JP3795095B2 - 油圧シリンダの同調装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、二本の油圧シリンダの伸縮動作を同調して作動させる油圧シリンダの同調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、二本の油圧シリンダを同調させるものとしては、油圧ポンプから供給される圧油を分流弁によりそれぞれ同量に分配して同じ大きさの二本の油圧シリンダに供給することで、当該二本の油圧シリンダの伸縮動作を同調させるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、油圧シリンダの同調が分流弁の精度に左右されることになり、同調させる各油圧シリンダにそれぞれ異なる負荷がかかる場合に、当該各油圧シリンダ間においてストローク差が生じるという問題があった。このストローク差はそれほど大きいものではないが、高い同調精度が必要である場合に問題となっていた。
【0004】
また、この油圧シリンダをアクチュエータとして使用する装置によっては、安全性等の面から一方の油圧シリンダにその伸縮を阻害する外的なものが生じた場合でも、他方の油圧シリンダが伸縮しないようにすることが要求される場合があるとともに、油圧シリンダの同調伸縮を適宜に調整することで同調精度を高めることが要望されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の油圧シリンダの同調装置は、少なくとも二本の油圧シリンダを備え、一方の油圧シリンダのピストン側受圧面積と他方の油圧シリンダのロッド側受圧面積とが同一に設定され、一方の油圧シリンダのピストン側室が他方の油圧シリンダのロッド側室に第1連通路を介して連通され、前記一方の油圧シリンダのロッド側室に連通された油路には、前記第1連通路からパイロット圧を導くチェック弁が設けられたものである。
【0006】
請求項2記載の油圧シリンダの同調装置は、前記一方の油圧シリンダのロッド側室に連通された油路には、前記第1連通路からパイロット圧を導くカウンタバランスバルブが設けられたものである。
【0010】
請求項3記載の油圧シリンダの同調装置は、油圧シリンダのピストンには、ロッド側室とピストン側室とを連通する通路が形成され、該通路内にはこの通路を開閉する開閉部材が介装されるとともに、ロッドが全縮してピストンがシリンダ本体の基端に移動した位置で上記開閉部材を開放可能な開放部材が設けられている。
【0011】
【作用】
一方の油圧シリンダのロッド側受圧面積と他方の油圧シリンダのピストン側受圧面積とを同一に設定し、一方の油圧シリンダのロッド側室を他方の油圧シリンダのピストン側室に連通することで、例えば各油圧シリンダを伸長させる場合において、一方の油圧シリンダのピストン側室に圧油を供給してそのロッドをΔSストロークさせようとすると、それに伴ってロッド側室から吐出される油が他方の油圧シリンダのピストン側室に供給されることになり、一方の油圧シリンダから吐出された油と他方の油圧シリンダに供給される油が同量であるとともに、一方の油圧シリンダのロッド側受圧面積と他方の油圧シリンダのピストン側受圧面積が同一であるので、当該他方の油圧シリンダのロッドは一方の油圧シリンダと同じΔSストロークすることになる。
【0012】
このように各油圧シリンダが同調して伸縮する際において、特に、伸長する際、他方の油圧シリンダよりも一方の油圧シリンダに引き抜かれる大きな負荷がかかっている場合、一方の油圧シリンダが早く動こうとする現象は、第1連通路からのパイロット圧で検知し、チェック弁が自動的に閉じることで防止し、両油圧シリンダを同調させることができる。
【0013】
また、各油圧シリンダを全縮させた状態で、開放部材により開閉部材を移動させロッド側室とピストン側室とを連通する通路を開放することで、各油圧シリンダのピストン位置を所定の位置に配置でき、各油圧シリンダの同調調節を行う。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
【0015】
まず、本発明に係る油圧シリンダの同調装置を説明する前に、この油圧シリンダの同調装置が用いられる装置として、例えば荷受台昇降装置を例に採って説明する。
【0016】
図3及び図4は荷受台昇降装置を示している。
【0017】
この荷受台昇降装置は、荷箱1の後端両側にそれぞれ立設されたポスト2内にスライダ3が該ポスト2に沿って上下方向に移動自在に設けられ、スライダ3の移動によりこのスライダ3の下端に支持された荷受台4を昇降させる垂直昇降方式のものである。
【0018】
前記左右のスライダ3の下端には、前記ポスト2と略平行に配設された油圧シリンダ10(11)のロッド103(113)の先端がそれぞれ連結されている。左右の油圧シリンダ10(11)は、後述する本発明に係る油圧シリンダの同調装置により同調して伸縮可能に構成されており、これら油圧シリンダ10(11)を同調させて伸長させることで荷受台4を水平状態を保持して荷箱1の床面と略面一になる上昇位置から地上まで下降させるとともに、油圧シリンダ10(11)を縮退させることで荷受台4を水平状態を保持して地上から荷箱1の床面と略面一になる上昇位置まで上昇させるように構成されている。
【0019】
前記荷受台4は、前記スライダ3に支持装置5を介して水平状態を保持して支持されている。この支持装置5は、上述したように荷受台4を水平に保持するとともに、荷受台4を荷箱1の後部下方に格納可能なように該荷受台4を水平方向にスライド自在に支持するよう構成されている。
【0020】
この荷受台4は、荷箱1の後部下方に格納する際において、該荷箱1を載置するフレーム(図示例ではシャーシフレーム上に前後に配置された縦ネダ1aである。)との干渉を避けるように、基端から前端途中部にかけて図示しない2本のスリットが左右に平行に形成されている。つまり、荷受台4は、先端部4aを胴部とする櫛状に形成されている。
【0021】
なお、図3及び図4に示す符号3aは、前記スライダ3の上端部及び途中部に設けられ、該スライダ3をポスト2内で上下方向に円滑に移動させるためのローラである。
【0022】
図1は、請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の回路構成、即ち、前記油圧シリンダ10(11)を同調させるための同調装置の回路構成を示している。
【0023】
図1において、PはモータMにより駆動される油圧ポンプで、油圧ポンプPの吐出側は4ポート3位置の切換弁Vの切換操作により第1油圧シリンダ10のロッド側室10bと第2油圧シリンダ11のピストン側室11aとに油路12、13を介して連通可能に構成されている。
【0024】
前記第1油圧シリンダ10のピストン側室10aは第1連通路14によって前記第2油圧シリンダ11のロッド側室11bに連通されている。
【0025】
ここで、第1油圧シリンダ10と第2油圧シリンダ11とは、第1油圧シリンダ10のピストン側受圧面積と第2油圧シリンダ11のロッド側受圧面積とが同一に設定されている。
【0026】
つまり、第2油圧シリンダ11のボア径をd1、第1油圧シリンダ10のボア径をd2、第2油圧シリンダ11のロッド径をd3とすると、
π(d1/2)2 =π(d2/2)2 +π(d3/2)2 の関係、
即ち、d12 =d22 +d32 の関係が成り立つように、第1油圧シリンダ10と第2油圧シリンダ11とが構成されている。
【0027】
さらに、前記油路12には、チェック弁15が設けられている。このチェック弁15は、前記第1連通路14からパイロット圧を導いているパイロットチェック弁であり、第1連通路14からのパイロット圧が降下すると、油路12を遮断するよう構成されている。
【0028】
なお、図1における符号16はリリーフ弁である。
【0029】
前記第1油圧シリンダ10及び第2油圧シリンダ11は、前述した関係を有することを除いて同様の構造であり、ここでは第1油圧シリンダ10の構造について説明し、第2油圧シリンダ11の構造説明は省略する。
【0030】
図2は、請求項3に記載の油圧シリンダの同調装置における油圧シリンダ(第1油圧シリンダ10、第2油圧シリンダ11)の構成を示している。
【0031】
図2において、101は第1油圧シリンダ10のシリンダ本体であって、該シリンダ本体101内にはピストン102が摺動自在に嵌入配置されている。
【0032】
ピストン102にはロッド103の一端がネジ込み等により一体に固定され、ロッド103の他端がシリンダ本体101から突出配置され、ピストン102の移動により伸縮自在に構成されている。
【0033】
ピストン102内の中心部には、同調調節装置104が設けられている。同調調節装置104は、前記ロッド103の一端部に形成された通路105と、ピストン102の底部中心に形成された通路106とでロッド側室10bとピストン側室10aとを連通させるとともに、上記通路106を内部から閉塞するチェックボール(開閉部材)107が介装され、このチェックボール107がシリンダ本体101の基端部中心に貫通配置されたネジ部材109(開放部材)により開放可能に構成されたものである。
【0034】
前記チェックボール107は、上記通路105側から上記通路106をスプリング108によって閉塞するように配置されている。
【0035】
また、前記ネジ部材109は、ロッド103の全縮時において、シリンダ本体101内にネジ込むことにより通路106を挿通してその先端がチェックボール107と当接し、該チェックボール107をスプリング108の付勢力に抗して開放方向に移動させるよう構成されている。
【0036】
前記スプリング108は、例えば皿バネ等が使用されており、その付勢力は回路内においてリリーフ弁(図1ではリリーフ弁16が相当する)の調整圧力では開かないように設定する必要がある。
【0037】
次に、このように構成された油圧シリンダの同調装置の動作について説明する。
【0038】
まず、第1油圧シリンダ10及び第2油圧シリンダ11を伸長させる場合、切換弁Vを図1に示す中立位置から右位置に切り換え、油圧ポンプPから圧油を第2油圧シリンダ11のピストン側室11aに供給する。これにより第2油圧シリンダ11はこの圧油の供給量に見合った分だけそのロッド113が伸長する。このロッド113が伸長する際、第2油圧シリンダ11のロッド側室11b内の油は第1連通路14に吐出されこの第1連通路14を経て第1油圧シリンダ10のピストン側室10aに供給される。
【0039】
これにより第1油圧シリンダ10のロッド103は、第2油圧シリンダ11のロッド側室11bから吐出された油に見合った分だけ伸長することになる。
【0040】
この際、前述したように第2油圧シリンダ11のロッド側受圧面積と第1油圧シリンダ10のピストン側受圧面積は同一であり、しかも第2油圧シリンダ11のロッド側室11bから吐出された油を第1油圧シリンダ10のピストン側室10aに供給しているため、第2油圧シリンダ11のロッド113がΔSストロークすると、第1油圧シリンダ10のロッド103も同調してΔSストロークすることになる。
【0041】
上述のように第1,第2油圧シリンダ10,11が同調して伸長する際において、これら第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長方向に大きな負荷がかかった場合、例えば、前述した荷受台昇降装置にあっては重量物を荷受台4に乗せて地上に卸す場合には、第1連通路14を負圧化させて第1油圧シリンダ10が第2油圧シリンダ11よりも先に伸長しようとするが、第1連通路14のパイロット圧が低下してチェック弁15が油路12を閉塞するため、第1油圧シリンダ10の伸長を規制することになる。
【0042】
また、第2油圧シリンダ11の伸長動作が障害物等の何らかの不具合により停止された場合においても、第1油圧シリンダ10が第1連通路14のパイロット圧を降下させて伸長しようとするがチェック弁15が油路12を閉塞することで第1油圧シリンダ10の伸長を規制する。
【0043】
このように、第1連通路14からパイロット圧を導くチェック弁15により第1油圧シリンダ10の伸長を規制することで、外的な負荷が生じても第1,第2油圧シリンダ10,11を安定的に同調させて伸長させることがでる。
【0044】
詳細すると、第1油圧シリンダ10が何らかの影響で若干伸長すると第1連通路14のパイロット圧が下がり、チェック弁15が油路12を閉塞して第1油圧シリンダ10の伸長が規制され、この後第2油圧シリンダ11が第1油圧シリンダ10の先行した分だけ伸長することでパイロット圧が回復すると、再び第1油圧シリンダ10が伸長する動作を行い、これを繰り返して行うものであるため、先行する第1油圧シリンダ10の伸長量はその都度補正されることになり、従って前述した荷受台昇降装置に適用しても荷受台4の傾きを僅少に抑えることができ、実用に支障がない同調作動を得ることができる。
【0045】
次に、第1油圧シリンダ10及び第2油圧シリンダ11を縮退させる場合は、切換弁Vを図1に示す左位置に切り換え、油圧ポンプPから圧油を第1油圧シリンダ10のロッド側室10bに供給する。これにより第1油圧シリンダ10のピストン側室10aから吐出された油が第2油圧シリンダ11のロッド側室11bに供給され、前記伸長の場合と同様に第1油圧シリンダ10及び第2油圧シリンダ11の各ロッド103,113が同調して縮退する。
【0046】
このように第1油圧シリンダ10及び第2油圧シリンダ11を同調作動させることで、負荷時の油圧シリンダの膨脹及び油の圧縮率を無視できる範囲において、第1油圧シリンダ10と第2油圧シリンダ11とにかかる負荷Wに関係なく、これら第1油圧シリンダ10と第2油圧シリンダ11とを同調して作動させることができる。
【0047】
なお、具体的には、第2油圧シリンダ11のボア径d1を5n、第2油圧シリンダ11のロッド径を3n、第1油圧シリンダ10のボア径を4nに設定し、n=実数をとることで(例えば、n=10mm)、前述した関係が成立し、この第1油圧シリンダ10と第2油圧シリンダ11とを同調作動させることができる。
【0048】
また、長期的な使用は、同調調節装置104によって第1,第2油圧シリンダ10,11の同調調整を常に行っているので、第1,第2油圧シリンダ10,11の同調は常に保つことができる。
【0049】
詳しくは、第1,第2油圧シリンダ10,11を全縮させた状態で、ネジ部材109をねじ込み、チェックボール107をスプリング108の付勢力に抗して移動させ、通路106を開放し、第1,第2油圧シリンダ10,11のピストン側室10a,11aとロッド側室10b,11bとを連通させることで、第1,第2油圧シリンダ10,11のピストン位置を所定の位置に配置でき、第1,第2油圧シリンダ10,11の同調調節を行うことができる。
【0050】
図5乃至図12は、本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置における他の実施例を示している。なお、前述した実施例の回路構成と同様の部材には同符号を付し説明は省略する。
【0051】
図5は、図1に示す回路構成の油路13に切換弁Vを迂回してオイルリザーバTに連通する油路13aを設け、この油路13aにリリーフ弁17を介装したものである。なお、本例においては、第1,第2油圧シリンダ10,11に設けられたスプリング108の付勢力は、リリーフ弁17の調整圧力では開かないように設定する。
【0052】
図6に示す回路構成は、ポンプPと連通する油路20を分岐させ、この分岐油路の一方の油路21を第1油圧シリンダ10のロッド側室10bに連通するとともに、他方の油路22を第2油圧シリンダ11のピストン側室11aに連通させ、上記一方の油路21には前記実施例と同様に第1連通路14からパイロット圧を導くチェック弁15が介装されるとともに、上記他方の油路22にはチェック弁を備えた切換弁23が介装されたものである。図6の符号24は前記他方の油路22からオイルリザーバTに連通された油路25に介装されたチェック弁を備えた切換弁、26はチェック弁である。なお、他の構成は前述した実施例と同様であり説明は省略する。
【0053】
そして、図1に示した4ポート3位置の切換弁を使用した場合には、若干の油のリークが起こる可能があり前述した荷受台昇降装置の荷受台4を長時間停止する場合などには第1油圧シリンダ10が若干伸長して荷受台が傾く事態が懸念されるのであるが、上述のように構成することで、油のリークは考えられず安全である。
【0054】
また、この回路は、第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長時に第1油圧シリンダ10のロッド側室10bから出る油を第2油圧シリンダ11のピストン側室11aに追加するもので、第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長スピードを速くすることができる。
【0055】
図7は、図6に示す回路構成の切換弁24のチェック弁を逆に配置した切換弁27を油路25に配置した回路で、第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長時に比較的大きな力か要求される装置に適している。
【0056】
図8は、図6に示す回路構成の切換弁24を取り除いた回路で、前述した荷受台昇降装置の荷受台4のように自重で下降可能な装置に適用され、第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長を、ポンプPを作動させることなく、荷受台4やその積載物の重みで行うことができる。
【0057】
図9は、図8に示す回路構成に低圧開放のチェック弁28を設けたもので、第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長時(荷受台昇降装置では荷受台4の下降時)の回路圧をこのチェック弁28で規制することができる。
【0058】
図10は、図6に示す回路構成に、急落防止用弁29を第1,第2油圧シリンダ10,11のロッド側室10b,11b側に追加した回路で、前述した荷受台昇降装置において、回路が何らかの損傷を受けた場合に、第1,第2油圧シリンダが不要に伸長するのを防止して、荷受台4が急落するのを防止する。
【0059】
図11は、図10に示す回路構成の切換弁24のチェック弁を逆に配置した切換弁30を油路25に配置した回路で、この切換弁30で第1,第2油圧シリンダ10,11の伸長時の回路圧を規制することができる。
【0060】
図12は、図1に示す回路構成におけるチェック弁15のパイロット圧を油路13からも導き、第1連通路14と油路13との両方の圧力がないとチェック弁15が開放しないように構成したもので、これにより4ポート3位置の切換弁Vでもリークをなくすことができ、このリークに伴う不具合を解消することができる。
【0061】
図13は、請求項2記載の油圧シリンダの同調装置における回路構成である。なお、前述した請求項1記載の油圧シリンダの同調装置における回路構成と同様の部材には同符号を付し説明は省略する。
【0062】
この油圧シリンダの同調装置は、図1に示す回路構成において、図1のチェック弁15に代えてカウンタバランスバルブ18を用いたもので、このカウンタバランスバルブ18によっても同様な作用が得られる。なお、上述と同様に、図6〜図11のチェック弁15の代わりに上記カウンタバランスバルブを用いてもよい。
【0063】
図14は、油圧シリンダの同調装置における他の回路構成である。なお、前述した請求項1及び2記載の油圧シリンダの同調装置における回路構成と同様の部材には同符号を付し説明は省略する。
【0064】
この油圧シリンダの同調装置は、図1に示す回路構成において、図1のチェック弁15に代えて圧力補償付き流量制御弁19を用いたもので、この圧力補償付き流量制御弁19により、第1油圧シリンダ10の伸長動作を抑え、第2油圧シリンダ11からの圧送油で第1油圧シリンダ10を伸長させるため、第1油圧シリンダ10と第2油圧シリンダ11とを同調させることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1及び2記載の油圧シリンダの同調装置によれば、一方の油圧シリンダのピストン側受圧面積と他方の油圧シリンダのロッド側受圧面積とを同一に設定し、一方の油圧シリンダのピストン側室を他方の油圧シリンダのロッド側室に連通することで、従来のような分流弁が不要となり構成が簡単になるとともに、分流弁の精度に左右されることもない。
【0071】
また、各油圧シリンダが同調して伸縮する際において、他方の油圧シリンダにその伸長を阻害する何らかの障害が生じた場合でも、連通路からのパイロット圧を導くチェック弁もしくはカウンタバランスバルブが油路を閉塞することで、一方の油圧シリンダのみが伸長するのを規制でき、各油圧シリンダを確実に同調させることのできる信頼性の高い同調装置を提供することができる。
【0074】
請求項3記載の油圧シリンダの同調装置によれば、各油圧シリンダを全縮させた状態で、開放部材により開閉部材を移動させロッド側室とピストン側室とを連通する通路を開放することで、回路内のエア抜きが自動的に行えると同時に、もしリークがあればそのリークに見合う油量の補給を行い、各油圧シリンダのピストン位置を所定の位置に配置することができ、各油圧シリンダの同調伸縮を適宜に調整して同調精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の請求項3記載の油圧シリンダの同調装置における油圧シリンダの構造を示す断面図である。
【図3】 本発明に係る油圧シリンダの同調装置が適用される荷受台昇降装置の構成を示す側面図である。
【図4】 本発明に係る油圧シリンダの同調装置が適用される荷受台昇降装置の構成を示す正面図である。
【図5】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図6】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図7】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図8】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図9】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図10】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図11】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図12】 本発明の請求項1記載の油圧シリンダの同調装置の他の実施例を示す回路図である。
【図13】 本発明の請求項2記載の油圧シリンダの同調装置を示す回路図である。
【図14】他の油圧シリンダの同調装置を示す回路図である。
【符号の説明】
10 第1油圧シリンダ(一方の油圧シリンダ)
10a ピストン側室
10b ロッド側室
11 第2油圧シリンダ(他方の油圧シリンダ)
11a ピストン側室
11b ロッド側室
12 油路
13 油路
14 第1連通路
15 チェック弁
18 カウンタバランスバルブ
102 ピストン
103 ロッド
107 チェックボール(開閉部材)
109 ネジ部材(開放部材)
T オイルリザーバ
Claims (3)
- 少なくとも二本の油圧シリンダを備え、一方の油圧シリンダのピストン側受圧面積と他方の油圧シリンダのロッド側受圧面積とが同一に設定され、一方の油圧シリンダのピストン側室が他方の油圧シリンダのロッド側室に第1連通路を介して連通され、前記一方の油圧シリンダのロッド側室に連通された油路には、前記第1連通路からパイロット圧を導くチェック弁が設けられたことを特徴とする油圧シリンダの同調装置。
- 少なくとも二本の油圧シリンダを備え、一方の油圧シリンダのピストン側受圧面積と他方の油圧シリンダのロッド側受圧面積とが同一に設定され、一方の油圧シリンダのピストン側室が他方の油圧シリンダのロッド側室に第1連通路を介して連通され、前記一方の油圧シリンダのロッド側室に連通された油路には、前記第1連通路からパイロット圧を導くカウンタバランスバルブが設けられたことを特徴とする油圧シリンダの同調装置。
- 前記油圧シリンダのピストンには、ロッド側室とピストン側室とを連通する通路が形成され、該通路内にはこの通路を開閉する開閉部材が介装されるとともに、ロッドが全縮してピストンがシリンダ本体の基端に移動した位置で上記開閉部材を開放可能な開放部材が設けられた請求項1又は2に記載の油圧シリンダの同調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04959195A JP3795095B2 (ja) | 1994-09-08 | 1995-03-09 | 油圧シリンダの同調装置 |
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---|---|---|---|
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