JP3938362B2 - ウォブル信号検出回路及びこれを用いた光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの記録再生を行う光ディスク装置に搭載され、前記光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出するウォブル信号検出回路、及びこれを用いた光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
記録型光ディスク(CD−R[CD-Recordable]やDVD−R、MDなど)の記録面には、22.05±1[kHz]の周波数で蛇行形成されたプリグルーブ(ガイド溝)が刻まれており、該プリグルーブには、ピックアップのトラッキング制御や光ディスクの回転速度制御に必要なトラッキング誤差信号と、記録面上の絶対アドレスを示すATIP[Absolute TimeIn Pregroove]信号を併せたウォブル信号が記録されている。そのため、光ディスクの記録再生を行う光ディスク装置には、前記ウォブル信号を検出するためのウォブル信号検出回路が設けられている。
【0003】
光ディスクの再生時、ウォブル信号検出回路には、再生高周波信号(例えば、500〜720[kHz])とウォブル信号(22.05±1[kHz])の重畳信号が入力される。そのため、従来のウォブル信号検出回路は、ピックアップで分割検出されたプリグルーブ左右の受光信号L、Rを互いに減算して不要な再生高周波信号を相殺し、ウォブル信号のみを得る構成とされていた。また、従来のウォブル信号検出回路は、ウォブル信号の再生性能を向上するために、上記の減算処理に先立ち、自動利得制御回路によって受光信号L、Rの振幅を所定レベルにしておく構成とされていた。
【0004】
一方、光ディスクの記録時には、ピックアップから光ディスクに対して高強度ビーム(信号記録用)と低強度ビーム(ウォブル信号再生用)が交互照射され、ウォブル信号検出回路には、大振幅のライトパルスが重畳されたウォブル信号が入力される。そのため、従来のウォブル信号検出回路は、前記ライトパルスが立ち下がっている間(低強度ビーム出力期間)に得られる受光信号L、Rを各々サンプルホールドし、両サンプルホールド信号L’、R’を互いに減算することでサンプリングノイズを相殺して、ウォブル信号のみを得る構成とされていた。
【0005】
ここで、光ディスク記録時におけるウォブル信号の再生性能を向上するには、光ディスク再生時と同様、上記の減算処理に先立ち、自動利得制御回路によってサンプルホールド信号L’、R’の振幅を所定レベルにしておくことが望ましいが、このような自動利得制御を行うと、サンプルホールド信号L’、R’に重畳したサンプリングノイズに起因して、意図しない振幅調整が行われてしまうおそれがある。そのため、従来のウォブル信号検出回路は、光ディスクの再生時と異なり、その記録時にはサンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行わない構成とされていた。
【0006】
なお、サンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行うことなく、サンプリングノイズを効果的に除去する従来技術としては、上記の減算処理を行う減算器の前段にローパスフィルタ(またはゲイン調整回路)を有し、該ローパスフィルタを光ディスクの記録/再生に応じてオン/オフさせるウォブル信号検出回路が開示・提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−93147号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記文献のウォブル信号検出回路であれば、光ディスクの記録時にローパスフィルタをオンすることによって、サンプルホールド信号L’、R’に重畳するサンプリングノイズの振幅がばらついた場合でも、その除去を効果的に行うことができるので、ウォブル信号の再生性能を向上することが可能である。
【0009】
しかしながら、上記文献のウォブル信号検出回路は、あくまで減算器によるサンプリングノイズの差動除去処理を補助するために、前記減算器の前段でサンプルホールド信号L’、R’の高周波成分をカットしたり、サンプリングノイズの振幅を事前調整したりする構成に過ぎず、光ディスクの記録時にサンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行わない点については、従前の構成と何ら変わりがなかった。
【0010】
このように、光ディスクの記録時にサンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行わない構成では、ピックアップのレンズずれ等が生じてサンプルホールド信号L’、R’の振幅に差が生じた場合、その差が是正されないままに両信号の減算処理が行われてしまうので、サンプリングノイズの相殺効率が低下する上、該振幅差に依存したウォブル信号の振幅ばらつきが生じてダイナミックレンジ的に不利であるという課題を有していた(図5(a)を参照)。また、記録済みの光ディスクに新データを上書きする場合、サンプルホールド信号L’、R’に重畳する旧データの残存高周波信号を減算器で相殺しきれず、ウォブル信号の再生性能が低下するという課題もあった(図5(b)を参照)。
【0011】
また、上記文献のウォブル信号検出回路は、光ディスク再生時における受光信号L、Rの自動利得制御に不具合が生じることのないように、光ディスクの再生時にローパスフィルタをオフする構成とされていた。
【0012】
確かに、上記文献のウォブル信号検出回路であれば、光ディスク再生時の自動利得制御を正常に行うことが可能である。しかしながら、その自動利得制御は、減算器で相殺すべき再生高周波信号のみに基づく厳密なものではなく、受光信号L、R(再生高周波信号とウォブル信号の重畳信号)に基づく簡易なものであるため、光ディスク再生時の自動利得制御には不必要なウォブル信号に起因して、再生高周波信号の振幅が所定レベルとならない場合があり、減算器での相殺効率を最大限に向上できないという課題を有していた。かと言って、上記文献のウォブル信号検出回路では、ローパスフィルタがウォブル信号経路上に挿入されていたので、光ディスクの再生時に該ローパスフィルタをハイパスフィルタに切り換える、といった構成を採用することはできなかった。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑み、光ディスクに記録されたウォブル信号を高精度に検出することが可能なウォブル信号検出回路、及びこれを用いた光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップで検出された前記プリグルーブ左右の反射光が分割受光信号として入力され、前記光ディスクの再生時は前記分割受光信号を各々そのまま出力し、記録時には前記分割受光信号を各々サンプルホールドして出力するサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路を経て入力される分割受光信号各々の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力に一端が接続され、前記増幅信号に含まれる信号成分のうち前記光ディスクの記録再生状態に応じた帯域成分のみを前記検出器に選択通過させる帯域可変フィルタと、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0015】
また、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクから検出された前記プリグルーブ左右の反射光から得られる分割受光信号の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力と前記減算器の入力を結ぶ信号経路上に設けられたローパスフィルタと、一端が前記利得制御増幅器の出力に接続されたハイパスフィルタと、前記光ディスクの記録再生状態に応じて前記ローパスフィルタと前記ハイパスフィルタの出力信号いずれかを前記検出器に送出する切換器と、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0016】
なお、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記利得制御増幅器の出力と前記ハイパスフィルタの入力との接続ノードから前記ローパスフィルタの入力までの信号経路上に増幅器を有して成る構成にするとよい。
【0017】
また、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記切換器の出力から前記検出器の入力までの信号経路上にも増幅器を有して成る構成にするとよい。
【0018】
また、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する手段として、上記構成から成るウォブル信号検出回路を有して成る構成としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係るウォブル信号検出回路の第1実施形態について詳細に説明する。図1はウォブル信号検出回路の第1実施形態を示すブロック図である。本図に示すように、本実施形態のウォブル信号検出回路は、サンプルホールド回路1と、第1、第2加算器2、3と、第1、第2自動利得制御回路4a、5a(以下、第1、第2AGC[Automatic Gain Controler]4a、5aと呼ぶ)と、差動増幅器6と、バンドパスフィルタ7(以下、BPF[Band Pass Filter]7と呼ぶ)と、第3自動利得制御回路8a(以下、第3AGC8aと呼ぶ)と、を有して成る。
【0020】
光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップの4分割ディテクタ(不図示)で検出されるプリグルーブ左右の反射光は、受光信号A〜Dとしてサンプルホールド回路1に入力される。光ディスクの再生時、サンプルホールド回路1は切換信号R/Wに応じてオフとされ、該サンプルホールド回路1からは受光信号A〜Dがそのまま出力される。一方、光ディスクの記録時には、サンプルホールド回路1が切換信号R/Wに応じてオンとされ、該サンプルホールド回路1からはサンプルホールド後の受光信号A〜Dが出力される。サンプルホールド回路1から出力された受光信号A、Bは、第1加算器2で加算され、受光信号C、Dは、第2加算器3で加算される。第1、第2加算器2、3の加算信号E(=A+B)、F(=C+D)は、各々第1、第2AGC4a、5aに入力される。
【0021】
第1、第2AGC4a、5aは、利得制御信号に応じた利得で加算信号E、Fを増幅する利得制御増幅器41、51(以下、GCA[Gain Controled Amp]41、51と呼ぶ)と、該GCA41、51で得られる増幅信号G、Hの大きさが所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器42、52(以下、DET42、52と呼ぶ)と、増幅信号G、Hに含まれる信号成分のうち、切換信号R/Wに応じた帯域成分のみをDET42、52に選択通過させる帯域可変フィルタ43、53と、を有して成る。なお、帯域可変フィルタ43、53の通過帯域は、光ディスクの再生時には該帯域可変フィルタ43、53がハイパスフィルタとして機能し、記録時にはローパスフィルタとして機能するように、適宜可変制御される。
【0022】
このような構成とすることにより、光ディスクの再生時には、ハイパスフィルタとして機能する帯域可変フィルタ43、53によって、増幅信号G、Hに含まれる信号成分のうち、光ディスク再生時の自動利得制御に必要な再生高周波信号(例えば、500〜720[kHz])のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4a、5aでは、差動増幅器6で相殺すべき再生高周波信号のみに基づく厳密な自動利得制御を行うことができるようになるので、差動増幅器6での相殺効率を向上させることが可能となる。
【0023】
一方、光ディスクの記録時には、ローパスフィルタとして機能する帯域可変フィルタ43、53によって、増幅信号G、Hに重畳していたサンプリングノイズが除かれ、光ディスク記録時の自動利得制御に必要なウォブル信号(22.05±1[kHz])のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4a、5aでは、サンプリングノイズに起因して、意図しない振幅調整が行われてしまうおそれがないので、光ディスクの記録時でも、サンプルホールド後の加算信号E、Fについて最適な自動利得制御を行うことができる。
【0024】
このように、光ディスクの記録時にも加算信号E、Fの自動利得制御を行う構成であれば、ピックアップのレンズずれ等が生じて加算信号E、Fの振幅に差が生じた場合でも、第1、第2AGC4a、5aでその振幅差を是正することが可能となる。従って、差動増幅器6におけるサンプリングノイズの相殺効率を向上することができる上、該振幅差に依存したウォブル信号の振幅ばらつきを軽減することも可能となる(図2(a)を参照)。また、記録済みの光ディスクに新データを上書きする場合でも、加算信号E、Fに重畳する旧データの残存高周波信号を差動増幅器6で精度良く相殺することができるようになるので、ウォブル信号の再生性能を向上することが可能となる(図2(b)を参照)。
【0025】
また、図1に示す通り、本実施形態の第1、第2AGC4a、5aは、帯域可変フィルタ43、53をウォブル信号経路上(GCA41、51と差動増幅器6を結ぶ信号経路上)ではなく、該ウォブル信号経路から引き出された利得制御ループ内(DET42、53の直前)に有する構成である。このような構成とすることにより、光ディスクの再生時に帯域可変フィルタ43、53をハイパスフィルタとして機能させた場合でも、差動増幅器6に入力される増幅信号G、Hから検出すべきウォブル信号が除かれてしまうおそれはない。
【0026】
なお、本実施形態のウォブル信号検出回路では、帯域可変フィルタ43、53のカットオフ周波数を2倍、3倍、…、n倍することで、2倍速、3倍速、…、n倍速の記録/再生にも容易に対応することが可能である。
【0027】
第1、第2AGC4a、5aで得られた増幅信号G、Hは、各々差動増幅器6の二入力端子に入力されて差動増幅される。このような差動増幅処理により、不要な信号成分(再生周波数信号やサンプリングノイズ)が除かれ、検出すべきウォブル信号Iのみが得られる。差動増幅器6で得られたウォブル信号Iは、BPF7でフィルタリングされた後、第3AGC8aに入力される。第3AGC8aは、利得制御信号に応じた利得でウォブル信号Iを増幅する利得制御増幅器81(以下、GCA81と呼ぶ)と、該GCA81で得られる最終的なウォブル信号Jの大きさが所定のレベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器82(以下、DET82と呼ぶ)と、を有して成る。このように、差動増幅器6で得られたウォブル信号Iについて、BPF7によるフィルタリングや第3AGC8aによる再度の自動利得制御を行う構成とすることにより、ウォブル信号の再生性能を一層向上することが可能となる。
【0028】
次に、本発明に係るウォブル信号検出回路の第2実施形態について詳細に説明する。図3はウォブル信号検出回路の第2実施形態を示すブロック図である。本図に示すように、本実施形態のウォブル信号検出回路は、第1実施形態のウォブル信号検出回路(図1を参照)と同様の構成から成り、第1、第2AGC4b、5bの内部構成に変更を加えた構成である。そこで、第1実施形態と同様の部分については、図1と同一符号を付すことで説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分に重点を置いた説明を行うことにする。
【0029】
本実施形態の第1、第2AGC4b、5bは、帯域可変フィルタ43、53に代えて、ウォブル信号経路上(GCA41、51と差動増幅器6を結ぶ信号経路上)に設けたローパスフィルタ44、54(以下、LPF[Low Pass Filter]44、54と呼ぶ)と、GCA41、51の出力に一端が接続されたハイパスフィルタ45、55(以下、HPF[High Pass Filter]45、55と呼ぶ)と、切換信号R/Wに応じてLPF44、54とHPF45、55の出力信号いずれかをDET42、52に送出する切換器46、56と、を有して成る。
【0030】
光ディスクの再生時、切換器46、56はHPF45、55の出力信号を選択出力する。このような構成とすることにより、光ディスクの再生時には、GCA41、51の出力信号に含まれる信号成分のうち、光ディスク再生時の自動利得制御に必要な再生高周波信号のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4b、5bでは、差動増幅器6で相殺すべき再生高周波信号のみに基づく厳密な自動利得制御を行うことができるようになるので、差動増幅器6での相殺効率を向上させることが可能となる。
【0031】
一方、光ディスクの記録時、切換器46、56はLPF44、54の出力信号を選択出力する。このような構成とすることにより、光ディスクの記録時には、GCA41、51の出力信号に重畳していたサンプリングノイズがLPF44、54によって取り除かれ、光ディスク記録時の自動利得制御に必要なウォブル信号のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4b、5bでは、サンプリングノイズに起因して、意図しない振幅調整が行われてしまうおそれがないので、光ディスクの記録時でも、サンプルホールド後の加算信号E、Fについて最適な自動利得制御を行うことが可能となる。
【0032】
なお、上記した通り、本実施形態の第1、第2AGC4b、5bは、LPF44、54をウォブル信号経路上に有し、HPF45、55を自動利得制御ループ内に有する構成である。このような構成であれば、光ディスクの再生時に差動増幅器6への入力信号G、Hから検出すべきウォブル信号が除かれてしまうおそれがない上、光ディスクの再生時及び記録時の双方において、差動増幅器6の前段で、上記自動利得制御によって最適に振幅調整されたGCA41、51の出力信号から不要信号成分(再生周波数信号やサンプリングノイズ)を除去しておくことができる。従って、ウォブル信号の再生性能を一層向上することができる。
【0033】
最後に、本発明に係るウォブル信号検出回路の第3実施形態について詳細に説明する。図4はウォブル信号検出回路の第3実施形態を示すブロック図である。本図に示す通り、本実施形態のウォブル信号検出回路は、第2実施形態のウォブル信号検出回路(図3を参照)と同様の構成から成り、第1、第2AGC4c、5cの内部構成に変更を加えるとともに、差動増幅器6とBPF7を第3AGC8cに一元化して成る構成である。そこで、第2実施形態と同様の部分については、図3と同一符号を付すことで説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分に重点を置いた説明を行うことにする。
【0034】
本実施形態の第1、第2AGC4c、5cは、光ディスクの再生時と記録時で加算信号E、Fの振幅が大きく異なるのでGCA41、51の利得を広範囲に可変制御しなければならない、という課題を解決するための構成であり、GCA41、51の出力端子とHPF45、55の入力端子との接続ノードからLPF44、54の入力端子までの信号経路上に設けられた増幅器47、57(利得:Ga)と、切換器46、56の出力端子からDET42、52の入力端子までの信号経路上に設けられた増幅器48、58(利得:Gb)と、を有して成る。
【0035】
光ディスクの再生時における加算信号E、Fの振幅(再生高周波信号の振幅)をVrとし、GCA41、51の利得をGrとすると、DET42、52に入力されるループ信号の振幅Vxは、次の(1)式で求められる値となる。また、光ディスクの記録時における加算信号E、Fの振幅(ウォブル信号の振幅)をVwとし、GCA41、51の利得をGwとすると、DET42、52に入力されるループ信号の振幅Vyは、次の(2)式で求められる値となる。
Vx=Vr×Gr ×Gb … (1)
Vy=Vw×Gw×Ga×Gb … (2)
【0036】
このように、本実施形態の第1、第2AGC4c、5cでは、増幅器47、57の分だけ、光ディスク再生時の増幅段数よりも記録時の増幅段数の方が1段多く設定されている。従って、振幅Vr、Vwが大きく異なる場合でも、その差違を増幅器47、57の増幅分で補填することができるので、GCA41、51の利得制御量を抑えることが可能となる。
【0037】
また、本実施形態の第1、第2AGC4c、5cにおいて、増幅器48、58は、DET42、52に入力されるループ信号の振幅Vx、Vyを共に所定オーダー(一般には1[V]オーダー)とするための調整用増幅器である。例えば、Vr=0.1[V]オーダー、Vw=0.01[V]オーダーである場合、Ga=Gb=20[dB](増幅率10倍)とすることで、DET42、52への入力信号振幅Vx、Vyを次のように調整することができる。
Vx=0.1 [V]×Gr ×10[倍]=1[V]×Gr
Vy=0.01[V]×Gw×10[倍]×10[倍]=1[V]×Gw
このようなオーダー調整を行うことによって、DET42、52によるGCA41、51の自動利得制御をスムーズに行うことが可能となる。
【0038】
また、本実施形態のウォブル信号検出回路において、第3AGC8cを構成するGCA81は、前出の第1、第2実施形態と異なり、二入力端子を有する差動入力型とされており、該GCA81の後段にはバンドパスフィルタ83(以下、BPF83と呼ぶ)が設けられている。そして、DET82にはBPF83の出力信号がフィードバック入力される。このように、前出の差動増幅器6とBPF7を第3AGC8cに一元化することにより、回路規模の縮小やそれに伴うコストダウンを図ることが可能となる。
【0039】
【発明の効果】
上記したように、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップで検出された前記プリグルーブ左右の反射光が分割受光信号として入力され、前記光ディスクの再生時には前記分割受光信号を各々そのまま出力し、記録時は前記分割受光信号を各々サンプルホールドして出力するサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路を経て入力される分割受光信号各々の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力に一端が接続され、前記増幅信号に含まれる信号成分のうち、前記光ディスクの記録再生状態に応じた帯域成分のみを前記検出器に選択通過させる帯域可変フィルタと、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0040】
このように、光ディスクの再生時だけでなく、記録時にも分割受光信号の自動利得制御を行う構成であれば、ピックアップのレンズずれ等が生じて分割受光信号の振幅に差が生じた場合でも、自動利得制御回路でその振幅差を是正することが可能となる。従って、減算器におけるサンプリングノイズの相殺効率を向上することができる上、該振幅差に依存したウォブル信号の振幅ばらつきを軽減することも可能となる。また、記録済みの光ディスクに新データを上書きする場合でも、分割受光信号に重畳する旧データの残存高周波信号を減算器で精度良く相殺することができるようになるので、ウォブル信号の再生性能を向上することが可能となる。また、上記構成であれば、光ディスクの再生時に帯域可変フィルタをハイパスフィルタとして機能させた場合でも、減算器に入力される増幅信号から検出すべきウォブル信号が除かれてしまうおそれはない。さらに、上記構成であれば、帯域可変フィルタのカットオフ周波数を2倍、3倍、…、n倍することで2倍速、3倍速、…、n倍速の記録/再生にも容易に対応することができる。
【0041】
また、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクから検出された前記プリグルーブ左右の反射光から得られる分割受光信号の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力と前記減算器の入力を結ぶ信号経路上に設けられたローパスフィルタと、一端が前記利得制御増幅器の出力に接続されたハイパスフィルタと、前記光ディスクの記録再生状態に応じて前記ローパスフィルタと前記ハイパスフィルタの出力信号いずれかを前記検出器に送出する切換器と、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0042】
このような構成とすることにより、上記効果に加えて、光ディスクの再生時及び記録時の双方において、減算器の前段で、上記自動利得制御によって最適に振幅調整された利得制御増幅器の出力信号から不要信号成分(再生周波数信号やサンプリングノイズ)を除去しておくことができるようになる。従って、ウォブル信号の再生性能を一層向上することが可能となる。
【0043】
なお、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記利得制御増幅器の出力と前記ハイパスフィルタの入力との接続ノードから前記ローパスフィルタの入力までの信号経路上に増幅器を有して成る構成にするとよい。このような構成とすることにより、光ディスクの再生時と記録時で分割受光信号の振幅が大きく異なる場合でも、その差違を前記増幅器の増幅分で補填することができるので、利得制御増幅器の利得制御量を抑えることが可能となる。
【0044】
また、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記切換器の出力から前記検出器の入力までの信号経路上にも増幅器を有して成る構成にするとよい。このような構成とすることにより、検出器への入力信号振幅を光ディスクの再生時と記録時で共に所定オーダーとすることができるようになるので、検出器による利得制御増幅器の自動利得制御をスムーズに行うことが可能となる。
【0045】
また、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する手段として、上記構成から成るウォブル信号検出回路を有して成る構成としている。このような構成とすることにより、ピックアップのトラッキング制御や光ディスクの回転速度制御、並びに記録面上の絶対アドレス認識を高精度に行うことができるようになるので、光ディスクの記録再生性能を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウォブル信号検出回路の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】 ウォブル信号検出回路の各部信号を示す波形図である。
【図3】 ウォブル信号検出回路の第2実施形態を示すブロック図である。
【図4】 ウォブル信号検出回路の第3実施形態を示すブロック図である。
【図5】 従来のウォブル信号検出回路の各部信号を示す波形図である。
【符号の説明】
1 サンプルホールド回路
2、3 第1、第2加算器
4a〜4c、5a〜5c 第1、第2自動利得制御回路
41、51 利得制御増幅器(GCA)
42、52 検出器(DET)
43、53 帯域可変フィルタ
44、54 ローパスフィルタ(LPF)
45、55 ハイパスフィルタ(HPF)
46、56 切換器
47、48、57、58 アンプ
6 差動増幅器
7 バンドパスフィルタ(BPF)
8a〜8c 第3自動利得制御回路(第3AGC)
81 利得制御増幅器(GCA)
82 検出器(DET)
83 バンドパスフィルタ(BPF)
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの記録再生を行う光ディスク装置に搭載され、前記光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出するウォブル信号検出回路、及びこれを用いた光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
記録型光ディスク(CD−R[CD-Recordable]やDVD−R、MDなど)の記録面には、22.05±1[kHz]の周波数で蛇行形成されたプリグルーブ(ガイド溝)が刻まれており、該プリグルーブには、ピックアップのトラッキング制御や光ディスクの回転速度制御に必要なトラッキング誤差信号と、記録面上の絶対アドレスを示すATIP[Absolute TimeIn Pregroove]信号を併せたウォブル信号が記録されている。そのため、光ディスクの記録再生を行う光ディスク装置には、前記ウォブル信号を検出するためのウォブル信号検出回路が設けられている。
【0003】
光ディスクの再生時、ウォブル信号検出回路には、再生高周波信号(例えば、500〜720[kHz])とウォブル信号(22.05±1[kHz])の重畳信号が入力される。そのため、従来のウォブル信号検出回路は、ピックアップで分割検出されたプリグルーブ左右の受光信号L、Rを互いに減算して不要な再生高周波信号を相殺し、ウォブル信号のみを得る構成とされていた。また、従来のウォブル信号検出回路は、ウォブル信号の再生性能を向上するために、上記の減算処理に先立ち、自動利得制御回路によって受光信号L、Rの振幅を所定レベルにしておく構成とされていた。
【0004】
一方、光ディスクの記録時には、ピックアップから光ディスクに対して高強度ビーム(信号記録用)と低強度ビーム(ウォブル信号再生用)が交互照射され、ウォブル信号検出回路には、大振幅のライトパルスが重畳されたウォブル信号が入力される。そのため、従来のウォブル信号検出回路は、前記ライトパルスが立ち下がっている間(低強度ビーム出力期間)に得られる受光信号L、Rを各々サンプルホールドし、両サンプルホールド信号L’、R’を互いに減算することでサンプリングノイズを相殺して、ウォブル信号のみを得る構成とされていた。
【0005】
ここで、光ディスク記録時におけるウォブル信号の再生性能を向上するには、光ディスク再生時と同様、上記の減算処理に先立ち、自動利得制御回路によってサンプルホールド信号L’、R’の振幅を所定レベルにしておくことが望ましいが、このような自動利得制御を行うと、サンプルホールド信号L’、R’に重畳したサンプリングノイズに起因して、意図しない振幅調整が行われてしまうおそれがある。そのため、従来のウォブル信号検出回路は、光ディスクの再生時と異なり、その記録時にはサンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行わない構成とされていた。
【0006】
なお、サンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行うことなく、サンプリングノイズを効果的に除去する従来技術としては、上記の減算処理を行う減算器の前段にローパスフィルタ(またはゲイン調整回路)を有し、該ローパスフィルタを光ディスクの記録/再生に応じてオン/オフさせるウォブル信号検出回路が開示・提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−93147号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記文献のウォブル信号検出回路であれば、光ディスクの記録時にローパスフィルタをオンすることによって、サンプルホールド信号L’、R’に重畳するサンプリングノイズの振幅がばらついた場合でも、その除去を効果的に行うことができるので、ウォブル信号の再生性能を向上することが可能である。
【0009】
しかしながら、上記文献のウォブル信号検出回路は、あくまで減算器によるサンプリングノイズの差動除去処理を補助するために、前記減算器の前段でサンプルホールド信号L’、R’の高周波成分をカットしたり、サンプリングノイズの振幅を事前調整したりする構成に過ぎず、光ディスクの記録時にサンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行わない点については、従前の構成と何ら変わりがなかった。
【0010】
このように、光ディスクの記録時にサンプルホールド信号L’、R’の自動利得制御を行わない構成では、ピックアップのレンズずれ等が生じてサンプルホールド信号L’、R’の振幅に差が生じた場合、その差が是正されないままに両信号の減算処理が行われてしまうので、サンプリングノイズの相殺効率が低下する上、該振幅差に依存したウォブル信号の振幅ばらつきが生じてダイナミックレンジ的に不利であるという課題を有していた(図5(a)を参照)。また、記録済みの光ディスクに新データを上書きする場合、サンプルホールド信号L’、R’に重畳する旧データの残存高周波信号を減算器で相殺しきれず、ウォブル信号の再生性能が低下するという課題もあった(図5(b)を参照)。
【0011】
また、上記文献のウォブル信号検出回路は、光ディスク再生時における受光信号L、Rの自動利得制御に不具合が生じることのないように、光ディスクの再生時にローパスフィルタをオフする構成とされていた。
【0012】
確かに、上記文献のウォブル信号検出回路であれば、光ディスク再生時の自動利得制御を正常に行うことが可能である。しかしながら、その自動利得制御は、減算器で相殺すべき再生高周波信号のみに基づく厳密なものではなく、受光信号L、R(再生高周波信号とウォブル信号の重畳信号)に基づく簡易なものであるため、光ディスク再生時の自動利得制御には不必要なウォブル信号に起因して、再生高周波信号の振幅が所定レベルとならない場合があり、減算器での相殺効率を最大限に向上できないという課題を有していた。かと言って、上記文献のウォブル信号検出回路では、ローパスフィルタがウォブル信号経路上に挿入されていたので、光ディスクの再生時に該ローパスフィルタをハイパスフィルタに切り換える、といった構成を採用することはできなかった。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑み、光ディスクに記録されたウォブル信号を高精度に検出することが可能なウォブル信号検出回路、及びこれを用いた光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップで検出された前記プリグルーブ左右の反射光が分割受光信号として入力され、前記光ディスクの再生時は前記分割受光信号を各々そのまま出力し、記録時には前記分割受光信号を各々サンプルホールドして出力するサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路を経て入力される分割受光信号各々の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力に一端が接続され、前記増幅信号に含まれる信号成分のうち前記光ディスクの記録再生状態に応じた帯域成分のみを前記検出器に選択通過させる帯域可変フィルタと、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0015】
また、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクから検出された前記プリグルーブ左右の反射光から得られる分割受光信号の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力と前記減算器の入力を結ぶ信号経路上に設けられたローパスフィルタと、一端が前記利得制御増幅器の出力に接続されたハイパスフィルタと、前記光ディスクの記録再生状態に応じて前記ローパスフィルタと前記ハイパスフィルタの出力信号いずれかを前記検出器に送出する切換器と、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0016】
なお、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記利得制御増幅器の出力と前記ハイパスフィルタの入力との接続ノードから前記ローパスフィルタの入力までの信号経路上に増幅器を有して成る構成にするとよい。
【0017】
また、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記切換器の出力から前記検出器の入力までの信号経路上にも増幅器を有して成る構成にするとよい。
【0018】
また、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する手段として、上記構成から成るウォブル信号検出回路を有して成る構成としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係るウォブル信号検出回路の第1実施形態について詳細に説明する。図1はウォブル信号検出回路の第1実施形態を示すブロック図である。本図に示すように、本実施形態のウォブル信号検出回路は、サンプルホールド回路1と、第1、第2加算器2、3と、第1、第2自動利得制御回路4a、5a(以下、第1、第2AGC[Automatic Gain Controler]4a、5aと呼ぶ)と、差動増幅器6と、バンドパスフィルタ7(以下、BPF[Band Pass Filter]7と呼ぶ)と、第3自動利得制御回路8a(以下、第3AGC8aと呼ぶ)と、を有して成る。
【0020】
光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップの4分割ディテクタ(不図示)で検出されるプリグルーブ左右の反射光は、受光信号A〜Dとしてサンプルホールド回路1に入力される。光ディスクの再生時、サンプルホールド回路1は切換信号R/Wに応じてオフとされ、該サンプルホールド回路1からは受光信号A〜Dがそのまま出力される。一方、光ディスクの記録時には、サンプルホールド回路1が切換信号R/Wに応じてオンとされ、該サンプルホールド回路1からはサンプルホールド後の受光信号A〜Dが出力される。サンプルホールド回路1から出力された受光信号A、Bは、第1加算器2で加算され、受光信号C、Dは、第2加算器3で加算される。第1、第2加算器2、3の加算信号E(=A+B)、F(=C+D)は、各々第1、第2AGC4a、5aに入力される。
【0021】
第1、第2AGC4a、5aは、利得制御信号に応じた利得で加算信号E、Fを増幅する利得制御増幅器41、51(以下、GCA[Gain Controled Amp]41、51と呼ぶ)と、該GCA41、51で得られる増幅信号G、Hの大きさが所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器42、52(以下、DET42、52と呼ぶ)と、増幅信号G、Hに含まれる信号成分のうち、切換信号R/Wに応じた帯域成分のみをDET42、52に選択通過させる帯域可変フィルタ43、53と、を有して成る。なお、帯域可変フィルタ43、53の通過帯域は、光ディスクの再生時には該帯域可変フィルタ43、53がハイパスフィルタとして機能し、記録時にはローパスフィルタとして機能するように、適宜可変制御される。
【0022】
このような構成とすることにより、光ディスクの再生時には、ハイパスフィルタとして機能する帯域可変フィルタ43、53によって、増幅信号G、Hに含まれる信号成分のうち、光ディスク再生時の自動利得制御に必要な再生高周波信号(例えば、500〜720[kHz])のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4a、5aでは、差動増幅器6で相殺すべき再生高周波信号のみに基づく厳密な自動利得制御を行うことができるようになるので、差動増幅器6での相殺効率を向上させることが可能となる。
【0023】
一方、光ディスクの記録時には、ローパスフィルタとして機能する帯域可変フィルタ43、53によって、増幅信号G、Hに重畳していたサンプリングノイズが除かれ、光ディスク記録時の自動利得制御に必要なウォブル信号(22.05±1[kHz])のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4a、5aでは、サンプリングノイズに起因して、意図しない振幅調整が行われてしまうおそれがないので、光ディスクの記録時でも、サンプルホールド後の加算信号E、Fについて最適な自動利得制御を行うことができる。
【0024】
このように、光ディスクの記録時にも加算信号E、Fの自動利得制御を行う構成であれば、ピックアップのレンズずれ等が生じて加算信号E、Fの振幅に差が生じた場合でも、第1、第2AGC4a、5aでその振幅差を是正することが可能となる。従って、差動増幅器6におけるサンプリングノイズの相殺効率を向上することができる上、該振幅差に依存したウォブル信号の振幅ばらつきを軽減することも可能となる(図2(a)を参照)。また、記録済みの光ディスクに新データを上書きする場合でも、加算信号E、Fに重畳する旧データの残存高周波信号を差動増幅器6で精度良く相殺することができるようになるので、ウォブル信号の再生性能を向上することが可能となる(図2(b)を参照)。
【0025】
また、図1に示す通り、本実施形態の第1、第2AGC4a、5aは、帯域可変フィルタ43、53をウォブル信号経路上(GCA41、51と差動増幅器6を結ぶ信号経路上)ではなく、該ウォブル信号経路から引き出された利得制御ループ内(DET42、53の直前)に有する構成である。このような構成とすることにより、光ディスクの再生時に帯域可変フィルタ43、53をハイパスフィルタとして機能させた場合でも、差動増幅器6に入力される増幅信号G、Hから検出すべきウォブル信号が除かれてしまうおそれはない。
【0026】
なお、本実施形態のウォブル信号検出回路では、帯域可変フィルタ43、53のカットオフ周波数を2倍、3倍、…、n倍することで、2倍速、3倍速、…、n倍速の記録/再生にも容易に対応することが可能である。
【0027】
第1、第2AGC4a、5aで得られた増幅信号G、Hは、各々差動増幅器6の二入力端子に入力されて差動増幅される。このような差動増幅処理により、不要な信号成分(再生周波数信号やサンプリングノイズ)が除かれ、検出すべきウォブル信号Iのみが得られる。差動増幅器6で得られたウォブル信号Iは、BPF7でフィルタリングされた後、第3AGC8aに入力される。第3AGC8aは、利得制御信号に応じた利得でウォブル信号Iを増幅する利得制御増幅器81(以下、GCA81と呼ぶ)と、該GCA81で得られる最終的なウォブル信号Jの大きさが所定のレベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器82(以下、DET82と呼ぶ)と、を有して成る。このように、差動増幅器6で得られたウォブル信号Iについて、BPF7によるフィルタリングや第3AGC8aによる再度の自動利得制御を行う構成とすることにより、ウォブル信号の再生性能を一層向上することが可能となる。
【0028】
次に、本発明に係るウォブル信号検出回路の第2実施形態について詳細に説明する。図3はウォブル信号検出回路の第2実施形態を示すブロック図である。本図に示すように、本実施形態のウォブル信号検出回路は、第1実施形態のウォブル信号検出回路(図1を参照)と同様の構成から成り、第1、第2AGC4b、5bの内部構成に変更を加えた構成である。そこで、第1実施形態と同様の部分については、図1と同一符号を付すことで説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分に重点を置いた説明を行うことにする。
【0029】
本実施形態の第1、第2AGC4b、5bは、帯域可変フィルタ43、53に代えて、ウォブル信号経路上(GCA41、51と差動増幅器6を結ぶ信号経路上)に設けたローパスフィルタ44、54(以下、LPF[Low Pass Filter]44、54と呼ぶ)と、GCA41、51の出力に一端が接続されたハイパスフィルタ45、55(以下、HPF[High Pass Filter]45、55と呼ぶ)と、切換信号R/Wに応じてLPF44、54とHPF45、55の出力信号いずれかをDET42、52に送出する切換器46、56と、を有して成る。
【0030】
光ディスクの再生時、切換器46、56はHPF45、55の出力信号を選択出力する。このような構成とすることにより、光ディスクの再生時には、GCA41、51の出力信号に含まれる信号成分のうち、光ディスク再生時の自動利得制御に必要な再生高周波信号のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4b、5bでは、差動増幅器6で相殺すべき再生高周波信号のみに基づく厳密な自動利得制御を行うことができるようになるので、差動増幅器6での相殺効率を向上させることが可能となる。
【0031】
一方、光ディスクの記録時、切換器46、56はLPF44、54の出力信号を選択出力する。このような構成とすることにより、光ディスクの記録時には、GCA41、51の出力信号に重畳していたサンプリングノイズがLPF44、54によって取り除かれ、光ディスク記録時の自動利得制御に必要なウォブル信号のみがDET42、52に入力されることになる。従って、第1、第2AGC4b、5bでは、サンプリングノイズに起因して、意図しない振幅調整が行われてしまうおそれがないので、光ディスクの記録時でも、サンプルホールド後の加算信号E、Fについて最適な自動利得制御を行うことが可能となる。
【0032】
なお、上記した通り、本実施形態の第1、第2AGC4b、5bは、LPF44、54をウォブル信号経路上に有し、HPF45、55を自動利得制御ループ内に有する構成である。このような構成であれば、光ディスクの再生時に差動増幅器6への入力信号G、Hから検出すべきウォブル信号が除かれてしまうおそれがない上、光ディスクの再生時及び記録時の双方において、差動増幅器6の前段で、上記自動利得制御によって最適に振幅調整されたGCA41、51の出力信号から不要信号成分(再生周波数信号やサンプリングノイズ)を除去しておくことができる。従って、ウォブル信号の再生性能を一層向上することができる。
【0033】
最後に、本発明に係るウォブル信号検出回路の第3実施形態について詳細に説明する。図4はウォブル信号検出回路の第3実施形態を示すブロック図である。本図に示す通り、本実施形態のウォブル信号検出回路は、第2実施形態のウォブル信号検出回路(図3を参照)と同様の構成から成り、第1、第2AGC4c、5cの内部構成に変更を加えるとともに、差動増幅器6とBPF7を第3AGC8cに一元化して成る構成である。そこで、第2実施形態と同様の部分については、図3と同一符号を付すことで説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分に重点を置いた説明を行うことにする。
【0034】
本実施形態の第1、第2AGC4c、5cは、光ディスクの再生時と記録時で加算信号E、Fの振幅が大きく異なるのでGCA41、51の利得を広範囲に可変制御しなければならない、という課題を解決するための構成であり、GCA41、51の出力端子とHPF45、55の入力端子との接続ノードからLPF44、54の入力端子までの信号経路上に設けられた増幅器47、57(利得:Ga)と、切換器46、56の出力端子からDET42、52の入力端子までの信号経路上に設けられた増幅器48、58(利得:Gb)と、を有して成る。
【0035】
光ディスクの再生時における加算信号E、Fの振幅(再生高周波信号の振幅)をVrとし、GCA41、51の利得をGrとすると、DET42、52に入力されるループ信号の振幅Vxは、次の(1)式で求められる値となる。また、光ディスクの記録時における加算信号E、Fの振幅(ウォブル信号の振幅)をVwとし、GCA41、51の利得をGwとすると、DET42、52に入力されるループ信号の振幅Vyは、次の(2)式で求められる値となる。
Vx=Vr×Gr ×Gb … (1)
Vy=Vw×Gw×Ga×Gb … (2)
【0036】
このように、本実施形態の第1、第2AGC4c、5cでは、増幅器47、57の分だけ、光ディスク再生時の増幅段数よりも記録時の増幅段数の方が1段多く設定されている。従って、振幅Vr、Vwが大きく異なる場合でも、その差違を増幅器47、57の増幅分で補填することができるので、GCA41、51の利得制御量を抑えることが可能となる。
【0037】
また、本実施形態の第1、第2AGC4c、5cにおいて、増幅器48、58は、DET42、52に入力されるループ信号の振幅Vx、Vyを共に所定オーダー(一般には1[V]オーダー)とするための調整用増幅器である。例えば、Vr=0.1[V]オーダー、Vw=0.01[V]オーダーである場合、Ga=Gb=20[dB](増幅率10倍)とすることで、DET42、52への入力信号振幅Vx、Vyを次のように調整することができる。
Vx=0.1 [V]×Gr ×10[倍]=1[V]×Gr
Vy=0.01[V]×Gw×10[倍]×10[倍]=1[V]×Gw
このようなオーダー調整を行うことによって、DET42、52によるGCA41、51の自動利得制御をスムーズに行うことが可能となる。
【0038】
また、本実施形態のウォブル信号検出回路において、第3AGC8cを構成するGCA81は、前出の第1、第2実施形態と異なり、二入力端子を有する差動入力型とされており、該GCA81の後段にはバンドパスフィルタ83(以下、BPF83と呼ぶ)が設けられている。そして、DET82にはBPF83の出力信号がフィードバック入力される。このように、前出の差動増幅器6とBPF7を第3AGC8cに一元化することにより、回路規模の縮小やそれに伴うコストダウンを図ることが可能となる。
【0039】
【発明の効果】
上記したように、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップで検出された前記プリグルーブ左右の反射光が分割受光信号として入力され、前記光ディスクの再生時には前記分割受光信号を各々そのまま出力し、記録時は前記分割受光信号を各々サンプルホールドして出力するサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路を経て入力される分割受光信号各々の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力に一端が接続され、前記増幅信号に含まれる信号成分のうち、前記光ディスクの記録再生状態に応じた帯域成分のみを前記検出器に選択通過させる帯域可変フィルタと、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0040】
このように、光ディスクの再生時だけでなく、記録時にも分割受光信号の自動利得制御を行う構成であれば、ピックアップのレンズずれ等が生じて分割受光信号の振幅に差が生じた場合でも、自動利得制御回路でその振幅差を是正することが可能となる。従って、減算器におけるサンプリングノイズの相殺効率を向上することができる上、該振幅差に依存したウォブル信号の振幅ばらつきを軽減することも可能となる。また、記録済みの光ディスクに新データを上書きする場合でも、分割受光信号に重畳する旧データの残存高周波信号を減算器で精度良く相殺することができるようになるので、ウォブル信号の再生性能を向上することが可能となる。また、上記構成であれば、光ディスクの再生時に帯域可変フィルタをハイパスフィルタとして機能させた場合でも、減算器に入力される増幅信号から検出すべきウォブル信号が除かれてしまうおそれはない。さらに、上記構成であれば、帯域可変フィルタのカットオフ周波数を2倍、3倍、…、n倍することで2倍速、3倍速、…、n倍速の記録/再生にも容易に対応することができる。
【0041】
また、本発明に係るウォブル信号検出回路は、プリグルーブが形成された光ディスクから検出された前記プリグルーブ左右の反射光から得られる分割受光信号の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力と前記減算器の入力を結ぶ信号経路上に設けられたローパスフィルタと、一端が前記利得制御増幅器の出力に接続されたハイパスフィルタと、前記光ディスクの記録再生状態に応じて前記ローパスフィルタと前記ハイパスフィルタの出力信号いずれかを前記検出器に送出する切換器と、をそれぞれ有して成る構成としている。
【0042】
このような構成とすることにより、上記効果に加えて、光ディスクの再生時及び記録時の双方において、減算器の前段で、上記自動利得制御によって最適に振幅調整された利得制御増幅器の出力信号から不要信号成分(再生周波数信号やサンプリングノイズ)を除去しておくことができるようになる。従って、ウォブル信号の再生性能を一層向上することが可能となる。
【0043】
なお、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記利得制御増幅器の出力と前記ハイパスフィルタの入力との接続ノードから前記ローパスフィルタの入力までの信号経路上に増幅器を有して成る構成にするとよい。このような構成とすることにより、光ディスクの再生時と記録時で分割受光信号の振幅が大きく異なる場合でも、その差違を前記増幅器の増幅分で補填することができるので、利得制御増幅器の利得制御量を抑えることが可能となる。
【0044】
また、上記構成から成るウォブル信号検出回路において、前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記切換器の出力から前記検出器の入力までの信号経路上にも増幅器を有して成る構成にするとよい。このような構成とすることにより、検出器への入力信号振幅を光ディスクの再生時と記録時で共に所定オーダーとすることができるようになるので、検出器による利得制御増幅器の自動利得制御をスムーズに行うことが可能となる。
【0045】
また、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する手段として、上記構成から成るウォブル信号検出回路を有して成る構成としている。このような構成とすることにより、ピックアップのトラッキング制御や光ディスクの回転速度制御、並びに記録面上の絶対アドレス認識を高精度に行うことができるようになるので、光ディスクの記録再生性能を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウォブル信号検出回路の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】 ウォブル信号検出回路の各部信号を示す波形図である。
【図3】 ウォブル信号検出回路の第2実施形態を示すブロック図である。
【図4】 ウォブル信号検出回路の第3実施形態を示すブロック図である。
【図5】 従来のウォブル信号検出回路の各部信号を示す波形図である。
【符号の説明】
1 サンプルホールド回路
2、3 第1、第2加算器
4a〜4c、5a〜5c 第1、第2自動利得制御回路
41、51 利得制御増幅器(GCA)
42、52 検出器(DET)
43、53 帯域可変フィルタ
44、54 ローパスフィルタ(LPF)
45、55 ハイパスフィルタ(HPF)
46、56 切換器
47、48、57、58 アンプ
6 差動増幅器
7 バンドパスフィルタ(BPF)
8a〜8c 第3自動利得制御回路(第3AGC)
81 利得制御増幅器(GCA)
82 検出器(DET)
83 バンドパスフィルタ(BPF)
Claims (5)
- プリグルーブが形成された光ディスクの再生時及び記録時、ピックアップで検出された前記プリグルーブ左右の反射光が分割受光信号として入力され、前記光ディスクの再生時は前記分割受光信号を各々そのまま出力し、記録時には前記分割受光信号を各々サンプルホールドして出力するサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路を経て入力される分割受光信号各々の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、
前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力に一端が接続され、前記増幅信号に含まれる信号成分のうち、前記光ディスクの記録再生状態に応じた帯域成分のみを前記検出器に選択通過させる帯域可変フィルタと、をそれぞれ有して成ることを特徴とするウォブル信号検出回路。 - プリグルーブが形成された光ディスクから検出された前記プリグルーブ左右の反射光から得られる分割受光信号の振幅調整をそれぞれ行う第1及び第2の自動利得制御回路と、該第1及び第2の自動利得制御回路を経てそれぞれ入力される分割受光信号の差分を算出して前記プリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する減算器と、を有して成るウォブル信号検出回路において、
前記第1及び第2の自動利得制御回路は、利得制御信号に応じた利得で入力された分割受光信号を増幅する利得制御増幅器と、該利得制御増幅器で得られる増幅信号の振幅が所定レベルとなるように前記利得制御信号を生成する検出器と、前記利得制御増幅器の出力と前記減算器の入力を結ぶ信号経路上に設けられたローパスフィルタと、一端が前記利得制御増幅器の出力に接続されたハイパスフィルタと、前記光ディスクの記録再生状態に応じて前記ローパスフィルタと前記ハイパスフィルタの出力信号いずれかを前記検出器に送出する切換器と、をそれぞれ有して成ることを特徴とするウォブル信号検出回路。 - 前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記利得制御増幅器の出力と前記ハイパスフィルタの入力との接続ノードから前記ローパスフィルタの入力までの信号経路上に増幅器を有して成ることを特徴とする請求項2に記載のウォブル信号検出回路。
- 前記第1及び第2の自動利得制御回路は、前記切換器の出力から前記検出器の入力までの信号経路上にも増幅器を有して成ることを特徴とする請求項3に記載のウォブル信号検出回路。
- 光ディスクのプリグルーブに記録されたウォブル信号を検出する手段として、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のウォブル信号検出回路を有して成ることを特徴とする光ディスク装置。
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