JP3928827B2 - 投光器のパルス発生回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビームセンサの投光器から赤外線パルスを投光するためのパルス発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビームセンサの投光器からはパルス状の赤外線ビームを投光するのが通常であり、そのためのパルス発生回路は図3に示すように構成されている。図3において、1はパルス発振回路、2、3はインバータ、4はLED駆動回路、5は赤外線を発光するLEDを示す。なお、図3において、2及び3の符号で示すものはNOR回路であるが、二つの入力が共通であるのでインバータとして機能するものであることは当業者に明らかである。
【0003】
図3に示す回路の動作を図4の波形図を参照しつつ説明する。ここでは、電源電圧は5Vとする。また、図4(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ図3のイ、ロ、ニ、ホで示す点における波形を示している。
【0004】
いま、パルス発振回路1から、所定の周波数f0 を有し、図4(a)に示すようにデューティ比が50%のパルスが出力されるものとすると、このパルスはコンデンサC1 と抵抗R1 とからなる微分回路で微分され、図3のロ点には図4(b)に示すような波形が表れる。
【0005】
ところで、図3の抵抗R2 ,R3 及びインバータ2、3からなる回路は一般的にヒステリシスを有しており、従って、図3のロ点における信号波形とハ点における信号波形とは異なるものとなるが、投光器のパルス発生回路としては、抵抗R2 は抵抗R3 より十分小さくなされるのが通常であるので、ヒステリシスを無視することができ、図3のロ点とハ点の信号波形は同じものとすることができる。従って、図3のハ点の信号波形は図4(b)に示すものと同じものとなる。
【0006】
図4(b)に示す信号はインバータ2によって反転されると共に、インバータ2の閾値VTHによって図4(c)に示すようなパルス幅がtw のパルスとなされ、このパルスは更にインバータ3によって反転され、図4(d)に示すパルスとなされてLED駆動回路4に入力される。ここでは、インバータ2の閾値VTHは電源電圧の1/2である2.5Vに設定されている。また、インバータ3も閾値を有しており、その閾値はインバータ2の閾値VTHと同じに設定されている。
【0007】
LED駆動回路4は定電流源を有しており、インバータ3から出力されるパルスのパルス幅tw の期間だけ所定の定電流をLED5に供給する。これによって、LED5からは周波数がf0 のパルス状の赤外線ビームが投光されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示す回路では、インバータ2、3の閾値VTHにはばらつきがある。実際、電源電圧が5Vの場合には、インバータ2、3の閾値VTHは1.5V〜3.5V程度の範囲でばらついているのが現状である。そして、当該閾値VTHが2.5Vより高い方にばらついていれば、インバータ3から出力されるパルスのパルス幅は設計値であるtw より狭くなり、2.5Vより低い方にばらついていればインバータ3から出力されるパルスのパルス幅は設計値であるtw より広くなる。
【0009】
このことは計算からも確かめられる。即ち、図3に示す回路において、電源電圧を5Vとするとき、インバータ3から出力されるパルスのパルス幅tw は次の式で与えられる。
tw =−C1・R1・ln(VTH/5) …(1)
ここで、lnは自然対数を示す。
【0010】
そこで、C1 ,R1 を定め、閾値VTHを1.5V〜3.5Vの範囲で変化させたときのパルス幅tw を計算してみると、図5の破線で示すグラフを得る。なお、図5においては、閾値VTH=2.5Vのときのパルス幅を1として正規化している。図5から、閾値VTHがばらついた場合に出力されるパルスのパルス幅tw が大きく変動することがわかる。
【0011】
このように出力されるパルスのパルス幅が変動することは望ましいことではない。例えば、パルス幅が狭くなると、受光器において受光量を測定することができなくなり、また逆にパルス幅が広くなるとLED5に電流が供給される時間が長くなるので、発熱量が大きくなり、LED5の寿命が短くなってしまう。
【0012】
そこで、本発明は、インバータ等の論理回路の閾値がばらついていても、出力されるパルスのパルス幅の変動を従来よりも小さくすることができる投光器のパルス発生回路を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の投光器のパルス発生回路は、パルス発振回路と、パルス発振回路から出力されたパルスを積分する第1の積分回路と、閾値を有し、第1の積分回路の出力からパルスを生成するインバータと、第1の積分回路と同じ時定数を有し、インバータから出力されたパルスを積分する第2の積分回路と、インバータと同じ閾値を有し、パルス発振回路から出力されたパルスと、第2の積分回路から出力された信号とのNOR演算を行う論理回路とを備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る投光器のパルス発生回路の一実施形態を示す図であり、図中、6はインバータ、7はNOR回路を示す。なお、図3に示すものと同等なものについては同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0015】
抵抗R4 とコンデンサC4 は第1の積分回路を形成している。抵抗R5 とコンデンサC5 は第2の積分回路を形成している。そして、両者の積分回路の時定数は同じに設定されている。即ち、
R4・C4 =R5・C5 …(2)
である。また、インバータ6とNOR回路7の閾値は同じであり、VTH1 に設定されている。そして、インバータ6とNOR回路7の閾値のばらつきは同じ様であるとする。このようにするためには、インバータ6、NOR回路7は、同じICパッケージの中のNOR回路を用いて構成すればよい。同じICパッケージのNOR回路の閾値は閾値にばらつきがあったとしても、通常そのばらつきの程度は同様であるからである。
【0016】
図1に示す回路の動作を図2の波形図を参照しつつ説明する。ここでは、電源電圧は5Vとする。また、図2(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、それぞれ図1のヘ、ト、チ、リ、ヌで示す点における波形を示している。
【0017】
いま、パルス発振回路1から、所定の周波数f0 を有し、図2(a)に示すようにデューティ比が50%のパルスが出力されるものとすると、このパルスはNOR回路7と、第1の積分回路に入力される。
【0018】
第1の積分回路の出力信号は図2(b)に示すようになり、この信号はインバータ6に入力されて閾値VTH1 と比較、反転される。いま、閾値VTH1 が図2(b)に示すようであるとすると、インバータ6からは図2(c)に示すパルスが出力される。このインバータ6から出力されるパルスは、パルス発振回路1から出力されるパルスからtw1だけ遅延されている。この遅延時間tw1は、
tw1=−C4・R4・ln(VTH1/5) …(3)
で与えられる。
【0019】
インバータ6の出力信号は第2の積分回路により積分され、図2(d)に示す波形となる。ここで、図2(d)のtw2で示す時間は、第2の積分回路の出力信号レベルが0Vから上昇していき、閾値VTH1 に達するまでの時間であり、この時間tw2は、
tw2=−C5・R5・ln(1−(VTH1/5))
=−C4・R4・ln(1−(VTH1/5)) …(4)
で与えられる。
【0020】
NOR回路7では、パルス発振回路1から出力されたパルスと、第2の積分回路の出力信号とのNOR演算が行われ、図2(e)に示すパルスが出力される。このNOR回路7の出力パルスのパルス幅tw3は、tw1とtw2の和となるから、
tw3=tw1+tw2
=−C4・R4・ln(VTH1・(5−VTH1)/52) …(5)
となる。そして、NOR回路7から出力されるパルスはLED駆動回路4に供給され、LED5が1/f0 の周期で、tw3の時間だけ発光されることになる。
【0021】
ここで、C4 ,R4 を定め、閾値VTH1 が1.5V〜3.5Vの範囲でばらついたときにNOR回路7の出力パルスのパルス幅tw3がどれだけ変動するかを(5) 式を用いて計算してみると、図5の実線で示すようである。ここでも、閾値VTH1 =2.5Vのときのパルス幅を1として正規化している。
【0022】
図5の実線のグラフから、図1に示すパルス発生回路においては、インバータ6、NOR回路7の閾値が2.5Vからずれていたとしても、NOR回路7の出力パルスのパルス幅の変動は従来の回路に比較して小さく、パルス幅の精度を大きく向上できることがわかる。
【0023】
このようにNOR回路7の出力パルスのパルス幅の変動が小さくなるのは、インバータ6、NOR回路7の閾値が共に同程度に大きくなれば、図2(c)の時間tw1は短くなるが、その分図2(d)の時間tw2が長くなるので、全体としてNOR回路7の出力パルスのパルス幅は補正され、VTH1=2.5Vのときのパルス幅と殆ど変わらないものとなるからである。また逆に、インバータ6、NOR回路7の閾値が共に同程度に低くなれば、図2(c)の時間tw1は長くなるが、その分図2(d)の時間tw2が短くなるので、全体としてNOR回路7の出力パルスのパルス幅は補正され、VTH1=2.5Vのときのパルス幅と殆ど変わらないものとなる。
【0024】
以上のようであるので、この投光器のパルス発生回路によれば、インバータ6、NOR回路7の閾値にばらつきがあっても、最終的に出力されるパルスのパルス幅の変動は非常に小さく、パルス幅の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る投光器のパルス発生回路の一実施形態を示す図である。
【図2】 図1に示すパルス発生回路の動作を説明するための波形図である。
【図3】 従来の投光器のパルス発生回路の構成例を示す図である。
【図4】 図3に示すパルス発生回路の動作を説明するための波形図である。
【図5】 図1に示す投光器のパルス発生回路における出力パルス幅の変動の様子、及び図3に示す投光器のパルス発生回路における出力パルス幅の変動の様子を示す図である。
【符号の説明】
1…パルス発振回路、2、3…インバータ、4…LED駆動回路、5…LED、6…インバータ、7…NOR回路。
Claims (1)
- パルス発振回路と、
パルス発振回路から出力されたパルスを積分する第1の積分回路と、
閾値を有し、第1の積分回路の出力からパルスを生成するインバータと、
第1の積分回路と同じ時定数を有し、インバータから出力されたパルスを積分する第2の積分回路と、
インバータと同じ閾値を有し、パルス発振回路から出力されたパルスと、第2の積分回路から出力された信号とのNOR演算を行う論理回路と
を備えることを特徴とする投光器のパルス発生回路。
Priority Applications (1)
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JP15267398A JP3928827B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 投光器のパルス発生回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP15267398A JP3928827B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 投光器のパルス発生回路 |
Publications (2)
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JPH11346146A JPH11346146A (ja) | 1999-12-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15267398A Expired - Fee Related JP3928827B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 投光器のパルス発生回路 |
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JP4826795B2 (ja) * | 2007-02-20 | 2011-11-30 | Tdkラムダ株式会社 | 同期回路 |
-
1998
- 1998-06-02 JP JP15267398A patent/JP3928827B2/ja not_active Expired - Fee Related
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