JP3940555B2 - マルチメディア端末装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチメディア端末装置に関し、例えば、PDA(Personal Digital Assistants/パーソナル・デジタル・アシスタンツ)装置、デジタルスチルカメラ、プリンタ、画像アルバム装置等として適用されるマルチメディア端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マルチメディア端末装置は、様々な機器、装置として構成される。特に近年の半導体技術の進歩により、これまで据え置型機器でしか為し得なかった様々な機能が、携帯端末で実現されるようになった。また、同一の機能を提供する機器であっても、アナログ方式からデジタル方式への移行がめまぐるしく進んでおり、利用者はそのことにより、より多彩なアプリケーションを享受することができるようになっている。特に、画像、音声によるアプリケーションは、その進歩が目覚しく、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、MP3再生機など様々な機器が提供されている。
【0003】
これらの装置では、各アプリケーション毎に装置が特化しており、そのため利用者はアプリケーション毎にこれらの機器を用意する必要があった。特に、画像、音声の符号化方式には様々な方式が提案、実用化されており、各々のアプリケーション毎に最適な方式が実装されている。
【0004】
一方で、これらの符号化方式は、技術の進歩に伴ってその時々に完了が加えられることが常であり、利用者は新たな符号化方式に対応したアプリケーションを実現するためには、その都度新たな装置を購入する必要があった。
【0005】
このような状況を鑑みて、たとえば、所定の資料により公開された従来技術に示されている”デジタルスチルカメラに関わる従来技術3”のように、画像データと共に復号のための処理プログラムを記録媒体に記録しておく方式が提案されている。
【0006】
デジタルスチルカメラに関わる従来技術例1として先願発明例1の特開平8−98124号では、IOカードからカードドライバをロードして動作するカメラが示されている。
【0007】
デジタルスチルカメラに関わる従来技術例2として先願発明例2の特開平6−237431号では、MD(Mini Disc)からファームをロードして動作するカメラが示されている。
【0008】
デジタルスチルカメラに関わる従来技術例3として先願発明例3の特開平11−55609号では、記録媒体に画像データとデコーダソフトを格納するカメラが示されている。
【0009】
上述したように従来の装置では、各アプリケーション毎に装置が最適化されており、対応している記憶媒体や通信機能の種類も、各アプリケーションにおいて最適なもの(記憶容量、IOレート、通信速度、レート制御などの点で最適なもの)が設定されている。また、電力管理(動作可能時間の提示、省電力機能)においても、用いられている処理部の特性を固定的に管理している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の方式は、ソフトウェアによる処理である。このために、処理部を(プロセッサと同一プロセスで設計した)ワイヤードハードロジックで構成した方式に比べると、処理性能の劣化は避けることができないという問題点を伴う。
【0011】
本発明は、ハード構成、ソフト構成がより効率的なマルチメディア端末装置を提供することを目的とする。本目的の請求項ごとの詳細な内容を以下に示す。
【0012】
請求項1から8は、上記のような状況を鑑みてなされたもので、上記のような不具合を解決することを目的としている。
【0013】
請求項9および10は、請求項1から8により装置を構成する場合、アプリケーションによっては、装置に装着された記憶媒体や通信機能の種別と、アプリケーションで求められる性能が適合せず、処理性能の劣化を招く場合が懸念されるといった状況を鑑みてなされたものであり、このような不具合を解決することを目的としている。
【0014】
加えて、利用者にとっては、請求項1から8により構成された機器間のデータの受け渡しを記憶媒体の授受によって行う場合、データに必要な処理手段と記憶媒体の双方を授受する必要があり、その操作がわずらわしい。合わせて請求項9は、上記のような不具合を解決することを目的としている。
【0015】
一方、請求項1から10により装置を構成する場合、各アプリケーション毎の処理部の特性や省電力機能を一意に知ることが困難である(予めCPU側にすべてのデータを保持していなくてはならない)。請求項11は、上記のような状況を鑑みてなされたものであり、上記のような不具合を解決することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、被写界像を撮影して該撮像された被写界像を表す画像信号をデジタル画像データに変換する手段と、前記デジタル画像データに信号処理を施す信号処理手段とを具備するマルチメディア端末装置において、前記信号処理手段は当該マルチメディア端末装置本体と着脱可能に構成され、該信号処理手段を交換することにより、複数の異なる信号処理を実行可能とし、前記信号処理手段は、消費電力を前記マルチメディア端末装置本体へ通知する手段を具備することを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、デジタル画像データを入力する手段と、該入力されたデジタル画像データに信号処理を施す信号処理手段と、前記デジタル画像データを画像信号に変換し表示する手段とを具備するマルチメディア端末装置において、前記信号処理手段は当該マルチメディア端末装置本体と着脱可能に構成され、該信号処理手段を交換することにより複数の異なる信号処理を実行可能とし、前記信号処理手段は、消費電力を前記マルチメディア端末装置本体へ通知する手段を具備することを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項 1 または2に記載のマルチメディア端末装置において、マイク等の音声を入力する手段と、前記入力された音声信号をデジタル音声データに変換する手段とを具備、前記信号処理手段は、該デジタル音声データに信号処理を施す音声信号処理手段を具備することを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項 1 または2に記載のマルチメディア端末装置において、デジタル音声データを入力する手段と、前記入力されたデジタル音声データに信号処理を施す音声信号処理手段と、前記デジタル音声データを音声信号に変換し、所定のスピーカ等へ出力する手段とを具備、前記信号処理手段は、前記音声信号処理手段を一体化して構成したことを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段には、画像符号化手段を含むことを特徴とする。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項2記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段には、画像復号化手段を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項3記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段には、音声符号化手段を含むことを特徴とする。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項4記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段には、音声復号化手段を含むことを特徴とする。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項1から8の何れかに記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段には、データを記憶するための記録媒体を一体化して構成したことを特徴とする。
【0025】
請求項10記載の発明は、請求項1から8の何れかに記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段には、データを送受するための通信手段を一体化して構成したことを特徴とする。
【0026】
請求項11記載の発明は、請求項1から10の何れかに記載のマルチメディア端末装置において、信号処理手段は、消費電力を抑制して動作する複数の動作モードで動作することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明によるマルチメディア端末装置の実施の形態を詳細に説明する。図1から図5を参照すると本発明のマルチメディア端末装置の一実施形態が示されている。
【0029】
図1は、装置の構成例を示すブロック図である。図1において、1は装置本体、2は着脱可能に構成された画像・音声処理部、3は装置全体の制御を行うために設けられた、CPU、メモリ、タイマ等からなるシステム制御部である。
【0030】
また4は音声入力のために設けられたマイク、5はマイクからの音声信号を増幅・A/D変換するために設けられた専用ICからなる音声入力処理部、6はデジタル音声データをD/A変換、増幅するために設けられた専用ICからなる音声出力処理部、7は音声出力のために設けられたスピーカ、8は撮像のために設けられた光学系部品(レンズ及びレンズ駆動モータ)、CCD、CCD駆動回路等からなる撮像部、9は撮像部で得られた画像信号に対してA/D変換・色空間変換・色補正などを行うために設けられた専用LSIからなる撮像処理部である。
【0031】
さらに、10は撮像部のCCD駆動回路・レンズ駆動モータを制御してフォーカシング・露出調整等を行うために設けられた専用ICからなる撮像制御部である。11はデジタル画像データをLCDへ表示するための信号処理を行い、また、ユーザインタフェイスのための種々のグラフィック画像を生成しLCDへ表示するために設けられたD/A変換器・表示用メモリ・オンスクリーンディスプレイコントローラ等からなる表示制御部である。
【0032】
12は画像を表示し、また、ユーザインタフェイスのためのグラフィックを表示するために設けられたLCDである。13は図示されていないキー、ダイアル等のユーザインタフェイスのためのハードウェア及び装置内部の各種SWの状態を検出、あるいは制御するために設けられたパラレルポート等からなるハードキーインタフェイス部を示している。なお、図中の波線は制御用バスを、一点鎖線は音声データバスを、二点鎖線は画像データバスを表している。
【0033】
図2に、デジタルスチルカメラのアプリケーション用の、画像・音声処理部2の構成例を示す。図2において、100は図1の画像・音声処理部2と同一である。101はデジタル画像データをISO標準JPEGベースライン方式によって符号化、復号化するために設けられた専用LSIからなる画像コーディックである。102は記録メディアとのインタフェイスのために設けられたメモリカードコントローラ等からなる記録メディアインタフェイス部である。103は圧縮された画像信号や画像に纏わる種々の情報を記憶するために設けられたフラッシュメモリからなる記録メディアを示している。
【0034】
図3に、TV電話のアプリケーション用の画像・音声処理部2の構成例を示す。図3において、200は図1の画像・音声処理部2と同一、201はデジタル画像データの拡大縮小を行うために設けられた専用LSIからなるスケーラ、202はデジタル画像データをITU−T勧告H.263方式によって符号化/復号化するために設けられた専用LSIからなる画像コーディック、203はデジタル音声データのエコーキャンセルを行うために設けられたエコーキャンセラ、204はデジタル音声データをITU−T勧告G.723方式によって符号化、復号化するために設けられた専用LSIからなる音声コーディック、205はITU−T勧告H.324方式に従ったデータのマルチプレクス、プロトコル制御を行い、また、携帯電話とのデータ通信を行うために設けられた通信コントローラ等からなる通信制御部、206は携帯電話とのインタフェイスライン、をそれぞれ示している。
【0035】
その他の例については、下記の表1にその具備する機能をまとめた。表1のデジタルスチルカメラ1が図2、TV電話が図3に対応している。
【0036】
【表1】
Figure 0003940555
【0037】
表1のアプリケーション/機能の例を以下に示す。まず、デジタルスチルカメラアプリケーションの動作について説明する。
【0038】
利用者は撮影に先立ち、図示されていない種々のキー、ダイヤルを操作し、撮影モード(高画質モード、低画質モード、文書撮影モード等)を決定する。利用者の操作内容はハードキーインタフェイス部13を通じてシステム制御部3で判別され、システム制御部3は操作に応じて表示制御部11へガイダンスグラフィックを生成して、利用者に次操作を促す。
【0039】
システム制御部3は、撮影モードが決定されると、モードに応じた処理パラメータを撮像制御部10へ設定する。撮影の準備が整った後、図示されていないレリーズボタンの半押し状態が検出されると、その操作はモード設定と同様にしてハードキーインタフェイス部13を通じてシステム制御部3で判別される。
【0040】
撮像部8は撮像制御部10からの制御に従い、実際の撮影に先立って、プレビュー画像を表示するための撮像動作を開始する。撮像されたデータは連続的に撮像処理部9へ送られ、撮像処理部9では色空間変換、ガンマ補正、ホワイトバランス調整などの処理を施した後、画像データを表示制御部11へ送る。また、この時同時に撮像制御部10では、フォーカス、露出の検出を行い、撮像部8を制御して調整を行う。
【0041】
表示制御部11では、画像データを信号処理してLCD12へ表示し、利用者へ撮像状態を提示する。図示されていないレリーズボタンが押されると、その操作は同様にしてハードキーインタフェイス部13を通じてシステム制御部3で判別される。
【0042】
撮像部8は撮像制御部10からの制御に従い、所定の画像を取り込み撮像処理部9へ送り、撮像処理部9は、撮影モードに応じた画像処理を行う。一方、システム制御部3は、撮影モードに応じたヘッダー情報を作成し、それを画像処理部2内の記録メディアインタフェイス部102を介して、記録メディア103へ記録する。続いて、システム制御部3は、画像データの書き込み開始を記録メディアインタフェイス部102へ設定する。
【0043】
撮像処理部9で処理された画像データは、画像音声処理部2内の画像コーディック101へ逐次転送され、画像コーディック101は転送されたデータをISO標準JPEGベースライン方式で圧縮処理する。圧縮されたデータは、記録メディアインタフェイス102へ転送され、記録メディアインタフェイス102は、先のヘッダー情報に続けて、圧縮画像データを記録メディア103へ記録する。以上で一連の撮影動作を完了する。
【0044】
続いて再生時の動作について説明する。利用者は、図示されていない種々のキー、ダイヤルを操作し、再生を行うファイルを選択する。利用者の操作内容はハードキーインタフェイス部13を通じてシステム制御部3で判別され、システム制御部3は、操作に応じて表示制御部11へガイダンスグラフィックを生成して、利用者に次操作を促す。
【0045】
システム制御部3は、再生するファイルが決定されると、画像音声処理部2内の記録メディアインタフェイス部102を介して、記録メディア103からヘッダー情報を読み出す。システム制御部3は、ヘッダー情報を解析し、その内容に応じて表示制御部11へガイダンスグラフィックスを生成し、LCD12へ表示する。続いて、システム制御部3は、画像データの読み込み開始を記録メディアインタフェイス部102へ設定する。
【0046】
記録メディアインタフェイス102は、記録メディア103からヘッダー情報に続く画像データを読み出し、画像コーディック101へ転送する。画像コーディック101は、転送されたデータをISO標準JPEGベースライン方式で伸長処理し、伸長された画像データを逐次表示制御部11へ転送する。表示制御部11は、画像データを一旦表示用メモリへ格納して、必要に応じて変倍の処理を施した後、LCD12へ表示を行う。以上で一連の再生動作を完了する。
【0047】
次に、TV電話アプリケーションの動作について説明する。利用者は、TV電話の開始に先立ち、図示されていない種々のキー、ダイヤルを操作し、通信相手先の電話番号や通信モード(画質優先/音質優先など)を決定する。利用者の操作内容は、ハードキーインタフェイス部13を通じてシステム制御部3で判別される。
【0048】
システム制御部3は、操作に応じて表示制御部11へガイダンスグラフィックを生成して、利用者に次操作を促す。また、システム制御部3は、通信相手、通信モードが決定されると、通信制御部205を制御して発呼を行う。呼が成立すると、システム制御部3は、TV電話アプリケーション用の処理パラメータを撮像制御部10へ設定する。
【0049】
撮像部8は撮像制御部10からの制御に従い、撮像動作を開始する。撮像されたデータは連続的に撮像処理部9へ送られ、撮像処理部9では色空間変換、ガンマ補正、ホワイトバランス調整などの処理を施した後、画像データを画像データバスへ出力する。また、システム制御部3は、表示制御部11へTV電話アプリケーション用のガイダンスグラフィックスを生成し、LCD12へ表示する。また、システム制御部3は、音声入力処理部5、音声出力処理部6を起動して音声の取り込みと出力を開始する。
【0050】
通信制御部205は、ITU−T勧告H.324で定められたプロトコルに従って、画像、音声、データの各通信チャネルの同期を確立する。画像チャネルの同期が確立すると、システム制御部3は、スケーラ201、及び、画像コーディック202を起動する。以下、処理は並列に実行される。
【0051】
スケーラ201は、画像データバスからの画像データの取り込みを開始し、取り込んだ画像データをプロトコルにより決定された画像フォーマットへ変換して、逐次画像コーディック202へ転送する。画像コーディック202は、ITU−T勧告H.263に従って圧縮を行い、圧縮データを通信制御部205へ転送する。通信制御部205は、圧縮データにエラー訂正用ビットの付加を行って画像チャネルで送信する。一方、受信した画像データは、通信制御部205でエラー訂正を施された後、画像コーディック202へ転送される。
【0052】
画像コーディック202は、ITU−T勧告H.263に従って伸長を行い、画像データをスケーラ201へ転送する。スケーラ201は、表示制御部11の機能に適した画像フォーマットへ画像データを変換した後、画像データを表示制御部11へ転送して表示を行う。以上が、並列に実行され、画像の送受が行われる。
【0053】
音声チャネルの同期が確立すると、システム制御部3は、エコーキャンセラ203、及び、音声コディック204を起動する。以下、処理は並列に実行される。
【0054】
エコーキャンセラ203は、音声データバスからの音声データの取り込みを開始し、取り込んだ音声データを後述する受信した音声データとの間でエコーキャンセルの処理を施し、音声コーディック204へ転送する。音声コーディック204は、ITU−T勧告G.723に従って圧縮を行い、圧縮データを通信制御部205へ転送し、通信制御部205は圧縮データを音声チャネルで送信する。
【0055】
一方、受信した音声データは、通信制御部205から音声コーディック204へ転送され、音声コーディック204は、ITU−T勧告G.723に従って伸長を行い、音声データをエコーキャンセラ203へ転送する。エコーキャンセラ203は、音声データを送信する音声データのエコーキャンセル処理の元データとして用いた後、音声データを音声出力処理部6へ送る。以上が、並列に実行され、音声の送受が行われる。
【0056】
以上、2つのアプリケーションの例について示したが、これらの動作は従来専用機として構成されている装置と同様である。続いて、本発明の特徴である画像・音声処理部を挿抜した際の動作について説明する。
【0057】
第1の動作例を図4に示す。システム制御部3は、装置の起動時、及び起動中の間、常に画像・音声処理部2の挿抜状態を監視している(ステップS1、ステップS2)。挿抜状態の検出は図示されていない内部SWにより行われ、その状態はハードキーインタフェイス部13を通じてシステム制御部3で判別される。画像・音声処理部2の挿入を検出すると、システム制御部3は、まず、画像・音声処理部2への電源を供給する(ステップS3)。電源の供給は、図示されていないFETSWを、ハードキーインタフェイス部13を通じて制御することで行われる。
【0058】
続いてシステム制御部3は、画像・音声処理部2から、起動するアプリケーションのファームウェアの読み込みを行う(ステップS4)。ファームウェアの読み込みが完了すると、システム制御部3は、読み込まれたファームウェアに対応するアプリケーションを、利用者が選択できるメニューに追加する(ステップS5)。また、請求項12の装置の場合、ファームウェアの読み込みと同時に、消費電力パラメータの読み込みを行う。表2に、消費電力パラメータの例を示す。また、請求項11の装置の場合、消費電力を抑制して動作する複数の動作モードを具備している。
【0059】
表2において、" 低消費電力モード" としているのが、消費電力を抑制して動作するモードである。このモードにある場合、例えば前述したTV電話のアプリケーションでは、スケーラ201、及び画像コーディック202の内部動作クロックを低下させ、送信する画像のフレームレートを1/2にするように動作する。
【0060】
【表2】
Figure 0003940555
【0061】
利用者の操作により、アプリケーションが起動されると(ステップS6)、前述した手順でアプリケーションが起動される(ステップS7)。一方、アプリケーション非実行中に、システム制御部3は、ステップS1、ステップS2と同様にして、画像・音声処理部2の挿抜状態を監視し(ステップS8、ステップS9)、画像・音声処理部の2が抜かれたことを検出すると、電源供給のOFF(ステップS10)、及びアプリケーションの削除を行う(ステップS11)。
【0062】
システム制御部3は、装置が稼働中の間、常に装置の電力を監視している。その方法は従来の技術によるが、例えば、装置に装着された電池種別からその総容量を判別し、装置の稼働中には電池電圧、及びその時々の装置の動作モードを監視して、電池の残容量を推定する方法が一般的に実施されている。
【0063】
第2の動作例を図5に示す。システム制御部3は、電池の残量検出を行い(ステップS21,ステップS22)、ニヤエンドが検出されると、低消費電力モード動作への切り替えを行う(ステップS23)。この切り替えは、アプリケーションの実行中であれば、即時に切り替えられる。一方、アプリケーションの非実行中であれば、アプリケーションを起動する際に、低消費電力モードで起動される。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1記載の発明によれば、画像信号処理部分が着脱可能なように構成されているため、同一の画像入力装置を用いて、多様なアプリケーションを実現することができ、また、着脱可能に構成された信号処理部の消費電力を、本体側へ通知するように構成されているため、装置が電池で動作する場合の動作可能時間の提示を、アプリケーションによらず精度よく行うことができる。
【0065】
請求項2記載の発明によれば、画像信号処理部分が着脱可能なように構成されているため、同一の画像表示装置を用いて、多様なアプリケーションを実現することができ、また、着脱可能に構成された信号処理部の消費電力を、本体側へ通知するように構成されているため、装置が電池で動作する場合の動作可能時間の提示を、アプリケーションによらず精度よく行うことができる。
【0066】
請求項3記載の発明によれば、音声信号処理部分が着脱可能なように構成されているため、同一の音声入力装置を用いて、多様なアプリケーションを実現することができる。
【0067】
請求項4記載の発明によれば、音声信号処理部分が着脱可能なように構成されているため、同一の音声出力装置を用いて、多様なアプリケーションを実現することができる。
【0068】
請求項5記載の発明によれば、画像符号化部分が着脱可能なように構成されているため、同一の画像入力装置を用いて、異なる画像符号化方式に対応した多様なアプリケーションを実現することができる。
【0069】
請求項6記載の発明によれば、画像復号化部分が着脱可能なように構成されているため、同一の画像表示装置を用いて、処理性能の劣化を伴うことなく、異なる画像符号化方式に対応した多様なアプリケーションを実現することができる。
【0070】
請求項7記載の発明によれば、音声符号化部分が着脱可能なように構成されているため、同一の音声入力装置を用いて、異なる音声符号化方式に対応した多様なアプリケーションを実現することができる。
【0071】
請求項8記載の発明によれば、音声復号化部分が着脱可能なように構成されているため、同一の音声出力装置を用いて、異なる音声符号化方式に対応した多様なアプリケーションを実現することができる。
【0072】
請求項9記載の発明によれば、信号処理部と記憶媒体が一体となるように構成されているため、記憶媒体の特性に最適化した信号処理を行うことができ、処理性能を損なうことなく多様なアプリケーションを実現できるとともに、異なる装置間でのデータの授受を行う際に、データに必要な信号処理手段を同時に提供できるため、利用者の利便性を向上できる。
【0073】
請求項10記載の発明によれば、信号処理部と通信手段が一体となるように構成されているため、通信手段の通信方式に最適化した信号処理を行うことができ、処理性能を損なうことなく多様なアプリケーションを実現することができる。
【0074】
請求項11記載の発明によれば、着脱可能に構成された信号処理部の消費電力を、制御できるように構成されているため、装置が電池で動作する場合の動作可能時間を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチメディア端末装置の実施形態を示すブロック図である。
【図2】デジタルスチルカメラのアプリケーション用の画像・音声処理部2の構成例を示す。
【図3】TV電話のアプリケーション用の画像・音声処理部2の構成例を示す。
【図4】本発明における第1の動作例を示すフローチャートである。
【図5】本発明における第2の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 装置本体(デジタルスチルカメラ)
2、100、200 画像・音声処理部
3 システム制御部
4 マイク
5 音声入力処理部
6 音声出力処理部
7 スピーカ
8 撮像部
9 撮像処理部
10 撮像制御部
11 表示制御部
12 LCD(液晶表示素子)
13 ハードキーインタフェイス部
101 画像コーディック
102 記録メディアインタフェイス部
103 記録メディア
201 スケーラ
202 画像コーディック
203 エコーキャンセラ
204 音声コーディック
205 通信制御部
206 インタフェイスライン

Claims (11)

  1. 被写界像を撮影して該撮像された被写界像を表す画像信号をデジタル画像データに変換する手段と、
    前記デジタル画像データに信号処理を施す信号処理手段とを具備するマルチメディア端末装置において、
    前記信号処理手段は当該マルチメディア端末装置本体と着脱可能に構成され、
    該信号処理手段を交換することにより、複数の異なる信号処理を実行可能とし
    前記信号処理手段は、消費電力を前記マルチメディア端末装置本体へ通知する手段を具備することを特徴とするマルチメディア端末装置。
  2. デジタル画像データを入力する手段と、
    該入力されたデジタル画像データに信号処理を施す信号処理手段と、
    前記デジタル画像データを画像信号に変換し表示する手段とを具備するマルチメディア端末装置において、
    前記信号処理手段は当該マルチメディア端末装置本体と着脱可能に構成され、
    該信号処理手段を交換することにより複数の異なる信号処理を実行可能とし
    前記信号処理手段は、消費電力を前記マルチメディア端末装置本体へ通知する手段を具備することを特徴とするマルチメディア端末装置。
  3. マイク等の音声を入力する手段と、
    前記入力された音声信号をデジタル音声データに変換する手段とを具備
    前記信号処理手段は、該デジタル音声データに信号処理を施す音声信号処理手段を具備することを特徴とする請求項 1 または2に記載のマルチメディア端末装置。
  4. デジタル音声データを入力する手段と、
    前記入力されたデジタル音声データに信号処理を施す音声信号処理手段と、
    前記デジタル音声データを音声信号に変換し、所定のスピーカ等へ出力する手段と
    を具備
    前記信号処理手段は、前記音声信号処理手段を一体化して構成したことを特徴とする請求項 1 または2に記載のマルチメディア端末装置。
  5. 前記信号処理手段には、画像符号化手段を含むことを特徴とする請求項1記載のマルチメディア端末装置。
  6. 前記信号処理手段には、画像復号化手段を含むことを特徴とする請求項2記載のマルチメディア端末装置。
  7. 前記信号処理手段には、音声符号化手段を含むことを特徴とする請求項3記載のマルチメディア端末装置。
  8. 前記信号処理手段には、音声復号化手段を含むことを特徴とする請求項4記載のマルチメディア端末装置。
  9. 前記信号処理手段には、データを記憶するための記録媒体を一体化して構成したことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のマルチメディア端末装置。
  10. 前記信号処理手段には、データを送受するための通信手段を一体化して構成したことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のマルチメディア端末装置。
  11. 前記信号処理手段は、消費電力を抑制して動作する複数の動作モードで動作することを特徴とする請求項1から10の何れかに記載のマルチメディア端末装置。
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