JPH0349800Y2 - - Google Patents

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JPH0349800Y2
JPH0349800Y2 JP1986007091U JP709186U JPH0349800Y2 JP H0349800 Y2 JPH0349800 Y2 JP H0349800Y2 JP 1986007091 U JP1986007091 U JP 1986007091U JP 709186 U JP709186 U JP 709186U JP H0349800 Y2 JPH0349800 Y2 JP H0349800Y2
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pipe
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radius
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stress
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は例えば車両のアクスルなどに使用され
る管部材の突き合わせ継手の改良に関する。
(従来の技術) 一般に管部材の端面を突き合わせて溶接により
結合する継手は、溶接金属の母材への溶け込みを
完全にするために管端を若干離して溶接し、かつ
その内側に円筒状の当金をあてて溶接だれを防止
するようにしている。
第4図は大型車両のリヤアクスル1を示すもの
であるが、通常、板材をプレス成型したアクスル
ハウジング2と、管部材からなるチユーブエンド
3とを突き合わせ溶接により、一体化して構成し
ている。
第5図はこの溶接の様子を具体的に示したもの
だが(ただし図面にはアクスルハウジング2とチ
ユーブエンド3の位置関係が逆に図示されてお
り、かつこれらを単に管部材と呼ぶ)、内径の異
なる2つの管部材10と11の端面を対峙させ、
かつその端面に傾斜した開先部12をそれぞれ形
成したうえ、その内周に円筒状の当金13をあて
がつて溶接を行い、溶着部14を形成している。
内径の小さい方の管部材10(肉厚の厚い方)に
は、管端内周に他方の内径と同一の環状段差面1
5を形成し、その部分に前記当金13を挿入し
て、溶接金属の一部がこの当金13の部分にまで
溶け込むように一層目の溶着部14Aを形成して
から、その外側から前記開先部12を完全に埋め
て合わせるように二層目の熔着部14Bを形成し
ている。なお、前記環状段差面15の先端段部1
6は当金13の位置決めを行うのであるが、この
部分の応力集中を緩和するように、所定の半径の
円弧面が形成されている。
(考案が解決しようとする問題点) ところでこのよう形成した管継手に曲げモーメ
ントを繰り返し作用させて破断実験を行うと、こ
の溶接部の近傍から亀裂が発生し、この亀裂が進
行してやがて破損に至ることが知られている。
図中AとBは代表的な亀裂の発生位置で、亀裂
の進行方向を太い実線で示した。溶接部やその近
傍では動荷重に対する材質的な強度が母材よりも
低下することは知られている。このうち溶接部に
近い側のA点はボンド部と呼ばれ、靱性が低下し
た部分である(鈴木春義著「最新溶接ハンドブツ
ク」または機械設計便覧編集委員会編「機械設計
便覧」など参照)。溶接による熱影響で母材が特
にぜい化する部分は、経験によれば板厚が5〜30
mmの程度では溶接部から10〜30mm程度の位置にな
ることから、前記A点もさることながらB点も材
質的に弱くなつている場合が多い。
ところで構造的な強度に注目して管の内側表層
部の応力分析を行つたところ、環状段差面の当金
の位置決めを行う段部に応力が集中し、その近傍
の材質的に弱くなつている溶接ボンド部や熱影響
部の応力も、平均応力よりも高くなつていること
が分かつた。
この管の内径変化による内側表層部の応力分布
と、管の外側表層部の応力分布との間には殆ど相
関性はなく、上記応力集中の状況は歪ゲージなど
による管外側の応力計測や、従来の力学的視点で
は、定量的に把握しえなかつた事項である。
ところで、当金の位置決めを行う環状段差面の
段部を溶接位置から離し、応力集中の影響が、材
質的に弱くなつている溶接ボンド部や熱影響部に
及ばない位置に設定できれば問題はないが、この
ようにするには環状段差面や当金の軸方向寸法を
長くする必要があり、材料費がかさむばかりか加
工手間もかかるものとなり、また用途によつては
スペース的に制約を受けることもあつてあまり長
く取ることはできない。
本考案はこのような問題に対し、管部材の当金
を挿入する環状段差面から管内周面に移行する内
径変化部をすくなくとも2段階にすることによ
り、応力集中を分散して、溶接部の強度を改善す
ることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) すなわち本考案は、2つの管部材の端面を突き
合わせ、この突き合わせ面の内周に当金を配置
し、突き合わせ部分を外側から溶接して結合した
継手において、少なくとも一方の管部材の内周に
前記当金の位置決めをする第1の段差面を形成
し、さらにこの第1の段差面と管内周面との間に
これらとは内径の異なる第2の段差面を形成し、
これら第1の段差面と第2の段差面との内径変化
部は半径r1の円弧をもつ第1の段部、また第2の
段差面と管内周面との内径変化部は半径r3の円弧
をもつ第2の段部にそれぞれ形成し、かつ前記半
径の大きさをr3>r1に設定すると共に、前記突き
合わせ面から第1の段部の円弧中心までの距離を
L1、同じく第2の段部の円弧中心までの距離を
L3として、L3−L1−r1>0となるように設定し
た。
(作用) このようにしたので、管内周面と環状段差面と
の段部に対しての応力の集中が緩和され、溶接に
よる熱的影響で材質的に強度が低下した部分の応
力値を低くして、溶接部の強度を改善することが
できる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図に示すように、環状の第1の段差面15
と管部材10の内周面18との間に、当金13の
先端が当接する第2の段差面19が形成され、第
1の段差面15と内周面18との間で内径を少な
くとも2段階に変化させてある。各段差面には第
1の段部20と第2の段部21が構成され、第1
の段差面15の内径をd1、第2の段差面19の内
径をd3、管部材10の内周面の内径をd2として、
各段部20と21には半径r1、r3の円弧面を形成
する。
前記内径d1とd3との差は内径d2のいかんにかか
わらず、当金13の位置決めを行うに必要最小限
に設定する。ただし当金13は帯板を円筒状に巻
いて、その継ぎ目の部分の間〓により、当金13
を管部材10にプレス機などを介して圧入したと
きにスプリングバツクにより、段差面15の内周
に密着させるのであるが、この圧入時に当金13
の外径寸法のバラツキを考慮しても、第1の段部
20を乗り越えることのない程度に、内径d1とd3
の差を最小限に設定し、これにより段部20に対
しての応力集中を可及的に減じる。
次に第2の段部21の円弧の半径r3は、応力集
中を緩和する上からは、できるだけ大きく取るこ
とが望ましい。第1段目の段部20から第2段目
の段部21までの距離は、少なくとも第2の段部
21の半径r3の円弧中心がr1の円弧に重なり合う
ことのないように、L3−L1−r1>0に設定する。
円弧が互いに重なると、双方の応力集中が相乗し
て、さらに強い応力集中が発生することが実験に
より確認されている。
このように、本考案では管部材10の当金13
を位置決めするための内径の変化部を2段階にし
ているので、個々の断面変化部の応力集中が小さ
くなると共に、管部材10の軸方向に応力集中部
を分散することから、全体の応力値も低くなり、
内径変化部が溶接部に近接している場合でも、溶
接による母材のぜい化などによる影響を可及的に
減少して、その耐久性を高めることが可能とな
る。
第2の実施例は、内径変化部に対する応力集中
をさらに減少させるようにしたもので、第2の段
差面19と内周面18との間に、第1の段差面1
5とほぼ同一径の内径d4をもつ第3の段差面23
を形成したものである。このようにすると、溶接
部から第3の段差面23までの断面形状の変化が
少なくなるので、これと共に当金13の位置決め
に使用されることのない段部21の半径r3の円弧
を大きく取ることにより、応力集中の緩和効果が
大きくなるためである。
第3図は管部材10の内側表層部に発生する応
力分布の状態を示すもので、形状1は従来例、形
状2は第1の実施例、形状3は第2の実施例をそ
れぞれ示す。従来例では段部を中心に応力の集中
が高く、このため溶接による母材の変化もあつ
て、曲げ応力の繰り返し作用により、この部分を
中心にして破断することがあるが、本考案では応
力集中が緩和される結果、母材のぜい化があつて
もその耐久性の向上が図れるのである。
(考案の効果) 以上のように本考案は、2つの管部材の端面を
突き合わせ、この突き合わせ面の内周に当金を配
置し、突き合わせ部分を外側から溶接して結合し
た継手において、少なくとも一方の管部材の内周
に前記当金の位置決めをする第1の段差面を形成
し、さらにこの第1の段差面と管内周面との間に
これらとは内径の異なる第2の段差面を形成し、
これら第1の段差面と第2の段差面との内径変化
部は半径r1の円弧をもつ第1の段部、また第2の
段差面と管内周面との内径変化部は半径r3の円弧
をもつ第2の段部にそれぞれ形成し、かつ前記半
径の大きさをr3>r1に設定すると共に、前記突き
合わせ面から第1の段部の円弧中心までの距離を
L1、同じく第2の段部の円弧中心までの距離を
L3として、L3−L1−r1>0となるように設定した
ため、管部材の内径の変化部が円弧により形成さ
れると共に、少なくとも2段階となり、各断面変
化部の応力集中を小さく、かつ軸方向に分散する
ことができ、全体の応力値も減少し、これらの結
果、内径変化部が溶接部に近接していても、溶接
による母材のぜい化など材質的な強度低下部分の
応力値を下げることにより、溶接の影響を可及的
に減じ、溶接部の機械的強度の改善が図れるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例の断面図、第2図
第2実施例の断面図、第3図は本考案と従来との
応力分布特性を比較してあらわす特性図である。
第4図、第5図は従来例の断面図である。 10,11……管部材、13……当金、14…
…溶着部、15……段差面、18……内周面、1
9……段差面、20,21……段部、23……段
差面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 2つの管部材の端面を突き合わせ、この突き合
    わせ面の内周に当金を配置し、突き合わせ部分を
    外側から溶接して結合した継手において、少なく
    とも一方の管部材の内周に前記当金の位置決めを
    する第1の段差面を形成し、さらにこの第1の段
    差面と管内周面との間にこれらとは内径の異なる
    第2の段差面を形成し、これら第1の段差面と第
    2の段差面との内径変化部は半径r1の円弧をもつ
    第1の段部、また第2の段差面と管内周面との内
    径変化は半径r3の円弧をもつ第2の段部にそれぞ
    れ形成し、かつ前記半径の大きさをr3>r1に設定
    すると共に、前記突き合わせ面から第1の段部の
    円弧中心までの距離をL1、同じく第2の段部の
    円弧中心までの距離をL3として、L3−L1−r1>0
    となるように設定したことを特徴とする管の突合
    わせ溶接継手。
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