JP3937001B2 - 温度検出用サーミスタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアコン,冷蔵庫等に使用される温度検出用サーミスタの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアコン,冷蔵庫等に使用される温度検出用サーミスタは、図3で示すように片端部を開放口とする有底筒状の外装ケース10と、リード端子11a,11bを有するガラス封入型のサーミスタ素子11と、絶縁被覆されたリード線12a,12bと、コネクタ13とを備え、サーミスタ素子11を外装ケース10の内部に絶縁樹脂14で固着することにより構成されている(例えば、実開昭59ー120437号)。
【0003】
この温度検出用サーミスタを組み立てるには、図4で示すようにリード線12a,12bをサーミスタ素子11のリード端子11a,11bと半田付けで電気的に接続し、そのサーミスタ素子11のリード端子11a,11bをU字状に軸線曲げさせてリード線12a,12bを外部に導出すると共に、サーミスタ素子11を外装ケース10の内部に挿置し、このサーミスタ素子11を外装ケース10の内部に充填される絶縁樹脂14で外装ケース10の内部に固着し、更に、コネクタピン13a,13bをリード線12a,12bの導出端にカシメ止めてコネクタケース13cに挿入することによりコネクタ13を備え付けることが行なわれている。
【0004】
その温度検出用サーミスタでは、取付作業等の際にリード線12a,12bが引っ張られることによりサーミスタ素子11のリード端子11a,11bとの電気的接続部やコネクタピン13a,13bとの電気的接続部を断線してしまう事態が生じ易い。また、外装ケース10の開放口はリード線12a,12bを導出させて絶縁樹脂14を充填しただけであるため、湿気の多い場所に設置すると、湿気が外装ケース10の内部に侵入することによりサーミスタ素子11の特性劣化を招く虞れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電気的接続部の断線や湿気等の侵入を簡単な構造の改良で防げ、また、取付作業等にあたっても取扱いの容易なサーミスタ素子を提供することを目的とする。
【0006】
それに加えて、本発明は部品点数を削減できて安価なものに構成可能な温度検出用サーミスタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る温度検出用サーミスタにおいては、外装ケースの開放口が平坦に形成され、該外装ケースの開放口がコネクタケースの平坦部に対向した状態で、コネクタケースを外装ケースの内部に充填された絶縁樹脂で開放口に固着させて外装ケースをコネクタケースで密閉すると共に、コネクタピンがコネクタケースに挿入された状態で、サーミスタ素子からコネクタまでの電気的接続部を該外装ケースの内部に封入することにより構成されている。
【0008】
本発明の請求項2に係る温度検出用サーミスタにおいては、コネクタピンをサーミスタ素子のリード端子と直接接続させてコネクタを備えることにより構成されている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1,2を参照して説明すると、図1の温度検出用サーミスタはABS系またはエポキシ系の合成樹脂から形成されて片端部を平坦な開放口とする有底筒状の外装ケース1と、リード端子2a,2bを有するガラス封入ダイオード型のNTCサーミスタ素子2と、防水型のコネクタ3とを備え、サーミスタ素子2を外装ケース1の内部に充填されるエポキシ樹脂系等の絶縁樹脂4で固着すると共に、外装ケース1の平坦な開放口をコネクタケース3aの平坦部に対向した状態で、コネクタケース3aを外装ケース1の開放口に該絶縁樹脂4で固着させて外装ケース1をコネクタケース3aで密閉することにより構成されている。
【0010】
この温度検出用サーミスタを組み立てるには、図2で示すようにサーミスタ素子2のリード端子2a,2bをU字状に軸線曲げし、まず、コネクタピン3b,3cをリード端子2a,2bにカシメ止めてコネクタケース3aに挿入した状態で、コネクタ3をサーミスタ素子2のリード端子2a,2bと電気的に直接接続する。次に、絶縁樹脂4を予め充填した外装ケース1の内部にサーミスタ素子2を挿置すると共に、コネクタケース3aを外装ケース1の開放口に該絶縁樹脂4で固着すればよい。
【0011】
このように構成する温度検出用サーミスタでは、外装ケース1の平坦な開放口をコネクタケース3aの平坦部に対向した状態で、コネクタケース3aを外装ケース1の内部に充填された絶縁樹脂4で開放口に固着させて外装ケース1の開放口を密閉すると共に、コネクタピン3b,3cをコネクタケース3aに挿入した状態で、サーミスタ素子2からコネクタ3までの電気的接続部を外装ケース1の内部に封入することにより、サーミスタ素子2のリード端子2a,2bとコネクタピン3b,3cとの接続部が断線する事態が生じない。また、外装ケース1はコネクタケース3aで密閉されているため、湿気の多い場所に設置しても、湿気が外装ケース1の内部に侵入するのを確実に防ぐことができる。
【0012】
それに加えて、コネクタピン3b,3cをサーミスタ素子2の各リード端子2a,2bと直接接続させてコネクタ3を備えるため、絶縁被覆を要するリード線を省けることにより部品点数を少なく構成することができる。また、リード線等の外装ケース1より外部に引き出されるコード類がないことから、取付作業等にあたっても容易に取り扱うことができる。
【0013】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係る温度検出用サーミスタに依れば、外装ケース1の平坦な開放口をコネクタケース3aの平坦部に対向した状態で、コネクタケースを外装ケースの内部に充填された絶縁樹脂で開放口に固着させて外装ケースをコネクタケースで密閉すると共に、コネクタピン3b,3cをコネクタケース3aに挿入した状態で、サーミスタ素子からコネクタまでの電気的接続部を該外装ケースの内部に封入することから、電気的接続部の断線や湿気等の侵入を簡単な構造の改良で防げ、また、外装ケースより外部に引き出されるコード類がないことにより取付作業等にあたっても容易に取り扱うことができる。
【0014】
本発明の請求項2に係る温度検出用サーミスタに依れば、コネクタピンをサーミスタ素子のリード端子と直接接続させてコネクタを備えることにより、絶縁被覆を要するリード線を省けて部品点数を少なく構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る温度検出用サーミスタを示す断面図である。
【図2】 本発明に係る温度検出用サーミスタの組立工程を示す説明図である。
【図3】 従来例に係る温度検出用サーミスタを示す断面図である。
【図4】 従来例に係る温度検出用サーミスタの組立工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 外装ケース
2 サーミスタ素子
2a,2b サーミスタ素子のリード端子
3 コネクタ
3a コネクタケース
3b,3c コネクタピン
4 絶縁樹脂
Claims (2)
- 片端部を開放口とする有底筒状の外装ケースを備え、絶縁樹脂を該外装ケースの内部に充填すると共に、リード端子を有するサーミスタ素子を外装ケースの内部に挿置させて該絶縁樹脂で固着し、サーミスタ素子のリード端子と電気的に接続されるコネクタピンと、該コネクタピンが固定されるコネクタケースとより構成されるコネクタを備える温度検出用サーミスタにおいて、
外装ケースの開放口が平坦に形成され、該外装ケースの開放口がコネクタケースの平坦部に対向した状態で、コネクタケースを外装ケースの内部に充填された絶縁樹脂で開放口に固着させて外装ケースをコネクタケースで密閉すると共に、コネクタピンがコネクタケースに挿入された状態で、サーミスタ素子からコネクタまでの電気的接続部を該外装ケースの内部に封入したことを特徴とする温度検出用サーミスタ。 - 上記コネクタピンをサーミスタ素子のリード端子と直接接続させてコネクタを備えたことを特徴とする請求項1に記載の温度検出用サーミスタ。
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JP01503198A JP3937001B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 温度検出用サーミスタ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JPH11201833A JPH11201833A (ja) | 1999-07-30 |
JP3937001B2 true JP3937001B2 (ja) | 2007-06-27 |
Family
ID=11877477
Family Applications (1)
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JP01503198A Expired - Lifetime JP3937001B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 温度検出用サーミスタ |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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-
1998
- 1998-01-09 JP JP01503198A patent/JP3937001B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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