JP3929522B2 - 難水溶性薬物の徐放性製剤 - Google Patents

難水溶性薬物の徐放性製剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難水溶性の薬物を含有する徐放性製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
薬物の効果を持続するために、速放部と遅溶部とを組み合わせて徐放性製剤化することが知られている(例えば、特公昭61-13683号公報および特公昭62-32166号公報)。しかし、これらはいずれも、比較的溶解性の高い薬物を使用する場合に限られる。難水溶性の薬物は、これらの方法で徐放化しようとする場合、一般に著しい吸収率の低下がみられるために、このような方法での徐放化は困難であるとされている。特に例えば、エカドトリルのように難水溶性でありかつ血中の消失半減期が短い薬物の場合、徐放化による薬効持続はより困難となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、難水溶性の薬物を徐放することにより薬効が持続する徐放性製剤を提供することである。特に、エカドトリルのような難水溶性かつ血中の消失半減期が短い薬物の薬効が持続する製剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の徐放性製剤は、濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含む速放部、および濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含有するコア顆粒が腸溶層でコーティングされた遅溶部からなる。
【0005】
好適な実施態様においては、前記遅溶部および速放部はそれぞれ顆粒として存在する。
【0006】
好適な実施態様においては、本発明の徐放性製剤は、前記遅溶部の周囲に前記速放部がコーティングされてなる複合顆粒を含む。
【0007】
好適な実施態様においては、本発明の徐放性製剤は、前記コア顆粒と前記腸溶層との間に、水溶性の第1隔離層を有する。
【0008】
好適な実施態様においては、本発明の徐放性製剤は、前記遅溶部と前記速放部との間に、水溶性の第2隔離層を有する。
【0009】
好適な実施態様においては、本発明の徐放性製剤は、難水溶性薬物を含有するコア顆粒に、水溶性の第1隔離層、腸溶層、水溶性の第2隔離層、および速放部が順にコーティングされてなる複合顆粒を含む。
【0010】
好適な実施態様においては、難水溶性薬物は、エカドトリルである。
【0011】
好適な実施態様においては、本発明の徐放性製剤は、カプセル製剤である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の徐放性製剤は速放部が胃において薬物を放出し、次いで遅溶部が腸で薬物を放出するため、持続的な薬効が得られる。この製剤は、代表的には次の第1および第2の製剤であり得る。
【0013】
本発明の第1の徐放性製剤においては、遅溶部と速放部は各々、腸溶性顆粒と速放性顆粒として別々に存在する。この腸溶性顆粒は、濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含むコア顆粒が、腸溶層でコーティングされている。速放性顆粒は、腸溶性顆粒のコア顆粒と本質的に同質であり得る。すなわち、濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含み、かつ腸溶層を有さない顆粒である。これらの腸溶性顆粒と速放性顆粒を所望の割合で混合することによって、本発明の第1の徐放性製剤が得られる。
【0014】
本発明の第2の徐放性製剤においては、遅溶部および速放部は、遅溶部の周囲が速放部によってコーティングされた、同一顆粒中に遅溶部と速放部の両方を含む複合顆粒として存在する。ここで遅溶部は上記第1の製剤の場合と同様に、濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含むコア顆粒が腸溶層でコーティングされている。
【0015】
上記第1および第2の製剤において、遅溶部のコア顆粒に含まれる難水溶性の薬物とは、日本薬局方で定義される「溶けにくい」、「極めて溶けにくい」または「ほとんど溶けない」に相当する薬物を意味し、溶質1gまたは1mlを溶かすに要する溶媒量が100ml以上(20℃)である任意の薬物であり得る。このような難水溶性薬物としては、エカドトリル、ニフェジピン、グリセオフルビン、フェニトイン、スルフィソキサザール、アミノピリン、セコバルビタール、プレドニゾロン、インドメタシン、フェナセチン、フェノバルビタール、トルブタミドなどが挙げられる。好適にはエカドトリルが用いられる。エカドトリル(N-[(S)-α-(アセチルチオメチル)ヒドロシンナモイル]グリシンベンジルエステル;N-[(S)-α-(mercaptomethyl)hydrocinnamoyl] glycine, benzyl ester, acetate(ester)は、降圧薬および心不全治療薬として利用されるエンケファリナーゼ阻害剤であり、水に対する溶解度は約33μg/ml(37℃)、融点70〜74℃、体内消失半減期は1時間以下の薬物である。
【0016】
上記第1および第2の製剤において、遅溶部のコア顆粒に含まれる上記難水溶性薬物の粒径は、できるだけ小さい程溶解速度が高くなるため有利であり、10μm 以下、好ましくは3μm以下である。微細な薬物粒子が晶析段階で得られない場合には、溶解速度の改善を図るために、常法により粉砕機などを用いて粉砕し、実質的な薬物の表面積を大きくする。粉砕機としては、例えば、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミル、加圧型ホモジェナイザー、コロイドミル、ナノマイザー、ローラーミルなどが用いられ、薬物単独または薬物と添加剤との混合系で乾式粉砕または湿式粉砕する。融点の低い薬物を粉砕する場合は発熱の小さい粉砕方法が好ましい。コア顆粒中の難水溶性薬物の含量は、コア顆粒に対して30〜80重量%、好ましくは45〜65重量%である。
【0017】
上記濡れ改善剤は、難水溶性薬物の粒子表面の濡れを改善して、溶解速度を向上するために用いられる。すなわち、濡れの悪い薬物(水に対する接触角が大きく、疎水性かつ撥水性の薬物)の表面に薄い皮膜が形成され、濡れ易さが改善されると、薬物の水をはじく性質が弱められ、水に分散しやすくなる。すなわち、薬物の溶解性が向上する。このような濡れ改善剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、ポビドン、ポリビニールアルコール、ゼラチンなどの水溶性高分子、ラウリル硫酸ナトリウム、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレンロルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールなどの界面活性剤などが挙げられ、なかでもヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。濡れ改善剤は、難水溶性薬物の粒子表面に付着する形で、難水溶性薬物と一緒にコア顆粒中に含まれる。濡れ改善剤のコア顆粒中の含有量は、難水溶性薬物100重量部に対して20重量部以下、好ましくは2〜10重量部、さらに好ましくは3〜6重量部である。
【0018】
遅溶部のコア顆粒は上記難水溶性薬物および濡れ改善剤に加えて、崩壊剤、賦形剤、結合剤、着色剤、着香剤、安定化剤などの製剤学上許容される添加剤を含有し得る。
【0019】
上記崩壊剤は製剤に崩壊性を与える薬剤であって、難水溶性薬物を速やかに分散するために用いられる。崩壊剤は、水には溶解しないが水との親和性に優れ、水との接触により膨潤し、薬物と水との接触を助ける物質である。このような崩壊剤としては、カルメロースカルシウム(CMC-Ca)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、クロスポビドンなどがあげられ、なかでもカルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、およびクロスポビドンなどが好ましい。コア顆粒中の崩壊剤の含有量は難水溶性薬物100重量部に対して20重量部以下、好ましくは5〜15重量部、より好ましくは7〜12重量部である。
【0020】
上記賦形剤は、製剤に所定の大きさと重量を与えるために用いられる。本発明に使用される賦形剤は、好ましくは、微粉砕した水溶性賦形剤、または水溶性賦形剤と親水性賦形剤との混合物である。水溶性賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、マンニトールなどが挙げられる。親水性賦形剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルスターチなどのデンプン類、無水ケイ酸、無水リン酸水素カルシウムなどの無機塩類が挙げられる。
【0021】
上記結合剤は、成分粉末の混合物に結合力を与え安定な顆粒を製するために用いられる。このような結合剤としては、例えば、メチルセルロース、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、可溶性アルファー化デンプン、ポリビニールアルコール、ゼラチン、デキストリンなどが挙げられ、なかでもヒドロキシプロピルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースは、濡れ改善効果も合わせ持つために好ましい。
【0022】
上記着色剤としては酸化鉄、レーキ色素類などが用いられ得る、上記着香剤としては各種の香料が用いられ得る。上記安定化剤としては亜硫酸水素ナトリウムなどが用いられ得る。
【0023】
上記添加剤の含有量は、薬物の種類、製剤の使用目的、剤形の大きさ、製造方法、他の添加剤の種類および量などに依存して、各々適宜調節される。
【0024】
上記第1および第2の製剤において、上記遅溶部のコア顆粒にコーティングされる腸溶層は腸溶性高分子を含む層であり、胃では不溶で腸で溶解する。腸溶層の存在により、コア顆粒内の薬物は胃内で放出されず、製剤が胃から腸に移行するに従って徐々に放出される。上記腸溶性高分子としては、オイドラギットL(メタアクリル酸コポリマー(レームファーマ社))およびL30D(メタアクリル酸コポリマーLD(レームファーマ社))、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、およびこれらに類似する高分子などが挙げられる。腸溶層は、このような腸溶性高分子を用いてコーティング液を調製し、コア顆粒をコーティングすることによって形成されるので、安全性および残留溶媒の観点から、水系の溶媒と共に使用できる腸溶性高分子(例えば、HPMCASなど)が好ましい。
【0025】
腸溶層は、上記腸溶性高分子の他に、安定性を確保するため、およびコーティング操作を容易にするために、可塑剤、滑沢剤などを含有し得る。可塑剤としては、クエン酸トリエチル、トリアセチン、グリセリン脂肪酸エステル、コハク酸ジブチル、マクロゴール、およびこれらに類似の可塑剤などが挙げられる。滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、スアリン酸モノグリセライドなどが挙げられる。腸溶層のコーティング量は、コア顆粒の大きさ、形状などに依存するが、好ましくは、コア顆粒100重量部に対して乾燥状態で15〜50重量部、さらに好ましくは20〜40重量部である。
【0026】
特に、エカドトリルのように疎水性が強く難水溶性であると共に低融点、高可塑性の薬物を製剤化する場合、上記コア顆粒と腸溶層との間に、さらに、水溶性で不活性の隔離層(第1隔離層)を設けることが好ましい。このような難水溶性かつ低融点の薬物を含有する顆粒に直接腸溶層をコーティングした場合、腸溶層中に薬物が溶解し、徐々に腸溶層表面に薬物が析出するため、薬物の放出を制御することが困難になるからである。このような析出現象は、特に、腸溶層のコーティングを行った後の乾燥工程、あるいは製剤の加温加速試験時に顕著に発生する。上記の第1隔離層をコア顆粒と腸溶層との間に設けることによって、このような腸溶層への薬物の溶解を防止することが可能となり、製剤の薬物放出を安定に制御し得る。
【0027】
上記第1隔離層は、通常、水溶性高分子および糖類を含有する液をコア顆粒にコーティングして形成される。水溶性高分子としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポビドン(PVP)などが挙げられる。糖類としては白糖、乳糖などが挙げられる。隔離層はさらにタルクなどの滑沢剤を含み得る。第1隔離層は、好ましくは、コア顆粒100重量部に対して、乾燥状態で5〜30重量部、さらに好ましくは10〜20重量部の割合でコーティングされる。
【0028】
本発明の徐放性製剤に含まれる速放部は、上記のように、本発明の第1の製剤では速放性顆粒として腸溶性顆粒とは別に存在し、そして本発明の第2の製剤では遅溶部の周囲をコーティングしている。この速放部は、上記遅溶部に含有される難水溶性薬物と同種の薬物を含有する。速放部に含まれる難水溶性薬物も、遅溶部の場合と同様、粒径が小さい程、溶解速度が高くなるため好ましく、粒径は10μm以下、好ましくは3μm以下である。従って、速放部の難水溶性薬物も遅溶部の場合と同様に、粉砕して用いられることが好ましい。速放部中の難水溶性薬物の含有量は速放部に対して通常30〜80重量%、好ましくは40〜60重量%である。速放部の難水溶性薬物も、その溶解速度を向上させ、薬物の速やかな放出および吸収を促進するために濡れ改善剤で処理されている。速放部中の濡れ改善剤の含有量は速放部中の難水溶性薬物100重量部に対して120重量部以下、好ましくは10〜100重量部、さらに好ましくは20〜50重量部である。
【0029】
速放部はさらに、崩壊剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤、帯電防止剤、着色剤、着香剤、安定化剤などの製剤学上許容される添加剤を含有し得る。これらの添加剤としては、上記遅溶部で使用され得る添加剤と同様のものが使用され得る。その含有量は、薬物の種類、製剤の使用目的、剤形の大きさ、製造方法、他の添加剤の種類および量などに依存して、各々適宜調節される。難水溶性薬物の含量均一性を確保するために速放部は賦形剤を含有することが好ましい。速放部中の賦形剤の含有量は特に制限されないが通常、速放部中の難水溶性薬物100重量部に対して250重量部以下、好ましくは50〜200重量部、さらに好ましくは70〜100重量部である。
【0030】
本発明の第2の製剤の場合、特に、エカドトリルのように疎水性が強く難水溶性であると共に低融点、高可塑性の薬物を製剤化する場合、上記遅溶部と速放部との間には、水溶性で不活性の隔離層(第2隔離層)を設けることが好ましい。この第2隔離層を配置することによって、速放部から腸溶層への薬物の溶解が防止され、薬物の放出を安定に制御し得る。第2隔離層は第1隔離層と同様の組成を有し、同様の方法によりコーティングされる。第2隔離層は、好ましくは、遅溶部100重量部に対して、乾燥状態で5〜30重量部、さらに好ましくは10〜20重量部の割合でコーティングされる。
【0031】
本発明の徐放性製剤の剤形は、好ましくは、カプセル剤または顆粒剤である。第1の製剤の場合、腸溶性顆粒と速放性顆粒とを各々所定量づつ用いて、常法に従って、カプセル剤、顆粒剤などの任意の剤形の本発明の徐放性製剤が得られ得る。第2の製剤の場合は複合顆粒を所定量用いて、上記第1の製剤の場合と同様に任意の剤形の本発明の徐放性製剤が得られ得る。
【0032】
このようにして得られた本発明の徐放性製剤は、まず、胃で速放部が溶出し、薬物の体内濃度は速やかに有効濃度まで達する。このとき、遅溶部は変化しない。遅溶部は、胃から徐々に排出された後、腸溶層が溶け出してから薬物を放出する。従って、薬効が長時間持続する。
【0033】
(製造方法)
以下、本発明の徐放性製剤の代表的な製造方法について説明する。
【0034】
1.第1の製剤の製造方法
1.1 腸溶性顆粒の調製法
腸溶性顆粒は、難水溶性薬物を含有するコア顆粒に任意に第1隔離層をコーティングし、さらに腸溶層をコーティングすることにより得られる。
【0035】
1.1.1. コア顆粒の形成
コア顆粒は、上記のように粉砕などの手段で微細化された難水溶性薬物を、その結晶表面の濡れ特性を上記濡れ改善剤で改善しながら造粒することによって製造され得る。その処理方法は、濡れ易さが改善される限りにおいては任意の造粒方法によって行われ得る。以下にその方法のいくつかの例を挙げる。難水溶性薬物の含量が大きい場合には以下の1)の混練法が最も簡便かつ有効である。
【0036】
1)混練法
難水溶性薬物粉末、濡れ改善剤、水および所望により任意の添加剤(賦形剤、崩壊剤、結合剤など)からなる混合物を、練合機を用いて湿式練合する。このことにより、難水溶性薬物の結晶表面に濡れ改善剤が付与されて表面処理された状態となる。練合設備としては、ハイスピードミキサー、レディゲミキサー、リボンブレンダー、単軸または複軸練合機などを使用する。得られた練合物を、篩ほぐし法、押し出し製粒法などの方法で造粒し、乾燥、調粒を経てコア顆粒を得る。
【0037】
別の方法として、微粉砕していない未処理の難溶性薬物に濡れ改善剤の水溶液または水を適量添加し、これを湿式粉砕法によって微粉砕した水懸濁液を調製し、この水懸濁液を任意の添加剤に加えて、上記のように湿式練合して造粒してもよい。この水懸濁液は、さらに賦形剤(好ましくは水溶性の賦形剤)を含有し得る。
【0038】
2)撹拌造粒法
ブレード回転型ミキサーまたはハイシェアミキサーを使用し、上記1の混練法と同様に、撹拌造粒、乾燥、調粒して主薬顆粒を得る方法である。あるいは上記1の場合と同様に難溶性薬物、濡れ改善剤および所望により賦形剤を含有する、湿式粉砕された水懸濁液を所望の種類の添加剤粉末または混合末に加えて撹拌造粒し得る。
【0039】
3)流動層造粒法
流動層造粒機を使用し、難水溶性薬物、濡れ改善剤および所望により賦形剤を含有する、湿式粉砕された水懸濁液を、流動させた所望の種類の添加剤粉末または混合末にスプレーしながら造粒する。スプレー方式としては、トップスプレー、サイドスプレー、タンジェンシャルスプレーのいずれをも用い得る。難溶性薬物を混合末に添加して流動させ、これに濡れ改善剤、結合剤などの水溶液または水をスプレーする通常の方法では、薬物の撥水性が高いために、造粒が困難である。
【0040】
4)コーティング造粒法
流動層造粒機、旋回型流動層造粒機、またはワースター型造粒機を使用し、難水溶性薬物、濡れ改善剤および所望により賦形剤を含有する、湿式粉砕された水懸濁液を、核粒子にスプレーしてコーティング造粒する方法である。核粒子は、数10μm〜300μm程度の粒径の任意の粒子であり得、好ましくは、D-マンニトール結晶、ノンパレル、結晶セルロース粒、グラニュー糖、スプレードライ乳糖などである。
【0041】
5)スプレードライ法
スプレードライヤーを使用し、難水溶性薬物、濡れ改善剤および所望により賦形剤を含有する湿式粉砕された水懸濁液を噴霧乾燥する方法である。
【0042】
1.1.2. 第1隔離層の形成
水溶性高分子および糖類を含有するコーティング液を、流動層コーティング機、通気式コーティング機、転動流動コーティング機などを使用して、上記1.1.1.で得られたコア顆粒に付与することによりコア顆粒と腸溶層との間に隔離層を形成する。均一なコーティングのために好ましくは流動層コーティング機が使用される。
【0043】
1.1.3. 腸溶層の形成
上記1.1.1.で得られるコア顆粒または上記1.1.2.で得られる第1隔離層上に、腸溶性高分子と任意に可塑剤、滑沢剤などを含有するコーティング液を付与して乾燥し、腸溶層を形成することにより腸溶性顆粒がえられる。上記コーティング液は、好ましくは、腸溶性高分子および任意に可塑剤、滑沢剤などを水溶媒系でエマルジョン法、微粒子懸濁法、中和法などにより分散させることにより得られる。
【0044】
1.2. 速放性顆粒の調製
速放性顆粒は、上記1.1.1.のコア顆粒と同様に調製され得る。
【0045】
2.第2の製剤の調製
2.1 遅溶部の形成
本発明の第2の製剤の遅溶部は、上記第1の製剤の腸溶性顆粒と同様に形成し得る。すなわち、コア顆粒の周囲に任意に第1の隔離層を形成し、さらに腸溶層を形成することによって遅溶部が得られる。
【0046】
2.2 第2隔離層の形成
遅溶部と速放部との間に第2隔離層を設ける場合には、上記2.1で得られる遅溶部に、上記第1隔離層と同様の水溶性高分子および糖類を含有するコーティング液を、第1隔離層と同様の方法によってコーティングする。
【0047】
2.3 速放部の形成
濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物と、必要に応じて賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤などの添加剤とを含有するコーティング液を調製する。このコーティング液を、上記2.1で得られる遅溶部または上記2.2で得られる第2隔離層上に、流動層コーティング機、通気式コーティング機、転動流動コーティング機などを使用して、付与することによって複合顆粒が得られる。均一なコーティングのために好ましくは流動層コーティング機が使用される。
【0048】
本発明の徐放性製剤を顆粒剤として調製する場合には、第1の製剤の場合、上記のように別々に調製した腸溶性顆粒および速放性顆粒を各々所定量秤量するか、あるいは腸溶性顆粒と速放性顆粒とを所望の割合で混合した後、所定量秤量し、分包する。第2の製剤の場合、上記のようにして得られた複合顆粒を所定量秤量し、分包する。
【0049】
本発明の徐放性製剤をカプセル剤として調製する場合は、第1の製剤の場合、腸溶性顆粒および速放性顆粒を所定量秤量し、これらを所望の比でカプセルに充填するか、あるいは腸溶性顆粒と速放性顆粒を所望の割合で混合した後、所定量秤量し、カプセルに充填する。第2の製剤の場合、複合顆粒を所定量カプセルに充填する。さらに、このカプセル剤をストリップパッケージ包装(SP包装)してもよい。
【0050】
第1の製剤の場合、例えばカプセル剤を調製する際には、これらの顆粒を正確な割合で混合してカプセルに充填することは通常、困難であるため、各顆粒を別々に所定量秤量して充填することが多い。しかし、容量秤量を行うため一方の容量が少ない場合には、少ない方の秤量精度が変動しやすい。従って、このような場合には、容量の少ない方法の顆粒の活性成分(すなわち難水溶性薬物)濃度が低くなるように添加剤などで希釈して容量を増加させる。しかし、この場合カプセルへの充填量を増加しなければならず、その結果カプセルサイズが大きくなって服用に困難をきたすことがある。遅溶部と速放部とを一体化した複合顆粒を調製する第2の製剤の場合は、一種類の顆粒を秤量すればよいので容量精度に変動がなく、カプセルへの充填が容易であり、さらに上記のようにカプセルへの充填量を増加させる必要がないので、カプセルの小型化が図れ、服用が容易である。顆粒剤として用いる場合も同様である。従って、遅溶部と速放部との混合においていずれか一方の活性成分量が他方に比べて少ないことが望まれるような薬物の場合には、本発明の第2の製剤が好ましい。
【0051】
遅溶部と速放部との最適な比率は、腸溶性顆粒と速放性顆粒をそれぞれ単独に投与したときの活性成分の血中濃度を測定し、それぞれの血中濃度−時間プロットに対してカーブフィッティングを行い、得られた曲線を合成して、種々の混合比率の場合の、有効血中濃度を持続する時間、有効血中濃度に到達する時間、および最高血中濃度を求めることによって決定し得る。例えば、難水溶性薬物にエカドトリルを使用する場合、遅溶部中と速放部中のエカドトリルとの比率が80:20のとき、血中濃度が約8時間持続し、1日2回投与が可能な持続性の徐放性製剤が得られる。このような製剤を調製し、健常な成人に投与した結果、血中濃度推移は、予測カーブと良好に一致した。
【0052】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、本実施例中で部は重量部を表す。
【0053】
(実施例1)
1) エカドトリルの粉砕
ジェットミル粉砕機を用いてエカドトリルを粉砕し、平均粒子3μmの粉砕末を得た。
【0054】
2) コア顆粒の製造
上記1)で得られた粉砕エカドトリル80部、マンニトール25部、コーンスターチ15部、およびカルメロース−カルシウム(CMC-Ca)5部を混合する。この混合末を単軸練合機で混合しながら、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の5%水溶液をとして2部加えて混練した。得られた練合物を直径7mmの円筒製粒機を通して造粒し、乾燥、調粒して円柱状のコア顆粒を得た。
【0055】
3) 第1隔離層のコーティング
上記2)で得られた上記コア顆粒100部を流動層コーティング機に仕込み、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC、TC-5E(信越化学))1部、白糖5部、およびタルク8部を含む15%水溶液をコア顆粒100部に対して14部(固形分)までスプレーコーティングした。
【0056】
4) 腸溶層のコーティング
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)(Aコート(信越化学))40部、クエン酸トリエチル5部、およびタルク10部の15%水系コーティング液に適量のアンモニアを添加してHPMCASを中和した。上記3項で得られた第1隔離層有する顆粒100部に対し、このコーティング液を20部(固形分換算)を流動層コーティング機を用いてコーティングした。
【0057】
5) 第2隔離層のコーティング
上記遅溶部100部に対し、第1隔離層コーティング液と同一組成比の液14部(固形分換算)を流動層コーティング機を用いてコーティングし、第2隔離層を形成した。
【0058】
6) 速放部のコーティング
上記第2隔離層をコーティングした顆粒に、上記1項で得られた粉砕エカドトリル20部、マンニトール20部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC-E)5部を含む10%水溶液を調製した。上記第2隔離層をコーティングした顆粒100部に対し、この水溶液22.7部(固形分換算)を流動層コーティング機を用いてコーティングし、速放部を形成し、コア顆粒に対して4層がコーティングされた単一の複合顆粒を得た。
【0059】
7) カプセル充填
エカドトリルとして100mg相当量の上記複合顆粒を3号カプセルに充填し、カプセル製剤を得た。
【0060】
(実施例2)
実施例1の3項で得られた第1隔離層をコーティングした顆粒100部に対し、オイドラギットL30D(固形分換算)の35部、クエン酸トリエチル3.5部、およびタルク15部を含む15%水系コーティング液をワースター型流動層コーティング機を用いて35部(固形分換算)コーティングして腸溶層を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法でエカドトリル持続性カプセル剤を得た。
【0061】
(実施例3)
実施例1の1項で得られた粉砕エカドトリル80部を5%HPMC水溶液に懸濁し、スプレー液を調製した。CF遠心転動造粒機に白糖デンプン球状顆粒(ノンパレル-101)(フロイント産業)100部を仕込み、乳糖20部およびクロスポビドン3部の混合末を散布しながら上記スプレー液をスプレーし、球形のコア顆粒を得た。このこと以外は、実施例1と同様の方法でエカドトリル持続性カプセル剤を得た。
【0062】
(実施例4)
腸溶層のコーティング基剤としてオイドラギッドL55を使用する以外は、実施例1と同様の方法によってエカドトリル持続性カプセル剤を調製した。
【0063】
(参考例1)
実施例1の1)で得られたエカドトリルを含有するコア顆粒に第1隔離層を付与せず、直接腸溶層をコーティングし、腸溶性顆粒を得た。
【0064】
(評価)
実施例1の4項で得られた腸溶性顆粒、および参考例1で得られた腸溶性顆粒を60℃で7日間保存した後、第12改正日本薬局方の崩壊試験液第1液(pH 1.2)を用いて局方規定の耐酸性試験を行った。結果を図1に示す。実施例1の腸溶性顆粒では、2時間後の溶出率は0%であった。参考例1の顆粒では、2時間後の溶出率は6%であった。
【0065】
これらの顆粒を60℃で5日間保存したときの顆粒表面の電子顕微鏡写真を図2に示す。図2から、隔離層を有さない顆粒(参考例1)の場合、エカドトリルが腸溶層に溶解および析出しているのが分かる。
【0066】
上記の結果から、特にエカドトリルのような難水溶性かつ低融点・高可塑性の薬物を徐放性製剤化する場合には、コア顆粒と腸溶層との間に第1隔離層を設けることによって、薬物が腸溶層に溶解して析出されることが防止され、良好な薬物放出制御機能が維持されることが示された。
【0067】
さらに、実施例4で得られたカプセル剤を用いて、耐酸性および腸溶性を確認した。結果を図3に示す。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、濡れ改善剤により処理された難水溶性薬物を含む、遅溶部と速放部とを組み合わせることにより、難水溶性薬物を徐放して薬効が持続する徐放性製剤が提供される。本発明によれば、難水溶性かつ血中の消失半減期が短い薬物を用いた場合でも、その薬効を持続させることが可能である。さらに、遅溶部内のコア顆粒と腸溶層との間および/または腸溶層と速放部との間に水溶性で不活性の隔離層を配置することにより、低融点、高可塑性の難水溶性薬物を用いた場合でも薬物放出制御機能は安定化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1隔離層を有する腸溶性顆粒、および第1隔離層を有さない腸溶性顆粒の溶出曲線である。
【図2】第1隔離層を有する腸溶性顆粒、および第1隔離層を有さない腸溶性顆粒を60℃で5日間保存した後の、顆粒表面の電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明の徐放性製剤の溶出曲線である。

Claims (5)

  1. 内から順に、コア顆粒、水溶性の第1隔離層、腸溶層、水溶性の第2の隔離層、および速放部が配置された徐放性製剤であって、
    該速放部は、濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含
    該コア顆粒は、濡れ改善剤で処理された難水溶性薬物を含有する、徐放性製剤。
  2. 第1隔離層が、水溶性高分子および糖類を含有する、請求項に記載の徐放性製剤。
  3. 第2隔離層が、水溶性高分子および糖類を含有する、請求項1または2に記載の徐放性製剤。
  4. 難水溶性薬物が、エカドトリルである、請求項1からのいずれかに記載の徐放性製剤。
  5. カプセル製剤である、請求項1からのいずれかに記載の徐放性製剤。
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