JP3939604B2 - 門形工作機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋回可能な主軸頭を有する門形工作機械に関し、特に、主軸頭旋回型多軸門形工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
多軸制御工作機械には、主軸の方向が立軸、横軸の他に、主軸を傾けることのできる斜軸の工作機械があり、これには、主軸頭旋回式工作機械と、テーブル傾斜式工作機械がある。
【0003】
主軸頭旋回式は、主として比較的大きなワークを加工対象とする工作機械向けに開発されてきている。テーブル傾斜式は、比較的小さなワークを加工対象とする工作機械に採用されている。
【0004】
従来の主軸頭旋回式の工作機械は、主軸頭を旋回させる機構として、主軸頭をラムやサドルに旋回軸によって旋回可能に支持するとともに、旋回駆動用のモータの動力をウォームホイールとウォーム、あるいは扇形ギアとダブルピニオンなどの歯車機構により旋回軸に伝達する動力伝達機構を設けている。
【0005】
従来のウォームホイールとウォーム、扇形ギアとダブルピニオンなど、歯車の噛み合わせによって主軸頭を旋回させるものでは、構造が複雑になり、歯車による動力伝達機構上、駆動系の剛性を大きく取ることが難しいという問題がある。このことから、搭載する主軸ユニットの大きさに制限を受け、剛性面で不利であった。また、主軸頭を大型することができないことから、主軸モータとして主軸頭に搭載できるモータの大きさに制約があり、大出力のモータを採用できないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
主軸頭がクロスレールに設置されている門形工作機械は、高剛性な構造を特徴としている大型の工作機械である。主軸頭旋回式は、上述したように、主軸頭の剛性が低いこと及び主軸モータの出力が制限されることから、従来の門形工作機械では加工能力を十分に発揮できなかった。
【0007】
また、従来の門形工作機械では、テーブルはプレーンタイプが一般的であり、ワークの多面加工や回転加工を行うことが出来なかった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、高剛性の主軸頭旋回構造を有し、主軸頭に大出力の主軸モータを有する主軸ユニットを搭載することができる門形工作機械を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、従来の門形工作機械では行うことができなかった多面加工や回転加工をできるようにした門形工作機械を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ベッド上に設置されたコラムと、このコラムによって水平に支持され当該コラムを上下に移動するクロスレールと、前記クロスレール上を水平に左右方向に移動するサドルと、前記サドルに搭載された主軸頭と、前記ベッド上を前後方向に移動するテーブルを有する門形工作機械において、前記テーブルを前後方向に移動させるX軸と、前記クロスレールを上下に移動させるZ軸と、前記サドルを左右方向に移動させるY軸と、前記X軸に対して平行な旋回軸を中心として前記主軸頭を旋回させるA軸と、前記Z軸に対して平行な旋回軸を中心として前記テーブルを回転させて割り出すC軸からなる5軸の制御軸を備え、さらに、前記主軸頭を保持し支持軸を中心に旋回可能に前記サドルに取り付けられた主軸頭旋回保持体と、旋回駆動用モータにより駆動され、前記主軸頭旋回保持体の上端部の旋回円弧軌跡に対して弦をなす位置に設けられた直線送り軸を有する旋回駆動手段と、前記サドル上を左右方向に移動し前記直線送り軸の推力を旋回に転換して前記主軸頭旋回保持体に伝える横移動体と、前記横移動体に傾動可能に取り付けられるとともに前記主軸頭旋回保持体が旋回半径方向に摺動自在に係合する係合子を有し、前記主軸頭旋回保持体と前記横移動体を連結するとともに、前記直線送り軸上の横移動体の位置と前記横移動体の旋回円弧軌跡上の位置との間の不整合を補償可能にする連結手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】
本発明に係る門形工作機械では、好ましくは、前記テーブルは、1°もしくは5°ごと360°割り出し可能なインデックステーブルまたは1°以下の割り出しが可能なロータリテーブルから構成される。
【0013】
また、本発明に係る門形工作機械は、前記テーブル上に搭載するパレットを自動交換する自動パレット交換装置と組み合わせることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による門形工作機械の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
第1実施形態
図1は、本発明が適用される門型マシニングセンタの外形を示す図で、図2は、門形工作機械の正面図である。図1において、参照符号2はコラムを示し、4はベッドを示している。
【0015】
コラム2には、クロスレール6(図1では蛇腹カバーで覆われている)が水平に架設され、このクロスレール6は、上下方向に昇降することができる。このクロスレール6には、サドル8が水平方向左右に移動可能に設置されている。主軸頭10は、モータビルトイン式の主軸ユニットを備え、サドル8に取り付けられている。ベッド4(図1では入子式のカバーで覆われている)上には、テーブル12が配置されている。このテーブル12は、パレット14を搭載して前後方向に移動する。図1において、X軸はテーブル12を前後方向に送る制御軸で、Y軸はサドル8を左右方向に送る制御軸で、Z軸はクロスレール6を上下方向に送る制御軸である。図1の門型マシニングセンタでは、これらX軸、Y軸、Z軸が直線軸である。
【0016】
そして、本発明に係る門形マシニングセンタでは、X軸、Y軸、Z軸に加えて、主軸頭10を旋回軸を中心に左右に最大30°旋回させ、テーブル12が1°ごとに角度を割り出すことができるインデックステーブルとなっている。また、テーブル12として、1°以下の角度で連続的に角度を割り出すことができるロータリテーブルを搭載することもできるようになっている。主軸頭10の旋回を制御する制御軸がA軸で、テーブル12の割り出しを制御する制御軸がC軸である。したがって、本発明に係る門形マシニングセンタは、X軸、Y軸、Z軸及びA軸、C軸の5軸制御の工作機械である。ここでC軸は、ロータリテーブルが搭載されたときの制御軸である。
【0017】
図1において、クロスレール6を上下方向に移動させるZ軸の送り機構を駆動するサーボモータが、コラム2の上部の左右にそれぞれ配置されたZ軸モータ15a、15bである。16a、16bは、コラム2の移動を案内するガイドレールである。Z軸の送り機構は、この種の門形工作機械で周知のボールねじ機構が用いられているもので、図示は省略されている。
【0018】
次に、図3は、クロスレール6とサドル8の協働関係を示す側面図である。
【0019】
クロスレール6の上下両側には、転がり案内を構成する一組のガイドレール18a、18bが、Y軸送り機構を構成するY軸ボールねじ20と平行に延びるように敷設され、クロスレール6の長手方向、すなわち水平方向に延びている。ガイドレール18a、18bには、それぞれサドル8に取り付けられた転がり案内ユニット20a、20bが係合している。なお、すべり案内ユニット22a、22bが従たる案内として転がり案内と組み合わせて設けられている。
【0020】
Y軸ボールねじ20は、Y軸サーボモータ23(図2参照)により駆動される。この実施形態の場合、図2に示すように、サドル8の移動ストロークは、テーブル12の幅を十分にカバーする長さになっている。
【0021】
次に、図3及び図4を参照しながら、主軸頭10の旋回軸および旋回駆動機構について説明する。
主軸頭10は、主軸頭旋回保持台24に固定されており、この主軸頭旋回保持台24は、旋回軸25を介してサドル8に取り付けられている。この場合、主軸頭旋回保持台24の下部には旋回軸受26が取り付けられ、サドル8に固定されている旋回軸25は、旋回軸受26によって支承されている。したがって、主軸頭10は主軸頭旋回保持台24と一体となって、旋回軸25を中心に左右に旋回可能であるともに、主軸頭10および主軸頭旋回保持台24の全重量は、旋回軸25および旋回軸受26が支える構造となっている。
【0022】
次に、主軸頭10に旋回動作を与える旋回駆動機構30について説明する。
旋回駆動機構30は、旋回軸25とは独立させてサドル8の上部に配置されている。この旋回駆動機構30は、ボールねじ機構からなる直線送り軸の推力を旋回力に転換する機構であり、旋回駆動用のA軸サーボモータ32と、A軸ボールねじ33と、横移動体34と、から基本的に構成されている。
【0023】
A軸ボールねじ33は、A軸サーボモータ32によって駆動される。このA軸ボールねじ33は、その両端部を軸受35a、35bによって回転自在に支持されて、主軸頭旋回保持体24の上端部の旋回円弧軌跡の水平な弦をなす位置でサドル8に配置されている。A軸ボールねじ33に螺合するボールナット36は、横移動体34に一体的に組み込まれている。この横移動体34の左右方向の直線移動を案内する横ガイド37がサドル8の上端部に配置されており、この横ガイド37には、横移動体34に取り付けられたスライダ38が摺動自在に係合している。
【0024】
横移動体34は、直線送り軸から与えられる推力を旋回力に転換して主軸頭旋回保持体24に伝えるために、主軸頭旋回保持台と以下のように構成される連結機構を介して連結されている。
【0025】
主軸頭旋回保持台24の上部には連結部40が設けられており、この連結部40に、係合子42が摺動自在に係合するようになっている。この実施形態では、連結部40には、係合子42の幅に対応する幅の凹部が形成され、この凹部の両側に旋回半径方向の係合子42の移動を案内するガイド41a、41bが設けられ、係合子42は、ガイド41a、41bに沿って摺動する。
【0026】
係合子42は、横移動体34に固定されている軸43を介して横移動体34に取り付けられており、係合子42と軸43とは軸継手44を介して結合することで、係合子42は回転可能になっている。
【0027】
このように係合子42を連結部40に摺動かつ回転可能に係合させることで、A軸ボールねじ33軸上の横移動体34の位置と、旋回軸25を中心とする横移動体34の旋回円弧軌跡上の位置との不整合を補償する旋回補償手段を付加した連結機構が構成されている。
【0028】
図5は、主軸頭旋回保持台24が直立した姿勢にある位置から旋回した場合の、旋回補償手段の作用を示す図である。
【0029】
図5において、参照符号46は、旋回軸25を中心とする横移動体34の旋回円弧軌跡を示す。横移動体34がA軸サーボモータ32に駆動されると、横移動体34そのものは、A軸ボールねじ33に送られて直線移動する。
【0030】
他方、横移動体34と主軸頭旋回保持台24を連結する係合子42の位置が連結部40に対して固定されている場合には、軸43は旋回円弧軌跡46上を移動する。したがってこのままでは横移動体34は、旋回力を伝えることができないが、上記の旋回補償手段が付加されていることで、横移動体34の移動とともに主軸頭旋回保持台24が傾くにつれて、係合子42が少しずつ回りながら連結部40を摺動する。これにより、係合子42の位置と横移動体34の位置は整合するため、横横移動体34はA軸ボールねじ33に送られながら、無理な力が作用することなく、旋回力を円滑に主軸頭旋回保持台24に伝えることができる。
【0031】
なお、主軸頭旋回保持台24は、その旋回を旋回ガイド45によってガイドされ、この実施形態では最大±30°旋回することが可能である。
【0032】
次に、図2及び図6を参照しながら、ベッド4上に設けられたテーブル12について説明する。
【0033】
ベッド4の上面には、左右両側に一組のガイドレール60a、60bが敷設されている。このガイドレール60a、60bには、テーブル12の下面に取り付けられた図示しない転がり案内ユニットが係合するようになっている。
【0034】
図6において、ガイドレール60a、60bと平行にX軸ボールねじ64が設けられている。このボールねじ64には、テーブル12の下面に取り付けられているボールナット65が螺合し、X軸ボールねじ64とともにテーブル12を送るX軸送り機構を構成している。このX軸送り機構を駆動するサーボモータがX軸サーボモータ66である。
【0035】
テーブル12は、テーブルベース67と、この上で回転可能に設けられたテーブル本体68とを含み、この実施形態の場合、1°ごと360°割り出することができるインデックステーブルとして構成されている。なお、割り出し角度は1°に限るものではなく5°でもよい。
【0036】
テーブル12の回転軸69はラジアルベアリング70によって支持されており、また、テーブル本体68は、スラストベアリング71によって支持されている。図6において、参照符号72は、テーブル本体68に取り付けられているリングギアである。このリングギア72には、図示しないテーブル割出機構が連結され、このテーブル割出機構は、図示しないC軸サーボモータによって駆動されるように構成されている。なお、テーブル割出機構は周知のものが採用されているので、その説明は省略する。
【0037】
テーブル本体68の上面には、パレット14が載せされて図示しないパレットクランプ機構によって固定される構造となっている。加工対象のワークは、パレット14に取り付けられている。
【0038】
本実施形態による門形工作機械は、以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
【0039】
本発明の門形工作機械では、在来機のX軸、Y軸、Z軸に加えて、主軸頭10を旋回させるためのA軸とテーブル12を割り出しまたは回転するためのC軸を付加した5軸機であることに加えて、主軸頭10の剛性を高めた旋回機構を備えている。
【0040】
まず、主軸頭10の旋回機構については、主軸頭10の旋回中心となる旋回軸25を主軸頭旋回保持台24の下部に配置して、この旋回軸25で主軸頭10と主軸頭旋回保持台24の重量を支える構造とするとともに、A軸ボールねじ33を用いた直線送り軸からなる旋回駆動機構30を旋回軸25とは独立させている。
【0041】
このような構造とすることにより、A軸の旋回駆動機構30は構造が簡単で剛性を大きく取ることができ、サドル8に搭載する主軸頭10の大きさおよび重量に制限を受けないため、門形工作機械本来の剛性の高い主軸頭10とすることができ、主軸頭10には、大出力モータを備えた大型の主軸頭を採用することが可能となる。
【0042】
また、A軸の旋回駆動機構30を直線軸として上述した旋回補補償手段を設けることで、動剛性を高め、また、直線軸の位置制御と同じようにして主軸頭10の旋回位置を容易に精度良く制御することができる。
【0043】
そして、このようなA軸をもつ主軸頭10とC軸をもつテーブル12を組み合わせることにより、加工能力が飛躍的に高まり、また、従来の門形工作機械ではできなかった多面方向の加工や自由曲面の加工が自在に行えるようになる。
【0044】
なお、テーブル12については、インデックステーブルに替えて、1°以下の割出や連続回転可能なロータリテーブルを用れば、ロータリミーリング加工が可能となる。
【0045】
第2実施形態
次に、本発明の第2の実施形態について、図7を参照して説明する。この第2実施形態では、門形工作機械それ自体は、第1実施形態の図1のものと同一である、同一の構成要素には同一の参照符号を付してその説明は省略する。
【0046】
この実施形態は、門形工作機械に自動パレット交換装置をさらに組み合わせた実施の形態である。
図7において、参照符号72は自動パレット交換装置を示す。この自動パレット交換装置72のベース73は、その長さ方向が門形工作機械のベッド4の長さ方向とは直角になるように設置されている。このベース73の上には、ガイドレール74を介して移動台75が載置されている。76は、移動台75の送り機構を構成するボールねじで、77は、ボールねじ75を駆動するモータである。
【0047】
移動台75の上には、パレット台78a、78bが2台設置されている。それぞれパレット台78a、78bには、パレット移動用シリンダ79a、79bとパレットガイド80が設けられている。パレット移動用シリンダ79a、79bのピストンロッドの先端部にはフック81が取り付けられ、このフック81はパレット14に着脱可能に係合する。このフック81は、図示しない旋回機構により、パレット14に着脱可能に係合するようになっている。
【0048】
図7において、パレット14は、一台がテーブル12に載っており、もう一台が一方のパレット台76bに載っている。このパレット台76bの上で待機しているパレット14では、次に加工するワークについて段取りが行われている。
【0049】
次に、以上のような自動パレット交換装置72のパレット交換動作について説明する。
門形工作機械でワークの加工が終了すると、テーブル12がパレット台78aに向かって移動し所定の交換位置で停止する。この交換位置でパレット移動用シリンダ79aに取り付けられているフック81がパレット14に係合し、パレット移動シリンダ79aのピストンロッドが後退してパレット14はパレット台78aに引き込まれることになる。
【0050】
次いで、モータ77が起動され、移動台75を左行させ、他方のパレット台78bを交換位置まで移動させる。すると、パレット移動用シリンダ79bのピストンロッドが延びてそれまでパレット移動台76bにあったパレット14を前進させてテーブル12まで送り出す。このパレット14は、テーブル12に到達すると図示しないパレットクランプ装置が作動してテーブル12に強固に固定される。その後、テーブル12は、加工位置まで移動して、ワークの加工が再開される。
【0051】
このように自動パレット交換装置72を設置することで、次に加工するワークの段取りのために門形工作機械を停止させることなく、次々と連続して加工を行うことができる。また、複数の門形工作機械を並べてこれらを自動パレット交換装置につないたシステムを容易に構築することもできる。
【0052】
なお、自動パレット交換装置72は、パレット移動用シリンダ79a、79bでパレット14を移動させるようにしたが、勿論これに限るものではなく、パレット14が移動させるものであればなんでも良い。また、自動パレット交換装置は、パレット14が自動で交換できるものであればどのような方式でもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、高剛性の主軸旋回構造とし大出力の主軸モータをもった主軸頭を搭載することができ、また、従来の門形工作機械では行うことができなかった自由曲面加工や多面方向からの加工から回転加工まで自在に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による門形工作機械の一実施形態を示す斜視図。
【図2】同実施形態による門形工作機械の正面を示す図。
【図3】門形工作機械のクロスレールとサドルの協働関係を示す側面図。
【図4】主軸頭の旋回構造を示す分解図。
【図5】旋回構造の作用を説明する図。
【図6】門形工作機械のテーブルの構成を示す図。
【図7】他の実施形態による自動パレット交換装置と組み合わせた門形工作機械を示す斜視図。
【符号の説明】
2 コラム
4 ベッド
6 クロスレール
8 サドル
10 主軸頭
12 テーブル
14 パレット
24 主軸頭旋回保持台
25 旋回軸
26 旋回軸受
30 旋回駆動機構
34 横移動体
40 連結部
42 係合子
72 自動パレット交換装置

Claims (4)

  1. ベッド上に設置されたコラムと、このコラムによって水平に支持され当該コラムを上下に移動するクロスレールと、前記クロスレール上を水平に左右方向に移動するサドルと、前記サドルに搭載された主軸頭と、前記ベッド上を前後方向に移動するテーブルを有する門形工作機械において、
    前記テーブルを前後方向に移動させるX軸と、前記クロスレールを上下に移動させるZ軸と、前記サドルを左右方向に移動させるY軸と、前記X軸に対して平行な旋回軸を中心として前記主軸頭を旋回させるA軸と、前記Z軸に対して平行な旋回軸を中心として前記テーブルを回転させて割り出すC軸からなる5軸の制御軸を備え、
    さらに、前記主軸頭を保持し支持軸を中心に旋回可能に前記サドルに取り付けられた主軸頭旋回保持体と、
    旋回駆動用モータにより駆動され、前記主軸頭旋回保持体の上端部の旋回円弧軌跡に対して弦をなす位置に設けられた直線送り軸を有する旋回駆動手段と、
    前記サドル上を左右方向に移動し前記直線送り軸の推力を旋回に転換して前記主軸頭旋回保持体に伝える横移動体と、
    前記横移動体に傾動可能に取り付けられるとともに前記主軸頭旋回保持体が旋回半径方向に摺動自在に係合する係合子を有し、前記主軸頭旋回保持体と前記横移動体を連結するとともに、前記直線送り軸上の横移動体の位置と前記横移動体の旋回円弧軌跡上の位置との間の不整合を補償可能にする連結手段と、
    を備えることを特徴とする門形工作機械。
  2. 前記連結手段は、
    前記横移動体に固定された軸に対して前記係合子を傾動可能に接続する軸継手と、
    前記主軸頭旋回保持体での前記係合子の旋回半径方向の移動を案内する半径方向ガイドを有する連結部と、
    を有することを特徴とする請求項に記載の門形工作機械。
  3. 前記テーブルは、1°もしくは5°ごと360°割り出し可能なインデックステーブルまたは1°以下の割り出しが可能なロータリテーブルであることを特徴とする請求項1に記載の門形工作機械。
  4. 前記テーブル上に搭載するパレットを自動交換する自動パレット交換装置と組み合わせたことを特徴とする請求項1に記載の門形工作機械。
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