JP3937389B2 - 構造部材の溶接方法および溶接接合部 - Google Patents

構造部材の溶接方法および溶接接合部 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築・土木分野における構造部材および厚板構造部材の溶接方法並びに溶接接合部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造部材を接合する場合には、ボルト接合や溶接接合が用いられている。特に、溶接は、部材点数が最少に抑えられ、施工の迅速性やコスト競争力等の優位性から多用されている。しかしながら、溶接接合には溶接熱影響部(以下、HAZという)の靱性低下という問題がある。特に、建物に外力が作用する際に高応力となることが予想される部位、たとえば、通しダイアフラムと柱材との溶接接合部においては大きな問題となる。
【0003】
従来、ダイアフラムと柱材を工場で溶接する際には、例えば、柱側鋼板に30〜45度程度の開先角度をとって、完全溶け込み溶接が行なわれている。この時の溶接部およびその周辺部は、高強度部の溶接金属、HAZ等により構成されている。通常、HAZは母材(鋼材)部に対して強度が低下し、また靭性も低下していることが多い。
【0004】
そのため、溶接部近傍に応力集中が発生し溶接部近傍から延性亀裂が生じたとすると、延性亀裂の性質として、応力の方向に対してほぼ鉛直(この場合は板厚方向)に、且つ、強度や靱性の小さい領域を伝播していくことになる。
【0005】
特に、柱−ダイアフラム接合部においては、引張応力に加えて曲げ応力もかかる。ダイアフラムや溶接金属の余盛による拘束効果により、応力最大点はダイアフラムよりも遠い位置に生じるが、例えば、レ形開先をとった溶接接合部では、その開先面にほぼ平行に生成するHAZ又は溶融線に沿って亀裂が伝播していく可能性が高かった。
【0006】
図9は、従来の溶接技術における、溶接接合部の断面説明図である。
図9において、11は柱材、13は裏当て金、20は通しダイアフラム、30は溶接金属、40は溶接金属熱影響部である。
柱材11の端部は、通しダイアフラム20と溶接金属30により溶接接合されている。
【0007】
図10は、「冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル」(日本建築センター発行)に示された化粧盛溶接に相当する修正ビードの説明図である。
図10において、30は溶接金属、31は化粧盛溶接金属である。
上記マニュアルに「・・溶接の後、→の所(溶接トウ部)の形状を修正するために、修正ビードを盛る場合、・・・」と記載されているように、通常、化粧盛溶接は、形状の修正が主目的である。
【0008】
また、図11は、特開2000−158127号公報に開示されたアレスト性に優れた鋼材を用いた溶接接合方法を説明する斜視図である。図11において、11、12は角形鋼管、20は通しダイアフラム、21はアレスト性に優れた鋼材、2はH形鋼である。これは脆性破断を防ぐ方法として、溶接線を応力のかかる方向に対し20度以上の角度をもたせ、脆性亀裂の伝播をアレスト性に優れた鋼材で遮断停止させようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術には下記の課題があった。即ち、図10において、不用意に化粧盛溶接を行うと、母材を硬化させてしまい、かえって材質を劣化させる場合があった。つまり、こうした現象は鋼板の強度によらず発生するため、どのような高品質・高強度材料を使用しても、溶接部からの破壊が先行してしまい、高品質・高強度材としての性能を十分発揮するに至らなかった。
【0010】
また、圧延時に、添加元素を増やさずに熱サイクルと塑性加工を工夫することによって材質を細粒化し、高強度化を実現した鋼材の場合であっても、溶接時の入熱により、圧延時に細粒化された組織が温度制御圧延される前の粒子サイズに戻ってしまい、母材の靭性が大きく低下してしまう結果にもなっていた。
【0011】
また、開先をとって溶接した部分において、開先面にほぼ平行に生成されるHAZや溶融線に沿って亀裂が伝播するという、溶接部付近のディテールに支配される要因については、鋼材の材質改善効果だけでは十分な効果を期待することができなかった。
【0012】
図11においては、応力方向に対して溶接線を斜めにすることで、応力集中部付近にかかる溶接部領域を小さくしている。しかしながら、互いの材軸方向が一致しない部材同士の溶接に当従来技術を利用することは、幾何学的に不可能であるため、柱とダイアフラムの溶接のように、互いの材軸が直交または0度以外の角度を有する部分の溶接には用いることができなかった。更に、各接合部分を斜めに切断することは、鋼材の歩留の極端な低下や、難しい溶接を行うことによって、大幅なコスト増を招いていた。
【0013】
なお、溶接部の共通の課題として、溶接金属からなる高強度部に十分な余盛や強度がない場合には、通常軟化したHAZ近傍から発生する亀裂が、溶接金属部から生じる恐れもあった。
本発明は、以上の問題点を解決するものであって、母材の靱性低下を最小に抑え、溶接部近傍に発生した亀裂を母材内に伝播させて、母材内で亀裂の伝播を制御することができる構造部材の溶接方法および溶接接合部を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材を溶接接合する方法であって、溶接されるべき端部同士を突き合わせて該開先部の溶接をする工程と、前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、化粧盛溶接をする工程とを有することを特徴としている。
なお、ここで云う「化粧盛溶接」は、形状の修正を主目的とし強度的には殆ど期待されていない一般的な化粧盛溶接以外に、突き合わせ溶接部と同様に強度を期待する溶接も含む。
【0015】
また、本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材を溶接接合する方法であって、前記開先を有する部材において、表面側の開先端から材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、該表面に化粧盛溶接をする工程と、前記化粧盛溶接をされた部材と他の溶接されるべき部材の端部同士を突き合わせて前記開先部および前記化粧盛溶接部の上層に溶接をする工程とを有することを特徴としている。
【0016】
更に、本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材を溶接接合する方法であって、溶接されるべき端部同士を突き合わせて該開先部の溶接をする工程と、前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ、前記開先を有する部材における前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接をする工程とを有することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材を溶接接合する方法であって、前記開先を有する部材において、表面側の開先端から材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ、前記開先を有する部材における前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接をする工程と、前記化粧盛溶接をされた部材と他の溶接されるべき部材の端部同士を突き合わせて前記開先部および前記化粧盛溶接部の上層に溶接をする工程とを有することを特徴とするものである。
【0018】
更にまた、本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材の溶接接合部であって、該開先部の突き合わせ溶接部と、それに連続して、前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、化粧盛溶接された化粧盛溶接部を有していることを特徴とする構造部材の溶接接合部である。
【0019】
また、本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材の溶接接合部であって、該開先部の突き合わせ溶接部と、それに連続して、前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ、前記開先を有する部材における、前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接部とを有することを特徴とする構造部材の溶接接合部である。
【0020】
また、本発明は、少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材の溶接接合部であって、該開先を有する部材において、表面側の開先端から材軸方向に複数の溶接ビードからなる化粧盛溶接をすることにより、該化粧盛溶接により靱性を改善された、前記開先を有する構造部材表面に略平行した化粧盛溶接熱影響部を有することを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る構造部材の溶接方法を、工程を追って説明する断面図である。(a)は、突き合わせ溶接が終了した状態を示し、(b)は、化粧盛溶接(以下、化粧盛という)31が終了した状態を示す。図1(b)において、柱材11の端部に開先110が加工され、通しダイアフラム20に溶接接合されている。突き合わせ溶接による溶接金属30の柱材11側には化粧盛31が溶接されている。
【0022】
このため、柱材11には、溶接金属30に起因する開先面に対してほぼ平行な溶接金属熱影響部(HAZ1)40と、化粧盛31に起因する柱材の表面に略平行の(角度の浅い)化粧盛熱影響部(HAZ2)41との2種類のHAZが生じている。したがって、溶接部が曲げられた際、化粧盛31に表面亀裂が発生し、この表面亀裂は化粧盛31および化粧盛熱影響部(HAZ2)41を貫通して、矢印X方向に柱材11内へと伝播して行く。
【0023】
実施の形態2
図2(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る構造部材の溶接方法を、工程を追って説明する断面図である。(a)は、突き合わせ溶接に先行して化粧盛31を行った状態を示しており、(b)は、化粧盛31の後突き合わせ溶接が終了した状態を示す。図2における、各部の符号は、図1における符号に準じて表示されている。
【0024】
図2において、柱材11の端部に開先110が加工され、通しダイアフラム20との突き合わせ溶接による溶接接合に先立って化粧盛31がなされる。突き合わせ溶接は化粧盛31による溶接の後に行われる。この場合、化粧盛31は、突き合わせ溶接には影響されないため、化粧盛31による溶接精度、強いては、化粧盛31による化粧盛熱影響部(HAZ2)41の状態を好ましい形で得ることができる。
【0025】
即ち、本実施の形態2の場合は、化粧盛31による化粧盛熱影響部(HAZ2)41の精度が、突き合わせ溶接の精度に殆ど関係なく得られる有利さがある。この方法によれば、溶接部に発生した亀裂の進行方向に大きく影響するHAZ2の長さ、厚さを、適正なものに制御設定することができる。
【0026】
化粧盛31を突き合わせ溶接に先立って行うことにより、突き合わせ溶接の作業精度とは関係なく化粧盛31によるHAZ2の精度を上げ、好ましいHAZ2の状態を得ることができる。
【0027】
また、化粧盛31は、強度を期待しているため、或る厚さ以上が望ましい。開先を有する部材の表面側の開先端の位置における溶接余盛厚さは、0.1t(但し、tは開先を有する部材の板厚)程度の厚さ以上あることが好ましい。なお、この部分における余盛厚さが0.1t以下では、溶接部の強度が不足し、HAZ2近傍より先に溶接金属部から亀裂が発生する可能性がある。
【0028】
実施の形態3
図3は、本発明の他の実施の形態3に係る構造部材の溶接接合部である。特に溶接ビードの断面形状に注目した場合の断面説明図である。また、図4は、HAZ2に注目した場合の溶接接合部の断面説明図である。
311は第1の溶接ビード、312は第2の溶接ビード、313は第3の溶接ビード、40はほぼ開先面に沿って生じた溶接金属熱影響部(HAZ1)、41は部材表面にほぼ平行に生じた化粧盛熱影響部(HAZ2)、Aは開先を有する部材の表面側の開先端(以下、K点という)から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端までの距離、Bは前記第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離を示す。他の符号は、図1および2に準じる。
【0029】
本発明の効果を確認するために、次の実験を行った。
亀裂の発生点を、開先を有する部材における、表面側の開先端から最も離れた位置にある溶接ビード止端部と仮定し、試験片表面が部材表面より−1mmの位置となるよう採取したシャルピー衝撃試験片に表面ノッチ(2mmVノッチ、図5にC点で示す)を入れる。図5はその状態を示し、図6は試験片のノッチ位置を示す。ノッチは、開先を有する部材の表面側の開先端(K点)からの距離aを2、5、10、および15mmとした位置に設けた。ここで距離aは、開先を有する部材の材軸方向に溶接接合部から外側に向かっての距離である。
【0030】
これら試験片の0℃における、シャルピー衝撃試験結果を図7および図8に示す。図7は、K点からの距離aを横軸にとり、縦軸に各溶接部の破面遷移温度における吸収エネルギーをとった。
図7より、K点からの距離aが5mm以上の場合に靱性が増加していることがわかった。なお、距離aは溶接コストの点から部材の板厚の3倍程度以下とすることが望ましい。
【0031】
また、図8は、前記第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離Bを横軸にとり、破面遷移温度における吸収エネルギーの最大値を1としたときの比率(靱性低下率)を縦軸にとったものである。
図8より、第1の溶接ビードの止端から第2の溶接ビードの止端までの距離Bが15mm以下の場合において吸収エネルギーは最大値の9割以上が確保でき、靱性低下がみられないことが明らかとなった。更に、距離Bは8mm以下においてその効果は大きくなる。
【0032】
更に云えば、柱梁接合部における柱材とダイアフラムとの溶接では、溶接ビードの余盛高さやダイアフラムによる拘束効果によって、応力最大点はダイアフラムより若干遠い位置(例えば3t程度 t:部材の板厚)に生じるのが通常である。このダイアフラムの拘束効果とともに、本発明の溶接方法により、溶接部の靱性が改善され、開先面近くからの亀裂発生に対する安全性を更に高めることができる。梁フランジとダイアフラムとの溶接においても、同様の効果が得られる。
更に、溶接ビード面を滑らかに仕上げれば、より高い安全性を得ることができる。
【0033】
なお、開先を有する部材における表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの上に重ね溶接される第2の溶接ビードは、溶接熱影響部が溶接による再熱効果を得るために、第1の溶接ビードの溶接の直後に施工することが望ましい。
好ましくは、第1の溶接ビードの温度が50℃以上であるうちに、第2の溶接ビードの溶接を施工する。
【0034】
実施の形態4
開先を有する部材を角形鋼管とし、それに突き合わせ溶接される他の構造部材をダイアフラムとして実大試験体を製作し、実施の形態3と同様の試験を行った。
結果、実施の形態3の場合と同様の効果が確認された。開先を有する部材を円形鋼管、溶接組み立て四面BOXとした場合にも同様の効果が確認された。
また、角形鋼管の材質に建築用高張力鋼を用いて、同様に実大試験体を製作し、同様の試験を行った結果、溶接接合部においても高い靱性が得られることを確認した。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、次の効果を得ることができる。
1)開先面にほぼ平行に生成されるHAZ1や溶融線に沿った亀裂の伝播を避けることができる。
2)溶接部に発生した表面亀裂を母材内に伝播させ、接合部の強度低下を最小に抑えることができる。
3)従って、亀裂発生後も母材の機械的性質に基づいた挙動を示すため、溶接された構造部材の破損を防止することができる。
4)高品質、高強度化された鋼板の性能を十分発揮する溶接接合部により、より確実に接合部の強度低下、破損が防止され、より信頼性のある溶接構造物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の工程において、(a)突き合わせ溶接が終了した状態を示す断面図、および(b)化粧盛溶接が終了した状態を示す断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態2の工程において、(a)化粧盛溶接が終了した状態を示す断面図、および(b)突き合わせ溶接が終了した状態を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態3における、構造部材の溶接接合部の断面説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態3における、構造部材の溶接接合部の断面説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態3における、シャルピー衝撃試験片の採取位置を示す断面説明図である。
【図6】 図5における、試験片のノッチ位置を示す説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態3における、距離aと吸収エネルギーの関係を示す図表である。
【図8】 本発明の実施の形態3における、距離Bと靱性低下率の関係を示す図表である。
【図9】 従来の溶接技術における溶接接合部の断面説明図である。
【図10】 従来の溶接技術における化粧盛溶接を説明する断面説明図である。
【図11】 従来の建築構造部材の溶接方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
11:柱材、110:開先、13:裏当て金、20:通しダイアフラム、30:溶接金属、31:化粧盛溶接、311:第1の溶接ビード、312:第2の溶接ビード、313:第3の溶接ビード、40:溶接金属熱影響部(HAZ1)、41:化粧盛熱影響部(HAZ2)、42:溶融線、50:シャルピー試験片、X:亀裂伝播方向、K:開先を有する部材の表面側の開先端、A:K点からK点より最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端までの距離、B:第1の溶接ビードと第2のビードの止端間の距離、a:K点からノッチ位置Cまでの距離、C:ノッチ位置。

Claims (5)

  1. 少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材を溶接接合する方法であって、
    溶接されるべき端部同士を突き合わせて該開先部の溶接をする工程と、
    前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ、前記開先を有する部材における前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接をする工程とを有することを特徴とする構造部材の溶接方法。
  2. 少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材を溶接接合する方法であって、
    前記開先を有する部材において、表面側の開先端から材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ、前記開先を有する部材における前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接をする工程と、
    前記化粧盛溶接をされた部材と他の溶接されるべき部材の端部同士を突き合わせて前記開先部および前記化粧盛溶接部の上層に溶接をする工程とを有することを特徴とする構造部材の溶接方法。
  3. 少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材の溶接接合部であって、
    開先部を突き合わせて溶接された突き合わせ溶接部と、
    それに連続して、前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ前記開先を有する部材における前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接部を有していることを特徴とする構造部材の溶接接合部。
  4. 少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材の溶接接合部であって、
    前記開先を有する部材の表面側の開先端から、前記開先を有する部材の材軸方向に5mm以上の距離の範囲まで、且つ、前記開先を有する部材における、前記表面側の開先端から最も離れた位置にある第1の溶接ビードの止端から、該第1の溶接ビードの上に重ね溶接された第2の溶接ビードの止端までの距離が、15mm以下である化粧盛溶接部と、
    前記化粧盛溶接をされた部材と他の溶接されるべき部材の端部同士を突き合わせて前記開先部および前記化粧盛溶接部の上層が溶接された溶接部を有することを特徴とする構造部材の溶接接合部。
  5. 少なくとも一方の部材に開先を有する構造部材の溶接接合部であって、
    該開先を有する部材において、表面側の開先端から材軸方向に複数の溶接ビードからなる化粧盛溶接をすることにより、該化粧盛溶接により靱性を改善された、前記開先を有する構造部材表面に略平行した化粧盛溶接熱影響部を有することを特徴とする請求項3または4に記載の構造部材の溶接接合部。
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