JPH06114684A - 機械運動精度測定装置 - Google Patents

機械運動精度測定装置

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JPH06114684A
JPH06114684A JP26163592A JP26163592A JPH06114684A JP H06114684 A JPH06114684 A JP H06114684A JP 26163592 A JP26163592 A JP 26163592A JP 26163592 A JP26163592 A JP 26163592A JP H06114684 A JPH06114684 A JP H06114684A
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JP
Japan
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moving
axis
measuring device
motion accuracy
laser
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Pending
Application number
JP26163592A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Shiozaki
正人 塩崎
Osamu Ito
治 伊藤
Fumio Kamado
文夫 釜洞
Masayori Itou
正頼 伊東
Sadaji Hayama
定治 羽山
Hideki Hayashi
英樹 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運動精度の測定を正確にできるとともに、構
造が簡略化できかつ作業効率を向上できる機械運動精度
測定装置を提供すること。 【構成】 テーブル11と主軸12とを結ぶ機構部分30に、
ロータリーエンコーダ40およびレーザ測長器50を設けて
基準軸ARに対する移動軸AMの角度および距離を検出し、
各々の出力から測定装置本体60によりテーブル11に沿っ
た主軸12の二次元運動精度を測定する。レーザ測長器50
は光路装置52によるレーザ光軸51A 〜51Cによりレーザ
測長ヘッド51を外部設置可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械運動精度測定装置
に関し、工作機械の主軸とテーブルのように所定平面上
の相対運動軌跡が自由曲線となる二つの部分を有する機
械の運動精度を測定する装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、金属部品の切削加工等にはマシ
ニングセンタ等の工作機械が用いられている。これらの
工作機械は、テーブル上に固定されたワークに対し主軸
に取付けられた工具を関与させてワーク表面の切削等を
行うものであり、数値制御装置(NC装置)等からの指
令による所定の軌跡に沿って主軸をテーブルに対して相
対移動させることで当該軌跡に応じた表面形状をワーク
に形成している。
【0003】ここで、ワークの形状精度を高めるために
はテーブルに対する主軸の運動精度を高く維持する必要
があり、この運動精度を評価するために様々な機械運動
精度測定が行われている。例えば、運動精度を評価する
工作機械において実際にワークを加工し、加工されたワ
ークの表面形状精度を測定することにより、工作機械の
運動精度を評価する方法が採用されている。
【0004】また、工作機械に専用のプローブや測定ゲ
ージ等を装着し、主軸とテーブルとの相対位置関係を直
接的に測定することもなされている。さらに、直接的な
運動精度測定としては、主軸とテーブルとに各々連結さ
れた測定装置を用い、各々の相対移動状態を測定するも
のが提案されている(特開平3−121751号公報、本出願
人による特願平4−116097号など)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した実際
にワークを加工したうえその表面形状を測定する方法で
は、作業が煩雑で時間がかかるとともに、ワークの材質
および刃具の特性等による誤差が生じて正確な運動精度
を測定することができないという問題がある。代表的な
誤差として、切削抵抗による刃具の逃げや食い込みが生
じる他、切削熱による変形等が生じることが知られてい
る。
【0006】また、前述した専用のプローブや測定ゲー
ジあるいは測定装置を用いる方法では、各々円弧軌跡や
直線軌跡などの特定の基準軌跡についての測定は行える
ものの、実際の加工の際に主軸がテーブルに対して移動
するような複雑な自由曲線軌跡についての運動精度を測
定することはできないという問題がある。
【0007】ここで、前述した本出願人による特願平4
−116097号の装置では、円弧軌跡および直線軌跡の両方
を測定することができ、所定平面上の二次元的な運動軌
跡をも測定することができる。しかし、当該装置では相
対距離の測定を接触式の検出手段によっているため、測
定精度を高めにくいという問題がある。
【0008】さらに、当該装置の検出手段は接触式であ
るために主軸等に追従して作動する可動部分に設ける必
要があり、可動部分が大型化しかつ重量が増して測定精
度が更に低下する可能性があるうえ、当該部分からの検
出出力の引出しを可動部分に対応させる必要等から構造
的な複雑化が避けられないという問題がある。
【0009】また、当該装置は運動軌跡の測定のみを行
うものであり、実際の加工に用いられる軌跡に基づいて
当該軌跡に基づいた運動軌跡を比較測定する等の処理は
難しいとともに、測定結果に基づいて数値制御装置の設
定調整等を別途行う必要があり、全体としての作業効率
を向上することが難しいという問題がある。
【0010】本発明の目的は、運動精度の測定を正確に
できるとともに、構造が簡略化できかつ作業効率を向上
できる機械運動精度測定装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、相対移動する
基準部材および移動部材を有する機械に設置されて前記
基準部材に対する前記移動部材の所定の平面方向の運動
精度を測定する機械運動精度測定装置であって、前記基
準部材の所定部位に前記平面と垂直に設置された基準軸
と、前記移動部材の所定部位に前記基準軸と平行に設置
された移動軸と、前記基準軸を中心とした前記移動軸の
前記平面上での角度位置を検出する角度検出手段と、前
記基準軸と前記移動軸との前記平面上での距離を検出す
る非接触式の距離検出手段と、前記角度検出手段および
距離検出手段の検出出力に基づいて前記運動精度を測定
する測定処理手段とを有することを特徴とする。
【0012】また、前記距離検出手段は、レーザ光を投
光しかつ反射されてきた前記レーザ光を受光して前記反
射が行われた位置までの距離を検出するレーザ測長ヘッ
ドと、前記基準軸の中心を貫通する中心光路と、前記基
準軸線上に設けられて常に前記移動軸の方向に向かう基
準側反射鏡と、前記移動軸に設けられて常に前記基準軸
の方向に向かう移動側反射鏡とを有し、これらは前記レ
ーザ測長ヘッドから投射されるレーザ光が前記基準軸に
沿って前記中心光路を通り、前記基準側反射鏡で反射さ
れて前記移動反射鏡に達し、当該移動側反射鏡で反射さ
れたのち逆の経路を経て前記レーザ測長ヘッドに受光さ
れるように配置されていることを特徴とする。
【0013】さらに、前記機械は数値制御装置からの指
令により動作し、前記測定処理手段は前記指令に基づく
前記平面上での基準軌跡と当該指令に基づいて前記機械
が動作した際の前記基準部材に対する前記移動部材の前
記平面上での運動軌跡とを比較する比較測定部を有する
ことを特徴とする。また、前記測定処理手段は測定した
前記運動精度に基づいて補正値を演算して当該補正値を
前記数値制御装置に出力する補正値演算部を有すること
を特徴とする。
【0014】
【作 用】このような本発明においては、基準部材に対
して移動部材を相対移動させることで、各々に対応する
基準軸および移動軸が所定の平面内で各部材の相対移動
に対応した二次元軌跡を描くことになる。この二次元軌
跡は、角度検出手段により基準軸に対する移動軸の角度
位置を検出し、距離検出手段により基準軸と移動軸との
距離を検出することで極座標形式で測定され、その結果
に基づいて測定処理手段により運動精度が測定される。
【0015】ここで、本発明では距離検出手段をレーザ
測長等の非接触式とすることで、基準軸と移動軸との距
離の測定精度を高めることが可能となり、基準軸および
移動軸の二次元軌跡の測定精度を高めることができるよ
うになる。
【0016】特に、距離検出手段として、基準軸の軸線
に沿ってレーザ光を通し、かつ基準側反射鏡で反射させ
てレーザ光光軸を移動軸向きに折り曲げることで、レー
ザ測長ヘッドを移動させることなく任意の向きの移動軸
との距離測定を行うことが可能となる。このため、レー
ザ測長ヘッドの設置制約をなくすことができ、レーザ測
長ヘッドを常に移動軸に向かうように基準軸と一体に配
置する必要がなくなることから、基準軸位置で回転する
複雑な支持機構等を解消でき、かつ電気的な接続を回転
自在に構成する必要もなくなり、機構的な簡略化が実現
できることになる。そして、簡略化に伴って基準軸側の
機構部分の作動精度を高めることが可能となり、測定精
度を一層高められるようになる。
【0017】一方、測定処理手段に比較部を設け、機械
を動作制御する数値制御装置からの指令に基づく移動軸
が描くべき基準軌跡と、当該指令に基づいて機械を動作
させて測定した実際の運動軌跡とを比較することで、機
械の入力と出力との誤差を正確に調べることができ、運
動精度を一層高精度に測定できるようになる。また、測
定処理手段に補正値演算部を設け、測定した運動精度に
基づいて補正値を演算し、この補正値を数値制御装置に
出力することで、機械の運動精度の補正処理を大幅に簡
略かつ容易にできるようになる。このように、本発明に
よって、運動精度の測定を正確にできるとともに、作業
効率を向上できることになり、これらにより前記目的が
達成される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1および図2において、機械である工作機械
10は、基準部材であるテーブル11および移動部材である
主軸12を備え、NC装置13からの指令に基づいて主軸12
をテーブル11表面に沿って所定の二次元軌跡で移動させ
るものである。なお、主軸12は下向きかつ回転軸線がテ
ーブル11表面に直交されている。
【0019】機械運動精度測定装置20は、工作機械10の
運動精度を測定するものであり、テーブル11に設置され
た基準側部分31および主軸12に結合された移動側部分32
を有する機構部分30と、この機構部分30に設置された角
度検出手段であるロータリーエンコーダ40および距離検
出手段であるレーザ測長器50と、これらからの検出出力
を処理する測定装置本体60とを備えている。
【0020】機構部分30の基準側部分31は、テーブル11
表面に固定された基部33を有し、その上面側にはテーブ
ル11表面に対して垂直な基準軸ARを中心に回転自在な基
準軸部34が設置されている。基準軸部34の上端にはテー
ブル11表面と平行に延びる旋回部35が固定されており、
この旋回部35の上面側には長手方向に連続する凹状のガ
イド溝36が形成されている。
【0021】機構部分30の移動側部分32は、他の工具等
と同様に主軸12の先端にチャック固定されるテーパーシ
ャンク37を有し、その下面側には主軸12の回転軸線に一
致する移動軸AMを中心に回転自在な移動軸部38が設置さ
れている。移動軸部38の先端は前述したガイド溝36内に
係合されてその長手方向に摺動自在な係合部39が形成さ
れている。
【0022】このような機構部分30においては、主軸12
がテーブル12の表面に沿った平面方向に二次元移動する
ことで、基準軸ARと移動軸AMとが近接離隔する方向の移
動成分により移動軸部38の係合部39がガイド溝36に沿っ
て移動することになり、その他の方向の移動成分により
係合部39を介して旋回部35ないし基準軸部34が回転する
ことになる。
【0023】ロータリーエンコーダ40は、汎用的な既存
のものであり、機構部分30の基部33内に設置され、基準
軸部34の下端の回転を検出し、その回転角度θに応じた
パルス等の電気的信号として外部出力するものである。
ここで、ロータリーエンコーダ40が検出する回転角度θ
は、基準軸ARを中心にした移動軸AMの回転角度θに対応
するものである。
【0024】レーザ測長器50は、汎用的な既存のレーザ
測長ヘッド51と、このレーザ測長ヘッド51で基準軸ARと
移動軸AMとの距離rを検出できるようにレーザ測長ヘッ
ド51からのレーザ光を所定の経路に巡らす光路装置52と
を備えている。
【0025】レーザ測長ヘッド51は、レーザ光を投光し
かつ反射されてきたレーザ光を受光し、反射が行われた
位置までの距離を検出して電気的信号として出力するも
のであり、テーブル11の周辺部等の適宜な位置に設置さ
れ、そのレーザ光軸51A は基部33内の基準軸ARに交差す
るように配置されている。
【0026】光路装置52は、基部33内の基準軸AR上に設
置された基部反射鏡53と、基準軸部34と旋回部35および
ロータリエンコーダ40の中央を基準軸ARに沿って貫通形
成された中心光路54と、ガイド溝36内の基準軸AR上に設
置された基準側反射鏡55と、係合部39の基準軸AR側に形
成された移動側反射鏡56とを備えている。
【0027】基部反射鏡53は、レーザ測長ヘッド51から
のレーザ光軸51A を直角に折り曲げて基準軸ARに沿って
中心光路54を通るレーザ光軸51B に変換するためのもの
であり、基準軸AR (レーザ光軸51B)およびレーザ光軸51
A の各々と45度で交差するように傾斜配置されている。
【0028】基準側反射鏡55は、中心光路54からのレー
ザ光軸51B を直角に折り曲げてガイド溝36内を通り基準
軸AMに直交するレーザ光軸51C に変換するためのもので
あり、基準軸AR (レーザ光軸51B)およびレーザ光軸51C
の各々と45度で交差するように傾斜配置されている。
【0029】移動側反射鏡56は、各レーザ光軸51A 〜51
C を経て投光されるレーザ測長ヘッド51からのレーザ光
を反射して同じ経路でレーザ測長ヘッド51へ戻すもので
あり、レーザ光軸51C と直交するように配置されてい
る。
【0030】このようなレーザ測長器50においては、レ
ーザ測長ヘッド51から投光されたレーザ光が光路装置52
により各レーザ光軸51A 〜51C を経て移動側反射鏡56に
送られ、この移動側反射鏡56で反射されたレーザ光は逆
の経路を経てレーザ測長ヘッド51に受光されることにな
る。ここで、各レーザ光軸51A ,51Bの経路長さおよび移
動側反射鏡56と移動軸AMとの距離は常時一定であるのに
対し、レーザ光軸51C は基準軸ARと基準軸AMとの距離に
追従して変化する。従って、レーザ測長ヘッド51に対し
て適宜キャリブレーションを行うことで、レーザ測長ヘ
ッド51の出力から基準軸ARと移動軸AMとの距離rが検出
されることになる。
【0031】測定装置本体60は、内部にハードウェアま
たはソフトウェアにより座標演算部61、運動軌跡展開部
62、基準軌跡演算部63、比較測定部64、測定結果出力部
65、補正値演算部66が構成されるコンピュータシステム
であり、外部には操作用のコンソール67が接続されてい
る。
【0032】座標演算部61は、ロータリーエンコーダ40
からの回転角度θおよびレーザ測長器50からの距離rに
よる極座標データから基準軸ARを原点とする所定のX−
Y交差座標における移動軸AMの位置を演算するものであ
る。
【0033】運動軌跡展開部62は、座標演算部61で演算
されたX−Y座標位置を追跡して当該X−Y座標系にお
ける移動軸AMの運動軌跡を演算するものである。基準軌
跡演算部63は、NC装置13から工作機械10に与えられる
指令に基づいて前記X−Y座標系における移動軸AMの基
準軌跡を演算するもにである。比較測定部64は、運動軌
跡展開部62からの運動軌跡と基準軌跡演算部63からの基
準軌跡とを比較演算し、基準軌跡に対する運動軌跡の誤
差を求めて工作機械10の運動精度を測定するものであ
る。
【0034】測定結果出力部65は、比較測定部64での測
定結果を操作コンソール67等に表示させるものである。
補正値演算部66は、比較測定部64での測定結果から工作
機械10の運動誤差を補正するのに必要な補正値を演算し
てNC装置13に出力するものである。
【0035】このように構成された本実施例において
は、NC装置13から工作機械10に指令を与え、主軸12が
テーブル11に沿って所定の二次元自由曲線を描くように
動作させる。すると、テーブル11に対する主軸12の移動
により機構部分30が追従動作し、ロータリーエンコーダ
40およびレーザ測長器50によってテーブル11 (基準軸A
R) に対する主軸12 (移動軸AM) の移動中の各時点での
位置がr−θ極座標形式で検出される。
【0036】図3に示すように、先ず主軸12に取付けら
れた移動側部分32の移動軸部38が移動軸位置AM1 にあっ
たとする。この状態では、係合部39を介して基準側部分
31の基準軸部34が回動されて角度位置θ1 に向けられ、
移動軸位置AM1 は基準軸ARに対する距離r1である。これ
らのθ1 、r1はそれぞれロータリーエンコーダ40および
レーザ測長器50により検出される。
【0037】この状態から、主軸12が基準軸ARから離隔
する方向へ距離Δr だけ移動し、移動軸部38が移動軸位
置AM2 に達したとする。すると、基準軸部34は回動しな
いためロータリーエンコーダ40の出力は変化しないが、
係合部39が基準軸ARから離隔することでレーザ測長器50
の出力は距離r2=r1+Δr となる。
【0038】一方、移動軸部38が移動軸位置AM1 にある
状態から、主軸12が基準軸ARを中心として角度Δθだけ
円弧状に移動し、移動軸部38が移動軸位置AM3 に達した
とする。すると、基準軸ARからの移動軸部38の距離r1は
一定であるためレーザ測長器50の出力は変化しないが、
基準軸部34が回動するためロータリーエンコーダ40の出
力は角度位置θ2 =θ1 +Δθとなる。
【0039】このように、主軸12がテーブル11の表面に
沿って移動すると、その都度ロータリーエンコーダ40お
よびレーザ測長器50により角度θおよび距離r が検出さ
れ、この値によって任意の状態での基準軸ARに対する二
次元位置が極座標形式で測定できる。
【0040】このようにして測定される移動軸AMの二次
元位置は、測定装置本体60の座標変換部61に送られ、こ
こでX−Y座標値に変換される。そして、座標変換部61
で得られたX−Y座標値は運動軌跡展開部62に送られ、
各時点毎の座標値が時系列的に蓄積されて主軸12のテー
ブル11に対する運動軌跡が作成される。
【0041】一方、実際の運動測定と平行して、基準軌
跡展開部63により各時点でのNC装置13の指令値を蓄積
して主軸12がテーブル11に対して移動すべき基準軌跡が
作成される。そして、主軸12の一区切りの移動の後、基
準軌跡展開部63による基準軌跡は運動軌跡展開部62によ
る運動軌跡とともに比較測定部64に送られる。比較測定
部64は基準軌跡との比較により運動軌跡の誤差を解析
し、その結果から二次元自由曲線パターンの運動軌跡等
の運動精度が測定され、測定結果は測定結果出力部65に
よって操作コンソール67に出力される。
【0042】さらに、補正値演算部66は、比較測定部64
で検出された運動軌跡の誤差を解消するのに必要な補正
値を演算し、この補正値をNC装置13に出力する。これ
により、次回に同様な運動を行う場合、NC装置13から
の指令には先に設定された補正値が含まれ、従って主軸
12の運動精度は自動的に高められることになる。
【0043】このような本実施例によれば、以下に述べ
るような効果がある。すなわち、機構部分30ないしロー
タリーエンコーダ40およびレーザ測長器50によって、各
時点での主軸12のテーブル11に対する任意の二次元位置
を検出することができ、各時点での位置から自由曲線等
を含む多様な運動軌跡を測定することができる。
【0044】また、測定した運動軌跡をNC装置13から
の指令に基づいて作成した基準軌跡と比較することによ
り、当該軌跡を描いた際の主軸12の運動精度を確実に測
定することができる。
【0045】さらに、測定した主軸12の運動精度を表示
等外部出力するとともに、主軸12の運動誤差を補正する
のに必要な補正値を作成し、NC装置13に自動的に設定
することができるため、運動精度測定作業に続いて人手
によるNC装置13の設定変更等の煩雑な作業や設定ミス
等もを解消することができ、作業効率を向上することが
できる。
【0046】また、主軸12の二次元位置検出はロータリ
ーエンコーダ40およびレーザ測長器50によるθ、rの極
座標形式であるが、座標変換部61でX−Y座標値に変換
するため、この段階で各時点の主軸12のテーブル11上の
X−Y座標位置を読みだし、NC装置13の指令値等と比
較することで位置精度の測定を行うこともできる。
【0047】さらに、運動解析にあたっては、基準軌跡
との比較に先立って運動軌跡展開部62により実際の運動
軌跡を測定するため、主軸12の運動が単純な直線運動あ
るいは円弧状運動の場合には測定した運動軌跡の直線性
等を単独で解析することにより、これらの運動に関する
運動精度の測定を行うこともできる。
【0048】一方、本実施例では、テーブル11に対する
主軸12の位置検出にあたって、機構部分30、ロータリー
エンコーダ40およびレーザ測長器50を用いることで、任
意の二次元位置を極座標形式で簡単かつ正確に検出する
ことができる。
【0049】特に、機構部分30においては、テーブル11
の基準軸AR位置に回転自在に設けた基準軸部34と一体的
に旋回部35を設け、そのガイド溝36に主軸12の移動軸AM
線上の係合部39を係合させる構成により、主軸12の位置
の極座標θ成分は基準軸部34の回転角度として、また極
座標r成分が係合部39の基準軸ARからの距離としてそれ
ぞれ確実に得ることができる。
【0050】このうち、主軸12の極座標θ成分は、ロー
タリーエンコーダ40によって基準軸部34の回転角度を検
出することで、正確な値を簡単に検出することができ
る。また、主軸12の極座標r成分は、レーザ測長器50の
光路装置52の配置によって、任意の向きに対して係合部
39と基準軸ARとの正確な距離を確実かつ簡単に測定する
ことができる。
【0051】つまり、レーザ測長器50では、レーザ光反
射を用いた非接触式の距離測定により基本的な測定精度
を高められるとともに、光路装置52によってレーザ測長
ヘッド51からのレーザ光をレーザ光軸51A 〜51C のよう
に配置することで、適宜キャリブレーションを行うこと
で常に一定のレーザ光軸51A および51B を除いたレーザ
光軸51C から係合部39と基準軸ARとの距離を正確に求め
ることができる。
【0052】特に、レーザ光軸51B を基準軸ARに一致さ
せ、基準側反射鏡55で極座標r成分方向に折り曲げてレ
ーザ光軸51C とすることで、レーザ光軸51C が何れの向
きであっても同様な測定を正確に行うことができる。
【0053】また、このような配置により、レーザ光軸
51A はレーザ光軸51C とともに回転する必要がなくな
り、レーザ測長ヘッド51を基準軸部34と一体的に設ける
必要性を無くすことができる。このため、機構部分30と
しての回転可動部分の軽量化および簡略化ができるとと
もに、レーザ測長器50としての検出出力の配線を回転動
作に対応させるための機構等をも省略することができ、
構造的な簡略化を図ることができる。
【0054】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、以下に述べるような変形等も本発明に含ま
れるものである。すなわち、前記実施例においては、工
作機械10のテーブル11と主軸12との相対的な二次元運動
を検出するために、それぞれ基準軸ARと移動軸AMとに追
従動作する機構部分30を設けたが、その構成は前記実施
例のような構成に限らず、基部33と基準軸部34との回転
を円滑にするための軸受の形式、ガイド溝36と係合部39
との摺動を円滑にする手段等は任意であり、それぞれ各
部の機能が十分に満足できるように変更等すればよい。
【0055】また、基準軸部34の角度検出はロータリー
エンコーダ40に限らず、レゾルバ等の他の形式の回転式
の角度検出手段を用いてもよい。そして、基準軸ARに対
する移動軸AMの角度検出は基準軸部34での角度検出に限
らず、旋回部35の基準軸ARに対する角度検出であっても
よい。
【0056】さらに、レーザ測長器50は前記実施例のよ
うな配置に限らず、基部反射鏡53を省略するとともにレ
ーザ測長ヘッド51を基準軸部34の下方に配置して直接基
準軸ARの上向きに投光してもよい。このような配置であ
っても前記実施例と同様な効果が得られる他、レーザ測
長ヘッド51と基部33とを一体化できる。
【0057】なお、基準軸ARに対する移動軸AMの位置
は、前記実施例の機構部分30のようにテーブル11と主軸
12とを機械的に結合するものに限らず、例えば基準側反
射鏡55を高速で回転させて基準軸ARから全方向にレーザ
光を順次投射し、移動側反射鏡56からの反射があった方
向により角度θを検出し、その時の距離rを検出しても
よい。
【0058】一方、測定装置本体60は前記実施例の構成
に限らず、測定結果出力部65の構成等は任意であり、測
定結果を出力するのは操作コンソール67に限らず印刷装
置等であってもよい。また、測定結果に基づいてNC装
置13に補正値を自動的に出力する補正値演算部66は適宜
省略してもよい。
【0059】さらに、精度測定の形式としては、前記実
施例のように実際の運動軌跡とNC装置13の指令に基づ
く基準軌跡とを比較するものに限らず、単に運動軌跡の
みを判定すればよい場合には基準軌跡展開部63は省略し
てもよい。また、軌跡等の判定はX−Y座標系に限ら
ず、テーブル11の表面に沿った平面がNC装置13におい
てX,Z軸に設定されているならX−Z座標系、Y,Z
軸ならY−Z座標系とすればよい。
【0060】また、運動軌跡ではなく単に位置精度を判
定すればよい場合には運動軌跡展開部62を省略してもよ
く、NC装置13に対応したテーブル11のX−Y座標系等
で判定する必要がない場合にはロータリーエンコーダ40
およびレーザ測長器50から得られたθ−r極座標をその
まま用いてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
相対距離測定を非接触式とすることで運動精度の測定を
正確にできるとともに、可動部分その他の構造を簡略化
することができ、さらに軌跡判定ないし設定操作までを
自動化することもできるため、作業効率を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】前記実施例の測定装置本体を示すブロック図。
【図3】前記実施例の動作を示す模式図。
【符号の説明】
10 機械である工作機械 11 基準部材であるテーブル 12 移動部材である主軸 13 NC装置 20 機械運動精度測定装置 30 機構部分 34 基準軸部 35 旋回部 36 ガイド溝 37 テーパーシャンク 38 移動軸部 39 係合部 40 角度検出手段であるロータリーエンコーダ 50 レーザ測長器 51 レーザ測長ヘッド 51A,51B,51C レーザ光軸 52 光路装置 53 基部反射鏡 54 中心光路 55 基準側反射鏡 56 移動側反射鏡 60 測定装置本体 62 運動軌跡展開部 63 基準軌跡展開部 64 比較測定部 66 補正値演算部 AR 基準軸 AM 移動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 正頼 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 羽山 定治 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 林 英樹 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対移動する基準部材および移動部材を
    有する機械に設置されて前記基準部材に対する前記移動
    部材の所定の平面方向の運動精度を測定する機械運動精
    度測定装置であって、前記基準部材の所定部位に前記平
    面と垂直に設置された基準軸と、前記移動部材の所定部
    位に前記基準軸と平行に設置された移動軸と、前記基準
    軸を中心とした前記移動軸の前記平面上での角度位置を
    検出する角度検出手段と、前記基準軸と前記移動軸との
    前記平面上での距離を検出する非接触式の距離検出手段
    と、前記角度検出手段および距離検出手段の検出出力に
    基づいて前記運動精度を測定する測定処理手段とを有す
    ることを特徴とする機械運動精度測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した機械運動精度測定装
    置であって、前記距離検出手段は、レーザ光を投光しか
    つ反射されてきた前記レーザ光を受光して前記反射が行
    われた位置までの距離を検出するレーザ測長ヘッドと、
    前記基準軸の中心を貫通する中心光路と、前記基準軸線
    上に設けられて常に前記移動軸の方向に向かう基準側反
    射鏡と、前記移動軸に設けられて常に前記基準軸の方向
    に向かう移動側反射鏡とを有し、これらは前記レーザ測
    長ヘッドから投射されるレーザ光が前記基準軸に沿って
    前記中心光路を通り、前記基準側反射鏡で反射されて前
    記移動側反射鏡に達し、当該移動側反射鏡で反射された
    のち逆の経路を経て前記レーザ測長ヘッドに受光される
    ように配置されていることを特徴とする機械運動精度測
    定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した機械
    運動精度測定装置であって、前記機械は数値制御装置か
    らの指令により動作し、前記測定処理手段は前記指令に
    基づく前記平面上での基準軌跡と当該指令に基づいて前
    記機械が動作した際の前記基準部材に対する前記移動部
    材の前記平面上での運動軌跡とを比較する比較測定部を
    有することを特徴とする機械運動精度測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した機械運動精度測定装
    置であって、前記測定処理手段は測定した前記運動精度
    に基づいて補正値を演算して当該補正値を前記数値制御
    装置に出力する補正値演算部を有することを特徴とする
    機械運動精度測定装置。
JP26163592A 1992-09-30 1992-09-30 機械運動精度測定装置 Pending JPH06114684A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107498389A (zh) * 2017-07-31 2017-12-22 成都飞机工业(集团)有限责任公司 一种数控机床旋转轴的定位精度检测装置

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