JP3932273B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置に関し、より特定的には、ユーザに対して目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等に用いられるナビゲーション装置は、予め備えている地図データ(交差点名のデータやランドマークといった目標物に関するデータ、道路データを含む)を用いて、出発地から目的地までの最適な経路を案内する。経路の案内手法としては種々の方法が考えられ、表示画面において矢印で進行方向を示す手法や、交差点手前で進行方向を音声出力する手法等がある。
【0003】
一般的なナビゲーション装置は、地図データと車両の現在位置とを表示画面上に表示させる。また、経路案内を行う場合、ナビゲーション装置は、上記に加え、案内情報として、進行方向や交差点での右左折の指示を示す情報、および、交差点名称やランドマークを示す情報を表示画面上に表示させる。さらに、案内情報について音声出力によって経路案内を行うナビゲーション装置もある。以上のように、従来のナビゲーション装置において表示や音声によって出力される案内情報は、経路を初めて通過するユーザにとっては非常に有効なものである。これによって、ユーザは、経路中に存在する道路名称やランドマークといった目標物をたよりに、経路に沿って容易に運転をすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のナビゲーション装置による経路案内は、案内情報を常に同じレベルで出力する。つまり、1つの経路について出力される案内情報は、常に一定である。例えば、ある経路について案内情報として以前に出力されたことのある交差点やランドマークに関する情報は、同じ経路について次に案内情報が出力される際、必ず案内情報として出力される。このように、常に同じレベルで案内情報が出力される場合、ユーザは、案内情報を記憶する必要がない。つまり、次に同じ経路を通過する際には前回と同じ案内情報が出力されるので、ユーザは、ナビゲーション装置により経路案内される道(経路)を記憶する必要がない。
【0005】
以上のように、ユーザは進路を自分で決定するために必要な要素(交差点名やランドマーク等)を記憶する必要がなくなるので、ナビゲーション装置による経路案内に頼りきりになってしまうおそれがある。仮に、ナビゲーション装置が使用不可能な状態に陥ってしまうと、ユーザは、経路案内がまったくない状態で進路を自ら決定しなければならない。この場合、ユーザは、経路を記憶していないことから心理的に不安定な状態となり、安全運転に支障をきたすおそれがある。また、ユーザがよく通過する経路については、経路を自ら記憶することによって、ユーザは、ナビゲーションによる経路案内に頼らなくともスムーズに運転を行うことができる。しかし、従来のナビゲーション装置は、ユーザに経路の記憶を促し、支援するような機能を有していなかった。
【0006】
それゆえ、本発明の目的は、ユーザがナビゲーション装置を利用しながらも、目的地までの経路をユーザが記憶することを支援するナビゲーション装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、目的地までの経路をユーザに対して案内するナビゲーション装置であって、
経路案内の目印として用いられる目印情報を含む地図データを格納する地図データ格納部と、
地図データに基づいて、目的地までの経路を探索する経路探索部と、
経路探索部により探索された経路に関する経路情報と当該経路に関する目印情報とを含む案内情報について、経路案内時に出力するか隠蔽するかを所定の条件に基づいて判断する隠蔽判断部と、
隠蔽判断部が出力すると判断した案内情報を経路案内時に出力する案内情報出力部と、
案内情報に関する質問を示す質問情報を格納する質問格納部と、
質問格納部に格納されている質問情報を用いて、隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に関する質問をユーザに対して行う質問部とを備えている。
【0008】
上記第1の発明によれば、いくつかの案内情報は、経路案内時に出力されずに隠蔽される。ここで、案内情報とは、例えば、経路の情報や、交差点の名称、ランドマークといった情報を含む概念である。また、隠蔽された案内情報については、質問部によって当該案内情報に関する質問がユーザに対して行われる。従って、ユーザは、経路を記憶するために必要な要素(案内情報、すなわち、経路の進行方向や、交差点の名称等)を自らの記憶を頼りに考えなければならない。これによって、ナビゲーション装置は、隠蔽された案内情報を、ユーザに強く印象づけることができる。以上より、ナビゲーション装置は、ユーザが目的地までの経路を記憶することを支援することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
所定の条件の入力をユーザから受け付ける条件入力部をさらに備え、
隠蔽判断部は、条件入力部によって入力された条件に基づいて、案内情報について出力するか隠蔽するかを判断する。
【0010】
上記第2の発明によれば、所定の条件をユーザが決定することができる。従って、ユーザは、経路を記憶する上で記憶しておきたい案内情報を、自ら決定できる。それゆえ、ユーザは、第1の発明の場合と比べて、経路をより効率よく記憶することができる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、
ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部をさらに備え、
隠蔽判断部は、経路探索部により探索された経路と地図データ格納部に格納されている地図データとに基づいて、案内情報に関する位置を示す案内地点を決定し、
質問部は、
現在位置検出部によって検出された現在位置と隠蔽判断部により決定された案内地点とに基づいて、隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に対応する案内地点が、現在位置から所定の距離内に存在するか否かを判定する接近判定部と、
接近判定部によって案内地点が所定の距離内に存在すると判定された時に、質問格納部に格納されている質問情報に基づいて、当該案内地点に対応する案内情報に関する質問を出力する質問出力部とを含んでいる。
【0012】
上記第3の発明によれば、現在位置が案内地点から所定の距離内に入った時に、質問が出力される。所定距離は、例えば、ユーザが案内地点に対応する案内情報を実際に認識可能な距離に設定される。このとき、ユーザは、実際の景色に基づいて、ナビゲーション装置による質問に対して回答を行うことができる。ユーザは、実際の景色に基づいて回答することができるので、質問に関する案内情報を記憶しやすい。従って、ユーザは、第1の発明の場合と比べて、経路をより容易に記憶することができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
質問部は、接近判定部によって所定の距離内に存在すると判定された案内地点が同時に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の中から1つを選択する案内情報選択部をさらに含み、
質問出力部は、質問選択部によって選択された案内情報についてのみ、質問を出力する。
【0014】
上記第4の発明によれば、現在位置から所定の距離内に複数の案内地点が存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の内、1つについてのみ質問が行われる。ここで、隠蔽される案内情報に対応する案内地点が複数個近接して存在する場合、隠蔽される案内情報すべてについて質問を行うことは不可能である。また、かかる場合、隠蔽される案内情報について次々と矢継ぎ早に質問を行うことは、ユーザにとって非常に負担となる。以上より、上記第4の発明によれば、質問を絞り込むことによって、ユーザの負担を軽減することができる。
【0015】
第5の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
質問部は、隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に対応する案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の中から1つを選択する案内情報選択部をさらに含み、
質問出力部は、質問選択部によって選択された案内情報についてのみ、質問を出力する。
【0016】
上記第5の発明によれば、案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の内、1つについてのみ質問が行われる。従って、上記第4の発明と同様、質問を絞り込むことによって、ユーザの負担を軽減することができる。
【0017】
第6の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部をさらに備え、
経路探索部は、現在位置が経路を外れた場合、当該経路を外れた地点までの復帰経路を少なくとも含む経路を再探索する。
【0018】
上記第6の発明によれば、ユーザは、ナビゲーション装置のナビゲーションに従い、最初に設定された経路を外れた地点まで復帰することができる。ここで、「復帰経路を少なくとも含む経路」とは、当該復帰経路のみからなる経路の他、例えば、復帰経路を経由した本来の目的地までの経路を含むものとする。なお、最初に算出された経路は、ユーザが記憶しようとしている経路である。今、設定された経路を外れた場合に現在地点から目的地までの経路を再探索するとすれば、設定されている経路が変更されることとなる。そのため、ユーザは、一度経路を外れてしまうと、記憶しようとしている経路ではない経路に沿って目的地まで進むことになる。この場合、ユーザは、一度経路を外れてしまうと、経路を記憶することができなくなってしまうおそれがある。これに対して、第6の発明によれば、ユーザは、一度経路を外れてしまった場合でも、記憶することを希望する経路に復帰して進行することができる。
【0019】
第7の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
質問部による質問に対するユーザからの回答の入力を受け付ける回答入力部と、
案内情報に基づいて、回答入力部に入力された回答が正解であるか不正解であるかを判定する正解判定部と、
正解判定部が不正解であると判定した場合、質問に関する正しい案内情報を通知する案内情報通知部とをさらに備えている。
【0020】
上記第7の発明によれば、ユーザの回答に対して、正解か否かの判定が行われる。これによって、ユーザは、自らの回答(記憶)が正しいか否かを知ることができる。さらに、ユーザは、回答が不正解の場合には正しい案内情報を知ることができる。これによって、ユーザは、自らの記憶が間違っていた場合であっても、経路から外れずに進行することができる。
【0021】
第8の発明は、目的地までの経路をユーザに対して案内するナビゲーション装置において用いられる経路案内方法であって、
ナビゲーション装置には、経路案内のために用いられる案内情報を含む地図データが予め格納されており、
目的地までの経路を探索する経路探索ステップと、
経路探索ステップにおいて探索された経路に関する案内情報について、ナビゲーション装置による経路案内時に出力するか隠蔽するかを所定の条件に基づいて判断する隠蔽判断ステップと、
出力すると隠蔽判断ステップにおいて判断された案内情報を経路とともに出力する出力ステップと、
隠蔽すると隠蔽判断ステップにおいて判断された案内情報に関する質問をユーザに対して行う質問ステップとを備えている。
【0022】
第9の発明は、第8の発明に係る経路案内方法をナビゲーション装置に含まれるコンピュータに実行させるプログラムである。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。なお、以下に説明する本実施形態に係るナビゲーション装置は、車両用途に向けられるものであるが、他の実施形態においては、ナビゲーション装置の用途は車両用途に限られるものではない。図1において、本発明の実施形態に係るナビゲーション装置は、ナビゲーション制御部11と、センサ部12と、入力部13と、出力部14と、地図格納部15と、データ記憶部16とを備える。
【0024】
まず、本実施形態に係るナビゲーション装置の各構成の概要を説明する。センサ部12は、車両の絶対位置の算出、車両の走行距離の検出、および、車両の方位の検出を行う。車両の絶対位置の算出は、例えばGPS(Global Positioning System)が用いられる。車両の走行距離の検出には、例えば車速センサが用いられる。また、車両の方位の検出には、例えば上記のGPSや振動ジャイロが用いられる。センサ部12において算出または検出された情報は、ナビゲーション制御部11に出力される。
【0025】
地図格納部15は、CD−ROMやDVD、ハードディスク等の記録メディアによって構成される。この記録メディアには、道路データの他、目印情報を含む地図データが記録されている。目印情報とは、経路案内の目印として用いられる情報である。すなわち、目印情報とは、ユーザが経路に沿って運転することを支援するために、地図や経路とともに出力される情報である。目印情報には、交差点名称や、ランドマークの他、独自の目印情報が含まれる。なお、独自の目印情報とは、ユーザによって予め設定される情報である。独自の目印情報として設定されるものは、例えば、上記ランドマークとして設定されていない施設である。地図格納部15に格納されている地図データは、ナビゲーション制御部11によって適宜読み出されて利用される。
【0026】
データ記憶部16は、メモリやハードディスク等の書き換え可能な記録媒体によって構成され、制御プログラムやナビゲーションに必要なデータ等を記憶する。データ記憶部16に格納された情報は、ナビゲーション制御部11によって適宜読み出されて利用される。
【0027】
入力部13は、音声入力手段とコマンド入力手段とを備えている。音声入力手段は、ユーザの音声による操作要求を入力する。例えば、入力部13は、音声入力手段として、ユーザが音声を入力するマイクロフォンを有している。また、コマンド入力手段は、リモートコントローラ、タッチセンサ、キー、またはマウスによって構成され、ユーザの操作要求を入力する。
【0028】
出力部14は、表示手段と音声出力手段とを備えている。表示手段は、例えばLCD等のディスプレイによって構成され、ナビゲーションに必要な情報を表示する。ナビゲーションに必要な情報は、ナビゲーション制御部11において生成され、例えば、地図データ、自車位置、経路および目印情報である。音声出力手段は、例えばスピーカによって構成され、ナビゲーションに必要な情報を音声によって出力する。
【0029】
ナビゲーション制御部11は、メモリやCPU等によって構成され、ナビゲーション装置の制御を司る。具体的には、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記憶されているプログラムを読み出して実行する。かかるプログラムによって本発明を実現することが可能であり、当該プログラムを記録媒体に記録して移送することにより、独立した他のナビゲーション装置のコンピュータで容易に実施することができる。以下、ナビゲーション制御部11によって行われる処理を説明する。
【0030】
まず、ナビゲーション制御部11によって行われる処理の概要を説明する。ナビゲーション制御部11によって行われる処理の特徴は、目的地までの経路に関する案内情報の内、いくつかの案内情報を所定の隠蔽条件に従って隠蔽することにある。ここで、案内情報とは、経路案内のために出力される情報である。案内情報には、探索された経路に関する経路情報と、上述の目印情報とが含まれる。また、隠蔽条件とは、案内情報を隠蔽するか否かを判断するための条件である。さらに、ナビゲーション制御部11は、隠蔽した案内情報に関する質問をユーザに問いかけることによって、ユーザが経路を記憶することを支援する。
【0031】
さらに、本実施形態においては、隠蔽条件は、所定の種類の案内情報について隠蔽することを示す条件であるとする。すなわち、隠蔽条件の設定は、各種の案内情報ごとに隠蔽するか否かを設定することにより行われる。例えば、隠蔽条件は、「案内情報の内、進行方向のみについて隠蔽する」というように設定される。隠蔽条件は、ユーザが経路を進行する前に予め設定される。
【0032】
次に、ナビゲーション制御部11によって行われる処理の詳細を説明する。図2は、本実施形態に係るナビゲーション装置のナビゲーション制御部11における処理の流れを示すフローチャートである。本ナビゲーション装置の電源投入後、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記録されたプログラムを実行実行することにより、図2に示す処理を開始する。
【0033】
まず、ナビゲーション制御部11は、上述した隠蔽条件の他、各種の設定を行う入力を受け付ける(ステップS201)。すなわち、ナビゲーション制御部11は、目的地の設定を受け付ける。さらに、ナビゲーション制御部11は、入力部13からユーザによって入力される操作要求に従い、隠蔽条件等を設定する。ステップS201において、出力部14のディスプレイには、条件設定画面が表示される。入力部13におけるユーザによる入力操作は、条件設定画面に従って行われる。
【0034】
図3は、図2に示すステップS201において表示される条件設定画面の一例を示す図である。なお、本実施形態においては、ステップS201において、上記の隠蔽条件の他、案内レベルおよび経路の再探索について設定が行われるものとする。従って、図3に示す条件設定画面には、隠蔽条件設定と、案内レベル設定と、経路再探索設定という3つの表が表示される。以下、各表ごとに詳細を説明する。
【0035】
隠蔽条件設定の表は、上述した隠蔽条件を設定するための表である。図3における隠蔽条件設定の表においては、各種案内情報と、「する」または「しない」とが対応付けられている。これらは、図3において、「案内情報」と表中において表示されている列の各欄に表示されている。また、各種案内情報の右側の欄にある「する」または「しない」という表示は、各種案内情報を隠蔽するか否かを示す。すなわち、右側の欄に「する」と表示されている案内情報は、経路案内時に隠蔽され、質問の対象となる情報である。一方、「しない」と表示されている案内情報は、経路案内時に出力される情報である。ユーザは、入力部13を用いて、上記「する」または「しない」の欄を変更することにより、隠蔽条件を設定することができる。
【0036】
ここで、本実施形態においては、案内情報には、交差点名称、交差点までの距離、ランドマーク、進行方向、および、独自の目印情報の5種類の案内情報がある。交差点名称、ランドマークおよび独自の目印情報は、目印情報として地図格納部15に格納されている。交差点までの距離および進行方向は、経路情報として後述する経路探索処理において導出される情報である。
【0037】
案内レベル設定の表は、予め登録されている案内レベルの内1つを選択して設定するための表である。案内レベルとは、案内情報を出力する量や種類の程度を示す。なお、案内レベルの登録については、図13において説明されている。図3に示すように、条件設定画面においては、案内レベルを示す数値が設定される。
【0038】
経路再探索設定の表は、現在位置が経路から外れた場合、経路を再探索するか否か、および、経路を再探索する場合の目的地を設定するための表である。図3に示す経路再探索設定の表においては、「経路の再探索」と表示される欄と、「する」または「しない」と表示される欄とが対応付けられる(図3に図示されているのは「する」)。ユーザは、入力部13を用いて、「する」または「しない」の欄を変更することにより、現在位置が経路から外れた場合に経路を再探索するか否かを設定することができる。また、図3に示す経路再探索設定の表においては、「経路を外れた場所」と表示される欄と、「経由しない」または「経由する」と表示される欄とが対応付けられている(図3に図示されているのは「経由する」)。ユーザは、入力部13を用いて、「経由しない」または「経由する」の欄を変更することにより、経路を再探索する場合の目的地を設定することができる。すなわち、「経由しない」に設定されているとき、ナビゲーション制御部11は、現在位置が経路を外れると、現在位置から予め設定されている目的地までの経路を再探索する。一方、「経由する」に設定されているとき、ナビゲーション制御部11は、現在位置が経路を外れると、現在位置から経路を外れた地点を経由した目的地までの経路を再探索する。すなわち、ナビゲーション制御部11は、現在位置から経路を外れた地点までの復帰経路を含む目的地までの経路を再探索する。
【0039】
図2の説明に戻り、ステップS201の後、ナビゲーション制御部11は、地図格納部15から読み出した地図データを用いて、目的地までの経路を探索する(ステップS202)。この経路探索の手法は、一般的な車載用ナビゲーション装置で用いられているダイクストラ法等の周知の方法でよい。
【0040】
次に、ナビゲーション制御部11は、案内情報の隠蔽判断処理を行う(ステップS203)。ステップS203において、ナビゲーション制御部11は、3つの処理を行う。まず、ナビゲーション制御部11は、ステップS202において探索された経路および地図格納部15に格納されている地図データに基づいて、当該経路を案内する際に必要となる案内情報を記憶する。具体的には、ナビゲーション制御部11は、経路上の目印情報を地図格納部15から読み出して内部メモリやデータ記憶部16に記憶しておく。また、経路上の各交差点における進行方向を内部メモリやデータ記憶部16に記憶しておく。
【0041】
案内情報を記憶した後、ナビゲーション制御部11は、記憶した案内情報に対応する案内地点を決定する。案内地点は、案内情報に関する位置を示す情報である。具体的には、交差点名称に対応する案内地点は、交差点名称により特定される交差点の位置である。ランドマークに対応する案内地点は、当該ランドマークが存在する位置である。独自の目印情報に対応する案内地点は、目印情報が設定された地点である。以上の案内地点は、地図格納部15に格納されている地図データに基づいて決定することができる。また、交差点までの距離に対応する案内地点は、当該交差点の位置である。各交差点における進行方向に対応する案内地点は、対象となる交差点の位置である。以上の案内地点は、ステップS202において探索された経路と、地図格納部15に格納されている地図データとに基づいて決定することができる。
【0042】
案内地点を決定した後、ナビゲーション制御部11は、隠蔽すべき案内情報についてフラグを付加する。フラグは、ステップS201において設定された隠蔽条件に従って、隠蔽すると設定された案内情報について付加される。フラグを付加することによって、各案内情報について隠蔽するか否かの判断が行われたことになる。
【0043】
ステップS203の次に、ナビゲーション制御部11は、問答処理を行う(ステップS204)。問答処理とは、経路に関する質問をユーザに対して出力し、ユーザの回答について正誤の判断を行う処理をいう。なお、ナビゲーション制御部11がユーザに対して行う質問は、大別すると二種類に分類される。1つは、上記ステップS201において隠蔽すると設定された案内情報に関する質問である。もう一つは、案内地点以外の場所でランダムに行われる質問である。これらの質問に関するデータは、データ記憶部16に予め格納されている。また、サブルーチンステップS204の詳細は図4に示されている。以下、図4を参照して、問答処理について詳細に説明する。
【0044】
図4は、図2のステップS204の詳細を示すフローチャートである。問答処理において、まず、ナビゲーション制御部11は、センサ部12から得た情報を元に、車両の現在位置を検出する(ステップS401)。次に、ナビゲーション制御部11は、ステップS401で検出した現在位置に基づいて、車両の現在位置が経路上から外れているか否かを判断する(ステップS402)。ステップS402における判断の結果、車両の現在位置が経路を外れていると判断した場合、ナビゲーション制御部11は、経路を再探索する(ステップS403)。ここで、再探索する経路の目的地は、ステップS201の条件設定において設定された地点である(図3に示す「経路再探索設定」参照)。すなわち、ステップS403における再探索によって探索される経路は、車両の現在位置から経路を外れた地点までの復帰経路または、車両の現在位置からステップS201において設定された目的地までの経路である。ステップS403の後、ナビゲーション制御部11は、ステップS401に戻って処理を行う。
【0045】
なお、他の実施形態においては、ステップS402において現在位置が経路上から外れていると判断された場合、ナビゲーション制御部11は、正しい経路をユーザに対して通知するようにしてもよい。例えば、ナビゲーション制御部11は、「今の交差点は右折するべきでした。」というような通知を行うようにしてもよい。これによって、ナビゲーション装置は、経路を間違えたことをユーザに明確に認識させ、経路の記憶を支援することができる。
【0046】
一方、ステップS402における判断の結果、車両の現在位置が経路上にある、すなわち、経路を外れていないと判断した場合、ナビゲーション制御部11は、案内情報を出力する(ステップS404)。具体的には、ナビゲーション制御部11は、出力部14のディスプレイに車両の現在位置および現在位置周辺の地図を表示させる。また、ナビゲーション制御部11は、ステップS201の条件設定において設定された案内レベルに従い、案内情報を出力部14のディスプレイに表示させたり、出力部14のスピーカから案内情報の音声を出力させる。ここで、ナビゲーション制御部11は、ステップS203の隠蔽処理においてフラグが付加された案内情報については、出力しない。
【0047】
ステップS404の後、ナビゲーション制御部11は、ステップS401において検出した現在位置が質問地点に接近したか否かの判定を行う(ステップS405)。ここで、質問地点とは、対応する案内情報が隠蔽される案内地点をいう。すなわち、質問地点は、ステップS203においてフラグが付加された案内情報に対応する案内地点である。ステップS405の判定は、案内情報について質問を行う距離を予め設定しておき、当該距離と、現在位置から質問地点までの距離とを比較することで行う。ナビゲーション制御部11は、当該距離以内に存在する質問地点に対応する案内情報(フラグが付加されている案内情報)を、質問候補として内部メモリに記憶しておく。
【0048】
ステップS405における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS407の処理を行う。ステップS407の処理については後述する。一方、ステップS405における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、ランダムな質問を行うか否かを判定する(ステップS406)。ランダムな質問とは、案内情報に関する質問以外の質問をいう。ランダムな質問は、予めデータ記憶部16に記憶されている。ランダムな質問の内容は、例えば、出発地点から現在位置までの走行距離や、走行した時間に関する質問である。ランダムな質問は、車両が質問地点に接近していないため、案内情報に関する質問を行わないと判定された場合に行われる。ランダムな質問を行うか否かの判定は、乱数を用いることにより所定の確率で判定結果が肯定となるように行われる。さらに、ランダムな質問を行うか否かの判定は、ステップS406の処理を経由した回数に基づいて、所定の確率でランダムな質問を行うと判定するようにしてもよい。
【0049】
ステップS406における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS401の処理を再び行う。このとき、ユーザに対する質問は行われない。一方、ステップS406における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS407の処理を行う。
【0050】
ステップS405またはステップS406における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、行われるべき質問の候補が複数存在するか否かを判定する(ステップS407)。質問の候補は、ステップS405において質問候補として記憶された案内情報に関する質問、または、ランダムな質問として予め用意されている質問である。質問候補が複数存在する場合としては、以下の場合が考えられる。第1の場合、1つの案内地点に対応する案内情報が複数存在する場合である。例えば、交差点名称と進行方向とは、案内地点が同じ交差点となることがある。このとき、交差点名称および進行方向について質問を行うと設定していれば、質問地点に対応する案内情報が複数存在することとなる。従って、複数存在する案内情報ごとに、それに関する質問が複数存在することとなる。また、第2の場合は、質問地点が複数存在する場合である。具体的には、近接する複数の案内地点が質問地点である場合、当該複数の案内地点がステップS405において近接すると同時に判定されれば、質問地点が複数存在することとなる。例えば、交差点を案内地点とする案内情報(例えば、進行方向)と、その交差点に近接する地点を案内地点とするランドマークとについて質問を行うと設定していれば、上記のように質問地点が複数存在する可能性がある。以上より、複数存在する質問地点に対応する案内情報が複数存在することとなり、質問も複数存在することとなる。さらに、第3の場合は、ランダムな質問が複数用意されている場合である。この場合も、質問が複数存在する。
【0051】
なお、ステップS407の判定は、ステップS405において記憶された案内情報が複数ある場合、または、ランダムな質問が複数記憶されている場合、行われるべき質問が複数存在すると判定される。逆に、ステップS405において記憶された案内情報が複数でない場合、または、ランダムな質問が複数記憶されていない場合、行われるべき質問が複数存在しないと判定される。
【0052】
ステップS407における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、複数の質問から、ユーザに対して質問すべきものを選択する(ステップS408)。すなわち、案内情報に関する質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、質問の対象となる複数の案内情報の中から1つを選択する。また、ランダムな質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記憶されている質問の中から1つを選択する。このときの質問の選択方法は、案内情報に優先順位を予め付けておき、当該優先順位に従って質問を選択してもよいし、ナビゲーション制御部11が乱数を用いてランダムに選択してもよい。一方、ステップS407における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS408の処理を行わずにステップS409の処理を行う。
【0053】
次に、ナビゲーション制御部11は、質問を出力する(ステップS409)。具体的には、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記憶されている質問に関するデータを出力部14へ出力し、ユーザに対して出力するよう指示する。ここで、出力される質問は、質問候補が複数存在する場合にはステップS408において選択された質問である。また、出力される質問は、質問候補が単数である場合には、ステップS405において接近したと判定された質問地点に対応する質問である。ナビゲーション制御部11からの指示を受けた出力部14は、音声によってユーザに対して質問を出力する。なお、案内情報に関する質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、隠蔽している案内情報とデータ記憶部16に格納されている質問に関するデータを元に、ユーザに出力する質問文を作成する。また、ランダムな質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に格納されている質問データを読み出し、ユーザに出力する質問文を作成する。ナビゲーション制御部11が出力した質問に対して、ユーザは、入力部13を用いて回答を行う。本実施形態においては、ユーザによる回答は、入力部13の音声入力手段によって音声により入力されるものとする。
【0054】
次に、ナビゲーション制御部11は、入力部13から入力されたユーザの回答が、正解であるか否かを判定する(ステップS410)。ステップS410の判定において、ナビゲーション制御部11は、地図格納部15に格納されている地図データおよび案内情報に基づいて、質問に対する正解を導出する。さらに、ナビゲーション制御部11は、導出した正解とユーザの回答とを比較することにより、ステップS410における判定を行う。ステップS410における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、正解である旨をユーザに対して通知する(ステップS411)。一方、ステップS410における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、正しい案内情報をユーザに対して通知する(ステップS412)。本実施形態においては、ステップS411およびS412における通知は、出力部14を用いて音声により行われる。
【0055】
ステップS411またはステップS412の次に、ナビゲーション制御部11は、正答率を書き換える(ステップS413)。正答率は、質問を行った数とその正解数とから算出される。また、算出された正答率は、ナビゲーション制御部11の内部メモリに記録される。正答率は、ナビゲーション制御部11が質問を行うごとに更新される。ナビゲーション制御部11は、正答率の書き換えを行った後、問答処理を終了し、図2のメインルーチンに戻る。
【0056】
図2の説明に戻り、ステップS204の問答処理の後、ナビゲーション制御部11は、目的地に到着したか否かを判定する(ステップS205)。目的地に到着していない場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS204の問答処理を繰り返す。一方、目的地に到着した場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS413において算出した正答率を、出力部14を用いてユーザに対して通知する(ステップS206)。正答率は、上述のように、ナビゲーション制御部11の内部メモリに記憶されている。ステップS206において、ナビゲーション制御部11は、例えば、「運転お疲れさまでした。案内情報に関する質問数15、そのうち正解数12、よって正答率は80%でした。」のように、正答率をユーザに通知する。ナビゲーション制御部11による正答率の通知は、出力部14を介して、画像や音声によって出力される。以上により、ナビゲーション制御部11における処理は完了する。
【0057】
なお、上記の例のように、ステップS206における通知は、正答率のみならず質問数や正解数を通知するものであってもよい。また、正答率や正解数を通知することにより、高い正答率を達成しようという意識をユーザに持たせることができる。その結果、目的地までの経路や案内情報を記憶しようするユーザの意欲を増進することができ、ユーザが経路を記憶することをより促進することができる。
【0058】
次に、ナビゲーション制御部11による質問およびユーザによる回答の例を具体例を用いて説明する。図5から図9は、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。なお、図5から図10においては、図中に吹き出しで表される部分は、ディスプレイ上に表示される情報ではなく、音声により出力される情報を表すものとする。
【0059】
図5は、ユーザが正しい回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。図5および図6の例では、車両の現在位置が「本町五丁目交差点」に接近しており、この交差点に関する質問を行う際の処理について説明する。なお、ここでは、隠蔽条件として、進行方向のみを隠蔽しているものとする。また、ナビゲーション制御部11により探索される経路は、「本町五丁目交差点」を右折するような経路であるとする。さらに、本町五丁目交差点付近には、ランドマークとして本町小学校およびパン工房が表示されるものとする。図5において、ナビゲーション制御部11は、交差点名称や現在位置付近のランドマークの案内情報を出力している(ステップS404参照)。現在位置が質問地点(ここでは、本町五丁目交差点)に接近すると、ナビゲーション制御部11は、質問を出力する(ステップS405〜S409参照)。なお、ここでは、質問地点に接近するため、ランダムな質問は行われない。また、隠蔽されるのは進行方向のみであるため、質問候補は1つであり、ステップS408の質問の選択処理は行われない。
【0060】
図5において、ナビゲーション制御部11は、進行方向の案内情報を隠蔽するため、本町五丁目交差点を右折することを案内するような出力は行わない。その代わりに、ナビゲーション制御部11は、隠蔽した進行方向に関する質問をユーザに対して行う。具体的には、ナビゲーション制御部11は、ユーザに対して隠蔽した進路方向を問う質問を出力部14を介して出力する。図5においては、ナビゲーション制御部11は、「およそ200mで本町五丁目交差点です。交差点の左手には本町小学校があります。どの方向に進めばいいでしょう。」という質問を、出力部14を用いて音声によって行う。また、上記から明らかなように、このとき、ナビゲーション制御部11は、「本町五丁目交差点まで200m」という案内情報、および、本町五丁目交差点の左手に存在する「本町小学校」の案内情報をユーザに音声によって出力する。
【0061】
図5においては、ユーザは、上記質問に対して、「右」と回答したとする。これに応じて、ナビゲーション制御部11は、入力部13を介してユーザから受け取った回答が正解であるか否かを判断する(ステップS408参照)。ユーザの回答は経路に沿ったものであるので、ナビゲーション制御部11は、ステップS408における判断は肯定であると判定する。さらに、ナビゲーション制御部11は、質問に対する回答が正解であった旨をユーザに通知する。図5においては、ナビゲーション制御部11は、ユーザに対して「正解です。よくできました。」との通知を行う。
【0062】
図6は、ユーザが誤った回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。図6のように、ユーザが質問に対して、「まっすぐ」と回答したとする。ユーザの回答は経路に沿ったものではないため、ナビゲーション制御部11は、ステップS408における判断は否定であると判定する。さらに、ナビゲーション制御部11は、質問に対する回答が不正解であった旨をユーザに通知し、正しい回答を出力する(ステップS413)。図6においては、ナビゲーション制御部11は、ユーザに対して、「間違いです。正解は右です。」と出力部14に出力させる。このように、正解の回答をユーザに対して出力することにより、ユーザが進むべき経路を誤る可能性を小さくすることができる。
【0063】
次に、ランドマークに関する質問を行う場合におけるナビゲーション装置による質問の具体例を説明する。図7は、ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。図7のように、隠蔽される案内情報がランドマークである場合、ナビゲーション制御部11は、「さて、右手に見えるパン屋さんの名前は何でしょう。」という質問をユーザに対して行う。このとき、表示画面上では、パン屋の部分は「?」と表示されている。ここで、質問に対して、ユーザが「パン工房」と、正しい回答をしたとする。このとき、ナビゲーション制御部11は、「正解です。よくできました。」と出力部14に出力させる。
【0064】
なお、ナビゲーション制御部11が行う質問は、どのような形式であってもよい。図8は、ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の他の一例を示す図である。例えばランドマークに関する質問を行う場合、図8のように「本町寺はどちらの方向に見えるでしょう。」という形式であってもよいし、図7のように「右手に見えるのは何ですか。」という形式であってもよい。なお、図8において、質問の対象となる本町寺は、表示および音声案内が隠蔽される。ここで、データ記憶部16は、質問に関するデータとして、案内情報の種類ごとに質問の雛形を記憶しておくことが望ましい。また、案内情報の種類ごとに記憶しておく質問の雛形は、1種類の案内情報について複数記憶されていても構わない。さらに、図8においては、ユーザに対して正解である旨を通知した後、ナビゲーション制御部11は、「よってあなたは正しい方向に走行しています。」と通知する。これによって、ユーザは、正しい方向に走行していることを確認することができる。
【0065】
次に、図9を参照しながら、車両が質問地点に接近していない場合に行われる、ランダムな質問の例を以下に示す。図9は、ランダムな質問が行われる場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。ここで、車両は、出発地点から30kmの地点まで走行しているものとする。ステップS406においてランダムな質問を行うと判定した場合、ナビゲーション制御部11は、「さて、出発地点から何kmぐらい走行したでしょう。」という質問を行う。これに対して、ユーザは、「20km。」と回答したものとする。このとき、ナビゲーション制御部11は、「間違いです。すでに30km走行しました。」と通知する(図9参照)。一方、ユーザが「30km。」と回答した場合、ナビゲーション制御部11は、「正解です。30km走行しました。」と通知する。
【0066】
なお、ナビゲーション制御部11が行うランダムな質問は、上記の例に限らず、出発してからの時間を問うものであってもよいし、車両が進行している方角を問うものであってもよい。ランダムな質問は、進行方向の決定に直接関連するものではないが、ユーザが距離感覚や方向感覚を養うために有効である。
【0067】
次に、案内レベルについて説明する。本実施形態では、案内レベルは3段階であり、ユーザに開示される案内情報の量は案内レベルの数字が大きいほど豊富であるとする。以下、各レベルにおける経路案内について例を用いて説明する。以下では、現在位置が「本町四丁目交差点」に接近している場合における、この交差点に関する質問を行う際の処理について説明する。なお、ここでは、隠蔽条件として、進行方向のみを隠蔽しているものとする。また、ナビゲーション制御部11により探索される経路は、「本町四丁目交差点」を右折するような経路であるとする。さらに、本町四丁目交差点付近には、ランドマークとして郵便局が存在するものとする。
【0068】
まず、案内レベルが3の場合を説明する。図10は、案内レベル3の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。ここで、案内レベル3の場合、ナビゲーション制御部11は、案内情報を音声と画像とで出力するものとする。図10において、進行方向は隠蔽する案内情報であるので出力されない。ナビゲーション制御部11は、「本町四丁目」という交差点名称と、「(本町四丁目交差点まで)200m」という交差点までの距離と、郵便局を示すランドマークとを出力部14のディスプレイに表示させる。また、ディスプレイに表示される案内情報を、「およそ200mで本町四丁目交差点です。交差点の左手には郵便局があります。」という音声出力によっても出力する。
【0069】
図11は、案内レベル2の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。案内レベル2の場合において、ナビゲーション制御部11は、経路案内情報を音声のみ出力するものとする。図11において、ナビゲーション制御部11は、地図と車両位置とを出力部14のディスプレイに表示するが、案内情報(交差点に関する情報やランドマーク等)については表示しない。また、ナビゲーション制御部11は、案内レベル3と同様、「およそ200mで本町四丁目交差点です。交差点の左手には郵便局があります。」という音声出力を行う。
【0070】
図12は、案内レベル1の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。案内レベル1の場合において、ナビゲーション制御部11は、案内情報を出力しない。図12において、ナビゲーション制御部11は、案内レベル2と同様、地図および現在位置のみを表示する。また、ナビゲーション制御部11は、音声出力を行わない。
【0071】
さらに、本実施形態においては、ユーザは、好みに応じた案内レベルを登録することができる。図13は、本実施形態における案内レベルの登録画面の一例を示す図である。案内レベルの登録は、図13に示す登録画面を用いて行われる。図13において、「案内情報設定」では、各種の案内情報ごとに、画面表示および音声案内をするかしないか、ならびに、出力する量・頻度を登録することができる。出力する量とは、進行方向に関する案内を交差点まで何メートルの地点で行うかを示す。出力する頻度とは、例えば、交差点名称について、すべての交差点について案内するのか、主要な交差点のみについて案内するのかを示す。ユーザは、入力部13を用いて、図13に示す「画面表示」、「音声案内」および「量・頻度」の欄を入力することによって案内レベルの詳細な設定を行い、「案内レベル登録」において、その設定を新たな案内レベルとして登録することができる。また、ユーザが独自の案内レベルを登録し、それを使用する場合、図3に示す案内レベル設定画面において、案内レベルを示す数字の前にオリジナルの意の「ORG」を付加する等の設定を行うことで、既存の案内レベルと区別することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係るナビゲーション装置によれば、経路に関する案内情報を隠蔽し、隠蔽した案内情報についてユーザに対して質問することによって、ユーザがナビゲーション装置による経路案内に依存することを防止し、ユーザが経路を記憶することを促すことができる。
【0073】
なお、本実施形態においては、図2に示すステップS201の条件入力処理において、各種案内情報に関する出力または隠蔽をユーザが設定できる。ここで、他の実施形態においては、通常のナビゲーションを行う場合(すべての案内情報を出力する場合)と、何らかの案内情報を隠蔽する場合とを、ユーザが決定するようにしてもよい。例えば、通常のナビゲーションを行う場合を通常モード、何らかの案内情報を隠蔽する場合をトレーニングモードとして、いずれかのモードをユーザが決定するようにしてもよい。具体的には、図2のステップS201の条件入力処理において、ナビゲーション制御部11は、上記の通常モードまたはトレーニングモードをユーザからの入力に基づいて決定するようにしてもよい。
【0074】
また、本実施形態においては、隠蔽条件の設定は、各種案内情報ごとに隠蔽するか否かをユーザが設定することにより行われるものであった。ここで、他の実施形態においては、隠蔽条件は、予めナビゲーション装置において用意されているものであってもよい。さらに、ナビゲーション装置は、複数のレベル(例えば、上級、中級および初級という3つのレベル)の隠蔽条件を用意しておくことが好ましい。
【0075】
さらに、図2に示すステップS201の条件入力処理は、ユーザが設定を変更することを希望する場合にのみ、行うようにしてもよい。例えば、ステップS201の前に、ユーザに対して設定を変更するか否かを質問するステップを設け、当該ステップにおいて変更するとユーザが回答した場合にのみ、ステップS201の処理を行うようにしてもよい。これにより、ユーザは、煩わしい設定処理を毎回行う必要がない。
【0076】
なお、本実施形態においては、質問地点は隠蔽した案内情報に対応する案内地点であるとし、ナビゲーション装置は、現在位置が質問地点に近接したことに応じて、対応する案内情報について質問を行った。ここで、他の実施形態においては、質問地点は、上記に限られない。他の実施形態においては、ナビゲーション装置は、探索した経路に基づいて質問地点を決定してもよい。例えば、質問地点は、探索した経路における右左折交差点のみであるとしてもよい。この場合、ナビゲーション装置は、質問地点の周囲に存在する案内地点に対応する案内情報について質問を行う。例えば、質問地点が右左折交差点である場合、ナビゲーション装置は、交差点名称や交差点の周囲に存在するランドマークについて質問を行う。
【0077】
また、案内情報について質問を行う場合、案内地点が多数存在するような地点に接近すると、一度に多数の質問をユーザに対して投げかけることとなる。かかる場合、ユーザに過大な負担をかけてしまうおそれがある。そこで、本実施形態においては、質問候補が複数存在する場合、その内の1つを選択することとした。また、本実施形態においては、複数の質問候補から1つを選択するタイミングは、質問を行う直前であった(ステップS408参照)。ここで、他の実施形態においては、予め質問を選択しておくようにしてもよい。具体的には、図2のステップS203における隠蔽判断処理において、ナビゲーション制御部11は、互いに近接する案内地点に対応する案内情報(案内地点が同一の案内情報を含む)については、1つまたは所定数のみを予め選択しておいてもよい。すなわち、ナビゲーション制御部11は、隠蔽する案内情報に対応する案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の中から1つを選択する。そして、現在位置が選択された案内地点に接近した場合に、当該案内地点に対応する案内情報についてのみ質問を行ってもよい。
【0078】
また、本発明は、矢印による進路方向および右左折地点までの距離のみを案内するような簡易型ナビゲーション(例えば、ターン−by−ターンナビゲーション装置)にも適用することができる。簡易型ナビゲーション装置に本発明を適用する場合、例えば、進行方向を示す矢印を隠蔽し、隠蔽した進行方向についての質問を音声によって行うこと等が考えられる。
【0079】
また、本実施形態においては、ナビゲーション装置が投げかけた質問に対する回答を音声によって入力しているが、入力の方法はこれに限ったものではない。例えば、ナビゲーション装置が投げかけた質問に対する複数の回答の選択肢をディスプレイ上に表示し、ユーザはリモートコントローラやタッチパネル等を用いてその中から正解だと思う選択肢を選択するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るナビゲーション装置のナビゲーション制御部11における処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図2に示すステップS201において表示される条件設定画面の一例を示す図である。
【図4】図2のステップS204の詳細を示すフローチャートである。
【図5】ユーザが正しい回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図6】ユーザが誤った回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図7】ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図8】ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の他の一例を示す図である。
【図9】ランダムな質問が行われる場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図10】案内レベル3の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図11】案内レベル2の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図12】案内レベル1の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図13】本実施形態における案内レベルの登録画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
11…ナビゲーション制御部
12…センサ部
13…入力部
14…出力部
15…地図格納部
16…データ記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置に関し、より特定的には、ユーザに対して目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等に用いられるナビゲーション装置は、予め備えている地図データ(交差点名のデータやランドマークといった目標物に関するデータ、道路データを含む)を用いて、出発地から目的地までの最適な経路を案内する。経路の案内手法としては種々の方法が考えられ、表示画面において矢印で進行方向を示す手法や、交差点手前で進行方向を音声出力する手法等がある。
【0003】
一般的なナビゲーション装置は、地図データと車両の現在位置とを表示画面上に表示させる。また、経路案内を行う場合、ナビゲーション装置は、上記に加え、案内情報として、進行方向や交差点での右左折の指示を示す情報、および、交差点名称やランドマークを示す情報を表示画面上に表示させる。さらに、案内情報について音声出力によって経路案内を行うナビゲーション装置もある。以上のように、従来のナビゲーション装置において表示や音声によって出力される案内情報は、経路を初めて通過するユーザにとっては非常に有効なものである。これによって、ユーザは、経路中に存在する道路名称やランドマークといった目標物をたよりに、経路に沿って容易に運転をすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のナビゲーション装置による経路案内は、案内情報を常に同じレベルで出力する。つまり、1つの経路について出力される案内情報は、常に一定である。例えば、ある経路について案内情報として以前に出力されたことのある交差点やランドマークに関する情報は、同じ経路について次に案内情報が出力される際、必ず案内情報として出力される。このように、常に同じレベルで案内情報が出力される場合、ユーザは、案内情報を記憶する必要がない。つまり、次に同じ経路を通過する際には前回と同じ案内情報が出力されるので、ユーザは、ナビゲーション装置により経路案内される道(経路)を記憶する必要がない。
【0005】
以上のように、ユーザは進路を自分で決定するために必要な要素(交差点名やランドマーク等)を記憶する必要がなくなるので、ナビゲーション装置による経路案内に頼りきりになってしまうおそれがある。仮に、ナビゲーション装置が使用不可能な状態に陥ってしまうと、ユーザは、経路案内がまったくない状態で進路を自ら決定しなければならない。この場合、ユーザは、経路を記憶していないことから心理的に不安定な状態となり、安全運転に支障をきたすおそれがある。また、ユーザがよく通過する経路については、経路を自ら記憶することによって、ユーザは、ナビゲーションによる経路案内に頼らなくともスムーズに運転を行うことができる。しかし、従来のナビゲーション装置は、ユーザに経路の記憶を促し、支援するような機能を有していなかった。
【0006】
それゆえ、本発明の目的は、ユーザがナビゲーション装置を利用しながらも、目的地までの経路をユーザが記憶することを支援するナビゲーション装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、目的地までの経路をユーザに対して案内するナビゲーション装置であって、
経路案内の目印として用いられる目印情報を含む地図データを格納する地図データ格納部と、
地図データに基づいて、目的地までの経路を探索する経路探索部と、
経路探索部により探索された経路に関する経路情報と当該経路に関する目印情報とを含む案内情報について、経路案内時に出力するか隠蔽するかを所定の条件に基づいて判断する隠蔽判断部と、
隠蔽判断部が出力すると判断した案内情報を経路案内時に出力する案内情報出力部と、
案内情報に関する質問を示す質問情報を格納する質問格納部と、
質問格納部に格納されている質問情報を用いて、隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に関する質問をユーザに対して行う質問部とを備えている。
【0008】
上記第1の発明によれば、いくつかの案内情報は、経路案内時に出力されずに隠蔽される。ここで、案内情報とは、例えば、経路の情報や、交差点の名称、ランドマークといった情報を含む概念である。また、隠蔽された案内情報については、質問部によって当該案内情報に関する質問がユーザに対して行われる。従って、ユーザは、経路を記憶するために必要な要素(案内情報、すなわち、経路の進行方向や、交差点の名称等)を自らの記憶を頼りに考えなければならない。これによって、ナビゲーション装置は、隠蔽された案内情報を、ユーザに強く印象づけることができる。以上より、ナビゲーション装置は、ユーザが目的地までの経路を記憶することを支援することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
所定の条件の入力をユーザから受け付ける条件入力部をさらに備え、
隠蔽判断部は、条件入力部によって入力された条件に基づいて、案内情報について出力するか隠蔽するかを判断する。
【0010】
上記第2の発明によれば、所定の条件をユーザが決定することができる。従って、ユーザは、経路を記憶する上で記憶しておきたい案内情報を、自ら決定できる。それゆえ、ユーザは、第1の発明の場合と比べて、経路をより効率よく記憶することができる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、
ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部をさらに備え、
隠蔽判断部は、経路探索部により探索された経路と地図データ格納部に格納されている地図データとに基づいて、案内情報に関する位置を示す案内地点を決定し、
質問部は、
現在位置検出部によって検出された現在位置と隠蔽判断部により決定された案内地点とに基づいて、隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に対応する案内地点が、現在位置から所定の距離内に存在するか否かを判定する接近判定部と、
接近判定部によって案内地点が所定の距離内に存在すると判定された時に、質問格納部に格納されている質問情報に基づいて、当該案内地点に対応する案内情報に関する質問を出力する質問出力部とを含んでいる。
【0012】
上記第3の発明によれば、現在位置が案内地点から所定の距離内に入った時に、質問が出力される。所定距離は、例えば、ユーザが案内地点に対応する案内情報を実際に認識可能な距離に設定される。このとき、ユーザは、実際の景色に基づいて、ナビゲーション装置による質問に対して回答を行うことができる。ユーザは、実際の景色に基づいて回答することができるので、質問に関する案内情報を記憶しやすい。従って、ユーザは、第1の発明の場合と比べて、経路をより容易に記憶することができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
質問部は、接近判定部によって所定の距離内に存在すると判定された案内地点が同時に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の中から1つを選択する案内情報選択部をさらに含み、
質問出力部は、質問選択部によって選択された案内情報についてのみ、質問を出力する。
【0014】
上記第4の発明によれば、現在位置から所定の距離内に複数の案内地点が存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の内、1つについてのみ質問が行われる。ここで、隠蔽される案内情報に対応する案内地点が複数個近接して存在する場合、隠蔽される案内情報すべてについて質問を行うことは不可能である。また、かかる場合、隠蔽される案内情報について次々と矢継ぎ早に質問を行うことは、ユーザにとって非常に負担となる。以上より、上記第4の発明によれば、質問を絞り込むことによって、ユーザの負担を軽減することができる。
【0015】
第5の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
質問部は、隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に対応する案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の中から1つを選択する案内情報選択部をさらに含み、
質問出力部は、質問選択部によって選択された案内情報についてのみ、質問を出力する。
【0016】
上記第5の発明によれば、案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の内、1つについてのみ質問が行われる。従って、上記第4の発明と同様、質問を絞り込むことによって、ユーザの負担を軽減することができる。
【0017】
第6の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部をさらに備え、
経路探索部は、現在位置が経路を外れた場合、当該経路を外れた地点までの復帰経路を少なくとも含む経路を再探索する。
【0018】
上記第6の発明によれば、ユーザは、ナビゲーション装置のナビゲーションに従い、最初に設定された経路を外れた地点まで復帰することができる。ここで、「復帰経路を少なくとも含む経路」とは、当該復帰経路のみからなる経路の他、例えば、復帰経路を経由した本来の目的地までの経路を含むものとする。なお、最初に算出された経路は、ユーザが記憶しようとしている経路である。今、設定された経路を外れた場合に現在地点から目的地までの経路を再探索するとすれば、設定されている経路が変更されることとなる。そのため、ユーザは、一度経路を外れてしまうと、記憶しようとしている経路ではない経路に沿って目的地まで進むことになる。この場合、ユーザは、一度経路を外れてしまうと、経路を記憶することができなくなってしまうおそれがある。これに対して、第6の発明によれば、ユーザは、一度経路を外れてしまった場合でも、記憶することを希望する経路に復帰して進行することができる。
【0019】
第7の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
質問部による質問に対するユーザからの回答の入力を受け付ける回答入力部と、
案内情報に基づいて、回答入力部に入力された回答が正解であるか不正解であるかを判定する正解判定部と、
正解判定部が不正解であると判定した場合、質問に関する正しい案内情報を通知する案内情報通知部とをさらに備えている。
【0020】
上記第7の発明によれば、ユーザの回答に対して、正解か否かの判定が行われる。これによって、ユーザは、自らの回答(記憶)が正しいか否かを知ることができる。さらに、ユーザは、回答が不正解の場合には正しい案内情報を知ることができる。これによって、ユーザは、自らの記憶が間違っていた場合であっても、経路から外れずに進行することができる。
【0021】
第8の発明は、目的地までの経路をユーザに対して案内するナビゲーション装置において用いられる経路案内方法であって、
ナビゲーション装置には、経路案内のために用いられる案内情報を含む地図データが予め格納されており、
目的地までの経路を探索する経路探索ステップと、
経路探索ステップにおいて探索された経路に関する案内情報について、ナビゲーション装置による経路案内時に出力するか隠蔽するかを所定の条件に基づいて判断する隠蔽判断ステップと、
出力すると隠蔽判断ステップにおいて判断された案内情報を経路とともに出力する出力ステップと、
隠蔽すると隠蔽判断ステップにおいて判断された案内情報に関する質問をユーザに対して行う質問ステップとを備えている。
【0022】
第9の発明は、第8の発明に係る経路案内方法をナビゲーション装置に含まれるコンピュータに実行させるプログラムである。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。なお、以下に説明する本実施形態に係るナビゲーション装置は、車両用途に向けられるものであるが、他の実施形態においては、ナビゲーション装置の用途は車両用途に限られるものではない。図1において、本発明の実施形態に係るナビゲーション装置は、ナビゲーション制御部11と、センサ部12と、入力部13と、出力部14と、地図格納部15と、データ記憶部16とを備える。
【0024】
まず、本実施形態に係るナビゲーション装置の各構成の概要を説明する。センサ部12は、車両の絶対位置の算出、車両の走行距離の検出、および、車両の方位の検出を行う。車両の絶対位置の算出は、例えばGPS(Global Positioning System)が用いられる。車両の走行距離の検出には、例えば車速センサが用いられる。また、車両の方位の検出には、例えば上記のGPSや振動ジャイロが用いられる。センサ部12において算出または検出された情報は、ナビゲーション制御部11に出力される。
【0025】
地図格納部15は、CD−ROMやDVD、ハードディスク等の記録メディアによって構成される。この記録メディアには、道路データの他、目印情報を含む地図データが記録されている。目印情報とは、経路案内の目印として用いられる情報である。すなわち、目印情報とは、ユーザが経路に沿って運転することを支援するために、地図や経路とともに出力される情報である。目印情報には、交差点名称や、ランドマークの他、独自の目印情報が含まれる。なお、独自の目印情報とは、ユーザによって予め設定される情報である。独自の目印情報として設定されるものは、例えば、上記ランドマークとして設定されていない施設である。地図格納部15に格納されている地図データは、ナビゲーション制御部11によって適宜読み出されて利用される。
【0026】
データ記憶部16は、メモリやハードディスク等の書き換え可能な記録媒体によって構成され、制御プログラムやナビゲーションに必要なデータ等を記憶する。データ記憶部16に格納された情報は、ナビゲーション制御部11によって適宜読み出されて利用される。
【0027】
入力部13は、音声入力手段とコマンド入力手段とを備えている。音声入力手段は、ユーザの音声による操作要求を入力する。例えば、入力部13は、音声入力手段として、ユーザが音声を入力するマイクロフォンを有している。また、コマンド入力手段は、リモートコントローラ、タッチセンサ、キー、またはマウスによって構成され、ユーザの操作要求を入力する。
【0028】
出力部14は、表示手段と音声出力手段とを備えている。表示手段は、例えばLCD等のディスプレイによって構成され、ナビゲーションに必要な情報を表示する。ナビゲーションに必要な情報は、ナビゲーション制御部11において生成され、例えば、地図データ、自車位置、経路および目印情報である。音声出力手段は、例えばスピーカによって構成され、ナビゲーションに必要な情報を音声によって出力する。
【0029】
ナビゲーション制御部11は、メモリやCPU等によって構成され、ナビゲーション装置の制御を司る。具体的には、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記憶されているプログラムを読み出して実行する。かかるプログラムによって本発明を実現することが可能であり、当該プログラムを記録媒体に記録して移送することにより、独立した他のナビゲーション装置のコンピュータで容易に実施することができる。以下、ナビゲーション制御部11によって行われる処理を説明する。
【0030】
まず、ナビゲーション制御部11によって行われる処理の概要を説明する。ナビゲーション制御部11によって行われる処理の特徴は、目的地までの経路に関する案内情報の内、いくつかの案内情報を所定の隠蔽条件に従って隠蔽することにある。ここで、案内情報とは、経路案内のために出力される情報である。案内情報には、探索された経路に関する経路情報と、上述の目印情報とが含まれる。また、隠蔽条件とは、案内情報を隠蔽するか否かを判断するための条件である。さらに、ナビゲーション制御部11は、隠蔽した案内情報に関する質問をユーザに問いかけることによって、ユーザが経路を記憶することを支援する。
【0031】
さらに、本実施形態においては、隠蔽条件は、所定の種類の案内情報について隠蔽することを示す条件であるとする。すなわち、隠蔽条件の設定は、各種の案内情報ごとに隠蔽するか否かを設定することにより行われる。例えば、隠蔽条件は、「案内情報の内、進行方向のみについて隠蔽する」というように設定される。隠蔽条件は、ユーザが経路を進行する前に予め設定される。
【0032】
次に、ナビゲーション制御部11によって行われる処理の詳細を説明する。図2は、本実施形態に係るナビゲーション装置のナビゲーション制御部11における処理の流れを示すフローチャートである。本ナビゲーション装置の電源投入後、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記録されたプログラムを実行実行することにより、図2に示す処理を開始する。
【0033】
まず、ナビゲーション制御部11は、上述した隠蔽条件の他、各種の設定を行う入力を受け付ける(ステップS201)。すなわち、ナビゲーション制御部11は、目的地の設定を受け付ける。さらに、ナビゲーション制御部11は、入力部13からユーザによって入力される操作要求に従い、隠蔽条件等を設定する。ステップS201において、出力部14のディスプレイには、条件設定画面が表示される。入力部13におけるユーザによる入力操作は、条件設定画面に従って行われる。
【0034】
図3は、図2に示すステップS201において表示される条件設定画面の一例を示す図である。なお、本実施形態においては、ステップS201において、上記の隠蔽条件の他、案内レベルおよび経路の再探索について設定が行われるものとする。従って、図3に示す条件設定画面には、隠蔽条件設定と、案内レベル設定と、経路再探索設定という3つの表が表示される。以下、各表ごとに詳細を説明する。
【0035】
隠蔽条件設定の表は、上述した隠蔽条件を設定するための表である。図3における隠蔽条件設定の表においては、各種案内情報と、「する」または「しない」とが対応付けられている。これらは、図3において、「案内情報」と表中において表示されている列の各欄に表示されている。また、各種案内情報の右側の欄にある「する」または「しない」という表示は、各種案内情報を隠蔽するか否かを示す。すなわち、右側の欄に「する」と表示されている案内情報は、経路案内時に隠蔽され、質問の対象となる情報である。一方、「しない」と表示されている案内情報は、経路案内時に出力される情報である。ユーザは、入力部13を用いて、上記「する」または「しない」の欄を変更することにより、隠蔽条件を設定することができる。
【0036】
ここで、本実施形態においては、案内情報には、交差点名称、交差点までの距離、ランドマーク、進行方向、および、独自の目印情報の5種類の案内情報がある。交差点名称、ランドマークおよび独自の目印情報は、目印情報として地図格納部15に格納されている。交差点までの距離および進行方向は、経路情報として後述する経路探索処理において導出される情報である。
【0037】
案内レベル設定の表は、予め登録されている案内レベルの内1つを選択して設定するための表である。案内レベルとは、案内情報を出力する量や種類の程度を示す。なお、案内レベルの登録については、図13において説明されている。図3に示すように、条件設定画面においては、案内レベルを示す数値が設定される。
【0038】
経路再探索設定の表は、現在位置が経路から外れた場合、経路を再探索するか否か、および、経路を再探索する場合の目的地を設定するための表である。図3に示す経路再探索設定の表においては、「経路の再探索」と表示される欄と、「する」または「しない」と表示される欄とが対応付けられる(図3に図示されているのは「する」)。ユーザは、入力部13を用いて、「する」または「しない」の欄を変更することにより、現在位置が経路から外れた場合に経路を再探索するか否かを設定することができる。また、図3に示す経路再探索設定の表においては、「経路を外れた場所」と表示される欄と、「経由しない」または「経由する」と表示される欄とが対応付けられている(図3に図示されているのは「経由する」)。ユーザは、入力部13を用いて、「経由しない」または「経由する」の欄を変更することにより、経路を再探索する場合の目的地を設定することができる。すなわち、「経由しない」に設定されているとき、ナビゲーション制御部11は、現在位置が経路を外れると、現在位置から予め設定されている目的地までの経路を再探索する。一方、「経由する」に設定されているとき、ナビゲーション制御部11は、現在位置が経路を外れると、現在位置から経路を外れた地点を経由した目的地までの経路を再探索する。すなわち、ナビゲーション制御部11は、現在位置から経路を外れた地点までの復帰経路を含む目的地までの経路を再探索する。
【0039】
図2の説明に戻り、ステップS201の後、ナビゲーション制御部11は、地図格納部15から読み出した地図データを用いて、目的地までの経路を探索する(ステップS202)。この経路探索の手法は、一般的な車載用ナビゲーション装置で用いられているダイクストラ法等の周知の方法でよい。
【0040】
次に、ナビゲーション制御部11は、案内情報の隠蔽判断処理を行う(ステップS203)。ステップS203において、ナビゲーション制御部11は、3つの処理を行う。まず、ナビゲーション制御部11は、ステップS202において探索された経路および地図格納部15に格納されている地図データに基づいて、当該経路を案内する際に必要となる案内情報を記憶する。具体的には、ナビゲーション制御部11は、経路上の目印情報を地図格納部15から読み出して内部メモリやデータ記憶部16に記憶しておく。また、経路上の各交差点における進行方向を内部メモリやデータ記憶部16に記憶しておく。
【0041】
案内情報を記憶した後、ナビゲーション制御部11は、記憶した案内情報に対応する案内地点を決定する。案内地点は、案内情報に関する位置を示す情報である。具体的には、交差点名称に対応する案内地点は、交差点名称により特定される交差点の位置である。ランドマークに対応する案内地点は、当該ランドマークが存在する位置である。独自の目印情報に対応する案内地点は、目印情報が設定された地点である。以上の案内地点は、地図格納部15に格納されている地図データに基づいて決定することができる。また、交差点までの距離に対応する案内地点は、当該交差点の位置である。各交差点における進行方向に対応する案内地点は、対象となる交差点の位置である。以上の案内地点は、ステップS202において探索された経路と、地図格納部15に格納されている地図データとに基づいて決定することができる。
【0042】
案内地点を決定した後、ナビゲーション制御部11は、隠蔽すべき案内情報についてフラグを付加する。フラグは、ステップS201において設定された隠蔽条件に従って、隠蔽すると設定された案内情報について付加される。フラグを付加することによって、各案内情報について隠蔽するか否かの判断が行われたことになる。
【0043】
ステップS203の次に、ナビゲーション制御部11は、問答処理を行う(ステップS204)。問答処理とは、経路に関する質問をユーザに対して出力し、ユーザの回答について正誤の判断を行う処理をいう。なお、ナビゲーション制御部11がユーザに対して行う質問は、大別すると二種類に分類される。1つは、上記ステップS201において隠蔽すると設定された案内情報に関する質問である。もう一つは、案内地点以外の場所でランダムに行われる質問である。これらの質問に関するデータは、データ記憶部16に予め格納されている。また、サブルーチンステップS204の詳細は図4に示されている。以下、図4を参照して、問答処理について詳細に説明する。
【0044】
図4は、図2のステップS204の詳細を示すフローチャートである。問答処理において、まず、ナビゲーション制御部11は、センサ部12から得た情報を元に、車両の現在位置を検出する(ステップS401)。次に、ナビゲーション制御部11は、ステップS401で検出した現在位置に基づいて、車両の現在位置が経路上から外れているか否かを判断する(ステップS402)。ステップS402における判断の結果、車両の現在位置が経路を外れていると判断した場合、ナビゲーション制御部11は、経路を再探索する(ステップS403)。ここで、再探索する経路の目的地は、ステップS201の条件設定において設定された地点である(図3に示す「経路再探索設定」参照)。すなわち、ステップS403における再探索によって探索される経路は、車両の現在位置から経路を外れた地点までの復帰経路または、車両の現在位置からステップS201において設定された目的地までの経路である。ステップS403の後、ナビゲーション制御部11は、ステップS401に戻って処理を行う。
【0045】
なお、他の実施形態においては、ステップS402において現在位置が経路上から外れていると判断された場合、ナビゲーション制御部11は、正しい経路をユーザに対して通知するようにしてもよい。例えば、ナビゲーション制御部11は、「今の交差点は右折するべきでした。」というような通知を行うようにしてもよい。これによって、ナビゲーション装置は、経路を間違えたことをユーザに明確に認識させ、経路の記憶を支援することができる。
【0046】
一方、ステップS402における判断の結果、車両の現在位置が経路上にある、すなわち、経路を外れていないと判断した場合、ナビゲーション制御部11は、案内情報を出力する(ステップS404)。具体的には、ナビゲーション制御部11は、出力部14のディスプレイに車両の現在位置および現在位置周辺の地図を表示させる。また、ナビゲーション制御部11は、ステップS201の条件設定において設定された案内レベルに従い、案内情報を出力部14のディスプレイに表示させたり、出力部14のスピーカから案内情報の音声を出力させる。ここで、ナビゲーション制御部11は、ステップS203の隠蔽処理においてフラグが付加された案内情報については、出力しない。
【0047】
ステップS404の後、ナビゲーション制御部11は、ステップS401において検出した現在位置が質問地点に接近したか否かの判定を行う(ステップS405)。ここで、質問地点とは、対応する案内情報が隠蔽される案内地点をいう。すなわち、質問地点は、ステップS203においてフラグが付加された案内情報に対応する案内地点である。ステップS405の判定は、案内情報について質問を行う距離を予め設定しておき、当該距離と、現在位置から質問地点までの距離とを比較することで行う。ナビゲーション制御部11は、当該距離以内に存在する質問地点に対応する案内情報(フラグが付加されている案内情報)を、質問候補として内部メモリに記憶しておく。
【0048】
ステップS405における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS407の処理を行う。ステップS407の処理については後述する。一方、ステップS405における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、ランダムな質問を行うか否かを判定する(ステップS406)。ランダムな質問とは、案内情報に関する質問以外の質問をいう。ランダムな質問は、予めデータ記憶部16に記憶されている。ランダムな質問の内容は、例えば、出発地点から現在位置までの走行距離や、走行した時間に関する質問である。ランダムな質問は、車両が質問地点に接近していないため、案内情報に関する質問を行わないと判定された場合に行われる。ランダムな質問を行うか否かの判定は、乱数を用いることにより所定の確率で判定結果が肯定となるように行われる。さらに、ランダムな質問を行うか否かの判定は、ステップS406の処理を経由した回数に基づいて、所定の確率でランダムな質問を行うと判定するようにしてもよい。
【0049】
ステップS406における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS401の処理を再び行う。このとき、ユーザに対する質問は行われない。一方、ステップS406における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS407の処理を行う。
【0050】
ステップS405またはステップS406における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、行われるべき質問の候補が複数存在するか否かを判定する(ステップS407)。質問の候補は、ステップS405において質問候補として記憶された案内情報に関する質問、または、ランダムな質問として予め用意されている質問である。質問候補が複数存在する場合としては、以下の場合が考えられる。第1の場合、1つの案内地点に対応する案内情報が複数存在する場合である。例えば、交差点名称と進行方向とは、案内地点が同じ交差点となることがある。このとき、交差点名称および進行方向について質問を行うと設定していれば、質問地点に対応する案内情報が複数存在することとなる。従って、複数存在する案内情報ごとに、それに関する質問が複数存在することとなる。また、第2の場合は、質問地点が複数存在する場合である。具体的には、近接する複数の案内地点が質問地点である場合、当該複数の案内地点がステップS405において近接すると同時に判定されれば、質問地点が複数存在することとなる。例えば、交差点を案内地点とする案内情報(例えば、進行方向)と、その交差点に近接する地点を案内地点とするランドマークとについて質問を行うと設定していれば、上記のように質問地点が複数存在する可能性がある。以上より、複数存在する質問地点に対応する案内情報が複数存在することとなり、質問も複数存在することとなる。さらに、第3の場合は、ランダムな質問が複数用意されている場合である。この場合も、質問が複数存在する。
【0051】
なお、ステップS407の判定は、ステップS405において記憶された案内情報が複数ある場合、または、ランダムな質問が複数記憶されている場合、行われるべき質問が複数存在すると判定される。逆に、ステップS405において記憶された案内情報が複数でない場合、または、ランダムな質問が複数記憶されていない場合、行われるべき質問が複数存在しないと判定される。
【0052】
ステップS407における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、複数の質問から、ユーザに対して質問すべきものを選択する(ステップS408)。すなわち、案内情報に関する質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、質問の対象となる複数の案内情報の中から1つを選択する。また、ランダムな質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記憶されている質問の中から1つを選択する。このときの質問の選択方法は、案内情報に優先順位を予め付けておき、当該優先順位に従って質問を選択してもよいし、ナビゲーション制御部11が乱数を用いてランダムに選択してもよい。一方、ステップS407における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS408の処理を行わずにステップS409の処理を行う。
【0053】
次に、ナビゲーション制御部11は、質問を出力する(ステップS409)。具体的には、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に記憶されている質問に関するデータを出力部14へ出力し、ユーザに対して出力するよう指示する。ここで、出力される質問は、質問候補が複数存在する場合にはステップS408において選択された質問である。また、出力される質問は、質問候補が単数である場合には、ステップS405において接近したと判定された質問地点に対応する質問である。ナビゲーション制御部11からの指示を受けた出力部14は、音声によってユーザに対して質問を出力する。なお、案内情報に関する質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、隠蔽している案内情報とデータ記憶部16に格納されている質問に関するデータを元に、ユーザに出力する質問文を作成する。また、ランダムな質問を行う場合、ナビゲーション制御部11は、データ記憶部16に格納されている質問データを読み出し、ユーザに出力する質問文を作成する。ナビゲーション制御部11が出力した質問に対して、ユーザは、入力部13を用いて回答を行う。本実施形態においては、ユーザによる回答は、入力部13の音声入力手段によって音声により入力されるものとする。
【0054】
次に、ナビゲーション制御部11は、入力部13から入力されたユーザの回答が、正解であるか否かを判定する(ステップS410)。ステップS410の判定において、ナビゲーション制御部11は、地図格納部15に格納されている地図データおよび案内情報に基づいて、質問に対する正解を導出する。さらに、ナビゲーション制御部11は、導出した正解とユーザの回答とを比較することにより、ステップS410における判定を行う。ステップS410における判定が肯定の場合、ナビゲーション制御部11は、正解である旨をユーザに対して通知する(ステップS411)。一方、ステップS410における判定が否定の場合、ナビゲーション制御部11は、正しい案内情報をユーザに対して通知する(ステップS412)。本実施形態においては、ステップS411およびS412における通知は、出力部14を用いて音声により行われる。
【0055】
ステップS411またはステップS412の次に、ナビゲーション制御部11は、正答率を書き換える(ステップS413)。正答率は、質問を行った数とその正解数とから算出される。また、算出された正答率は、ナビゲーション制御部11の内部メモリに記録される。正答率は、ナビゲーション制御部11が質問を行うごとに更新される。ナビゲーション制御部11は、正答率の書き換えを行った後、問答処理を終了し、図2のメインルーチンに戻る。
【0056】
図2の説明に戻り、ステップS204の問答処理の後、ナビゲーション制御部11は、目的地に到着したか否かを判定する(ステップS205)。目的地に到着していない場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS204の問答処理を繰り返す。一方、目的地に到着した場合、ナビゲーション制御部11は、ステップS413において算出した正答率を、出力部14を用いてユーザに対して通知する(ステップS206)。正答率は、上述のように、ナビゲーション制御部11の内部メモリに記憶されている。ステップS206において、ナビゲーション制御部11は、例えば、「運転お疲れさまでした。案内情報に関する質問数15、そのうち正解数12、よって正答率は80%でした。」のように、正答率をユーザに通知する。ナビゲーション制御部11による正答率の通知は、出力部14を介して、画像や音声によって出力される。以上により、ナビゲーション制御部11における処理は完了する。
【0057】
なお、上記の例のように、ステップS206における通知は、正答率のみならず質問数や正解数を通知するものであってもよい。また、正答率や正解数を通知することにより、高い正答率を達成しようという意識をユーザに持たせることができる。その結果、目的地までの経路や案内情報を記憶しようするユーザの意欲を増進することができ、ユーザが経路を記憶することをより促進することができる。
【0058】
次に、ナビゲーション制御部11による質問およびユーザによる回答の例を具体例を用いて説明する。図5から図9は、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。なお、図5から図10においては、図中に吹き出しで表される部分は、ディスプレイ上に表示される情報ではなく、音声により出力される情報を表すものとする。
【0059】
図5は、ユーザが正しい回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。図5および図6の例では、車両の現在位置が「本町五丁目交差点」に接近しており、この交差点に関する質問を行う際の処理について説明する。なお、ここでは、隠蔽条件として、進行方向のみを隠蔽しているものとする。また、ナビゲーション制御部11により探索される経路は、「本町五丁目交差点」を右折するような経路であるとする。さらに、本町五丁目交差点付近には、ランドマークとして本町小学校およびパン工房が表示されるものとする。図5において、ナビゲーション制御部11は、交差点名称や現在位置付近のランドマークの案内情報を出力している(ステップS404参照)。現在位置が質問地点(ここでは、本町五丁目交差点)に接近すると、ナビゲーション制御部11は、質問を出力する(ステップS405〜S409参照)。なお、ここでは、質問地点に接近するため、ランダムな質問は行われない。また、隠蔽されるのは進行方向のみであるため、質問候補は1つであり、ステップS408の質問の選択処理は行われない。
【0060】
図5において、ナビゲーション制御部11は、進行方向の案内情報を隠蔽するため、本町五丁目交差点を右折することを案内するような出力は行わない。その代わりに、ナビゲーション制御部11は、隠蔽した進行方向に関する質問をユーザに対して行う。具体的には、ナビゲーション制御部11は、ユーザに対して隠蔽した進路方向を問う質問を出力部14を介して出力する。図5においては、ナビゲーション制御部11は、「およそ200mで本町五丁目交差点です。交差点の左手には本町小学校があります。どの方向に進めばいいでしょう。」という質問を、出力部14を用いて音声によって行う。また、上記から明らかなように、このとき、ナビゲーション制御部11は、「本町五丁目交差点まで200m」という案内情報、および、本町五丁目交差点の左手に存在する「本町小学校」の案内情報をユーザに音声によって出力する。
【0061】
図5においては、ユーザは、上記質問に対して、「右」と回答したとする。これに応じて、ナビゲーション制御部11は、入力部13を介してユーザから受け取った回答が正解であるか否かを判断する(ステップS408参照)。ユーザの回答は経路に沿ったものであるので、ナビゲーション制御部11は、ステップS408における判断は肯定であると判定する。さらに、ナビゲーション制御部11は、質問に対する回答が正解であった旨をユーザに通知する。図5においては、ナビゲーション制御部11は、ユーザに対して「正解です。よくできました。」との通知を行う。
【0062】
図6は、ユーザが誤った回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。図6のように、ユーザが質問に対して、「まっすぐ」と回答したとする。ユーザの回答は経路に沿ったものではないため、ナビゲーション制御部11は、ステップS408における判断は否定であると判定する。さらに、ナビゲーション制御部11は、質問に対する回答が不正解であった旨をユーザに通知し、正しい回答を出力する(ステップS413)。図6においては、ナビゲーション制御部11は、ユーザに対して、「間違いです。正解は右です。」と出力部14に出力させる。このように、正解の回答をユーザに対して出力することにより、ユーザが進むべき経路を誤る可能性を小さくすることができる。
【0063】
次に、ランドマークに関する質問を行う場合におけるナビゲーション装置による質問の具体例を説明する。図7は、ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。図7のように、隠蔽される案内情報がランドマークである場合、ナビゲーション制御部11は、「さて、右手に見えるパン屋さんの名前は何でしょう。」という質問をユーザに対して行う。このとき、表示画面上では、パン屋の部分は「?」と表示されている。ここで、質問に対して、ユーザが「パン工房」と、正しい回答をしたとする。このとき、ナビゲーション制御部11は、「正解です。よくできました。」と出力部14に出力させる。
【0064】
なお、ナビゲーション制御部11が行う質問は、どのような形式であってもよい。図8は、ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の他の一例を示す図である。例えばランドマークに関する質問を行う場合、図8のように「本町寺はどちらの方向に見えるでしょう。」という形式であってもよいし、図7のように「右手に見えるのは何ですか。」という形式であってもよい。なお、図8において、質問の対象となる本町寺は、表示および音声案内が隠蔽される。ここで、データ記憶部16は、質問に関するデータとして、案内情報の種類ごとに質問の雛形を記憶しておくことが望ましい。また、案内情報の種類ごとに記憶しておく質問の雛形は、1種類の案内情報について複数記憶されていても構わない。さらに、図8においては、ユーザに対して正解である旨を通知した後、ナビゲーション制御部11は、「よってあなたは正しい方向に走行しています。」と通知する。これによって、ユーザは、正しい方向に走行していることを確認することができる。
【0065】
次に、図9を参照しながら、車両が質問地点に接近していない場合に行われる、ランダムな質問の例を以下に示す。図9は、ランダムな質問が行われる場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。ここで、車両は、出発地点から30kmの地点まで走行しているものとする。ステップS406においてランダムな質問を行うと判定した場合、ナビゲーション制御部11は、「さて、出発地点から何kmぐらい走行したでしょう。」という質問を行う。これに対して、ユーザは、「20km。」と回答したものとする。このとき、ナビゲーション制御部11は、「間違いです。すでに30km走行しました。」と通知する(図9参照)。一方、ユーザが「30km。」と回答した場合、ナビゲーション制御部11は、「正解です。30km走行しました。」と通知する。
【0066】
なお、ナビゲーション制御部11が行うランダムな質問は、上記の例に限らず、出発してからの時間を問うものであってもよいし、車両が進行している方角を問うものであってもよい。ランダムな質問は、進行方向の決定に直接関連するものではないが、ユーザが距離感覚や方向感覚を養うために有効である。
【0067】
次に、案内レベルについて説明する。本実施形態では、案内レベルは3段階であり、ユーザに開示される案内情報の量は案内レベルの数字が大きいほど豊富であるとする。以下、各レベルにおける経路案内について例を用いて説明する。以下では、現在位置が「本町四丁目交差点」に接近している場合における、この交差点に関する質問を行う際の処理について説明する。なお、ここでは、隠蔽条件として、進行方向のみを隠蔽しているものとする。また、ナビゲーション制御部11により探索される経路は、「本町四丁目交差点」を右折するような経路であるとする。さらに、本町四丁目交差点付近には、ランドマークとして郵便局が存在するものとする。
【0068】
まず、案内レベルが3の場合を説明する。図10は、案内レベル3の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。ここで、案内レベル3の場合、ナビゲーション制御部11は、案内情報を音声と画像とで出力するものとする。図10において、進行方向は隠蔽する案内情報であるので出力されない。ナビゲーション制御部11は、「本町四丁目」という交差点名称と、「(本町四丁目交差点まで)200m」という交差点までの距離と、郵便局を示すランドマークとを出力部14のディスプレイに表示させる。また、ディスプレイに表示される案内情報を、「およそ200mで本町四丁目交差点です。交差点の左手には郵便局があります。」という音声出力によっても出力する。
【0069】
図11は、案内レベル2の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。案内レベル2の場合において、ナビゲーション制御部11は、経路案内情報を音声のみ出力するものとする。図11において、ナビゲーション制御部11は、地図と車両位置とを出力部14のディスプレイに表示するが、案内情報(交差点に関する情報やランドマーク等)については表示しない。また、ナビゲーション制御部11は、案内レベル3と同様、「およそ200mで本町四丁目交差点です。交差点の左手には郵便局があります。」という音声出力を行う。
【0070】
図12は、案内レベル1の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。案内レベル1の場合において、ナビゲーション制御部11は、案内情報を出力しない。図12において、ナビゲーション制御部11は、案内レベル2と同様、地図および現在位置のみを表示する。また、ナビゲーション制御部11は、音声出力を行わない。
【0071】
さらに、本実施形態においては、ユーザは、好みに応じた案内レベルを登録することができる。図13は、本実施形態における案内レベルの登録画面の一例を示す図である。案内レベルの登録は、図13に示す登録画面を用いて行われる。図13において、「案内情報設定」では、各種の案内情報ごとに、画面表示および音声案内をするかしないか、ならびに、出力する量・頻度を登録することができる。出力する量とは、進行方向に関する案内を交差点まで何メートルの地点で行うかを示す。出力する頻度とは、例えば、交差点名称について、すべての交差点について案内するのか、主要な交差点のみについて案内するのかを示す。ユーザは、入力部13を用いて、図13に示す「画面表示」、「音声案内」および「量・頻度」の欄を入力することによって案内レベルの詳細な設定を行い、「案内レベル登録」において、その設定を新たな案内レベルとして登録することができる。また、ユーザが独自の案内レベルを登録し、それを使用する場合、図3に示す案内レベル設定画面において、案内レベルを示す数字の前にオリジナルの意の「ORG」を付加する等の設定を行うことで、既存の案内レベルと区別することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係るナビゲーション装置によれば、経路に関する案内情報を隠蔽し、隠蔽した案内情報についてユーザに対して質問することによって、ユーザがナビゲーション装置による経路案内に依存することを防止し、ユーザが経路を記憶することを促すことができる。
【0073】
なお、本実施形態においては、図2に示すステップS201の条件入力処理において、各種案内情報に関する出力または隠蔽をユーザが設定できる。ここで、他の実施形態においては、通常のナビゲーションを行う場合(すべての案内情報を出力する場合)と、何らかの案内情報を隠蔽する場合とを、ユーザが決定するようにしてもよい。例えば、通常のナビゲーションを行う場合を通常モード、何らかの案内情報を隠蔽する場合をトレーニングモードとして、いずれかのモードをユーザが決定するようにしてもよい。具体的には、図2のステップS201の条件入力処理において、ナビゲーション制御部11は、上記の通常モードまたはトレーニングモードをユーザからの入力に基づいて決定するようにしてもよい。
【0074】
また、本実施形態においては、隠蔽条件の設定は、各種案内情報ごとに隠蔽するか否かをユーザが設定することにより行われるものであった。ここで、他の実施形態においては、隠蔽条件は、予めナビゲーション装置において用意されているものであってもよい。さらに、ナビゲーション装置は、複数のレベル(例えば、上級、中級および初級という3つのレベル)の隠蔽条件を用意しておくことが好ましい。
【0075】
さらに、図2に示すステップS201の条件入力処理は、ユーザが設定を変更することを希望する場合にのみ、行うようにしてもよい。例えば、ステップS201の前に、ユーザに対して設定を変更するか否かを質問するステップを設け、当該ステップにおいて変更するとユーザが回答した場合にのみ、ステップS201の処理を行うようにしてもよい。これにより、ユーザは、煩わしい設定処理を毎回行う必要がない。
【0076】
なお、本実施形態においては、質問地点は隠蔽した案内情報に対応する案内地点であるとし、ナビゲーション装置は、現在位置が質問地点に近接したことに応じて、対応する案内情報について質問を行った。ここで、他の実施形態においては、質問地点は、上記に限られない。他の実施形態においては、ナビゲーション装置は、探索した経路に基づいて質問地点を決定してもよい。例えば、質問地点は、探索した経路における右左折交差点のみであるとしてもよい。この場合、ナビゲーション装置は、質問地点の周囲に存在する案内地点に対応する案内情報について質問を行う。例えば、質問地点が右左折交差点である場合、ナビゲーション装置は、交差点名称や交差点の周囲に存在するランドマークについて質問を行う。
【0077】
また、案内情報について質問を行う場合、案内地点が多数存在するような地点に接近すると、一度に多数の質問をユーザに対して投げかけることとなる。かかる場合、ユーザに過大な負担をかけてしまうおそれがある。そこで、本実施形態においては、質問候補が複数存在する場合、その内の1つを選択することとした。また、本実施形態においては、複数の質問候補から1つを選択するタイミングは、質問を行う直前であった(ステップS408参照)。ここで、他の実施形態においては、予め質問を選択しておくようにしてもよい。具体的には、図2のステップS203における隠蔽判断処理において、ナビゲーション制御部11は、互いに近接する案内地点に対応する案内情報(案内地点が同一の案内情報を含む)については、1つまたは所定数のみを予め選択しておいてもよい。すなわち、ナビゲーション制御部11は、隠蔽する案内情報に対応する案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する案内情報の中から1つを選択する。そして、現在位置が選択された案内地点に接近した場合に、当該案内地点に対応する案内情報についてのみ質問を行ってもよい。
【0078】
また、本発明は、矢印による進路方向および右左折地点までの距離のみを案内するような簡易型ナビゲーション(例えば、ターン−by−ターンナビゲーション装置)にも適用することができる。簡易型ナビゲーション装置に本発明を適用する場合、例えば、進行方向を示す矢印を隠蔽し、隠蔽した進行方向についての質問を音声によって行うこと等が考えられる。
【0079】
また、本実施形態においては、ナビゲーション装置が投げかけた質問に対する回答を音声によって入力しているが、入力の方法はこれに限ったものではない。例えば、ナビゲーション装置が投げかけた質問に対する複数の回答の選択肢をディスプレイ上に表示し、ユーザはリモートコントローラやタッチパネル等を用いてその中から正解だと思う選択肢を選択するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るナビゲーション装置のナビゲーション制御部11における処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図2に示すステップS201において表示される条件設定画面の一例を示す図である。
【図4】図2のステップS204の詳細を示すフローチャートである。
【図5】ユーザが正しい回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図6】ユーザが誤った回答をする場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図7】ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図8】ランドマークに関する質問を行う場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の他の一例を示す図である。
【図9】ランダムな質問が行われる場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置による質問およびユーザの回答の一例を示す図である。
【図10】案内レベル3の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図11】案内レベル2の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図12】案内レベル1の場合における、本実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図13】本実施形態における案内レベルの登録画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
11…ナビゲーション制御部
12…センサ部
13…入力部
14…出力部
15…地図格納部
16…データ記憶部
Claims (9)
- 目的地までの経路をユーザに対して案内するナビゲーション装置であって、
経路案内の目印として用いられる目印情報を含む地図データを格納する地図データ格納部と、
前記地図データに基づいて、目的地までの経路を探索する経路探索部と、
前記経路探索部により探索された前記経路に関する経路情報と当該経路に関する目印情報とを含む案内情報について、経路案内時に出力するか隠蔽するかを所定の条件に基づいて判断する隠蔽判断部と、
前記隠蔽判断部が出力すると判断した案内情報を経路案内時に出力する案内情報出力部と、
案内情報に関する質問を示す質問情報を格納する質問格納部と、
前記質問格納部に格納されている質問情報を用いて、前記隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に関する質問をユーザに対して行う質問部とを備える、ナビゲーション装置。 - 前記所定の条件の入力をユーザから受け付ける条件入力部をさらに備え、
前記隠蔽判断部は、前記条件入力部によって入力された条件に基づいて、案内情報について出力するか隠蔽するかを判断する、請求項1に記載のナビゲーション装置。 - ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部をさらに備え、
前記隠蔽判断部は、前記経路探索部により探索された前記経路と前記地図データ格納部に格納されている地図データとに基づいて、案内情報に関する位置を示す案内地点を決定し、
前記質問部は、
前記現在位置検出部によって検出された現在位置と前記隠蔽判断部により決定された案内地点とに基づいて、前記隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に対応する案内地点が、現在位置から所定の距離内に存在するか否かを判定する接近判定部と、
前記接近判定部によって案内地点が所定の距離内に存在すると判定された時に、前記質問格納部に格納されている質問情報に基づいて、当該案内地点に対応する案内情報に関する質問を出力する質問出力部とを含む、請求項1に記載のナビゲーション装置。 - 前記質問部は、前記接近判定部によって所定の距離内に存在すると判定された案内地点が同時に複数存在する場合、当該複数の案内地点に対応する複数の案内情報の中から1つを選択する案内情報選択部をさらに含み、
前記質問出力部は、前記質問選択部によって選択された案内情報についてのみ、質問を出力する、請求項3に記載のナビゲーション装置。 - 前記質問部は、前記隠蔽判断部が隠蔽すると判断した案内情報に対応する案内地点が所定範囲内に複数存在する場合、当該複数の案内地点情報に対応する案内情報の中から1つを選択する案内情報選択部をさらに含み、
前記質問出力部は、前記質問選択部によって選択された案内情報についてのみ、質問を出力する、請求項3に記載のナビゲーション装置。 - ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部をさらに備え、
前記経路探索部は、現在位置が前記経路を外れた場合、当該経路を外れた地点までの復帰経路を少なくとも含む経路を再探索する、請求項1に記載のナビゲーション装置。 - 前記質問部による質問に対するユーザからの回答の入力を受け付ける回答入力部と、
前記案内情報に基づいて、前記回答入力部に入力された回答が正解であるか不正解であるかを判定する正解判定部と、
前記正解判定部が不正解であると判定した場合、質問に関する正しい案内情報を通知する案内情報通知部とをさらに備える、請求項1に記載のナビゲーション装置。 - 目的地までの経路をユーザに対して案内するナビゲーション装置において用いられる経路案内方法であって、
前記ナビゲーション装置には、経路案内のために用いられる案内情報を含む地図データが予め格納されており、
目的地までの経路を探索する経路探索ステップと、
前記経路探索ステップにおいて探索された前記経路に関する案内情報について、前記ナビゲーション装置による経路案内時に出力するか隠蔽するかを所定の条件に基づいて判断する隠蔽判断ステップと、
出力すると前記隠蔽判断ステップにおいて判断された案内情報を前記経路とともに出力する出力ステップと、
隠蔽すると前記隠蔽判断ステップにおいて判断された案内情報に関する質問をユーザに対して行う質問ステップとを備える、経路案内方法。 - 請求項8に記載の経路案内方法を前記ナビゲーション装置に含まれるコンピュータに実行させるプログラム。
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