JP3939711B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3939711B2
JP3939711B2 JP2004174410A JP2004174410A JP3939711B2 JP 3939711 B2 JP3939711 B2 JP 3939711B2 JP 2004174410 A JP2004174410 A JP 2004174410A JP 2004174410 A JP2004174410 A JP 2004174410A JP 3939711 B2 JP3939711 B2 JP 3939711B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
semiconductor device
film
manufacturing
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004174410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005033191A (ja
Inventor
信幸 大塚
晃 古谷
真一 小川
浩志 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2004174410A priority Critical patent/JP3939711B2/ja
Publication of JP2005033191A publication Critical patent/JP2005033191A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3939711B2 publication Critical patent/JP3939711B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Description

この発明は、半導体装置の製造方法に関する。更に、具体的には、下層基板上に配線構造を形成する工程を含む半導体装置の製造方法に関するものである。
近年、半導体装置の高集積化、微細化に伴い、特に、RC遅延の低減が必要となっている。このため、配線材料としては、比抵抗率の低い材料、また、絶縁膜材料としては、誘電率の低い低誘電率(low-k)絶縁膜を用いることが考えられている。
比抵抗率の低い配線材料としては、現在、CuあるいはCu合金の適用が研究されている。Cuは、従来、配線材料として用いられてきたAlに比して、比抵抗が35%ほど低く、また、エレクトロマイグレーション耐性も高いことから、高集積化する半導体装置において、信頼性の高い配線材料として期待されている。
Cuは、従来のAl配線等の形成において用いられてきたRIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)等のエッチングでは、配線形状への微細加工が困難である。このため、Cu配線の形成方法としては、開口を形成した下地膜に、Cuを埋め込むダマシン法が用いられ、なかでも、現在は、配線とビア部分とを同時に形成するデュアル・ダマシン法が主流と成っている。
デュアル・ダマシン法により、配線とビアとを形成する場合、具体的には、まず、開口の形成された下地基板上に、TaN等のバリアメタルを形成する。その後、電解めっき用のシード層として、Cuシード膜を形成した後、電解めっきにより、ビアホール内に、Cuを埋め込む。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、平坦化を行う。これにより、Cuを材料としたCu配線と、ビアプラグとが、同時に形成される。
なお、ここで、バリアメタルを用いるのは、Cuが絶縁膜中に拡散するのを防止するためである。
一方、低誘電率(Low-k)絶縁膜としては、比誘電率k<3.0の絶縁膜の研究が進められている。このような低誘電率絶縁膜には、例えば、Poly-siloxane、HSQ(hydrogen-silsesquioxane)、Poly-methyl-siloxane、MSQ(methyl silsesquioxane)などがある。なかでも、近年、加熱処理や、加工処理における耐性の強いPoly-methyl-siloxane、MSQ等が広く用いられている。
また、比誘電率<2.5程度の、ポーラス絶縁膜を用いることも検討されている。ポーラス絶縁膜とは、上述のような、低誘電率膜中に数Å〜数十Å程度の空孔を有するものである。
しかし、ポーラス絶縁膜は、膜中に空孔を有するため、通常の絶縁膜に比して、密度が低い。このため、ポーラス絶縁膜は、通常の絶縁膜よりも、開口の形成や、配線加工の工程等、後に続くエッチングやアッシング等工程において、プラズマ等の粒子や洗浄剤が膜中に深く浸透しやすく、ダメージを受けやすい。このようにダメージを受けたポーラス絶縁膜上に、バリアメタルあるいはCu配線の形成を行った場合、バリア性が低下し、Cuの拡散が増加してしまう。Cuの拡散は、半導体装置のデバイス特性の劣化につながることが考えられ、問題である。
従って、この発明は、以上の問題を解決し、空孔を有する絶縁膜を層間絶縁膜として用いて、配線構造を形成する場合にも、絶縁膜の加工において受けたダメージによる、配線材料の拡散を抑え、信頼性の高い半導体装置を製造できる改良した半導体装置の製造方法を提供するものである。
この発明による半導体装置の製造方法は、下層基板に、ポーラスMSQからなる絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜に開口を形成する少なくともプラズマ処理を含む開口形成工程と、
前記絶縁膜を、少なくともSiを含むガス雰囲気で加熱処理する熱処理工程と、
少なくとも前記開口内壁にバリアメタルを形成するバリアメタル形成工程と、
少なくとも前記開口内部の前記バリアメタル上に、導電部材を埋め込む埋め込み工程と、
を、備えるものである。

この発明によれば、導電部材埋め込み前に、絶縁膜中に、Si又はCを供給するための原料ガスを供給する。これにより、絶縁膜が、エッチング等により受けたダメージを回復することができ、絶縁膜内で欠乏するSiやC等の元素を供給することができる。従って、特に、元素が欠乏する部分において生じやすい、上層配線からの金属の拡散を、効果的に抑えることができる。これにより、デバイス特性の良好な半導体装置を得ることができる。
以下図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
まず、この実施の形態の概要について説明する。この実施の形態においては、ポーラス絶縁膜に、プラグや配線等を形成する場合に、本願を適用する。
一般に、ポーラス絶縁膜に、プラグや配線等を形成する場合、まず、ポーラス絶縁膜に、リソグラフィ技術により、レジストマスクあるいはハードマスクを形成する。そして、これをマスクとして、エッチングを行い、開口を形成する。その後、必要に応じて、アッシングにより、マスクの除去を行う。その後、ポーラス絶縁膜に形成された開口に、バリアメタルやメタル等を成膜する。
ここで、上述したように、ポーラス絶縁膜は、膜中に空孔を有するため、通常の絶縁膜に比して、密度が低い。このため、ポーラス絶縁膜は、通常の絶縁膜よりも、開口の形成や、配線加工におけるエッチングやアッシング等の工程において、プラズマ等の粒子や洗浄剤が膜中に深く浸透しやすく、ダメージを受けやすい。例えば、ポーラスMSQ層のダメージ層について、EDS(Energy Dispersive x-ray Spectroscopy)分析を行うと、Siや、Cの濃度が低下していることが判明した。このようにダメージを受けたポーラス絶縁膜上に、バリアメタルあるいはCu配線の形成を行った場合、特に、Si等の濃度が低下している部分において、バリア性が低下し、Cuの拡散が増加してしまう可能性が高い。
従って、この発明においては、ポーラス絶縁膜のダメージ部分に、SiやCを供給することで、ダメージを回復させている。実際のダメージ回復方法としては、ポーラス絶縁膜に開口を形成した後、SiやCをポーラス絶縁膜中に補給することができる原料ガスを供給すればよい。具体的な供給方法としては、以下、実施の形態において説明するが、ポーラス絶縁膜の形成後、成膜装置内で、SiHを供給する方法、また、この供給の際、同時にプラズマを照射する方法等、種々の供給方法が考えられる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における配線構造を説明するための断面模式図である。
図1に示すように、下層基板2には、バリアメタル3を介して、Cu配線4が形成されている。また、下層基板2表面上には、ポーラスMSQ層6が形成されている。ポーラスMSQ層6は、構成元素が、Si、C、O、Hの、空孔を有する低誘電率(Low-k)絶縁膜である。ポーラスMSQ層6の誘電率は、約2.5である。また、各構成元素の構成比率は、Siが約30%、Oが約50%、Cが約15%となっており、Hは残りの分量となる。更に、ポーラスMSQ層6の空孔は、ポーラスMSQ層6の体積中の約30%を占める。
ポーラスMSQ層6には、Cu配線4上に貫通するビアホール10及びビアホール10上に貫通し、かつ、ビアホール10より、幅の大きな溝12が形成されている。ビアホール10は、実施の形態1において、ビアプラグ部分を形成するための開口であり、溝12は、この実施の形態において、金属配線部分を形成するための開口である。
ビアホール10及び溝12からなる開口内壁には、TaN膜14が形成されている。TaN膜14は、Cuの拡散を防止するためのバリアメタル膜であり、その膜厚は、1〜20nmである。
また、TaN膜14表面上には、Cuシード膜16が形成されている。Cuシード膜16の膜厚は、10〜100nmである。また、Cuシード膜16の上には、Cu18が埋め込まれている。
実施の形態1の配線構造においては、ビアホール10内に、ビアプラグが形成され、溝12内に配線が形成され、この配線が、下層基板2に形成されたCu配線4に、ビアプラグを介して接続されている。この場合、ビアプラグのCuは、TaN膜14を介して、下層のCu配線4と接続されている。しかしながら、Cuシード膜16の形成前に、ビアホール10の底部のバリアメタル14の除去を行い、ビアプラグのCuとCu配線4とが直接接するようにしてもよい。
上述したように、ポーラスMSQ層6中のSi、O、Cの含有率は、約30%、約50%、約15%であり、残りをHが占める。そして、ビアホール10や溝12壁面、即ち、ポーラスMSQ層6と、TaN膜14界面付近においても、この濃度は、ほぼ一定の状態となっている。
図2は、この発明の実施の形態1における配線構造の形成方法を説明するためのフロー図である。また、図3〜図6は、配線構造形成時の各過程における状態を説明するための断面模式図である。
以下、図1〜図6を参照して、この発明の実施の形態1における配線構造の形成方法について説明する。
まず、Cu配線4の形成された下層基板2上に、ポーラスMSQ層6を形成する(ステップS2)。ここでは、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いる。その後、図3に示すようにポーラスMSQ層6の開口を行う(ステップS4)。具体的には、まず、レジストマスクを用いて、所定の幅に開口する溝12を形成する。その後、レジストマスクを用いて、下地基板2のCu配線4上に至るように、ビアホール10を形成する。
ここで、ポーラスMSQ層6は、開口を形成するためのエッチング等の工程において、特に表面にダメージを受け、そのダメージを受けた部分は、Siが欠乏している状態となっている。
次に、この状態の基板を、300℃程度に加熱したさせプターを有する成膜装置内に挿入し、約60秒保持する(ステップS6)。これにより、基板温度も300℃程度に保たれる。
次に、この装置内で、基板に、SiHの供給を、約10秒間行う(ステップS8)。これにより、ポーラスMSQ層6表面付近の中のSi欠乏部分に、Siが供給され、補充される。
次に、図4に示すように、TaN膜14を形成する(ステップS10)。ここでは、スパッタ法、あるいは、ALD(Atomic Layer Deposition)等のCVD法を用いて、ビアホール10及び溝12内部と、ポーラスMSQ層6の表面とに沿って、膜厚1〜20nm程度のTaN膜14を形成する。
次に、図5に示すように、Cuシード膜16を形成する(ステップS12)。ここでは、スパッタ法を用いて、膜厚10〜100nm程度に、TaN膜14表面に沿って、Cuシード膜16を形成する。
次に、ビアホール10、溝12内部に、Cu18を埋め込む(ステップS14)。ここでは、Cuシード膜16をシード膜とする電解めっき法により、Cu18を埋め込む。これにより、図6に示すように、ビアホール10、溝12内部のCuシード膜16上に、Cu18が埋め込まれ、更に、ポーラスMSQ層6表面上のCuシード膜16上にもCu18が堆積する。
次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、平坦化を行う(ステップS16)。この平坦化は、ポーラスMSQ層6の表面が露出するまで行い、これにより、図1に示すように、半導体装置の配線構造が形成される。
以上のように形成された配線構造において、ポーラスMSQ層6について、EDS分析を行った。
図7及び図8は、この実施の形態1における半導体装置と従来の半導体装置のEDS分析の結果を説明するための図である。具体的に、図7は、図5のaで示した部分付近、及び従来の半導体装置のこれに対応する部分の各膜に含まれる元素の分布を分析した結果を模式的に表すものであり、図7(a)、(b)は、SiとTaの分布、図7(c)、(d)は、Taの分布、図7(e)、(f)は、Cuの分布を示すものである。また、図7(a)、(c)、(e)は、実施の形態1の半導体装置を示し、図7(b)、(d)、(f)は、従来のものを示す。また、図7(a)、(c)、(e)において、符号6、14、16は、それぞれ、実施の形態1におけるポーラスMSQ層6、TaN膜14、Cuシード膜16に対応する。また、これに対応し、図7(b)、(d)、(f)において、符号106、114、116はそれぞれ、従来の場合の、ポーラスMSQ層、TaN膜、Cuシード膜を表す。また、各図において、各膜の境界部分は、必要に応じて、点線で表している。
また、図8は、図5のa部分付近の各構成元素の量を説明するためのグラフであり、横軸は、ポーラスMSQ層6と、TaN膜14との界面を原点”0”とした場合の、図1における横方向の位置(nm)を示し、縦軸は各元素の量(atomic%)を示したものである。なお、図7および図8は、TaN膜14およびCuシード膜16のみを成膜した図5に示すような状態での分析結果を示したものである。但し、図8においては、Cuシード膜16の部分については示していない。
図7(b)に、矢印Bで示すように、従来の半導体装置においては、ポーラスMSQ層106とTaN膜114との間に、Siが欠乏する領域Bが確認できる。そして、図7(f)に矢印Cで示すように、Cuが拡散している領域Cが確認できる。そして、このSiが欠乏している領域B及びTaN膜114が形成されている領域と、Cuが拡散している領域Cは、ほぼ一致しており、ポーラスMSQ層106の界面付近のSiが欠乏している領域Bに、Cuの拡散がされていることがわかる。但し、図8においては、Cuシード膜16の部分については示していない。
一方、図7(a)及び図8に示すように、実施の形態1の半導体装置では、TaN膜14とポーラスMSQ層6との界面付近においても、ポーラスMSQ層6内のSiの減少は見られない。従って、図7(c)、(e)及び図8に示すように、ポーラスMSQ層6内へのTaやCuの拡散も抑えられている。また、図7(a)に示すように、Siの含有量としては、界面付近から、ポーラスMSQ層6内部まで、ほぼ一定となっている。
以上説明したように、実施の形態1によれば、TaN膜14形成の前に、ポーラスMSQ層6、8に、SiHを供給する。これにより、ポーラスMSQ層6に、Siを十分に供給することができる。従って、ポーラスMSQ層6において、エッチング等において、ダメージを受け、Siが欠乏している部分に、Siを十分に補充することができる。従って、この欠乏部分において発生しやすい、Taや、Cuの拡散を抑えることができ、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
なお、実施の形態1においては、ポーラスMSQ層6を用いて説明したが、この発明における絶縁膜は、ポーラスMSQ層に限るものではない。この発明は、空孔を有する低誘電率絶縁膜のダメージ回復に広く適用することができる。
また、実施の形態1においては、ポーラスMSQ層6内の、空孔が、ポーラスMSQ層6の体積に対して約30%の割合を占め、誘電率が、2.5である場合について説明した。これは、空孔が約30%以上の割合で含まれる場合、あるいは、誘電率が2.5以下である場合、特に、絶縁膜の強度が弱く、ダメージを受けやすいため、本発明の適用により、大きな効果が得られるためである。しかし、この割合や誘電率は、必ずしもこの発明を限定するものではなく、他の値のものであってもよい。
また、実施の形態1においては、ポーラスMSQ層6におけるSiとOとCの含有率が、それぞれ、約30%、約50%、約15%であり、残りを水素が占める場合について説明した。これは、半導体装置の絶縁膜として用いる場合に、良好な膜特性を有するポーラス絶縁膜における各元素の割合の一例である。そして、本願の適用により、開口等の形成工程において減少したSiが補給されるため、本願の半導体装置におけるポーラスMSQ層6は、この割合を維持することができ、良好な膜特性を維持することができる。しかし、この割合は、この発明における絶縁膜の構成を限定するものではない。
また、実施の形態1においては、下層基板に形成されたCu配線4と、ポーラスMSQ層6に形成されたCu配線とを、ビアプラグにより接続した配線構造を形成する場合について説明した。しかし、この発明においては、ビアプラグを有する配線構造を形成するものに限るものではなく、例えば、コンタクトプラグ等を形成するものであっても良い。
また、実施の形態1において、配線材料としてはCuを用いて、デュアル・ダマシン法により、Cu配線構造を形成する場合について説明した。この発明が、特に、拡散しやすいCu配線に有効な方法であるが、他の材料を用いた配線構造の形成に適用することもできる。また、Cuを用いる場合であっても、配線構造は、デュアル・ダマシン法に限るものではなく、シングルダマシン法など、他の方法により形成するものであってもよい。
例えば、シングルダマシン法を用いて、本願の方法を適用する場合について具体的に説明する。まず、1層目のポーラスMSQ層等の絶縁膜を形成した後、コンタクトプラグ(あるいは、ビアプラグ)用のコンタクトホール(あるいは、ビアホール)を形成する。ここで、ホール形成時にポーラスMSQ層が受けたダメージを回復するため、実施の形態1に説明したのと同様に、基板を成膜装置内に収納し、SiHガスに約10秒間晒す。その後、このコンタクトホールに、バリアメタル、Cu等を堆積し、CMPによる研磨を行う。更に、2層目のポーラスMSQ層を形成した後、配線用の溝を形成する。再び、ポーラスMSQ層が受けたダメージ回復のため、成膜装置内で、SiHガスに約10秒間晒す。その後、バリアメタル、Cu等を堆積する。このようにすれば、シングルダマシン法においても、本願におけるポーラスMSQ層のダメージ回復の方法を適用することができる。また、シングルダマシン法、デュアル・ダマシン法に適用する場合に限るものではなく、ポーラス絶縁膜がエッチングやアッシング等によりダメージを受ける場合のダメージ回復の手段として、広く適用することができる。
また、実施の形態1においては、ポーラスMSQ層6がダメージを受けた場合、特に、Siが欠乏するため、SiHを用いて、Siを供給する場合について説明した。しかし、この発明において、供給する原料ガスは、SiHに限られるものではない。例えば、Si-R(Rは、HまたはCで構成される分子団)、SiH、等、を供給するものであっても良い。これらのガスを用いても、欠乏するSiを供給することができる。
また、Siではなく、Cが欠乏する場合には、C、CH、COH、CHOH、CCOOH、あるいは、HCOOH等を用いてCを供給すればよい。例えば、CHを供給する場合、実施の形態1におけるSiHの供給(ステップS8)に代えて、CHを30秒程度供給すればよい。
また、この発明は、SiとCのいずれか一方を供給する場合に限るものではなく、欠乏する元素の供給は、欠乏している元素に応じて、その元素を含む適切な材料を、適宜選択し、その材料に応じた適切な時間行えばよい。従って例えば、SiとCの両方ともを供給するものであってもよい。この場合には、SiまたはCのいずれか一方を先に供給しさらに他方を後に供給するか、あるいは、SiとCを同時に供給することが好ましい。
また、実施の形態1では、TaN膜14をバリアメタル膜として用いる場合について説明した。しかし、この発明においてバリアメタル膜は、これに限るものではなく、例えば、TiN膜等、他のバリアメタル膜を用いるものであってもよい。また、ここで、バリアメタルは、Cuからの拡散を防止するために形成しているが、ビアホール10、溝12等に埋め込むCuあるいは他の導電部材からの拡散を十分に抑える、あるいは、無視することができるものであれば、TaN膜14等のバリアメタルを特に形成しないものであってもよい。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2における配線構造の形成方法について説明するためのフロー図である。
実施の形態2において形成する配線構造は、実施の形態1において説明した配線構造と同様のものである。しかし、実施の形態2においては、より有効な配線構造の形成方法について説明する。
具体的に、実施の形態2において説明する配線構造の形成方法は、実施の形態1において説明したものと類似する。しかし、実施の形態2においては、SiHの供給の際、プラズマ放電を行いつつ、SiHの供給を行う(ステップ20)。プラズマ放電は、具体的には、プラズマCVD装置を用いて行い、プラズマCVD装置内に、SiHを供給すると共に、プラズマを放電させる。ここで、プラズマ放電の条件としては、圧力を約100〜500Paとし、Arの流量を、10〜500sccmとする。
その他の形成工程については、実施の形態1において説明した工程と同様である。
以上のように、実施の形態2においては、SiHの供給時に、プラズマ放電を行う。これにより、ポーラスMSQ層6において不足するSiを、より効果的にポーラスMSQ層6内に補給することができる。従って、ポーラスMSQ層6内へのCuや、Ta等の拡散を、より効果的に抑えることができる。
なお、実施の形態2において説明したプラズマ放電の条件は、この発明を限定するものではない。しかしながら、ポーラスMSQ層6のダメージ回復という目的を考慮し、また、プラズマ照射により基板に与えるダメージを抑えることを考慮すれば、圧力100〜500Pa程度、Ar流量10〜500sccmの条件で行うことが好ましい。
その他は、実施の形態1と同様であるから説明を省略する。
なお、この発明は、半導体装置の製造方法として記載した。しかしながら、この発明は、その製造方法により製造された半導体装置を新たに発明したものであると捉えることもできる。
即ち、この発明の半導体装置は、この発明に開示した方法により製造された半導体装置である。具体的には、
下層基板と、
前記下地基板上に形成され、少なくともSiまたはCを含み、かつ、空孔を有する絶縁膜と、
前記絶縁膜に形成され、前記下地基板の所定の箇所に至る開口と、
少なくとも前記開口内部に埋め込まれた導電部材とを含み、
前記絶縁膜は、前記開口部における前記導電部材と前記絶縁膜との界面付近において、SiまたはCの濃度が、ほぼ一定であるものである。
なお、例えば、実施の形態1、2において、ポーラスMSQ層6は、この発明の「空孔を有する絶縁膜」に該当し、ビアホール10及び溝12は、この発明の「開口」に該当し、SiHは、この発明の「絶縁膜中にSi又はCを供給するための原料ガス」に該当する。また、例えば、TaN膜14は、バリアメタルに該当し、Cu18は、導電部材に該当する。
また、例えば、実施の形態1、2において、ステップS2、4を実行することにより、この発明の絶縁膜形成工程、及び、開口形成工程が実行され、ステップS8を実行することにより、この発明の供給工程が実行される。また、例えば、ステップS10を実行することにより、この発明のバリアメタル形成工程が実行され、ステップS12、S14を実行することにより、この発明の埋め込み工程が実行される。また、例えば、実施の形態2において、ステップS20を実行することによりプラズマ照射工程が実行される。
この発明の実施の形態1における配線構造を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における配線構造の形成方法を説明するためのフロー図である。 この発明の実施の形態1における配線構造形成の過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における配線構造形成の過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における配線構造形成の過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における配線構造形成の過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1におけるポーラスMSQ層のEDS分析の結果を示すグラフ図である。 この発明の実施の形態1におけるポーラスMSQ層のEDS分析の結果を示すグラフ図である。 この発明の実施の形態2における配線構造の形成方法を説明するためのフロー図である。
符号の説明
2 下層基板
4 Cu配線
6 ポーラスMSQ層
10 ビアホール
12 溝
14 TaN膜
16 Cuシード膜
18 Cu

Claims (7)

  1. 下層基板に、ポーラスMSQからなる絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜に開口を形成する少なくともプラズマ処理を含む開口形成工程と、
    前記絶縁膜を、少なくともSiを含むガス雰囲気で加熱処理する熱処理工程と、
    少なくとも前記開口内壁にバリアメタルを形成するバリアメタル形成工程と、
    少なくとも前記開口内部に、導電部材を埋め込む埋め込み工程と、
    を、備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記熱処理工と同時に、前記絶縁膜に、プラズマを照射するプラズマ照射工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記導電部材は、Cu、あるいは、Cu合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記絶縁膜は、Siを30%、Oを50%、Cを15%の割合で含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記絶縁膜中の空孔は、前記絶縁膜の全体積に対して、30%以上であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記絶縁膜は、誘電率が2.5以下であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 記ガは、Si−R(Rは、HまたはCで構成される分子団)、SiH 、あるいは、SiH いずれかであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の半導体装置の製造方法、ただし、n、mは自然数であり、m=2n+2とする。
JP2004174410A 2003-06-18 2004-06-11 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3939711B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004174410A JP3939711B2 (ja) 2003-06-18 2004-06-11 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003173149 2003-06-18
JP2004174410A JP3939711B2 (ja) 2003-06-18 2004-06-11 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005033191A JP2005033191A (ja) 2005-02-03
JP3939711B2 true JP3939711B2 (ja) 2007-07-04

Family

ID=34219953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004174410A Expired - Fee Related JP3939711B2 (ja) 2003-06-18 2004-06-11 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3939711B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4854286B2 (ja) * 2005-12-06 2012-01-18 株式会社アルバック 銅配線構造
JP2007234719A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
JP4716370B2 (ja) * 2006-03-27 2011-07-06 東京エレクトロン株式会社 低誘電率膜のダメージ修復方法及び半導体製造装置
JP2010245235A (ja) * 2009-04-03 2010-10-28 Panasonic Corp 半導体装置及びその製造方法
JP5878360B2 (ja) 2011-12-19 2016-03-08 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation データのメデイア移行時における改ざんを検出する方法、及び記憶装

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005033191A (ja) 2005-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7507659B2 (en) Fabrication process of a semiconductor device
US10854508B2 (en) Interconnection structure and manufacturing method thereof
US20080311739A1 (en) Method of Forming a Self Aligned Copper Capping Layer
US7834459B2 (en) Semiconductor device and semiconductor device manufacturing method
US10373910B2 (en) Metal alloy capping layers for metallic interconnect structures
JP2003017496A (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR20070045986A (ko) 낮은 K 금속간 유전체 및 에칭 스톱과의 통합을 위한무전해 Co 합금막 상에서의 산화를 환원시키고 접착력을강화시키는 방법
JP2005094014A (ja) 相互接続構造内での低抵抗バイア・コンタクトの形成
TW201327677A (zh) 用於將金屬/介電互連件積體化的方法
US20090176367A1 (en) OPTIMIZED SiCN CAPPING LAYER
US20120273949A1 (en) Method of forming oxide encapsulated conductive features
JP4567587B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US10128147B2 (en) Interconnect structure
US7675177B1 (en) Forming copper interconnects with Sn coatings
JP3939711B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2010225682A (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR100709161B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
US20070155186A1 (en) OPTIMIZED SiCN CAPPING LAYER
JP4492919B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006024668A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009141199A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2006319116A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP4327614B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20090269929A1 (en) Non-plasma capping layer for interconnect applications
Pyo et al. Effects of post-SiH4 and plasma treatments on chemical vapor deposited Cu seeds with chemical vapor deposited TiN barrier in porous low dielectric constant and Cu integration

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20051019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060201

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3939711

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100406

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120406

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130406

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130406

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140406

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees