JP3933609B2 - 電装カバー、電気機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気機器の内部回路ユニットを保護する電装カバー、この電装カバーを有する電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばエアコン等に代表される家電製品などの各種電気機器に搭載されている制御回路用基板(プリント基板。以下、「回路基板」と称する場合がある)としては、制御用回路の他に電源用回路等の大電流回路が設けられているものがある(例えば特許文献1)。図13に示すように、例えば、家庭用エアコンの場合、室内機51に搭載された回路基板52に形成されている制御用回路によって、室内機51及び室外機53の駆動が制御されるようになっており、前記回路基板には、制御用回路の他に、室外機の駆動制御用の大電流(通常20A(アンペア)以上)が流される回路も設けられていることが一般的である。なお、図13中、符号54はメイン電源コード、55は室外機コード(室内機51と室外機52との間の接続用コード)、56は手動スイッチ、57は手動スイッチと回路基板52との間の接続用電線である。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−119543号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、回路基板(プリント基板)に形成されているプリント配線は、通常、大電流を流すには不向きである(プリント基板の回路パターンの配線は、通常、例えば前述の室外機用の20A以上の通電に対しては細すぎる)ため、従来、大電流が流れる回路部分のパターンを拡大して形成したり、補強ジャンパー線を設けたり、半田を厚塗りすること等によって対応していた。しかしながら、このような対応は、回路基板の製造能率の低下、製造コストの上昇の原因になり、また、回路基板の回路設計の制約も大きくなるといった不満があった。また、パターンの拡大や補強ジャンパー線の設置は、回路基板自体の大型化や、電気機器における回路基板の収容スペースの増大を招くといった問題があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に基づきなされたものであり、その目的とするところは、回路基板自体の小型化、低コスト化、回路基板における回路設計の自由度向上を実現するとともに、電気機器自体の小型化も可能にする電装カバー、電気機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明では以下の構成を採用した。
請求項1記載の発明は、電気機器の内部回路ユニットの外側に設けられる電装カバーであって、カバー本体に一体化された回路用金属板によって構成された電気回路を複数有し、前記カバー本体は、該カバー本体を形成する合成樹脂中に埋め込まれた前記回路用金属板が厚さ方向中央部に設けられた前面壁を有し、前記電気回路として、前記内部回路ユニットの制御回路と接続される電気回路と、前記内部回路ユニットに設けられている電源回路と接続される給電用回路部とを有し、前記内部回路ユニットの制御回路と接続される電気回路と、大電流用回路を形成する前記給電用回路部とで、構成する回路用金属板の厚さを異ならせてあり、前記給電用回路部は、メイン電源コードがコネクタによって接続されるメイン電源用接続端子を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電装カバーにおいて、カバー本体に一体化された回路用金属板によって構成された電気回路の内、前記内部回路ユニットの制御回路と接続される電気回路が、カバー本体に取り付けられたリレーを前記内部回路ユニットの制御回路と電気的に接続するためのリレー用回路部であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電装カバーにおいて、前記カバー本体には、外部電気回路の接続コードを接続することで、カバー本体に回路用金属板によって構成された前記電気回路に外部電気回路を接続する接続端子部として機能する端子台が設けられ、前記端子台に接続した接続コードが前記給電用回路部の回路用金属板に接続されることで、前記接続コードが前記メイン電源用接続端子にコネクタによって接続されたメイン電源コードと接続されて、内部回路ユニットを経由しないで外部電気回路に給電する電源回路が構成されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の電装カバーにおいて、前記電気機器がエアコンの室内機、前記外部電気回路がエアコンの室外機の電気回路であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の電装カバーにおいて、回路用金属板と内部回路ユニットの電気回路とを着脱可能に接続するコネクタを有することを特徴とする。
請求項6記載の電気機器は、内部回路ユニットの外側に、請求項1〜5のいずれかに記載の電装カバーが設けられていることを特徴とする電気機器。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の電気機器において、前記電装カバーが請求項5記載の電装カバーであり、先行して電気機器に組み込んで電気機器内の支持具によって所定位置に支持しておいた内部回路ユニットに対して前記電装カバーを押し付けることによって、前記電装カバーのコネクタと前記内部回路ユニットに取り付けられたコネクタとを接続できるようになっていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る内部回路ユニットとは、電気機器の制御回路等の電気回路を構成するものであれば特に限定は無く、例えば、電子部品等が搭載されたプリント基板(回路基板)などである。
本発明に係る電装カバーを用いて組み立てられた電気機器は、内部回路ユニットの電気回路とは別に、電装カバーの回路用金属板によって構成された電気回路をも有する。回路用金属板によって構成された電気回路は、例えばプリント基板のプリント配線等と比べて断面積の確保が容易であり、大電流の通電に適している。然るに、例えば従来は制御回路用基板に併設されていた大電流回路の一部または全部を、電装カバーの回路用金属板の電気回路に置き換えるといったことが可能になり、内部回路ユニットの小型化や、該内部回路ユニットが搭載される電気機器の小型化を実現できる。
【0008】
電装カバーに対する回路用金属板の一体化は、例えば、張り合わせによってカバー本体を形成する2枚の板材間での挟み込み固定や、カバー本体とカバー本体に対して別途張り合わされる板材やフィルム等である張り合わせ部材との間での挟み込み固定等であっても良いが、合成樹脂製のカバー本体中への埋め込みであれば、例えば合成樹脂製のカバー本体を形成する成形樹脂中に回路用金属板を埋め込むインサートモールド成形等によって、電装カバーを簡単に製造できる。
【0009】
回路用金属板の電気回路と、内部回路ユニットの電気回路との接続は、例えば、回路用金属板や内部回路ユニットに対して半田付けして接続する電線等によっても可能であるが、電装カバーに設けられたコネクタによって、回路用金属板の電気回路と内部回路ユニットの電気回路とが接続されるようになっている構成(請求項)では、非常に簡単に行うことができる。電気機器の組み立て作業性の向上にも寄与する。しかも、着脱可能なコネクタ接続の採用によって、例えば、電気機器のメンテナンス、修理等の際に、電装カバーと内部回路ユニットとの分離や再接続も簡単に行うことができ、作業性を向上できるといった利点がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
この実施の形態の電装カバー1は、電気機器であるエアコンの室内機(以下、電気機器を「エアコン」あるいは「室内機」と称する場合がある)に取り付けられ、このエアコンを制御する内部回路ユニット(ここでは搭載された電子部品等によって、室内機や室外機の駆動制御回路(電気回路)が形成されているプリント基板。以下、内部回路ユニットを「プリント基板」と称する場合がある)を保護するものである。
【0011】
図1から図3は、電装カバー1を示す図であって、図1は正面図、図2は側面図、図3は背面図である。また、図10、図11は、エアコンAの室内機21に対する電装カバー1の取り付け状態を示す図であり、図10は斜視図、図11は平面図である。
図10、図11に示すように、この電装カバー1は、カバー本体2に、コネクタ5、リレー6、端子台7といった電気・電子部品を取り付けて構成されたものである。カバー本体2は、室内機21の奥行き方向(図11上下)に延在配置される側板部2Aから、室内機21の前面側に配置される前面壁2Bと、上底部2C(図1〜図3参照)と、下底部2Dとが張り出された形状になっている。上底部2Cは側板部2Aの上縁、下底部2Dは側板部2Aの下縁に沿って形成されており、この電装カバー1は、カバー本体2の側板部2A、前面壁2B、上底部2C,下底部2Dによって囲まれる内側の領域(収容領域S)にプリント基板4を収容保護するようにして室内機21に組み込まれるようになっている。
なお、電装カバーの具体的形状(詳細にはカバー本体の形状)は、この電装カバーを外側に配置する対象の内部回路ユニットの形状やサイズ、電気機器における電装カバーの設置スペースの形状等に対応して、適宜、変更可能であることは言うまでも無い。カバー本体2自体も、本発明に係る電装カバーとして機能するものである。
【0012】
本実施の形態に係る電装カバー1のカバー本体2は、全体として合成樹脂製による一体成形品であるが、この電装カバー1の前面壁2Bには、回路用金属板3(いわゆるバスバー)が埋め込まれて一体化されている。回路用金属板3は、前面壁2Bの厚さ方向中央部に埋め込まれている。この電装カバー1のカバー本体2中に回路用金属板3を埋設、一体化する手法としては各種採用可能であるが、ここでは、カバー本体2の成形樹脂のインサートモールド成形によって行っている。
【0013】
回路用金属板3は、ここでは銅合金プレティンメッキされた銅板であるが、採用可能な金属板としては導電回路の形成に充分な導電性を有するものであれば特に限定は無く、銅板以外、ステンレス板等も採用可能である。メッキ等の表面処理の種類も限定は無く、また、メッキ等の表面処理がされていないものも採用可能である。
【0014】
電装カバー1(詳細にはカバー本体2)の成形樹脂(合成樹脂)としては、例えば熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンエーテル(PPE)とポリスチレン(PS)をブレンドしたもの等が採用可能である。また、ポリブチレンテレフタレート(PBT)に強化材料としてガラス繊維を30%加えたもの等であっても良い。成形樹脂としては、上述したものに限らず各種採用可能であるが、但し、成形後、回路用金属板3に対する電気・電子部品(コネクタ5やリレー6等)等の半田付けの熱に耐え得る耐熱性、及び、電気絶縁材としての電気絶縁性を有するものを採用する。
【0015】
前面壁2Bに突出されているスイッチボックス9は、図7〜図9に示すように、例えば「試運転」等の指令を手動操作で入力するためのスイッチ9A、9Bが取り付けられるものであり、電装カバー1のカバー本体2の一部として一体成形されている。図1、図3において、符号9aは操作窓であり、スイッチ9A、9Bの操作釦が、電装カバー1外側から操作可能に配置される。
【0016】
図1、図3等に示すように、電装カバー1に埋め込まれた回路用金属板3は、複数の電気回路(ここでは2つの回路部)を構成している。一方の電気回路は、一端部にメイン電源用接続端子10(10A,10B)を有する給電用回路部3Aであり、他方の電気回路は、リレー用回路部3Bである。メイン電源用接続端子10(10A,10B)は、具体的には、給電用回路部3Aを構成する回路用金属板3の一部を屈曲させて、前面壁2Bからその内面側(収容空間Sに臨む側)に突出させた部分によって形成しているが、これに限定されず、例えば、回路用金属板3とは別体の金属板を回路用金属板3と電気導通可能に接続したものなども採用可能である。
但し、これら回路部3A、3Bは、構成する回路用金属板3の厚さを異ならせてあり、ここでは給電用回路部3Aは0.8mm厚、リレー用回路部3Bは0.4mm厚の回路用金属板3によって構成している。
【0017】
ここで、本実施の形態に係る電装カバー1の製造方法の一例を説明する。
まず、プレス機により金属板を回路状に打ち抜くこと等により、図4に示すように、電装カバー1に一体化する回路部3A、3B毎のインサート成形用金属板3A’、3B’を形成する。インサート成形用金属板3A’、3B’は、給電用回路部3Aを構成する複数本の回路用金属板3間、リレー用回路部3Bを構成する複数本の回路用金属板3間を連結するブリッジ部12…を有する構成であり、それぞれ一部品になっている。なお、図4中、符号13A〜13C、14は、端子台7の接続端子7aが半田付けされる接続部である。
【0018】
次いで、インサート成形用金属板3A’、3B’を金型内にセットし、金型内への樹脂の注型により、インサート成形用金属板3A’、3B’が埋め込まれたカバー本体1をインサートモールド成形する。板厚が異なるインサート成形用金属板3A’、3B’(あるいは回路用金属板3)が内部に埋設状態に一体化された電装カバーをインサートモールド成形によって形成する構成であれば、電装カバーに埋め込むインサート成形用金属板3A’、3B’(あるいは回路用金属板3)の板厚にほとんど影響を受けることなく、同様の工程で電装カバーを成形することができるため、例えば、2枚の板材間にインサート成形用金属板3A’、3B’(あるいは回路用金属板3)を挟み込んで電装カバーを構成する場合等に比べて、製造能率、製造コスト、工程管理等の点で有利である。
なお、電装カバー1のインサートモールド成形では、複数種類のインサート成形用金属板3A’、3B’(あるいは回路用金属板3)の金型内へのセット作業性等に鑑みて、横形成形機を採用することがより好ましい。
【0019】
電装カバー1のカバー本体2の成形が完了したら、ランナー及び製品である電装カバー1を型から取り出し、ランナーの除去等を行う。型から取り出した電装カバー1に埋め込まれたインサート成形用金属板3A’、3B’にはブリッジ部12が切断されずに残っているので、プレス機等によりこのブリッジ部12を切断する。これによって、カバー本体2が完成する。
ブリッジ部12は、カバー本体2に形成されている穴2a(図1等参照)に露出されているため、ブリッジ部12の切断作業は、簡単に行える。
【0020】
次いで、図1〜図3等に示すように、このカバー本体2にコネクタ5やリレー6、端子台7、ダイオード(図示せず)といった電気・電子部品を取り付ける。これにより、電装カバー1が完成する。
コネクタ5やリレー6、端子台7、ダイオード(図示せず)等の電気・電子部品は、接続端子(リード端子等)を、カバー本体2に埋め込まれている回路用金属板3と半田付けして取り付ける。
【0021】
具体的には、図2等に示すように、例えば、コネクタ5やリレー6は、接続端子5a、6aを回路用金属板3に半田付けして、前面壁2B内面側(収容空間Sに臨む側)に実装される。リレー6は、リレー用回路部3Bの回路用金属板3に電気導通可能に接続される。
端子台7は、接続端子7aを給電用回路部3Aの回路用金属板3と半田付けして、前面壁2Bの外面側(電装カバー1外側)に取り付けられる。
カバー本体2には、コネクタ5やリレー6、端子台7、ダイオード(図示せず)等の電気・電子部品の接続端子の半田付け位置に、回路用金属板3を露出させる穴2b(図1、図3参照)が形成されているから、これら電気・電子部品の回路用金属板3に対する半田付け作業は効率良く行える。この穴2bは、カバー本体2に対する電気・電子部品の実装位置側とは逆の側、すなわち、例えばコネクタ5やリレー6の接続端子(リード端子)を半田付けするための穴2bは前面壁2B外面側、端子台7の接続端子を半田付けするための穴2bは前面壁2B内面側に形成されており、それぞれ、カバー本体2の回路用金属板3を介して穴2bと対向する位置に形成された穴及び回路用金属板3の小孔3aを貫通させて回路用金属板3から穴2b内に突出させた接続端子先端が回路用金属板3に半田付けされるようになっている。このため、カバー本体2に取り付ける電気・電子部品の接続端子の半田付け作業を電気・電子部品と干渉することなく行うことができ、作業性が向上するといった利点がある。
【0022】
図8、図9等に示すように、端子台7は、回路用金属板3によって電装カバー1に構成された電気回路と外部電気回路とを接続する接続端子部として機能するものであり、ここでは、外部電気回路として室外機22の電気回路を構成する接続コード(以下「室外機コード」)が接続されることで、室外機コード19(19A、19B、19C)と回路用金属板3との間の電気導通を確保する機能を果たす。
この端子台7は、具体的には、室外機コード19(19A、19B、19C)が接続される接続端子を有するものであり、具体的には、図5に示すように、複数本の室外機コード19(19A、19B、19C)が個別に挿入接続される室外機コード挿入穴15A、15B、15Cを有し、該室外機コード挿入穴15A、15B、15Cに挿入接続された室外機コード19(19A、19B、19C)が、端子台7の接続端子7a(図8参照)を介して、電装カバー1の回路用金属板3が形成する電気回路と電気導通可能に接続されるようになっている。端子台7に接続した室外機コード19(19A、19B、19C)の内の一部は給電用回路部3Aの回路用金属板3に接続されて、メイン電源用接続端子10(10A、10B)にコネクタ18Bによって接続されるメイン電源コード18と接続されるようになっており、プリント基板4を経由しないで室外機22に給電する電源回路が構成される。室外機コード19(19A、19B、19C)の内、リレー用回路部3Bの回路用金属板3と接続されたものは、このリレー用回路部3Bを介してリレー6と接続される。
【0023】
図8、図9に示すように、端子台7に取り付けられているアース端子16には、このエアコンAをアースを確保するアース線20が接続される。また、アース端子16には、カバー本体2内側に突出する室内機側アース端子16a(図8参照)が電気導通可能に接続されており、この室内機側アース端子16aに接続された室内機側アース線20aが、アース端子16及び室内機側アース端子16aを介してアース線20と電気的に接続されて、室内機21のアースが確保されるようになっている。
【0024】
エアコンAの室内機21の組み立てにあっては、室内機21に組み込まれた電装カバー1及びプリント基板4の電気回路同士が電気的に接続された状態とする。室内機21の組み立て工程(電気機器の組み立て方法)には、回路用金属板3によって電装カバー1に形成された電気回路(給電用回路部3Aやリレー用回路部3B)とプリント基板4の電気回路とを接続する工程が存在する。
【0025】
回路用金属板3によって電装カバー1に形成された電気回路(給電用回路部3Aやリレー用回路部3B)とプリント基板4の電気回路との接続は、電装カバー1側のコネクタ5とプリント基板4に取り付けられたコネクタ8との接続によってなされる。すなわち、図7、図8等に示すように、電装カバー1内側のコネクタ5と、電装カバー1内側に収容されたプリント基板4のコネクタ8とを嵌合させて接続する。電装カバー5側のコネクタ5には、回路用金属板3によって電装カバー1に形成された電気回路が複数接続されており、コネクタ5、8同士の接続によって、電装カバー1側の複数の電気回路をプリント基板4の電気回路(複数の電気回路)と一括接続でき、接続作業性が向上する。
【0026】
コネクタ5、8同士の接続によって電装カバー1とプリント基板4の電気回路同士が接続されれば、プリント基板4に構成されている制御回路がリレー6と電気的に接続されて、リレー用回路部3Bと接続されているリレー6の作動が、プリント基板4の制御回路からの制御信号によって制御されるようになり、これにより、プリント基板4の制御回路によって室外機22の作動を制御する制御回路が形成される。また、給電用回路部3Aがプリント基板4上の室内機電源回路と接続されて、室内機21の駆動電源が確保される。
なお、プリント基板4の制御回路は、別途、電線等によって、室内機21内の機器やスイッチ9A、9Bと電気的に接続される。
【0027】
電装カバー1やプリント基板4の室内機21への組み込みは手順としては、例えば以下の3つのいずれも採用可能である。
(1)コネクタ5、8同士の接続によって電装カバー1側の電気回路とプリント基板4側の電気回路とを接続してから、電装カバー1とプリント基板4とを一括して室内機21に組み込む。
(2)室内機21に組み付けた電装カバー1に対して、室内機21に背面側(正面に対向する側)から挿入したプリント基板4を押し込んで、コネクタ5、8同士を接続する。
(3)先行して室内機21に組み込んで室内機21内の支持具によって所定位置に支持しておいたプリント基板4に対して、室内機21に正面側から押し込んだ電装カバー1を押し付けることによって、コネクタ5、8同士を接続する。
【0028】
コネクタ5、8は着脱可能に接続されるようになっており、コネクタ5、8間の接続を解除することで、電装カバー1とプリント基板4とを簡単に分離できるから、例えば、室内機21のメンテナンス、プリント基板4の交換等の作業性を向上できるといった利点がある。
【0029】
本発明によれば、従来、プリント基板にあった室外機用電源回路に相当する電気回路が、電装カバー1に一体化された回路用金属板3によって給電用回路部3Aとして電装カバー1に形成されているため、給電用回路部3Aに相当する大電流回路をプリント基板4に形成する必要が無くなり、プリント基板4の小型化、低コスト化を実現できる。これにより、プリント基板4の外側を覆う構造の電装カバー1も小型化、低コスト化できるようになり、さらに、これらプリント基板4や電装カバー1が組み込まれる電気機器(ここでは室内機21)の小型化、低コスト化も実現できる。また、プリント基板4に形成する大電流回路が減少又は無くなることで、プリント基板4の回路設計の自由度が向上するといった利点もある。
【0030】
(他の実施の形態)
回路用金属板を用いて電装カバー側の電気回路を形成する構成では、適宜曲げ変形した回路用金属板を、カバー本体を形成する合成樹脂中に埋め込むインサートモールド成形によってカバー本体を形成することも可能である。図12は、カバー本体32の屈曲部32Aに対応して曲げ成形した回路用金属板33を、カバー本体32を形成する合成樹脂中に埋設した構成の電装カバー31を示す。すなわち、回路用金属板であれば、カバー本体の形状に対応して、このカバー本体を形成する合成樹脂中に埋め込み可能な形状に、適宜、曲げ成形することが可能であるから、カバー本体の設計自由度を向上できる。
【0031】
なお、本発明は、前述の実施の形態に限定されず、各種変更が可能である。
例えば、前述の実施の形態では、回路部毎に互いに厚さの異なる2種類の回路用金属板が埋め込まれた構成の合成樹脂製のカバー本体を有する電装カバーを例示したが、本発明はこれに限定されず、カバー本体を形成する合成樹脂中に、厚さの異なる3種類以上の回路用金属板が埋め込まれた構成や、厚さが同じ回路用金属板のみが埋め込まれた構成も採用可能である。本発明は、また、回路用金属板によってカバー本体に形成する電気回路(回路部)の数が、2つに限定されず、1つのみ、あるいは、3以上であっても良い。
また、本発明に係る電装カバーとしては、成形樹脂中に回路用金属板が埋め込まれたカバー本体が一体成形品である構成に限定されず、例えば、回路用金属板が埋め込まれた部分と、その他の部分とを組み合わせて組み立てられる構成とすることも可能である。
本発明の適用対象の電気機器としては、前述のエアコンに限定されず、プリント基板等の内部回路ユニットを有する各種電気機器が広く採用可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、内部回路ユニットの外側に配置される電装カバーが、カバー本体に一体化された回路用金属板によって形成された電気回路を有するため、この電装カバー側の電気回路を内部回路ユニットの電気回路の一部として機能させることにより、内部回路ユニットの電気回路の一部を省略することができる。電装カバーにて回路用金属板によって構成される電気回路は、特に給電用回路等の大電流用回路の形成に適しているため、電装カバーの回路用金属板によって構成される電気回路を、電気機器に必要となる大電流回路の一部として使用することで、内部回路ユニットに設ける大電流回路を少なくすることができる。これにより内部回路ユニットの小型化、低コスト化等を実現でき、これに伴う電装カバーの小型化、低コスト化、さらに、これら内部回路ユニットや電装カバーを設置する電気機器の小型化、低コスト化をも実現できる。
また、内部回路ユニットの電気回路と、電装カバーにて回路用金属板によって形成された電気回路との間がコネクタ接続される構成(請求項5、7)とすると、内部回路ユニット及び電装カバーの電気回路同士の接続を極めて簡単に行うことができ、接続作業性、電気機器の組み立て作業性を向上できるといった優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る電装カバーを示す正面図である。
【図2】 図1の電装カバーを示す側面図である。
【図3】 図1の電装カバーを示す背面図である。
【図4】 金属板からの打ち抜き等によって形成されたインサート成形用金属板を示す平面図である。
【図5】 端子台を示す斜視図である。
【図6】 電装カバーに組み込まれるプリント基板を示す平面図である。
【図7】 図1に示す電装カバーと、該電装カバーに収容されるプリント基板とを示す分解側面図である。
【図8】 図1に示す電装カバーのコネクタとプリント基板のコネクタとを接続した状態を示す側面図である。
【図9】 端子台に室外機コードを接続した状態を示す正面図である。
【図10】 図1に示す電装カバーの室内機に対する設置状態を示す斜視図である。
【図11】 図10の室内機における電装カバーの設置位置を示す平面図である。
【図12】 本発明の他の実施の形態に係る電装カバーを示す側面図である。
【図13】 従来例の電装カバーを示す側面図である。
【符号の説明】
A・・・電気機器(エアコン)、
1,31・・・電装カバー、2,32・・・カバー本体、3,33・・・回路用金属板、 3A・・・電気回路(給電用回路部)、3B・・・電気回路(リレー用回路部)、4・・・内部回路ユニット(プリント基板)、5・・・コネクタ、8・・・コネクタ、21・・・電気機器(室内機)。

Claims (7)

  1. 電気機器の内部回路ユニットの外側に設けられる電装カバーであって、
    カバー本体に一体化された回路用金属板によって構成された電気回路を複数有し
    前記カバー本体は、該カバー本体を形成する合成樹脂中に埋め込まれた前記回路用金属板が厚さ方向中央部に設けられた前面壁を有し、前記電気回路として、前記内部回路ユニットの制御回路と接続される電気回路と、前記内部回路ユニットに設けられている電源回路と接続される給電用回路部とを有し、
    前記内部回路ユニットの制御回路と接続される電気回路と、大電流用回路を形成する前記給電用回路部とで、構成する回路用金属板の厚さを異ならせてあり、
    前記給電用回路部は、メイン電源コードがコネクタによって接続されるメイン電源用接続端子を有することを特徴とする電装カバー。
  2. カバー本体に一体化された回路用金属板によって構成された電気回路の内、前記内部回路ユニットの制御回路と接続される電気回路が、カバー本体に取り付けられたリレーを前記内部回路ユニットの制御回路と電気的に接続するためのリレー用回路部であることを特徴とする請求項1記載の電装カバー。
  3. 前記カバー本体には、外部電気回路の接続コードを接続することで、カバー本体に回路用金属板によって構成された前記電気回路に外部電気回路を接続する接続端子部として機能する端子台が設けられ、
    前記端子台に接続した接続コードが前記給電用回路部の回路用金属板に接続されることで、前記接続コードが前記メイン電源用接続端子にコネクタによって接続されたメイン電源コードと接続されて、内部回路ユニットを経由しないで外部電気回路に給電する電源回路が構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の電装カバー。
  4. 前記電気機器がエアコンの室内機、前記外部電気回路がエアコンの室外機の電気回路であることを特徴とする請求項3記載の電装カバー。
  5. 回路用金属板と内部回路ユニットの電気回路とを着脱可能に接続するコネクタを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電装カバー。
  6. 内部回路ユニットの外側に、請求項1〜5のいずれかに記載の電装カバーが設けられていることを特徴とする電気機器。
  7. 前記電装カバーが請求項5記載の電装カバーであり、先行して電気機器に組み込んで電気機器内の支持具によって所定位置に支持しておいた内部回路ユニットに対して前記電装カバーを押し付けることによって、前記電装カバーのコネクタと前記内部回路ユニットに取り付けられたコネクタとを接続できるようになっていることを特徴とする請求項6記載の電気機器。
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