熱パターンは相似形となる。また、食材の種類や予備調理の有無、調理内容の違いによって、加熱パターンを変更する必要があり、(c)に示すタイムチャートは、冷凍状態の食材の解凍のみを行う場合の加熱パターンである。同様に、この加熱パターンを維持しながら、最適な解凍結果が得られるように高周波出力レベルを選択する。
【0017】
搬送型の高周波加熱装置を用いて、大量の食材の加熱調理を行う場合、過去から蓄積された調理データに従って、控えめな高周波出力設定で調理加熱を開始するわけであるが、食材の重量や初期温度を含む熱量のバラツキは、10%を越えることが常であり、開始当初にロスが出たり、他の調理機器を併用して、仕上がり状態を調節するというように、使い勝手の悪いものであった。また、食材の加熱調理結果をみて、高周波出力レベルを調節する場合、例えば、コンベアベルト8の速度設定が5分、即ち、全加熱庫を通過し終える時間が5分の場合、高周波出力レベルを変更してから、最終結果が現れるまでに5分+チョーク6を通過する時間を要するということであり、この結果をみて更に変更が必要となれば、更に5分以上を要するというように、調節するにも経験が必要とされる構成であった。
【0018】
本発明による高周波加熱装置では、加熱パターンに従って、高周波出力レベルを調節する以外に、最後尾の加熱庫1−eに限って、単独での出力設定ができる構成とした。このことにより、食材の加熱調理結果を見て、最後尾の加熱庫1−eの出力を調節した場合、例えば、コンベアベルト8の速度設定が5分設定であれば、食材がチョーク6を通過する時間を経過すれば、調節の効果が現れ始め、更に1分経てば、結果を確認することができる。過去に多くの実績のある食材であれば、前述の内容で、無駄のない対応が可能であるが、そうでない場合に、本発明では、最後尾加熱庫1−eによる加熱が始まる直前に、加熱と、コンベアベルト8を停止させることができる構成とした。最後尾加熱庫1−eに開閉自在に設けられたドア11−eより食材を取り出すとともに、加熱状態をチェックし、最後尾加熱庫1−eの高周波出力レベルを調節することで、加熱調理開始当初より、失敗無く運転することが可能となる。
【0019】
しかしながら、最後尾加熱庫1−eによる調節の割合が非常に大きい場合、全体の高周波電力量は同じであっても、加熱パターンのバランスが崩れるために、加熱ムラを生じる可能性が高くなる。加熱状態の一時的な調節時においては、前述した対応となるが、継続して運転を続ける場合に、加熱パターンを回復し、加熱ムラを押さえる制御を図5に示す。
【0020】
図5のタイムチャートは、例として、図4(b)の加熱パターンと高周波出力レベルを選択し、最後尾加熱庫1−eを手動にて、35%の出力レベルに調節した場合を(a)に示す。この加熱パターンの場合、全加熱庫による1レベル当たりの加熱量は、次の式にて計算される。
【0021】
加熱量/レベル=(100+65+40+25+15)×0.1=24.5%即ち、最後尾加熱庫1−eの高周波出力設定値が、本来の値9%を除いて、24.5%を越えた場合に、全体の高周波出力レベルをシフトし、最後尾加熱庫1−eの出力から23%(最後尾加熱庫1−e分の1.5を除いた値)を減じる制御を行った結果を(b)に示す。もちろん、これらの制御を同時に行えば、中間にある食材が正しく加熱されないため、先頭の加熱庫1−aからコンベア速度に合わせて順に出力レベルをシフトし、最後尾加熱庫1−eに到達した時に、23%の出力を減じる制御を行う。
【0022】
図6は、これらの操作を行う操作パネル13の正面図である。通常の調理加熱の場合、主開閉器16をONにし、モード切換スイッチ20で加熱パターンを選択、出力切換スイッチ21で高周波出力を、コンベアスイッチ22でコンベア速度をそれぞれ設定した後、食材を投入口9に並べる。供給開始ボタン23を押すと、コンベアベルト8による食材の搬送が開始され、食材の先頭が加熱庫1の中央部にさしかかる度に加熱庫1−aから1−eまで順次、高周波電力供給を開始する。食材の最後尾が、入口側のチョーク6に隠れた時点で、終了ボタン24を押すと、食材の最後尾が加熱庫1の中央部にさしかかる度に加熱庫1−aから1−eまで順次、高周波電力供給を停止し、全ての食材がコンベアベルト8上から排出された時点で、コンベアベルト8を停止させる。食材の先頭と最後尾に対して、上記のような制御を行う理由は、高周波で加熱する場合、供給された電力だけで加熱量が決まるのではなく、食材の量にほぼ反比例するため、食材が加熱庫1を十分に満たしていない状態では、高周波電力供給量を加減する必要があり、また、加熱庫1を空焼き状態にしないためである。最後尾加熱庫1−eの高周波電力は、モード切換スイッチ20で加熱パターンを、出力切換スイッチ21で高周波出力を選んだ時点で自動的に決定されるが、手動スイッチ25により、最後尾加熱庫1−eの高周波出力を自在に変更することができるため、取り出し口10から取り出される加熱調理済みの食材温度をチェックすることにより、加熱加減を調節することができる。また、最終停止スイッチ26をONにして、供給開始ボタン23を押した場合、食材の先頭が最後尾加熱庫1−eの中央にさしかかったところで、搬送及び加熱が停止されるため、ドア11−eより食材を取り出し、温度チェック後、手動スイッチ25により、最後尾加熱庫1−eでの加熱量を事前に決定することができ、その後、供給開始ボタン23を押せば、加熱が再開される。上述のように、手動スイッチ25で、最後尾加熱庫1−eの出力調節を行った時、予め定められた調節量を超える場合は、運転切換スイッチ27が点灯し、運転切換スイッチ27を押せば、加熱庫全体の高周波出力レベルが切り替わり、本来の加熱パターンに近づけることができる。28は、加熱パターンを予め設定・記憶させるためのモード設定ボックスであり、ここで設定された加熱パターンをモード切換スイッチ20により、選択する仕組みである。正転スイッチ29,逆転スイッチ30,及び停止スイッチ31は、コンベアベルト8のみを駆動・停止させるスイッチであり、コンベアベルト8の清掃時に使用する。
【0023】
以上のように、実施例1の構成によれば、加熱パターンを食材に応じて選択的に使い分けるとともに、加熱パターンに相似的に出力切り替えができる構成とする事により、多岐に渡る食材に適した加熱調理ができるだけでなく、最後尾の加熱庫直前で加熱状況がチェックでき、最後尾の加熱庫を加熱パターンから独立させて制御できる構成とすることにより、調理の仕損じを防止することができるものである。
【0024】
(実施例2)
図7は、本発明の第二の実施例を説明するための、食材の先頭及び最後尾の加熱状況を示す加熱チャートである。食材が投入口9に並べられ、供給開始ボタン23が押されると、コンベアベルト8による食材の搬送が始まり、食材の先頭が加熱庫1−aの中央アに到達したとき、加熱庫1−aの加熱が開始され、加熱庫1−b以下も同様に、それぞれの中央部イ、ウ、エ、オに到達した時点から、それぞれの加熱が開始される。これは前述のように、高周波加熱の場合、加熱量は食材の量に略反比例するため、食材が加熱庫1−aの半分を満たした位置アから加熱を開始すると、食材に加わる熱量は、定常状態のほぼ倍、加熱時間は半分となる。(a)に示したタイムチャートを微視的に、即ち、食材を1列ずつ表したものが(b)である。例として、食材の最前列Aから、最後列Zまで順に搬送され、加熱庫1には、それぞれ5列分、収容可能とする。また、最後列Zの通過時は、最前列Aとは逆に、加熱庫1の中央部を通過する度に、順次、加熱を停止する。この時の食材のそれぞれの列に対する加熱量を表に示す。前列のA〜E、後列のV〜Zは、標準の加熱量ではなく、過渡的な状態であることが明らかである。これは、例えばA列であれば、加熱当初、倍の加熱量であっても、D列・E列が加熱庫1に導入されるに従い、徐々に加熱量が下がるためであって、逆に、C列は、A列と同様に、加熱当初は加熱量が倍あるにもかかわらず、加熱庫1の中央部通過後も、標準的な加熱がなされるために起因する。即ち、標準的な加熱状態の食材を得るためには、前後に10列分の過渡的な加熱状態の食材が発生する。換言すれば、新しい食材や、異なった保存方法による食材の加熱調理プログラムを開発する場合に、非常に多くの無駄を生じることになる。
【0025】
図8は、本発明の第二の実施例を示すタイムチャートである。投入口9と、加熱庫1−a〜1−eを同一寸法で構成し、コンベアベルト8をこの寸法ずつ移動して加熱する、所謂バッチ方式である。(1)の段階で、投入口9に食材を並べ、(2)の位置で、コンベアベルト8を停止して、加熱庫1−aで所定時間加熱し、以降同様に、(3)、(4)と順次加熱をすすめる。この機能を持たせることにより、新しい加熱調理プログラムを開発する場合に、加熱庫1つ分の食材で定常状態の加熱が確認できるため、食材の無駄を省き、効率的な開発を行うことができる。図8で、チョーク6寸法を加熱庫寸法に合わせた場合には、食材を加熱庫1つ分だけでなく、任意に投入することができる効果を生じる。また、この操作は、図6において、バッチスイッチ32をONにし、供給開始ボタン23を押すことにより実現できる。
【0026】
(実施例3)
上述したように、食材に適した加熱調理プログラムを用いて、安定した調理を続ける中において、長時間運転する場合に、加熱ムラを生じる最も大きな要因は、投入口9に並べられた食材の密度であり、特にコンベアベルト8の流れの方向に対するピッチの粗密である。加熱調理開始当初は、手動スイッチ25等を用いて、加熱具合を微調整し、必要に応じて、運転切換スイッチ27で加熱パターンを修正するといった管理された状態におかれるが、以降の連続運転中は、抜き取り検査での定期的な管理となる。本実施例では、図2に示す温度検出手段33を用いて、連続的に管理・微調整する方法を示す。
【0027】
一般的に、食材の温度を検出する手段として、赤外線センサーが多く用いられ、家庭用の高周波加熱装置で実施されているが、その方法は、食材の仕上がり温度をみて、加熱を停止させるものである。しかしながら、搬送式高周波加熱装置では、食材の仕上がり温度をみた時点では、それ以降に加熱手段が存在しないため、手遅れであり、仮に搬送を停止して追加加熱をした場合には、温度を把握していない他の食材に対しても影響が出るため、実施は不可能である。本発明による高周波加熱装置では、図2に示すように温度検出手段33を最後尾加熱庫1−eの直前に設けるとともに、最後尾加熱庫1−eを加熱調節用として用いることにより、実現しうるものである。
【0028】
図9は、実施例3による加熱調節の様子を示すタイムチャートである。調理加熱当初の手動運転時に、加熱庫1−e直前の食材温度を検出して記憶し、検出温度幅が予め設定されるとともに、その時の最後尾加熱庫1−eの高周波出力が標準として記憶される。自動運転に切り替わり、食材の温度がA〜Nのように検出された場合を例にとると、A〜Eのように検出温度幅の上限・下限範囲内であれば、最後尾加熱庫1−eの出力は継続し、F・Gのように連続して下限を下回った場合に、出力を標準から、予め設定された調整幅の範囲で上昇させ、また、I・Jのように、連続して検出温度幅内に入ったり、あるいは、L・Mのように、連続して上限を越えた場合に、同様に最後尾加熱庫1−eの出力調節が行われる。これは、最後尾加熱庫1−e内にも、食材が数列並ぶためであり、また、食材の1列のみでの検出温度では、傾向がつかめず、誤動作の要因となるためである。もちろん、最後尾加熱庫1−eを分割し、食材の1列毎に対応のとれる構成であれば、この限りではない。図6において、前述した自動運転の操作方法は、加熱調理開始当初に、手動スイッチ25等を用いて、加熱具合を微調整し、必要に応じて、運転切換スイッチ27で加熱パターンを修正した後、自動スイッチ34を押すことにより、自動運転が開始される。35は最後尾加熱庫1−eの出力調整幅を決める強弱切換スイッチであり、食材に応じて決定する必要がある。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、発明によれば、多岐に渡る食材や、その保存方法に適した加熱調理ができるだけでなく、加熱調節が容易で、調理の仕損じを低減することができる。
【0030】
また、特に新しい食材の加熱プログラムを開発する場合に、食材の無駄を無くすとともに、加熱条件が見出しくなり、開発の効率を高めることができる。
【0031】
また、長時間連続運転が常である搬送型高周波加熱装置での、食材投入時の並べ方のバラツキや、食材の重量・初期温度のバラツキに対し、継続的に温度管理ができ、食材の加熱ムラを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における高周波加熱装置の外観図
【図2】 本発明の実施例1における高周波加熱装置の要部断面図
【図3】 本発明の実施例1における高周波加熱装置の回路図
【図4】 (a)本発明の実施例1における高周波加熱装置の加熱パターン図
(b)上記(a)を出力制御した加熱パターン図
(c)本発明の実施例1における高周波加熱装置の他の加熱パターン図
【図5】 (a)本発明の実施例1における高周波加熱装置の手動による出力制御を示す加熱パターン図
(b)上記(a)の加熱パターン回復後の加熱パターン図
【図6】 本発明の実施例1における高周波加熱装置の操作パネルの正面図
【図7】 (a)本発明の実施例2における高周波加熱装置の食材への電力供給のタイミングを示す図
(b)上記(a)の食材への供給電力分布を示すタイムチャート
【図8】 本発明の実施例2における高周波加熱装置のバッチ方式による加熱を示すタイムチャート
【図9】 本発明の実施例3における高周波加熱装置の温度検出手段を用いた加熱制御を示すタイムチャート
【図10】 (a)従来の高周波加熱装置の要部を示す平面図
(b)従来の高周波加熱装置の要部を示す正面図
【符号の説明】
1 加熱庫
4 開口
7 ベルト駆動モーター
8 コンベアベルト
9 投入口
10 取り出し口
11 ドア
13 操作パネル
14 駆動ローラー
15 マグネトロン
18 制御手段
21 出力切換スイッチ
25 手動スイッチ
26 最終停止スイッチ
27 運転切換スイッチ
32 バッチスイッチ
33 温度検出手段
34 自動スイッチ

Claims (1)

  1. 隣接して設けられた複数個の同一構成の加熱庫と、各々の加熱庫に設けられた入口及び出口の被加熱物用開口と、これら開口を通して全加熱庫を貫通するコンベアベルトと、該コンベアベルトを駆動する駆動手段と、各々の加熱庫に高周波を供給する高周波発生装置と、該高周波発生装置の発生電力及び前記コンベアベルトの走行速度を制御する制御手段とを具備し、前記複数個の加熱庫は、調理内容に応じた加熱パターンに従って、それぞれの高周波供給電力が割り当てられ、前記制御手段に設けられた出力切換スイッチにより、前記加熱パターンを維持しながら、高周波出力を可変にできるとともに、前記複数個の加熱庫のうち、最後尾の加熱庫の高周波出力は、手動でも可変とできる構成とした高周波加熱装置において、前記コンベアベルトに食材が載置され、前記複数の加熱庫内を搬送された食材の最前列が、最後尾加熱庫で加熱される直前に加熱・搬送を停止させるとともに、前記最後尾加熱庫に設けたドアから食材を取り出して温度確認をすることにより食材の加熱状況が確認できる構成とした高周波加熱装置。
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