JP3929645B2 - ゲートリフタのシリンダ同調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対のシリンダに対し給排される作動流体によってゲートを昇降させるゲートリフタのシリンダ同調装置に関し、詳しくは、ゲートの一方又は他方のシリンダ側の昇降方向へのずれを上限位置において容易に修正し得るようにする対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、トラック車両の後端部にあるゲートは、一対のシリンダに対し油圧ポンプから圧油を給排して各シリンダのピストンロッドを伸縮させるゲートリフタによって昇降するようになされている。このようなゲートリフタでは、各シリンダのピストンロッドがゲートの左右両側端に取り付けられているので、ゲートを水平な状態に保つ上で、各シリンダのピストンロッドの伸縮量を同調させるシリンダ同調装置が必要不可欠なものとされている。
【0003】
このシリンダ同調装置としては、図3に示すように、一方のシリンダA1(図3では左側)のロッド側室A1aをポンプユニットA2に対し第1配管A3を介して連結するとともに、一方のシリンダA1の反ロッド側室A1bと他方のシリンダA4(図3では右側)のロッド側室A4aとを第2配管A5を介して連結し、各シリンダA1,A4のピストンA1c,A4cを伸縮方向に貫通する貫通孔A1d,A4dにそれぞれチェック弁A6,A6を設けたものが従来より知られている。このポンプユニットA2は、モータA2aとリザーバタンクA2bとが一体化されたものであり、この両者A2a,A2b間にギヤポンプA2cが介設されている。そして、シリンダ同調装置Aは、荷箱のデッキと略面一上となるゲートA7の上限位置において各チェック弁A6を各シリンダA1,A4の反ロッド側室A1b,A4bの端面に対し当接させて開放し、各シリンダA1,A4の反ロッド側室A1b,A4bとロッド側室A1a,A4aとをそれぞれ連通させる。これにより、各シリンダA1,A4の反ロッド側室A1b,A4b及びロッド側室A1a,A4aの油量を増減させて圧油の圧力を調整し、各シリンダA1,A4のピストンロッドA1e,A4eの伸縮量を同調させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のシリンダ同調装置Aは、各シリンダA1,A4のピストンA1c,A4cの貫通孔A1d,A4d内にチェック弁A6がそれぞれ設けられるため、ピストンA1c,A4cの構造が複雑なものとなり、コストが高くつく。
【0005】
その上、各シリンダA1,A4のピストンA1c,A4cに貫通孔A1d,A4dが開設されているため、各シリンダA1,A4の反ロッド側室A1b,A4bとロッド側室A1a,A4aとの間において圧油などの作動流体が貫通孔A1d,A4dを介してリークするおそれがあり、作動流体の内部リークが危惧される。
【0006】
そこで、図4に示すように、シリンダ同調装置Bとして、一対のシリンダB1及びB2のロッド側室B1a,B2aと反ロッド側室B1b,B2bとを連通不能に区画するといった単純な構成のピストンB1c,B2cを用い、一方のシリンダB1(図4では左側)のロッド側室B1aと他方のシリンダB2(図4では右側)のロッド側室B2aとを、油圧モータB3aにより駆動するギヤポンプB3bを備えた油圧ユニットなどの駆動源B3に対し第1配管B4及び第2配管B5を介してそれぞれ個別に連結する簡単な構成の流体圧回路を流用して、コストアップを抑えつつ作動流体の内部リークを確実に防止し得るようにすることが考えられる。
【0007】
このシリンダ同調装置Bにあっては、一方のシリンダB1の反ロッド側室B1bを第2配管B5に対し第3配管B6を介して連結し、さらに、第2配管B5に、その第3配管B6との連結部よりも駆動源B3側に介設された開閉可能な第1弁B7と、この第1弁B7よりも反駆動源B3側を駆動源B3のリザーバタンクB3cに対し連結し、その途中に開閉可能な第2弁B9を介設してなる排出配管B8とを具備する。この場合、図3及び図4に示すように、シリンダ同調装置A,B(流体圧回路)には、一端が第1配管A3,B4に連結されかつ他端がリザーバタンクA2b,B3cに連結された昇降配管Cが設けられ、この昇降配管Cの途中に2位置切換タイプの断通切換弁C1が介設されている。
【0008】
そして、各シリンダB1,B2のピストンロッドB1d,B2dの伸縮量を同調させる場合には、通常、ゲートB10を地面に対し接地させる下降位置に位置付けた状態で行われる。または、他の固定機構を使用してゲートの下降を制限した状態で行われる。具体的には、ゲートB10の一方のシリンダB1側において下降方向のずれが発生している場合には、ゲートB10に荷重を作用させた状態にしてから、第1弁B7を閉塞した状態で第2弁B9を開放し、第2及び第3配管B5,B6の作動流体をリザーバタンクB3cに排出することによって行われる。一方、ゲートB10の他方のシリンダB2側において下降方向のずれが発生している場合には、第2弁B9を閉塞した状態で第1弁B7を開放することによって、駆動源B3からの作動流体を、第2配管B5を介して他方のシリンダB2のロッド側室B2aに、第3配管B6を介して一方のシリンダB1の反ロッド側室B1bにそれぞれ供給する。これによって、各シリンダB1,B2のピストンロッドB1d,B2dの伸縮量が同調し、ゲートB10の一側又は他側の昇降方向へのずれを修正することができるようになされている。
【0009】
しかしながら、この提案のシリンダ同調装置Bでは、第1弁B7が第2弁B9と同様に単に開閉するだけの開閉弁によって構成されている。このため、ゲートリフタとしてボディデッキと平行に修正したいという要求を実現する上で、ゲートB10の上限位置において他方のシリンダB2側に下降方向のずれが発生しているゲートB10を水平な状態に修正する際に第1弁B7を開放すると、第2配管B5及び第3配管B6を介して一方のシリンダB1の反ロッド側室B1bに供給される作動流体の圧力と、一方のシリンダB1のロッド側室B1aに第1配管B4を介して供給される作動流体の圧力とが均一なものとなる。その場合、一方のシリンダB1のピストンB1cの反ロッド側室B1b側面(図4では上側の面)とロッド側室B1a側面(図4では下側の面)との受圧面積にピストンロッドB1dの断面積分の差があるため、他方のシリンダB2のピストンロッドB2dを上方に押し上げる(収縮)よりも先に、一方のシリンダB1のピストンロッドB1dが下降(伸長)することになり、上限位置において両シリンダB1,B2のピストンロッドB1d,B2dの同調修正を行うことが困難となる。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前記提案のシリンダ同調装置にさらに改良を加え、上限位置にあるゲートを水平な状態に円滑に修正することができるゲートリフタのシリンダ同調装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、ゲートリフタのシリンダ同調装置として、第1シリンダ及び第2シリンダに対し駆動源から作動流体を給排して各シリンダのピストンロッドを伸縮させることによって、ゲートを昇降させるゲートリフタを前提とする。第1シリンダのロッド側室と第2シリンダのロッド側室とを駆動源に対し第1配管及び第2配管を介してそれぞれ個別に連結するとともに、第1シリンダの反ロッド側室は第2配管に対し第3配管を介して連結する。第2配管に、その第3配管との連結部よりも駆動源側に介設された開閉可能な第1弁と、この第1弁よりも反駆動源側を駆動源のリザーバタンクに対し分岐させ、その分岐部よりもリザーバタンク側に開閉可能な第2弁を介設してなる排出配管と、第1弁と分岐部との間に介設された開閉可能な圧力制御弁とを備える。この圧力制御弁を、圧力制御弁の第1弁側の作動流体の圧力が圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力よりも所定圧以上高いときに第1弁と分岐部との間において第2配管を開放するように設定する。そして、ゲートの第1シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合に、第1弁を閉塞した状態で第2弁を開放させることによって、第2及び第3配管の作動流体をリザーバタンクに排出しつつ駆動源からの作動流体を第1配管を介して第1シリンダのロッド側室に供給するようにしている。一方、ゲートの第2シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合に、第2弁を閉塞した状態で第1弁を開放することによって圧力制御弁を開放させ、これによって、駆動源からの作動流体を、第2配管を介して第2シリンダのロッド側室、及び第3配管を介して第1シリンダの反ロッド側室にそれぞれ供給するようにしている。このことにより、第2シリンダのピストンロッドを上方に修正移動させることができる。
【0012】
請求項1では、各シリンダのロッド側室と反ロッド側室とを連通不能に区画する単純な構成のピストンの採用によって、コストアップを抑えつつ作動流体の内部リークを確実に防止し得るようにしている。
【0013】
その場合、第2シリンダのロッド側室と駆動源との間を連結する第2配管の第1弁と、この第1弁よりも反駆動源側の排出配管の分岐部との間にある圧力制御弁を、圧力制御弁の第1弁側の作動流体の圧力が圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力よりも所定圧以上高いときに開放させるようにしている。
【0014】
これにより、上限位置にあるゲートの第2シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合には、圧力制御弁の開放によって、圧力制御弁の第1弁側の作動流体の圧力つまり第1シリンダのロッド側室の作動流体の圧力が圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力つまり第1シリンダの反ロッド側室及び第2シリンダのロッド側室の作動流体の圧力よりも所定圧高いという関係が、圧力制御弁を挟んで成立することになる。この結果、第2シリンダのピストンロッドの上昇を第1シリンダのピストンロッドの下降よりも優先させることが可能となり、上限位置にあるゲートが水平な状態に円滑に修正されることになる。
【0015】
ここで、請求項2のもののように、第1シリンダのピストンの反ロッド側室側面の受圧面積に対し第1シリンダのピストンのロッド側室側面の受圧面積を除算した除算値に対し圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力を積算した積算値によって得られる所定圧力値よりも第1弁の反駆動源側の作動流体の圧力が高いときに圧力制御弁を開放させるように設定した場合には、圧力制御弁の開放条件は、圧欲制御弁の第1弁側の作動流体の圧力(第1シリンダのロッド側室の作動流体の圧力)が、第1シリンダのピストンの受圧面積の比率を考慮した,圧力制御弁の分岐部側の作動流体の所定圧力値、よりも高いときに限られることになる。そして、圧力制御弁は、圧力制御弁の第1弁側の作動流体の圧力が所定圧力値と略等しくなった時点で閉塞し、この時点で、第1シリンダのロッド側室の作動流体の圧力が第1シリンダの反ロッド側室及び第2シリンダのロッド側室の作動流体の圧力よりも所定圧高いという関係が圧力制御弁を挟んで成立する。
【0016】
これにより、上限位置にあるゲートの第2シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合には、圧力制御弁の開放によって、第1シリンダのロッド側室の作動流体の圧力と、第1シリンダの反ロッド側室の作動流体の圧力との大小関係を、ピストンの受圧面積の比率に応じて成立させることが可能となる。この結果、単独の圧力制御弁の開放条件のみによって各シリンダを同調させることが可能となり、シリンダ同調装置の構成がシンプルなものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係わるゲートリフタのシリンダ同調装置を備えたトラックの後部を示している。このトラックTは、その車体Taの後部に荷箱Tbを備えている。この荷箱Tbの後端部には、ゲートリフタ1が設けられている。ゲートリフタ1は、トラックTのゲートTcを支柱2(後述する)に沿って鉛直方向に昇降させることで、図示しない荷物を荷箱Tbに対し積み卸しする荷役作業を容易化するために供される。
【0019】
このゲートリフタ1は、左右一対の支柱2(図1では一方のみ示す)、シリンダとしての左右一対の第1及び第2油圧シリンダ3L,3R、及びシリンダ同調装置4(図2に表れる)とを具備している。
【0020】
各支柱2は、荷箱Tbの後端部左右両位置においてそのデッキ面Tdより鉛直方向上向きに延びて立設されている。この各支柱2内にはそれぞれスライダ21が支柱2に沿って上下方向に移動可能に設けられている。各スライダ21の下端にはそれぞれ支柱2より後方に突出する支持ブラケット22が設けられている。この支持ブラケット22には、ゲートTcの基端部(図1では前端部)が水平軸(図示せず)回りに回動自在に支持されている。この場合、ゲートTcは、各支持ブラケット22に対し水平軸回りに回動することによって、各支柱2に沿って起立する起立位置と、略水平に倒伏する倒伏位置(図1に示す位置)とに相互に姿勢変換するようになされている。
【0021】
各スライダ21の上端部及び中途部にはローラ21a,21aが転動自在に支持され、この各ローラ21aによってそれぞれスライダ21が支柱2内において上下方向に円滑にスライド移動できるようになされている。
【0022】
第1及び第2油圧シリンダ3L,3Rは、各支柱2内を各支柱2と略平行に上下方向に延びて設けられている。図2に示すように、各油圧シリンダ3L,3Rは、ピストン3La,3Raによって上部の反ロッド側室3Lb,3Rbと下部のロッド側室3Lc,3Rcとに区画され、ピストン3La,3Raより下方に延びるピストンロッド3Ld,3Rdの先端(下端)にそれぞれ支持ブラケット22の前端が連結されている。第2油圧シリンダ3Rの反ロッド側室3Rbは、大気に開放している。この場合、第1油圧シリンダ3Lと第2油圧シリンダ3Rとは、第1油圧シリンダ3Lのピストン3Laの反ロッド側室3Lb側面(図2では上側の面)の受圧面積と、第2油圧シリンダ3Rのピストン3Raのロッド側室3Rc側面(図2では下側の面)の受圧面積とを一致させる上で、互いに径が異なる異径に形成されてなる。
【0023】
そして、ゲートTcは、各油圧シリンダ3L,3Rのロッド側室3Lc,3Rcに対し圧油を供給してピストンロッド3Ld,3Rdを収縮させる収縮時に支持ブラケット22を介してスライダ21を上昇させることによって、荷箱Tbのデッキ面Tdとほぼ面一上となる上限位置(図1に示す実線位置)に位置付けられるようになされている。一方、ゲートTcは、各油圧シリンダ3L,3Rのロッド側室3Lc,3Rcから圧油を排出してピストンロッド3Ld,3Rdを伸長させる伸長時に支持ブラケット22を介してスライダ21を下降させることによって、地面Gに接地する下降位置(図1に二点鎖線で示す位置)に位置付けるようになされている。
【0024】
シリンダ同調装置4は、左右の油圧シリンダ3L,3Rのピストンロッド3Ld,3Rdの伸縮量にずれが発生している場合にそのずれを修正してピストンロッド3Ld,3Rdの伸縮量を同調させるものであり、駆動源としてのポンプユニット41、第1〜第3配管42〜44、昇降配管49、排出配管45、第1及び第2弁46,47、並びに圧力制御弁としてのシーケンス弁48を備えている。
【0025】
ポンプユニット41は、図2に示すように、モータ41aとリザーバタンク41bとが一体化されたものであり、この両者41a,41b間にギヤポンプ41cが介設されている。ギヤポンプ41cとリザーバタンク41bとは、給排管41dを介して連結されている。
【0026】
第1配管42は、ギヤポンプ41cより延びる吐出管41eの先端に一端が連結され、他端が第1油圧シリンダ3Lのロッド側室3Lcに連結されている。この吐出管41eの途中には逆止弁41fが介設され、この逆止弁41fによって、第1配管42からギヤポンプ41c側への圧油の逆流を防止するようにしている。
【0027】
第2配管43は、吐出管41eの先端に一端が連結され、他端が第2油圧シリンダ3Rのロッド側室3Rcに連結されている。
【0028】
昇降配管49は、一端が第2配管43に連結され、他端がリザーバタンク41bに連結されている。この昇降配管49の途中には2位置切換タイプの電磁式の切換弁50が介設されている。この切換弁50は、図示しないゲート昇降スイッチを上昇位置に切換えた際に上昇位置(図2では弁内表示の下位置)に切換えられる一方、下降位置に切換えた際に下降位置(図2では弁内表示の上位置)に切換えられるようになされている。
【0029】
第3配管44は、その一端が第1油圧シリンダ4Lの反ロッド側室3Lbに、他端が第2配管43の途中に連結されている。
【0030】
第1弁46は、第3配管44の他端が連結される第2配管43途中の連結部よりもポンプユニット41側に介設され、この第3配管44との連結部よりもポンプユニット41側において第2配管43を開閉するようになされている。
【0031】
排出配管45は、一端が第1弁46よりも反ポンプユニット41側に介設された分岐部45aに連結され、他端がリザーバタンク41bに連結されている。つまり、排出配管45は、第1弁46よりも反ポンプユニット41側の第2排管43を分岐部45aを介してリザーバタンク41bに対し連結するようになされている。
【0032】
第2弁47は、排出配管45の途中に介設され、この排出配管45を開閉するようになされている。つまり、第2弁47は、第2配管43をリザーバタンク41bに対し排出配管45を介して開閉させるようになされている。
【0033】
シーケンス弁48は、第1弁46と排出配管45の分岐部45aとの間、つまり排出配管45の一端が連結される第2配管43途中の分岐部45aよりもポンプユニット41側と第1弁46との間に対応する第2配管43の対応部位に介設されている。そして、シーケンス弁48としては、シーケンス弁48の第1弁46側の圧油の圧力つまり第1油圧シリンダ3Lのロッド側室3Lcの圧油の圧力P1が、シーケンス弁48の分岐部45a側(排出配管45の一端側)の圧油の圧力つまり第1油圧シリンダ3Lの反ロッド側室3Lb及び第2油圧シリンダ3Rのロッド側室3Rcの圧油の圧力P2よりも所定圧以上高いときに開放するような条件に設定されている。
【0034】
具体的には、第1油圧シリンダ3Lのピストン3Laの反ロッド側室3Lb側面の受圧面積をD1に、第1油圧シリンダ3Lのピストン3Laのロッド側室3Lc側面の受圧面積をD2にそれぞれ置き換えると、
P1>(D1/D2)×P2=P
の条件が得られる。従って、この条件を満たす上で、第1油圧シリンダ3Lのピストン3Laの受圧面積の比率(D1/D2)に応じて設定された所定圧力値Pよりも圧力P1が高いときにシーケンス弁48が開放するように設定されている。なお、通常、第1弁46は閉塞状態とされ、この状態で、左右の第1及び第2油圧シリンダ3L,3Rのピストンロッド3Ld,3Rdの伸縮量を同調させるようにしている。
【0035】
この場合、ゲート昇降スイッチにより切換弁50が上昇位置に切換えられると、モータ41aによりギヤポンプ41cが回転し、吐出管41eから第1及び第2配管42,43に対し圧油を供給するようになされている。一方、ゲート昇降スイッチにより切換弁50が下降位置に切換えられると、ゲートTcの自重により第1及び第2配管42,43からの圧油が昇降配管49を通ってリザーバタンク41bに返還されるようになされている。
【0036】
ここで、シリンダ同調装置4による左右の第1及び第2油圧シリンダ3L,3Rのピストンロッド3Ld,3Rdの伸縮量を同調修正する手順について説明する。この場合、ゲートTcは、荷物不搭載の状態で上限位置に位置付けられているものとする。つまり、ゲート昇降スイッチは上昇位置に切換えられて切換弁50が上昇位置(図2に示す下位置)に切換わっており、モータ41aによるギヤポンプ41cの回転により、吐出管41eから第1及び第2配管42,43に対し圧油が供給される状態にある。
【0037】
まず、荷箱Tbのデッキ面Tdに対しゲートTcの第1油圧シリンダ3L側(左側)に下降方向のずれが発生している場合には、第1弁46を閉塞した状態で第2弁47を徐々に開放する。すると、第1油圧シリンダ3Lの反ロッド側室3Lbの圧油が第3配管44を介して第2配管43側に排出される。このように、第2配管43にある圧油が第2弁47を通してリザーバタンク41bに返還される。また、これと同時に、ポンプユニット41からの圧油は吐出管41e及び第1配管42を介して第1油圧シリンダ3Lのロッド側室3Lcに供給される。これにより、第1油圧シリンダ3Lのピストンロッド3Lcは収縮(上昇)し、ゲートTcの第1油圧シリンダ3L側(左側)の下降方向のずれが矯正され、荷箱Tbのデッキ面Tdに対しゲートTcが略面一上となる。
【0038】
そして、このように荷箱Tbのデッキ面Tdに対しゲートTcが略面一上となった時点で、第2弁47を速やかに閉塞する。これにより、各シリンダ3L,3Rのピストンロッド3Lc,3Rcの伸縮量が同調し、ゲートTcを上限位置において水平な状態に円滑に修正することができることになる。
【0039】
一方、荷箱Tbのデッキ面Tdに対しゲートTcの第2油圧シリンダ3R側(右側)に下降方向のずれが発生している場合には、第2弁47を閉塞した状態で第1弁46を開放する。この場合、シーケンス弁48の第1弁46側の圧油の圧力P1がシーケンス弁48の分岐部45a側(排出配管45の一端側)の圧油の圧力P2よりも所定圧以上高くなっている。このため、第1弁46と分岐部45aとの間においてシーケンス弁48が開放する。このシーケンス弁48の開放条件としては、シーケンス弁48の第1弁46側の圧油の圧力P1(第1油圧シリンダ3Lのロッド側室3Lcの圧油の圧力P1)が、シーケンス弁48の分岐部45a側の圧油の圧力P2(第1油圧シリンダ3Lの反ロッド側室3Lbの圧油の圧力P2)よりも所定圧以上高いとき、つまり第1油圧シリンダ3Lのピストン3Laの受圧面積の比率D1/D2に応じて設定された所定圧力値Pよりも圧力P1が高いとき{P1>(D1/D2)×P2=Pの条件を満たすとき}に限られることになる。そして、シーケンス弁48は、P1=(D1/D2)×P2+α=Pの条件を満たした時点で閉塞し、この時点で、第1油圧シリンダ3Lのロッド側室3Lcの圧油の油圧が第1油圧シリンダ3Lの反ロッド側室3Lbの圧油の油圧よりも所定圧高いというP1>P2の関係が、シーケンス弁48を挟んで成立することになる。この場合、シーケンス弁48を閉塞する条件に含まれるαは、P1>P2の関係を成立させる上で必要な油圧値であり、具体的には、圧力P1の圧油の一割程度の値に設定される。
【0040】
これにより、上限位置にあるゲートTcの第2油圧シリンダ3R側に下降方向のずれが発生している場合には、シーケンス弁48の開放によって、第1油圧シリンダ3Lのロッド側室3Lcの圧油の圧力P1と、第1油圧シリンダ3Lの反ロッド側室3Lb及び第2油圧シリンダ3Rのロッド側室3Rcの圧油の圧力P2との大小関係を、ピストン3Laの受圧面積の比率(D1/D2)に応じて成立させることが可能となる。この結果、第2油圧シリンダ3Rのピストンロッド3Rdの上昇を先行させることが可能となり、上限位置にあるゲートTcを水平な状態に確実に修正することができる。
【0041】
この修正終了後に、第1弁46を閉塞する。
この場合、荷箱Tbのデッキ面Tdに対しゲートTcの第1油圧シリンダ3L側の下降方向のずれを矯正する際に第2弁47の閉塞タイミングが遅れるなどして、ゲートTcの第2油圧シリンダ3R側に下降方向のずれが逆に発生した場合には、上述したようにゲートTcの第2油圧シリンダ3R側の下降方向のずれを矯正する際の手順に従って確実に矯正されることになる。
【0042】
なお、本実施形態では、シーケンス弁48の開放条件を、第1油圧シリンダ3Lのピストン3Laの受圧面積の比率D1/D2に応じて設定された所定圧力値Pよりも圧力P1が高いとき{P1>(D1/D2)×P2=Pの条件を満たすとき}としたが、第1油圧シリンダのロッド側室及び反ロッド側室の圧油の圧力をそれぞれ検出する油圧センサを備え、この油圧センサによって、第1油圧シリンダのロッド側室の圧油の圧力が、第1油圧シリンダの反ロッド側室の圧油の圧力よりも所定圧以上高いときに、圧力制御弁が開放するように設定されていてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1におけるゲートリフタのシリンダ同調装置によれば、第2シリンダのロッド側室と駆動源との間の第2配管の第1弁と、この第1弁よりも反駆動源側の排出配管の分岐部との間の圧力制御弁を、圧力制御弁の第1弁側の作動流体の圧力が圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力よりも所定圧以上高いときに開放することで、第1シリンダのロッド側室の作動流体の圧力が第1シリンダの反ロッド側室の作動流体の圧力よりも所定圧高いという関係が圧力制御弁を挟んで成立し、この結果、上限位置のゲートの第2シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合において第2シリンダのピストンロッドの上昇を先行させ、上限位置にあるゲートを水平な状態に円滑に修正することができることになる。
【0044】
さらに、本発明の請求項2におけるゲートリフタのシリンダ同調装置によれば、第1シリンダのロッド側室の作動流体の圧力と第1シリンダの反ロッド側室の作動流体の圧力及び第2シリンダのロッド側室の作動流体の圧力との関係を、圧力制御弁の開放により、ピストンの受圧面積の比率に応じて成立させることが可能となり、単独の圧力制御弁の開放条件のみによって各シリンダを同調させることができ、シリンダ同調装置の構成をシンプルなものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るゲートリフタのシリンダ同調装置を備えたトラック後部付近の断面図である。
【図2】シリンダ同調装置の油圧配管系統図である。
【図3】従来例に係るシリンダ同調装置の油圧配管系統図である。
【図4】変形例に係るシリンダ同調装置の油圧配管系統図である。
【符号の説明】
1 ゲートリフタ
2 支柱
3L 第1油圧シリンダ(第1シリンダ)
3Lb 反ロッド側室
3Lc ロッド側室
3Ld ピストンロッド
3R 第2油圧シリンダ(第2シリンダ)
3Rc ロッド側室
3Rd ピストンロッド
4 シリンダ同調装置
41 ポンプユニット(駆動源)
42 第1配管
43 第2配管
44 第3配管
45 排出配管
45a 分岐部
46 第1弁
47 第2弁
48 シーケンス弁(圧力制御弁)
Tc ゲート
P 所定圧力値
P1 第1油圧シリンダのロッド側室の油圧の圧力
P2 第1油圧シリンダの反ロッド側室の油圧の圧力
(第2油圧シリンダのロッド側室の油圧の圧力)
D1 第1油圧シリンダのピストンの反ロッド側室側面の受圧面積
D2 第1油圧シリンダのピストンのロッド側室側面の受圧面積
D1/D2 第1油圧シリンダのピストンの受圧面積の比率
Claims (2)
- 第1シリンダ及び第2シリンダに対し駆動源から作動流体を給排して各シリンダのピストンロッドを伸縮させることによって、ゲートを昇降させるゲートリフタにおいて、
第1シリンダのロッド側室と第2シリンダのロッド側室とは駆動源に対し第1配管及び第2配管を介してそれぞれ個別に連結されているとともに、
第1シリンダの反ロッド側室は第2配管に対し第3配管を介して連結され、
第2配管は、その第3配管との連結部よりも駆動源側に介設された開閉可能な第1弁と、この第1弁よりも反駆動源側を駆動源のリザーバタンクに対し分岐させ、その分岐部よりもリザーバタンク側に開閉可能な第2弁を介設してなる排出配管と、第1弁と分岐部との間に介設された開閉可能な圧力制御弁とを備え、
この圧力制御弁は、圧力制御弁の第1弁側の作動流体の圧力が圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力よりも所定圧以上高いときに第1弁と分岐部との間において第2配管を開放するように設定されており、
ゲートの第1シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合には、第1弁を閉塞した状態で第2弁を開放することによって、第2及び第3配管の作動流体をリザーバタンクに排出しつつ駆動源からの作動流体を第1配管を介して第1シリンダのロッド側室に供給するようになされている一方、
ゲートの第2シリンダ側に下降方向のずれが発生している場合には、第2弁を閉塞した状態で第1弁を開放することによって圧力制御弁を開放させ、これによって、駆動源からの作動流体を、第2配管を介して第2シリンダのロッド側室、及び第3配管を介して第1シリンダの反ロッド側室にそれぞれ供給するようになされていることを特徴とするゲートリフタのシリンダ同調装置。 - 前記圧力制御弁は、第1シリンダのピストンの反ロッド側室側面の受圧面積に対し第1シリンダのピストンのロッド側室側面の受圧面積を除算した除算値に対し圧力制御弁の分岐部側の作動流体の圧力を積算した積算値によって得られる所定圧力値よりも第1弁の反駆動源側の作動流体の圧力が高いときに開放するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のゲートリフタのシリンダ同調装置。
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