JP2015141074A - 微粒子検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気的特性の変化に基づいて気体中の微粒子の状態を安価で正確に検出することができる微粒子検出装置を提供する。
【解決手段】測定対象となる気体空間2内に設置された対向する2つの電極4a,4b間の電気的特性の変化を入力する入力部41と、入力された電気的特性の変化に基づいて、気体空間2内に浮遊する微粒子3の大きさや個数、密度を特定する特定部42とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、空間内に存在する微粒子の状態を電気的な特性に基づいて検出する微粒子検出装置に関する。
近年、微小粒子状物質による健康被害、花粉等によるアレルギー問題、煙草の副流煙による二次被害等により、身体に害を及ぼすことが問題となっており、安価で正確に空気中の微粒子を測定する装置の開発が望まれている。
このような問題に関して、例えば、特許文献1、2に示す技術が開示されている。特許文献1に示す技術は、検査対象となる気体中に含まれる微粒子を捕捉するディスクと、前記ディスクを回転させる回転手段と、前記ディスクに光を照射する光照射手段と、前記ディスクから反射された光を検出する検出手段と備え、前記検出手段で検出される信号の時間的長さと前記ディスクの回転速度から算出される大きさから前記光照射手段から照射される光のスポット径を差し引くことによって、前記微粒子の大きさを算出するものである。
特許文献2に示す技術は、微生物測定装置は、基板31,32間に電極33,34を設け、一方の電極34上に電界歪を作るための構造体35を設けてチャンバ1を構成し、また、チャンバ1の一方の端に試料導入口37を設け、他方の端に流出口38を設け、そして、チャンバ1内を懸濁液で満たし、電極33,34を泳動電源部4に接続して電界を印加するものである。
特開2013−108752号公報 特開2009−192479号公報
特許文献1に示す技術は、光の照射により微粒子を測定できるものの、装置構成が複雑で大型化すると共に、高価なものとなってしまうという課題を有する。また、特許文献2に示す技術は、液体中の微生物を測定するものであり、気体中の微粒子を電気的な特性により測定できるものではない。
本発明は、電気的特性の変化に基づいて気体中の微粒子の状態を安価で正確に検出することができる微粒子検出装置を提供する。
本発明に係る微粒子検出装置は、測定対象となる気体空間内に設置された対向する2つの電極間の電気的特性の変化を入力する入力手段と、入力された前記電気的特性の変化に基づいて、前記気体空間内に浮遊する微粒子の状態を特定する特定手段とを備えるものである。
このように、本発明に係る微粒子検出装置においては、測定対象となる気体空間内に設置された対向する2つの電極間の電気的特性の変化を入力し、入力された情報に基づいて、前記気体空間内に浮遊する微粒子の状態を特定するため、非常に安価で正確な微粒子の検出が可能になるという効果を奏する。
本発明に係る微粒子検出装置は、前記電気的特性の変化が前記電極間の静電容量の変化であり、前記特定手段が、前記静電容量の変化量に応じて前記微粒子の大きさを特定するものである。
このように、本発明に係る微粒子検出装置においては、電気的特性の変化が前記電極間の静電容量の変化であり、前記静電容量の変化量に応じて前記微粒子の大きさを特定するため、対象の気体空間に浮遊している微粒子の大きさを特定することができ、特定された情報を空気等の清浄に効果的に利用することができるという効果を奏する。
本発明に係る微粒子検出装置は、前記電気的特性の変化が前記電極間の静電容量の変化であり、前記特定手段が、前記静電容量の変化のタイミングに応じて前記気体空間内に存在する前記微粒子の個数を特定するものである。
このように、本発明に係る微粒子検出装置においては、電気的特性の変化が前記電極間の静電容量の変化であり、前記静電容量の変化のタイミングに応じて前記気体空間内に存在する前記微粒子の個数を特定するため、対象の気体空間に浮遊している微粒子の数を特定することができ、特定された情報を空気の清浄等に効果的に利用することができるという効果を奏する。
本発明に係る微粒子検出装置は、前記電極のうち一方の電極である第1の電極における先端が球状に突出する形状を有し、当該第1の電極の周囲であって、前記第1の電極に対向して設置される第2の電極から当該第1の電極における前記球状部分よりも離隔する位置に配設される補助電極とを備えるものである。
このように、本発明に係る微粒子検出装置においては、一方の電極である第1の電極における先端が球状に突出する形状を有し、当該第1の電極の周囲であって、前記第1の電極に対向して設置される第2の電極から当該第1の電極における前記球状部分よりも離隔する位置に配設される補助電極とを備えるため、電極間の距離よりも大きい径を有する微粒子が電極間の一部の電界に影響を及ぼす状態で捕捉されたとしても、補助電極による測定情報により、その捕捉状態を判別して認識することが可能になるという効果を奏する。
本発明に係る微粒子検出装置は、対向する2つの前記電極が平板電極であり、
前記微粒子の大きさに応じて前記平板電極の対向面積を異ならせているものである。
このように、本発明に係る微粒子検出装置においては、対向する2つの前記電極が平板電極であり、前記微粒子の大きさに応じて前記平板電極の対向面積を異ならせているため、各平板電極ごとに対象となる気体空間に浮遊している微粒子の大きさとその数を特定することができるという効果を奏する。
本発明に係る微粒子検出装置は、前記特定手段が特定した情報に応じて、前記電極間に捕捉された前記微粒子を解放する解放手段を備えるものである。
このように、本発明に係る微粒子検出装置においては、特定手段が特定した情報に応じて、前記電極間に捕捉された前記微粒子を解放するため、電極間に微粒子が堆積して測定を阻害する要因となるような場合に、堆積している微粒子を解放して再測定を行うことが可能になるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る微粒子検出装置における測定部の一部を示すイメージ図である。 第1の実施形態に係る微粒子検出装置における測定回路の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る微粒子検出装置における演算部のハードウェア構成図である。 第1の実施形態に係る微粒子検出装置における演算部の機能ブロック図である。 第1の実施形態における測定部において微粒子が捕捉された様子を示す第1の図である。 第1の実施形態における測定部において微粒子の径に応じた電極のサイズを示すイメージ図である。 第1の実施形態における測定部において微粒子が捕捉された様子を示す第2の図である。 第1の実施形態における測定部において微粒子が捕捉された様子を示す第3の図である。 第1の実施形態に係る微粒子検出装置における補助電極の構造を示す図である。 第1の実施形態に係る微粒子検出装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る微粒子検出装置について、図1ないし図10を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る微粒子検出装置における測定部の一部を示すイメージ図である。図1において、本実施形態に係る微粒子検出装置1で用いる測定部11は、測定対象となる気体空間2(例えば、室内の空気中等)に浮遊している微粒子3を電気的なエネルギーで捕捉すると共に、電気的特性の変化を測定するものである。測定された情報は、微粒子検出装置の演算部に入力されて微粒子3の大きさや数が特定される。図1に示すように、測定部11は、少なくとも対向する一対の電極4a,4bを備え、電極4a,4b間に微粒子3が捕捉された場合の電極4a,4b間の静電容量の変化を測定する。
すなわち、電極4a,4b間に不均一な電場を発生し、誘電泳動により微粒子3を引きつけて捕捉する。それと同時に、微粒子3を捕捉した際の静電容量の変化を測定する。演算部では、測定したデータに基づいて、微粒子3のサイズごとの統計分布を求めることで、微粒子3のサイズごとの個数を算出する。気体中を浮遊する微粒子はランダムな運動を行いながら電極4a,4bに捕捉されるため、測定開始から微粒子3が捕捉されるまでの時間はポアソン分布にしたがい、微粒子3の気体空間中の密度を算出することが可能となる。
図1に示すように、電極4a,4b間に不均一な電場があると誘電体としての微粒子3は誘電泳動により電界密度が高い電極4aの先端に集まる。詳細な構成は図2を用いて後述するが、測定部11における測定回路(図1においては図示しない)においては、発振器の周波数で断続的に電界を発生し、その向きは同一方向である。また、電界強度の変化も同一方向である。つまり、微粒子3は最終的に電極4aの先端部に捕捉される方向に力が働き、発振器による発振周波数は十分に高いものであるため、安定したエネルギーで電極に吸い寄せられるように見える。
ここで、電極4a,4b間の距離よりも大きい径を有する微粒子3は、電極4a,4b間に進入することができず、電極4a,4b間の距離よりも小さい径を有する微粒子3のみが全体を電極4a,4b間に捕捉されることとなる。電極4a,4b間に誘電体としての微粒子3が捕捉された場合、測定している静電容量が大きく変化し、その変化度合いによる微粒子3の大きさ、又は誘電率の推定が可能となる。
図2は、本実施形態に係る微粒子検出装置における測定回路の構成を示す図である。測定回路20は、電極4a,4bで構成されるコンデンサ21に電流を供給する定電流源22を備える。この定電流源22は、例えば100μAの高精度な素子を用いる。定期的にコンデンサ21に蓄えられた電荷はダイオードスイッチ23の切り替えに応じて放電される。このダイオードスイッチ23の一端は発振器24に接続しており、例えば50%のデューティ比で発振を行う。すなわち、発振器24の発振信号がHiの電圧の場合には、ダイオードスイッチ23のカソード電圧が逆バイアスになり、すべての定電流がコンデンサ21に流れ込む。一方、発振器24の発振信号がLoの電圧の場合には、コンデンサ21に蓄積された電荷が瞬時にダイオードスイッチ23の順方向の向きに放電される。
この変動する充放電の電圧変化は積分回路25により平滑化されて、一定の直流電圧値として電圧測定部26により測定される。積分回路25は、例えばCR積分回路であり、時定数を入力される周波数より十分大きい値で設定することでリップルのない安定した直流電圧が得られる。また、CR積分回路における直列の抵抗を定電流源22からの電流が積分回路25に流れ込まない程度の大きな抵抗値に設定することで、測定に影響を与えることはない。電圧測定部26による測定結果は、演算部27に入力され、演算部27のCPUにより統計処理等の演算処理が行われて、気体空間中の微粒子の状態が特定される。
図3は、本実施形態に係る微粒子検出装置における演算部のハードウェア構成図である。演算部27は、CPU31、RAM32、ROM33、ハードディスク(HDとする)34、通信I/F35、及び入出力I/F36を備える。ROM33やHD34には、オペレーティングシステムや各種プログラムが格納されており、必要に応じてRAM32に読み出され、CPU31により各プログラムが実行される。
通信I/F35は、装置間の通信を行うためのインタフェースである。入出力I/F36は、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力機器からの入力を受け付けたり、プリンタや画面等にデータを出力するためのインタフェースである。この入出力I/F36は、必要に応じてCD−R、DVD−R等のリムーバブルディスク等に対応したドライブを接続することができる。各処理部はバスを介して接続され、情報のやり取りを行う。なお、上記ハードウェアの構成はあくまで一例であり、必要に応じて変更可能である。
図4は、本実施形態に係る微粒子検出装置における演算部の機能ブロック図である。演算部27は、測定部11の電圧測定部26で測定された電圧情報を入力する入力部41と、基本情報記憶部43に予め記憶されている基本情報(例えば、閾値情報や統計処理に必要なパラメータ等の情報)、及び、入力された電圧情報を用いて、気体空間中の微粒子3の状態を特定する特定部42と、特定された状態をディスプレイ45や帳票に印刷して出力する出力制御部44とを備える。
基本情報記憶部43には、静電容量の変化と微粒子3の大きさとの関係を示すデータや、微粒子3の捕捉を認識するための閾値情報や、微粒子3の密度を演算するのに必要なパラメータ等が記憶され、測定された情報を用いて微粒子3の状態を特定することができる。以下、微粒子3の捕捉及び状態を特定する処理について詳細に説明する。
図5は、本実施形態における測定部において微粒子が捕捉された様子を示す第1の図である。図1のイメージ図で示したように、微粒子3の大きさは各種あり、微粒子3の飛散状況を解析するためには、微粒子3の大きさごとに飛散数量密度等を特定する必要がある。微粒子3を電極4a,4b間に捕捉する際には、捕捉するための不均一な電場の広がり幅が微粒子3の径と同程度であることが好ましい。すなわち、図5(A)に示すように、破線で示した電場の広がり幅と微粒子3の径が同程度となることが好ましい。なぜなら、図5に示すような電場の広がりの中で捕捉すれば微粒子3をほとんど包み込み、電場が微粒子3を貫く形で形成され、微粒子3の大きさが対応する静電容量の変化となって現れる。ほとんど全ての電場が微粒子3を貫くとすれば、微粒子3が捕捉されない場合と捕捉された場合とでは、比誘電率の分、静電容量が変化する。つまり、図5(B)に示すように、微粒子3が捕捉された瞬間に静電容量が大きく変化する。この変化の大きさが所定の値より大きい場合(静電容量の所定の閾値を下回った場合)、にある程度の大きさ以上(例えば、電極4a,4b間の距離の半分以上)の微粒子3が捕捉されたと判断することができる。
なお、本実施形態においては、図6に示すように、微粒子3の大きさに応じて複数の電極4a,4bを用意するようにしてもよい。すなわち、上述したように、電場の広がり幅が微粒子3の径と同程度であることが好ましいことから、ターゲットとなる微粒子3のサイズに応じた電極4a,4bを用意する。例えば、図6に示すように、電極4aの径の大きさと電極4a,4b間の距離とがそれぞれ2(n=0〜9)となるような10種類の電極4a,4bを用意しておくことで、1〜1024倍程度のサイズの微粒子3を各種電極4a,4bで捕捉して区別することが可能となる。
また、この場合、電極4a,4bのサイズに応じて微粒子3を捕捉するための電界強度を設定する必要がある。この設定値は、予め演算により求めることができる。具体的には、設定値の演算方法とし、ターゲットとなる微粒子の粒子径がN倍に増えた場合に、電極間に印加する電圧をN倍に増やす必要があり、このとき静電容量もN倍になるため、印加電流×周期の値はN倍に増やす必要がある。実際の設定は、図2における定電流源22の電流値及び/又は発振器24の発振周波数を調整することで簡単に行うことが可能となる。
このように、電場の広がり幅≒電極4aの径=電極4a,4b間の距離という関係に応じてターゲットとする微粒子3が対応付けられるが、ここで問題となるのが、捕捉のターゲットとしている微粒子3の径よりも小さい径の微粒子や大きい径の微粒子の存在である。図7は、本実施形態における測定部において微粒子が捕捉された様子を示す第2の図である。図7(A)は、ターゲットとする微粒子3の径よりも小さい径の微粒子3が捕捉された場合の様子を示している。図7(A)に示すように、径が小さい微粒子3が団子状に連なって堆積するように捕捉される。このような場合、ターゲットとしている微粒子3が団子状の微粒子群に阻まれて電極4a,4b間に進入できず捕捉されなくなってしまう場合がある。
ターゲットとしている微粒子3に比べて径が小さい微粒子3が捕捉された場合、微粒子3が複数連なったとしても電極4a,4b間を密に埋めることはできないため、測定される静電容量の変化は、ターゲットとする微粒子3が捕捉された場合に比べて小さいものとなる。また、径が小さい微粒子3が図7(A)のような状態になるには、一度に状態が遷移するのではなく、小さい変化を繰り返して次第に状態が遷移する。すなわち、図7(B)に示すような変化が測定される。図5(B)と図7(B)のグラフを比較してわかるように、いずれも閾値Thを下回る状態になったとしても、その状態に至る過程が全く異なるため、ターゲットとしている微粒子3と径が小さい微粒子3とを区別して特定することができる。
図8は、本実施形態における測定部において微粒子が捕捉された様子を示す第3の図である。図8(A)は、ターゲットとする微粒子3の径よりも大きい径の微粒子3が捕捉された場合の様子を示している。図8(A)に示すように、電極4a,4b間の距離よりも大きい径を有する微粒子3は、電極4a,4b間に進入することができず、図8(A)に示すような状態で捕捉される。このような場合も同様に、ターゲットとしている微粒子3が電極4a,4b間に進入するのを阻害され、捕捉されなくなってしまう場合がある。
ターゲットとしている微粒子3に比べて径が大きい微粒子3が捕捉された場合、電極4a,4b間の静電容量に影響を与えるものの、不均一に広がった電場の端部のみへの影響であり、図8(B)に示すように小さい変化が測定されるだけである。すなわち、図8(B)に示すように、静電容量の変化が測定されるものの、その変化は小さく、閾値Thを下回る可能性は低い。したがって、静電容量の変化が測定されたとしても、その変化量が非常に小さいものであるため、ターゲットとしている微粒子3と径が大きい微粒子3とを区別して特定することができる。
以上のように、複数のサイズの電極4a,4bを用意し、各電極のサイズに応じて適正な微粒子3の捕捉を検出することができる。また、上述したように、ターゲットとする微粒子3の径と大きく異なる径の微粒子3が捕捉された場合には、本来のターゲットとする微粒子3の捕捉を阻害する可能性があることから、捕捉されている微粒子3を解放する解放手段を備えるようにしてもよい。具体的には、電極4a,4b間の測定を停止して電場を一旦解消してしまう機能を付加することで、微粒子3を解放することができる。つまり、気体中の微粒子3は、気体中の分子や他の微粒子との衝突によりランダムな運動をしているため、電極4a,4b間のエネルギーを解放することで、捕捉された微粒子3の拡散を促すことが可能となる。このとき、外部から空気の流れを投入することで微粒子3の拡散を促進させてもよい。
なお、図5、7及び8のグラフに示すように、静電容量の変化量と捕捉される微粒子3の大きさには相関関係があることから、静電容量の変化量から微粒子3のサイズを求めることも可能である。ただし、図7の場合のように、ターゲットとなる微粒子の径よりも小さい径の微粒子3が1個捕捉された場合と、ターゲットとなる微粒子の径よりも大きい径の微粒子3が電極の外側部分に捕捉された場合とでは、いずれも静電容量の変化が似ており、それぞれを区別するのが難しい。
そこで、そのような場合には、例えば、図9(A)に示すように電極4aの周囲に大きい径の微粒子3の有無を判別するための補助電極90を備えるようにしてもよい。電極4aと補助電極90とは絶縁されており、それぞれが独立して測定を行う。図8に示すように、ターゲットとなる微粒子の径よりも大きい径の微粒子3が捕捉された場合は、電極4a,4b間で静電容量に変化があると共に、補助電極90の測定による静電容量も変化し、その状態が維持される。一方、図7に図示しているような、ターゲットとなる微粒子の径よりも小さい径の微粒子3が捕捉された場合は、電極4a,4b間で静電容量に変化があると共に、補助電極90の測定による静電容量も微粒子3の通過時に一瞬変化し、その後定常状態に戻る。このように、補助電極90を有することでターゲットとなる微粒子3よりも大きい径を有する微粒子3と小さい径を有する微粒子3とをそれぞれ区別して測定することが可能となる。
なお、補助電極90は、図9(A)に示すように円筒状にしてもよいし、図9(B)に示すように、通常の探針のような補助電極90を電極4aの周囲に絶縁状態で複数配置するようにしてもよい。また、この補助電極90は、図6における各種サイズの電極に配設し、ターゲットとなる微粒子の径よりも大きい径の微粒子が捕捉されたと判断された時点で直ちに解放手段により解放する処理を行うようにしてもよい。
さらに、上記においては、電極4aの先端を球状にしているが、平板電極であってもよい。平板電極の場合は、電極同士が対向している面内の空間と面外の空間とで電場の不均一(面内は電場が生じ、面外は電場が生じない)が発生するため、誘電泳動により微粒子3を吸い寄せて捕捉することが可能となる。
さらにまた、電極4a又は4bを可動にすることで、電極間の距離を調整することができ、例えば、図6に示すように10個もの電極を用意しなくても、少数の電極で電極間の距離を調整することで複数サイズの微粒子3を捕捉できるようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る微粒子検出装置の動作について説明する。図10は、本実施形態に係る微粒子検出装置の動作を示すフローチャートである。まず、測定部11により電気的特性の変化が測定される(S1)。入力部41が、測定部11の電圧測定部26で測定された電極4a,4b間の電圧値の測定情報を入力する(S2)。特定部42は、入力部41が測定情報を入力したことを受けて基本情報記憶部43に記憶されている情報を読み出す(S3)。測定情報と読み出した基本情報とを用いて、対象となる気体空間における微粒子3の状態を特定する(S4)。出力制御部44は、微粒子3の状態が特定された結果をディスプレイ45や紙に印刷して出力して(S5)、処理を終了する。
なお、本実施形態においては統計的に微粒子3の密度を求める必要があるため、電極4a,4b間に微粒子3が捕捉された時点で、捕捉されるまでの時間や微粒子3のサイズ等を記憶し、捕捉された微粒子3を解放した後に再度測定を開始する。解放手段としては、上述したように、測定を停止する、外部から空気の流れを投入する、振動を加えるといった手法が考えられる。このような測定と解放を繰り返し行い、ある程度(何回繰り返すといった情報は基本情報記憶部43に記憶されている)のデータが蓄積されると、特定部42による統計処理が行われ、微粒子3の状態が特定される。
1 微粒子検出装置
2 気体空間
3 微粒子
4a,4b 電極
11 測定部
20 測定回路
21 コンデンサ
22 定電流源
23 ダイオードスイッチ
24 発振器
25 積分回路
26 電圧測定部
27 演算部
31 CPU
32 RAM
33 ROM
34 HD
35 通信I/F
36 入出力I/F
41 入力部
42 特定部
43 基本情報記憶部
44 出力制御部
90 補助電極

Claims (6)

  1. 測定対象となる気体空間内に設置された対向する2つの電極間の電気的特性の変化を入力する入力手段と、
    入力された前記電気的特性の変化に基づいて、前記気体空間内に浮遊する微粒子の状態を特定する特定手段とを備えることを特徴とする微粒子検出装置。
  2. 請求項1に記載の微粒子検出装置において、
    前記電気的特性の変化が前記電極間の静電容量の変化であり、
    前記特定手段が、前記静電容量の変化量に応じて前記微粒子の大きさを特定することを特徴とする微粒子検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の微粒子検出装置において、
    前記電気的特性の変化が前記電極間の静電容量の変化であり、
    前記特定手段が、前記静電容量の変化のタイミングに応じて前記気体空間内に存在する前記微粒子の個数を特定することを特徴とする微粒子検出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の微粒子検出装置において、
    前記電極のうち一方の電極である第1の電極における先端が球状に突出する形状を有し、
    当該第1の電極の周囲であって、前記第1の電極に対向して設置される第2の電極から当該第1の電極における前記球状部分よりも離隔する位置に配設される補助電極とを備えることを特徴とする微粒子検出装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の微粒子検出装置において、
    対向する2つの前記電極が平板電極であり、
    前記微粒子の大きさに応じて前記平板電極の対向面積を異ならせていることを特徴とする微粒子検出装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の微粒子検出装置において、
    前記特定手段が特定した情報に応じて、前記電極間に捕捉された前記微粒子を解放する解放手段を備えることを特徴とする微粒子検出装置。
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