JP3932922B2 - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化石油ガスと液体燃料の沸点の異なる2種類の燃料を内燃機関に供給する内燃機関の燃料供給制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関において、排気エミッションの低減という観点から、液化石油ガスからなる燃料と液体燃料又は気体燃料の2種類の燃料を各々の燃料供給手段を介して内燃機関に供給する内燃機関の燃料供給装置が知られている。このような内燃機関において、燃料噴射装置の小型化、出力の向上及び燃料噴射量の精度向上の観点から、例えば特表平10−504365号公報に示されるように天然ガス成分からなる燃料として、液化石油ガスを使用し、この液化石油ガスを液体燃料又は気体燃料と同様に液体の状態で内燃機関に噴射供給する技術が知られている。
【0003】
ところで、液化石油ガスの沸点は非常に低く、また内燃機関は運転時に高温になるため、液化石油ガスが貯留される燃料タンクから燃料通路を通って燃料供給装置及び燃料噴射装置に到達するまでに、容易に気化してしまう。しかし、液体燃料又は気体燃料を正確に燃焼室に噴射するためには、噴射装置及び燃料供給装置内の燃料は液体で存在することが好ましい。内燃機関始動後は、燃料タンク内で冷却されて貯留される液体燃料又は気体燃料が燃料通路、燃料供給装置及び燃料噴射装置に断続的に供給されることにより、冷却された液化石油ガスによりこれらの燃料供給系統が冷却され、液化石油ガスがその燃料供給系統内で液状で存在することができる。しかし、内燃機関停止後、冷却された燃料の供給が停止されるため機関に残存する熱により液化石油ガスの燃料供給系統は高温となり、燃料系統内に残存する液化石油ガスは気化した状態となっている。このような状態で内燃機関が始動されると、所望の燃料量を噴射することができず、空燃比が極度のリーンになることによる失火及び運転性の悪化が発生するという問題がある。
【0004】
そのため、上記特表平10−504365号公報では、液化石油ガスの燃料レール(通路)及び燃料タンク内に夫々温度センサを配設して、この2地点間の温度差を計測し、温度差が所定値以上であるときは、液体燃料又は気体燃料を内燃機関に供給するか、内燃機関の高温となる部分から離れた部位、例えば吸入系統に液化石油ガスを噴射する装置を配設する、上記温度差が緩和されるまで内燃機関の始動を禁止する、或いは液化石油ガスを内燃機関に供給せずにポンピングにより液化石油ガスの燃料通路、燃料供給装置及び燃料タンク内を循環させることを開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報記載の内燃機関の高温となる部分から離れた部位に燃料噴射装置を配設すると、燃料通路の取り回しが複雑になることによりスペース効率が低下する。また、上記温度差が緩和されるまで内燃機関の始動を禁止すると、運転者の始動要求に即座に応答できないため、製品の性能が低下する。更に、ポンピングにより燃料通路、燃料供給装置及び燃料タンク内を循環させることにより燃料供給系統の冷却を図る技術に関して、燃料噴射を行わないために燃料噴射装置内に燃料が供給されない。そのため、燃料噴射装置内部を冷却することができず、上記温度差が緩和されて燃料燃料噴射装置に供給すると、燃料噴射装置内で液化石油ガスが気化せられて、気化せられた液化石油ガスが内燃機関に供給されることにより、空燃比が極度にリーンになり、失火の発生や運転性の悪化という問題があった。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みなされたもので、液化石油ガスと液体燃料の2種の燃料を各々の燃料供給系統を介して供給される内燃機関の燃料供給制御装置において、空燃比が極度のリーンになり、失火の発生や運転性が悪化することを防止することができる内燃機関の燃料供給制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、液化石油ガスを内燃機関に供給する第1の燃料供給手段と、液体燃料を内燃機関に供給する第2の燃料供給手段と、内燃機関の運転状態に基づいて第1の燃料供給手段及び第2の燃料供給手段を選択的に若しくは同時に制御して内燃機関に燃料を供給するようにした内燃機関の燃料供給制御装置において、第1の燃料供給手段内の圧力を検出する圧力検出手段と温度を検出する温度検出手段とが配設され、温度検出手段の検出結果に基づいて液化石油ガスの飽和蒸気圧を算出する算出手段と、液体燃料の供給による運転から液化石油ガスの供給による運転に切換えるときに、圧力検出手段により検出された圧力が算出手段により算出された飽和蒸気圧よりも低いときには液体燃料の供給による運転を継続し、同検出された圧力が同飽和蒸気圧以上であるときには、第1の燃料供給手段の有するインジェクタ内で液化石油ガスが気化しないように冷却するための時間が経過するまで液化石油ガスがインジェクタの略最小の燃料噴射量で内燃機関に供給されるように第1及び第2の燃料供給手段から液化石油ガスと液体燃料とが同時に内燃機関に供給されるように制御する燃料供給制御手段と、を備える内燃機関の燃料供給制御装置である。
【0008】
上記発明によれば、液体燃料又は気体燃料供給のみによる運転から液化石油ガスのみによる運転に切換えるときに、液体燃料又は気体燃料と液化石油ガスとの両方が内燃機関に供給されることにより運転されるため、液化石油ガスが気化された状態で内燃機関に供給されても、空燃比が極度のリーンになることが防止され、失火発生及び運転性の悪化を防止することができる。また、このように液体燃料又は気体燃料と液化石油ガスとが同時に内燃機関に供給される間に、冷却された液化石油ガスが断続的に供給されることにより、液化石油ガスの燃料供給手段が冷却される効果も有する。
【0012】
燃料供給装置内が飽和蒸気圧以上であるときは、液化石油ガスは液体状態で存在する。従って、上記発明によれば、液化石油ガスが燃料供給装置内で液体状態で存在することを検出して2種の燃料を同時に供給されるように制御するため、空燃比が極度のリーンになることをより確実に防止することができる。
【0014】
さらに、上記発明によれば、液化石油ガスが燃料供給手段の有するインジェクタの略最小の燃料噴射量で内燃機関に供給されるため、液化石油ガスが気化された状態で供給されたときも、その影響を最小にすることができ、空燃比が極度のリーンになることを防止することができる。
【0015】
請求項の発明によれば、請求項の発明において、燃料供給制御手段により液化石油ガスと液体燃料又は気体燃料とが同時に内燃機関に供給されるときに、燃料供給制御手段は内燃機関の所定の条件に基づいて定められた必要燃料供給量のうち、液化石油ガスにより供給される燃料量で不足する分が、液体燃料又は気体燃料により満たされるように内燃機関に供給されるように制御する内燃機関の燃料供給制御装置である。
【0016】
上記発明によれば、液化石油ガスと液体燃料又は気体燃料とが同時に内燃機関に供給される運転状態に切換えられたときに、必要燃料供給量のうちの液化石油ガス供給される燃料量で不足する分が、液体燃料又は気体燃料で満たされるように供給されるため、燃料供給量が変動することによる運転性の悪化を防止することができる。
【0019】
請求項の発明によれば、請求項1乃至6の発明において、上記内燃機関の燃料供給制御装置は、液化石油ガスが供給開始されてからの噴射回数をカウントするカウント手段を備え、燃料供給制御手段はカウント手段によるカウント値が所定回数に達するとインジェクタ内で液化石油ガスが気化しないように冷却するための時間が経過したと判断して、内燃機関に液化石油ガスのみが供給される運転状態に切換えるように制御する内燃機関の燃料供給制御装置である。
【0020】
燃料タンク内で冷却された液化石油ガスが燃料供給手段の有するインジェクタに供給されることにより徐々にインジェクタが冷却される。従って、上記発明によれば、所定回数燃料噴射を行うことにより、インジェクタは十分に冷却されて液化石油ガスが液体状で存在することが可能であると判断され、内燃機関への供給燃料を液化石油ガスのみに切換える。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に、本発明を適用した、液化石油ガスと液体燃料又は気体燃料を選択的若しくは同時に供給するようにした、所謂バイフューエル式の内燃機関の概略構成図を示す。尚、本実施形態において、液化石油ガスとしてLPGを、液体燃料又は気体燃料としてガソリンを用いている。
【0024】
内燃機関1は、複数気筒を持ち複数気筒が直列に配列されたものである。吸気ダクト4から外部空気を吸入し、吸入された空気はエアークリーナ5により粉塵等が除去されて吸気管6に入る。エアークリーナ5下流部には運転者のアクセル操作に基づいて開閉制御されるスロットルバルブ7が配設され、このスロットルバルブ7により吸入空気量が調量される。吸気管6のスロットルバルブ7下流には、吸気脈動及び吸気干渉を抑制するためのサージタンク8と、サージタンク8から各気筒へ吸入空気を分配する吸気マニホルド9が配設される。また、吸気管6のスロットルバルブ7上流部には、吸入空気量を検出するエアフローメータ10が配設され、検出結果は所定の時間毎にECU11へ入力される。
【0025】
次に内燃機関1の燃料供給手段について説明する。本発明の第1の燃料供給手段に相当するLPG用燃料供給手段2は、LPG用燃料タンク12、LPG用燃料タンク12から燃料通路13を介してLPG用デリバリパイプ15へ燃料を圧送するLPG用燃料ポンプ14、LPG用デリバリパイプ15に接続され、吸気マニホルド9にLPGを噴射するLPG用インジェクタ16、LPG用の燃料供給手段2内の圧力を一定に保つためにプレッシャーレギュレータ17を介してLPG用デリバリパイプ15からLPG用燃料タンク12に燃料を還流する還流通路18からなる。更にLPG用デリバリパイプ15には、温度及び圧力を検出する温度センサ19及び圧力センサ20が夫々配設され、検出された夫々の温度及び圧力は所定時間毎にECU11に入力される。
【0026】
本発明の第2の燃料供給手段に相当するガソリン用の燃料供給手段3も、LPG用の燃料供給手段2と略同様の構成からなり、ガソリン用燃料タンク21、ガソリン用燃料タンク21から燃料通路22を介してデリバリパイプ24へ燃料を圧送するガソリン用燃料ポンプ23、ガソリン用デリバリパイプ24に接続され、吸気マニホルド9にガソリンを噴射するガソリン用インジェクタ25、プレッシャーレギュレータ26を介してガソリン用燃料タンク21に燃料を還流する還流通路27からなる。
【0027】
吸気マニホルド9において、LPG用インジェクタ16及びガソリン用インジェクタ25の一方若しくは両方から燃料が噴射されることにより混合気が形成されると、吸気弁28の開弁とともに各気筒の燃焼室30に混合気が充填される。このとき、ECU11からの出力に基づいてイグナイタ32が点火プラグ31に通電することにより混合気が点火されて燃焼させられる。
【0028】
その後、燃焼して排気ガスとなった混合気は排気弁29の開弁とともに、各気筒の燃焼室30から排気マニホルド33を介して排気管34に排出され、触媒コンバータ35で排気ガスが浄化されて大気に放出される。排気マニホルド33には、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ36が配設され、検出結果は所定時間毎にECU11へ入力される。
【0029】
内燃機関1のシリンダブロック37には、各気筒のシリンダ38を冷却するためのウォータジャケット39が形成され、各気筒のシリンダ38はウォータジャケット39内を冷却水が循環することにより冷却される。また、ウォータジャケット39には、冷却水温度を検出する水温センサ40が配設され、検出結果は所定時間毎にECU11へ入力される。
【0030】
また、ピストン41は、その下方においてがコンロッド42を介してクランクシャフト43が連結されており、ピストン41の往復直線運動が回転運度に変換される。また、クランクシャフト43の近傍には、クランク角センサ44が配設され、クランクシャフト43が所定角度回転する毎に信号がECU11に入力される。
【0031】
ECU11は、図2に示すように、デジタルコンピュータからなっており、ランダムアクセスメモリ(RAM)45、リードオンメモリ(ROM)46、マイクロプロセッサからなるCPU(中央処理装置)47、入力ポート48、及び出力ポート49を具備している。
【0032】
また、ECU11は、上記したようにECU11に入力ポート48を介して入力されるエアフローメータ10、温度センサ19、圧力センサ20、水温センサ40、クランク角センサ44、酸素センサ36からの信号と、ROM43内に格納されたLPG燃料とガソリン燃料夫々の燃料噴射量及び燃料噴射時期が予め定められたマップとに基づいて、LPG燃料及びガソリン燃料双方の機関に必要な燃料噴射量及び燃料噴射時期を決定し出力する。尚、図中符号50は、エアフローメータ10、水温センサ40等からのアナログ信号をデジタル信号に変換してECU11に入力するためのA/Dコンバータを示している。また、ECU11からの出力は、出力ポート49から対応する駆動回路51を介して各インジェクタ16、25、イグナイタ32に出力される。
【0033】
また、ECU11は、LPG用インジェクタ16の累積噴射回数をカウントするカウンタを内部に備える。このカウンタは、内燃機関1がガソリン供給のみによる運転を行っているときはカウント値を零に保持し、LPG用インジェクタ16の噴射が開始されると噴射回数を積算していく。
【0034】
更に、ECU11はECU11から出力された必要な燃料噴射量が、LPG用インジェクタ16の最小の燃料噴射量の所定倍であるか否かを判定する判定手段と、現在稼動しているインジェクタがLPG用インジェクタ16のみであるか否かを検出する検出手段を内部に備える。
【0035】
図5に示されるように、機関停止直後、機関冷却系統も停止するため、機関停止直後のしばらくの間は、同図に示すように内燃機関の温度が上昇し、機関温度が高い状態が継続する。期間停止後、内燃機関の温度が十分に低下する前に再始動されると、LPG燃料はLPG用燃料通路内で気化した状態となっており、LPG燃料供給による運転を行うと、空燃比が極度のリーンになり失火が発生する可能性がある。このため、機関始動時はガソリン供給のみによる運転が行われるようになっており、その後所定の運転状態に達した時にLPG供給のみによる運転に切換える。以下、上記構成を備えた内燃機関の燃料供給制御装置におけるガソリン燃料供給から液化石油ガス供給に切換える本発明の実施形態に係る制御に関するプログラムについて図3のフローチャートを参照して説明する。
【0036】
図3は、例えば所定のクランク角毎の割込みで実行されるものであり、本実施の形態では、液体燃料又は気体燃料であるガソリンの供給のみによる運転から液化石油ガスであるLPGの供給のみによる運転に切換える際に適用されるものである。
【0037】
ECU11において、処理がこのルーチンへ移行すると、ECU11は、先ずステップ101において、現在稼動しているインジェクタをECU11内部に備えられた検出手段により検出し、LPG供給のみによる運転が行われていればステップ104に進んでLPG供給のみによる運転をそのまま継続し、ガソリン供給による運転が行われていれば次のステップ102に進む。
【0038】
ステップ102において、LPG用デリバリパイプ15内に配設された温度センサ19の検出結果に基づいて検出温度におけるLPGの飽和蒸気圧を所定のマップより算出し、圧力センサ20による検出圧力が飽和蒸気圧に達しているか否かを判断する。ここで飽和蒸気圧に達していないときは、LPGはLPG用デリバリパイプ15内において気体で存在し、気体状態でLPGが噴射されることにより空燃比が極度のリーンになることを防止するために、ステップ106に進み、ガソリン供給のみによる運転を継続するとともに、LPG用燃料供給手段2内のLPG用燃料タンク12、燃料通路13、LPG用デリバリパイプ15及び還流通路18内をポンプ14を駆動することによりLPGを循環させ、LPG用燃料供給手段2の冷却を図る。
【0039】
LPG用燃料供給手段2が冷却されてLPGの飽和蒸気圧が低下することにより、LPG用デリバリパイプ15内の圧力が飽和蒸気圧に達すると、ステップ103において、ECU11により出力される必要な燃料噴射量が、LPG用インジェクタ16の最小燃料噴射量の所定倍、例えば2.5倍以上であるか否かを判定手段により判断する。所定倍に満たないときは、LPGが噴射されることにより空燃比が極度のリーンになるおそれがあるため、ステップ106に進み、ガソリン供給のみによる運転を継続する。
【0040】
判定手段により、上記ECU11により算出される必要な燃料噴射量がLPG用インジェクタ16の最小燃料噴射量の所定倍以上であると判断されると、ステップ105において、LPG用インジェクタ16によるLPGの供給を開始する。このとき、LPG用インジェクタ16の最小燃料噴射量でLPGが噴射され、必要な燃料噴射量を満たすようにガソリン用インジェクタ25によりガソリンが噴射される。これは、LPG用インジェクタ16の噴射開始時は、LPGがLPG用インジェクタ16に供給されると、LPG用インジェクタ16内部が十分に冷却されていないため、LPG用インジェクタ16内でLPGが気化してしまうことが考えられる。そのため、気化されたLPGが噴射されることにより、空燃比が極度のリーンになり失火発生および運転性の悪化が発生することを防止するために、上記最小燃料噴射量による噴射が行われる。
【0041】
ステップ107において、上記LPG用インジェクタ16に最小燃料噴射量によるLPGの噴射を開始してからの累積噴射回数がECU11内に備えられたカウンタによりカウントされ、累積噴射回数が所定回数、例えば50回に達していないときは、カウンタをインクリメントしステップ101に戻る。
【0042】
上記ステップ107までの制御を繰り返して、累積噴射回数が所定回数に達すると、LPG用インジェクタ16内が十分に冷却され、LPG用デリバリパイプ15から液体状でLPG用インジェクタ16に供給されたLPGが、LPG用インジェクタ16内で気化しないと判断される。そのため、LPG用燃料供給手段2のみで所望の燃料供給を行うことができるため、LPG供給のみによる運転に切換える。
【0043】
図4は図3のフローチャートにおけるECU11により算出される必要な燃料噴射量、LPG用インジェクタ16によるLPG噴射量及びガソリン用インジェクタ25によるガソリン噴射量の時間変化をグラフに表したものである。図中曲線AはECU11により算出される必要な燃料噴射量、図中領域BはECU11により算出されるガソリン用インジェクタ25によるガソリンの噴射量、図中領域CはECU11により算出されるLPG用インジェクタ16によるLPG噴射量である。図4に示すように、燃料供給がガソリンからLPGに切換えられる際、LPG用燃料供給手段2内が十分に冷却されるまでのΔT時間はLPGをLPG用インジェクタ16の最小燃料噴射量(図中QL)で噴射され、必要な燃料噴射量を満たすべくガソリン用インジェクタ25によりガソリンが噴射(図中QG)される。その後、LPG供給のみによる運転に切換えられるのである。
【0044】
以上の実施形態において、吸気マニホルド内に燃料を噴射するポート噴射式内燃機関について説明したが、燃焼室内に燃料を噴射する筒内直接噴射式内燃機関においても本発明を適用することができる。また、図2のフローチャートのステップ107でLPG用インジェクタ16の累積噴射回数としてあるが、これは連続噴射回数であっても良く、或いは機関始動時の冷却水温度に基づいて累積噴射回数及び連続噴射回数の判断値を可変にしても良く、また、インジェクタ内部の温度を推定或いは測定して判断しても良い。また、上記実施形態において、LPGとガソリンの同時噴射が行われる際に、LPG用燃料噴射装置16の最小燃料噴射量で噴射されるが、これは空燃比が極度のリーンにならないような噴射量ならば最小燃料噴射量でなくても良い。また、LPG用インジェクタ16の最小燃料噴射量によるLPG噴射から、一気にLPG燃料供給のみによる運転に切換えているが、これは徐々にLPGの燃料噴射量を増大するとともにガソリンの燃料噴射量を減少するようにしても良い。更に、液化石油ガスとしてLPGを使用し、液体燃料又は気体燃料としてガソリンを使用したが、沸点の異なる2種類の燃料であれば、どのような組合せでも良い。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、液化石油ガスと液体燃料の夫々の燃料供給手段を備え、液化石油ガス及び液体燃料の一方若しくは両方が供給されることにより運転される内燃機関の燃料供給制御装置において、液体燃料供給のみによる運転から液化石油ガスのみによる運転に切換えられる際に、空燃比が極度のリーンに陥ることによるエンジンストップ、エミッション悪化及び空燃比段差によるドライバビリティの低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したバイフューエル内燃機関の概略構成図である。
【図2】 ECU、センサ及び燃料噴射装置の概略構成図である。
【図3】 本発明の燃料供給制御をフローチャートで表したものである。
【図4】 燃料を切換える際の2種の燃料の噴射量の時間変化を表した図である。
【図5】 内燃機関運転停止後の機関温度の時間変化を表した図である。
【符号の説明】
1・・・バイフューエル式内燃機関
2・・・LPG用燃料供給手段
3・・・ガソリン用燃料供給手段
9・・・吸気マニホルド
10・・・エアフローメータ
11・・・ECU
12・・・LPG用燃料タンク
15・・・LPG用デリバリパイプ
16・・・LPG用インジェクタ
19・・・温度センサ
20・・・圧力センサ
28・・・吸気弁
29・・・排気弁
30・・・燃焼室
31・・・点火プラグ
32・・・イグナイタ
33・・・排気マニホルド
35・・・酸素センサ
37・・・シリンダブロック
39・・・水温センサ
40・・・ピストン
45・・・ランダムアクセスメモリ(RAM)
46・・・リードオンメモリ(ROM)
47・・・中央処理装置(CPU)

...)()()()()()

Claims (3)

  1. 液化石油ガスを内燃機関に供給する第1の燃料供給手段と、液体燃料を内燃機関に供給する第2の燃料供給手段と、内燃機関の運転状態に基づいて前記第1の燃料供給手段及び前記第2の燃料供給手段を選択的に若しくは同時に制御して内燃機関に燃料を供給するようにした内燃機関の燃料供給制御装置において、前記第1の燃料供給手段内の圧力を検出する圧力検出手段と温度を検出する温度検出手段とが配設され、前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記液化石油ガスの飽和蒸気圧を算出する算出手段と、前記液体燃料の供給による運転から前記液化石油ガスの供給による運転に切換えるときに、前記圧力検出手段により検出された圧力が前記算出手段により算出された前記飽和蒸気圧よりも低いときには前記液体燃料の供給による運転を継続し、同検出された圧力が同飽和蒸気圧以上であるときには、前記第1の燃料供給手段の有するインジェクタ内で前記液化石油ガスが気化しないように冷却するための時間が経過するまで前記液化石油ガスが前記インジェクタの略最小の燃料噴射量で前記内燃機関に供給されるように前記第1及び第2の燃料供給手段から液化石油ガスと液体燃料とが同時に内燃機関に供給されるように制御する燃料供給制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 前記燃料供給制御手段により前記液化石油ガスと前記液体燃料とが同時に内燃機関に供給されるときに、前記燃料供給制御手段は前記内燃機関の所定の条件に基づいて定められた必要燃料供給量のうち、前記液化石油ガスにより供給される燃料量で不足する分が、前記液体燃料により満たされるように前記内燃機関に供給されるように制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 前記内燃機関の燃料供給制御装置は、前記液化石油ガスが供給開始されてからの噴射回数をカウントするカウント手段を備え、前記燃料供給制御手段は前記カウント手段によるカウント値が所定回数に達すると前記インジェクタ内で前記液化石油ガスが気化しないように冷却するための時間が経過したと判断して、前記内燃機関に前記液化石油ガスのみが供給される運転状態に切換えるように制御することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
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