JP3931294B2 - 検出装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、検出装置に関し、特に高感度化の可能な検出装置に関する。本発明は、例えば真空度計測装置、ガス分析装置、液体分析装置、粒子計数装置、バイオセンサ等の計測分析装置の分野に広く利用可能な高感度化手段を有した検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を、検出装置として流体中に浮懸する粒子の計算装置を例にとり説明する。
【0003】
従来、流体中に浮懸する粒子の計算装置としては、米国特許第2656508号公報と特公昭30−5699公報に開示されたような粒子の計算装置が開発され、例えば血球分析装置に使用されている。この粒子の計算装置は、粒子が接近して通過する時に変化する電流が流れる2個の電極を備えている。この装置の一例は、粒子が通過する孔と、粒子が孔を通過する時に粒子が接近して変化する電流が流れる2個の電極とを備えている。直流抵抗の測定は上記公報に、高周波抵抗とリアクタンスの測定は米国特許第3502974号公報に、静電容量の測定と電極先端が電気絶縁物質壁中に埋没された構造は特公昭42−2200公報に開示されている。この2個の電極の間の距離もしくは2個の電極先端が埋没された絶縁物質壁の間の距離は、装置に高い感度を与えるためには、粒子の大きさより大きいが同程度であることが望ましいことは等しく公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の粒子の計算装置は、2個の電極の間の距離もしくは2個の電極先端が埋没された絶縁物質壁の間の距離が高い精度で規定されて電極が高い精度で配置される手段を有していないものであった。
【0005】
また、従来の粒子の計算装置は、通常、その2個の電極間の距離もしくは2個の電極先端が埋没された絶縁物質壁の間の距離が、例えば50μmから500μmという程に大きいものであり、通常の2個の電極の配置技術をそのまま従来の装置が検出対象としていた粒子より小さい粒子の検出装置に適用することは、感度が低くなるので困難であった。
【0006】
本発明は、このような従来の粒子の計算装置が有していた問題を解決しようとするものであり、高感度の検出装置を提供することを目的とするものである。さらに本発明は、従来の技術が検出対象としていた検出対象物の大きさより小さい検出対象物を高感度で検出する装置を実現することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による検出装置は、上記課題を解決するため、電気伝導性の第1の基体と、前記第1の基体に結合された絶縁体と、前記第1の基体から電気的に絶縁されて前記絶縁体に結合された、電気伝導性の第2の基体と、前記第1の基体と前記第2の基体との間に設けられた間隙を有する検出部を備え、前記第1の基体と前記第2の基体との距離が前記絶縁体の厚さにより規定されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の検出装置は、電気伝導性の第1の基体と第2の基体との間の距離が絶縁体の厚さにより高い精度で規定されるため、基体間の距離が検出対象物の大きさより大きいが検出対象物の大きさに近くなるように高い精度で配置でき、容易に高感度化することができる。さらに、従来の配置技術では実現できなかったような小さい基体間距離に基体が高い精度で配置されるため、従来の技術が検出対象としていた検出対象物の大きさより小さい検出対象物を高感度で検出することが可能となった。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態および実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】
【実施例1】
図1は、本発明の第1の実施例を示す検出装置の断面図である。なお、ここでは検出装置内に含まれる検出部のみを示す。図1で、1、2は電気伝導性の基体、3は検出対象物、4、5は電気絶縁体、9は直流電源、10は交流電源、11は直流電流測定部もしくは交流電流測定部、12は電気配線である。すなわち、図1で、1、2はAl、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Ta、W、Ir、Pt、Au等の金属もしくはこれらの合金、チタンシリサイド、ニッケルシリサイド、モリブデンシリサイド、タンタルシリサイド、タングステンシリサイド等の金属半導体化合物、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム等の金属窒化物、グラファイト、アンチモン、ビスマス等の半金属、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、ガリウムアルミニウムヒ素、インジウムリン、インジウムアンチモン等の半導体、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛等の透明導電物、もしくはポリアセチレン、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン等の導電性有機物、4、5はシリコン酸化物等の半導体酸化物、シリコン窒化物等の半導体窒化物、シリコンカーバイト等の半導体炭化物、アルミナ、サファイア、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル等の金属酸化物、窒化アルミニウム等の金属窒化物、石英、ホウ珪酸等のガラス、雲母、もしくはフォトレジスト、ポリイミド、ポリテトラフロロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリジメチルシロキサン等の電気絶縁性有機物である。
【0011】
図1で、基体1と2は、所定の間隙をあけて配置されて、相互に電気的に絶縁されている。この構造では、基体1と2は、相互に電気的に直接接触しないように絶縁体を介して配置されている。ここで、基体1と2は、基体1と2との間隙を規定する厚さの絶縁体で結合されている。図1で、直流電源9および交流電源10の少なくとも一方の電源によって、基体1と2との間に直流および交流の少なくとも一方の電圧が印加されることにより、基体1と2との間の電流が直流電流測定部もしくは交流電流測定部11によって測定される。ここで、交流電圧は、低周波数から高周波数の正弦波電圧、もしくはランプ電圧、三角波電圧、パルス電圧等のひずみ波電圧である。したがって、基体1と2との間の直流抵抗もしくは交流インピーダンスが測定され、間隙中の検出対象物3が検出される。基体間に所定の直流の電圧を印加したときの直流抵抗、もしくは基体間に所定の交流の電圧もしくは所定の直流と交流の電圧を印加したときのコンダクタンスもしくはキャパシタンスは、検出対象物3が間隙から離れて存在するときと間隙中に存在するときとで変化することが可能である。コンダクタンスとキャパシタンスはインピーダンスにより求められる。ここで、媒質の導電率および誘電率の少なくとも一方は検出対象物とは大きく異なることが望ましい。したがって、間隙中における検出対象物3の存在もしくは通過を検出することができる。ここで、基体1と2との間の間隙とは、基体1と2との間に所定の電圧を印加したときの電気的影響範囲の空間を含んでいる。すなわち、検出対象物が基体1もしくは基体2に接近したときに基体1と2との間の直流電流もしくは交流電流が変化する空間を含んでいる。さらに、検出対象物3が間隙中に存在するときの基体間の直流抵抗と直流電圧との関係、もしくはコンダクタンスもしくはキャパシタンスと直流電圧もしくは交流電圧との関係を測定することにより、検出対象物3を分析もしくは同定できる。したがって、例えば通常のバイオセンサは分子識別素子部とトランスデューサ部を有しているが、本発明の検出装置は、従来の分子識別素子部を設けることなく分子を識別できるので、装置を小型にすることができ、また簡単に製造することができる。基体1もしくは基体2と電気配線12との電気接触抵抗が大きい場合は、基体1もしくは基体2の所定の表面に金属電極を形成して、電極と配線を接続することが望ましい。ここで、電極金属は、基体1もしくは基体2との接触抵抗が小さいものが望ましい。
【0012】
本発明の検出装置の検出部を真空容器内に設置して、気体分子もしくは原子を検出する際は、真空容器内を超高真空度に真空排気したときの直流抵抗、コンダクタンス、もしくはキャパシタンスを予め測定しておけば、間隙中の気体分子もしくは原子の存在もしくは通過を検出することができる。検出された分子もしくは原子の個数によって、真空度もしくはガス分圧を求めることができる。さらに、直流抵抗、コンダクタンス、もしくはキャパシタンスと電圧との関係を測定することにより、間隙中の気体分子もしくは原子を分析もしくは同定することができる。したがって、本発明の検出装置は真空度計測装置、ガス分圧計測装置もしくはガス分析装置として利用できる。また、本発明の検出装置は、真空容器内の粒子の検出もしくは分析が可能であり、真空用粒子計数装置もしくは真空用粒子分析装置として利用できる。
【0013】
本発明の検出装置の検出部を気体媒質容器内に設置して、検出対象の気体分子もしくは原子を検出する際は、容器内に気体媒質を流入したときの直流抵抗、コンダクタンス、もしくはキャパシタンスを予め測定しておけば、間隙中の検出対象の気体分子もしくは原子の存在もしくは通過を検出することができる。検出された分子もしくは原子の個数によって、検出対象のガス濃度もしくはガス分圧を求めることができる。さらに、直流抵抗、コンダクタンス、もしくはキャパシタンスと電圧との関係を測定することにより、間隙中の気体分子もしくは原子を分析もしくは同定することができる。したがって、本発明の検出装置はガス濃度計、ガス分圧計もしくはガス分析装置として利用できる。また、本発明の検出装置は、気体媒質容器内の粒子の検出もしくは分析が可能であり、気体用粒子計数装置もしくは気体用粒子分析装置として利用できる。例えば、本発明の検出装置は、呼気中の気体もしくは粒子を計測分析するバイオセンサとして、また大気中の環境汚染物質を計測分析するセンサとして利用できる。
【0014】
本発明の検出装置の検出部を液体媒質容器内に設置して、検出対象の液体を検出する際は、容器内に液体媒質を流入したときの直流抵抗、コンダクタンス、もしくはキャパシタンスを予め測定しておけば、間隙中の検出対象の液体の存在もしくは通過を検出することができる。検出された液体の量によって、検出対象の液体濃度を求めることができる。さらに、直流抵抗、コンダクタンス、もしくはキャパシタンスと電圧との関係を測定することにより、間隙中の液体を分析もしくは同定することができる。本発明の検出装置により測定を行う際、必要に応じて検出対象物を適当な液体媒質により希釈してもよい。したがって、本発明の検出装置は液濃度計もしくは液分析装置として利用できる。また、本発明の検出装置は、液体媒質容器内の粒子の検出もしくは分析が可能であり、液体用粒子計数装置もしくは液体用粒子分析装置として利用できる。例えば、本発明の検出装置は、血液、デオキシリボ核酸(DNA)、もしくはたんぱく質を計測分析するバイオセンサとして、また水中の環境汚染物質を計測分析するセンサとして利用できる。液体媒質もしくは検出対象液体が間隙に流入できるためには、間隙の大きさを大きくすることが望ましい。一方、感度を高くするためには、基体1と2との間の距離を検出対象物の大きさと同等に近い大きさまで小さくすることが望ましい。したがって、基体1と2との間の距離は、液体媒質もしくは検出対象液体が間隙に流入できる距離の範囲で、距離が小さくなるように選ぶことが望ましい。また、液体媒質もしくは検出対象液体が間隙に流入しやすくするために、必要に応じて間隙に面する基体表面や絶縁体表面を適当な親水性の無機物もしくは有機物で被覆することが望ましい。さらに、検出対象液体の凝固を防ぐために、もしくは基体表面や絶縁体表面に検出対象物が付着することを抑制するために、必要に応じて間隙に面する基体表面や絶縁体表面を適当な無機物もしくは有機物の不活性物質で被覆することが望ましい。また、基体1と2との間に直流もしくは交流電圧を印加して、電気泳動法により間隙に検出対象物を導入することができる。
【0015】
本発明の検出装置の検出部を真空、気体媒質、もしくは液体媒質容器内に設置して、基体1と2との間に所定の電圧を印加することにより、検出対象物を非破壊で検出もしくは非破壊で分析することができる。検出対象物を非破壊で検出もしくは非破壊で分析する際は、基体1と2との間に印加する電圧は、対象物を検出できる印加電圧範囲で、媒質もしくは検出対象物が破壊する電圧より低くなるように選ぶことが望ましい。
【0016】
図1で、基体1と2は、基体1と2との間隙を規定する厚さの絶縁体4、5で結合されている。この構造では、基体1と2との間の距離は、絶縁体4、5の厚さにより規定されているため、所望の距離の間隙を容易に形成できる。図1では、基体1と2との間の距離が絶縁体4、5の厚さと同等な例が示されているが、基体1と2との間の距離は、絶縁体4、5の厚さと異なっていても差し支えない。すなわち、基体1と2との間の距離は、絶縁体4、5の厚さより小さくても、もしくは大きくても差し支えない。この構造でも、基体1と2との間の距離は、絶縁体4、5の厚さにより規定され、所望の距離の間隙を容易に形成できる。
【0017】
図1で、間隙は、基体1、2、および絶縁体3、4により画定されて形成されている。すなわち、間隙の大きさは、基体1と2との間の距離、および絶縁体3と4との間の距離により規定されている。この構造では、間隙を検出対象物3が通過する路である孔として使用でき、基体および基体間距離を規定する絶縁体が孔を形成する構造の一部であるため、検出部を小型化できる。また、検出装置全体の装置構成を簡素にすることも可能である。
【0018】
図1で、間隙の大きさは、検出対象物3の大きさにより所定の大きさに選んで形成されている。この構造では、基体1と2との間の距離、絶縁体4と5との間の距離、および検出対象物3の通過路である孔の長さは、検出対象物3の大きさより大きく形成されており、検出対象物3は間隙の中に入ることができる。そして、この構造では、基体1と2との間の距離は、検出対象物3の大きさより大きく選んで形成されているが、検出対象物3の大きさに近くすることにより、感度を高くすることができる。電気絶縁性の媒質中の電気伝導性の検出対象物を検出する際は、基体1と2との間の距離は、検出対象物3の大きさより大きいが、検出対象物3の大きさに近くすることにより、基体1と2との間に所定の電圧を印加した場合、検出対象物3は基体1もしくは基体2に電気的に直接接触するために、もしくは検出対象物3と基体1もしくは基体2との距離が小さいため電子のトンネル効果による検出対象物3と基体1もしくは基体2との間のトンネル電流が大きくなるために、検出対象物3を流れる電流が大きくなるので、電流を容易に測定できる。ここで、電気絶縁性の媒質中の電気伝導性の検出対象物を検出する際は、基体1と2との間の電流は基体1、検出対象物、および基体1を電流が流れ、絶縁体4には電流が流れないので、検出対象物の存在もしくは通過を検出できる。また、電気伝導性の媒質中の電気絶縁性の検出対象物を検出する際は、基体1と2との間の電流は基体1、媒質、および基体2を電流が流れ、絶縁体4には電流が流れないので、検出対象物を検出できる。例えば、図1で、基体1と2との間の距離が70nm、絶縁体4と5との距離が130nm、孔の長さが1mmの構造の検出部をガス容器内に設置して、容器内に窒素ガスを流入し、基体1と2との間に直流電源9によって3Vの電圧を印加したときの電流測定部11によって測定される電流は1pAである。媒質として窒素ガスを流入し、検出対象物3として大きさが70nmより小さいが同等に近い銀粒子を容器内に流入し、銀粒子が間隙に導入されたときの3Vの電圧での電流は100pAである。したがって、電流の変化を測定することにより検出対象物を検出できる。
【0019】
図1で、基体1と2との間の距離、絶縁体4と5との間の距離、および孔の長さは、検出対象物3の大きさより大きく形成されているが、検出対象物3の大きさと同等に近く形成されている場合は、高感度で検出対象物3を1個ずつ検出することができる。
【0020】
図1で、孔の長さが、検出対象物3の大きさより大きいが同等に近い基体1と2の距離および絶縁体4と5の距離より大きく形成されている場合は、高感度で検出対象物3を1個もしくは複数を同時に検出することができる。検出された対象物の個数によって、間隙の大きさにより検出対象物の濃度を求めることができる。
【0021】
図1で、絶縁体4と5との間の距離が、検出対象物3の大きさより大きいが同等に近い基体1と2との間の距離および孔の長さより大きく形成されている場合は、高感度で検出対象物3を1個もしくは複数を同時に検出することができる。
【0022】
図1で、絶縁体4と5との間の距離および孔の長さが、検出対象物3の大きさより大きいが同等に近い基体1と2との間の距離より大きく形成されている場合は、高感度で検出対象物3を1個もしくは複数を同時に検出することができる。
【0023】
図1で、基体1および2の少なくとも一方の間隙に面する表面の面積が、基体1と2との最短距離の二乗と同等もしくはより大きく形成されている場合は、検出対象物3を1個もしくは複数を同時に検出することができる。ここで、感度を高くするためには、基体1と2との間の距離を検出対象物3の大きさより大きくするが、同等に近くすることが望ましい。
【0024】
図1で、基体1が金属もしくは金属半導体化合物、基体2が半導体で形成されている場合は、基体1、間隙、および基体2の構造は、金属−絶縁体−半導体(MOS)ダイオードと同様な動作が可能である。したがって、ダイオードと同様な電流−電圧特性、コンダクタンス−電圧特性、もしくはキャパシタンス−電圧特性を測定することにより、間隙中の検出対象物3を検出もしくは分析できる。
【0025】
図1で、基体1と2との間の距離が10nm程度より小さく形成されている場合、本発明の検出装置の検出部を容器内に設置して、容器内を超高真空度に真空排気したとき、基体1と2との間に電圧を印加することにより電子のトンネル効果によって基体1と2との間にトンネル電流が流れる。検出対象物が間隙中に導入されたときは、基体1と2との間のトンネル抵抗が小さくなるために、所定の電圧でトンネル電流が大きくなることが可能なので、検出対象物を検出できる。また、媒質のみが間隙中に導入されたときも、トンネル電流が大きくなることが可能である。媒質中の検出対象物を検出する際は、間隙中に媒質のみが存在するときと間隙中に検出対象物が導入されたときとでトンネル電流が変化することが可能なので、間隙中における検出対象物の存在もしくは通過を検出することができる。ここで、媒質のトンネル抵抗は検出対象物とは大きく異なることが望ましい。さらに、トンネル抵抗と電圧との関係を測定することにより、間隙中の検出対象物を分析もしくは同定することができる。
【0026】
図1で、基体1と2との間の距離が10μmから100μmに形成されている場合は、血球、花粉、もしくは粒子が高感度で検出できる。図1で、基体1と2との間の距離が1μmから10μmに形成されている場合は、大腸菌、バクテリア、もしくは粒子が高感度で検出できる。図1で、基体1と2との間の距離が100nmから1μmに形成されている場合は、インフルエンザウイルスもしくは粒子を高感度で検出できる。図1で、基体1と2との間の距離が10nmから100nmに形成されている場合は、たんぱく質、酵素、もしくは粒子を高感度で検出できる。図1で、基体1と2との間の距離が1nmから10nmに形成されている場合は、デオキシリボ核酸(DNA)、たんぱく質、脂肪酸分子、もしくはフラーレン分子を高感度で検出できる。図1で、基体1と2との間の距離が0.1nmから1nmに形成されている場合は、水素分子、窒素分子、酸素分子、水分子、アルゴン原子、一酸化炭素分子、もしくはビスフェノールAが間隙に入り、高感度で検出できる。ここで、基体1と2との間の間隙に複数の同じ物質の検出対象物が導入されても、物質が異なると基体1と2との間の電流の電圧との関係が異なることが可能であるので、検出対象物の物質を同定できる。しかし、間隙に複数の同じ物質の検出対象物が導入された場合は、間隙中での複数の検出対象物の並び方により基体1と2との間の電流の大きさが異なることが可能であるので、間隙の大きさは検出対象物が1個ずつしか導入されない大きさにすることが望ましい。すなわち、高い信頼性で検出対象物を検出するためには、間隙の大きさを検出対象物の大きさより大きいが、同等に近くすることが望ましい。基体1と2との間隙を通る最短距離が0.1nmから100μmであることが望ましく、0.1nmから10μmであることがより望ましく、0.1nmから1μmであることがより望ましく、0.1nmから100nmであることがより望ましく、0.1nmから10nmであることがより望ましく、0.1nmから1nmであることがより望ましい。
【0027】
図1で、基体1と2との間の距離もしくは絶縁体4と5との間の距離が孔の長さ方向に沿って変化して形成されている場合、孔の形状により検出対象物が孔を通過する時の電流の変化が異なることが可能である。したがって、異なる形状の孔を検出対象物が通過した時に測定された電流の変化を比較することにより、検出対象物を分析することができる。
【0028】
図1で、絶縁体4、5は光が透過するので、検出部の外部から検出対象物もしくは媒質に光を照射することができる。また、基体1および2の少なくとも一方が透明導電物で形成されている場合は、光を透明な基体を透過させて検出対象物もしくは媒質に照射することができる。アルゴンレーザ、半導体レーザ、キセノンランプ、水銀ランプ等の光源からの適当な波長の光を検出対象物もしくは媒質に照射することにより、光導電効果によって基体1と2との間の電流を大きくできるので、感度を高くすることができる。さらに、電流と光の波長との関係を測定することにより、検出対象物を分析することができる。また、検出対象物もしくは媒質からの光を検出部の外部の光検出装置により受光できるので、検出対象物の光吸収もしくは蛍光を測定でき、光学顕微鏡観察もできるので、検出対象物の分析が容易になる。
【0029】
【実施例2】
図2は、本発明の第2の実施例を示す検出装置の断面図である。図2で、6、7は電気絶縁膜である。すなわち、6、7は、シリコン酸化物等の半導体酸化物、シリコン窒化物等の半導体窒化物、シリコンカーバイト等の半導体炭化物、アルミナ、サファイア、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル等の金属酸化物、窒化アルミニウム等の金属窒化物、もしくはフォトレジスト、ポリイミド、ポリテトラフロロエチレン等の電気絶縁性有機物である。
【0030】
図2で、絶縁膜6、7は不活性膜もしくは不動態膜であるため、検出対象物3と化学反応しにくい、検出対象物の構造が崩れにくい、もしくは検出対象物3が付着しにくいために、絶縁膜6、7の間隙に接する表面は安定であるので、信頼性の高い検出装置となる。この構造では、絶縁膜を流れる電流が小さいために、媒質および検出対象物がキャパシタンスを測定するために十分な電気絶縁性を有していない際に、基体1と2との間のキャパシタンスを測定することにより検出対象物3を検出することができる。
【0031】
図2で、絶縁膜6、7の厚さが0.2nmから10nmに形成されている場合は、絶縁膜6、7を電子のトンネル効果による電流が流れることができるので、媒質もしくは検出対象物3を流れる基体1と2との間の電流を測定することにより検出対象物3を検出することができる。また、基体1と2との間に所定の電圧を印加した場合、基体1、絶縁膜6と間隙中の電気絶縁性の媒質、電気伝導性の検出対象物3、間隙中の電気絶縁性の媒質と絶縁膜7、および基体2の間を電子の共鳴トンネル効果による電流、もしくは基体1、絶縁膜6、間隙中の電気伝導性の媒質、絶縁膜7、および基体2の間を電子の共鳴トンネル効果による電流が流れるので、検出対象物3を検出することができる。絶縁膜6、7の厚さが薄いほど、絶縁膜6,7を流れる電流が大きいので、絶縁膜6、7の厚さが0.2nmから5nmが望ましく、0.2nmから1nmがより望ましい。
【0032】
【実施例3】
図3は、本発明の第3の実施例を示す検出装置の断面図である。図3で、基体1に正の電圧を、基体2に負の電圧を印加した場合、絶縁膜6は不活性膜であるために、検出対象物3と化学反応しにくく、陽極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。また、基体1に負の電圧を、基体2に正の電圧を印加した場合、陰極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。
【0033】
【実施例4】
図4は、本発明の第4の実施例を示す検出装置の断面図である。図4で、1、2a、2b、・・・、2nは電気伝導性の基体、3a、3b、・・・、3nは各々大きさの異なる検出対象物、4a、4b、・・・、4n、5a、5b、・・・、5nは絶縁体、9a、9b、・・・、9nは直流電源、10a、10b、・・・、10nは交流電源、11a、11b、・・・、11nは直流電流測定部もしくは交流電流測定部、12は電気配線である。
【0034】
図4で、基体2aと基体2bとの間の距離は、基体1と2aとの間の距離より小さく形成されている。この構造では、検出対象物3aは、基体1と2a、および絶縁体4aと5aで形成される間隙に入ることができるが、基体2aと2b、および絶縁体4bと5bで形成される間隙に入ることができない。一方、検出対象物3bは、基体1と2a、および絶縁体4aと5aで形成される間隙に入ることができ、基体2aと2b、および絶縁体4bと5bで形成される間隙に入ることができる。しかし、検出対象物3bが基体1と2a、および絶縁体4aと5aで形成される間隙に入った場合、検出対象物3bと基体1もしくは基体2aとの距離が、検出対象物3aと基体1もしくは基体2aとの距離より大きく、媒質より電気伝導性の高い検出対象物を検出する際、検出対象物3bを流れる基体1と2aとの間の電流が、検出対象物3aを流れる基体1と2aとの間の電流より小さくなるために、検出対象物3bの大きさが検出対象物3aとは異なることを検出できる。また、媒質より電気伝導性の低い検出対象物を検出する際は、検出対象物3bが間隙に入った場合の基体1と2aとの間の電流が、検出対象物3aが間隙に入った場合より大きくなるために、検出対象物3bの大きさが検出対象物3aとは異なることを検出できる。したがって、直流電源9a、9b、・・・、9nおよび交流電源10a、10b、・・・、10nの少なくとも一方の電源によって、基体1と2a、基体2aと2b、・・・の間に所定の電圧を印加して、各々の間の電流を直流電流測定部もしくは交流電流測定部11a、11b、・・・、11nによって測定することにより、大きさの異なる検出対象物を同時に検出できる検出装置となる。
【0035】
【実施例5】
図5は、本発明の第5の実施例を示す検出装置の断面図である。図5で、間隙は基体1、2および絶縁体4により画定されて形成されているために、検出対象物3が入りやすい検出装置となる。また、液体媒質中の検出対象物を検出する際は、液体媒質中に絶縁体4を浸漬せずに、基体1と2のみを浸漬することにより、間隙に面する絶縁体4の表面に沿って流れる漏れ電流を小さくできるので、感度の高い検出装置となる。図5では、基体1と2との間の距離が絶縁体4の厚さと同等な例が示されているが、間隙に面する基体1と2との間の距離は、絶縁体4の厚さと異なっていてもよく、絶縁体4の厚さより小さくても、もしくは大きくてもよい。また、基体1の表面の一部とこの一部と相面する基体2の一部の表面との距離は、絶縁体4の厚さより小さくても、もしくは大きくてもよい。この構造では、基体1と2との間の距離が最も小さい領域の間で電流が流れ、この領域の間の検出対象物を検出できる。例えば、基体1および2の先端部に近い領域の表面間の距離が絶縁体4の厚さより小さい構造では、この領域の表面間の検出対象物を検出できる。また、基体1および2の表面間の距離が、絶縁体4に近い領域では絶縁体4の厚さと同等であり、絶縁体4から離れた領域では離れる距離に応じて段階的に大きくなるように、基体1および2の間隙に面する表面が階段状に形成された構造では、検出対象物の大きさに近い表面間距離の領域の間で電流が流れ、検出対象物を検出できる。この構造では、各領域の表面間の距離によって高い感度で検出できる検出対象物の大きさの範囲を設定できるので、所定の範囲の大きさの検出対象物を高感度で検出できる検出装置となる。この構造において、絶縁体4から離れる距離に応じて表面間の距離が段階的に大きくなるように、基体1および2の一方の厚さが階段状に薄く形成されていればよく、他方の厚さは均一でもよい。
【0036】
【実施例6】
図6は、本発明の第6の実施例を示す検出装置の断面図である。図6で、絶縁膜6、7は不活性膜であるために、信頼性の高い検出装置となる。
【0037】
【実施例7】
図7は、本発明の第7の実施例を示す検出装置の断面図である。図7で、基体1に正の電圧を、基体2に負の電圧を印加した場合、絶縁膜6は不活性膜であるために、陽極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。また、基体1に負の電圧を、基体2に正の電圧を印加した場合、陰極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。
【0038】
【実施例8】
図8は、本発明の第8の実施例を示す検出装置の断面図である。図8で、3aは検出対象物、3bは検出対象物3aより大きさが小さい検出対象物である。図8で、基体2aと基体2bとの間の距離は、基体1と2aとの距離より小さく形成されている。この構造では、検出対象物が間隙に入りやすく、かつ大きさの異なる検出対象物を同時に検出できる検出装置となる。
【0039】
【実施例9】
図9は、本発明の第9の実施例を示す検出装置の断面図である。図9で、間隙は基体1、2および絶縁体4により画定されて形成されているために、基体1と2との最短距離より大きな検出対象物を検出できるので、大きさの異なる検出対象物を検出できる検出装置となる。図9では、間隙に面する基体1の表面と間隙に面する絶縁体4および基体2の表面とがなす角が直角の例が示されているが、直角より大きくてもよく、小さくてもよい。
【0040】
【実施例10】
図10は、本発明の第10の実施例を示す検出装置の断面図である。図10で、絶縁膜6、7は不活性膜であるために、信頼性の高い検出装置となる。
【0041】
【実施例11】
図11は、本発明の第11の実施例を示す検出装置の断面図である。図11で、基体1に正の電圧を、基体2に負の電圧を印加した場合、絶縁膜6は不活性膜であるために、陽極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。また、基体1に負の電圧を、基体2に正の電圧を印加した場合、陰極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。
【0042】
【実施例12】
図12は、本発明の第12の実施例を示す検出装置の断面図である。図12で、基体1に正の電圧を、基体2に負の電圧を印加した場合、絶縁膜7は不活性膜であるために、陰極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。また、基体1に負の電圧を、基体2に正の電圧を印加した場合、陽極のみで反応しやすい検出対象物を検出する際、信頼性の高い検出装置となる。
【0043】
【実施例13】
図13は、本発明の第13の実施例を示す検出装置の断面図である。図13で、基体1と2aおよび基体1と2bとの間に所定の電圧を印加することにより各々の間の電流を同時に測定できるので、検出対象物3の大きさを検出できる検出装置となる。
【0044】
【実施例14】
図14は、本発明の第14の実施例を示す検出装置の断面図である。図14で、基体1と2との間の距離を絶縁体4、5と絶縁膜6および7の厚さにより規定でき、検出対象物3の大きさに近い所望の距離の間隙を容易に形成できるため、感度の高い検出装置となる。
【0045】
【実施例15】
図15は、本発明の第15の実施例を示す検出装置の断面図である。図15で、1o、1p、2o、2pは電気伝導性の基体である。図15で、基体1oと1pとによりおよび基体2oと2pとにより構造物もしくは結合物が形成されている。この構造では、基体1o、2oは、検出対象物3に合わせて検出対象物3と基体1oもしくは基体2oとの間で大きな電流が流れる金属、金属半導体化合物、もしくは半導体で形成されているために、感度の高い検出装置となる。また、基体1p、2pは、剛性の高い金属、金属半導体化合物、もしくは半導体で形成されているために、間隙の基体1oと基体2oとの間の距離の変動が小さく、雑音が小さいので、感度の高い検出装置となる。ここで、検出対象物によりもしくは印加電圧の極性により、基体1oと1pおよび基体2oと2pの少なくとも一方が構造物もしくは結合物であればよく、他方が単体でもよい。
【0046】
【実施例16】
図16は、本発明の第16の実施例を示す検出装置の断面図である。図16で、基体1pの間隙側の表面が基体1oの層で被覆され、および基体2pの間隙側の表面が基体2oの層で被覆されて、基体1oと1pとによりおよび基体2oと2pとにより構造物もしくは結合物が形成されている。この構造では、基体1p、2pは、剛性の高い金属、金属半導体化合物、もしくは半導体で形成され、剛性の高い絶縁体4で結合されているために、間隙の基体1oと基体2oとの間の距離の変動が小さく、雑音が小さいので、感度の高い検出装置となる。
【0047】
【実施例17】
図17は、本発明の第17の実施例を示す検出装置の正面図および断面図である。図17で、1a、1b、・・・、1n、2a、2b、・・・、2nは電気伝導性の基体、3a、3b、・・・、3nは各々大きさの異なる検出対象物、4a、4b、・・・、4nは絶縁体、8は電気絶縁性の支持体である。すなわち、8は、シリコン酸化物等の半導体酸化物、シリコン窒化物等の半導体窒化物、シリコンカーバイト等の半導体炭化物、アルミナ、サファイア、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル等の金属酸化物、窒化アルミニウム等の金属窒化物、石英、ホウ珪酸等のガラス、雲母、もしくはポリテトラフロロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリジメチルシロキサン等の電気絶縁性有機物である。
【0048】
図17で、基体1bと基体2bとの間の距離は、基体1aと基体2aとの間の距離より小さく形成されている。この構造では、基体1aと2a、基体1bと2b、・・・の間に所定の電圧を印加して、各々の間の電流を測定することにより、大きさの異なる検出対象物を同時に検出できる検出装置となる。
【0049】
【実施例18】
図18は、本発明の第18の実施例を示す検出装置の正面図および断面図である。図18で、8は絶縁性の支持体である。図18で、基体1、2は剛性の高い支持体8上に形成されているために、間隙の基体1と2との間の距離の変動が小さく、雑音が小さいので、感度の高い検出装置となる。
【0050】
【実施例19】
図19は、本発明の第19の実施例を示す検出装置の正面図および断面図である。図19で、絶縁膜6、7は不活性膜であるために、信頼性の高い検出装置となる。
【0051】
【実施例20】
図20は、本発明の第20の実施例を示す検出装置の正面図および断面図である。図20で、1a、1b、・・・、1n、2a、2b、・・・、2nは電気伝導性の基体、3は検出対象物、4、4a、・・・、4m、5a、・・・、5mは絶縁体、8は絶縁性の支持体である。図20で、基体1bと基体2bとの間の距離は、基体1aと基体2aとの間の距離と同等に形成されているために、基体1aと2a、1bと2b、・・・、1nと2nとの間に所定の電圧を印加して、各々の間の電流を測定することにより、検出対象物3の位置、検出対象物の空間分布、もしくは検出対象物の濃度を測定できる検出装置となる。図20では、基体1aと2a、1bと2b、・・・、1nと2nとの間の距離が同等な例が示されているが、異なっていてもよい。例えば、基体1bと2bとの間の距離は、基体1aと2aとの間の距離より大きく、支持板8から離れる距離に応じて基体間の距離が段階的に大きくなるように形成された構造では、大きさの異なる検出対象物を同時に検出できる検出装置となる。ここで、各基体間の距離は、絶縁体4の厚さを支持板8から離れる距離に応じて基体間の距離が段階的に大きくなるように厚く形成することによって規定できる。
【0052】
【実施例21】
図21は、本発明の第21の実施例を示す検出装置の正面図および断面図である。図21で、絶縁性の支持体8に検出対象物3の流路となる孔が形成され、基体1および2は孔の近傍に形成されているために、感度の高い検出装置となる。
【0053】
【実施例22】
図22は、本発明の第22の実施例を示す検出装置の正面図および断面図である。図22で、絶縁体4に検出対象物3の流路となる孔が形成され、基体2は絶縁体4の基体1とは反対側に絶縁体4に接触して形成され、かつ基体1および2は孔の近傍に形成されているために、感度の高い検出装置となる。
【0054】
【実施例23】
図23は、本発明の第23の実施例を示す検出装置の断面図である。図23で、1、2q、2rは電気伝導性の基体、3は検出対象物、4、5は絶縁体である。この構造では、基体1と2qとの間の距離は、後述するように製造工程で絶縁体の薄膜の厚さにより規定されて形成され、また絶縁体4と5との間の距離は、基体1、2qの厚さにより規定されているため、所望の大きさの間隙を容易に形成できる。図23では、絶縁体4と5との間の距離が、基体1、2qの厚さと同等な例が示されているが、絶縁体4と5との間の間隙を通る距離は、基体1、2qの厚さより小さくてもよく、もしくは大きくてもよい。絶縁体4と5との間の間隙を通る距離が、基体1、2qの厚さより小さく形成されている場合は、基体1と2qとの間の一部に絶縁体が残り、基体1と2qは基体1と2qとの間の距離を規定する厚さの絶縁体によっても結合されている。また、 図23で、基体2rは基体2qと接触して形成されているために、基体2rは2qの電極となり、安定な配線となり、信頼性の高い検出装置となる。
【0055】
次に、図1の検出装置を製作するための製造工程の一例を図24に示す。基体1および2にシリコン基板を用いた場合につき説明する。図24(a)に示すようにシリコン基板1の表面を熱酸化により所定の厚さのシリコン酸化物層を形成した後、図24(b)の間隙に相当する領域の酸化物をリソグラフィおよびドライエッチングもしくはウェットエッチングにより除去する。ここで、シリコン酸化物は、化学気相堆積(CVD)法により形成してもよい。シリコン酸化物4の厚さが100nmから100μm程度の場合は、板状の100μm程度より厚さが厚いシリコン酸化物を基体1に接着した後、化学的機械研磨(CMP)法もしくはプラズマエッチング法により所定の厚さまでシリコン酸化物を除去することにより形成できる。シリコン酸化物4の厚さが10nmから10μm程度の場合は、熱CVD法、プラズマCVD法、スパッタリング堆積法、もしくは塗布法により基体1の上に堆積できる。シリコン酸化物4の厚さが0.1nmから1μm程度の場合は、熱酸化法により形成でき、0.1nmから10nm程度の場合は、プラズマ酸化法により形成できる。次に、図24(c)に示すようにシリコン基板1とウェットクリーニングにより洗浄したシリコン基板2を相互の表面を向かい合わせて貼り合わせる。続いて、図1の検出装置の構造は、貼り合わせた基板を窒素ガス、酸素ガス、もしくは水分を含有する窒素ガスもしくは酸素ガス中で熱処理することにより、基板2の表面と酸化物4および5の表面とを結合もしくは接着することにより製作できる。基板1もしくは基板2の間隙に面する表面に熱酸化膜が形成された場合は、熱酸化膜をドライエッチングもしくはウェットエッチングにより除去する。ここで、基板2と酸化物4および5との接着は、図24(c)に示していない金属もしくは有機物の接着剤を用いて接着してもよい。基板1もしくは基板2と電気配線との電気接触抵抗が大きい場合は、基板1もしくは基板2の所定の表面近傍に不純物のイオン注入および活性化アニールで低抵抗領域を形成し、リソグラフィ、エッチング、およびクリーニングにより所定の基板表面を露出して真空蒸着法もしくはスパッタリング堆積法で金属電極を形成し、ワイヤボンディング法で電極とアルミニウム線もしくは金線とを接続する。ここで、電極金属は、基体1もしくは基体2の低抵抗領域との接触抵抗が小さいものを選ぶことが望ましい。図24では、基板1と2との間の距離が酸化物4、5の厚さと同等な例が示されているが、基板1と2との間の間隙を通る距離は、酸化物4、5の厚さと異なっていても差し支えない。すなわち、基板1と2との間の間隙を通る距離は、酸化物4、5の厚さより小さくても、もしくは大きくても差し支えない。基板1と2との間の間隙を通る距離が酸化物4、5の厚さより小さい構造は、基板1もしくは基板2の酸化物4、5に面する領域をリソグラフィおよびエッチングにより所定の深さまで除去した後、上記の工程により製造できる。また、基板1と2との間の間隙を通る距離が酸化物4、5の厚さより大きい構造は、基板1もしくは基板2の間隙に面する領域をリソグラフィおよびエッチングにより所定の深さまで除去した後、上記の工程により製造できる。図1の検出装置の構造は、図24(a)の構造を製作し、基体2を接着した後、リソグラフィおよびエッチングもしくはレーザーアブレーション加工により絶縁体4の間隙に相当する部分を除去することによっても製造できる。
【0056】
図2の検出装置は、図24(c)に示す構造を形成した後、熱酸化により基板1および2の間隙に面する表面に所定の厚さのシリコン酸化膜を形成することにより製造できる。ここで、シリコン酸化膜は、化学気相堆積法により形成してもよい。
【0057】
図3の検出装置は、図24(b)に示す構造を形成した後、熱酸化により基板1の間隙に面する表面に所定の厚さのシリコン酸化膜を形成することにより製造できる。
【0058】
図4の検出装置は、図24(c)に示す構造の基板2の表面と、図24(b)に示す構造と同様な構造の酸化物4および5の表面とを向かい合わせて接着し、この接着工程を繰り返すことにより製造できる。
【0059】
図5、6、7、8、9、11、および13の検出装置は、上記の方法により製造できる。
【0060】
図10および12の検出装置は、熱酸化により基板2の間隙に面する表面に所定の厚さのシリコン酸化膜を形成することにより製造できる。
【0061】
図14の検出装置は、熱酸化により基板1および2の表面に所定の厚さのシリコン酸化膜を形成することにより製造できる。
【0062】
図15の検出装置は、化学気相堆積法もしくはスパッタリング堆積法により基板1および2の表面に基体材料の層を形成して基体の構造物を製作することにより製造できる。基体構造物と酸化物の結合もしくは接着は、水素ガス、窒素ガス、もしくはアルゴンガス中で熱処理することにより接着してもよく、接着剤を用いて接着してもよい。
【0063】
図16の検出装置は、化学気相堆積法もしくはスパッタリング堆積法により基板1および2の表面に基体材料の層を形成した後、層の酸化物に面する領域をリソグラフィおよびエッチングにより除去して基体の構造物を製作することにより製造できる。
【0064】
図17の検出装置は、図5に示す構造と同様な構造で酸化物の厚さが異なる、すなわち基板間の距離が異なる構造を複数個製作した後、支持板に各々の基板の一方を接着することにより製造できる。
【0065】
図18の検出装置は、図5に示す構造と同様な構造を製作した後、支持板に基体の両方を接着することにより製造できる。
【0066】
図19の検出装置は、図5に示す構造と同様な構造を製作し、熱酸化により基板の間隙に面する表面を含む表面に所定の厚さのシリコン酸化膜を形成し、基板の支持板に面する表面を含む表面上のシリコン酸化膜をエッチングにより除去した後、支持板に基板の両方を接着することにより製造できる。ここで、図19の検出装置は、図5に示す構造と同様な構造を製作し、支持板に基体の両方を接着した後、熱酸化により基板の間隙に面する表面を含む表面に所定の厚さのシリコン酸化膜を形成してもよい。
【0067】
図20の検出装置は、図18に示す構造と同様な構造を製作した後、図5に示す構造と同様な構造を複数個製作し、各々の基板の両方を酸化物を介して接着することにより製造できる。
【0068】
図21の検出装置は、リソグラフィおよびエッチングにより、もしくはレーザーアブレーション加工により、支持板に貫通孔を形成した後、図18の検出装置を製造する方法と同様な方法により製造できる。
【0069】
図22の検出装置は、リソグラフィおよびエッチングにより、もしくはレーザーアブレーション加工により、板状の絶縁体に貫通孔を形成した後、基板を絶縁体板の両側の表面に接着することにより製造できる。
【0070】
図23の検出装置を製作するための製造工程の一例を図23を用いて説明する。シリコン酸化物もしくは石英の板状の絶縁体4に、所定の厚さのシリコンの板状の基体1を接着した後、熱酸化法、化学気相堆積法、もしくはスパッタリング堆積法により基体1の間隙に面する表面を含む表面に所定の厚さのシリコン酸化物の絶縁体の薄膜を形成する。次に、シリコンの基体2qを絶縁体4と絶縁体薄膜に接着し、エッチングにより基体1の絶縁体5に面する表面上の絶縁体薄膜を除去し、間隙に相当する領域の絶縁体薄膜を所定の深さまで除去した後、シリコン酸化物もしくは石英の絶縁体5を基体1と2qに接着する。続いて、図23の検出装置の構造は、絶縁体5、基体2q、および絶縁体4の表面上に、化学気相堆積法もしくはスパッタリング堆積法によりシリコンの基体材料2rを堆積することにより製作できる。絶縁体4と5との間の間隙を通る距離が、基体1、2qの厚さより小さい構造は、間隙に相当する領域の絶縁体の絶縁体4に面する領域を残すことにより製造できる。また、絶縁体4と5との間の間隙を通る距離が、基体1、2qの厚さより大きい構造は、間隙に相当する領域の絶縁体および間隙に面する絶縁体4の領域を除去することにより製造できる。
【0071】
以上のようにして本発明の検出装置が製作されるが、以上の方法に限らず他のいかなる方法で形成してもよい。
【0072】
図25は、第1の実施例の検出装置の検出電流変化量と検出印加電圧との関係を示す図である。図25の横軸は検出印加電圧を表し、縦軸は検出電流変化量を表している。ここで、検出電流変化量は、検出装置の検出部をガス容器内に設置して、容器内に99.999%の純度の窒素ガスを1気圧で流入したときの所定の印加電圧での検出電流を測定しておき、容器内の酸素ガスが20%と水分が2%になるように窒素ガス、酸素ガスおよび水分を1気圧で流入したときに同じ印加電圧での検出電流の増加変化量である。基体はリンドープドn型シリコン基板である。絶縁体はシリコン酸化物の薄膜である。シリコン酸化物の厚さは4.4nmであり、間隙を通る基体間の距離は4.4nmである。ここで、シリコン酸化物の薄膜は、例えば酸素ガス中のシリコン基板の900°Cでの熱酸化により形成され、シリコン酸化物の厚さは図26に示すように熱酸化工程のシリコン酸化膜厚と熱酸化時間との関係によって熱酸化時間により制御され、形成されている。間隙を通る絶縁体間の距離は5mmであり、間隙の孔としての長さは10mmである。基体電極としてはアルミニウムが使用されている。第1の実施例の検出装置は、所定の印加電圧で検出電流が変化を示し、気体分子を検出していることがわかる。さらに、検出電流変化量が検出印加電圧による変化を示し、気体分子を分析できる。
【0073】
なお、第2から第23の実施例の検出装置においても、図25に示すものと同様な結果が得られている。
【0074】
【発明の効果】
本発明の検出装置は、以上説明したように、基体間の距離が絶縁体の厚さにより高い精度で規定されるため、基体間の距離が検出対象物の大きさより大きいが検出対象物の大きさに近くなるように基体を高い精度で配置できるので、容易に高感度化することができる。また、従来の技術では実現できなかったような小さい基体間距離に基体が高い精度で配置できるので、従来の技術が検出対象としていた検出対象物の大きさより小さい検出対象物を高感度で容易に検出できる。さらに、基体間の距離が絶縁体の厚さにより高い精度で規定されるため、基体間の距離を規定する絶縁体の大きさを小さくできるので、検出部もしくは検出装置全体を小型にすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図2】本発明の第2の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図3】本発明の第3の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図4】本発明の第4の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図5】本発明の第5の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図6】本発明の第6の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図7】本発明の第7の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図8】本発明の第8の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図9】本発明の第9の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図10】本発明の第10の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図11】本発明の第11の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図12】本発明の第12の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図13】本発明の第13の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図14】本発明の第14の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図15】本発明の第15の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図16】本発明の第16の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図17】本発明の第17の実施例の検出装置の正面図および断面構造図である。
【図18】本発明の第18の実施例の検出装置の正面図および断面構造図である。
【図19】本発明の第19の実施例の検出装置の正面図および断面構造図である。
【図20】本発明の第20の実施例の検出装置の正面図および断面構造図である。
【図21】本発明の第21の実施例の検出装置の正面図および断面構造図である。
【図22】本発明の第22の実施例の検出装置の正面図および断面構造図である。
【図23】本発明の第23の実施例の検出装置の断面構造図である。
【図24】本発明の検出装置の製造工程を示す断面図である。
【図25】本発明の第1の実施例の検出装置の検出電流変化量と検出印加電圧との関係を示す図である。
【図26】本発明の検出装置の製造工程のシリコン酸化膜厚と熱酸化時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 基体
2 基体
3 検出対象物
4 絶縁体
5 絶縁体
6 絶縁膜
7 絶縁膜
8 支持体
9 直流電源
10 交流電源
11 電流測定部
12 電気配線
Claims (18)
- シリコン材料から成る第1の基体と、前記第1の基体に結合された、前記第1の基体の熱酸化物、前記第1の基体の熱窒化物、前記第1の基体の熱炭化物、もしくはこれらの化合物から成る電気絶縁体と、前記第1の基体から電気的に絶縁されて前記絶縁体に結合された、シリコン材料から成る第2の基体と、前記第1の基体と前記第2の基体との間に設けられた間隙を有する検出部を備え、前記第1の基体と前記第2の基体との距離が前記絶縁体の厚さにより規定され、前記第1および第2の基体の少なくとも前記間隙側の前記基体の表面がシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン炭化物、もしくはこれらの化合物から成る電気絶縁膜で被覆されていることを特徴とする検出装置。
- 前記間隙が前記第1の基体の前記絶縁膜の表面と前記第2の基体の前記絶縁膜の表面とで規定されていることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
- 前記間隙が前記第1の基体の前記絶縁膜の表面と、前記第1の基体の前記絶縁膜の表面に平行な前記第2の基体の前記絶縁膜の表面とで規定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
- 前記検出装置は、複数の前記第1および第2の基体の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記検出装置は、一つもしくは複数の前記第1の基体と前記第2の基体の対を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記第1および第2の基体の少なくとも一方が電気絶縁性の支持体に固定されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記絶縁体が孔を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記第1および第2の基体の少なくとも一方が孔を有する前記支持体に固定されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記第1および第2の基体の少なくとも一方が前記孔近傍に配置されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記第1の基体と前記第2の基体との間に流れる電流、もしくは前記第1および第2の基体の少なくとも一方と検出対象物との間に流れる電流がトンネル電流であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記第1および第2の基体の一方、前記間隙、および前記第1および第2の基体の他方がMOSダイオード動作することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記絶縁体もしくは前記絶縁膜は、同じ物質もしくは異なる物質の結合物であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記絶縁膜は、前記第1の基体もしくは前記第2の基体の熱酸化物であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記第1および第2の基体の少なくとも一方の前記間隙に面する表面の面積は、前記第1の基体と前記第2の基体との最短距離の二乗と同等もしくはより大きいことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記検出装置は、直流電源および交流電源の少なくとも一方と、直流電流測定部もしくは交流電流測定部とをさらに備えることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の検出装置。
- シリコン材料から成る第1の基体の表面に前記第1の基体の熱酸化物、前記第1の基体の熱窒化物、前記第1の基体の熱炭化物、もしくはこれらの化合物から成る電気絶縁体を形成する工程と、前記絶縁体の少なくとも一部分を除去する工程とを経て得られる前記第1の基体の前記絶縁体の表面を、シリコン材料から成る第2の基体の表面と貼り合わせ、前記貼り合わせた両基体に熱処理を施して前記絶縁体の表面と前記第2の基体の表面とを結合もしくは接着および前記第1および第2の基体の表面にシリコン酸化物から成る電気絶縁膜を形成することを特徴とする検出装置の製造方法。
- シリコン材料から成る第1の基体の表面に前記第1の基体の熱酸化物、前記第1の基体の熱窒化物、前記第1の基体の熱炭化物、もしくはこれらの化合物から成る電気絶縁体を形成する工程と、前記絶縁体の少なくとも一部分を除去する工程とを経て得られる前記第1の基体の前記絶縁体の表面を、シリコン材料から成る第2の基体の表面と貼り合わせ、前記貼り合わせた両基体に熱処理を施して前記絶縁体の表面と前記第2の基体の表面とを結合もしくは接着する工程と、前記結合もしくは接着した両基体に熱処理を施して前記第1および第2の基体の表面にシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン炭化物、もしくはこれらの化合物から成る電気絶縁膜を形成することを特徴とする検出装置の製造方法。
- 前記シリコン酸化物は、前記第1および第2の基体の少なくとも一方を熱酸化することにより得られることを特徴とする請求項16または17に記載の検出装置の製造方法。
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