JP3931576B2 - 平行平板型マイクロ静電アクチュエータ、マイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチおよびそれらの駆動方法 - Google Patents

平行平板型マイクロ静電アクチュエータ、マイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチおよびそれらの駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電駆動で可動電極の姿勢を制御する平行平板型マイクロアクチュエータ、入射した光の光路を切り替えるマイクロ光路スイッチ、電気配線の切り替えを行うマイクロメカニカルスイッチおよびそれらの駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固定電極と、ばね構造で保持され前記固定電極と相対する可動電極を設け、両電極間に電圧を印可することにより発生する静電気力により、前記可動電極を動作させる平行平板型のマイクロ静電アクチュエータは、マイクロアクチュエータの中でも最も使用頻度の高いアクチュエータの一つである。
【0003】
平行平板型マイクロ静電アクチュエータは、固定電極と可動電極の相対位置、および、可動電極の支持方法によりその運動の性質をさまざまに変えることができる特徴を持ち、例えば図4(a)に示すように固定電極と可動電極を対向した位置に置き、可動電極をばね構造で両持ち梁状に支えると、可動電極は上下の平行運動を行い、図4(b)に示すように固定電極と可動電極をずらした位置に置き、固定電極面に平行で電極をずらした方向に対して垂直な向きのトーションバーで可動電極を支持すると、可動電極は回転運動を行う。
【0004】
平行平板型マイクロ静電アクチュエータは、構造が非常にシンプルであるため製造が比較的容易であり、また動作する構造体の質量が小さいため高速な応答が可能であり、さらに電極間の距離を近づければより大きな発生力を得ることができるため電極部のパターニングを微細にすれば駆動に要する電力を小さく抑えることができるなど、マイクロデバイスでの使用に適したアクチュエータであり、特に回転動作が可能なタイプでは、高周波で動作するマイクロスイッチデバイスや、光スイッチングデバイスといった分野でその応用が進んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、平行平板型マイクロ静電アクチュエータは、製造が比較的容易であり、さらには高速応答が可能で、他の方式のアクチュエータに比べ駆動電力も少ないといった多くのメリットを備えている。しかしながら、回転動作をして姿勢を制御するタイプの平行平板型マイクロ静電アクチュエータは構造的に以下に示すような問題を抱えている。
【0006】
その1つは、アクチュエータの姿勢制御の際に、電極間に高い駆動電圧をかける必要があることである。静電アクチュエータは、その原理上、固定電極と可動電極間の距離の二乗に反比例して静電気力が働くため、両電極の距離が十分にある間は大きな動作が得られず、可動電極が十分に固定電極に近づき、静電気力をばね力で支えられなくなって初めて大きな動作を得ることができる。そのため、既に傾斜して可動電極と下基板とが接触した状態を保持するのは低い電位差で可能であるが、可動電極をアクチュエータの初期状態から傾斜姿勢に移行させたり、1つの傾斜状態から別の傾斜状態へ移行させようとすると、高い電位差をかけてやる必要が生じ、その際大きな消費電力が必要となるという問題があった。全体的な消費電力を抑えるために、アクチュエータの姿勢切り替えの瞬間にのみ、パルス状に高電位差をかけ、傾斜姿勢の保持は低電位差を用いる方法も行われているが、それでもなお無駄な電力消費を伴っている。
【0007】
もう1つの問題は、アクチュエータの初期状態で可動電極が基板に平行になっている時の姿勢を、制御対象として用いることが難しいことである。上記に記載した静電アクチュエータの原理上の制限より、通常アクチュエータの姿勢制御には静電気力とばね力の釣り合いは用いず、アクチュエータ駆動時の姿勢制御は、可動電極と下基板を接触させ、強制的にアクチュエータの動作を止めることで、その位置で姿勢を保持する方式を用い、この場合、アクチュエータの姿勢制御が非常に高速に行われる。しかし、可動電極をばね力のみで支持する場合は、ばねの減衰に時間がかかるため、姿勢の制動には時間を要したり、長い間使用するとくせがつき初期状態でも可動電極が幾分どちらかに傾斜したりするといった問題があった。
【0008】
上記のマイクロ静電アクチュエータを用いて作成したマイクロ光路スイッチやマイクロメカニカルスイッチにおいても上記と同様で、無駄な消費電力によりデバイスの寿命を縮めたり、アクチュエータの初期状態を制御対象の姿勢としずらいことから基板と平行な状態を制御できず、スイッチの切り替え数が制限されるといった問題があった。
【0009】
そこで、本発明においては、静電駆動で回転動作をし姿勢制御を行う平行平板型の静電アクチュエータであって、他の同タイプの静電アクチュエータに比べ低い消費電力で駆動が可能であり、さらに傾斜姿勢以外にも基板に平行な姿勢を高速にとることができる平行平板型の静電アクチュエータを提供することを目的としている。また、本発明の平行平板型静電アクチュエータを用いて、低消費電力でスイッチ切り替え数が従来よりも多いマイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチを提供することも本発明の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、まず、本発明においては、可動電極が回転運動のみならず、可動電極全面が下から力を受けて平行運動できるよう、可動電極を、ねじれ方向、伸縮方向の両方向に対して十分に弾性変形が可能なばね構造で保持し、また、固定電極を3個以上複数に分割し、分割された固定電極はそれぞれ独立に制御できる構造を持たせることを特徴としている。
具体的には、本発明は、基板上に配置された固定電極と、前記固定電極と微小な距離をおいて相対した可動電極と、前記可動電極を支持し、ねじれ・伸縮の両方に対して弾性変形可能なばね構造と、を有し、前記固定電極と前記可動電極との間に電圧を印加することで発生する静電気力により前記可動電極の姿勢を変化させる平行平板型マイクロ静電アクチュエータであって、前記固定電極は、それぞれ独立に電位を制御される3個以上の電極からなり、前記3個以上の電極は、前記可動電極の回転軸と垂直な方向に沿って、前記可動電極に対向するように配置され、前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のすべてに与えることによって、前記可動電極全体に前記基板側から静電気力がかかるようにした状態において、前記可動電極は前記基板側に平行に移動した第1の姿勢状態となり、前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のうち一部の電極であって、前記可動電極の一方の端部側に位置する電極に与えることによって、前記可動電極の前記一方の端部が前記基板側に引っ張られるようにした状態において、前記可動電極は前記基板に対して前記一方の端部側に傾斜した第2の姿勢状態となり、前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のうち一部の電極であって、前記可動電極の他方の端部側に位置する電極に与えることによって、前記可動電極の前記他方の端部が前記基板側に引っ張られるようにした状態において、前記可動電極は前記基板に対して前記他方の端部側に傾斜した第3の姿勢状態となることを特徴とする。
また、本発明は、基板上に配置された固定電極と、前記固定電極と微小な距離をおいて相対した可動電極と、前記可動電極を支持し、ねじれ・伸縮の両方に対して弾性変形可能なばね構造と、を有し、前記固定電極は、それぞれ独立に電位を制御される3個以上の電極からなり、前記3個以上の電極は、前記可動電極の回転軸と垂直な方向に沿って、前記可動電極に対向するように配置され、前記固定電極と前記可動電極との間に電圧を印加することで発生する静電気力により前記可動電極の姿勢を変化させる平行平板型マイクロ静電アクチュエータの駆動方法であって、前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のすべてに与えることによって、前記可動電極全体に前記基板側から静電気力がかかるようにすることで、前記可動電極を前記基板側に平行に移動させた第1の姿勢状態とし、前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のうち一部の電極であって、前記可動電極の一方の端部側に位置する電極に与えることによって、前記可動電極の前記一方の端部が前記基板側に引っ張られるようにすることで、前記可動電極を前記基板に対して前記一方の端部側に傾斜させた第2の姿勢状態とし、前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のうち一部の電極であって、前記可動電極の他方の端部側に位置する電極に与えることによって、前記可動電極の前記他方の端部が前記基板側に引っ張られるようにすることで、前記可動電極を前記基板に対して前記他方の端部側に傾斜させた第3の姿勢状態とすることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、可動電極が固定電極から離れていて静電気力が働きにくい時には、固定電極の面積を大きく使って効率よく可動電極に伝えることができ、逆に可動電極が固定電極と近接し、静電気力が十分に大きく働く時には、固定電極を必要最小限な小面積にすることで、それぞれ消費電力の低減につなげることができる。
【0012】
本発明の平行平板型マイクロ静電アクチュエータの駆動方法において、前記第2から第3の姿勢状態への移行の途中、及び前記第3から第2の姿勢状態への移行の途中に、前記第1の姿勢状態を経由させることが好ましい。このような駆動方法を用いることにより、第1または第3の姿勢状態から第2の姿勢状態に移行する際に、静電気力が大きく働く条件である電極間の距離が近い状態を保持したまま動作が進めることができ、無駄な消費電力を抑えることができる。また、目的の傾斜姿勢である第3または第1の姿勢状態に移行した後は、必要最小限の面積の固定電極のみ駆動させればよいので、これも消費電力を低く抑えることができる。また、可動電極が基板に平行な状態となる、前記の第2の姿勢状態は、それ自身が非常に安定した可動電極の姿勢の1つであり、アクチュエータの初期状態の姿勢を代替する姿勢状態の1つとして応用することも可能である。
【0013】
本発明の平行平板型マイクロ静電アクチュエータにおいて、前記可動電極の下面には、前記複数の固定電極と前記可動電極とが直接接触することを防ぐストッパが形成してあり、 前記基板上の前記ストッパと接触する箇所には、前記可動電極と常に等電位に保たれている第3の電極が配置してあることが好ましい。
また、本発明の平行平板型マイクロ静電アクチュエータにおいて、前記ばね構造は支持肢であり、前記支持肢は、アンカーを介して前記基板と繋がっており、前記支持肢は、前記可動電極が前記第1、第2、及び第3の姿勢へ変化する際に、弾性変形可能な程度に剛性が低くされており、前記可動電極は、前記第1、第2、及び第3の姿勢へ変化する際に変形しない程度に剛性が高められていることが好ましい。
このことにより、第2の姿勢状態において、可動電極と基板との接触点を上記突起と上記の第3の電極に限定し、同接触部に静電気力が働くのを抑え、可動電極の接触・離床をスムーズに行うことができる。
【0014】
また、本発明の平行平板型マイクロ静電アクチュエータの駆動方法において、前記第2または第3の姿勢状態から前記1の姿勢状態へ移行させるにあたり、前記3個以上の電極のうち、前記一方の電極または前記他方の電極に近い電極から順に、前記可動電極に対する電位差を与えていくことが好ましい。可動電極が傾斜している時、全固定電極に同じ電圧を付加した場合、可動電極と下基板の接触点から近い固定電極ほど回転運動への寄与率は高く、前記接触点からの距離に反比例する。よって、上記の駆動方式を用いれば、回転への寄与率が低い固定電極の使用を行わないことにより、結果的に消費電力を抑えることができる。
【0015】
また、上記とは別の方法として、前記第2または第3の姿勢状態から前記1の姿勢状態へ移行させるにあたり、前記3個以上の電極に前記可動電極に対する電位差を与える時、前記一方の電極または前記他方の電極から離れるに従って、前記電位差を高い値とすることも可能である。この場合、回転への寄与率が低い箇所に対して補強がなされる形となり、動作を短時間に終了させることができるので、制御時間を縮めることで低消費電力を目指すことができる。
【0016】
さらに、本発明の平行平板型マイクロ静電アクチュエータにおいて、前記基板は半導体基板であり、同半導体基板上に別途前記アクチュエータの駆動回路が形成されていることが好ましい。この場合、デバイスのサイズを低減できると同時に、電気配線を短くできるため、さらに低消費電力化を図ることができる。
【0017】
このように、本発明のマイクロ静電アクチュエータであれば、他の同タイプの静電アクチュエータに比べ、効率よく駆動することができるため、消費電力を低く抑えることができる。また、傾斜姿勢以外にも、基板に平行な姿勢を高速にとらせることも可能である。また、本発明の平行平板型静電アクチュエータを用いれば、低消費電力でスイッチ切り替え数が従来よりも多いマイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチを提供することも可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
図1に本発明の静電駆動で回転動作し姿勢を制御する平行平板型マイクロアクチュエータ1の構成を示してあり、図1(a)はその側面図を、図2(b)はその上面図を示している。基板2の上に可動電極3が基板2と距離を置いた形で配置され、可動電極3は支持肢6により支えられ、支持肢6が繋がったアンカー7を介して基板2と繋がっている。可動電極3は、変形しないよう高い剛性を持たせるため比較的厚膜で構成されており、アクチュエータ1の非駆動時に可動電極3が基板2から離れた状態でバランスが取れるように、その重心を通る線Aの両端で2組の支持肢6によって支持されている。支持肢6は細長い2本の梁で出来ており、ねじれ方向と伸縮方向の両方で十分弾性変形ができる構造となっている。このため、可動電極3は力が加わる部位や方向によって、線Aを軸とする回転方向にも、基板2の面と垂直方向にも動作することができる。
【0020】
基板2面上の可動電極3に対向する位置には、固定電極4aから4dの4枚の固定電極からなる固定電極群4が、線Aと直交する方向に、可動電極3に対向する部分をほぼ全面覆うように配置されており、固定電極4a、4b、4c、4dの4枚の電極はそれぞれ独立して制御できるようになっている。また基板2の面上には、固定電極群4とは別に、第3の電極5が配置され、可動電極3下面の第3の電極5と対向する位置には、可動電極3と電気的に導通する材料で突起8が設けられており、第3の電極5と可動電極3とは、アンカー7、支持肢6を通じて電気的に導通しているため、常に等電位に保たれる。
【0021】
図2(a)から(d)に本例の平行平板型静電アクチュエータ1の動作説明を模式的に示してある。図2(a)は本例の静電アクチュエータ1の初期状態を示す図であり、可動電極3と固定電極群4とは等電位の状態にあって、電極間には静電気力は一切働いていない。よって、可動電極は支持肢6のばね力のみによって、基板2と距離を置いた空中に保持された状態にある。
【0022】
図2(b)は、本例の静電アクチュエータ1の全面当接状態を示す図であり、可動電極3に対して固定電極4aから4dのすべての電極に電位差を与えた状態にあって、可動電極3全体に下側から静電気力がかかるため、可動電極は下方に平行に移動し、突起8を介して第3の電極5と接触した状態で停止し、安定する。この時、可動電極3と基板2は接触している状態にあるが、可動電極3、突起8および第3の電極5は導通し等電位であるため、同接触箇所を通じて可動電極3と基板2の間に電流が流れることもなく、また、可動電極3は剛性を高め変形しにくいため、可動電極3の変形により可動電極3と固定電極群4が接触することもないため、固定電極群4と可動電極3の間の電位差はしっかりと保持される。この全面当接状態において、可動電極3の上面は、基板2の面と平行な状態にある。図2(a)のアクチュエータ初期状態も同じく可動電極3の上面が基板2の面と平行となるが、可動電極3はばねのみで保持されているおり、外乱に対して弱く、また他の姿勢から移行した場合、可動電極3の振動が減衰するまでに時間がかかる。一方、図2(b)の全面当接状態の場合は、突起8を介して基板2と接することで、強制的に運動が抑えられるため、制動に要する時間が短時間でよい上に非常に安定している。ゆえに、この全面当接状態は、上記の可動電極のの1つの姿勢状態として制御対象としても、十分実用的である。
【0023】
図2(c)は、本例の静電アクチュエータ1の傾斜姿勢の1つを示す図であり、可動電極3に対して固定電極4dのみ電位差が与えられた状態にあって、固定電極4aから4cは、可動電極3と等電位の状態にある。この時可動電極3は、可動電極3の図面上右端が固定電極4dから下方に引っ張られ、同右端部が基板2と接触し、可動電極3の重心部が支持肢6によって上方に引っ張られる形となり、結果的に図面上右側に傾斜した姿勢をとる。この傾斜姿勢においても、第2の姿勢の時と同様に可動電極3と基板2は接触するが、前記全面当接状態の場合と同じ理由により、可動電極3と固定電極4dとの電位差はしっかりと保持される。
【0024】
図2(d)は、本例の静電アクチュエータ1の傾斜姿勢の1つを示す図であり、可動電極3に対して固定電極4aのみ電位差が与えられた状態にあって、固定電極4bから4dは、可動電極3と等電位の状態にある。この時可動電極3は、可動電極3の図面上左端が固定電極4aから下方に引っ張られ、同左端部が基板2と接触し、可動電極3の重心部が支持肢6によって上方に引っ張られる形となり、結果的に図面上左側に傾斜した姿勢をとる。この傾斜姿勢においても、第2の姿勢の時と同様に可動電極3と基板2は接触するが、前記全面当接状態の場合と同じ理由により、可動電極3と固定電極4aとの電位差はしっかりと保持される。
【0025】
次に、図2を用いて、本発明における駆動方法について説明する。本発明においては、図2(a)に示す第1の姿勢から図2(b)に移行する場合、可動電極3と固定電極群4全体との間に電圧を印可し、可動電極を動作させる。平行平板間に働く静電気力は、対向する電位差のある電極の面積に比例するため、可動電極3に対向する面積全体で引くほうが、当然駆動効率は高くなり、駆動電力の低減化に結び付けることができる。
【0026】
本発明においては、図2(c)の傾斜状態から図2(d)の傾斜状態へ移行する場合、前者の姿勢から後者の姿勢に移行する途中に図2(b)に示す全面当接状態を経由する駆動方法を用いている。静電気力は電荷と相対する電荷との距離の二乗に反比例する性質を有しているため、姿勢間の移行の際に、1度接近している可動電極3と固定電極群4との距離を広げることなく次の姿勢に移行できれば、他より駆動効率が高い方式であると言える。図2(c)で示す傾斜姿勢から図2(b)で示す全面当接状態への移行はこの効率の高い駆動方法にあたり、無駄を省けるため消費電力の低減化に役立つ。図2(b)に示す全面当接状態から図2(d)傾斜状態への移行は、固定電極4aを残し、他の固定電極の電位を可動電極3と等電位に戻すだけで容易に移行することが可能である。この時、固定電極4aと可動電極3との間は十分に接近していて十分な静電気力が働くため、傾斜姿勢に寄与している固定電極が固定電極4aだけでも、十分に可動電極は傾斜姿勢を保持することができ、この電圧を加える電極の小面積化は消費電力の低減につながる。
【0027】
上記では、図2(c)で示す傾斜姿勢状態から図2(d)で示す傾斜姿勢状態への移行について記したが、図2(d)で示す傾斜姿勢状態から図2(c)で示す傾斜姿勢状態に移行する場合も同様である。
【0028】
図2(c)に示す傾斜姿勢状態から、図2(b)で示す全面当接状態への移行にあたり、傾斜に寄与している固定電極4dに近い方から固定電極4c、4b、4aの順に順次可動電極3に対して電位差を加えていってもよい。可動電極3と基板2との接点を支点とした回転運動について考えると、可動電極3の任意の微小面積が寄与する力のモーメントは、前記支点から前記微小面積部までの回転軸に直交する方向の距離と同微小面積部にかかる静電力との積により求められるが、前記距離と同微小面積部での可動電極と固定電極の間の距離は比例するため、同部にかかる静電力は前記距離の二乗に反比例してかかることとなり、前記力のモーメントは、前記距離に反比例することとなる。これは、同時に固定電極4aから4cに電位差を与えたとしても、回転運動への寄与が高いのは4c、4b、4aの順であることを意味している。そこで、最初は運動への寄与が小さい固定電極への電圧印可は行わず、同寄与率の高い固定電極によって回転を進行させた後、可動電極が接近した状態で次の固定電極に電圧印可を行う上記の駆動方法は、アクチュエータの駆動効率を高めるのに役立てることができ、消費電力の低下に対して有効である。あるいは、固定電極に印可する電圧の値を4cを基準として、4c<4b<4aとし、支点からはなれた箇所の力のモーメントを上げてやってもよい。この場合は、回転動作がより短い時間で完了し、制御時間を短くすることによる低電圧化を見込むことができる。
【0029】
上記では、図2(c)に示す傾斜姿勢状態から、図2(b)で示す全面当接状態への移行について記載したが、図2(d)に示す傾斜姿勢状態から、図2(b)で示す全面当接状態へ移行する場合でも同様である。
【0030】
ここまで例として、固定電極が4つある場合について記載してきたが、傾斜姿勢を保持するための最低2個に電極と、この2個の電極間の面積を埋める最低1個の電極の合計の、最低3個以上であれば、固定電極の数は何個でもよい。固定電極の数が多い場合は、上記の順次駆動で、より細かな制御が可能となる。また、ここまでの例として、静電アクチュエータの回転軸が1つの場合について記載してきたが、回転軸の数は複数であったてもよい。
【0031】
平行平板型アクチュエータは、半導体プロセスを用いて比較的容易に作成できるアクチュエータであるため、本発明の平行平板型アクチュエータを、シリコン基板等の半導体基板上に作成し、同基板上に別途アクチュエータの駆動回路を作成して、1つの基板にアクチュエータと駆動回路の両方が備わるようにしてもよい。その場合、デバイスの小型化が見込めると同時に、アクチュエータと駆動回路をとを結ぶ配線が短くて済むことで、さらなる低消費電力化も見込むことができるようになる。
【0032】
本発明の平行平板型静電アクチュエータ1の可動電極3の上面に、アルミニウム等の反射面の高い膜を付け反射面とすることにより、マイクロ光路スイッチを作ることも可能である。この場合、可動電極3の上面に形成された反射面に向けてレーザ光等の光を入射してやれば、可動電極3の前記全面当接状態と最低2種類の前記傾斜姿勢状態との計3種類以上の向きに精度よく反射面を向けることができるため、性能のよい光路スイッチを実現することができる。それと共に、この光路スイッチは、低消費電力、同一デバイス内に駆動回路を組み込み可能といった、上記で説明した平行平板型静電アクチュエータと同じメリットも兼ね備えている。
【0033】
図3は本発明のマイクロメカニカルスイッチ11の概念図を示すものであり、図3(a)は断面図を、図3(b)は上面図を示すものである。図1で示したものと同構成の平行平板型アクチュエータ1の上面にシリコン酸化膜等の絶縁膜12を積層し、その上に2本の電気配線13、14が配置されている。このため、可動電極3と電気配線13と電気配線14とは電気的に独立している。また、基板2上には切り替え対象となる電気配線15、16が図に示すように配置されている。このマイクロメカニカルスイッチ11において、可動電極3が初期アクチュエータ状態にある時は、配線15、16ともOFFの状態に、可動電極3が全面当接状態にある時は、配線15、16ともONの状態に、可動電極3が図面上左周りで傾く傾斜姿勢状態にある時は、配線15がONで配線16がOFFの状態に、可動電極3が図面上右周りで傾く傾斜姿勢状態にある時は、配線16がONで、配線15がOFFの状態にそれぞれ切り替えることができる。このように、本発明の平行平板型静電アクチュエータを用いたマイクロメカニカルスイッチは、アクチュエータ初期状態や傾斜姿勢状態以外に、全面当接状態を積極的に活用することにより、簡単な構成で従来より多種の切り替えが可能な、マイクロメカニカルスイッチを提供することができる。それと共に、このメカニカルスイッチは、低消費電力、同一デバイス内に駆動回路を組み込み可能といった、上記で説明した平行平板型静電アクチュエータと同じメリットも兼ね備えている。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明にしたように、本発明においては、平行平板型アクチュエータの可動電極が回転運動のみならず、平行運動ができるよう、可動電極をねじり方向、伸縮方向の両方向に対して十分弾性変形が可能なばね構造で保持しており、また、固定電極を3つ以上に分割し、分割した固定電極がそれぞれ独立に制御できる構造を持たせている。これらの構造により、可動電極全体を引き付ける動作をさせる際には固定電極を大面積にして効率よく可動電極を動作でき、可動電極の傾斜姿勢を保持する際には固定電極を小面積にして効率よく姿勢を保持することができ、アクチュエータの消費電力を抑制することができる。
【0035】
また、本発明においては、アクチュエータの傾斜姿勢から他の傾斜姿勢へ移行時には、必ず可動電極下の全固定電極を働かせ、可動電極全体が基板と接触した全面当接状態に1度移行させ、その後接触させたい箇所近傍の固定電極だけ残し、他の固定電極の電位を可動電極と合わせることで次の傾斜姿勢に移行させる駆動方式を用いることにより、これにより、アクチュエータの消費電力を抑える駆動方法を提供することができる。
【0036】
また、本発明においては、前記傾斜姿勢状態から前記全面当接状態に移行する際に、分割された固定電極のうち、傾斜して可動電極が近接している部位から近い順に順次電圧を印可していく駆動方法と傾斜して可動電極が近接している部位から遠い順により高い電圧を印可する駆動方法を用いており、両者ともアクチュエータの駆動効率を上げる結果を得ることができる。
【0037】
さらに、本発明においては、上記静電アクチュエータをシリコン等の基板上に半導体プロセスを用いて形成し、同基板上に別途作った駆動回路を組み込むことにより、デバイスのサイズを低減できると同時に、電気配線が短くてすむことにより、さらなる低消費電力の実現を図ることができる。
【0038】
本発明のマイクロ静電アクチュエータを用いて作成することにより、上述した種々の効果によって低消費電力でかつスイッチの切り替え数が従来よりも多いマイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチを提供することができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、静電駆動で回転動作し姿勢を制御するタイプの平行平板型マイクロアクチュエータの構成図である。
【図2】図1に示す静電アクチュエータの動作形態を示す図である。
【図3】本発明に係るマイクロメカニカルスイッチの概念図である。
【図4】従来の平行平板型マイクロ静電アクチュエータの概念図である。
【符号の説明】
1 平行平板型マイクロ静電アクチュエータ
2 基板
3 可動電極
4a〜4d 固定電極
5 第3の電極
6 支持肢
7 アンカー
8 突起
11 マイクロメカニカルスイッチ
12 絶縁膜
13、14 切り替え用電気配線
15、16 切り替え対象となる電気配線

Claims (1)

  1. 基板上に配置された固定電極と、
    前記固定電極と微小な距離をおいて相対した可動電極と、
    前記可動電極を支持し、ねじれ・伸縮の両方に対して弾性変形可能なばね構造と、を有し、
    前記固定電極は、それぞれ独立に電位を制御される3個以上の電極からなり、
    前記3個以上の電極は、前記可動電極の回転軸と垂直な方向に沿って、前記可動電極に対向するように配置され、
    前記固定電極と前記可動電極との間に電圧を印加することで発生する静電気力により前記可動電極の姿勢を変化させる平行平板型マイクロ静電アクチュエータの駆動方法であって、
    前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のすべてに与えることによって、前記可動電極全体に前記基板側から静電気力がかかるようにすることで、前記可動電極を前記基板側に平行に移動させた第1の姿勢状態とし、
    前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のうち一部の電極であって、前記可動電極の一方の端部側に位置する電極に与えることによって、前記可動電極の前記一方の端部が前記基板側に引っ張られるようにすることで、前記可動電極を前記基板に対して前記一方の端部側に傾斜させた第2の姿勢状態とし、
    前記可動電極に対する電位差を、前記3個以上の電極のうち一部の電極であって、前記可動電極の他方の端部側に位置する電極に与えることによって、前記可動電極の前記他方の端部が前記基板側に引っ張られるようにすることで、前記可動電極を前記基板に対して前記他方の端部側に傾斜させた第3の姿勢状態とし、
    前記第2から前記第3の姿勢状態への移行の途中、及び前記第3から前記第2の姿勢状態への移行の途中に、前記第1の姿勢状態を経由させる
    ことを特徴とする前記平行平板型マイクロ静電アクチュエータの駆動方法。
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