JP3938153B2 - 光学装置とその部品 - Google Patents
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発光管が破裂した時に、その破片により反射鏡まで破裂して、これらの破片が液晶プロジェクタ内に散乱すると、反射鏡近傍に配された電子部品の故障の原因となり、単に、ランプユニットを交換するだけでは済まない。
例えば、定格150Wのランプユニットの例では、反射鏡は硬質ガラスに属する硼珪酸ガラス製であり、前面から見て50mm角の比較的小さな寸法のものでも平均ガラス肉厚を約4mm以上としているため、その反射鏡の重量は約65グラムにも達する。
そして、この場合に、ガラスが薄くなって機械的強度が低下することは否めないので、背面側に有機系耐熱被膜をコーティングすることによりその強度を補った反射鏡も提案されている。
したがって、反射鏡強化用の有機系耐熱被膜は早期に紫外線劣化して、反射鏡の背面から剥離脱落する現象が発生し、ランプの寿命中を通して反射鏡の機械的強度を一定に維持することができないという問題があった。
前記有機系耐熱被膜と反射鏡基材との間、又は、反射鏡基材と反射膜との間に、少なくとも波長300〜380nmの範囲の紫外線をカットする紫外線カット層が形成され、
高圧放電ランプの点灯中に前記反射鏡強化用有機系耐熱被膜をその耐熱温度以下に保つ冷却機構を備えたことを特徴としている。
請求項5の反射鏡は、紫外線カット層が、紫外線遮断物質として酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛の少なくとも一つを含有して成る。
ここで反射鏡は、請求項1乃至3に記載されているように、背面側に反射鏡強化用有機系耐熱被膜がコーティングされると共に、その光源側に少なくとも波長300〜380nmの紫外線をカットする紫外線カット層を備えているので、反射鏡を直進する紫外線は、有機系耐熱被膜に達する手前で紫外線カット層でカットされ、紫外線による有機系耐熱被膜の劣化・剥離・脱落を確実に防止することができるという効果がある。
また、冷却機構により有機系耐熱被膜はその耐熱温度以下に冷却されるので、温度劣化も防止される。
そして、このような紫外線カット層に用いられる紫外線遮断物質としては、請求項5に記載されているように、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛が用いられる。
図1は本発明に係る光学装置を示す説明図、図2及び図3はその反射鏡の紫外線遮断効果を示すグラフ、図4〜図6は他の実施形態を示す説明図である。
発光部5は、最も膨らんだ中央部分の最大内径(直径)が約4.4mm、その部分の石英肉厚が約2.4mm、内容積約75mm3に形成され、その内部に18.0mgの水銀と、始動補助ガスとなる約13.000Paのアルゴンガスと共に、微量の臭素を封入してある。
また、反射鏡3の背面には、反射鏡強化用有機系耐熱被膜10がコーティングされると共に、その有機系耐熱被膜10の光源側に、ランプ2から照射された少なくとも波長300〜380nmの範囲の紫外線をカットする紫外線カット層11が形成されている。
本例では、紫外線カット層11が反射鏡基材8と反射鏡強化用有機系耐熱被膜10の間に形成されているので、反射鏡基材8の背面に紫外線カット層11が形成され、さらにその外側に有機系耐熱被膜10が形成されることとなる。
紫外線カット層11は、反射鏡基材8の背面を加熱後に酸化亜鉛となる溶液にディッピングした後、約500℃で15分間炉内加熱し、厚さ約20μmの酸化亜鉛被膜を形成した。なお、このようにして紫外線カット層11を形成した反射鏡3の反射面より入射し、紫外線カット層11を透過する波長300〜380nmの範囲の紫外線透過率は、20%以下であった。
しかも、有機系耐熱被膜10は開口側に比して底面側の膜厚が厚く、ランプ2に最も近い反射鏡3が破損し易い部分では膜厚が0.3〜0.5mmにも達し、このような膜厚分布を持たせることで、材料を節約すると同時に、不測のランプ破裂事故に対しても反射鏡3の破片が飛散しないように有効に強化することができる。
また、紫外線カット層11は、有機系耐熱被膜10が形成されている部分に形成されていれば足り、さらに、有機系耐熱被膜10が形成されている部分のうち、紫外線の照射量が多く有機系耐熱被膜10の劣化が激しい部分だけであってもよい。
また、冷却ファン(冷却機構)14は、反射鏡3の外周面に風を吹きつけることができるように高圧放電ランプユニット1の背面側に対向して配され、高圧放電ランプ2の点灯中に反射鏡強化用有機系耐熱被膜10をその耐熱温度である400℃以下に保つようになされている。
高圧放電ランプ2を点灯すると、該ランプ2から可視光、紫外光、赤外光が照射される。反射鏡3には、可視光を反射させる誘電体薄膜9が形成されているので、可視光は正面開口部側へ反射され、赤外線及び紫外線のほとんどは誘電体薄膜9及び反射鏡基材8を透過する。
反射鏡3の背面には、紫外線カット層11となる酸化亜鉛被膜と、反射鏡強化用有機系耐熱被膜10となるポリイミド被膜が形成されているので、反射鏡基材8を透過した300〜380nmの紫外線は、有機系耐熱被膜10に達する前にその80%以上が紫外線カット層11でカットされる。したがって、ランプ2から放射される紫外線によって有機系耐熱被膜10が劣化することがない。
ただし、このときの測定は、紫外線カット層11となる酸化亜鉛被膜の効果を測定するため、反射鏡強化用有機系耐熱被膜10となるポリイミド被膜をコーティングしないものについて測定した。
背面に紫外線カット層11を形成していない反射鏡(波線図示)に対し、紫外線カット層11を形成した反射鏡(実線)においては、300nm〜380nmの透過光が80%以上遮断され、透過光強度が20%以下に低下していることが判る。
また、5000時間の連続点灯試験を行ったところ、紫外線カット層11を形成して紫外線透過率を20%以下にした反射鏡3については有機系耐熱被膜10の剥離が確認されず、80%未満の紫外線カット層11を形成した反射鏡3では剥離を生じたものがあったため、長寿命のランプ2に使用される反射鏡3は紫外線透過率を20%以下にすることが望ましい。
ただし、ランプ寿命が2000時間程度のランプにおいては、紫外線透過率が20%を超えても、有機系耐熱被膜10の紫外線劣化を十分に阻止することができる。
さらにまた、反射鏡基材8として薄肉の石英ガラスを例にして説明したが、硼珪酸ガラス製反射鏡であっても同等の効果が認められた。
この場合、蒸着法やスパッタリング法、プラズマ法などで誘電体多層膜9を形成する前に、酸化チタンなどの紫外線吸収特性のある物質を予めコーティングしておけばよい。
1 高圧放電ランプユニット
2 高圧放電ランプ
3 凹面反射鏡
4 カバーガラス
8 凹面反射鏡基材
9 誘電体薄膜
10 反射鏡強化用有機系耐熱被膜
11 紫外線カット層
14 冷却ファン(冷却機構)
Claims (5)
- 内面に反射膜が形成された凹面反射鏡基材の背面側に反射鏡強化用有機系耐熱被膜がコーティングされた反射鏡と、これに装着された高圧放電ランプとからなる高圧放電ランプユニットを備えた光学装置において、
前記有機系耐熱被膜と反射鏡基材との間、又は、反射鏡基材と反射膜との間に、少なくとも波長300〜380nmの範囲の紫外線をカットする紫外線カット層が形成され、
高圧放電ランプの点灯中に前記反射鏡強化用有機系耐熱被膜をその耐熱温度以下に保つ冷却機構を備えたことを特徴とする光学装置。 - 内面に反射膜が形成された凹面反射鏡基材の背面側に反射鏡強化用有機系耐熱被膜がコーティングされた反射鏡と、これに装着された高圧放電ランプとからなる高圧放電ランプユニットを備えた光学装置において、
前記有機系耐熱被膜と反射鏡基材との間、又は、反射鏡基材と反射膜との間に、少なくとも波長300〜380nmの範囲の紫外線をカットする紫外線カット層を備えたことを特徴とする高圧放電ランプユニット。 - 内面に反射膜が形成された凹面反射鏡基材の背面側に反射鏡強化用有機系耐熱被膜がコーティングされて成る高圧放電ランプ用反射鏡において、
前記有機系耐熱被膜と反射鏡基材との間、又は、反射鏡基材と反射膜との間に、少なくとも波長300〜380nmの範囲の紫外線をカットする紫外線カット層を備えたことを特徴とする高圧放電ランプ用反射鏡。 - 前記反射膜が形成された内面より入射して前記紫外線カット層を透過する少なくとも波長300〜380nmの範囲の紫外線透過率が20%以下である請求項3記載の高圧放電ランプ用反射鏡。
- 前記紫外線カット層が、紫外線遮断物質として酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛の少なくとも一つを含有する請求項3記載の高圧放電ランプ用反射鏡。
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