JP3940521B2 - イオン源電極板の製造方法 - Google Patents

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    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は核融合装置の中性粒子入射装置やイオンミキシング装置などに適用されるイオン源において、プラズマ中のイオンを加速して高速イオンビームを生成するイオン源電極板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
核融合装置の中性粒子入射装置やイオンミキシング装置においてはプラズマから高速イオンビームを生成するイオン源が用いられている。たとえば、中性粒子入射装置のイオン源は水素などのガスが導入されたフィラメントを有するプラズマ生成部において、当該フィラメントを介してアーク放電を行うことによりプラズマを生成する。そして、このプラズマ中のガスが電離したイオンを電極板に形成した電界によりプラズマから引き出して加速し、高エネルギーを有する高速イオンビームを発生するものである。
【0003】
上述したイオン源におけるイオン加速電極板は当該電極板に多数形成されたイオンビーム引き出し孔を介してプラズマからイオンビームを引き出すようになっており、イオン加速電極板が直接高温のイオンビームと直接接触する構造となっている。このため、イオン加速電極板にはイオン加速電極板自体の熱負荷を下げ、耐久性能を向上させる冷却チャンネルが形成されている。通常、この冷却チャンネルは効果的に冷却を果たすために多数形成されるイオンビーム引き出し孔間にそれぞれ設けられる。
【0004】
図9(a)(b)に従来のイオン加速電極板の一例を示している。イオン加速電極板は電極板50を貫いて形成される多数のビーム引き出し孔51を備えている。このビーム引き出し孔51に隣接してそれぞれ冷却パイプ52が設けられており、冷媒が流れる冷却チャンネルを構成している。
【0005】
より詳しく述べると、電極板50のプラズマ53側の表面には溝54が刻まれており、この溝54に冷却パイプ52がその直径の半分程度埋め込まれている。冷却パイプ52と電極板50とはろう付けによって接合されている。ちなみに、冷却パイプ52をプラズマ53側に設けるのはその反対側には他の電極板(図示せず)が配置されるので、それとの間の電界を冷却パイプ52で乱さないように電極板距離が冷却パイプ52により制限を受けないようにするためである。
【0006】
ところで、上記の電極板をプラズマ電極板に用いてイオンビームを引き出すとき、冷却パイプ52およびろう付けで用いたろう材が直接プラズマにさらされることになる。このため、プラズマによるスパッタリング作用、さらにはプラズマ中のイオン入射やプラズマおよびフィラメントからの熱輻射により冷却パイプ52およびろう材が加熱され、これらの要素等を構成する物質が不純物としてプラズマ中に混じり、結果的に、不要な元素がイオンビーム中に混入する可能性がある。
【0007】
一方、冷却パイプ52は全周のうち、約半周が電極板50と接触しているだけであり、接触面積が少ないことから、冷却効率が必ずしも十分とはいえない。また、電極板50の構成材料は熱的に安定な耐熱金属に限られるが、概してこのような耐熱金属は高価であり、たとえば、モリブデン等を用いて電極板50を構成したとき、イオン加速電極板の製造コストが著しく高くなる。
【0008】
さらに、ろう付けにより冷却パイプ52と電極板50とを接合した場合、施工法が不適切であると、ろう付けに用いるろう材の種類によっては冷却パイプ52に欠陥が生じ、冷媒の漏洩という致命的な事故を引き起こす懸念がある。
【0009】
これまでに提案された製造方法を調査してみると、特開平2−244546号公報に提案されているイオン源用電極はイオンビームの引き出しに用いられる電極であって、2枚の電極板間に冷媒を通す冷却パイプを挟み込むと共に、これら三者間を接着して構成したものである。この三者間を接着する方法としてろう付けあるいは熱間等方圧加圧法(HIP法)が用いられている。
【0010】
また、特開平3−129638号公報にイオン加速電極板の製造方法が提案されている。すなわち、この方法は冷却水通路用の溝を設けた溝付モリブデン板の溝表面にニッケルを被覆しておき、その上にニッケルにて被覆されたモリブデン平板を重ね、拡散接合により溝付きモリブデン平板とを一体化すると共に、ニッケルにて被覆された冷却水通路孔を形成し、その後ビーム孔を加工するようにしたものである。特に、この電極板はプラズマ生成部の開口部側に装着し、電界を形成する電極板に好適な耐熱金属かつ高融点材料のモリブデンから構成されている。
【0011】
上述した公報と同様に、特開平5−29093号公報に記載のものはモリブデン板を主体として構成されたイオン加速電極板において、モリブデン板は拡散接合により一体化した重合板構造とし、その冷却通路用の冷却孔の内周面をセラミック被膜層で被覆したイオン加速電極板であり、この場合、セラミック被膜層をセラミックスの蒸着により形成する方法を開示している。
【0012】
さらに、特開平6−314600号公報で提案されるものはイオンビームを加速するイオン加速電極板において、タンタル板の拡散接合により一体化した重合板構造のタンタル板を主体として構成されたイオン加速電極板であり、タンタル板を拡散接合するにあたり、接合面にチタンを介して拡散接合する方法を開示している。
【0013】
また、特許第2523742号公報に開示のものは図10(a)、(b)に示すように、真空あるいはガス雰囲気中での拡散接合が可能な加熱ヒータ61を設置した真空容器内62で、互いの端面を向かい合わせた一対の電極要素である溝付き板63と平板64との間に上記電極要素材料の融点より低温で共晶反応により液相を生成して電極要素と固溶する薄膜層65を形成し、共晶反応を利用した拡散接合で一体化する方法である。ここで、溝付き板63には冷媒を流すための冷却孔を構成する細溝66およびイオンビームの引き出しのためにビーム引き出し孔67が形成される。なお、図中符号68は下部台を示し、符号69は重しを示している。
【0014】
この方法の特徴は共晶反応により生成する液相を利用することで、比較的小さい加圧力を作用させただけで拡散接合できるので、液相が拡散凝固してギャップやボイドが消失し、電極板全体を変形させたり、溝付き板63の冷却孔を変形させたり、あるいは埋めることなく、両電極要素の接合面全体において密着性に優れた良好な接合面を得ることができる。また、冷却孔用に形成した細溝66が加圧力によって変形することにより冷却効率を低下せしめたり、製品としての寸法精度が低下することが少ないなどの利点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平2−244546号公報に開示されたイオン源用電極は2枚の電極および冷却パイプ間を接着する方法がろう付けあるいは熱間等方圧加圧方(HIP法)であるために次のような問題がある。すなわち、ろう付けによる接合では電極板の接合面積が400cm2以上の大面積となるが、接合面積がこのような大面積となった場合、接合面全域を欠陥なくろう付け(本ろう付けは真空中の作業で、ろう材にはたとえば銀入りのろう材を使用する)することは過去の類似した施工実績からみても非常に困難である。構造的には冷媒を通す冷却パイプを2枚の電極板間に挟み込むことで、冷媒が漏れるような従来のトラブルは回避できるという特徴があるものの、もし、接合面にろう付けによる未接合部分が顕在する場合、電極板としてはイオンビームによる高熱負荷を除去するという機能は損なわれてしまう。すなわち、熱伝導が悪くなるために冷却効率が低下することで、電極板が過熱状態に陥り、変形が生じる。電極板が変形すると、イオンビームを引き出す多数のビーム孔の位置もずれ、さらに電極板が変形することで、イオン源の電極板としての機能は殆ど失われてしまう。
【0016】
一方、熱間等方圧加圧法による接合においては、たとえば、接合に必要な接合面全周の真空シールの溶接方法が適用される。しかし、イオン源用電極板は約5〜10mm程度の銅または銅合金からなる薄板で構成されることから、電子ビーム溶接の条件として入熱を比較的大きくしなければならない。この大きい入熱で施工した場合、電極板には溶接中の熱で変形が生じ、反りやうねりが発生する。このため、真空シール溶接後に実施する熱間等方圧加圧法による接合を経た後も、こうした反り、またはうねりが電極板に残ってしまう可能性が高く、接合が終了した後で、修正加工が必要になる。
【0017】
しかしながら、このような修正加工では必ずしも所望の平らな面が得られず、狂いが取り除けないまま、使用されたとき、性能に重大な悪影響が生じる。たとえば、ビーム孔の位置がずれると、イオンビームが電極板に当たり、使用中に過熱状態に陥って電極板が大きく変形するなどの不具合が発生する。最悪の場合、電極板の機能が失われてしまうことになる。
【0018】
また、熱間等方圧加圧法による接合では接合面全周の真空シール溶接は溶接施工後に溶接部分をヘリウムリークディテクターを用いて試験し、1×10-9Torr・l/sec以下のリーク量であることを確認する必要がある。ただし、この試験は静的な状態で行うが、接合面全周の真空シール溶接部は実際の熱間等方圧加圧法による接合中に健全なシール性が要求される。万一、真空シールが破損した場合は接合面に高温、高圧のガスが侵入し、接合は実際上不可能になる。このように、部材間を熱間等方圧加圧法により接合するには極めて難易度の高いシール溶接技術が要求され、その実現には溶接機の高度化、溶接作業者の技能の向上など解決すべき課題が数多くある。
【0019】
一方、特開平3−129638号公報、特開平5−29093号公報、特開平6−314600号公報におけるイオン加速電極板はいずれも高融点材料であるモリブデンないしタンタルから構成されるもので、その構造は溝付き板と平板とを拡散接合で一体化するものである。高融点材料であるモリブデンないしタンタルからなる溝付き板と平板とを拡散接合するには、接合中、特に温度、雰囲気、加圧力については厳しく条件を守ることが求められる。さらに、これらの条件は一定時間安定に保たねばならない。
【0020】
拡散接合に必要な温度は、一般に、その材料の融点に対して0.7倍以上の温度あるいはその材料の再結晶温度以上といわれている。雰囲気は拡散接合に必要な温度において被接合材料の表面酸化などが問題にならない雰囲気が必要である。したがって、高真空中あるいはアルゴンまたはヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で接合することが要求される。加圧力は接合面の面粗さや接合温度で適性加圧力が決まる。温度が高ければ、加圧は小さく、温度が低ければ、加圧力は高く設定しなければならない。また、面粗さについては接合面の凹凸が細かい場合は加圧力は小さく、逆に接合面の凹凸が粗い場合は加圧力は高く設定しなければならない。
【0021】
要するに、接合面同士のコンタクト(密着)が重要である。この条件を一定時間、保持する時間は温度、雰囲気、加圧力に左右される。温度が高く、かつ、加圧力が高ければ相互拡散は積極的に進み、保持時間も短くてすむ。しかし、拡散接合によるイオン加速電極板の接合では接合を容易とする接合面の精度、たとえば、面粗さを5S以下に保つようにしたとき、機械加工後にバフ研磨が必要となり、また、その平坦度、さらには清浄度を保つためには加工中および加工後の保管にも注意が必要である。特に、イオン加速電極板の板厚は、たとえば、約5〜10mm程度と薄く、この部材の接合面全体を均等に加圧し、かつ、溝の変形を抑えながら加圧力を制御することは難しい。その装置を作るとしても非常に複雑かつ高価な設備となる。このように拡散接合では製造コストは高く、また、その信頼性もイオン加速電極板のような大面積となると、接合面全域にわたる均一な接合は困難と予想される。
【0022】
また、特許第2523742号公報に開示のものは共晶反応を利用した拡散接合で一体化するものであり、その特徴は共晶反応により生成する液相を利用することであり、比較的小さい圧力を作用させた状態で拡散接合が可能になることである。しかし、拡散接合で各部材を一体化するには拡散接合あるいは共晶反応が起こる温度域まですべての部材を加熱する必要がある。この方法で接合面に平坦な面が得られず、加熱状態で接合面の密着が十分でない場合、共晶反応は起こらず、液相が生成しないで、そこに欠陥であるボイドが発生する可能性がある。
【0023】
一方、この方法は上述した公報に開示されたイオン加速電極板の接合において述べたものと同様な問題に直面する可能性がある。すなわち、拡散接合によるイオン加速電極板では接合を容易にする接合面の精度、たとえば面粗さを5S以下に保つようにしたとき、機械加工後にバフ研磨が必要で、さらに、こうした工程を経た後でも、平坦度および清浄度を保ち続けるように保管にも注意しなければならない。
【0024】
本発明の目的はプラズマ中にろう材等からの不純物が混入せず、冷却パイプ等から冷媒が漏洩する可能性が少なく、かつ冷却効率が高く、しかも安価な材料を用いて製造コストが削減できるようにしたイオン源電極板の製造方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、初めに、銅または銅合金からなる平板の一の端面から他の端面にかけてガンドリルを用いた孔明け加工によって平板平面と平行に内部を貫く複数本の貫通孔を穿設する。次に、この貫通孔の各端面開口部にプラグを装着し、さらにプラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成する。次に、適当な孔明け手段を用いて平板の平面に対して垂直に向く複数個のビーム孔を穿つと共に、平板の各端面に近い冷却孔と連通するように連絡孔を穿設する。この後、各々連絡孔に合わせて平板に冷媒供給、回収用ヘッダをろう付けによって固着するようにしたものである。
【0026】
本発明方法においては電極板の冷却チャンネルの構成要素についての接合が一切なく、接合のために使用するろう材からの不純物の発生が抑えられることで、プラズマ中にこうした不純物が混入するのを確実に防止することができる。
【0027】
さらに、冷却チャンネルの構成要素が平板内の冷却孔からなるもので、損傷が起こる可能性は低く、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防ぐことが可能になる。
【0028】
また、ビーム孔に近接している冷却孔により冷媒が電極板から効果的に熱を奪い、これにより冷却効果を格段に向上させることができる。さらに、比較的安価な銅または銅合金で電極板の本体部をなす平板を構成することが可能になり、イオン源電極板の製造コストを大幅に削減することができる。
【0029】
なお、本発明方法においては平板に穿つ貫通孔に代えて、平板内に非貫通の複数本の深孔を穿設し、この深孔の端面開口部にプラグを装着し、さらにプラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成する方法も可能である。
【0030】
本発明方法によれば、深孔毎に1個のプラグについて装着およびシール溶接に要する手間を省くことが可能になる。
【0031】
また、第2の発明は、初めに、銅または銅合金からなる平板の一の端面から他の端面にかけて工具電極を用いた放電加工によって平板平面と平行に内部を貫く複数本の貫通孔を穿設する。次に、この貫通孔の各端面開口部にプラグを装着し、さらにプラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成する。次に、適当な孔明け手段を用いて平板の平面に対して垂直に向く複数個のビーム孔を穿つと共に、平板の各端面に近い冷却孔と連通するように連絡孔を穿設する。この後、各々連絡孔に合わせて平板に冷媒供給、回収用ヘッダをろう付けによって固着するようにしたものである。
【0032】
本発明方法においては第1の発明方法と同様な効果を得ることができる。すなわち、プラズマ中に不純物が混入するのを確実に防ぐことができ、また、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防止することができ、さらに、冷却効果を格段に向上させることが可能になり、また、イオン源電極板の製造コストを大幅に削減することができる。
【0033】
なお、本発明方法においては平板に穿つ貫通孔に代えて、平板内に非貫通の複数本の深孔を穿設し、この深孔の端面開口部にプラグを装着し、さらにプラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成する方法も可能である。
【0034】
本発明方法によれば、深孔毎に1個のプラグについて装着およびシール溶接に要する手間を省くことが可能になる。
【0035】
さらに、第3の発明は、初めに、銅または銅合金からなる平板内の中心部にかけてガンドリルを用いた孔明け加工によって平板平面と平行に複数本の孔を穿設する。次に、工具電極を前記孔に挿入してその工具電極を用いた放電加工によって上記孔が平板の他の端面まで通るように他の孔を加工して複数本の貫通孔として構成する。次に、この貫通孔の各端面開口部にプラグを装着し、さらにプラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成する。次に、適当な孔明け手段を用いて平板の平面に対して垂直に向く複数個のビーム孔を穿つと共に、平板の各端面に近い冷却孔と連通するように連絡孔を穿設する。この後、各々連絡孔に合わせて平板に冷媒供給、回収用ヘッダをろう付けによって固着するようにしたものである。
【0036】
本発明方法においては電極板の冷却チャンネルの構成要素についての接合が一切なく、接合のために使用するろう材からの不純物の発生が抑えられることで、プラズマ中にこうした不純物が混入するのを確実に防止することができる。
【0037】
さらに、冷却チャンネルの構成要素が平板内の冷却孔からなるもので、損傷が起こる可能性は低く、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防ぐことが可能になる。
【0038】
また、ビーム孔に近接している冷却孔により冷媒が電極板から効果的に熱を奪い、これにより冷却効果を格段に向上させることができる。さらに、比較的安価な銅または銅合金で電極板の本体部をなす平板を構成することが可能になり、イオン源電極板の製造コストを大幅に削減することができる。
【0039】
また、第4の発明は、初めに、銅または銅合金からなる平板の一の端面から他の端面にかけてガンドリルを用いた孔明け加工によって平板平面と平行に内部を貫く複数本の貫通孔を穿設する。次に、平板内の貫通孔に引き通すワイヤ電極を用いた放電加工によってその貫通孔の内面を削って任意の形状を有する孔加工する。次に、この孔の各端面開口部にプラグを装着し、さらにプラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成する。次に、適当な孔明け手段を用いて平板の平面に対して垂直に向く複数個のビーム孔を穿つと共に、平板の各端面に近い冷却孔と連通するように連絡孔を穿設する。この後、各々連絡孔に合わせて平板に冷媒供給、回収用ヘッダをろう付けによって固着するようにしたものである。
【0040】
本発明方法においては第1の発明と同様な効果を得ることができる。すなわち、プラズマ中に不純物が混入するのを確実に防ぐことができ、また、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防止することができ、さらに、冷却効果を格段に向上させることが可能になり、また、イオン源電極板の製造コストを大幅に削減することができる。
【0041】
また、特に、本発明方法によれば、冷却孔の形状をイオン源電極板の冷却効率等の要求に応じて所望の形状に形成することが可能になる。
【0042】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態を図1(a)ないし(e)を参照して説明する。図1(a)において、電極板の加工手順は、初めに、銅または銅合金からなる平板1の一方の端面から中心に向かって平板平面と平行に孔2aを穿つ。さらに、平板1の反対側の端面から中心に向かって平板平面と平行に、かつ上記孔2aと同心を保って孔2bを穿つ。このようにして孔2aと孔2bとを平板1の中心部でつないで1本の貫通孔として仕上げる。
【0043】
この孔明け加工での切削工具は図に示すような深孔加工に適するガンドリル3を使用する。このガンドリル3は切れ刃および油孔を有するチップ部と、切りくず排出溝を備えた中空シャンク部と、スピンドルにガンドリルを固定するドライブ部とからなり、加工機本体には高圧で多量の切削油を切れ刃に供給する機構、高速回転機構、微少送り機構等を備えている。1本の貫通孔に続けて平板1に所定本数の貫通孔を穿つ。
【0044】
孔明け加工条件は以下の通りである。平板1は12×365×365(厚さ×幅×長さ;単位mm)の大きさを有する。ガンドリル3の直径寸法は3mmである。貫通孔本数は全部で13本である。平板1の中心でつなぐ加工法では孔2aと孔2bとの芯ずれが最小でなければならない。本実施の形態では芯ずれを少なくするガンドリル3の選定、また加工条件の選定に留意し、孔明け加工を実施した。
【0045】
次に、図1(b)に示すように、平板1に穿たれた貫通孔の各端面開口部に銅または銅合金からなるプラグ4を装着し、密封のためにこのプラグ4の全周をシール溶接する。好ましくは、シール溶接は電子ビーム溶接により施工する。こうして、平板1内に冷却チャンネルとしての冷却孔5を形成することができる。
【0046】
次に、図1(c)に示すように、平板1の平面に対して垂直に平板1を貫いて孔明け加工し、所定数のビーム孔6を穿つ。さらに、端部に近い平板1のそれぞれの領域に平面に対して垂直に平板1内の各冷却孔5と通じるように連絡孔7を穿つ。孔明け加工は数値制御式マシニングセンタでドリル(図示せず)を用いて加工するが、レーザ加工機など他の孔明け加工機を使用してもよい。ビーム孔6は、図1(d)に示すように、それぞれ冷却孔5に隣接して穿つ。また、各ビーム孔6の縁端に面取り8を施す。
【0047】
この後、平板1に形成したそれぞれの連絡孔7に合わせて、図1(e)に示すように、冷媒を供給し、かつ回収するための入口ヘッダ9および出口ヘッダ10をそれぞれ取り付ける。各々ヘッダ9、10は冷媒を流すためのパイプ11および接続用フランジ12を備えている。この取り付けはろう付けで平板1に接合する。
【0048】
本発明の形態においては冷却チャンネルの構成要素についての接合が一切なく、たとえば接合に用いるろう材からの不純物の発生が抑えられ、プラズマ中にこうした不純物が混入するのを確実に防ぐことができる。
【0049】
さらに、冷却チャンネルの構成要素は平板1内の冷却孔5からなるもので、たとえば冷却パイプのような独立した要素ではなく、損傷が起こる可能性は低く、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防止することが可能になる。
【0050】
また、ビーム孔6に近接して配置する冷却孔5により、そこを通る冷媒が電極板から効果的に熱を奪うことができ、冷却効率を格段に向上させることが可能になる。
【0051】
さらに、比較的安価な銅または銅合金で電極板の本体部をなす平板1を構成することが可能で、たとえばモリブデン電極板などと比べてイオン源電極板の製造コストを大きく削減することができる。
【0052】
(第2の実施の形態)
さらに、本発明の第2の実施の形態を図2および図3を参照して説明する。図2において、切削工具はより長さが長いガンドリル13を使用する。このガンドリル13を用いて銅または銅合金からなる平板1の一方の端面から他方の端面の手前まで平板平面と平行に深孔14を穿つ。つまり、深孔14は盲孔で、貫通しないように仕上げる。次に、図3に示すように、深孔14の端面開口部にプラグ4を装着し、このプラグ4の全周を電子ビーム溶接によりシール溶接する。こうして、平板1内に冷却孔15を形成することができる。
【0053】
次に、図示しないビーム孔および連絡孔16を穿って、さらに、入口ヘッダ9および出口ヘッダ10を取り付け、(これらの工程は第1の実施の形態と同一方法による)イオン源電極板として完成させる。
【0054】
本実施の形態においては上記第1の実施の形態と同様な効果を得ることが可能である。特に、本実施の形態においては深孔14の加工で先に述べた芯ずれが起こることがないので、孔明け加工におけるネックを解消することが可能になる。また、深孔14毎に1個のプラグ4について装着およびシール溶接に要する手間を省くことができる。
【0055】
(第3の実施の形態)
さらに、本発明の第3の実施の形態を図4(a)(b)を参照して説明する。図4(a)において、本実施の形態の核となる工程は放電加工である。ここでは銅またはグラファイトなどの加工の容易な導電材料を工具電極17として使用する。加工中、被加工物である銅または銅合金からなる平板1との間に60〜300V程度のインパルス電圧を印加して火花放電させ、このときの異常消耗現象を利用して後記の所望の形状の冷却孔を加工する。
【0056】
加工液(ケロシンないし水)19を溜めた容器20内に平板1が置かれる。工具電極17が送り装置21と結ばれ、加工の進行に合わせて下方に降りる。工具電極17は火花放電を行わせる加工電源22と電気的に接続される。
【0057】
本実施の形態の放電加工手順を説明する。初めに、容器20内に直立して置かれた平板1の一方の端面に工具電極17を接近させ、電圧を印加しながら、決められた深さまで孔18aを放電加工する。この深さは、通常、平板1の長手方向寸法のほぼ1/2とする。孔18aの深さがほぼ1/2に達したところで、一旦加工を停止する。さらに、1本の孔18aに続けて同じ平板1に所定本数の孔18aを放電加工する。
【0058】
次に、容器20から平板11を取り出し、他方の端面が上に向くように反転させる。そして、端面に工具電極17を接近させ、電圧を印加しながら、先に加工した孔18aと同心を保って図4(b)に示すように、他の孔18bを放電加工する。さらに、これに続けて残りの孔18aとつながるように孔18bをそれぞれ放電加工する。このようにして孔18aと孔18bとを平板1の中心部でつないでそれぞれ貫通孔として仕上げる。
【0059】
以後の手順は第1の実施の形態で述べたものと同一手順で進め、イオン電極板として完成させる。
【0060】
本実施の形態においては上記第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。すなわち、冷却チャンネルの構成要素についての接合が一切なく、たとえば接合に用いるろう材からの不純物の発生が抑えられ、プラズマ中にこうした不純物が混入するのを確実に防ぐことができる。
【0061】
さらに、冷却チャンネルの構成要素は平板1内の冷却孔5からなるもので、たとえば冷却パイプのような独立した要素ではなく、損傷が起こる可能性は低く、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防止することが可能になる。
【0062】
また、ビーム孔6に近接して配置する冷却孔5により、そこを通る冷媒が電極板から効果的に熱を奪うことができ、冷却効率を格段に向上させることが可能になる。さらに、比較的安価な銅または銅合金で電極板の本体部をなす平板1を構成することが可能で、たとえばモリブデン電極板などと比べてイオン源電極板の製造コストを大きく削減することができる。
【0063】
(第4の実施の形態)
さらに、本発明の第4の実施の形態を図5を参照して説明する。本実施の形態も上記第3の実施の形態と同様に核となる工程は放電加工である。ここでは平板1の長手方向寸法に見合う十分な長さを有する工具電極23を使用する。
【0064】
本実施の形態の放電加工手順を説明する。初めに、容器20内に直立して置かれた平板1の一方の端面に工具電極23を接近させ、他方の端面の手前まで深孔24を放電加工する。つまり、深孔24は貫通しないように仕上げる。さらに、これに続けて同じ平板1に所定数の深孔24を放電加工する。
【0065】
次に、深孔24の端面開口部にプラグ4を装着し、このプラグ4の全周を電子ビーム溶接によりシール溶接する。こうして、平板1内に冷却孔を形成することができる。以後の手順は第2の実施の形態と同一手順で進め、イオン源電極板として完成させる。
【0066】
本実施の形態においては上記第1および第3の実施の形態と同様な効果を得ることができる。本実施の形態においては、特に、深孔24の放電加工で芯ずれが起こることがないので、放電加工におけるネックを解消することができる。また、深孔24毎に1個のプラグ4について装着およびシール溶接に要する手間を省くことが可能になる。
【0067】
(第5の実施の形態)
さらに、本発明の第5の実施の形態を図6(a)(b)を参照して説明する。図6(a)において、平板1の一方の端面から中心に向かってガンドリル3により孔2aを穿つ。これに続けて、平板1に所定本数の孔2aを穿つ。この平板1の中心近くまで延びる孔2aを貫通孔として仕上げるために孔2aから先の部分に対して放電加工を適用する。ここでは平板1の長手方向寸法に見合う十分な長さを有する工具電極を使用する。
【0068】
放電加工手順を説明する。図6(b)において、初めに、容器20内に孔2aを上方に向けて置かれた平板1の端面に工具電極25を接近させ、さらに、孔2aに沿って下方に送ってその底部に接近させ、電圧を印加しながら、下側の端面まで孔2bを放電加工する。さらに、これに続けて残りの孔2aについても下側の端面まで孔2bを放電加工する。
【0069】
このようにして、ガンドリル3で加工した孔2aと工具電極25で放電加工した孔2bとをつないでそれぞれ貫通孔として仕上げる。
【0070】
以後の手順は第1の実施の形態で述べたものと同一手順で進め、イオン源電極板として完成させる。
【0071】
本実施の形態においては上記第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0072】
(第6の実施の形態)
さらに、本発明の第6の実施の形態を図7を参照して説明する。本実施の形態の核となる工程はワイヤ放電加工である。先に、第3の実施の形態で説明した放電加工と原理的には同一であるが、電極にワイヤを用いる点が異なっている。このワイヤは銅、黄銅あるいはタングステンなどからなる細いワイヤ電極を使用する。
【0073】
本実施の形態は次のような数値制御式ワイヤ放電加工機を利用する。この加工機はX−Y2次元動作が可能なクローステーブル26を備える。クローステーブル26はそれぞれサーボモータ27、28によって駆動される。供給リール29に巻かれたワイヤ30が一定温度で(1〜3mm/min)で被加工物である平板1に送り出される。これは電極としてのワイヤ30が加工中の放電現象により消耗するために適宜消耗のないワイヤ30と入れ換わる必要があるためである。ワイヤ30の直径は、通常、0.05〜0.25mmであるが、加工効率およびワイヤ切れなどのトラブルを考慮した場合、0.1mm以上のものが望ましい。
【0074】
また、ワイヤ30には放電圧力などによる強制振動をできる限り少なくするためにテンションをかける必要がある。たとえば、直径0.2mmの銅ワイヤでは500〜800g、黄銅ワイヤでは800〜1500gが適当である。この加工機ではブレーキ31、巻き取りローラ32および巻き取りリール33によって望ましい値のテンションを得ている。
【0075】
加工液(たとえば、水)34は容器35内に溜められており、ここからポンプ36で汲み上げられ、ノズル37によってワイヤ30の周囲に供給されるようになっている。平板1は加工電源38と電気的に接続される。なお、図中、符号39は制御回路、符号40はサーボ回路を示している。
【0076】
本実施の形態の放電加工手順を説明する。初めに、平板1にガンドリルを用いて所定本数の貫通孔を穿つ。次に、平板1をワイヤ放電加工機のクロステーブル26に図示しない取り付け具を用いて直立するように固定する。供給リール29からワイヤ30を送って平板1の貫通孔を通して巻き取りリール30まで通しておく。クロステーブル26を移動しつつ、ワイヤ30と貫通孔内面とを接近させ、電圧を印加して放電加工する。このとき、放電によりワイヤ30の軌跡に従って平板1の一部が切断され、図8に示すように、矩形の角孔41が形成される。この角孔41は次の工程でプラグ(図示せず)を用いて両端を密封することで、冷却チャンネルの主要部である冷却孔として機能させることができる。ちなみに、この角孔41の大きさは短辺2mm、長辺6mmである。なお、本実施の形態はこの矩形の角孔41に代えて、冷却孔の形状は楕円形に形成してもよい。
【0077】
このように本実施の形態の製造方法によれば、冷却孔を矩形あるいは楕円形に、または他の任意の形状に形成することが可能になる。これにより、冷却効率を優先した最適な形状あるいはビーム孔に従う均整のとれた望ましい形状など冷却孔の形状を自由に決めることが可能になる。一方、下孔として穿つ貫通孔は本来的に深孔加工に適したガンドリルで加工するもので、比較的薄い平板1であってもトラブルを生じないで加工することができ、後工程のワイヤ放電加工もこれまでに実績のある加工法であり、何ら問題なく所望の形状に仕上げることが可能で、従来の接合技術が介在することにより生じる多くの課題を一挙に解決することができる。
【0078】
本実施の形態においては上記第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。特に、本実施の形態においては冷却孔の形状をイオン源電極板の冷却効率等の要求に応じて所望の形状に形成することができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば電極板の冷却チャンネルの構成要素についての接合が一切なく、接合のために使用するろう材からの不純物の発生が抑えられることで、プラズマ中にこうした不純物が混入するのを確実に防ぐことができる。また、冷却チャンネルの構成要素が平板内の冷却孔からなるもので、損傷が起こる可能性は低く、冷媒が漏洩して冷却機能が損なわれるのを確実に防ぐことが可能になる。
【0080】
さらに、ビーム孔に近接している冷却孔により冷却効率を格段に向上させることができる。また、比較的安価な材料で電極板の本体部を示す平板を構成することができ、イオン源電極板の製造コストを大きく削減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態におけるガンドリルを用いた孔明け加工工程、(b)はプラグの装着およびシール溶接工程、(c)(d)はビーム孔および連絡孔の孔明け加工工程、(e)はヘッダ取り付け工程を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態におけるガンドリルを用いた孔明け加工工程を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る完成したイオン源電極板を示す構成図。
【図4】(a)(b)は本発明の第3の実施の形態における工具電極を用いた放電加工工程を示す図。
【図5】本発明の第4の実施の形態における工具電極を用いた放電加工工程を示す図。
【図6】(a)は本発明の第5の実施の形態におけるガンドリルを用いた孔明け加工工程を示す図。(b)は工具電極を用いた放電加工工程を示す図。
【図7】本発明の第6の実施の形態におけるワイヤ電極を用いた放電加工工程を示す図。
【図8】本発明の第6の実施の形態に係る放電加工された平板を示す図。
【図9】(a)は従来の電極板の一例を示す断面図、(b)は(a)に示される電極板の拡大断面図。
【図10】(a)は従来の電極板の製造方法の一例を示す図。(b)は(a)に示される電極板の拡大断面図。
【符号の説明】
1 平板
2a、2b、18a、18b 孔
3、13 ガンドリル
4 プラグ
5 冷却孔
6 ビーム孔
9 入口ヘッダ
10 出口ヘッダ
14、24 深孔
17、23 工具電極
22 加工電源
26 クロステーブル
30 ワイヤ
41 角孔

Claims (3)

  1. 初めに、銅また銅合金からなる平板内の中心部にかけてガンドリルを用いた孔明け加工によって該平板平面と平行に複数本の孔を穿設し、次に、工具電極を前記孔に挿入してその工具電極を用いた放電加工によって前記孔が該平板の他の端面まで通るように他の孔を加工して複数本の貫通孔として構成し、次に、前記貫通孔の各端面開口部にプラグを装着し、さらに該プラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成し、次に、孔明け手段を用いて該平板の平面に対して垂直に向く複数個のビーム孔を穿つと共に、該平板の各端面に近い前記冷却孔と連通するように連絡孔を穿設し、この後、各々前記連絡孔に合わせて前記平板に冷媒供給、回収用ヘッダをろう付けによって固着するようにしたイオン源電極板の製造方法。
  2. 初めに、銅または銅合金からなる平板の一の端面から他の端面にかけてガンドリルを用いた孔明け加工によって該平板平面と平行に内部を貫く複数本の貫通孔を穿設し、次に、前記平板内の該貫通孔に引き通すワイヤ電極を用いた放電加工によって該貫通孔の内面を削って任意の形状を有する孔に加工し、次に、前記孔の各端面開口部にプラグを装着し、さらに、該プラグの外周部をシール溶接によって密封して冷媒を流す冷却孔として構成し、次に、孔明け手段を用いて該平板の平面に対して垂直に向く複数個のビーム孔を穿つと共に、該平面の各端面に近い前記冷却孔と連通するように連絡孔を穿設し、この後、各々前記連絡孔に合わせて前記平板に冷媒供給、回収用ヘッダをろう付けによって固着するようにしたイオン源電極板の製造方法。
  3. 前記任意の形状を有する孔が角形の孔ないし楕円形の孔に形成されることを特徴とする請求項2記載のイオン源電極板の製造方法。
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