JP3935244B2 - バーチカルクランク軸型エンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業機械用のバーチカルクランク軸型エンジンに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
発電機やコンプレッサなどの動力源として用いられる産業機械用エンジンの始動電動機は、従来、シリンダブロックあるいはクランクケースに一体成型されたステーに取り付けられるか、シリンダブロックあるいはクランクケースにボルト止めされたエンジンとは別体のステーに取り付けられるかのいずれかであることが一般的であった（特開平８−４９５５５号公報等参照）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、十分な強度のステーをシリンダブロックあるいはクランクケースに一体成型する手法は、シリンダブロックあるいはクランクケースの鋳造用金型の複雑化を免れ得ず、また、別体のステーを用いる手法は、組立工数が増える上に精度の確保が厄介である。つまりこれらの従来の手法は、いずれも製造コストの増大要因を含んでおり、不満足な面があった。
【０００４】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべくなされたものであり、その主な目的は、始動電動機を備えたバーチカルクランク軸型エンジンを、製造コストを低廉に抑えられるように改良するところにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明においては、垂直配置されたクランク軸の上端に被動機が実質的に直結されるバーチカルクランク軸型エンジンにおいて、被動機を固定するべくシリンダブロックの上端面に面接合して固定された支持ベースのシリンダブロックとの接合面におけるクランク軸を挟んでシリンダと反対側に始動電動機の取付部を設け、該取付部に始動電動機を下方から取付け且つ上方からボルト止めするものとした。これによれば、エンジンと被動機との間を連結する支持ベースは元来高剛性を要するので、始動電動機取り付けのために剛性を高めても、製造コストに及ぼす影響が少なくて済む。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された実施例を参照して本発明の構成について詳細に説明する。
【０００７】
図１は、本発明に基づいて構成された空気調和装置のパワーユニットの要部を示している。このパワーユニット１は、４サイクル単気筒エンジン２と、該エンジン２で駆動される冷媒ガス圧縮用のロータリー式コンプレッサ３とからなっている。
【０００８】
エンジン２は、クランク軸４を垂直配置した所謂バーチカルクランク軸型エンジンであり、シリンダブロック５の図における左端にシリンダヘッド６が、右端にクランクケース７がそれぞれ結合され、始動電動機８がクランクケース７に隣接配置され、シリンダブロック５とクランクケースと７の下側にオイルパン９が結合され、そして始動電動機８のピニオン１０が噛み合うリングギア１１を有するフライホイール１２が、クランク軸４の上端に固定されている。
【０００９】
シリンダブロック５の上面（クランク軸方向の一端面）には、被動機としてのコンプレッサ３を支持するための支持ベース１３が固定されている。この支持ベース１３は、実質的に筒状をなし、その下端がシリンダブロック５の上面にボルト止めされ、その上端にコンプレッサ３のボトムプレート１４がボルト止めされている。これにより、フライホイール１２の周囲が概ね全面的に覆われている。また始動電動機８は、支持ベース１３のシリンダブロック５に対する接合面側にボルト止めされている。
【００１０】
コンプレッサ３の被動軸１５は、クランク軸４に固定されたフライホイール１２の外周部にその外端がボルト止めされた３本のスポーク１６を有するカプリング１７の中心部に固定されている。すなわちコンプレッサ３は、クランク軸４に実質的に直結された形で駆動されるようになっている。
【００１１】
【発明の効果】
このように、シリンダブロックの上端面に被動機を固定するための支持ベースのシリンダブロックとの接合面に始動電動機の取付部を設けるものとした本発明によれば、以下の如き格別な効果を奏することができる。
ａ．シリンダブロックやクランクケースに始動電動機の取付ステーを設けないので、シリンダブロック並びにクランクケースの鋳造用金型が複雑化せずに済み、しかも組立工数も増大しないので、製造コストを低廉に抑えられる。
ｂ．リングギアとピニオンとの噛合部が支持ベースで覆われるので、始動騒音の放射が低減される。
ｃ．始動電動機をクランク軸を挟んでシリンダと反対側に設ければ、始動電動機の重量を制振マスとして利用できるので、エンジンの振動を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるパワーユニットの断面図。
【符号の説明】
１ パワーユニット
２ エンジン
３ コンプレッサ
４ クランク軸
５ シリンダブロック
６ シリンダヘッド
７ クランクケース
８ 始動電動機
９ オイルパン
１０ ピニオン
１１ リングギア
１２ フライホイール
１３ 支持ベース
１４ ボトムプレート
１５ 被動軸
１６ スポーク
１７ カプリング
Claims (1)
- 垂直配置されたクランク軸の上端に被動機が実質的に直結されるバーチカルクランク軸型エンジンであって、
前記被動機を固定するべくシリンダブロックの上端面に面接合した状態で支持ベースが固定され、
該支持ベースのシリンダブロックとの接合面におけるクランク軸を挟んでシリンダと反対側に始動電動機の取付部が設けられ、
該取付部に前記始動電動機を下方から取付け且つ上方からボルト止めしたことを特徴とするバーチカルクランク軸型エンジン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21427897A JP3935244B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | バーチカルクランク軸型エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21427897A JP3935244B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | バーチカルクランク軸型エンジン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1162611A JPH1162611A (ja) | 1999-03-05 |
| JP3935244B2 true JP3935244B2 (ja) | 2007-06-20 |
Family
ID=16653092
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21427897A Expired - Fee Related JP3935244B2 (ja) | 1997-08-08 | 1997-08-08 | バーチカルクランク軸型エンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3935244B2 (ja) |
-
1997
- 1997-08-08 JP JP21427897A patent/JP3935244B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1162611A (ja) | 1999-03-05 |
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