JP3930937B2 - 不揮発性メモリ装置および不揮発性メモリ装置のためのデータ伝送方法 - Google Patents

不揮発性メモリ装置および不揮発性メモリ装置のためのデータ伝送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
この発明は、メモリから来るデータ、経路の配線に関するコード、構成データ、内部点の情報等を含むデータストリームを転送する、特に不揮発性メモリのための、時分割内部バスに関する。より特定的にはこの発明は、メモリ装置の情報の流れをよりよく管理することを可能とする、メモリの特定的なアーキテクチャに関する。
【0002】
【先行技術の考察】
たとえばEPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリのような不揮発性メモリでは、装置の一方の側に配置されたI/Oパッドへと向かうデータの読出/書込のための経路を有するメモリマトリックスを含み、一方、入力(アドレス)パッドは装置の面積を最適化するために異なった位置に、たとえば反対側に配置されている、アーキテクチャが通常公知である。
【0003】
これらの入力(アドレス)パッドはメモリのさまざまなプロセスを刺激し、これに対しI/Oパッドは出力にデータを集め、またはメモリに書込まれるべきデータを与える。
【0004】
おそらくはI/O端子から非常に離れた場所にある回路部分に関し、(たとえばテストまたはトラブルシューティングのために)メモリの内部状況を、メモリ装置の外へと伝送する必要がしばしばある。
【0005】
読出/書込経路を再構成し、特定的な動作モードを提供することもまた必要である。
【0006】
典型的に互いに反対側に配置される構成要素間の距離が相当あるため、「専用」伝送はどのような形であれ占有面積を増大させ、メモリ装置の管理をより複雑にする。
【0007】
したがって、所望の信号を得るために、メモリの一方の側から他方へと延びる長い接続線が必要である。各接続線は回路の機能性に不可欠な機能を果たしてはいるものの、やはり面積の消費を伴い、信頼性の問題を生み出し兼ねない。
【0008】
実際、メモリ装置が大きくなるほど、前記接続線は長くなくてはならず、面積の占有、管理の複雑さ、および誤動作の可能性の問題を伴う。
【0009】
したがってこの発明の目標は、装置の面積を減ずるために、メモリ装置の一方の側のパッドと他方の側のパッドとの間に結合される接続線の数を減ずることである。
【0010】
この目標の範囲内で、この発明の1つの目的は、本来的に存在しかつ不可欠である内部伝送資源を最適に利用することである。
【0011】
この発明の別の目的は、小型かつ柔軟なデータ伝送システムを提供することである。
【0012】
この発明の別の目的は、メモリ装置の機能モードを標準化しかつその潜在能力を高めることである。
【0013】
この発明の別の目的は、非常に信頼性の高い、かつ競合可能なコストで比較的容易に提供できる、メモリ装置のアーキテクチャを提供することである。
【0014】
この目標、これらの目的、およびこの後明らかとなるであろうその他のものは、以下の特徴を有する不揮発性メモリ装置によって達成される。すなわち、前記メモリのデータおよび他の情報を出力パッドへと伝送するための内部バス、タイマ手段、および前記バスへのアクセスをイネーブル/ディスエーブルするための手段を含むメモリ装置であって、前記タイマ手段は、メモリのデータ読出の通常サイクルにおいて前記バスが不活性期間にあるときに、局部補助ラインから来るメモリ装置の情報信号を前記内部バスへと経路付け変更するために前記内部バスのタイミングを定め、前記タイマ手段は、前記イネーブル/ディスエーブル手段を駆動して、前記情報信号による、またはメモリからのもしくはメモリへのデータによる、前記内部バスへのアクセスを許可/否定する、不揮発性メモリ装置である。
【0015】
この発明の一実施例は、不揮発性メモリ装置へと向けられる。この不揮発性メモリ装置は、前記メモリ装置のデータおよび他の情報を出力パッドへと伝送するための内部バス、タイマ、ならびにバスへのアクセスをイネーブルおよびディスエーブルするための手段を含む。タイマは内部バスを制御して、メモリ装置のデータの読出の通常サイクルにおいて前記内部バスが不活性期間にあるときに、局部補助ラインから来るメモリ装置の情報信号を前記内部バスへと経路付け変更する。タイマはイネーブルおよびディスエーブル手段を制御して、第1の動作モードにおいては情報信号による内部バスへのアクセスを許可しかつデータによる内部バスへのアクセスを否定し、前記タイマはイネーブルおよびディスエーブル手段を制御して、第2の動作モードにおいてはデータによる内部バスへのアクセスを許可しかつ情報信号による内部バスへのアクセスを否定する。
【0016】
この発明の別の実施例は、タイマ、時分割内部バス、ならびに、装置の情報信号およびメモリデータによる内部バスへのアクセスを制御するイネーブル/ディスエーブル回路を有する、不揮発性メモリ装置のためのデータ伝送方法に向けられる。この方法は、タイマへの入力においてアドレス変化信号を検出するステップ、メモリデータを正しく読出かつ捕らえるための信号をタイマを利用してプリセットするステップ、メモリの読出サイクル中、メモリデータが適正な読出のための準備ができていない第1のステップにおいては、メモリデータの内部バスへのアクセスを阻止するステップ、読出サイクルの第1のステップ中に情報信号を内部バス上で伝送するステップ、前記情報信号の伝送後、読出サイクルの第2のステップ中には情報信号の内部バスへのアクセスを阻止するステップ、ならびに読出サイクルのそのステップ中に前記メモリデータを内部バス上で伝送するステップを含む。
【0017】
この発明の別の実施例は、以下のものを有するメモリに向けられる。すなわち、メモリデータを記憶するメモリモジュール、メモリに書込まれるべきメモリデータを受取りかつメモリから読出されるメモリデータを与える入出力ポート、入出力ポートに結合された内部バス、少なくとも1つの情報信号を含む少なくとも1つの補助入力ライン、ならびに、第1の動作モードにおいては入力バスが補助入力ラインへと結合されて情報信号を受取り、第2の動作モードにおいては入力バスがメモリモジュールに結合されて入力バスおよびメモリモジュール間でメモリデータを伝送するように、メモリが少なくとも第1の動作モードおよび第2の動作モードのうち1つで動作するように制御する制御回路を有する、メモリである。
【0018】
この発明の別の実施例は、以下のものを含むメモリへと向けられる。すなわち、メモリデータを記憶するメモリモジュール、メモリへと書込まれるべきメモリデータを受取りかつメモリから読出されるメモリデータを与える入出力ポート、入出力ポートに結合された内部バス、少なくとも1つの情報信号を含む少なくとも1つの補助入力ライン、ならびに、第1の動作モードにおいては入力バスが補助入力ラインに結合されて情報信号を受取り、かつ第2の動作モードにおいては入力バスがメモリモジュールに結合されて入力バスとメモリモジュールとの間でメモリデータを伝送するように、メモリを少なくとも第1の動作モードおよび第2の動作モードのうちの1つで動作するように制御するための手段を含む、メモリである。
【0019】
この発明の別の実施例は、入力バス、記憶モジュール、および補助入力ラインを有するメモリ内でデータを転送する方法へと向けられる。この方法は、補助入力ラインを入力バスへと結合するステップ、データを補助入力ラインから入力バスへと転送するステップ、入力バスをメモリモジュールへと結合するステップ、およびデータを入力バスとメモリモジュールとの間で転送するステップを含む。
【0020】
【詳細な説明】
図を参照して、この発明に従ったデータバスのアーキテクチャは以下のとおりである。
【0021】
図1は、この発明の一実施例に従ったメモリのアーキテクチャを示したものである。ここで参照番号1および2は不揮発性メモリを構成するハーフ・マトリックスを表わす。参照番号3は内部バスであって、これは、メモリのハーフ・マトリックスから、内部バス3に接続された出力バッファ4へとデータを伝送する。今後内部バスは、その基本的かつ置換不可能な機能を指摘するためにデータバスと呼ぶ。
【0022】
出力バッファ4の数は、メモリのハーフ・マトリックス1および2のビットの数に等しく、この場合各ハーフ・マトリックスにつき8である。
【0023】
参照番号5は、イネーブル/ディスエーブル構造を表わし、これは、3状態形回路によって有利に提供され、かつ、メモリのハーフ・マトリックス内に存在するセンスアンプ(図示せず)とデータバス3との間に接続される。
【0024】
前記3状態構造5の数は、データバス3内に存在するラインの数に等しい。
参照番号5′は同様の3状態構造を表わすが、これはしかし外部ソースのデータバス3との通信のイネーブル/ディスエーブル専用である。
【0025】
異なったソースから来る、システムの情報を搬送するデータラインが、図1に参照番号7で示される。これらのデータラインは局部的(ローカル)である。すなわち、それらは局部回路またはメモリマトリックスの入力(アドレス)パッドに配置され、メモリハーフ・マトリックス1および2に沿って延びてはいない。前記データラインは必ずしもバスとは限らない。
【0026】
データ記憶手段は、たとえばラッチ型回路6により便宜的に設けられているが、これは、データバス3に接続され、ライン7から来る情報データを得るために、ライン7と類似のデータライン7′とデータバス3との間のインタフェースとして作用する。これらのラインはこの場合やはりローカルである。すなわち、それらはメモリマトリックスの出力側に限られる。
【0027】
メモリ手段6はたとえばフリップフロップによっても実現可能である。
図1に示されるラッチ6の数は、データバス3のラインの数に等しいが、ラッチの数はスペースの占有を最適化するためにより少なくてもよい。
【0028】
タイマ8は、2進構造によって有利に構成されるが、これは、3状態構造5、ラッチ6の充電、および出力バッファ4のイネーブルの管理のために備えられる。
【0029】
タイマ8は信号PC(プリチャージ)および信号EQ(等化)を生成する。
図1はまた、データライン9、10および11を示すが、これらはそれぞれメモリ内に通常存在する信号の伝送専用である。ライン9は信号RM(読出モード)専用、ライン10は信号PC(プリチャージ)専用、ライン11は信号EQ(等化)専用である。
【0030】
信号EQはデータバス3上に送られるべきデータを捕らえる。
信号RMは、メモリマトリックスからデータバス3上に届くデータのダウンロードのためのステップの開始を示し、信号PCは、読出回路のプリチャージに加えて、読出動作に関連する、ラッチ6に記憶されるべきデータをサンプリングする。信号RMは3状態構造5への入力を構成する。
【0031】
再びタイマ手段8を参照して、メモリの読出サイクルを制御するための付加的な信号が示される。すなわち、信号ATD(アドレス変化検出、これは通常メモリ内に存在する)、信号READ、および信号SENDである。
【0032】
信号SENDは、バースト信号ATDと相関関係にあるタイミング信号である。
【0033】
タイマ8は、信号READ(メモリの読出要求)および信号ATDnを受取り、信号RMおよび信号SENDが信号PCおよび信号EQとともに生成される。
【0034】
より詳細には、信号READおよび信号ATDnは、信号EQとともに、インバータ37によって反転され、NANDゲート35の入力に送られ、その出力は、インバータ36を通過して信号RMを生成する。
【0035】
信号READおよび信号PCは、インバータ38によって反転され、NANDゲート39を通過して、そこから信号SENDが生成される。
【0036】
特定的には、信号RM、EQ、およびPCは、それら自身の専用ラインを有してメモリの出力側へと伝搬するのに対し、信号SENDはデータライン7上に存在するデータとともに3状態構造5′(この場合、各ハーフ・マトリックスにつき1つ)に送られ、データバス3上で伝搬する。
【0037】
図2を参照して、ここではDATA−INと称される、システム情報に関するデータおよび信号SENDを受取り、データバス3上にデータを生成する、3状態構造5′の一例が示される。
【0038】
前記従来的構造は、P型トランジスタ12および13、それぞれがP型トランジスタおよびN型トランジスタによって形成された2パストランジスタ15および16、N型トランジスタ14および18、ならびにインバータ17を含み、これらは図に示されるように接続される。
【0039】
図4(A)および(B)は、3状態回路5および5′の別の例を示す。
図3は、データバス3によって送られる、システムデータに関する信号DATAを受取る、ラッチ回路6を示す。3状態回路6′はラッチ回路6の入力に接続される。ラッチ回路6′は、データバス3から届く信号DATA、およびプリチャージ信号PCを受取り、かつ、信号DATAを適宜ラッチ回路6へと提供する。
【0040】
3状態回路6′は、+5Vの電源電圧VDDに接続されたドレイン端子と、インバータ20を介して適切に反転された信号PCを受取るゲート端子と、P型トランジスタ21のドレイン端子に接続されたソース端子とを有するP型トランジスタを含む。P型トランジスタ21のソース端子は、N型トランジスタ22のドレイン端子へと接続される。
【0041】
トランジスタ21および22のゲート端子には、信号DATAが供給される。トランジスタ22のソース端子は、トランジスタ23のドレイン端子に接続され、トランジスタ23のゲート端子には、信号PCが供給され、そのソース端子は、接地される。
【0042】
上述の3状態構造6′によって与えられる信号(DATA)は、ラッチ回路6へと送られるが、これは、2つのP型トランジスタ24および25、ならびに2つのN型トランジスタ26および27からなる。回路6からの出力信号はライン7′へと送られる。
【0043】
図5は、従来型のアーキテクチャを有する不揮発性メモリのための通常読出サイクルにおけるさまざまな信号のタイミングチャートであり、一方図6は、この発明に従ったアーキテクチャを有し、データバス3の時分割管理を伴う、不揮発性メモリのための読出サイクルにおけるさまざまな信号のタイミングチャートである。これら2つの図は、この発明に従った不揮発性メモリの動作を記載する際に、詳細に説明される。
【0044】
上の図を参照して、この発明に従った、時分割データバスを有する不揮発性メモリ装置の動作は以下のとおりである。
【0045】
この発明に従ったメモリ装置の動作をよりよく理解するには、従来のメモリ装置の通常の読出サイクルを説明する必要がある。この点に関して最良の説明を提供する図が、図5および図6である。
【0046】
メモリの通常の読出サイクルには、以下の3つの基本的なインタバルがある。すなわち、
−アドレスの変化を認識することにより読出を活性化するための第1のインタバル、これは制御パルスATD(反転された信号ATD、すなわちATDnが図5に示される)によって行なわれる。
【0047】
−伝搬および、その作業点において読出動作により影響を受けるノードをプリセットするための第2のインタバル、これは、データの正しい読出のために必須の2つの信号、すなわちPCおよびEQをセットすることによりなされる。
【0048】
−更新データを評価、キャプチャリング、および出力パッドへ送るための第3のインタバル。
【0049】
これらの3つのインタバルのうち、実際のデータ伝送のためにデータバス3を唯一必要とするのが第3のインタバルである。メモリの読出サイクルを実行するには、3つの信号ATD、PC、およびEQが必須である。
【0050】
図5は、従来のメモリ装置の信号のタイミングチャートであり、これは、前記3つの信号のタイミングを、アドレスADDの変化の結果として示す。したがって、パルス化信号ATDnによって示されるADDの変動により、信号PCおよび信号EQがセットされる。
【0051】
図に示されるように、信号DATAを伝送するデータバス3は、参照番号30を付されたあるタイムスライスでのみ使用され、一方31で示された他のタイムスライスでは、それは使用されないままである。
【0052】
バス3に対して外部的であるデータライン上の信号の伝送は、データバスの動作と並行して行なわれる。これらのラインは、システムの状態に関する情報を提供する信号を、メモリの一方の側から他方の側へと伝送する。伝送される信号はたとえば、
−冗長メッセージ(RED)
−冗長とされた出力のためのリスクランブリングコード(ROC、冗長排除コード)
−バイト識別子
−製造者コード(MC)
−特殊な動作モード(ベリファイ)
−たとえばDMA(ダイレクトメモリアクセス)のようなテスト手順、である。図5の参照符号ISTRおよびCONFはそれぞれ、メモリデータのための指示信号および構成信号を包括的に示す。
【0053】
これより、上の補助ラインによって伝送される信号に関して、信号ROC、CONF、およびISTRについて述べる。これらは、前記信号をメモリ装置の一方の側から他方の側へと搬送する。
【0054】
図1で示された、メモリ装置の一方の側にある補助ライン7および他方の側にある7′を定義するために使われた「ローカル」という用語とは対照的に、前記補助(すなわちデータバス3に付加的な)ラインは、従来のメモリ装置においてはグローバルと定義付けることができる。
【0055】
図6は、図5に示された信号の、この発明に従ったメモリ装置の場合のタイミングのチャートである。
【0056】
この発明に従ったメモリ装置において、データバス3は、それが通常不活性である期間31中に信号ROC、CONF、およびISTRを伝送するのにそのバスを使えるように、通常の読出サイクル中適切にタイミングを定められるので、メモリ装置の入力側を出力側に接続する補助ラインを有する必要がなくなる。
【0057】
データバス3は、タイマ8によって、メモリ装置内に通常存在するタイミング信号ATD、PC、およびEQを利用することにより、信号ROC、CONF、およびISTRを伝送するのに使用される。
【0058】
信号ATDは、メモリの読出サイクルの開始時点において、以下の効果を有する。すなわち:
−信号PCおよびEQをプリセットする(このステップは上述のインタバルの第2に対応する);
−データバス3の不活性期間中、すなわち、メモリマトリックスのデータを確実に読出して前記バスによって伝送することが可能になる前に、そのデータバスを利用することができるように、メモリマトリックス(特定的にはセンスアンプ、図示せず)をデータバス3に接続する構造5を3状態モードにセットし、バスコントロールを不活性化する;
−ライン7から来る信号CONF、ISTR、およびROCを入力に受取るイネーブル構造5′を3状態モードに保持する、という効果である。前記構造5′は、前記信号をメモリ装置の他方の側に配置された対応するライン7′に伝送する、データバス3をほぼ制御する。
【0059】
タイムインタバル31はしたがって、データバス3上で信号ROC、CONF、およびISTRを伝送するのに使用される。
【0060】
信号PCは読出動作によって影響を受けるノードをプリチャージするという通常の機能に加えて、データバス3上に存在するデータをサンプリングして、ラッチ6における充電時間を決定する。信号PCはまた、3状態構造5′を高インピーダンスにプリセットして、参照番号30を付されたインタバル中にメモリマトリックス1および2から来るデータを伝送するためにデータバス3を開放する。
【0061】
タイマ8の動作の詳細は以下のとおりである。
信号ATDnにバースト変化が生じて前記信号がハイからローになると、信号PCおよび信号EQがローからハイへと切換わる。同様に、前記信号のスイッチングに遅れて、信号SENDがローからハイへと切換わり、信号READもまたさらに遅れてローからハイへと切換わる。
【0062】
信号SENDのスイッチングによって、信号ROC+CONF+ISTRを搬送する局部ラインとデータバス3との間の接続がイネーブルされ、メモリの読出サイクルの第1のステップ中に前記信号がデータバス3上で伝送される。
【0063】
このため3状態形のイネーブル構造5′は、この場合例示のためにROC、ISTR、およびCONFで示される情報信号、ならびに信号ATD(この場合ATDn)に関連するタイミング信号SENDを、入力に受取る。
【0064】
信号SENDがローであるとき、したがってATDnがハイでPCおよびEQがローであるとき、トランジスタ12はオン、トランジスタ18はオン、パストランジスタ15および16はオフ、ならびにトランジスタ13および14はオフとなる。したがって、構造5′は高インピーダンスになり、局部バス7と内部バス3との間の接続は中断される。
【0065】
図2で、3状態構造に入るデータはDATA−INの符号を付されているが、これは、前記構造が3状態構造5′および3状態構造5と類似しているためである。したがって、前者では、DATA−INは、情報信号ROC、ISTR、およびCONFを表わし、一方後者では、メモリマトリックスから来るデータを表わし、図5および図6中ではDATAと示される。3状態構造5では、信号SENDを受取るのではなく、信号RM(読出モード)を受取る。信号RMはマトリックスのデータをデータバス3上にダウンロードするためのステップを指定する。
【0066】
したがって、SENDがローである場合、データバス3へのアクセスは、情報信号ROC、CONF、およびISTRには否定され、許可されるのは明らかにメモリマトリックス1および2のデータDATAであって、これはインタバル30中に伝送される。したがってこの場合信号RMはハイであり、そのためメモリマトリックスから来るデータがデータバス3上を伝搬する(図6のインタバル30)。
【0067】
反対に、ATDnがハイからローへのバースト変化を有するたびに、信号SENDがローからハイへと切換わると、信号PCおよびEQがハイになり、以下の動作が3状態構造5′で行なわれる。すなわち、トランジスタ12および18がオフになり、トランジスタ15および16がオンになり、2つのトランジスタの1つ13または14がそれぞれ「1」または「0」のデータアイテムに従ってオンになる。そこで、前記データバスが不活性(図6のインタバル31)であるときに、構造5′によって、入力にあるデータ、すなわち、信号ROC、CONF、およびISTRのデータバス3への移行がイネーブルされる。
【0068】
データバス3でメモリマトリックス1および2とインタフェースする、類似した3状態構造5は、実際、高インピーダンスである。これは、入力の信号RMがロー(すなわち、マトリックスデータ読出モードがまだ規定されていない)だからである。
【0069】
上述の3状態構造5および5′においては、入力信号の反転が行なわれる。すなわち、もしハイのDATA−IN(これは、記載されたように、ある場合にはDATAに対応し、また他の場合にはROC+CONF+ISTRに対応する)が入力に発生すると、ローのDATAが出力に、データバス3上に現れる。逆もまた同様である。
【0070】
この反転はもちろん、この発明に従ったメモリ装置の実現に不可欠なものではないが、ここでは便宜上実施のために使用されている。もし反転が不要であれば、3状態構造5および5′は、当業者に理解されるように、反転を防ぐよう修正されてもよい。
【0071】
信号PCは、データバス3上に存在するデータをサンプリングして、ラッチ6内におけるその充電時間を決定する。したがって、もしPCがハイである場合、ラッチに入力される信号DATAが前記ラッチを構成し、さもなければ、もしPCがローである場合は、信号DATAはラッチにとっては「透明」である。第1の場合には、データはライン7′に送るためにラッチ6内で充電され、一方第2の場合にはそれらは無視される。
【0072】
実際に、この発明に従った時分割バスを有するメモリ装置が、意図される目標を完全に達成することがわかっている。なぜならこれは、読出サイクル中の適切なタイミングによって、多数の内部機能のために同じデータバス3を使用するからである。
【0073】
このようにして、メモリマトリックスから来るデータと情報データとの両方を同じバス上で転送することが実際に可能となる。タイミングを使用して、データバス3が不活性であるタイムインタバルを利用して前記データを伝送し、その後メモリデータの伝送のためにバスを開放するのである。
【0074】
これにより、情報データを転送するのにメモリの一方の側から他方の側へと延びる長い接続線を使用することが避けられ、結果として信頼性、面積の占有、および検査作業に関して利点がもたらされる。
【0075】
データバスを時間決めするのに使用される信号は、信号ATD、PC、およびEQであり、これらはメモリの通常の読出サイクルにおいて必須のものであって、したがって装置内に常に存在する。
【0076】
結果としてもたらされるのが、非常にコンパクトかつ柔軟であってデータバス3を最大限に利用する、伝送システムである。
【0077】
このように着想された装置は、多数の修正および変形がなされ得るが、それらすべてはこの発明の概念の範囲内である。
【0078】
したがって、たとえばデータライン7および7′は、上述の構成のいかなる詳細も修正することなく、補助データバスとして構成されてもよい。
【0079】
情報信号は、ラッチ6内に記憶されるのに加えて、ラッチ6がデータバス3に接続されているため、出力バッファ4へと送られてもよい。
【0080】
データバス3を構成するラインもまた、ラインを複数のグループにグループ分けして、データバスに多数の意味レベルを割当てるように使用されてもよい。換言すれば、複数のグループを1つの製品として組合せることにより、バスのラインの一部分を使用して同じ組合せの意味を修正することが可能となり、これにより、デコーディング方法を用いて、第1のグループの誘導によって第2のグループの各々の特定的な構成に、異なった選択または活性化を割当てることが可能となる。
【0081】
データバスからいくつかのラインを取り去ることによって生じる不利は、他のラインに割当てることのできる意味レベルをかなり拡張することができるという可能性によって大いに埋め合わせられる。
【0082】
最後に、すべての詳細はさらに、他の技術的に等価のエレメントと置換が可能である。
【0083】
実際に、用いられる材料は、それらが特定的な使用と両立できる限り、同様に寸法もまた、当該技術要件および技術水準に従っていかなるものでもよい。
【0084】
この発明の少なくとも1つの具体的な実施例を説明したので、さまざまな代替、修正および改善が、当業者には容易に思い浮かぶであろう。そのような代替、修正および改善は、この発明の精神および範囲内とする。したがって、上記の説明は例示でしかなく、限定を意図するものでない。この発明は、前掲の請求の範囲に定義されるように、およびその等価物のみに限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従ったメモリ装置のアーキテクチャの模式図である。
【図2】図1に示されたアーキテクチャに使用される3状態バッファの回路の実施例を示す図である。
【図3】図1に示されたアーキテクチャに使用される3状態バッファを有するラッチ回路の回路実施例を示す図である。
【図4】多重装置および3状態バッファの実施例を示す図であって、(A)は図2に示された回路と同じ機能を有する多重装置の実施例を示す図であって、(B)は図2に示されたものと等価の、3状態バッファの別の実施例を示す図である。
【図5】従来のアーキテクチャを有するメモリ装置の、信号のタイミングのチャート図である。
【図6】この発明に従ったメモリ装置の、信号のタイミングのチャート図である。
【符号の説明】
1 ハーフ・マトリックス
2 ハーフ・マトリックス
3 内部バス
4 出力バッファ
5 イネーブル/ディスエーブル構造
8 タイマ

Claims (20)

  1. 不揮発性メモリ装置であって、
    前記メモリ装置のデータおよび他の情報を出力パッドに伝送するための内部バスと、
    タイマと、
    前記バスへのアクセスをイネーブルおよびディスエーブルするための手段とを含み、
    前記タイマは前記内部バスを制御して、前記内部バスがメモリ装置のデータ読出の通常サイクルにおいて不活性期間にあるときに、局部補助ラインから来るメモリ装置の前記他の情報を示す情報信号を前記内部バスへと経路付け変更し、前記タイマはメモリ装置のデータ読出のサイクルに応じて、前記イネーブルおよびディスエーブル手段を第1の動作モードまたは第2の動作モードに制御して、
    前記第1の動作モードにおいて、前記イネーブルおよびディスエーブル手段は前記情報信号による前記内部バスへのアクセスを許可しかつデータによる内部バスへのアクセスを否定し、
    第2の動作モードにおいて、前記イネーブルおよびディスエーブル手段は前記データによる前記内部バスへのアクセスを許可しかつ情報信号による内部バスへのアクセスを否定する、不揮発性メモリ装置。
  2. 第1の動作モードにおいて前記情報信号を記憶するための記憶手段をさらに含む、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
  3. 前記タイマは前記メモリ装置のアドレス変化検出信号を受取る第1の入力、および前記メモリ装置の読出を要求するための信号を受取る第2の入力を有する、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
  4. 前記イネーブルおよびディスエーブル手段は、前記情報信号による前記内部バスへのアクセスを制御するための第1の制御手段、およびデータによる前記内部バスへのアクセスを制御するための第2の制御手段を含む、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
  5. 前記タイマは、前記メモリのデータを正しく読出かつ捕らえるために、前記情報信号によるバスへのアクセスを許可するよう前記第1の制御手段に信号を送るためのタイミング信号、およびデータによる内部バスへのアクセスを許可するよう前記第2の制御手段に信号を送るための読出モード信号を含む信号を生成するように適合される
    、請求項4に記載の不揮発性メモリ装置。
  6. 前記第1の制御手段は、情報信号を受取る第1の入力および前記タイマによって生成されたタイミング信号を受取る第2の入力を有する、請求項5に記載の不揮発性メモリ装置。
  7. 前記第2の制御手段は、メモリデータを受取る第1の入力および前記タイマによって生成された読出モード信号を受取る第2の入力を有する、請求項5に記載の不揮発性メモリ装置。
  8. 前記記憶手段は、前記内部バスと局部出力補助ラインとの間に結合される、請求項2に記載の不揮発性メモリ装置。
  9. バスへのアクセスをイネーブルおよびディスエーブルする前記手段は3状態回路を含む、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
  10. 前記記憶手段において情報信号の記憶をイネーブルおよびディスエーブルするための手段をさらに含む、請求項2に記載の不揮発性メモリ装置。
  11. 前記記憶手段はラッチ回路を含む、請求項2に記載の不揮発性メモリ装置。
  12. 前記記憶手段は少なくとも1つのフリップフロップ回路を含む、請求項2に記載の不揮発性メモリ装置。
  13. 前記内部バスは多数のバスラインを有し、前記記憶手段は多数の記憶エレメントを含み、その記憶エレメントの数は前記内部バスのバスラインの数に等しい、請求項2に記載の不揮発性メモリ装置。
  14. 前記内部バスは多数のバスラインを有し、第2の制御手段は多数の制御回路を含み、その制御回路の数は前記内部バスのバスラインの数に等しい、請求項9に記載の不揮発性メモリ装置。
  15. 前記局部補助ラインおよび前記局部補助出力ラインは前記メモリ装置の対向する両側に配置され、前記局部補助ラインと前記局部補助出力ラインとの間のデータの伝送は前記内部バスを通して排他的に行なわれる、請求項8に記載の不揮発性メモリ装置。
  16. 前記局部補助ラインは局部補助バスを形成する、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
  17. 前記内部バスは前記情報信号を前記出力パッドへと伝送するよう適合される、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
  18. 不揮発性メモリ装置のためのデータ伝送方法であって、
    前記不揮発性メモリ装置は、局部補助ラインから与えられ、タイマ、時分割内部バス、ならびにメモリデータおよび前記装置の内部を伝搬して前記不揮発性メモリ装置の外部へ出力される情報信号による内部バスへのアクセスを制御するイネーブル/ディスエーブル回路を有し、
    前記方法は、前記タイマへの入力でアドレス変化信号を検出するステップ、
    前記タイマを利用して、メモリデータを正しく読出かつ捕らえるために信号をプリセットするステップ、
    前記メモリの読出サイクルの、メモリデータが正しい読出のための準備ができていない第1のステップの間、前記メモリデータの内部バスへのアクセスを阻止するステップ、
    読出サイクルの第1のステップの間、前記情報信号を内部バス上で伝送するステップ、
    前記情報信号の伝送後、読出サイクルの第2のステップの間、前記情報信号の内部バスへのアクセスを阻止するステップ、ならびに、
    読出サイクルの第2のステップの間、前記メモリデータを内部バス上で伝送するステップを含む、方法。
  19. 前記内部バス上で伝送された前記情報信号を記憶装置内に記憶するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. メモリ装置の読出サイクルの間、前記内部バス上の情報信号の伝送およびメモリデータの伝送が、異なった時間に、互いに排他的な態様で行なわれる、請求
    項18に記載の方法。
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