JP3936588B2 - シリコーンオイル相溶性重合体を含む電気泳動分散液及び画像表示媒体 - Google Patents

シリコーンオイル相溶性重合体を含む電気泳動分散液及び画像表示媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界の作用によって帯電した白色ないし着色粒子が移動することにより可逆的に視認状態を変化させうる画像表示媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、文字や静止画、動画等のいわゆる画像の表示用端末としてCRTや液晶ディスプレイが用いられている。これらはデジタルデータを瞬時に表示し、書き換えることができるが、装置を常に持ち歩くことは困難であり、長時間の作業では眼が疲労したり、電源をオフにしては表示できないなど多くの欠点もある。一方、文字や静止画を書類などとして配布や保存するときは、プリンターにて紙媒体に記録される。いわゆるハードコピーとして、広く使用されている。ハードコピーはディスプレイより文章を読みやすく疲れにくく、自由な姿勢で読むことができる。さらに、軽量で自由に持ち運びが可能である特徴を有する。しかし、ハードコピーは使用された後は廃棄され、リサイクルされるが、そのためには多くの労力と費用を要するので省資源の点では問題が残る。
【0003】
以上のディスプレイとハードコピーの両方の長所を持った書き換えが可能なペーパーライクな表示媒体へのニーズは高く、これまでに高分子分散型液晶、双安定性コレステリック液晶、エレクトロクロミック素子、電気泳動素子を用いたもの等が反射型で明るい表示ができ、かつメモリー性のある表示媒体として注目されている。中でも電気泳動素子を用いたものは表示品質、表示動作時の消費電力の点で優れており、その典型的な形態として図3に示すような電気泳動表示装置が知られている(例えば、特開平5−173194号公報、特許第2612472号公報に記載)。図中、符号(6)および(7)はガラス等の透明基板とその一方面に所要のパターンで形成された透明電極であって、対向配置されたこれらの一組の透明電極(7),(7)の間には、白色ないし着色した分散媒中に分散媒の色とは異なる色を有する複数の泳動粒子を分散させた分散液(8)を封入してある。泳動粒子は分散媒中で表面に電荷を帯びており、透明電極(7),(7)の一方に泳動粒子の電荷と逆向きの電圧を与えた場合には、泳動粒子がそちらに堆積して泳動粒子の色が観測され、泳動粒子の電荷と同じ向きの電圧を与えた場合には、泳動粒子は反対側に移動するため分散媒の色が観測される。これにより表示を行なうことができる。ここで、分散液(8)を単に両電極(7),(7)間に封入する構造では、泳動粒子の凝集や付着現象によって表示ムラを発生することがあるので、両電極(7),(7)間にメッシュ状あるいは多孔質状の有孔スペーサ(9)を配置することにより、分散液(8)を不連続に分割し、表示動作の安定化を図る工夫がなされている。しかし、このような構造の場合、分散液の一様な封入処理が困難である、あるいは封入時に分散液の特性が変化して再現性を得るのが困難であるといった問題があった。
【0004】
分散粒子の安定性は、一般に静電効果、或いは立体効果(吸着層効果とも呼ばれる)が働くことにより得られることが知られている。静電効果についてはDLVO理論が確立されており、この理論では電気二重層の広がり及び界面電位(いわゆるζ電位)が重要な因子となっている。従って、これらを形成するイオンの存在が必要となり、また、このようにイオンの存在が明確な水溶媒系ではいくつかの研究がなされている。一方、立体効果についてはDLVO理論に相当するものは未だ確立されていないが、非水溶媒系(主に石油系溶媒)では例えば次のような研究が知られている。即ち、F.A.Waite,J.Oil Col.Chem.Assoc.,54,342(1971)に記載される研究は、安定な非水溶媒系分散液の基本的な製造法に関するもので、この方法は前記溶媒中で溶媒に分散させる粒子(溶媒に不溶)に対し相溶性のある成分と、前記溶媒に溶解する成分とを含むブロツク又はグラフト共重合体を製造するというものである。この方法を利用したものとして、特公昭40−7047号公報には炭化水素溶媒中で減成ゴムの存在下、メチルメタクリレート(MMA)をラジカル重合させて安定なポリメチルメタクリレート(PMMA)分散液を得る方法が記載されている。この方法で減成ゴムがPMMA粒子に吸着されることは考えられず、PMMA粒子が分散安定化している事実から、減成ゴムにMMAがグラフト重合していると考えられる。また、このグラフト重合体は不溶解部が粒子表面に会合し、溶解部が立体効果を持ち、その結果、粒子の分散安定性を維持するものと考えられている。
しかし従来、石油系溶媒、即ち無極性非プロトン溶媒のような非水溶媒系分散液に固体粒子を、明確にイオンで帯電させることにより充分安定に分散させることについては知られておらず、このため特に電着塗料、電子写真液体現像剤、或いはデイスプレイ用の分散液の寿命には限度があつた。
【0005】
この課題を解決するための手段として、特公平8−23005号公報では、脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素といった溶媒において、酸−塩基イオン解離に基づく固体粒子の帯電方法が記載されている。一方、脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素といった溶媒は現在環境的配慮から、なるべく使用しないことが望まれており、その代替としてシリコーンオイルが使用されるようになってきている。しかしながら、シリコーンオイルにおいて、従来固体粒子を明確にイオンで帯電させることにより、充分安定に分散させることについては知られておらず、また、特公平8−23005号公報記載の物質をそのままシリコーンオイルに使用してもその効果は得られない。すなわち、シリコーンオイルでの粒子帯電に適した酸性基あるいは塩基性基をもつ物質が存在しなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環境面で優れたシリコーンオイルを使用した上で可逆表示が可能でメモリー性を有し、長期安定性の良い画像表示媒体を提供し、さらに応答速度の速い画像表示媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体を構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液
【0008】
【化13】
Figure 0003936588
[式中、R1は水素原子またはメチル基、R1’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]」、(2)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【化14】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]」、(3)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で表わされる単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【0009】
【化15】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
【化16】
Figure 0003936588
[式中、R2は水素原子またはメチル基、R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]」、(4)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で示される単量体と(ポリ)オキシアルキレン基以外の非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【化17】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
【化18】
Figure 0003936588
[式中、R 2 は水素原子またはメチル基、R 3 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]」、(5)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【化19】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]」、(6)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【化20】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]」、(7)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で表わされる単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【化21】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
【化22】
Figure 0003936588
[式中、R 2 は水素原子またはメチル基、R 3 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]」、(8)「白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で示される単量体と(ポリ)オキシアルキレン基以外の非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液;
【化23】
Figure 0003936588
[式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
【化24】
Figure 0003936588
[式中、R 2 は水素原子またはメチル基、R 3 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]」により達成される。
【0010】
また、上記課題は、本発明の()「前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は、酸性基を有するが塩基性基を有しないものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(10)「前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は、塩基性基を有するが酸性基を有しないものであることを特徴とする前記第(5)項乃至第(8)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(11)「前記白色又は着色粒子は酸性基を有するが塩基性基を有しないものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(12)「前記白色又は着色粒子は塩基性基を有するが酸性基を有しないものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(13)「前記白色又は着色粒子非イオン性の極性基を有するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(14)「前記白色又は着色粒子表面に酸性基を有するが塩基性基を有しないものであり、且つ、前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は塩基性基を有するが酸性基を有しないものであることを特徴とする前記第(1)項、第(10)項、第(11)項、第(13)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(15)「前記白色又は着色粒子表面に塩基性基を有するが酸性基を有しないものであり、且つ、前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は酸性基を有するが、塩基性基を有しないものであることを特徴とする前記第(9)項、第(12)項、第(13)項の何れか1に記載の電気泳動分散液」、(16)「所望の間隔を設けて配備された少なくとも一方又は両方が光透過性である二つの導電層間に、前記第(1)項乃至第(15)項の何れか1に記載の電気泳動分散液を含有してなることを特徴とする画像表示媒体」により達成される。
【0011】
前記第(1)〜(8)項に記載のシリコーンオイル溶媒に可溶である重合体はシリコーンオイルにおいて酸塩基解離に基づくイオン生成により、非極性溶媒であるシリコーンオイル中においても電荷の付与を可能にする。
【0012】
前記第(16)項に記載の画像表示媒体による画像表示の動作原理は、以下の通りである。図1は、本発明の第(16)項記載の表示媒体の一例を示す断面図である。符号(1)と(2)は二つの導電層を示すが、一方又は両方が光透過性であり、内部に、電気泳動粒子である白色又は着色粒子(3)、シリコーンオイル溶媒(4)、該シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂(5)から成る分散液を有している。また、シリコーンオイル溶媒に可溶で白色又は着色粒子(3)とは異なる色の染料を溶媒に添加する。ここで、導電層(2)が透光性の場合、(2)の上方よりこの媒体をみると、白色又は着色粒子(3)の色が見える。このとき、該シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂(5)は白色又は着色粒子(3)に吸着し、その立体効果により白色又は着色粒子(3)の分散安定性が増し長期安定性の実現を可能とする。
【0013】
一方、図2は図1の媒体を実際に駆動して画像表示する際の作動機構の一例を示す断面図である。図2(a)では表示媒体右半分と左半分とは仕切られた導電層(1),(2)に、外部から適当な手段で電荷を付与すると、電荷を持つ白色又は着色粒子(3)は図2(b)に示すように外部電界に沿って上方に移動する。図2(c)は、白色又は着色粒子(3)が導電層(2)に到達した状態を示す。ここで、導電層(2)と白色又は着色粒子(3)は、静電気力によって付着し移動が完結する。図2(c)の状態を媒体の上方(導電層(2)の外側)から眺めると左半分は白色又は着色粒子(3)の色が、右半分はシリコーンオイル溶媒(4)に添加した染料の色が望める。以上が、前記第(16)項に記載の画像表示媒体による画像表示の基本動作原理であるが、この表示様式は可逆であり繰り返し使用ができる。
【0014】
リコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が酸性基を有するが塩基性基を有しないことにより、シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が吸着した白色又は着色粒子は、正に帯電極性を制御することが可能となり、応答制御が可能となる。
【0015】
リコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が塩基性基を有するが酸性基を有しないことにより、シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が吸着した白色又は着色粒子は、負に帯電極性を制御することが可能となり、応答制御が可能となる。
【0016】
リコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が更に非イオン性の極性成分を有することにより、酸または塩基の溶媒和によって電荷生成量が多くなり、応答の早い表示が可能となる。
【0017】
色又は着色粒子が表面に酸性基を有するが塩基性基を有しないことにより、白色又は着色粒子は負に帯電極性を制御することが可能となり、応答制御が可能となる。
【0018】
色又は着色粒子が表面に塩基性基を有するが酸性基を有しないことにより、白色又は着色粒子は正に帯電極性を制御することが可能となり、応答制御が可能となる。
【0019】
色又は着色粒子が表面に更に非イオン性の極性成分を有することにより、酸または塩基の溶媒和によって電荷生成量が多くなり、応答の早い表示が可能となる。
【0020】
散液がシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂を含有してなることにより、白色又は着色粒子に吸着した樹脂による立体効果によって分散安定性が得られ、長期安定性のよい画像表示媒体が提供できる。
【0021】
色又は着色粒子表面と粒子に吸着した樹脂との間の酸塩基解離により電荷が発生し、また、吸着した樹脂による立体効果によって分散安定性の相乗効果が得られ、長期安定性と早い応答速度が両立した画像表示媒体が提供できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに詳しく説明する。
シリコーンオイルは、水溶媒や従来の非水溶媒と異なり、さまざまな特徴を兼ね備えている。例えば、耐熱性、耐寒性に優れている、化学的に不活性である、無臭溶剤である、温度による粘度の変化が小さい、高粘度のものは不揮発性である、表面張力が小さい、撥水性撥油性を有する、離型性に優れているなど、数々の優れた特徴を持っているので、電機、機械、化学工業などの分野で、工業材料として幅広く使用されている。
【0023】
前述のように、従来の非水溶媒、特に、無極性非プロトン溶媒系分散液においてはイオン又は電荷の存在は不明確であった。これはこの種の溶媒中では、イオンと溶媒分子間で相互作用(溶媒和)が起こり難いためと考えられる。これはシリコーンオイルにおいても同様である。そこで本発明者らは、a)酸性基を有するが、塩基性基を持たない有機物質、b)塩基性基を有するが、酸性基を持たない有機物質、及びc)前記溶媒と相溶性があり、且つ非イオン性の極性成分を有する有機物質の3成分を含む〔a),b)のいずれかの成分はc)成分との共重合体として存在してもよい〕シリコーンオイル系分散液について種々実験した結果、前記溶媒中では、a)及びb)成分は酸−塩基イオン解離を起こしていることを見出した。また、イオン−双極子相互作用、即ち、溶媒和が存在することも示唆された。こうして本発明者らは、前記溶媒中にa),b),c)の3成分が存在すると、c)成分中の極性基の溶媒和を介した酸−塩基間のイオン解離により、シリコーンオイル中においても安定にイオンが存在し得ることを見出した。この事実は、a),b)両成分が溶媒に可溶な成分であつても不溶な成分であっても同様に観察された。また、本発明者らは、前述のように、a),b),c)の3成分を含む系において、更に顔料、金属酸化物等の固定粒子を共存させると、これにa)又はb)成分の酸基又は塩基性基が化学結合、吸着等により固定されてc)成分の溶媒和を介してイオン解離が固体粒子表面と溶媒との界面で起こり、その結果、固体粒子は一様に正又は負の極性に帯電すると共に、この静電効果と更に立体効果との相剰作用により、固体粒子は従来よりも安定に分散されることを見出した。更に、本発明者らは前記イオン量及び帯電量はa),b),c)各成分の種類や量で制御できることを見出した。本発明は以上のような知見に基づくものである。
【0024】
本発明における重合体は、ジメチルポリシロキサン鎖を有するアクリル系モノマー、および酸性基あるいは塩基性基を有するモノマー、および、必要に応じて(ポリ)オキシアルキレン鎖を有するアクリル系モノマー、及び、さらに必要に応じて極性基を有するモノマーなどを共重合せしめたものである。該極性基としては、ヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、ケトン基、アルデヒド基、ハロゲン基、アミド基等が挙げられる。以下、本発明において重合可能な単量体について説明する。
まず、一般式(I)で表わされる単量体
【0025】
【化25】
Figure 0003936588
[式中、R1は水素原子またはメチル基を表わし、R1’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わし、好ましくはメチル基である。好ましい置換基の組み合わせはR1、R1’がメチル基の場合である。nは自然数を表わし、好ましくは2〜200、より好ましくは5〜100であり、xは1〜3の整数を表わし、好ましくは3である。]
は、シリコーンオイルとの親和力が強く、通常の高分子ではシリコーンオイルに溶解しにくい特徴を有するが、かかる単量体で構成される重合体は、単重合体の場合にはシリコーンオイルに可溶な重合体を与え、他の単量体との共重合体の場合においても可溶ないし不溶であってもシリコーンオイルとの親和性に富み、安定な分散液を与えることができる。
一般式(II)で表わされる単量体
【0026】
【化26】
Figure 0003936588
[式中、R2は水素原子またはメチル基を表わし、R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わし、好ましくはメチル基である。好ましい置換基の組み合わせはR、Rがメチル基の場合である。xは1〜3の整数を表わし、好ましくは2であり、yは25以下の自然数を表わし、好ましくは1〜20、より好ましくは2〜10である。]
は、オキシアルキレン基の繰り返し単位が25以下の(ポリ)アルキレングリコール鎖を有し、該単量体を構成要素に有する共重合体は、溶媒に不溶な粒子に吸着し、(ポリ)アルキレングリコール鎖により発現する立体効果により、粒子の分散が安定する。
【0027】
本発明の第1の実施の形態において使用されるシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、桂皮酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、2−メタクリロキシエチルコハク酸、2−メタクリロキシエチルマレイン酸、2−メタクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロキシエチルトリメリット酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−クロロアミドホスホキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロキシエチルアシッドホスフェート、ヒドロキシスチレン等の酸性基を有するモノマーの少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーとから得られる共重合体が挙げられる。好ましいモノマーの組み合わせは、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン、より好ましいモノマーの組み合わせは、メタクリル酸とメタクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン(n=5〜100)が挙げられる。
【0028】
本発明の第2の実施の形態で使用される上記樹脂の具体例としては、少なくとも本発明の第1の実施の形態における前記酸性基を有するモノマーの具体例のうち少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−プロピルメタクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、イソブチル−2−シアノアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、エチル−2−シアノアクリレート、メタクリルアセトン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、p−ニトロスチレン、ビニルピロリドン、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジブチルメタクリルアミド等の極性モノマーとの共重合体が挙げられる。好ましいモノマーの組み合わせは、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサンと2−ヒドロキシエチルメタクリレートないしビニルピロリドンないしN−アクリロイルモルホリンないしN,N−ジメチルメタクリルアミド、より好ましいモノマーの組み合わせは、メタクリル酸とメタクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン(n=5〜100)と2−ヒドロキシエチルメタクリレートないしビニルピロリドンないしN−アクリロイルモルホリンが挙げられる。
【0029】
本発明の第3の実施の形態で使用される上記樹脂の具体例としては、少なくとも本発明の第1の実施の形態における前記酸性基を有するモノマーの具体例のうち少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーと、一般式(II)で示される特有の立体効果を持つモノマーとの共重合体が挙げられる。好ましいモノマーの組み合わせは、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサンと(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート、より好ましいモノマーの組み合わせは、メタクリル酸とメタクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン(n=5〜100)と(ポリ)エチレングリコールメタクリレート(y=2〜4)が挙げられる。
【0030】
本発明の第4の実施の形態で使用される上記樹脂の具体例としては、少なくとも本発明の第1の実施の形態における前記酸性基を有するモノマーの具体例のうち少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーと、一般式(II)で示される特有の立体効果を持つモノマーと、本発明の第2の実施の形態における極性モノマーの具体例のうち少なくとも1種との共重合体が挙げられる。好ましいモノマーの組み合わせは、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサンと(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートないしビニルピロリドンないしN−アクリロイルモルホリンないしN,N−ジメチルメタクリルアミド、より好ましいモノマーの組み合わせは、メタクリル酸とメタクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン(n=5〜100)と(ポリ)エチレングリコールメタクリレート(y=2〜4)と2−ヒドロキシエチルメタクリレートないしビニルピロリドンないしN−アクリロイルモルホリンが挙げられる。
【0031】
本発明の第5の実施の形態において使用されるシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の例としては、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチルアクリレート、N−フエニルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジフエニルアミノエチルメタクリレート、アミノスチレン、ジメチルアミノスチレン、N−メチルアミノエチルスチレン、ジメチルアミノエトキシスチレン、ジフエニルアミノエチルスチレン、N−フエニルアミノエチルスチレン、2−N−ピペリジルエチル(メタ)アクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニル−6−メチルピリジン等の塩基性基を有するモノマーの少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーとから得られる共重合体が挙げられる。好ましいモノマーの組み合わせは、N,N−ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン、より好ましいモノマーの組み合わせは、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートないしN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートとメタクリロキシプロピル変性ポリジメチルシロキサン(n=5〜100)が挙げられる。
【0032】
本発明の第6の実施の形態で使用される上記樹脂の具体例としては、少なくとも本発明の第5の実施の形態における前記塩基性基を有するモノマーの具体例のうち少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーと、本発明の第2の実施の形態における極性モノマーの具体例のうち少なくとも1種との共重合体が挙げられる。
【0033】
本発明の第7の実施の形態で使用される上記樹脂の具体例としては、少なくとも本発明の第5の実施の形態における前記塩基性基を有するモノマーの具体例のうち少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーと、一般式(II)で示される特有の立体効果を持つモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0034】
本発明の第8の実施の形態で使用される上記樹脂の具体例としては、少なくとも本発明の第5の実施の形態における前記塩基性基を有するモノマーの具体例のうち少なくとも1種と、一般式(I)で示されるシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーと、一般式(II)で示される特有の立体効果を持つモノマーと、本発明の第2の実施の形態における極性モノマーの具体例のうち少なくとも1種との共重合体が挙げられる。
【0035】
また、上記本発明の第1〜第8の実施の形態で使用される単量体と共重合しうるその他の単量体として、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ビニルラウレート、ラウリルメタクリルアミド、ステアリルメタクリルアミド、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フエニル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、ビニルアセテート等が挙げられる。
【0036】
本発明の第9の実施の形態を図1に基づき説明する。図1において(1)および(2)は導電層で少なくとも一方は光透過性である。導電層としてはAl,Ag,Ni,Cu等の金属やITO,SnO2,ZnO:Al等の透明導電体をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法等で薄膜状に形成したもの、あるいは導電剤を溶媒あるいは合成樹脂バインダに混合して塗布したものが用いられる。導電剤としてはポリメチルベンジルトリメチルクロライド、ポリアリルポリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性高分子電解質、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩等のアニオン性高分子電解質や電子伝導性の酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム微粉末等が用いられる。導電層は自体が自己保持機能を有する程度に厚い場合もあるし、図示しない自己保持機能を有する基体上に導電層が設けられている場合もあり、いずれの場合も好適に使用できる。また、導電層(1),(2)は、異方導電性を示す層であってもよいし、厚さ方向に導電性部分が貫通したパターン状ないしマルチドット状のセグメントを有する層であってもよい。いずれにおいても導電層(1),(2)の一部に電源電極をコンタクトすれば導電層(1),(2)の間に電界を生じさせることが可能となるので、白色又は着色粒子(3)は確実に移動できる。表示を行なうには導電層(1),(2)間の電圧印加手段を用意すればよいので、簡便である。
【0037】
図1において、符号(3)は白色又は着色粒子である。最も単純な例として、金属酸化物などの固体粒子が挙げられる。また、少なくともシリコーンオイル溶媒に不溶なバインダー樹脂に白色又は着色成分を分散ないし混合したものが挙げられる。バインダー樹脂としては公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のうちシリコーンオイル溶媒に不溶なものが全て使用できるが、とりわけ非粘着材系材料が好ましく使用できる。このような樹脂の端的な例として、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体などを例示することができる。また、着色成分としては、公知のものがすべて使用できる。黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シアンの着色剤としては、例えば、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えば、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色剤としては、例えば、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用できる。着色剤が使用できる量は、好ましくは、バインダー樹脂10重量部に対して着色剤0.1重量部〜300重量部、より好ましくは、バインダー樹脂10重量部に対して着色剤1重量部〜100重量部である。
【0038】
図1において、符号(4)はシリコーンオイル溶媒である。本発明の溶媒として使用されるシリコーンオイルとしては、下記一般式(III)で示されるジアルキルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン又は環状ポリアルキルフェニルシロキサン;ポリアルキルフェニルシロキサン等があげられる。その他、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル等が使用できる。
【0039】
【化27】
Figure 0003936588
〔但し、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18は−CnH2n+1(n=1〜20)を表わし、これらは同一でも異なっていてもよい。zは0又は1以上の整数である。〕一般式(III)で表わされるジアルキルシリコーンオイルが用いられた場合には、特に、樹脂を重合するときに溶媒として使用し、温度を自由に変えられる有利さがある。中でもジメチルポリシロキサンの使用が有利である。また、この一般式(III)で表わされるシリコーンオイルは、25℃における粘度が0.01〜1,000,000cs(センチストークス)のものが好ましく、より好ましくは、0.5〜1,000csである。更にまた、一般式(III)でzが1〜20,000であるものの使用が望ましい。
【0040】
アルキルフェニルシロキサン(特にメチルフェニルシリコーンオイルの使用が望ましい)が用いられた場合には、フェニル基が導入(5〜50モル%)されたことにより溶解性が向上するため、樹脂溶液の分散安定性を上げるのに有利である。これら各種シリコーンオイルの具体例を挙げれば下記のとおりである。
(III)ジアルキルシリコーンオイルの例:
【0041】
【表1】
Figure 0003936588
【0042】
(IV)環状ポリジアルキルシロキサン及び環状ポリアルキルフェニルシロキサン(フェニル基の含有量は各々5,10,20,50モル%)の例:環状ポリジメチルシロキサン、環状ポリメチルフェニルシロキサン、環状ポリジエチルシロキサン、環状ポリエチルフェニルシロキサン、環状ポリジブチルシロキサン、環状ポリブチルフェニルシロキサン、環状ポリジヘキシルシロキサン、環状ポリヘキシルフェニルシロキサン、環状ポリジラウリルシロキサン、環状ポリメチルクロロフェニルシロキサン、環状ポリジステアリルシロキサン、環状ポリメチルブロムフェニルシロキサンなど。
【0043】
(V)アルキルフェニルシリコーンオイルの例:
【表2】
Figure 0003936588
【0044】
これらシリコーンオイルの市販の例としては、信越化学工業(株)製のKF−96L〔0.65,1.0,1.5,2.0センチストークス(cs)〕、KF−96〔10,20,30,50,500,1000,3000(cs)〕、KF−56,KF−58,KF−54などがあげられ、また、東芝シリコーン(株)製のTSF451シリーズ、TSF456シリーズ、TSF410,411,440,4420,484,483,431,433シリーズ、THF450シリーズ、TSF404,405,406,451−5A,451−10A,437シリーズ、TSF440,400,401,4300,4445,4700,4450,4702,4730シリーズ、TSF434,4600シリーズ、更には東レダウコーニングシリコーン(株)製のSH200などがあげられる。
【0045】
以上のようなシリコーンオイルには、シリコーンオイルの特性を損なわない程度に他の溶媒を混合することができる。このような溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素溶剤;エーテル類;エステル類;アルコール系溶剤;n−ヘキサン、n−オクタン、iso−オクタン、iso−ドデカン及びそれらの混合物等の脂肪族炭化水素(市販品ではエクソンケミカル社製アイソパーH.G.L.Vなど)等が挙げられる。このような他の溶媒の混合比は、好ましくはシリコーンオイル100重量部に対し0.1〜500重量部であり、より好ましくは、シリコーンオイル100重量部に対し0.5〜10重量部である。また、シリコーンオイル溶媒に可溶で白色又は着色粒子とは異なる色の染料を分散液に添加することが好ましい。
【0046】
図1において、符号(5)はシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂である。シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のうちシリコーンオイル溶媒に可溶なものが全て使用できるが、シリコーンオイル溶媒よりも白色又は着色粒子表面との引力相互作用が強いものが好ましく、白色又は着色粒子に樹脂が吸着することにより、その立体効果によって白色又は着色粒子の分散安定性が増大する。このような樹脂としては、両末端メタクリロキシアルキル変性シリコーン、片末端メタクリロキシアルキル変性シリコーン等のシリコーンオイル溶媒との親和性が高いモノマーの少なくとも1種を成分として含む共重合体が挙げられる。
【0047】
本発明の分散液を作るには、前記各成分をシリコーンオイル溶媒中に混合分散すればよい。この場合、分散手段としてボールミル、サンドミル、アトライター等を用いてもよい。なお、混合順序は特に限定されるものではない。
【0048】
本発明の第10の実施の形態においては、分散液中には上記シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂として本発明の第1乃至第3の実施の形態で使用される酸性基を有するが塩基性基を有しない樹脂を有する。この樹脂が、シリコーンオイル溶媒中において白色又は着色粒子に吸着することにより、白色又は着色粒子表面は、溶媒可溶性樹脂の酸性基に起因して一様に正の極性に帯電する。
【0049】
本発明の第11の実施の形態においては、分散液中には上記シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂として本発明の第5乃至第7の実施の形態で使用される塩基性基を有するが酸性基を有しない樹脂を有する。この樹脂が、シリコーンオイル溶媒中において白色又は着色粒子に吸着することにより、白色又は着色粒子表面は、溶媒可溶性樹脂の塩基性基に起因して一様に負の極性に帯電する。
【0050】
本発明の第12の実施の形態においては、分散液中には上記シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂として、(a)本発明の第2乃至第4の実施の形態で使用される酸性基を有するが塩基性基を有しない、かつ非イオン性の極性基を有する樹脂、または(b)本発明の第6乃至第8の実施の形態で使用される塩基性基を有するが酸性基を有しない、かつ非イオン性の極性基を有する樹脂を有する。これらの樹脂がシリコーンオイル溶媒中において白色又は着色粒子に吸着することにより、白色又は着色粒子表面は、溶媒可溶性樹脂の酸性基あるいは塩基性基と極性基との相互作用に起因して一様に正または負の極性に帯電する。
【0051】
本発明の第13および第14の実施の形態においては、白色又は着色粒子が表面に酸性基を有するが塩基性基を有しない、または塩基性基を有するが酸性基を有しない。このような白色又は着色粒子は、シリコーンオイル溶媒中でその酸性基あるいは塩基性基に起因して一様に正または負の極性に帯電する。
本発明で使用される白色又は着色粒子としては、本発明の第9の実施の形態における金属酸化物などの固体粒子および着色剤のバインダーとして、本発明の第1および第5の実施の形態における酸性基を有するモノマー、あるいは塩基性基を有するモノマーを成分として有するシリコーンオイル溶媒に不溶な樹脂を使用したものが挙げられる。また、固体粒子としてカーボンブラックや金属酸化物のようにグラフト化等により化学結合可能な物質を用いた場合は、これらの物質に前記酸性基あるいは塩基性基を有するモノマーを反応させることにより、酸性基又は塩基性基を化学結合させてもよい。
【0052】
本発明の第15の実施形態においては、白色又は着色粒子が表面に非イオン性の極性基を有し、且つ表面に(a)酸性基を有するが塩基性基を有しない、または(b)塩基性基を有するが酸性基を有しない。このような白色又は着色粒子は、シリコーンオイル溶媒中でその酸性基あるいは塩基性基と非イオン性の極性基との相互作用に起因して一様に正または負の極性に帯電する。
【0053】
本発明で使用される白色又は着色粒子としては、本発明の第9の実施の形態における金属酸化物などの固体粒子および着色剤のバインダーとして、本発明の第1の実施の形態における酸性基を有するモノマーおよび本発明の第2の実施の形態における極性モノマーを成分として有するシリコーンオイル溶媒に不溶な樹脂、あるいは本発明の第5の実施の形態における塩基性基を有するモノマーと前記極性モノマーを成分として有するシリコーンオイル溶媒に不溶な樹脂を使用したものが挙げられる。また、固体粒子としてカーボンブラックや金属酸化物のようにグラフト化等により化学結合可能な物質を用いた場合は、これらの物質に前記酸性基あるいは塩基性基を有するモノマーと極性モノマーを反応させることにより、酸性基又は塩基性基と極性基を化学結合させてもよい。
【0054】
本発明の第16の実施の形態においては、分散液がシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂を含有する。白色又は着色粒子に樹脂が吸着することにより、その立体効果によって白色又は着色粒子の分散安定性が増大する。シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂としては、本発明の第9の実施形態におけるシリコーンオイルに可溶な樹脂が挙げられる。
【0055】
本発明の第17の実施形態においては、白色又は着色粒子が表面に酸性基を有するが塩基性基を有しない、且つシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が塩基性基を有するが酸性基を有しない。このとき、白色又は着色粒子表面の酸性基およびシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の塩基性基との間で酸塩基解離が起こる。また、白色又は着色粒子表面及び/またはシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が非イオン性の極性基を有する場合には、溶媒和を介してイオン生成が白色又は着色粒子表面と溶媒との界面で起こり、その結果、白色又は着色粒子は一様に負の極性に帯電すると共にこの静電効果と更に立体効果との相剰作用により固体粒子は従来よりも安定に分散される。本実施の形態における白色又は着色粒子としては、本発明の第13および第15の実施の形態における白色又は着色粒子を使用することができる。また、本実施の形態におけるシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂としては、本発明の第5〜第8の実施の形態におけるシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂を使用することができる。
【0056】
本発明の第18の実施形態においては、白色又は着色粒子が表面に塩基性基を有するが酸性基を有しない、且つシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が酸性基を有するが塩基性基を有しない。このとき、白色又は着色粒子表面の塩基性基およびシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の酸性基との間で酸塩基解離が起こる。また、白色又は着色粒子表面及び/またはシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂が非イオン性の極性基を有する場合には、溶媒和を介してイオン生成が白色又は着色粒子表面と溶媒との界面で起こり、その結果、白色又は着色粒子は一様に正の極性に帯電すると共にこの静電効果と更に立体効果との相剰作用により固体粒子は従来よりも安定に分散される。本実施の形態における白色又は着色粒子としては、本発明の第14および第15の実施の形態における白色又は着色粒子を使用することができる。また、本実施の形態におけるシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂としては、本発明の第1〜第4の実施の形態におけるシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂を使用することができる。
【0057】
本発明においては、白色又は着色粒子の粒径は、好ましくは、0.1μm〜10μm、より好ましくは、0.2μm〜5μmである。粒径が小さいほど高解像度の画像表示媒体が得られるが、一方で粒子の凝集力が大きくなり、分散安定性を得ることが困難となる。逆に、粒径が大きいと分散安定性は良くなるが、高解像度を実現することが困難となる。
【0058】
本発明における白色又は着色粒子は、少なくとも金属酸化物などの固体粒子乃至着色顔料と樹脂とから成り、具体例として、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素が挙げられ、特に酸化チタンが好ましい。該金属酸化物などの固体粒子および着色顔料と該樹脂の重量比は、樹脂10重量部に対して金属酸化物などの固体粒子および着色剤0.1重量部〜300重量部であることが好ましく、より好ましくは、樹脂10重量部に対して金属酸化物などの固体粒子および着色剤1重量部〜100重量部である。白色又は着色成分である顔料の占める割合が多いと画像として表示した際の画像濃度が高くなり、コントラストの良い画像表示媒体が得られる。反面、白色又は着色粒子表面の酸塩基解離によるイオン生成を司る樹脂成分が少なくなると、生成電荷量が少なくなり、応答速度を速くすることが困難となる。逆に白色又は着色成分である顔料の占める割合が少ないと、応答速度は速くなるがコントラストの良い画像表示が困難となる。
【0059】
本発明における分散液の含水量は、100ppm〜2000ppmであることが好ましい。シリコーンオイル溶媒は、元来大気中の水分を吸収し若干の水分を含むが、それに更に水を添加することにより、分散液の含水量を制御することができる。含水量が少ないと生成イオン量が少なくなり、応答速度を速くすることが困難となる。逆に、含水量が多いとシリコーンオイル溶媒と均一に混合することが不可能となってしまう。
【0060】
【実施例】
本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例で用いる部は、全て重量部である。
(実施例1〜8)
(重合体の合成例)
撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、シリコーンオイル(SH200;1cs)300部を採り、80℃に加熱した。この中に表3に示すモノマーおよび重合開始剤よりなる溶液を1時間に亘つて滴下した。次いで、同温度で5時間撹拌を続け、反応を終了した。得られた樹脂溶液から溶媒のシリコーンオイルを蒸発させ、表3で示す重合率および平均分子量の共重合体を得た。
【0061】
【表3−1】
Figure 0003936588
【0062】
【表3−2】
Figure 0003936588
【0063】
【表3−3】
Figure 0003936588
【0064】
(実施例9〜16)
(分散液の調製と表示セルの作製)
以下に記す溶媒100部に、以下に記すバインダー樹脂8部、酸化チタン2部を加え、ボールミルで24時間分散処理をした。次に、この分散液に染料(バイエル マクロレックスブルーRR)0.1部と溶媒可溶性樹脂10部を加え、1時間超音波分散処理をした。
次に、2枚のITO電極付基板間に1cm□の開口を設けた100μm厚のポリエステルフィルムを挟み空間を作る。その空間に上記分散液を封入した。
【0065】
(表示動作)
上部ITO電極に−100Vを印加し、分散粒子の動きを見た。次に、上部電極に+100Vを印加し、分散粒子の動きを見た。この極性の切り替えを100回程度行なった。さらに、電圧を解除した後の状態を観察した。
【0066】
(バインダー樹脂Aの合成)
実施例1で用いた反応容器に、シリコーンオイル(東レダウコーニングシリコーンSH200、1cs)500部を採り、85℃に加熱した。この中にメタクリロキシプロピル変性ジメチルポリシロキサン5部、ジエチルアミノエチルメタクリレート5部、メチルメタクリレート40部、アゾビスイソブチロニトリル3部よりなる溶液を1.5時間に亘つて滴下した。次いで、90℃に昇温し、この温度で4時間撹拌し、反応を終了した。シリコーンオイルを蒸発させて目的の樹脂が重合率98.2%で得られた。
【0067】
(バインダー樹脂Bの合成)
実施例1で用いた反応容器にシリコーンオイル(SH200、1cs)500部を採り、80℃に加熱した。この中にメタクリロキシプロピル変性ジメチルポリシロキサン20部、エチレングリコールジメタクリレート20部、ビニルピロリドン5部、ジメチルアミノエチルメタクリレート5部及びアゾビスイソブチロニトリル5部よりなる溶液を3時間に亘つて滴下した。次いで85℃に昇温し、この温度で4時間撹拌し、反応を終了した。シリコーンオイルを蒸発させて目的の樹脂が重合率94.5%で得られた。
【0068】
(バインダー樹脂Cの合成)
実施例1で用いた反応容器に、シリコーンオイル(東レダウコーニングシリコーンSH200、1cs)500部を採り、85℃に加熱した。この中にメタクリロキシプロピル変性ジメチルポリシロキサン5部、メタクリル酸5部、メチルメタクリレート40部、アゾビスイソブチロニトリル3部よりなる溶液を1.5時間に亘つて滴下した。次いで90℃に昇温し、この温度で4時間撹拌し、反応を終了した。シリコーンオイルを蒸発させて目的の樹脂が重合率96.4%で得られた。
【0069】
(バインダー樹脂Dの合成)
実施例1で用いた反応容器にシリコーンオイル(SH200、1cs)500部を採り、80℃に加熱した。この中にメタクリロキシプロピル変性ジメチルポリシロキサン20部、エチレングリコールジメタクリレート20部、ラウリルメタクリルアミド5部、スチレンスルホン酸5部及びアゾビスイソブチロニトリル5部よりなる溶液を3時間に亘つて滴下した。次いで85℃に昇温し、この温度で4時間撹拌し、反応を終了した。シリコーンオイルを蒸発させて目的の樹脂が重合率90.1%で得られた。
【0070】
(溶媒A) ジメチルシリコーンオイル(1cs):n−ブタノール=9:1
(溶媒B) メチルフェニルシリコーンオイル:エタノール=9:1
【0071】
【表4】
Figure 0003936588
○:分散粒子は速やかに移動した。この極性の切り替えを100回程度行なったが、安定して繰り返すことができた。また、電圧を取り去っても電着した状態を保持していた。
△:応答速度はやや遅いが、電圧極性の切り替え100回程度行なったところ、安定して動作を繰り返すことができた。また、電圧を取り去っても電着した状態を保持していた。
×:応答速度が遅く、繰り返しも10回程度しかできなかった。
【0072】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によれば、酸塩基解離によりシリコーンオイル中において安定にイオンを生成することができるので、分散安定な電気泳動分散液を提供することができる。
また、本発明によれば、白色又は着色粒子の分散安定性が増大するので、可逆表示が可能でメモリー性を有し、長期安定性の良い画像表示媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の酸性基あるいは塩基性基に起因して白色又は着色粒子表面が一様に正または負の極性に帯電するので、応答速度の速い画像表示媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の酸性基あるいは塩基性基と極性基との相互作用に起因して白色又は着色粒子表面は一様に正または負の極性に帯電するので、さらに応答速度の速い画像表示媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、白色又は着色粒子が表面の酸性基あるいは塩基性基に起因して一様に正または負の極性に帯電するので、応答速度の速い画像表示媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、白色又は着色粒子が表面の酸性基あるいは塩基性基と極性基との相互作用に起因して一様に正または負の極性に帯電するので、さらに応答速度の速い画像表示媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、白色又は着色粒子の分散安定性が増大するので、可逆表示が可能でメモリー性を有し、長期安定性の良い画像表示媒体を提供することができる。
また、本発明によれば、白色又は着色粒子表面の酸性基または塩基性基、およびシリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂の塩基性基または酸性基との間で酸塩基解離が起こるので、応答速度が速く、長期安定性の良い画像表示媒体を提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像表示媒体の一例を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明による表示動作の機構を原理的に示す模式図である。
【図3】従来の表示装置を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電層
2 導電層
3 白色又は着色粒子
4 シリコーンオイル溶媒
5 シリコーンオイル溶媒に可溶な樹脂
6 透明基板
7 透明電極
8 分散液
9 有孔スペーサ

Claims (16)

  1. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R1は水素原子またはメチル基、R1’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
  2. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
  3. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で表わされる単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
    Figure 0003936588
    [式中、R2は水素原子またはメチル基、R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]
  4. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも酸性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で示される単量体と(ポリ)オキシアルキレン基以外の非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
    Figure 0003936588
    [式中、R 2 は水素原子またはメチル基、R 3 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]
  5. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
  6. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
  7. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で表わされる単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
    Figure 0003936588
    [式中、R 2 は水素原子またはメチル基、R 3 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]
  8. 白色又は着色粒子、シリコーンオイル溶媒、及び、少なくとも塩基性基を有する単量体と下記一般式(I)で示される単量体と下記一般式(II)で示される単量体と(ポリ)オキシアルキレン基以外の非イオン性極性基を有する単量体とを構成要件として重合して得られ且つ前記シリコーンオイル溶媒に可溶である重合体を含む電気泳動分散液。
    Figure 0003936588
    [式中、R 1 は水素原子またはメチル基、R 1 ’は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、nは自然数、xは1〜3の整数を表わす。]
    Figure 0003936588
    [式中、R 2 は水素原子またはメチル基、R 3 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、xは1〜3の整数、yは25以下の自然数を表わす。]
  9. 前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は、酸性基を有するが塩基性基を有しないものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  10. 前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は、塩基性基を有するが酸性基を有しないものであることを特徴とする請求項5乃至8の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  11. 前記白色又は着色粒子は酸性基を有するが塩基性基を有しないものであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  12. 前記白色又は着色粒子は塩基性基を有するが酸性基を有しないものであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  13. 前記白色又は着色粒子は非イオン性の極性基を有するものであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  14. 前記白色又は着色粒子は表面に酸性基を有するが塩基性基を有しないものであり、且つ、前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は塩基性基を有するが酸性基を有しないものであることを特徴とする請求項1、10、11、13の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  15. 前記白色又は着色粒子は表面に塩基性基を有するが酸性基を有しないものであり、且つ、前記シリコーンオイル溶媒に可溶な重合体は酸性基を有するが、塩基性基を有しないものであることを特徴とする請求項9、12、13の何れか1に記載の電気泳動分散液。
  16. 所望の間隔を設けて配備された少なくとも一方又は両方が光透過性である二つの導電層間に、前記請求項1乃至15の何れか1に記載の電気泳動分散液を含有してなることを特徴とする画像表示媒体。
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