JP3934953B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス板、透過性樹脂板等からなる内外の透明板を具備する遊技扉を備えたパチンコ遊技機等の弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技機本体と、外透明板と内透明板とを対向状に保持してなり、遊技機本体に枢設されて、両透明板で遊技盤を覆う遊技扉とを備える弾球遊技機において、その盤面上の遊技領域には、遊技球が通過する球通路を備え、該球通路への遊技球の通過により、賞球を発生させたり、または遊技球に種々の作動を生じさせたりする入球装置が、複数個設けられている。この入球装置としては、入賞器、通過ゲートの他に、その内部に遊技球を迂回して再び遊技領域へ送り込む球通路(ワープルート)を備えたセンターケースなどが例示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる入球装置にあって、遊技機の高機能化に伴って、構造が複雑化しており、これに伴って、その球通路に配設された球検知センサの故障や、球詰まり等が発生し易くなっている。特に図柄表示器を組み込んだセンターケースにあっては、その有効利用を図るために、センターケース側部に遊技球の球通路(ワープルート)を形成し、遊技者が視認可能な通路と、不可能な通路とを具備する構成として、遊技球の多彩な流下を演出している。このような球通路は、遊技球の流下経路に意外性を持たせるため、複雑化しており、球通路がどのようになっているのかを、遊技者はもとより遊技場の従業員にも把握し得ない場合が多い。
【0004】
このため、球検知センサの故障や、球詰まりが発生した場合に、遊技扉を開放して、復旧に努めることとなるが、球通路の前面は飾り板で遮蔽され、かつ複雑化しているため、作業が困難であり、特にセンサの故障は、遊技盤面から入球装置全体を取り外して対応する必要を生じ、復元に時間を要することとなっていた。
【0005】
また、入球装置の他の問題点として、内透明板の内面に沿って、落下してきた遊技球が、球通路の入り口まで流入したにもかかわらず、入球装置の前面飾り板の上縁に当接して跳ね返されてしまう場合があり、遊技者の不興を招来することにもなった。さらには、遊技領域の前後幅は、飾り板の厚み分だけ余裕を持たせる必要があり、遊技機全体の薄肉化の妨げとなっている。
本発明は上述の入球装置における各課題を解決し得る構成を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、球通路を具備する入球装置が、盤面上の遊技領域に適宜数配設された遊技盤が装着される遊技機本体と、外透明板と内透明板とを対向状に保持してなり、遊技機本体に枢設されて、透明板で遊技盤を覆う遊技扉とを備える弾球遊技機において、前記入球装置は、所要の球通路を前方を開放し、かつ該球通路の周壁を背面から突成した板状の前面飾り片を備えるものであると共に、内透明板に装着孔を形成して、該装着孔に、周壁を挿通して、該前面飾り片を内透明板の外面に配設することにより、入球装置の球通路を、内透明板を介して、前面飾り片で視覚的に遮蔽したものである。ここで、入球装置の球通路は、内透明板と、周壁と、入球装置のベース部とで、区画形成されることとなる。
【0007】
かかる構成にあって、球通路は合成樹脂板や金属板などの板状前面飾り片で視覚的に遮蔽され、その内部を前面から視認することはできない。一方、内透明板に前面飾り片及び周壁は、内透明板側に設けられているため、遊技扉を開放すると、球通路が開放されることとなる。尚、周壁の一部を、遊技盤面側のベース部に連成するようにしても良い。いずれにせよ、球通路はその前面で開放された状態となり、このため、球通路の把握が容易となって、球通路に配設した球検知センサなどが故障しても、その取り替えや補修を容易に行うことができる。また、遊技球が詰まった場合にも、その対応が容易となる。さらには、内透明板の外面に、前面飾り片が配設されているものであるから、内透明板の内面に沿って落下した遊技球が、前面飾り片の上縁で跳ね返されることはない。また球通路の前面は、内透明板により画成されているものであるから、球通路の前後幅を充分に確保でき、遊技領域の前後幅を前面飾り片の厚み相当分だけ短縮でき、遊技機の薄厚化に寄与しうることとなる。なお、内透明板と外透明板間には、間隙が形成されているから、前面飾り片が内透明板の前面に配置されていても、遊技機本体の肉厚には影響が無い。さらにまた、前面飾り片の背面に、入球装置の周壁を形成したものであるから、ベース部の成形が容易となり、さらには前面飾り片は、周壁を介して内透明板に保持されるから、高い保持強度を確保でき、内透明板に対して安定的に取り付けられる。
【0008】
その他としては、入球装置の所要の球通路を前方を開放して構成し、内透明板の外面に入球装置の球通路を視覚的に遮蔽する前面飾り片を固着したものが提案される。ここで前面飾り片は、合成樹脂製等のシール片や、合成樹脂板、金属板などの表面に装飾が施された飾り板片等が提案される。また内透明板の外面に固着する手段としては、接着剤により貼着するほかに、内透明板に形成した連結孔に、前面飾り片の背面に形成した連結突部を嵌め込んだりビス留めするようにしても良い。この構成にあっては、入球装置の球通路は、内透明板と、周壁とベース部とで、区画形成されることとなる。
【0009】
かかる構成にあっても、球通路は前面飾り片で視覚的に遮蔽され、その内部を前面から視認することはできない。また、遊技扉を開放すると、球通路はその前面で開放されているため、該球通路に配設した球検知センサなどが故障しても、その取り替えや補修を容易に行うことができる。また、遊技球が詰まった場合にも、その対応が容易となる。さらには、内透明板の外面に、前面飾り片が配設されているものであるから、遊技球の落下に支障はない。球通路の前面は、内透明板により画成されているものであるから、上述の構成と同様の作用を奏する。特に、貼着による場合には、内透明板を遊技扉に装着して、該遊技扉を閉鎖した状態で、固定することが可能なので、位置決めも容易となる。
【0010】
前面飾り片として、シール片を用いた場合には、従来の合成樹脂等による成形品に比べ、コストが安く、しかも、内透明板が合成樹脂でもガラスでも、材料を問わず容易に適用することができる。
【0011】
上述の各構成にあっては、前面飾り片は、着脱可能な別体構成となっているから、遊技場毎に前飾り片の色を変えたり、形状を変えることにより遊技場毎、遊技機毎の差別化を図ることもできる。
【0012】
さらに入球装置の所要の球通路を前方を開放して構成し、内透明板の外面に入球装置の球通路を視覚的に遮蔽する前面飾り部を一体的に成形した構成としても良い。かかる構成にあっても、入球装置の球通路は、内透明板と、周壁とベース部とで、区画形成されることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、第1種パチンコ遊技機に関するものであって、図1に示す様に、遊技島設備に固定される長方形状の外枠1と、この外枠1の前面開口部分を覆う遊技機本体2とから構成され、これら両枠がヒンジ部材3を介して開閉可能に枢着されている。
【0014】
前記遊技機本体2は、同図に示す様に、略正方形状の開口部4が中央上部に形成される板状の前枠5を備え、この前枠5が前記ヒンジ部材3を介して外枠1に枢着されている。この遊技機本体2には、前枠5の開口部4に着脱可能に取付けられる遊技盤6(図2参照)と、遊技盤6の前方に位置するよう当該前枠5の開口部4にヒンジ部材(図示省略)を介して開閉可能に取付けられる遊技扉20と、この遊技扉20の下方側に位置するよう前枠5に対して開閉可能に取付けられる上皿部材8と、この上皿部材8の下方側に位置するよう当該前枠5に取り付けられる下皿部材9と、この下皿部材9の右側に突出する発射ハンドル10を有する発射装置(図示省略)とが備えられている。
【0015】
本実施形態の遊技盤6は略正方形状の木製合板を主体とし、その遊技盤6の下端部分に前枠5への装着が可能となるよう取付部が配設されている。この遊技盤6には、図2に示す様に、略円形状に屈曲形成された金属製のガイドレール12が盤面上に固定され、ガイドレール12の内側に、遊技領域15を略円形状に区画形成している。この遊技領域15には、図柄表示装置31を備えるセンターケース30、第1種始動口となる始動入賞器40、賞球のみを発生する普通入賞器41,41、球通過ゲート42,42、大入賞口の開口部を開閉する可動扉を有する変動入賞装置43等の入球装置や、真鍮製の障害釘、各種風車等が適宜配置されている。
【0016】
前記遊技扉20は、略正方形状の額縁状に形成されると共に、図1、3で示す様に、遊技機本体2の開口部4へヒンジ部材を介して取付けられる金属製のガラス枠21と、このガラス枠21に保持される2枚の透明な外透明板25と、内透明板26とにより構成されている。ここでガラス枠21の遊技盤6側には、2条の収容溝23が内周に形成される略U字形状の保持枠部22と、この保持枠部22の上方開口部分に傾倒して係合する保持枠部22の開口部分を閉塞する閉塞部29とが設けられている。そして、ガラス枠21の保持枠部22に形成された収納溝23の各々に透明板25,26を上方から差込んだ後、透明板25,26の上部を閉塞部29で押さえて保持枠部22に収容する。このとき、2枚の透明板25,26は、後方に配置される遊技盤6が透視できるよう、保持枠部22に対して前後方向に平行状態で保持されている。
【0017】
次に本発明の要部につき説明する。
遊技扉20は遊技機本体2に対して閉じられた状態では、遊技盤6と遊技扉20の内透明板26とが対向する位置となる。このとき、遊技盤面の遊技領域15と内透明板26との間は、遊技球が落下可能な空間(遊技空間)が形成されるよう設定されており、この遊技空間に対して遊技球を発射して遊技が行われる。
【0018】
そして、上述したようにこの空間を落下した遊技球が、センターケース30や、始動入賞器40、賞球のみを発生する普通入賞器41、球通過ゲート42等の入球装置に捕捉される。
【0019】
これらの各入球装置はその内部に遊技球が通過する球通路xが形成され、また、始動入賞器40にあっては、遊技球の通過が、図柄表示装置31で生成される図柄変動の契機となるため、球通路xの球通過を検知する球検知センサy(図10参照)が配設されている。また、各球通路xは前面飾り片50a〜50cにより覆われており、その意匠性を高めている。
【0020】
ところで、本発明にあっては、この前面飾り片50a〜50cを内透明板26の前面に配設していることを特徴としている。かかる構成を、センターケース30を例として、図4〜8に従って説明する。
図4、8で示すように、センターケース30はその内奥面に液晶表示装置などで構成される図柄表示装置31を備えると共に、その前部に、遊技球の作動領域32を具備している。また、作動領域32の周部には、区画突部37が形成され、該区画突部37の天部には球流入口33が形成され、左右の球通路xを介して作動領域32と連通されている。すなわち、球流入口33から入った遊技球は、中央の球通路xから左右いずれかの球通路xへ分岐し、その下方の流出口38,38から、作動領域32へ流入する。この作動領域32の底部には球振り分け部35,35が配設され、該球振り分け部35,35を介して、幅方向に長い球流出ステージ36から、センターケース30の下方へ遊技球が放出される。そして、その放出位置により始動入賞器40への流入度合に変化を生ずる。
【0021】
ところで、区画突部37の上部は、コ字状の前面飾り片50aで覆われ、これにより前記球流入口33と連通する球通路xを視覚的に遮蔽している。また、天部の球流入口33は、前面飾り片50aの背面に突成した周壁51,51間に形成される。すなわち、このセンターケース30は、前面飾り片50aと、遊技盤面に直接固定されるベース部55とで構成されることとなる。
【0022】
本発明にあっては、この前面飾り片50aは、内透明板26の外面に設けられるものである。ここで、図6で示すように、内透明板26には、周壁51,51が密嵌する装着孔56,56が形成され、該周壁51,51を装着孔56,56に密嵌することにより、前面飾り片50aが内透明板26に保持されることとなる。
【0023】
而して、遊技扉20を閉じると、球流入口33の直下の球通路xは、ベース部55と、周壁51,51と、内透明板26とにより区画形成される。いずれにせよ、球通路xの前面は、内透明板26により画定されることとなる。また、この閉扉状態で、前面飾り片50aが、センターケース30の区画突部37の上部を視覚的に覆うこととなり、球流入口33と連通する球通路xが遮蔽される。このため、内透明板26の前部にはさらに外透明板25が配設されているから、遊技者にあっては、センターケース30は、図4で示す従来と同様の形態として視認される。また、球通路xで、球詰まりを生じた場合や、ゴミが溜まった様な場合には、遊技扉20を開放することにより、球通路xの前面は開放されるから、復旧が容易となり、かつ保守管理が簡易になされる。
【0024】
特に上述の実施形態にあっては、前面飾り片50aの背面に、入球装置の周壁51を形成したものであるから、ベース部55の成形が容易となり、さらには周壁51を介して内透明板26に保持されるから、高い保持強度を確保でき、前面飾り片50aは、内透明板26に対して安定的に取り付けられることとなる。
【0025】
図9,10は同様の構成として、球通過ゲート42に本発明を適用したものであり、球通路xには、球検知センサyが配設されていると共に、該球通路xは直下に貫通し、流入した遊技球は球検知センサyにより検出された後に、下方へ流下することとなる。
【0026】
ここで、この球通過ゲート42は、内透明板26に装着される前面飾り片50bで構成される。また、遊技盤6には、球検知センサyが挿通する装着孔56が形成され、球検知センサyは、その装着状態で、検出孔57を球通過ゲート42内に位置させている。かかる構成にあって、前面飾り片50bにより球通路xは視覚的に遮蔽される。そして、遊技者にあっては、この球通過ゲート42は、従来構成と一見同じものであると把握されることとなる。そして遊技扉20を開放することにより、該球検知センサyが露出することとなり、該球検知センサyで遊技球の誤検知を生ずる場合に、その交換や補修が可能となる。
【0027】
さらに、始動入賞器40も、周壁が背面に連成された内透明板26に装着される前面飾り片と、遊技盤面に直接固定されるベース部とで構成される。同様に、普通入賞器41に本発明を適用することもできる。すなわち周壁が背面に連成された内透明板26に装着される前面飾り片と、遊技盤面に直接固定されるベース部とで普通入賞器41で構成される。
【0028】
かかる両構成にあって、前面飾り片の背面には上部を開口とする面に沿った断面がU字状の周壁が連成される。またベース部には、遊技盤面の後方へ遊技球を誘導する誘導孔が形成されている。そして、内透明板26には、ベース部と一致する位置にU字状の装着孔が形成され、該装着孔に周壁を密嵌して、前面飾り片は内透明板26の前面に保持される。そして、遊技扉20を遮蔽した状態で、ベース部に周壁の後端が密接して誘導孔を囲繞することによりその内部を球通路xとしている。かかる構成にあって、前面飾り片により球通路xは視覚的に遮蔽される。尚、始動入賞器40も、その球通過を検出するための、球検知センサが球通路x内に内蔵されるものであり、その保守点検が容易となる。
【0029】
さらに同様に、普通入賞器41に本発明を適用することもできる。すなわち周壁が背面に連成された内透明板26に装着される前面飾り片と、遊技盤面に直接固定されるベース部とで普通入賞器41で構成される。
【0030】
ここで、図10で示すように、内透明板26の表面側に嵌合凸部58を設け、さらに前面飾り片50a,50bの内面に嵌合凸部58と相対する位置に嵌合凹部59を設けることにより、相互の嵌合によって、前面飾り片50a、50bの保持強度を向上させ、かつ位置決めを容易としても良い。かかる構成は、後述する合成樹脂製板片や、金属片からなり、内透明板26の前面に貼着される前面飾り片にも適用されうる。
【0031】
図11,12は、前面飾り片として、内透明板26の前面に固着されるシール片からなる前面飾り片50cを適用した構成に係るものである。ここで、このシール片(前面飾り片)50cは、区画突部37の上部に対応する位置に被着されるものである。かかる構成にあっては、球通路xを構成する周壁は、ベース部55側に設けられている。すなわち球通路xはその前部のみが内透明板26により画定されるものであって、該前部はシール片50cの模様により装飾的に遮蔽されることとなる。かかる構成も、シール片50cの前部には、さらに外透明板25が配置されるため、視覚的には図4の形態として視認される。尚、立体感を持たせるために、表面が凹凸のあるシール片50cを用いてもよい。さらには、同様な構成として、合成樹脂製板片や、金属片により前面飾り片を構成しても良く,この場合にも、内透明板26に各種の球通路xを覆うようにして接着されることとなる。
【0032】
さらに図13で示すように、内透明板26の外面に前面飾り部60を一体的に形成してもよい。この前面飾り部60には、その表面に凹凸模様や、表面加工、さらには塗装などにより装飾が施され、これによって、球通路xが遮蔽されることとなる。すなわち、前面飾り部60を前面飾り片に代えて適用されうることとなる。
【0033】
尚、内透明板26の前面飾り片50a〜50c,前面飾り部60が配設される内面には、入球装置側に設けられたLED等の発光部からの放光を拡散したり装飾するための刻み加工などの表面加工を行っても良い。
【0034】
ここで、各構成にあっては、いずれも球通路xの前面は、内透明板26により画定されている。このため、内透明板26の内面に沿って落下した遊技球が、前面飾り片の上縁で跳ね返されることはない。また球通路の前面は、内透明板26により画成されているものであるから、球通路xの前後幅を充分に確保でき、遊技領域の前後幅を前面飾り片の厚み相当分だけ短縮でき、遊技機の薄厚化に寄与し得ることとなる。なお、内透明板26と外透明板25間には、間隙が形成されているから、前面飾り片50a〜50cが内透明板の前面に配置されていても支障はなく、遊技機の厚みとは無関係となる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、内透明板に装着孔を形成して、該装着孔に、前面飾り片の背面に突成した周壁を挿通して、該前面飾り片を内透明板の外面に配設することにより、入球装置の球通路を、内透明板を介して、前面飾り片で視覚的に遮蔽したから、遊技扉を開放すると、球通路が開放されることとなる。このため、球通路の把握が容易となって、球通路に配設した球検知センサなどが故障しても、その取り替えや補修を容易に行うことができる。また、遊技球が詰まった場合にも、その対応が容易となる。さらには、内透明板の外面に、前面飾り片が配設されているものであるから、内透明板の内面に沿って落下した遊技球が、前面飾り片の上縁で跳ね返されることはない。さらには、球通路の前面は、内透明板により画成されているものであるから、球通路の前後幅を充分に確保でき、遊技領域の前後幅を前面飾り片の厚み相当分だけ短縮でき、遊技機の薄厚化に寄与しうることとなる。さらにまた、前面飾り片の背面に、入球装置の周壁を形成したものであるから、ベース部の成形が容易となり、さらには前面飾り片は、周壁を介して内透明板に保持されるから、高い保持強度を確保でき、内透明板に対して安定的に取り付けられる。
【0036】
入球装置の所要の球通路を前方を開放して構成し、内透明板の外面に入球装置の球通路を視覚的に遮蔽する前面飾り片を固着した構成にあっても、球通路は前面飾り片で視覚的に遮蔽され、その内部を前面から視認することはできない。また、遊技扉を開放すると、球通路はその前面で開放されているため、該球通路に配設した球検知センサなどが故障しても、その取り替えや補修を容易に行うことができる。また、遊技球が詰まった場合にも、その対応が容易となる。さらには、内透明板の外面に、前面飾り片が配設されているものであるから、遊技球の落下に支障はない。球通路の前面は、内透明板により画成されているものであるから、上述の構成と同様の作用を奏する。特に、貼着による場合には、内透明板を遊技扉に装着して、該遊技扉を閉鎖した状態で、固定することが可能なので、位置決めも容易となる。
【0037】
前面飾り片として、シール片を用いた場合には、従来の合成樹脂等による成形品に比べ、コストが安く、しかも、内透明板が合成樹脂でもガラスでも、材料を問わず容易に適用することができる。前面飾り片が、内透明板の前面に固着される、表面に装飾が施された飾り板片である場合には、その肉厚感と、表面の刻み模様等により、立体感を生じ、入球装置の形態に違和感がない。
【0038】
さらに、上述の各構成にあっては、いずれも前面飾り片は、着脱可能な別体構成となっているから、遊技場毎に前飾り片の色を変えたり、形状を変えることにより遊技場毎、遊技機毎の差別化を図ることもできる。
【0039】
さらに入球装置の所要の球通路を前方を開放して構成し、内透明板の外面に入球装置の球通路を視覚的に遮蔽する前面飾り部を一体的に成形した構成にあっても、入球装置の球通路は、内透明板と、周壁とベース部とで、区画形成されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技扉20を開放した状態のパチンコ遊技機の斜視図である。
【図2】本発明が適用されるパチンコ遊技機の一例を示す正面図である。
【図3】遊技扉20の下部を示す拡大断面図である。
【図4】センターケース30の正面図である。
【図5】ケンターケース30の分離斜視図である。
【図6】 前面飾り片50aと内透明板26の関係を示す斜視図である。
【図7】 前面飾り片50aを取り付けた状態のパチンコ遊技機の斜視図である。
【図8】 前面飾り片50aの取り付け状態を示す縦断側面図である。
【図9】 前面飾り片50bを取り付けた状態のパチンコ遊技機の斜視図である。
【図10】 前面飾り片50bの取り付け状態を示す縦断側面図である。
【図11】 前面飾り片50cを取り付けた状態のパチンコ遊技機の斜視図である。
【図12】 前面飾り片50cの取り付け状態を示す縦断側面図である。
【図13】 前面飾り部60の形成状態を示す内透明板26の縦断側面図である。
【符号の説明】
20 遊技扉
26 内透明板
30 センターケース
33 球流入口
41 普通入賞器
42 球通過ゲート
50a〜50c 前面飾り片
51 周壁
55 ベース部
56 装着孔
60 前面飾り部
x 球通路
y 球検知センサ
Claims (1)
- 球通路を具備する入球装置が、盤面上の遊技領域に適宜数配設された遊技盤が装着される遊技機本体と、外透明板と内透明板とを対向状に保持してなり、遊技機本体に枢設されて、透明板で遊技盤を覆う遊技扉とを備える弾球遊技機において、
前記入球装置は、所要の球通路を前方を開放し、かつ該球通路の周壁を背面から突成した板状の前面飾り片を備えるものであると共に、内透明板に装着孔を形成して、該装着孔に、周壁を挿通して、該前面飾り片を内透明板の外面に配設することにより、入球装置の球通路を、内透明板を介して、前面飾り片で視覚的に遮蔽したことを特徴とする弾球遊技機。
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