JP3936796B2 - 缶体の溶接構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電気温水器等の缶体に適用される溶接構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の溶接構造としては、例えば特公平2−44627号に記載されて図5に示したものが知られている。
当該溶接構造50は、筒状の胴体51と、椀状の鏡板52と、鏡板52の端部に形成されて外方に突出した山形曲部53と、山形曲部53の中腹とこれに当合される胴体51の端部とが外方から溶接される溶接部54と、から構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この様なものは、電気温水器等の缶体に適用した場合には、温水の排出や水の供給に依り内部圧力が変動されるので、これに依り溶接部54に割れ55を生じて缶体から漏水を発生する事があった。
つまり、缶体に変動圧力が作用した場合は、胴体51に作用する圧力の影響に依り、溶接部54には、これの内側に形成された隙間56の角度θを押し拡げる様な力が作用すると共に、隙間56の頂点57には、隙間56の形状が楔形である事から応力集中が起生する。
一般に、電気温水器等に使用される缶体の材料としては、耐食性や応力腐食割れの観点から、フェライト系のステンレス鋼板が使用される事が多いが、これを溶接した場合には、周知の様に、溶接部の結晶粒が粗大化する傾向があった。この為、粗大化した結晶粒から成る溶接部に、応力集中や結晶粒の粒子間結合力を引き離す様な引っ張り荷重が繰り返し作用されると、頂点を起点として溶接部の内側から外側に向かう割れが発生していたのである。
本発明は、叙上の問題点に鑑み、これを解消する為に創案されたもので、その課題とする処は、溶接部の機械的強度を高く保つと共に、溶接品質の向上を図り得る缶体の溶接構造を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の缶体の溶接構造は、基本的には、筒状の胴体と、椀状の鏡板と、胴体の端部に形成されて外方に突出した山形曲部と、山形曲部の中腹とこれに当合される鏡板の端部とが外方から溶接される溶接部と、から構成した事に特徴が存する。
【0005】
胴体の端部に外方に突出した山形曲部を形成すると共に、山形曲部の中腹に鏡板の端部を当合させてその当合箇所を外方から溶接する様にし、所謂山形曲部を設ける対象を従来の鏡板から胴体に変更したので、内部に圧力が作用した場合には、山形曲部の遊端部が鏡板の端部に押し付けられる様な力、所謂圧縮荷重が作用される事になる。その結果、溶接部の機械的強度が高くなると共に、内部圧力の変動に対しても充分な耐久性を保つ事ができる。
胴体の端部に外方に突出した山形曲部を形成してこれの中腹に鏡板の端部を当合させる様にしたので、胴体及び鏡板の加工精度が悪くても適正に当合させる事ができる。
胴体の端部に外方に突出した山形曲部を形成すると共に、山形曲部の中腹に鏡板の端部を当合させてその当合箇所を外方から溶接する様にしたので、内方から溶接する場合に比べて溶接作業が容易に行なえる。
【0006】
鏡板の板厚を、胴体の板厚よりも大きくするのが好ましい。この様にすれば、鏡板の板厚が大きい分だけ、鏡板の端部の半径方向への変形が小さくなるので、溶接部には確実に圧縮荷重が作用される事になる。その結果、より一層、溶接部の機械的強度が高くなると共に、内部圧力の変動に対しても充分な耐久性を保つ事ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の基本例に係る溶接構造を示す縦断面図。図2は、図1の溶接構造を胴体と一方の鏡板間及び胴体と他方の鏡板間に適用した缶体を示す縦断面図。図3は、図1の溶接構造を胴体と一方の鏡板間に適用した缶体を示す縦断面図である。
【0008】
溶接構造1は、胴体2、鏡板3、山形曲部4、溶接部5とからその主要部が構成されている。
【0009】
胴体2は、筒状のもので、この例では、円筒状を呈し、ステンレス鋼板をロール加工して円筒状にされた後、継目部分をTIG溶接等に依り母材溶接されて作製される。胴体2の厚さは、実用上から0.8〜2.0mmが好ましい。
【0010】
鏡板3は、椀状のもので、この例では、材質及び厚さが胴体2と同一のステンレス鋼板を椀状にプレス加工する事に依り作製される。
【0011】
山形曲部4は、胴体2の端部に形成されて外方に突出したもので、この例では、胴体2の端部をプレス加工やロール加工する事に依り形成されて居り、拡径テーパ部6とこれに連なる縮径テーパ部7とを備えている。山形曲部4の角度αは、過去の経験上から120〜150°が好ましい。
【0012】
溶接部5は、山形曲部4の中腹とこれに当合される鏡板3の端部とが外方から溶接されるもので、この例では、山形曲部4の縮径テーパ部7の中腹に鏡板3の端部が当合されてその当合箇所が外方からTIG溶接等にて母材溶接される。溶接部5の内側には、隙間8が形成され、これは、頂点9を備えた楔形を呈している。
【0013】
この様な溶接構造1は、図2や図3に示す缶体20に適用される。
図2に示す缶体20は、筒状の胴体2と、これの両端部に溶接される椀状の鏡板3とから構成されて居り、胴体2と一方(下方)の鏡板3間及び胴体2と他方(上方)の鏡板3間に溶接構造1が適用されている。この様なものは、胴体2の両端部に山形曲部4を形成するだけで、両鏡板3の端部には何ら加工を施す必要がないので、鏡板3を一種類にする事ができ、製作が容易になると共に、コストの低減を図る事ができる。
【0014】
図3に示す缶体20は、筒状の胴体2と、これの両端部に溶接される椀状の鏡板3とから構成されて居り、胴体2と一方(下方)の鏡板3間に溶接構造1が適用されている。胴体2と他方(上方)の鏡板3間には、特公平2−44627号の図2乃至図4に記載されたものと同様な溶接構造30が適用される。溶接構造30は、筒状の胴体2と、椀状の鏡板3と、鏡板3の端部に形成された拡径テーパ部31と、拡径テーパ部31の内側とこれに当合される胴体2の端部とが内方から溶接される溶接部32と、から構成されている。
【0015】
次に、この様な構成に基づいて作用を述解する。
缶体20の内部に圧力が作用した場合には、山形曲部4の遊端部である縮径テーパ部7が拡径方向(半径方向)に角度αが拡がるべく変形されると共に、鏡板3の端部が拡径方向(半径方向)に変形される。然しながら、変形に影響する鏡板3の端部の長さLが小さいので、鏡板3の端部の変形量が微小になり、山形曲部4の縮径テーパ部7の変形量の方が大きくなる。この為、溶接部5には、山形曲部4の縮径テーパ部7を鏡板3の端部に押し付ける様な力、即ち圧縮荷重が作用される事になる。つまり、この場合の溶接部5には、その内側に形成された隙間8を開く様な力が発生しない。従って、溶接部5の結晶粒を引き離す様な力が作用しなくなると共に、隙間8の頂点9での応力集中もなくなる。その結果、溶接部5の機械的強度が高くなり、缶体20の内部の変動圧力に対しても、充分な耐久性を保つ事ができる。
【0016】
次に、本発明の具体例を、図4に基づき説明する。
具体例は、鏡板3の板厚Tを、胴体2の板厚tよりも大きくしたものである。これらの比率T/tは、1を越えて2までの範囲にされる。
この様にすれば、山形曲部4の縮径テーパ部7の変形に対して、鏡板3の端部の半径方向への変形が、基本例に比べてより一層小さくなる為に、より確実に、溶接部5には圧縮荷重が作用する事になる。
【0017】
尚、胴体2は、先の例では、円筒型であったが、これに限らず、角筒型等であっても良い。
【0018】
【発明の効果】
以上、既述した如く、本発明に依れば、次の様な優れた効果を奏する事ができる。
(1) 胴体、鏡板、山形曲部、溶接部とで構成し、とりわけ胴体の端部に外方に突出した山形曲部を形成すると共に、山形曲部の中腹に鏡板の端部を当合させてその当合箇所を外方から溶接する様にしたので、溶接部の機械的強度を高く保つ事ができると共に、溶接品質の向上を図る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本例に係る溶接構造を示す縦断面図。
【図2】図1の溶接構造を胴体と一方の鏡板間及び胴体と他方の鏡板間に適用した缶体を示す縦断面図。
【図3】図1の溶接構造を胴体と一方の鏡板間に適用した缶体を示す縦断面図。
【図4】 本発明の具体例に係る溶接構造を示す縦断面図。
【図5】従来の溶接構造を示す縦断面図。
【符号の説明】
1,30,50…溶接構造、2,51…胴体、3,52…鏡板、4,53…山形曲部、5,32,54…溶接部、6,31…拡径テーパ部、7…縮径テーパ部、8,56…隙間、9,57…頂点、20…缶体、55…割れ、θ,α…角度、L…長さ、T,t…板厚。

Claims (1)

  1. 筒状の胴体と、椀状の鏡板と、胴体の端部に形成されて外方に突出した山形曲部と、山形曲部の中腹とこれに当合される鏡板の端部とが外方から溶接される溶接部と、から構成し、鏡板の板厚を、胴体の板厚よりも大きくした事を特徴とする缶体の溶接構造。
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