JP3930609B2 - 電子機器におけるフロントパネルの作動機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、主として車載用の電子機器におけるフロントパネルの作動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テープカセットやコンパクトディスクなどの挿入口を前面開口部に設けた機器本体の前面開口部に、前面に表示部を形成したフロントパネルを前記挿入口を覆う閉止位置と前記挿入口を露出する開披位置との間で作動するように装備して成る車載用の電子機器におけるフロントパネルの作動機構は、例えば実開平1−78074号公報において公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来の構成によれば、フロントパネルの上端部を上下方向に作動する機構は、フロントパネルの上端側部に設けたピンを、機器本体の前面開口部の側壁に設けた上下方向に延びる案内溝に係合して成り、またフロントパネルの下端を前後方向に作動する機構は、フロントパネルの下端側部に支持されて水平可動するラック片に、モータにより駆動されるピニオン歯車を噛合して成るものであるため、開披位置でフロントパネルを水平状態にするときは、その方向がラック片の可動方向と一致するので、ラック片の水平可動によりフロントパネルに上向きの力が作用する余地はなく、従ってフロントパネルを水平状態にすることができないという不都合を有する。
【0004】
そのため、開披位置でフロントパネルが稍上向きに傾斜した状態におかれるので、傾斜高さだけ機器本体の前面開口部の開口高さが減縮され、従って、テープカセットやコンパクトディスクなどの挿入口の大きさが制限を受けたりあるいは機器本体の高さ寸法が大きくなり機器の小型化を損うなどの不都合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本願発明は、開披位置でフロントパネルの水平状態を保持できるように構成したものであり、その特徴とするところは、機器本体の前面開口部でフロントパネルが垂直状態となる閉止位置と、上向き水平状態となる開披状態との間で作動する作動機構であって、該作動機構が、フロントパネルの上位支持部に上下方向の作動力を付与する第1作動機構部と、フロントパネルの下位支持部に前後方向の作動力を付与する第2作動機構部と、第1及び第2作動機構部を連結する差動機構部とから構成したことにある。
【0006】
具体的には、第1作動機構部が、先端がフロントパネルの上位支持部に枢着され、後端が水平移動自在に支持されたクランク片と、該クランク片の中間部に設けられて後述する第3歯車と噛合してクランク片に回動力を付与する第1歯車とから成り、第2作動機構部が、先端がフロントパネルの下位支持部に枢着されて水平移動自在に支持されたラック片と、該ラック片に噛合してラック片に水平方向の作動力を付与する第2歯車とから成り、差動機構部が、モータにより駆動され、かつ前記第1歯車と噛合する第3歯車と、該第3歯車の中心軸に支承され、かつ外周に前記第1歯車と噛合する内歯及び前記第2歯車と噛合する外歯を一体に有した第4歯車と、前記第1歯車を第3歯車の中心軸で支持する回動レバーとから成るものであり、好ましくは、作動機構を機器本体の一方の側壁内面位置に装備し、案内機構を機器本体の他方の側壁内面位置に装備し、前記案内機構が、先端がフロントパネルの下位支持部に枢着されて水平移動自在に支持される支持部から成る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面にもとづいて本願発明の実施例を詳述する。図1は機器本体1の前面開口部2をフロントパネル3により閉止した状態の総体斜視図、図2は機器本体1の前面開口部2を開披した状態の総体斜視図をそれぞれ示している。
【0008】
機器本体1は、その前面開口部2の位置にテープカセットの挿入口4aとコンパクトディスク挿入口4bが上下2段に開設してあり、内部には図示しないがそれぞれのプレー機構が装備されている。
【0009】
機器本体1の前面開口部を開閉するフロントパネル3は、その前面にラジオ受信周波数或いはコンパクトディスクの演奏トラック番号などの表示部5のほかに周縁部に電源,音量,AM/FM切換用などの操作用押釦6が配設してある。
【0010】
図3乃至図6は、フロントパネル3の作動関係を示した側面図であり、フロントパネル3の作動機構は、機器本体1の一方の側壁内面(図では左側壁内面)と、この側壁内面に対峙して機器本体1の底面に立設した取付板4との間に装備されている。
【0011】
前記作動機構は、フロントパネル3の上位支持部に上下方向の作動力を付与する第1作動機構部10と、フロントパネル3の下位支持部に前後方向の作動力を付与する第2作動機構部20と、前記第1及び第2作動機構部10及び20を差動連結する差動機構部30とから構成されている。
【0012】
前記第1作動機構部10は、先端がフロントパネル3の側面上部に軸11により枢着され、後端が、それから突出した係合片12を前記取付板4に設けた支持片13の水平状の係合溝14に係合することにより水平移動自在に支持されたクランク片15と、このクランク片15の中間部に設けた軸16に軸承されて後述する第3歯車32と噛合して前記クランク片15に回動力を付与する第1歯車17とから構成されている。
【0013】
前記第2作動機構部20は、先端がフロントパネル3の側面下部に軸21により枢着されて後方向に延び、その長手方向に沿って設けた案内溝22に、機器本体1の側壁に設けた前後1対の摺動駒23,23を係合することにより前後方向に水平移動可能な案内杆24に設けられたラック片25と、このラック片25に噛合する第2歯車26とから構成されている。
【0014】
前記差動機構部30は、前記取付板4に取付けたモータ31により中間歯車機構32を介して回転駆動され、かつ前記第1歯車17と噛合する第3歯車33と、この第3歯車33の回転中心軸34に回動自在に軸承され、かつ前記第1歯車17と噛合する内歯35及び前記第2歯車26と噛合する外歯36を一体に有した第4歯車37とから成り、前記第1歯車17は、一端が前記回転中心軸34に枢着されたレバー38の他端に支持されている。
【0015】
前記第3歯車33は、軸方向に長く形成されると共に、その前,後端部に、前記第1歯車17と噛合する歯部33aと前記中間歯車32と噛合する歯部33bとを有し、中間には前記第4歯車37の中心孔37’をカラー39を介して回転自在に支承する支承部33cが設けてある。
【0016】
前記作動機構と反対側位置にはフロントパネル3の側面下部を支持する案内機構40が設けてある。
この案内機構40は、先端がフロントパネル3を側面下部に軸41により枢着されて後方に延び、その長手方向に沿って設けた案内溝42に、機器本体1の側壁に設けた前後1対の摺動駒43,43を係合することにより、前後方向に水平移動可能な支持杆44から構成されている。
【0017】
しかして、フロントパネル3が機器本体1の前面開口部2を閉止している図3の状態においてモータ31を駆動すると、中間歯車機構32を介して第3歯車33が図中時計方向に回転し、これと噛合する第1歯車17は時計方向に回転する。
【0018】
ところで、図3で示すフロントパネル3の閉止位置においては、クランク片15に大きな回動負荷が作用して回動不能な状態におかれているので、第1歯車17の時計方向の回転に伴いこれと内歯35との噛合によりほぼ無負荷状態にある第4歯車37が図中時計方向に回転し、その回転により外歯36と噛合している第2歯車26が図中反時計方向に回転するので、ラック片25と共に案内杆24が前方向(図中右方向)に移動し、これによってフロントパネル3は軸21を支軸として図中矢印a方向に傾斜し、軸11は下降する。
また支持杆44も追従して前方向に移動する。
【0019】
上記において、フロントパネル3が傾斜するにつれてクランク片15に作用する回転負荷は漸小するので、爾後は、クランク片15に作用する負荷と第2歯車26に作用する負荷との釣合いによる第1作動機構部10と第2作動機構部20との作動により、フロントパネル3は図3の閉止位置から図5の半開披位置を経て図6で示すようにフロントパネル3が水平状態となる開披位置に移行する。
【0020】
次に図6で示すフロントパネル3の開披位置からモータ31を前記と反対方向に駆動すると、中間歯車機構32を介して第3歯車33が図中時計方向に回転し、これと噛合する第1歯車17は反時計方向に回転する。
【0021】
ところで、図6で示す開披位置においては、フロントパネル3が水平状態にあるので第2歯車26に大きな回動負荷が作用して回転不能な状態におかれており、これと外歯36との噛合により、第4歯車37もまた回転不能な状態におかれるので、第1歯車17は、自転しながら内歯35との噛合を介して該内歯35に沿って公転し、それによってクランク片15に反時計方向の回動力が作用する。
【0022】
すると、フロントパネル3が軸21を支軸として時計方向に回動して傾斜し、この傾斜に伴い第2歯車26に作用する負荷は漸小するので、爾後は、クランク片15に作用する負荷と第2歯車26に作用する負荷との釣合いによる第1作動機構部10と第2作動機構部20との作動により、フロントパネル3は図6の開披位置から図5の半開披位置を経て、図3で示すようにフロントパネル3が垂直状態となる閉止位置に移行する。
【0023】
即ち上記実施例によれば、第1作動機構部10と第2作動機構部20とを差動機構部30により連結したので、フロントパネル3の閉止位置における始動時においては、ほぼ無負荷の状態にある第2作動機構部20の作動によりフロントパネル3を傾斜し、またフロントパネル3の開披位置における始動時においては、ほぼ無負荷の状態にある第1作動機構部10の作動によりフロントパネル3を引き起こし、そして始動後においては、第1作動機構部10と第2作動機構部20は、その負荷の釣合い状態により作動するので、フロントパネル3は極めて円滑に開閉動作する。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、フロントパネルを垂直の閉止位置から水平の開披位置に作動することができるので、開披位置で機器本体の前面開口部を大きく開披することができ、従ってテープカセットなどの挿入口の大きさを従来のものと等しくするときは、機器本体の高さ寸法が短縮できて小型化に有効であり、かつフロントパネルの開閉動作を極めて円滑に行なうことができるなどの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】閉止位置における一部省略した総体斜視図
【図2】開披位置における一部省略した総体斜視図
【図3】閉止位置を示す作動機構の一方の側面図
【図4】閉止位置を示す作動機構の他方の側面図
【図5】半開披位置を示す作動機構の側面図
【図6】開披位置を示す作動機構の側面図
【図7】図3のA−A線拡大断面図
【符号の説明】
1 機器本体
2 前面開口部
3 フロントパネル
10 第1作動機構部
12 係合片
14 係合溝
15 クランク片
17 第1歯車
18 レバー
20 第2作動機構部
22 案内溝
23 摺動駒
24 案内杆
25 ラック片
26 第2歯車
30 差動機構部
31 モータ
33 第3歯車
34 中心軸
35 内歯
36 外歯
37 第4歯車
40 案内機構
42 案内溝
43 摺動駒
44 支持杆
Claims (2)
- 機器本体の前面開口部でフロントパネルを垂直状態となる閉止位置と、上向き水平状態となる開披状態との間で作動する作動機構であって、該作動機構が、フロントパネルの上位支持部に上下方向の作動力を付与する第1作動機構部と、フロントパネルの下位支持部に前後方向の作動力を付与する第2作動機構部と、第1及び第2作動機構部を連結する差動機構部とから構成され、前記第1作動機構部が、先端がフロントパネルの上位支持部に枢着され、後端が水平移動自在に支持されたクランク片と、該クランク片の中間部に設けられて後述する第3歯車と噛合してクランク片に回動力を付与する第1歯車とから成り、前記第2作動機構部が、先端がフロントパネルの下位支持部に枢着されて水平移動自在に支持されたラック片と、該ラック片に噛合してラック片に水平方向の作動力を付与する第2歯車とから成り、前記差動機構部が、モータにより駆動され、かつ前記第1歯車と噛合する第3歯車と、該第3歯車の中心軸に支承され、かつ外周に前記第1歯車と噛合する内歯及び前記第2歯車と噛合する外歯を一体に有した第4歯車と、前記第1歯車を第3歯車の中心軸で回転する回動レバーにより支持して成ることを特徴とするフロントパネルの作動機構。
- 作動機構を機器本体の一方の側壁内面位置に装備し、案内機構を機器本体の他方の側壁内面位置に装備し、前記案内機構が、先端がフロントパネルの下位指示部に枢着されて水平移動自在に支持される支持部から成る請求項1記載の電子機器におけるフロントパネルの作動機構。
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