JP3928544B2 - ねじ特性の測定方法および測定装置 - Google Patents

ねじ特性の測定方法および測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メートルねじ、ユニファイねじ、台形ねじ、ボールねじ等の平行おねじおよびめねじのフランクの面粗さ、うねり、ねじリードの誤差等のねじ特性を測定する測定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボルト締結による部品組立では、ボルトのねじ部分の各種寸法が締付け軸力等に大きく影響を与えるため、ねじの各種寸法の管理が重要である。
ねじ特性の一つとしてリード誤差があり、ねじリード誤差を測定する手段として、例えば図10に示す測定方法が知られている。この方法では、測定対象である精密ねじやボールねじ等の被測定ねじ100をモータ101により回転させ、該被測定ねじ100に螺合されているナット102の移動距離をレーザ測定器などの距離測定装置103で測定し、該移動距離によって被測定ねじのリード誤差を測定する。
一方、ねじ単体でのリード誤差を測定し、また3次元方向でのねじリード誤差を測定する装置として特許文献1が開示されている。この開示された装置では、めねじをねじ軸の回りで回転させると共に、回転するねじ溝に対して、ねじ軸方向で移動可能に設置した測定端子(スタイラス)を摺接させて、めねじの回転角と測定端子の直線変位量を計測して、ねじリードの三次元測定およびリード誤差の検出を可能としている。
さらに、ねじの精度としては、上記リード誤差の他に、ピッチ誤差、有効径誤差、角度誤差などがあり、それぞれ、図11に示すように、雄ねじ110にピッチゲージ111や、マイクロゲージ、雌ねじ112に限界ゲージ113などの測定具を用いて測定が行われている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−5653号公報(第2頁等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術のうち、図10に示す測定方法では、おねじとめねじを組み合わせた精密ねじ、ボールねじ等のリード測定は可能であるが、おねじ又はめねじ単体でのリード精度などを測定できず、また3次元方向でのねじリード誤差の把握もできなかった。
また、前記公報に開示された装置によれば、3次元方向でのねじリード誤差の把握は可能であるが、被測定物を回転して測定する必要があるため、例えば被測定物が自動車用エンジンを構成するシリンダブロックやコンロッドの場合、大型で重いために回転させることは困難であり測定は容易でない。また、ねじリード以外のねじ特性の一つであるフランクの面粗さやうねり等のフランク形状については測定することができないという問題がある。
さらに 軸力を締め付けトルクで管理するには、おねじとめねじの接触面であるフランクの摩擦係数を一定に管理する必要があるが、図11に示す従来技術ではフランクの形状(面粗さ、つる巻線との誤差、うねりなど)を測定することは不可能である。
【0005】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、おねじ又はめねじ単体のねじ精度を測定することが可能であり、3次元方向でのねじリード誤差やフランクの面粗さやうねり等のねじ特性を測定することができるねじ特性の測定方法および測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明のねじ特性の測定方法のうち、請求項1記載の発明は、被測定ねじのねじ溝に対向する位置に測定子を配設し、該測定子が被測定ねじの基準リードに沿ってらせん送りされるよう、該測定子を前記被測定ねじの軸回りに回転、及び被測定ねじの軸方向に移動させ、該測定子の回転移動中心とねじのフランクとの距離を測定子で測定して前記被測定ねじのねじ特性を測定することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載のねじ特性の測定装置の発明は、被測定ねじのねじ溝に対向する位置に配設される測定子と、該測定子を被測定ねじの軸方向を中心に回転させる測定子回転手段と、前記測定子を被測定ねじの軸方向に移動させる測定子移動手段を備え、前記測定子が被測定ねじの基準リードに沿ってらせん送りされるよう、前記測定子回転手段と前記測定子移動手段を作動して前記測定子を回転移動させ、前記測定子の回転移動中心とねじのフランクとの距離を前記測定子で測定してねじ特性を測定することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項2記載の発明において、前記測定子は、レーザー光をねじのフランクに照射して反射するレーザー光を受けて測定子とねじのフランクとの距離を測定するものであることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項2記載の発明において、前記測定子は、ねじの上面フランクまたは下面フランクの一方に接触させる接触部を有し、該接触部の変位量によって測定子とフランクとの距離を測定するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の発明において、前記測定子移動手段は、被測定ねじの軸方向に沿って配置された測定子移動ガイドと、該測定子移動ガイドに沿って移動する移動部と、該移動部を移動させる移動駆動部とを備えており、前記測定子は、前記移動部に連動して被測定ねじの軸方向に沿って移動するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項5記載の発明において、前記測定子移動ガイドは前記移動駆動部により回転駆動されるボールねじを有しており、該ボールねじに前記移動部が螺合して、ボールねじの回転に連れて前記移動部が移動するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項2〜6のいずれかに記載の発明において、前記測定子回転手段は、被測定ねじの軸方向を中心に回転可能な回転部と、該回転部を回転させる回転駆動部とを備えており、前記測定子は、前記回転部に連動して被測定ねじの軸方向を中心に回転するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項8記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項7記載の発明において、前記測定子回転手段は、前記測定子移動手段を回転部として回転可能に保持していることを特徴とする。
【0014】
請求項9記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項7記載の発明において、前記測定子移動手段は、前記測定子回転手段を移動部として移動可能に保持していることを特徴とする。
【0015】
請求項10記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項2記載の発明において、被測定ねじの基準リードに対応するリードを有する精密ボールねじが固定雌ねじに螺合されているとともに、該精密ボールねじに前記測定子が連結されて前記測定子回転手段と測定子移動手段とが構成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項11記載のねじ特性の測定装置の発明は、請求項2〜10のいずれかに記載の発明において、測定子の回転位置および移動位置に関する情報を出力する位置情報出力手段を備えており、さらに該位置情報出力手段から得られる位置情報と、測定子によって得られる回転移動中心とねじのフランクとの距離とからねじ特性を算出するねじ特性算出手段を備えることを特徴とする。
【0017】
すなわち、本発明のねじ特性の測定方法によれば、測定子自体をらせん送りするので、被測定物が大型部品でも被測定物を回転させることなくリード誤差を測定できる。また、リード誤差測定と同時にフランク形状も測定できる。
【0018】
また、本発明のねじ特性の測定装置によれば、本装置により上記測定方法によるねじ特性の測定が実現でき、上記作用を得ることができる。
【0019】
なお、本発明では、測定子の回転移動中心と、ねじのフランクとの距離を測定してねじ特性を測定しているが、上記回転移動中心とねじのフランクとの距離を直接に測定するものであってもよく、また、他の距離(例えば測定子とねじのフランクとの距離)を測定して回転移動中心とねじのフランクとの距離を演算等により理論的に導き出すものであってもよい。
【0020】
また、本発明の測定装置では、測定子回転手段と測定子移動手段とを有しており、これら手段の構成は測定子の回転および移動を行う機能が得られるものであれば特定のものに限定されるものではなく、適宜の構成を採用することができる。例えば、測定子回転手段としては、回転駆動力を与える回転駆動部と、該回転駆動部により回転する回転機構とにより構成することできる。また、測定子移動手段としては、移動駆動力を与える移動駆動部と、該移動駆動部により移動する移動機構とにより構成することができる。上記各駆動部としては、サーボモータやステッピングモータなどが挙げられる。また、測定子回転手段と測定子移動手段とは、精密ねじのねじリードを利用して測定子の回転及び移動を行うように構成することもできる。
【0021】
なお、ねじ特性(フランク形状やリード誤差)は、測定子の回転位置および移動位置に関する情報と、回転移動中心とねじのフランクとの距離とから算出することができる。
上記位置情報は、位置情報を出力する位置情報出力手段により得ることができる。該出力手段は、測定子回転手段や測定子移動手段に含まれる駆動部における制御信号から情報を得たり、駆動部の回転量、測定子の位置や回転量を検知するセンサから情報を得るように構成することができる。
また、ねじ特性の算出は、上記位置情報と、測定子から得られる距離情報とからフランク形状等を算出するものであり、ねじ特性算出手段としては、例えばCPUおよびこれを動作させるプログラムにより構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下に、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
被測定ねじ1の上方に設置される固定枠体10内に、ボールベアリング11を介して回転枠体12が回転部として回転可能に配置されており、上記固定枠体10には、回転枠体12に連結して該回転枠体12を回転駆動する回転サーボモータ13が、回転駆動部として固定されている。なお、固定枠体10は移動可能にして適宜位置で他の被測定ねじの上方に配置することができる。
【0023】
上記回転枠体12には、測定子移動駆動部として下向きに移動サーボモータ14が設置されており、該移動サーボモータ14には、縦に配置したボールねじ15が連結されている。該ボールねじ15には、移動枠体16が螺合されており、かつ該移動枠体16は、ボールねじ15の回転に連れて回転しないように回転枠体12にスライド可能に取り付けられている。上記移動枠体16には、測定子固定部材17が取り付けられており、該測定子固定部材17に測定子18が固定されている。測定子18は、電気マイクロゲージからなり、その先端部に被測定ねじ1のフランクに接触する接触部18aを有している。該測定子18は、回転サーボモータ13の回転中心に、中心軸が位置するように配置されている。
上記移動サーボモータ14とボールねじ15と移動枠体16と測定子固定部材17とによって本発明の測定子移動手段が構成されている。また、上記測定子移動手段を含んで上記回転サーボモータ13と回転枠体12とにより本発明の測定子回転手段が構成されている。
【0024】
前記測定子18の詳細を図2に基づいて説明すると、接触部18aを先端に有する回動部18bは、中央部付近において測定子固定部材17に回転可能に取り付けられており、該回動部18bの基端部が測定子18の可動ピン18cに取り付けられており、該可動ピン18cの移動量が検知されるように構成されている。
【0025】
図1中20は、上記回転サーボモータ13と移動サーボモータ14を制御し、さらに、測定子18からの情報を受けてねじ精度を演算により求めるコンピュータであり、21は、該コンピュータと回転サーボモータ13等を接続するケーブルである。
【0026】
該コンピュータ20を機能面からまとめたブロック図を図3に示す。
コンピュータ20では、上記回転サーボモータ13を制御する回転制御部25と、上記移動サーボモータ14を制御する移動制御部26とを備えている。
また、上記回転制御部25から得られる回転位置情報と、移動制御部26から得られる移動位置情報とは、本発明のねじ特性算出手段27に送出されている。また、測定子18により得られる距離情報が同じくねじ特性算出手段27に送出されている。該ねじ特性算出手段27は、コンピュータ20に内蔵されているCPU(図示しない)と該CPUを制御するプログラムとにより構成することができる。
【0027】
次に、この実施形態のねじ特性測定装置の動作について説明する。
上記装置を被測定ねじ1の上方に設置し、該被測定ねじ1の軸心と回転サーボモータ13の回転中心と一致させるとともに、測定子18の接触部18aを被測定ねじ1の所定のフランク1a面に当接させる。この際には、回転サーボモータ13および移動サーボモータ14を駆動させて接触部18aを所定の初期位置におく。コンピュータ20では、予め、被測定ねじ1の基準リードに関する情報が登録されており、該リードに従って測定子18が回転しつつ移動するように、回転制御部25と移動制御部26に制御指令を発し、それぞれ回転サーボモータ13と移動サーボモータ14を制御する。これら回転サーボモータ13、移動サーボ14の動作によって測定子18は、被測定ねじ1のリードに従って回転しつつ移動する。測定子18は、接触部18aが基準リードに従って移動する限りにおいては、測定子18で測定される距離情報は一定となる。実際の測定子18の移動に際しては、フランク1aのうねりや面粗さによって接触部18aの位置が変化し、これに連れて可動ピン18cが移動し、測定子18で測定される位置情報が変化する。該変化に基づいて算出されるねじ特性は、例えば図4に示すように、基準リードにおける基準線に対するフランクのうねり、面粗さ、リード誤差が3次元データとして精度良くかつ容易に得られる。
【0028】
また、測定子18の可動ピン18cの長さを調整するなどして、接触部18aと、被測定ねじ1の軸心との距離を変更すれば、フランク1aにおいて異なる部分のうねり等を測定して、所望のフランク面においてねじ特性を測定することができる。
なお、上記実施形態では、ねじ溝の上面のフランクの測定を行う場合について説明したが、本発明としてはねじ溝の下面のフランクの測定を行うことも可能である。
【0029】
なお、上記実施形態では、被測定ねじとして雌ねじ1を用いてねじ特性を測定する場合について説明したが、本発明では、当然に雄ねじを対象としてねじ特性の測定を行うことも可能である。図5は、雄ねじ2を被測定ねじとしてねじ特性を行う装置の一部拡大図を示すものである。図中、測定子18aを被測定ねじ2のフランク2aに接触させて上記実施形態と同様に、回転サーボモータ13と移動サーボモータ14の動作により測定子18を回転および移動させてねじ特性の測定を行うことができる。
【0030】
(実施形態2)
次に、他の実施形態を図6に基づいて説明する。
この実施形態は、測定子移動手段の移動部に測定子回転手段が取り付けられたねじ特性測定装置に関するものである。なお、前記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
ねじ特性測定装置の固定台30には、上下方向に沿ってガイド31と回転可能なボールねじ32が測定子移動ガイドとして配置されており、該ボールねじ32に移動サーボモータ14が連結されている。
【0031】
上記ボールねじ32には、ナット部33が螺合されており、該ナット部33に移動部として移動台34が固定されている。該移動台34は、前記ガイド31にガイドされながらスライドするように構成されている。
移動台34には、上下方向を回転軸とする回転部材36が回転可能に保持されており、該移動台34には、前記回転部材36を回転駆動する回転サーボモータ13が固定されている。
さらに、回転部材36には、回転部材36の回転中心からやや離れた位置に測定子固定部材37が垂下されており、該測定子固定部材37に測定子18が取り付けられている。なお、上記回転サーボモータ13と移動サーボモータ14とは、前記実施形態と同様にコンピュータ20に接続されている。
【0032】
上記実施形態のねじ特性測定装置の動作を説明すると、前記実施形態と同様に、軸方向を上下にして配置された被測定ねじ1に測定子18を接触させ、コンピュータ20によって上記回転サーボモータ13と移動サーボモータ14とを制御し、測定子18を被測定ねじ1の基準リードに従って回転移動させる。移動サーボモータ13の動作によって、回転部材36が回転し、これに連れて測定子固定部材37、測定子18が被測定ねじ1の軸方向を中心にして回転する。一方、回転サーボモータ14の動作によって、ボールねじ32が回転し、これに連れてナット部33および移動台34がボールねじ32の軸方向に沿って移動する。この際にナット部33および移動台34はガイド31によって回転が阻止されて軸方向移動のみがなされる。該移動台34の移動によって、上記回転サーボモータ13、回転部材36、測定子固定部材37、測定子18が同様に軸方向に移動する。上記動作により、測定子18は、被測定ねじ1の基準リードに従って、被測定ねじの軸方向に沿って回転しつつ移動する。測定子18では、前記実施形態と同様に、被測定ねじ1のフランクと測定子18との距離が測定されており、フランクにうねり等がある場合には、距離の変化として測定され、コンピュータ20に情報が伝達される。コンピュータ20では、前記実施形態と同様に情報処理がなされ、基準線に対するフランクのうねり、面粗さ、リード誤差が3次元データとして得られる。
【0033】
(実施形態3)
次に、さらに他の実施形態を図7に基づいて説明する。
前記実施形態では、測定子回転手段と測定子移動手段にそれぞれ独立して駆動部を設け、該駆動部による駆動力によって測定子の回転及び移動をそれぞれ行うものとしたが、この実施形態では、精密ねじを用いて測定子の回転及び移動を一つの運動機構により実現するものである。
【0034】
すなわち、この実施形態のねじ特性測定装置では、固定台40に設けた雌ねじ41にボールねじ42が螺合されており、該ボールねじ42には、ハンドル43が取り付けられている。ボールねじ42の下端部には、測定子固定部44を介して測定子18が取り付けられている。
上記雌ねじ41およびボールねじ42は、被測定ねじの基準リードと同等のリードを有する精密ねじが形成されており、ハンドル43によってボールねじ42を回転させると精密ねじに従って回転しつつ軸方向に移動し、これに連れてボールねじ42に取り付けられた測定子18は上記基準リードに従って回転及び移動する。また、固定台40には、ボールねじ42の回転量を検知するロータリーエンコーダ45が設けられている。ロータリーエンコーダ45は、測定子18の回転位置および移動位置に関する情報を出力する位置情報出力手段として機能する。
上記ロータリーエンコーダ45および測定子18の出力は、それぞれ信号線を介してコンピュータ20に送出されるように構成されている。
【0035】
次に、上記実施形態のねじ特性測定装置の動作について説明する。
ねじ特性測定装置は、設置位置の微調整が可能となっており、測定子18を前記実施形態と同様に被測定ねじ1のフランクに接触させておく。次いで、ハンドル43を操作することにより、ボールねじ42を回転させて、測定子18を回転及び移動させる。該動作により、測定子18は、ボールねじ42の精密ねじ、すなわち基準リードに従って回転しつつ移動する。該動作において、ボールねじ42の回転量は、ロータリーエンコーダ45からコンピュータ20に出力されており、コンピュータ20では、該ロータリーエンコーダ45の出力信号に従って、測定子18の移動位置及び回転位置情報を得ている。また、測定子18からは、測定子18と被測定ねじ1のフランクとの距離情報が同じくコンピュータ20に送出されている。コンピュータ20では、前記実施形態と同様に、測定子18の移動位置及び回転位置情報と距離情報に基づいて情報処理がなされ、リード基準線に対するフランクのうねり、面粗さ、リード誤差が3次元データとして得られる。
また、この実施形態においても、被測定ねじとしては、上記雌ねじの他に、図中に示す雄ねじを被測定ねじ2として測定対象とすることができる。
【0036】
(実施形態4)
上記実施形態では、測定子として電気マイクロゲージにより構成されるものについて説明したが、本発明では、測定子の構成が上記に限定されるものではなく、測定子の回転移動中心とねじ溝との距離が得られるものであればよい。
図8は、レーザ光を利用する測定子を示す図である。なお、測定子の構造を除いては、前記実施形態と同様の構成が可能であり、以下ではその説明を省略する。
図中50は、図示しない測定子移動手段および測定子回転手段によって回転および移動する測定子固定部であり、該測定子固定部50に、測定子51が取り付けられている。
【0037】
測定子51は、レーザ光の発光および受光部(図示しない)を備える測定子本体51aと、レーザ光の反射して偏向させるミラー51bとを備えている。
上記測定子51では、測定子本体51aの発光部(図示しない)からレーザ光52が出力されると、上記ミラー51bで反射して被測定ねじ1のフランク1aで反射して、さらにミラー51bで反射した後、測定子本体51aの受光部(図示しない)で受光される。測定子51では、上記反射光を受けて測定子51とフランクとの距離が測定される。該距離情報は、前記実施形態と同様に、コンピュータ等により情報処理することができる。
【0038】
なお、上記測定子50では、被測定ねじとして雌ねじを測定対象としたが、図9に示すように、雄ねじを被測定ねじ2として測定対象とすることもできる。該測定に際しては、レーザ光52を被測定ねじ2のフランク2に照射して反射光を受けることにより、上記と同様に距離の測定を行うことができる。
なお、この実施形態においても、ミラー51bの角度調整等により被測定ねじのねじ溝の下面側のフランクに対し、測定子による距離測定を行うことも可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のねじ特性の測定方法によれば、被測定ねじのねじ溝に対向する位置に測定子を配設し、該測定子が被測定ねじの基準リードに沿ってらせん送りされるよう、該測定子を前記被測定ねじの軸回りに回転、及び被測定ねじの軸方向に移動させ、該測定子の回転移動中心とねじのフランクとの距離を測定子で測定して前記被測定ねじのねじ特性を測定するので、フランクのうねり、面粗さ、リード誤差等が3次元データとして精度良く得られる。
【0040】
また、本発明のねじ特性の測定装置によれば、被測定ねじのねじ溝に対向する位置に配設される測定子と、該測定子を被測定ねじの軸方向を中心に回転させる測定子回転手段と、前記測定子を被測定ねじの軸方向に移動させる測定子移動手段を備え、前記測定子が被測定ねじの基準リードに沿ってらせん送りされるよう、前記測定子回転手段と前記測定子移動手段を作動して前記測定子を回転移動させ、前記測定子の回転移動中心とねじのフランクとの距離を前記測定子で測定してねじ特性を測定するので、ねじ特性の測定を効率的に行うことができ、該測定によって被測定ねじのフランクのうねり、面粗さ、リード誤差等が3次元データとして精度良く得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す正面概略図である。
【図2】 同じく、測定子周辺を示す拡大図である。
【図3】 同じく、コンピュータ内部を機能的に示すブロック図である。
【図4】 同じく、ねじ測定結果を示すグラフである。
【図5】 同じく、被測定ねじとして雄ねじを対象とした測定子周辺を示す拡大図である。
【図6】 本発明の他の実施形態を示す正面概略図である。
【図7】 同じく、さらに他の実施形態を示す正面概略図である。
【図8】 本発明の測定子の変更例を示す測定子周辺を示す拡大図である。
【図9】 同じく、被測定ねじとして雄ねじを対象とした測定子周辺を示す拡大図である。
【図10】 従来のねじ特性測定装置を示す概略図である。
【図11】 従来のねじ特性測定具を示す概略図である。
【符号の説明】
1 被測定ねじ
1a フランク
2 被測定ねじ
2a フランク
10 固定枠体
11 ボールベアリング
12 回転枠体
13 回転サーボモータ
14 移動サーボモータ
15 ボールねじ
16 移動枠体
17 測定子固定部材
18 測定子
18a 接触部
20 コンピュータ
25 回転制御部
26 移動制御部
27 ねじ特性算出手段
30 固定台
31 ガイド
32 ボールねじ
33 ナット部
34 移動台
36 回転部材
37 測定子固定部材
40 固定台
41 雌ねじ
42 ボールねじ
43 ハンドル
44 測定子固定部
45 ロータリーエンコーダ
50 測定子固定部
51 測定子
51a 測定子本体
51b ミラー
52 レーザ光

Claims (11)

  1. 被測定ねじのねじ溝に対向する位置に測定子を配設し、該測定子が被測定ねじの基準リードに沿ってらせん送りされるよう、該測定子を前記被測定ねじの軸回りに回転、及び被測定ねじの軸方向に移動させ、該測定子の回転移動中心とねじのフランクとの距離を測定子で測定して前記被測定ねじのねじ特性を測定することを特徴とするねじ特性の測定方法。
  2. 被測定ねじのねじ溝に対向する位置に配設される測定子と、該測定子を被測定ねじの軸方向を中心に回転させる測定子回転手段と、前記測定子を被測定ねじの軸方向に移動させる測定子移動手段を備え、前記測定子が被測定ねじの基準リードに沿ってらせん送りされるよう、前記測定子回転手段と前記測定子移動手段を作動して前記測定子を回転移動させ、前記測定子の回転移動中心とねじのフランクとの距離を前記測定子で測定してねじ特性を測定することを特徴とするねじ特性の測定装置。
  3. 前記測定子は、レーザー光をねじのフランクに照射して反射するレーザー光を受けて測定子とねじのフランクとの距離を測定するものであることを特徴とする請求項2記載のねじ特性の測定装置。
  4. 前記測定子は、ねじの上面フランクまたは下面フランクの一方に接触させる接触部を有し、該接触部の変位量によって測定子とフランクとの距離を測定するものであることを特徴とする請求項2記載のねじ特性の測定装置。
  5. 前記測定子移動手段は、被測定ねじの軸方向に沿って配置された測定子移動ガイドと、該測定子移動ガイドに沿って移動する移動部と、該移動部を移動させる移動駆動部とを備えており、前記測定子は、前記移動部に連動して被測定ねじの軸方向に沿って移動するように構成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のねじ特性の測定装置。
  6. 前記測定子移動ガイドは前記移動駆動部により回転駆動されるボールねじを有しており、該ボールねじに前記移動部が螺合して、ボールねじの回転に連れて前記移動部が移動するように構成されていることを特徴とする請求項5記載のねじ特性の測定装置。
  7. 前記測定子回転手段は、被測定ねじの軸方向を中心に回転可能な回転部と、該回転部を回転させる回転駆動部とを備えており、前記測定子は、前記回転部に連動して被測定ねじの軸方向を中心に回転するように構成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のねじ特性の測定装置。
  8. 前記測定子回転手段は、前記測定子移動手段を回転部として回転可能に保持していることを特徴とする請求項7記載のねじ特性の測定装置。
  9. 前記測定子移動手段は、前記測定子回転手段を移動部として移動可能に保持していることを特徴とする請求項7記載のねじ特性の測定装置。
  10. 被測定ねじの基準リードに対応するリードを有する精密ボールねじが固定雌ねじに螺合されているとともに、該精密ボールねじに前記測定子が連結されて前記測定子回転手段と測定子移動手段とが構成されていることを特徴とする請求項2記載のねじ特性の測定装置。
  11. 測定子の回転位置および移動位置に関する情報を出力する位置情報出力手段を備えており、さらに該位置情報出力手段から得られる位置情報と、測定子によって得られる回転移動中心とねじのフランクとの距離とからねじ特性を算出するねじ特性算出手段を備えることを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載のねじ特性の測定装置。
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