JP3929010B2 - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体、中間転写ベルト等の可視像担持ベルトから転写紙等の転写体にトナー像等の可視像を転写する転写装置、及びこれを備えるファクシミリ、プリンタ、複写機等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の転写装置として、図4に示す転写装置が知られている。図において、この転写装置100は、可視像担持ベルトとしての中間転写ベルト101、転写電流付与部材である2次転写バイアスローラ102、これに2次転写バイアスを付与する図示しない2次転写バイアス電源、2次転写対向ローラ103、駆動ローラ104、張架ローラ105、1次転写バイアスローラ106、1次転写アースローラ107などで構成されている。
【0003】
上記中間転写ベルト101は、これら2次転写対向ローラ103、駆動ローラ104、張架ローラ105、1次転写バイアスローラ106、1次転写アースローラ107に張架されながら、駆動ローラ104によって図中矢印B方向に回転駆動せしめられる。この中間転写ベルト101における1次転写バイアスローラ106と1次転写アースローラ107との間に位置する部分は、両ローラによって画像形成装置の感光体ドラム1に向けて付勢されることで、感光体ドラム1に積極的に密着せしめられて1次転写位置を形成している。
【0004】
この1次転写位置では、1次転写バイアスローラ106から中間転写ベルト101に1次転写電流が付与されることで、両者間に1次転写電界が形成される。中間転写ベルト101に付与された1次転写電流の多くは、1次転写アースローラ107を経由してアースに導かれる。
【0005】
上記2次転写対向ローラ103は、2次転写バイアスローラ102との間に中間転写ベルト101を間に挟み込んで転写位置である2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップでは、2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101へと印加されるトナーとは逆極性の2次転写バイアスによって2次転写電界が形成される。
【0006】
上記駆動ローラ104、張架ローラ105は、それぞれ上記2次転写ニップよりも下流側、上流側(以下、単にニップ下流側、ニップ上流側という)で中間転写ベルト101の裏面に接触し、中間転写ベルト101の残留電荷をアースに導くようになっている。
【0007】
上記中間転写ベルト101は、その回転駆動に伴って上記1次転写位置を通過する際に、上記1次転写電界の作用などによって感光体ドラム1上からトナー像が1次転写される。1次転写されたこのトナー像は、中間転写ベルト101の回転に伴って上記2次転写ニップ内に進入する。
【0008】
一方、画像形成装置の図示しない給紙手段は、転写紙10を上記トナー像と重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り込む。2次転写ニップで転写紙10に重ね合わされたトナー像は、ニップ内圧力や上記2次転写電界などの作用によって中間転写ベルト101から転写紙10へと2次転写される。
【0009】
かかる構成の転写装置100において、上記2次転写バイアス電源が2次転写バイアスローラ102に所定の電圧値の2次転写バイアスを付与するものである場合、中間転写ベルト101の電気抵抗が環境変動に伴って変化すると、2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101へと流れる2次転写電流が変化してしまう。このように2次転写電流が変化すると、2次転写性能が不安定になって安定した品質の2次転写像が得られなくなってしまう。
【0010】
そこで、2次転写バイアス電源を定電流制御して2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101に流れる2次転写電流を一定にする転写装置が知られている。かかる転写装置では、中間転写ベルト101の電気抵抗の変動にかかわらず、中間転写ベルト101に一定の2次転写電流を付与することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、2次転写電流をこのように定電流制御していても、温度や湿度の環境によっては、2次転写性能を不安定にする場合があった。
【0012】
そこで、本発明者は温度や湿度の環境によって2次転写性能を不安定にしてしまう原因について鋭意研究した結果、次のような現象を見出した。即ち、図4に示した転写装置において、中間転写ベルト101に供給された2次転写電流は、図5に示すように、ベルト内をニップ下流側に伝わって駆動ローラ104に流れ込む下流側電流A1と、ニップ内でベルト厚み方向に伝わって2次転写対向ローラ103に流れ込むニップ電流A2と、ベルト内をニップ上流側に伝わって張架ローラ105に流れ込む上流側電流A3とに分流する。これら下流側電流A1、ニップ電流A2、上流側電流A3には、それぞれ下流側抵抗R1、ニップ抵抗R2、上流側抵抗R3がそれぞれ作用する。この下流側抵抗R1とは、図6に示すように、中間転写ベルト101の2次転写ニップから駆動ローラ104との接触位置までの長さL1分における電気抵抗と、駆動ローラ104の電気抵抗との和のことである。また、ニップ抵抗R2とは、中間転写ベルト101の厚み分における電気抵抗と、2次転写対向ローラ103の電気抵抗との和のことである。また、上流側抵抗R3とは、中間転写ベルト101の2次転写ニップから張架ローラ105との接触位置までの長さL2分における電気抵抗と、張架ローラ105の電気抵抗との和のことである。
【0013】
環境変動に伴う電気抵抗の変化は、中間転写ベルト101のみならず、2次転写対向ローラ103、駆動ローラ104、張架ローラ105でも生ずる。これらローラのうち少なくとも1つが、他のものと異なった変化率で電気抵抗を変化させると、上記電気抵抗R1からR3までの和である全抵抗R0に対し、上記ニップ抵抗R2の占める割合が変化する。環境がこの割合を増加させるように変化すると、当然ながら上記ニップ電流A2が減少する。そして、この減少量が所定の値に達すると、トナーを2次転写ニップで中間転写ベルト101から転写紙10に移動させるための静電力が不足して、転写量不足になってしまうことがわかった。特に、画像のベタ部など比較的トナーの付着量が多い部分では、静電力の不足によって転写量不足を発生させ易く画像がぼそつく傾向にあった。また、環境が上記ニップ電流A2を増加させるように変化し、この増加量が所定の値に達すると、トナーに正規極性とは逆極性の電荷が注入されてしまう。そして、このことにより、画像が部分的に転写されずに白抜けとなって現れてしまうことがわかった。特に、ハーフトーン部など比較的トナーの付着量が少ない部分では、トナー粒子1個あたりの電荷注入量がベタ部よりも多くなって白抜けが生じ易くなる傾向にあった。
【0014】
なお、図4から図6までを用いて、トナーとは逆極性の2次転写バイアスを中間転写ベルト101の転写面に印加する転写装置について説明したが、トナーと同極性の2次転写バイアスを中間転写ベルト101の裏面に印加する転写装置においても同様のぼそつき(転写量不足)が起こり得る。また、駆動ローラ104と張架ローラ105とをそれぞれアース接続した転写装置ではなく、どちらか一方のローラのみをアース接続した転写装置においても、同様のぼそつきや白抜けが起こり得る。また、2次転写ニップを形成する転写装置ではなく、2次転写対向ローラ103の代わりとなる転写位置形成ローラが、2次転写バイアスローラ102と対向しない位置で中間転写ベルト101に接触して2次転写位置を形成する転写装置でも同様のぼそつきや白抜けが起こり得る。更に、トナー像を中間転写ベルト101から転写紙10に2次転写する際に生ずるぼそつきや白抜けについて説明したが、感光体ベルトから転写紙等の転写体に1次転写する際など、可視像を可視像担持ベルトから転写体に転写する際にも、同様のぼそつきや白抜けが生じ得る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その第1の目的とするところは、環境変動に起因する転写画像のぼそつきを抑えることができる転写装置を提供することである。
【0016】
また、その第2の目的とするところは、上記第1の目的に加えて、環境変動に起因する転写画像の白抜けを抑えることができる転写装置及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、図4に示した転写装置100と同様の転写装置を用いて、2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101を経由して2次転写対向ローラ103に流れる上記ニップ電流A2の量と、2次転写性能との関係について調査してみた。具体的には、駆動ローラ104や張架ローラ105を、それぞれ固有の電気抵抗を発揮するものに順次交換してニップ抵抗R2と上記全抵抗R0との比率を調整しながら、ニップ電流A2の量を様々な値に調整した。そして、各値のニップ電流A2が流れたときの2次転写像におけるハーフトーン部の白抜けや、ベタ部のぼそつきの有無について調査してみた。この調査結果を次の表1に示す。
【表1】
Figure 0003929010
【0018】
表1において、ハーフトーン転写性やベタ部転写性の「○」は白抜けやぼそつきが視認されなかったことを示し、「△」は僅かながら視認されたことを示し、「×」は容易に視認されたことを示す。表1に示すように、ニップ電流A2を4.8[μA]以上に維持すれば、ベタ部のぼそつきを視認させなくなるレベルに抑え得ることがわかる。
【0019】
そこで、上記第1及び第2の目的を達成するために、請求項1の発明は、可視像を担持して所定方向に移動する中間転写ベルトと、該中間転写ベルトに接触して転写電流を付与する転写電流付与部材と、該中間転写ベルトに対して該転写電流付与部材との接触面とは反対側の面に接触し、該転写電流を該中間転写ベルトの厚み方向に導いて該転写電流付与部材との間に転写位置を形成する転写位置形成部材と、該転写位置形成部材とは異なる位置で該中間転写ベルトに接触して電気的に接地される接地部材とを備え、感光体に形成された可視像を該中間転写ベルトに転写した後、該中間転写ベルト上の可視像を該転写位置に搬送されてくる転写体に転写せしめる転写装置において、上記転写電流付与部材に上記転写電流を供給する転写電源と、該転写電流の付与によって上記転写位置形成部材に流れる電流の量を検知する電流検知手段とを設けるとともに、該電流検知手段に検知される電流量が環境変動にかかわらず、4.8[μA]以上、27.0[μA]以下の範囲になるような出力電流の制御を実施させるように該転写電源を構成したことを特徴とするものである。
【0020】
この転写装置においては、環境変動にかかわらず、可視像担持ベルトたる中間転写ベルトから転写位置形成部材に流れる電流の量を4.8[μA]以上に維持させるようにしている。具体的には、可視像担持ベルト、転写位置形成部材及び接地部材の組み合わせについて、中間転写ベルトに所定値の転写電流を付与すれば転写位置形成部材に流れる電流の量を環境変動にかかわらず4.8[μA]以上に維持するような抵抗変化特性を発揮するものを用いるなどしている。また、転写位置形成部材に流れる電流の量の検知結果に基づいて転写電流の出力値を制御させることで、転写位置形成部材に流れる電流の量を環境変動にかかわらず4.8[μA]以上に維持させるようにしてもよい。かかる構成においては、表1の「転写ニップ電流A2≧4.8[μA]」という条件を具備するようになり、環境変動に起因する転写画像のぼそつきを視認させなくなるレベルまで抑えることができる。
【0022】
また、この転写装置においては、環境変動にかかわらず、中間転写ベルトから転写位置形成部材に流れるの量を4.8〜27.0[μA]の範囲に維持することで、環境変動に起因する転写画像のぼそつきに加えて、環境変動に起因する転写画像の白抜けをも視認させなくなるレベルまで抑えることができる。
【0028】
また、この転写装置においては、中間転写ベルト、転写位置形成部材及び接地部材のそれぞれの抵抗変化特性を微妙に調整しなくても、上流側電流の量を転写電圧電源の制御によって4.8〜27.0[μA]の範囲内に維持して、環境変動に起因する転写画像のぼそつきと白抜けとをそれぞれ視認させなくなるレベルにまで抑えることができる。
【0029】
請求項の発明は、中間転写ベルトに可視像を形成する可視像形成手段と、該可視像を該中間転写ベルトから転写体に転写する転写装置とを備え、転写によって該転写体上に画像を形成する画像形成装置において、該転写装置として、請求項1のものを設けたことを特徴とするものである。
【0030】
この画像形成装置では、請求項の転写装置と同様の作用により、転写装置内の環境変動に起因する転写画像のぼそつきと白抜けとをそれぞれ視認させなくなるレベルまで抑えることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のフルカラー複写機(以下、単に「複写機」という。)に適用した実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る複写機の全体的な構成を示す概略構成図であり、図2は、この複写機の転写部周辺の構成を示す概略構成図である。
【0032】
まず、これら図1及び図2を用いて、本実施形態の複写機における基本的な構成について説明する。各図において、感光体ドラム1は、図中矢印A方向に回転駆動されながら、その表面が帯電手段としての帯電チャージャ2によって一様に帯電された後、レーザ光学装置3から発せられるレーザ光がミラー3aにより所定方向に導かれることにより、画像情報に基づき走査露光されて上記表面に静電潜像が形成される。
【0033】
上記画像情報は、画像読取手段であるスキャナ4によって読み取られた原稿情報に応じて適切な画像処理が行われて得られたものであり、所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。感光体ドラム1上には、これら各色の画像情報に基づいた静電潜像が順次形成される。これら各色に対応する静電潜像は、回転型現像装置5の回転によって感光体ドラム1との対向位置に順次移動せしめられるイエロー現像器5Y、マゼンタ現像記5M、シアン現像器5C、ブラック現像器5Bによってそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像に現像される。
【0034】
上記感光体ドラム1の図中下方には、中間転写ベルト101、2次転写バイアスローラ102、2次転写対向ローラ103、駆動ローラ104、張架ローラ105、1次転写バイアスローラ106、1次アースローラ107、図示しない1次転写バイアス電源及び2次転写バイアス電源などを備える転写装置100が配設されている。
【0035】
可視像担持ベルトとしての上記中間転写ベルト101は、符号103から107までに示した5本のローラに張架されながら、駆動ローラ104の回転により、感光体ドラム1と同期するように図中矢印B方向に回転駆動せしめられる。この中間転写ベルト101には、厚さ150[μm]のPVdF(ポリフッ化ビニリデン)等の材質からなり、体積抵抗率が10〜1014[Ωcm](JISk6911に記載されている測定方法で100V、10秒値)で、表面抵抗率が10〜1014[Ω/□](三菱化学製の抵抗測定器ハイレスタIPで測定500V、10秒値)のベルトが用いられている。なお、これらの抵抗率は、それぞれ温度23[℃]、湿度50〜60[%]の環境条件下で発揮されるものである。
【0036】
中間転写ベルト101における1次転写バイアスローラ106と1次転写アースローラ107との間に位置する部分は、感光体ドラム1に積極的に密着せしめられて1次転写位置を形成している。この1次転写位置には、1次転写バイアスローラ106から中間転写ベルト101に1次転写電流が付与されることで、両者間に1次転写電界が形成される。中間転写ベルト101に付与された1次転写電流の多くは、1次転写アースローラ107を経由してアースに導かれる。
【0037】
上記1次転写バイアスローラ106に1次転写バイアスを供給する1次転写バイアス電源は、この1次転写バイアスを特開平8−314285号公報に記載されているような差分定電流制御することで、環境変動にかかわらず、1次転写バイアスローラ106から中間転写ベルト101へと流れる1次転写電流を一定の値に維持する。
【0038】
転写位置形成部材である上記2次転写対向ローラ103は、弾性部材で構成された上記2次転写バイアスローラ102に対し、中間転写ベルト101を介して当接して食い込むことで、転写位置としての2次転写ニップを形成する。この食い込みは、次のようにして実現される。即ち、本複写機が待機状態にあるときには、2次転写バイアスローラ102は、図示のように中間転写ベルト101から離間した状態になっている。そして、複写動作が始まると、所定のタイミングで図示しない上昇クラッチによって図中上側に移動せしめられて、中間転写ベルト101を介して2次転写対向ローラ103に当接することで、この2次転写対向ローラ103に食い込まれるのである。なお、この2次転写バイアスローラ102は、図示しない位置決め手段によって2次転写対向ローラ103との平行度が一定に保たれるようになっている。また、2次転写対向ローラ103との当接圧は、2次転写バイアスローラ102に設けられた図示しない位置決めコロにより一定に維持されるようになっている。
【0039】
上記2次転写ニップには、転写電流付与部材である2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101に印加されるトナーとは逆極性の2次転写バイアスの影響によって2次転写電界が形成される。
【0040】
上記2次転写バイアスローラ102に2次転写バイアスを付与する上記2次転写バイアス電源は、この2次転写バイアスを定電流制御することで、2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101へと流れる2次転写電流の値を一定に維持する。
【0041】
上記駆動ローラ104、張架ローラ105は、それぞれ上記2次転写ニップよりも下流側、上流側に配設されてアース接続され、中間転写ベルト101に保持される残留電荷をアースに導く。よって、これら駆動ローラ104、張架ローラ105は、それぞれ接地部材としての機能を発揮する。
【0042】
上記感光体ドラム1上で順次現像された各色の上記トナー像は、上記1次転写位置において、上記1次転写電界などの作用によって中間転写ベルト101上に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像毎に順次重ね合わされて1次転写される。全てのトナー像の重ね合わせ1次転写が終了すると、中間転写ベルト101上にはフルカラー1次転写像が形成される。
【0043】
このように、本複写機は、可視像担持ベルトである中間転写ベルト101に可視像としてのフルカラー1次転写像を形成するトナー像形成手段を備えている。
【0044】
上記上昇クラッチは、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色のトナー像が重なった3色転写像が中間転写ベルト101の回転に伴って2次転写バイアスローラ102との対向位置を通過してから、このフルカラー1次転写像がこの対向位置に移動するまでの間に、2次転写バイアスローラの上昇移動によって上記2次転写ニップを形成せしめる。
【0045】
一方、この2次転写ニップの図中右側に配設された給紙レジスト部9は、転写体としての転写紙10を給紙カセット8や手差しトレイからレジストローラ対9aに向けて送り出す。そして、このレジストローラ対9aは、この転写紙10を上記フルカラー1次転写像と重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップの中間転写ベルト101と2次転写バイアスローラ102との間に送り込む。
【0046】
上記2次転写ニップで転写紙10と重ねあわされた上記フルカラー1次転写像は、ニップ内圧力や上記2次転写電界の作用によって中間転写ベルト101から転写紙10に一括して2次転写される。この2次転写によってフルカラー2次転写像が形成された転写紙10は、紙除電チャージャ12によって中間転写ベルト101から分離せしめられた後、定着装置13へと送られる。そして、ここでフルカラー2次転写像が定着せしめられた後、複写機外に排出される。
【0047】
上記中間転写ベルト101上への1次転写後の感光体ドラム1上に若干残留した1次転写残留トナーは、感光体ドラム1の再使用に備えて感光体用クリーニング装置15で清掃される。
【0048】
また、上記転写紙10上に2次転写されなかった中間転写ベルト101上の2次転写残留トナーは、この中間転写ベルト101に接離可能に設けられている中間転写ベルト用クリーニング装置16によって中間転写ベルト101から除去される。この中間転写ベルト用クリーニング装置16には、中間転写ベルト101に当接してこれの残留トナーを除去するクリーングブレード16aと、板状に形成された潤滑剤よりなるコーティングバー16bを研磨して中間転写ベルト101上に塗布する潤滑剤塗布ブラシ16cとが設けられている。
【0049】
また、上記2次転写バイアスローラ102上に付着した付着物は、2次転写バイアスローラ102に当接しているクリーニングブレード17によって除去された後、紙転写回収ケース18に収納される。クリーニング後の2次転写バイアスローラ102の表面には、コーティングバー19によって潤滑剤が塗布される。
【0050】
本実施形態に係る複写機は、中間転写ベルト101上の非画像領域に設けられた位置検出用マーク(図示せず)がベルトマークセンサ14によって検出されたタイミングに基づいて、画像形成処理を開始するように構成されている。なお、この複写機によってモノクロのコピー画像を形成する場合には、ベルトマークセンサ14による位置検出用マークの検出を行わずに画像形成処理を開始してもよい。
【0051】
次に、本実施形態に係る複写機の特徴的な構成について説明する。
本複写機では、環境変動にかかわらず、2次転写バイアスローラ102から中間転写ベルト101を経由して2次転写対向ローラ103に流れる2次転写ニップ電流の量を4.8[μA]以上、27.0[μA]以下の範囲に維持するように構成されている。2次転写ニップ電流の量をこのように維持させる方法としては、次の2通りの方法が考えられる。
【0052】
第1の方法は、駆動ローラ104と、2次転写対向ローラ103と、張架ローラ105と、中間転写ベルト101との組み合わせについて、所定の条件下で2次転写ニップ電流の量を確実に4.8〜27.0[μA]の範囲に維持させるような抵抗変化特性を発揮する材料の組み合わせで構成する方法である。この所定の条件下とは、装置本体に貼られたシールや取扱説明書に明記される適正温度範囲や適正湿度範囲、転写装置100の一般的な機能保証温度範囲である10[℃]以上40[℃]以下の温度範囲、あるいは、転写装置100の一般的な機能保証湿度範囲である15[%]以上80[%]以下の湿度範囲の何れかを具備する条件である。
【0053】
第2の方法は、2次転写ニップ電流の量を4.8〜27.0[μA]の範囲に維持させるような出力制御を2次転写バイアス電源に実施させる方法である。図3は、この方法を採用した複写機の要部構成を示す構成図である。図において、転写装置100は、中間転写ベルト101から2次転写対向ローラ103に流れ込む2次転写ニップ電流の値を検知する電流検知手段108を備えている。この電流検知手段によって検知された電流値は、所定の電気信号に変換されて電流値信号として2次転写バイアス電源109に出力される。2次転写バイアスローラ102に2次転写バイアスを供給する転写電源である2次転写バイアス電源108は、基本的には、環境変動にかかわらず、2次転写バイアスローラ102に対する出力電流値を所定値に維持するように出力電圧値を変化させる定電流制御を実施する。但し、電流検知手段108からの上記電流値信号が27.0[μA]を超える旨を示す信号である場合には、27.0[μA]の電流値信号を検知するまで、出力電流値を維持すべき値よりも低くする。また、上記電流値信号が4.8[μA]を下回る旨を示す信号である場合には、4.8[μA]の電流値信号を検知するまで、出力電流値を維持すべき値よりも高くする。
【0054】
本実施形態の複写機は、これら第1の方法あるいは第2の方法により、環境変動にかかわらず、上記2次転写ニップ電流の量を4.8〜27.0[μA]の範囲に維持するように構成されている。よって、先に表1に示したように、環境変動に起因する転写画像のぼそつきと白抜けとを視認させなくなるレベルにまで抑えることができる。なお、上記第2の方法を採用した場合には、駆動ローラ104と、2次転写対向ローラ103と、張架ローラ105と、中間転写ベルト101とについて、それぞれの抵抗変化特性を微妙に調整しなくても、環境変動に起因する転写画像のぼそつきと白抜けとを視認させなくなるレベルにまで抑えることができるようになる。
【0055】
以上、実施形態の複写機について説明したが、本発明の実施形態はこの複写機に限定されるものではない。
【0056】
例えば、現像器を1つだけ備え、単色の画像を転写紙等の転写体に形成する画像形成装置についても、本発明の適用が可能であることは言うまでもない。
【0057】
また例えば、2次転写バイアスローラ103と2次転写バイアスローラとの位置を逆転させ、2次転写バイアスローラによって中間転写ベルトの裏面にトナーと同極性の2次転写バイアスを印加させるようにした画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0058】
また例えば、2次転写ニップを形成するのではなく、2次転写対向ローラ103の代わりとなる転写位置形成ローラが、2次転写バイアスローラ102と対向しない位置で中間転写ベルト101に接触して2次転写位置を形成する画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0059】
また例えば、感光体ベルト等の可視像担持ベルトから転写紙等の転写体に1次転写して2次転写を行わない画像形成装置や、3次転写以上の転写を行う画像形成装置についても本発明の適用が可能である。
【0060】
また、電子写真プロセスで画像を形成する画像形成装置ではなく、特開平9−254430号公報に記載されるようなトナープロジェクションと呼ばれる直接記録方式の画像形成装置であって、可視像担持ベルトである対向電極ベルト等のベルトから転写紙等の転写体に可視像を転写するものについても本発明の適用が可能である。
【0061】
【発明の効果】
請求項1又は2の発明によれば、環境変動に起因する転写画像のぼそつきを視認させなくなるレベルまで抑えることができるという優れた効果がある。
【0062】
また、環境変動に起因する転写画像のぼそつきに加えて、環境変動に起因する転写画像の白抜けをも視認させなくなるレベルまで抑えることができるという優れた効果がある。
【0065】
また、可視像担持ベルト、転写位置形成部材及び接地部材のそれぞれの抵抗変化特性を微妙に調整しなくても、環境変動に起因する転写画像のぼそつきと白抜けとをそれぞれ視認させなくなるレベルにまで抑えることができるという優れた効果がある。
【0066】
特に、請求項の発明によれば、転写装置内の環境変動に起因する転写画像のぼそつきと白抜けとをそれぞれ視認させなくなるレベルまで抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の全体的な構成を示す概略構成図。
【図2】同複写機の転写部周辺の構成を示す概略構成図。
【図3】同複写機の要部構成の一例を示す構成図。
【図4】従来の転写装置を画像形成装置の感光体ドラムとともに示す概略構成図。
【図5】下流側電流A1と、ニップ電流A2と、上流側電流A3とを説明する模式図。
【図6】下流側抵抗R1と、ニップ抵抗R2と、上流側抵抗R3とを説明する模式図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 帯電チャージャ
3 レーザ光学装置
4 スキャナ
5 回転型現像装置
8 給紙カセット
9 給紙レジスト部
100 転写装置
101 中間転写ベルト(可視像担持ベルト)
102 2次転写バイアスローラ(転写電流付与部材)
103 2次転写対向ローラ(転写位置形成部材)
104 駆動ローラ(接地部材)
105 張架ローラ(接地部材)
108 電流検知手段
109 2次転写バイアス電源(転写電源)

Claims (2)

  1. 可視像を担持して所定方向に移動する中間転写ベルトと、該中間転写ベルトに接触して転写電流を付与する転写電流付与部材と、該中間転写ベルトに対して該転写電流付与部材との接触面とは反対側の面に接触し、該転写電流を該中間転写ベルトの厚み方向に導いて該転写電流付与部材との間に転写位置を形成する転写位置形成部材と、該転写位置形成部材とは異なる位置で該中間転写ベルトに接触して電気的に接地される接地部材とを備え、感光体に形成された可視像を該中間転写ベルトに転写した後、該中間転写ベルト上の可視像を該転写位置に搬送されてくる転写体に転写せしめる転写装置において、
    上記転写電流付与部材に上記転写電流を供給する転写電源と、該転写電流の付与によって上記転写位置形成部材に流れる電流の量を検知する電流検知手段とを設けるとともに、該電流検知手段に検知される電流量が環境変動にかかわらず、4.8[μA]以上、27.0[μA]以下の範囲になるような出力電流の制御を実施させるように該転写電源を構成したことを特徴とする転写装置。
  2. 中間転写ベルトに可視像を形成する可視像形成手段と、該可視像を該中間転写ベルトから転写体に転写する転写装置とを備え、該転写体上に該可視像を転写して画像を形成する画像形成装置において、
    該転写装置として、請求項1のものを設けたことを特徴とする画像形成装置。
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