JP2751483B2 - 溝又は突条の精度測定方法及び精度測定装置並びに精度の評可方法 - Google Patents

溝又は突条の精度測定方法及び精度測定装置並びに精度の評可方法

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JP2751483B2 JP1292015A JP29201589A JP2751483B2 JP 2751483 B2 JP2751483 B2 JP 2751483B2 JP 1292015 A JP1292015 A JP 1292015A JP 29201589 A JP29201589 A JP 29201589A JP 2751483 B2 JP2751483 B2 JP 2751483B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、溝又は突条(例えば、ネジ溝やネジ山
等)の精度測定方法及び精度測定装置並びに精度の評価
方法に関し、特に、一方向(一次元)の検出装置によっ
て、溝又は突条の高さ方向(溝の深さ方向、突条の厚み
方向)及び幅方向の精度を測定できると共に、溝又は突
条の局部的な精度だけではなく、全体的な精度も容易に
把握できるようにしたものである。
〔従来の技術〕
この種の従来の技術としては、例えば、特開昭54−13
0156号公報(名称は、ねじ要素の自動測定機)に開示さ
れたものがある。
この従来の技術は、ネジのピッチ,テーパ,有効径,
外径等の各要素を測定する測定機に関するものであり、
2次元の変位量を検出可能な微小変位検出器と、この微
小変位検出器に連結され且つネジ溝の対向する両フラン
クに接触する接触子を備えた測定ヘッドとによって、ネ
ジ溝の全長に渡って径方向及び軸方向の変位を測定し、
その測定結果に基づいてネジの各要素を測定するように
していた。また、ネジの外径は、測定ヘッドの接触子を
ネジ山の頂部に接触させて同様の測定を行えば求めるこ
とができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の技術にあっては、2次元
(ネジ溝の深さ方向及び幅方向)の変位を検出しなけれ
ばならないから、大型で且つ高価な2次元の微小変位検
出器が必要であるし、ネジ溝を測定する場合には接触子
が常に両フランクに接触していなければ正確な測定がで
きないので、測定ヘッドに大きな測定圧を加えなければ
ならず、装置が大型化してしまい、このため、スペース
の狭い雌ネジの測定には不向きであった。
また、ネジ溝の精度を測定する場合には、ボールネジ
のナットやネジ軸にあっては使用ボールと両フランクと
の接点軌跡の精度が重要であるし、他のネジにあっては
有効径の位置の精度が重要であるため、正確な測定を行
うにはネジ溝の大きさ等に応じたR寸法の接触子を用意
し交換しなければならず、繁雑であると共に、部品点数
も増えるため装置が高価になる。
またさらに、接触子のR寸法が決められており、これ
は、被測定面の微小な凹凸に比べて非常に大きなR寸法
である。従って、被測定面の微小な形状を測定すること
が困難である。
そして、ネジ溝等の局部的な精度は測定データから容
易に判明するが、全体的な精度を容易に認識する方法は
なく、このため、測定されたデータを製造工程に有効に
フィードバックする方法の開発が望まれていた。
この発明は、このような従来の技術が有する未解決の
課題に着目してなされたものであり、1次元の変位測定
器でもって溝又は突条の高さ方向及び幅方向の精度を測
定することができる精度測定方法及び精度測定装置、並
びに、測定データを有効に製造工程にフィードバックで
きる精度の評価方法を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、請求項(1)記載の発明
である溝又は突条の精度測定方法は、溝又は突条を構成
する一対の斜面のそれぞれの一点における高さ方向の変
位を、前記溝又は突条の長手方向に沿って測定し、それ
ら測定された測定データ列の各要素を、それら測定デー
タ列間で対応する要素同士に組分けし、その組分けされ
た要素同士の和に基づいて、基準とする溝又は突条に対
する前記溝又は突条の高さ方向の精度を求め、前記組分
けされた要素間の差に基づいて、前記基準とする溝又は
突条に対する前記溝又は突条の幅方向の精度を求める。
ここで、溝又は突条の高さ方向とは、溝であれば深さ
方向(例えば、第6図に示すH方向)であり、突条であ
れば厚さ方向のことを意味する。また、溝又は突条の長
手方向とは、溝又は突条自身の延長方向(例えば、第7
図に示すL方向)である。そして、溝又は突条の幅方向
とは、溝又は突条自身の幅方向(例えば、第6図に示す
W方向)である。
また、測定された測定データ列の組分けは、例えば、
請求項(2)記載の発明のように、溝又は突条の長手方
向に対して直交する平面内に位置する要素同士で行う。
そして、請求項(3)記載の発明であるネジ溝の精度
測定方法は、ネジ溝を構成する一対のフランクのそれぞ
れの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長手
方向に沿って測定し、それら測定された測定データ列の
各要素を、それら測定データ列間で対応する要素同士に
組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づいて、
基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝の深さ方向の精度
を求め、前記組分けされた要素間の差に基づいて、前記
基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝のネジ軸線方向の
精度を求める。
ここで、ネジ溝の深さ方向とは、上述した溝又は突条
の高さ方向(第6図H方向)に等しく、ネジの径方向と
同じ意味である。また、ネジ溝の長手方向とは、上述し
た溝又は突条の長手方向と同様に、溝自身の延長方向
(第7図に示すL方向)である。そして、ネジ軸線方向
とは、ネジ本体の軸方向であり、第5図又は第7図にお
ける上下方向に等しい。
そして、請求項(3)記載の発明において測定された
測定データ列の各要素を、それらデータ列間で組分けす
る基準としては、例えば、請求項(4)記載の発明のよ
うに、ネジ溝の長手方向に対して直交する平面内に位置
する要素同士に組分けするか、又は、請求項(5)記載
の発明のように、ネジ軸線に平行な断面内に位置する要
素同士に組分けする方法がある。
また、両フランク上の測定点は、例えば、請求項
(6)記載の発明のように、ネジの有効径上に選定する
か、又は、ネジがボールネジのナット或いは雄ネジであ
れば、請求項(7)記載の発明のように、両フランクの
ボール軌跡上に選定することが考えられる。
さらに、請求項(7)記載の発明のように、両フラン
クのボール軌跡上に測定点を選定する場合には、例え
ば、請求項(8)記載の発明のように、両フランク上の
複数の点の座標をネジ軸線方向に沿って測定し、一方の
フランク上で測定された複数の点の座標と他方のフラン
ク上で測定された複数の点の座標とを比較し、ネジ軸線
方向の二点間の距離が設計寸法から判る両フランク上の
ボール軌跡間の軸方向距離に等しく、かつネジ軸からの
距離が相等しい一方のフランク上の一点と他方のフラン
ク上の一点とをそれぞれのフランクにおける測定開始点
とする。
そして、請求項(9)記載の発明である溝又は突条の
精度測定装置は、溝又は突条を構成する一対の斜面のそ
れぞれの一点における高さ方向の変位を、前記溝又は突
条の長手方向に沿って測定する測定手段と、この測定手
段によって測定された測定データ列の各要素を、それら
測定データ列間で対応する要素同士に組分けする組分け
手段と、この組分け手段によって組分けされた要素同士
の和を演算する第1の演算手段と、前記組分け手段によ
って組分けされた要素間の差を演算する第2の演算手段
と、を備えてなる。
請求項(10)記載の発明は、上記請求項(9)記載の
発明において、組分け手段は、測定された測定データ列
の各要素を、測定データ列間で、溝又は突条の長手方向
に対して直交する平面内に位置する同士に組分けする。
さらに、請求項(11)記載の発明であるネジ溝の精度
測定装置は、ネジ溝を構成する一対のフランクのそれぞ
れの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長手
方向に沿って測定する測定手段と、この測定手段によっ
て測定された測定データ列の各要素を、それら測定デー
タ列間で対応する要素同士に組分けする組分け手段と、
この組分け手段によって組分けされた要素同士の和を演
算する第1の演算手段と、前記組分け手段によって組分
けされた要素間の差を演算する第2の演算手段と、を備
えてなる。
請求項(11)記載の発明における組分け手段として
は、例えば、請求項(12)記載の発明のように、測定さ
れた測定データ列の各要素を、測定データ列間で、ネジ
軸の長手方向に対して直交する平面内に位置する同士に
組分けする組分け手段や、又は、請求項(13)記載の発
明のように、測定された測定データ列の各要素を、測定
データ列間で、ネジ軸線に平行な断面内に位置する同士
に組分けする組分け手段が考えられる。
また、請求項(11),(12)又は(13)記載の発明に
おける測定手段が測定を行う測定点は、例えば、請求項
(14)記載の発明のように、ネジの有効径上に選定する
か、又は、ネジがボールネジのナット或いは雄ネジであ
れば、請求項(15)記載の発明のように、両フランクの
ボール軌跡上に選定することが考えられる。
さらに、請求項(15)記載の発明のように両フランク
のボール軌跡上に選定するネジ溝の精度測定装置であれ
ば、測定開始点を探索するために、請求項(16)記載の
発明のように、両フランク上の複数の点の座標をネジ軸
線方向に沿って測定する座標測定手段と、一方のフラン
ク上で測定された複数の点の座標と他方のフランク上で
測定された複数の点の座標とを比較する比較手段と、ネ
ジ軸線方向の二点間の距離が設計寸法から判る両フラン
ク上のボール軌跡間の軸方向距離に等しい一方のフラン
ク上の一点と他方のフランク上の一点とをそれぞれのフ
ランクにおける測定開始点として選定する測定開始点選
定手段と、を備えることが望ましい。
さらに、請求項(17)記載の発明である溝又は突条の
精度の評価方法は、溝又は突条を構成する一対の斜面の
それぞれの一点における高さ方向の変位を、前記溝又は
突条の長手方向に沿って測定し、それら測定された測定
データ列の各要素を、それら測定データ列間で対応する
要素同士に組分けし、その組分けされた要素同士の和に
基づいて、基準とする溝又は突条に対する前記溝又は突
条の高さ方向の精度を求め、前記組分けされた要素間の
差に基づいて、前記基準とする溝又は突条に対する前記
溝又は突条の幅方向の精度を求め、そして、前記高さ方
向の精度及び幅方向の精度から、最小二乗法によって、
前記溝又は突条の軌跡を表す近似式を求め、この近似式
と、前記基準とする溝又は突条の軌跡を表す式との間の
相違に基づいて、前記溝又は突条の精度を評価する。
請求項(18)記載の発明である溝又は突条の精度の評
価方法は、上記請求項(17)記載の発明と基本的には同
じである。相違点は、基準とする溝又は突条の軌跡を表
す式と前記溝又は突条が形成された被測定物の基準面と
の間の偏心及び倒れ量を測定し、溝又は突条の軌跡を表
す近似式と、前記基準とする溝又は突条の軌跡を表す式
と、前記偏心及び倒れ量とに基づいて、前記被測定物の
基準面に対する前記溝又は突条の精度を評価する点であ
る。
また、請求項(20)記載の発明であるネジ溝の精度の
評価方法は、ネジ溝を構成する一対のフランクのそれぞ
れの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長手
方向に沿って測定し、それら測定された測定データ列の
各要素を、それら測定データ列間で対応する要素同士に
組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づいて、
基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝の深さ方向の精度
を求め、前記組分けされた要素間の差に基づいて、前記
基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝のネジ軸線方向の
精度を求め、そして、前記深さ方向の精度及びネジ軸線
方向の精度から、最小二乗法によって、前記ネジ溝の軌
跡を表す螺旋の近似式を求め、この螺旋の近似式と、前
記基準とするネジ溝の軌跡を表す螺旋の式との間の相違
に基づいて、前記ネジ溝の精度を評価する。
そして、請求項(21)記載の発明であるネジ溝の精度
の評価方法は、上記請求項(20)記載の発明と基本的に
は同じである。相違点は、基準とするネジ溝の軌跡を表
す螺旋の式とネジの基準面との間の偏心及び倒れ量を測
定し、ネジ溝の軌跡を表す螺旋の近似式と、前記基準と
するネジ溝の軌跡を表す螺旋の式と、前記偏心及び倒れ
量とに基づいて、前記ネジの基準面に対する前記ネジ溝
の精度を評価する点である。
〔作用〕
溝又は突条が、基準とする溝又は突条に対して、高さ
方向及び幅方向に変位している(即ち、誤差がある)も
のとすると、高さ方向の変位は、そのまま溝又は突条を
構成する一対の斜面の高さ方向のずれとなるし、幅方向
の変位は、それら斜面の傾斜角に応じて、溝又は突条を
構成する一対の斜面の高さ方向のずれとなる。
また、溝又は突条の高さ方向(第6図H方向)の変位
は、溝又は突条を構成する一対の斜面のいずれに対して
も、同じ大きさで且つ同じ方向のずれとなって現れる
が、溝又は突条の幅方向(第6図W方向)の変位は、そ
れら斜面においては、互いに逆の高さ方向のずれとなっ
て現れる。但し、溝又は突条の幅方向の変位によって現
れる高さ方向のずれの大きさは、それぞれの斜面の傾斜
角によって決まり、斜面が平面であって傾斜角が等しけ
れば同じ大きさとなるし、斜面が曲面であっても、変位
が極小さな値であれば、略等しい大きさとなる。
従って、請求項(1)記載の発明のように、それら一
対の斜面のそれぞれの一点における高さ方向の変位を、
溝又は突条の長手方向に沿って測定し、それら測定され
た測定データ列の各要素を、それら測定データ列間で、
例えば請求項(2)記載の発明のように溝又は突条の長
手方向(これらの軌跡が曲線である場合には曲線上の任
意の点の傾き。)に対して直交する平面内に位置する同
士に組分けし、その組分けされた要素同士の和を演算す
ると、上述したように、溝又は突条の幅方向の変位は、
それら斜面において互いに逆向きの高さ方向のずれとな
って現れているから、それら要素同士の和によって相殺
される。
よって、組分けされた要素同士の和には、溝又は突条
の高さ方向の変位の成分しか含まれていないから、その
演算結果に基づいて、基準とする溝又は突条に対する前
記溝又は突条の高さ方向の精度(誤差)が得られる。
そして、組分けされた要素間の差を求めると、今度
は、溝又は突条の高さ方向の変位が相殺されるため、そ
の演算結果には、溝又は突条の幅方向の変位の成分しか
含まれていないから、その演算結果に基づいて、基準と
する溝又は突条に対する前記溝又は突条の幅方向の精度
(誤差)が得られる。
請求項(3)記載の発明の作用は、上記請求項(1)
記載の発明の作用に略等しい。但し、ネジ溝の精度を測
定する方法であるため、上述した溝の幅方向の精度に代
えて、ネジ軸線方向の精度を採用している。これは、ネ
ジ溝には所定のリード角があるため、溝の幅方向の精度
では、処理が複雑になるからである。
請求項(4)及び(5)記載の発明は、いずれも、測
定された測定データ列の各要素の組分けの際の基準に特
徴がある。これらは、ネジ溝の形成方法によって、両フ
ランクに、どのように誤差が生じるかに着目している。
即ち、請求項(4)記載の発明では、ネジ溝が長手方
向に沿って切削される場合を想定していて、ネジ溝の長
手方向に直交する平面内に位置する同士に上記要素を組
分けすれば、一方のフランク上の一点と他方のフランク
上の一点とに含まれる誤差は上述したような関係にある
から、両者の和又は差によってネジ溝の深さ方向又はネ
ジ軸線方向の精度が求められる。
また、請求項(5)記載の発明では、ネジ溝がダイス
等によって成形される場合を想定していて、ネジ軸線に
平行な断面内に位置する同士に上記要素を組分けすれ
ば、請求項(4)記載の発明と同様に、一方のフランク
上の一点と他方のフランク上の一点とに含まれる誤差は
上述したような関係にあるから、両者の和又は差によっ
てネジ溝の深さ方向又はネジ軸線方向の精度が求められ
る。
なお、請求項(4)の作用は、請求項(12)及び(2
2)記載の発明の作用と同等であり、請求項(5)記載
の発明の作用は、請求項(13)及び(23)記載の発明の
作用と同等である。
請求項(6)及び(7)記載の発明は、フランク上の
何処に測定点を選定すれば、有益な精度が得られるかに
着目している。即ち、通常のネジであれば、有効径上の
精度が重要であるし、ボールネジのナットや雄ネジであ
れば、ボール軌跡上の精度が重要である。
なお、請求項(14)及び(24)記載の発明も請求項
(6)記載の発明と同様であるし、請求項(15)及び
(25)記載の発明も請求項(7)記載の発明と同様であ
る。
また、請求項(8)記載の発明は、請求項(7)記載
の発明のようにボール軌跡上に測定点を選定する際の測
定開始点を探索する方法である。即ち、両フランク上の
ボール軌跡の深さ方向位置(半径方向位置)は等しい
し、両フランク上のボール軌跡間のネジ軸線方向距離は
設計寸法から既知であるから、両フランク上の複数の点
の座標をネジ軸線方向に沿って測定し、その測定座標を
比較した場合、ネジ軸線方向の二点間の距離がボール軌
跡間の軸方向距離に等しく、かつネジ軸からの距離が相
等しい一方のフランク上の一点と他方のフランク上の一
点とは、それぞれのフランクのボール軌跡上の点であ
る。従って、それら点を測定開始点とし、ネジ溝のリー
ド角に従って測定を行えば、ボール軌跡上に測定点を得
ることができる。
なお、請求項(8)記載の発明の作用は、請求項(1
6)及び(26)記載の発明の作用と同等である。
そして、請求項(9)記載の発明にあっては、測定手
段が、一対の斜面のそれぞれの一点における高さ方向の
変位を、溝又は突条の長手方向に沿って測定し、組分け
手段が、その測定された測定データ列の各要素を、それ
ら測定データ列間で、例えば請求項(10)記載の発明の
ように、溝又は突条の長手方向に対して直交する平面内
に位置する同士に組分けする。なお、この組分けは、測
定手段の測定と平行して行ってもよいし、測定が終了し
た後に行ってもよい。
そして、第1の演算手段が組分けされた要素同士の和
を演算し、第2の演算手段がそれら要素間の差を演算す
るから、上述した請求項(1)記載の発明と同様に、第
1の演算手段の演算結果に基づいて、基準とする溝又は
突条に対する前記溝又は突条の高さ方向の精度が得られ
るし、第2の演算手段の演算結果に基づいて、基準とす
る溝又は突条に対する前記溝又は突条の幅方向の精度が
得られる。
請求項(11)記載の発明も、上記請求項(9)記載の
発明と同等の作用が得られるが、ネジ溝の精度を測定す
る装置であるため、請求項(3)記載の発明と同様に、
上述した溝の幅方向の精度に代えて、ネジ軸線方向の精
度を採用している。
また、請求項(17)記載の発明にあっては、上記請求
項(1)記載の発明と同様の方法によって、溝又は突条
の局部的な高さ方向の精度及び幅方向の精度を求め、そ
の高さ方向の精度及び幅方向の精度から、最小二乗法を
用いて、溝又は突条の軌跡を表す近似式を求める。この
際、望ましくは、基準とする溝又は突条の軌跡を表す式
と、類似の近似式が得られるようにする。例えば、基準
とする式が直線であれば、近似式も直線とし、基準とす
る式がネジ溝の軌道のような螺旋の式であれば、近似式
も螺旋の式とする。
そして、その求められた近似式と、基準とする式との
間の相違(偏心や傾き等)に基づいて、溝又は突条の精
度を評価する。すると、局部的な精度ではなく、溝又は
突条の全体としての精度(平均的な精度)が評価され
る。
また、請求項(18)記載の発明も、請求項(17)記載
の発明と同様に溝又は突条の精度の評価方法であるが、
溝又は突条の軌跡を表す近似式と、基準とする溝又は突
条の軌跡を表す式と、基準とする溝又は突条の軌跡を表
す式及び溝又は突条が形成された被測定物の基準面間の
偏心及び倒れ量とに基づいて、その被測定物の基準面に
対する溝又は突条の精度を評価している。
従って、基準とする溝又は突条の式を、被測定物の基
準面に基づいて正確に設定できない場合であっても、溝
又は突条と、被測定物の基準面との間の精度(誤差)が
評価される。
請求項(20)記載の発明は、上記請求項(17)記載の
発明をネジ溝に限定した場合である。
また、請求項(21)記載の発明も、請求項(20)記載
の発明と同様にネジ溝の精度の評価方法であるが、ネジ
溝の軌跡を表す螺旋の近似式と、基準とするネジ溝の軌
跡を表す螺旋の式と、基準とするネジ溝の螺旋の式及び
ネジの基準面間の偏心及び倒れ量とに基づいて、ネジの
基準面に対するネジ溝の精度を評価している。
従って、基準とするネジ溝の螺旋の式を、ネジの基準
面に基づいて正確に設定できない場合であっても、ネジ
溝と、ネジの基準面との間の精度(誤差)が評価され
る。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例の全体構成を示す一部破断
正面図であり、これは、ネジ溝の精度を自動的に測定す
るネジ精度測定装置1に本発明を適用したものである。
先ず、構成を説明すると、ネジ精度測定装置1は、箱
型のベッド2に支持され且つ回転自在のスピンドル4が
上下方向に貫通する回転フーブルユニット3を備え、ス
ピンドル4の下端部は、カップリング5を介して、回転
駆動用の電動モータ6の出力軸に連結されている。な
お、電動モータ6は、ベッド2に固定され且つスピンド
ル4の軸方向中央部を覆う箱体2aに支持されている。
また、スピンドル4の上端部は、回転テーブルユニッ
ト3の上方において、被測定物を設置した際の偏心及び
倒れを修正する修正テーブル7を回転方向へ一体に支持
している。
修正テーブル7は、第2図に示す偏心修正テーブル7A
及び第3図(a),(b)に示す倒れ修正テーブル7Bを
有していて、偏心修正テーブル7Aの上面に、倒れ修正テ
ーブル7Bを固定して修正テーブル7が構成される。
偏心修正テーブル7Aは、第2図に示すように、基板8
上に摺動自在に配設された二つの移動テーブル9a及び9b
を有し、一方の移動テーブル9aは、基板8の上面に形成
された図中Y0方向に延びるガイド12aに案内されると共
に、基板8に固定された電動モータ10aと、この電動モ
ータ10aの回転軸に連結され且つY0方向に延びるネジ溝1
1a,移動テーブル9a内に形成されたナット(図示せず)
及び多数の転動ボール(図示せず)からなるボールネジ
機構とによって、基板8に対してY0方向に移動自在とな
っている。
また、他方の移動テーブル9bは、一方の移動テーブル
9aに一体に形成されて図中X0方向に延びるガイドに12b
に案内されると共に、移動テーブル9aに固定された電動
モータ10bと、この電動モータ10bの回転軸に連結され且
つX0方向に延びるネジ溝11b,移動テーブル9b内に形成さ
れたナット(図示せず)及び多数の転動ボール(図示せ
ず)からなるボールネジ機構とによって、移動テーブル
9aに対してX0方向に移動自在となっている。
従って、移動テーブル9bは、電動モータ10aの回転駆
動によって移動テーブル9aと一体にY0方向に移動すると
共に、電動モータ10bの回転駆動によってX0方向に移動
するから、基板8上の任意の位置に移動することができ
る。
一方、倒れ修正テーブル7Bは、その平面図である第3
図(a)、及び第3図(a)のA−A線断面図である第
3図(b)に示すように、上側円板13a及び下側円板13b
を有すると共に、上側円板13aの下面中央部に固定され
た球面台座14aが、下側円板13bの上面中央部に固定され
た台座14bの凹陥部14cに摺動自在に嵌合していて、これ
により、両円板13a及び13b間の相対的な揺動が可能とな
っている。
上側円板13a及び下側円板13b間には、スプリング15及
び二つの調整ネジ機構20a,20bが互いに周方向に離間し
て配設されていて、調整ネジ機構20a及び20bは、周方向
に約90度離間している。
そして、スプリング15は、調整ネジ機構20a及び20bの
それぞれから周方向に最も離れた位置においてスプリン
グ受け15aに係止されると共に、上側円板13a及び下側円
板13b間を離れる方向、即ち、上側円板13aを調整ネジ機
構20a及び20bに押し付ける方向に付勢している。
また、調整ネジ機構20a,20bは、電動モータ16a,16bを
有し、それら電動モータ16a,16bの回転軸には小径歯車1
7が設けられ、この小径歯車17は、調整ネジ19に設けら
れた大径歯車18に噛合し、さらに、調整ネジ19は、その
先端部が上側円板13aに当接し且つその下端部が下側円
板13b上に設けられたナット19aに進退自在に螺合してい
る。
従って、電動モータ16a及び16bの回転駆動力が小径歯
車17及び大径歯車18を介して調整ネジ19に伝達すると、
その調整ネジ19が回転しつつ軸方向に進退する。
そして、上側円板13aは、調整ネジ機構20a側の調整ネ
ジ19の進退によって、上側円板13aの中心及び調整ネジ
機構20b側の調整ネジ19の先端を通る軸を中心に揺動
し、調整ネジ機構20b側の調整ネジ19の進退によって、
上側円板13aの中心及び調整ネジ機構20a側の調整ネジ19
の先端を通る軸を中心に揺動する。
よって、上側円板13aは、下側円板13bに対して任意の
角度に傾くことができる。
そして、この倒れ修正テーブル7Bの下側円板13bを、
上述した偏心修正テーブル7Aの移動テーブル9bの上面に
固定して、修正テーブル7が構成される。
第1図に戻って、スピンドル4の箱体2aに覆われた部
分には、このスピンドル4の回転位置を検出するための
ロータリエンコーダ21が配設され、そのロータリエンコ
ーダ21の下側には、修正テーブル7の電動モータ10a,10
b,16a及び16bへの給電時には接続され、スピンドル4の
回転時には離される断続可能な給電器22が設けてある。
給電器22は、箱体2aに進退自在に挿入された供給側接
点22aと、スピンドル4に形成された回転側接点22bとか
ら構成され、給電時には供給側接点22aを押し込んで回
転側接点22bに接続し、非給電時には供給側接点22aを引
き抜き方向に移動させて回転側接点22bから離脱させ
る。なお、供給側接点22aの移動は、手動で行ってもよ
いし、或いは、エアーシリンダ等を用いて自動的に行う
ようにしてもよい。
そして、ベッド2上には、スピンドル4と平行な垂直
軸24を支持した垂直台座23が配設されていて、その垂直
軸24には、この垂直軸24に沿って上下方向に移動自在な
垂直スライド25が外嵌している。
垂直スライド25は、電動モータ26の回転軸に歯車27a,
27bを介して連結され且つ垂直方向に延びるネジ軸28
と、垂直スライド25に一体に設けられ且つネジ軸28に多
数の転動ボール(図示せず)を介して螺合するナット29
とで構成されるボールネジ機構によって、垂直方向の任
意の位置に移動することができる。
さらに、垂直台座23には、垂直スライダ25の垂直方向
位置を検出するリニアエンコーダ30が設けてある。
そして、垂直スライダ25には、水平方向へ進退自在に
アーム31の基端が支持されていて、このアーム31は、垂
直スライダ25に固定された電動モータ32の回転駆動力を
受けて進退し、その進退位置は、垂直スライダ25に固定
されたリニアエンコーダ33によって検出される。
アーム31は、その先端に、水平方向の変位を検出する
測定手段としての1次元の電気マイクロメータ35を有す
ると共に、その中央部は、垂直移動時に被測定物との衝
突を避けるために鉤型に折れ曲がっている。
そして、本実施例は、ネジ精度測定装置1で、被測定
物としてのボールネジのナット40の溝の精度を測定する
場合について示しており、そのナット40を修正テーブル
7上に配置した際の偏心及び倒れ量を検出するために、
ナット40の垂直基準面40aの径方向の変位を検出する変
位センサ41と、ナット40の水平基準面40bの垂直方向の
変位を検出する変位センサ42とを設けてある。
即ち、ナット40の軸心がスピンドル4の回転軸に一致
していれば、スピンドル4と共にナット40を回転させて
も、垂直基準面40a及び水平基準面40bに変位は発生しな
いが、ナット40の軸心とスピンドル4の回転軸との間に
偏心が生じると、垂直基準面40aに変位が発生するし、
その軸心と回転軸との間に倒れが生じると、垂直基準面
40a及び水平基準面40bの両方に変位が発生する。従っ
て、変位センサ41及び42によって、両基準面40a及び40b
の変位を測定すれば、スピンドル4の回転中心に対する
ナット40の軸心の偏心及び倒れが検出される。
そして、スピンドル4を回転駆動する電動モータ6,修
正テーブル7に用いられる電動モータ10a,10b,16a,16b,
垂直スライダ25を水平方向に移動させる電動モータ26及
びアーム31を水平方向に移動させる電動モータ32はコン
トローラ45によって制御されると共に、スピンドル4の
回転位置を検出するロータリエンコーダ21,垂直スライ
ダ25の垂直方向位置を検出するリニアエンコーダ30,ア
ーム31の水平方向位置を検出するリニアエンコーダ33,
後述するようにネジ溝の微細な変位を測定する電気マイ
クロメータ35及び基準面40a,40bの変位を検出する変位
センサ41,42の各検出信号は、コントローラ45に供給さ
れる。
コントローラ45は、図示しないマイクロコンピュー
タ,インタフェース回路,A/D変換器,D/A変換器及び各電
動モータ用の駆動回路等を備えていて、後に説明する処
理を実行して、ナット40のネジ溝の精度を測定し、その
測定結果を例えばプリンタ等の出力装置46に出力する。
第4図は、コントローラ45内の図示しないマイクロコ
ンピュータで実行される処理の概要を示したフローチャ
ートであり、以下、本実施例の動作を説明する。
なお、コントローラ45での処理を実行する前に、被測
定物としてのナット40を、その軸心とスピンドル4の回
転中心とが略一致するように修正テーブル7上に載せ、
磁石やチャック等によって固定する。
そして、第4図のステップにおいて、ナット40の偏
心及び倒れを測定する。
即ち、電動モータ6を駆動させてナット40を回転さ
せ、その回転時の変位センサ41及び42の出力を読み込
み、変位センサ42の計測値に基づいてナット40の倒れ量
を演算し、変位センサ41の計測値から倒れの成分を差し
引いた値に基づいてナット40の偏心量を演算する。
次いで、ステップに移行し、ステップで求めたナ
ット40の偏心量及び倒れ量を修正し、ナット40の軸心を
スピンドル4の回転中心軸に一致させる。
具体的には、ロータリエンコーダ21の出力を監視しつ
つ、給電器22の供給側接点22a及び回転側接点22bを対向
させた時点で電動モータ6への給電を停止してスピンド
ル4の回転を止め、次いで、供給側接点22a及び回転側
接点22bを接続する。そして、ステップで求めたナッ
ト40の偏心量及び倒れ量を修正する方向に偏心修正テー
ブル7A及び倒れ修正テーブル7Bが駆動するように、それ
らの各電動モータ10a,10b,16a及び16bを回転駆動させ
る。
ステップの処理を終えたら、ステップに移行し
て、再度、ステップと同様の処理を行いナット40の偏
心及び倒れを測定し、これをマイクロコンピュータ内の
所定記憶領域に記憶する。これは、ステップの処理で
ナット40の偏心及び倒れを完全に修正できない場合に、
後に測定するネジ溝の精度から、ステップで測定した
ナット40の偏心及び倒れ量を差し引いて、ネジ溝の精度
のみを抽出できるようにするためである。
次いで、ステップに移行し、ナット40のネジ溝内の
測定開始点を探索する。
ここで、ネジ溝の精度は、第5図に示すように、ナッ
ト40のネジ溝50と、ネジ溝50内を転動するボール51との
接点の軌跡l1及びl2の精度が重要であり、測定開始点
は、この軌跡l1及びl2上の一点を選ぶ。
そして、軌跡l1及びl2のネジ溝50内における深さ方向
(ナット40の半径方向)の位置は等しいはずであるし、
それら軌跡l1及びl2間の軸方向の長さh0は既知であるか
ら、軌跡l1及び軌跡l2上の測定開始点は、下記のように
探索することができる。
即ち、第6図(a)に示すように、ネジ溝50の上端部
若しくは下端部に電気マイクロメータ35の接触子35aを
対向させ、ナット40(スピンドル4)の回転を停止させ
た状態で電動モータ26を回転駆動させて電気マイクロメ
ータ35を徐々に上昇させ、溝50の上フランク50aの軸方
向位置z11,z12,…,z1i,…,z1nにおける半径方向の
位置r11,r12,…,r1i,…,r1nを測定し、同様に、第
6図(b)に示すように、下フランク50bの軸方向位置z
21,z22,…,z2i,…,z2nにおける半径方向の位置
r21,r22,…,r2i,…,r2nを測定し、そして、r1i=r
2iで且つz1i−z2i=h0を満足する点を探す。h0は、軌跡
l1及びl2間の軸方向距離である。
その条件を満足する点は、第7図に示すように、軌跡
l1上の点A1及び軌跡l2上の点B1′であり、これらを測定
開始点とし、その座標(軸方向位置、半径方向位置及び
ナット40の回転角)を記憶する。
ここで、このステップの処理において、電気マイク
ロメータ35が座標測定手段に対応し、コントローラ45内
のマイクロコンピュータが比較手段及び測定開始点選定
手段に対応する。
このようにして測定開始点が求まったら、ステップ
に移行し、軌跡l1上の測定開始点A1から、軌跡l1に沿っ
て本測定を行う。
即ち、電動モータ6の回転速度に連動し且つネジ溝50
のリード角βに応じて電動モータ26を駆動させて、電気
マイクロメータ35の接触子35aが、常に軌跡l1に接して
いる状態を維持しつつ測定を行ってデータ(φ,rA
zA)を求め、軌跡l1におけるデータ列を作成する。な
お、φはロータリエンコーダ21によって検出したナット
40の回転角、rAは電気マイクロメータ35の測定値であっ
て軌跡l1上の水平方向の変位、zAはリニアエンコーダ30
によって検出した電気マイクロメータ35の軸方向位置で
ある。
次いで、ステップに移行し、軌跡l2上の測定開始点
B1′からステップと同様に本測定を行ってデータ
(φ,rB,zB)を求め、軌跡l2におけるデータ列を作成
する。なお、rB,zBは、上述したrA,zAと同様である。
そして、ステップに移行し、ステップ及びステッ
プで求めた各データ列の要素を、それらデータ列間で
組分けする。
即ち、ボール51は、軌跡l1及びl2上の2点に同時に接
触しつつネジ溝50内を転動していくが、その同時に接触
する2点は、第7図及び第8図に示すように、ボール51
の進行方向(ネジ溝50の長手方向、第7図L方向)に直
交する線上に位置し、ボールネジにおいてボール51の転
動がスムーズに行われるには、同時に接触する軌跡l1
びl2上の2点の精度が問題となる。なお、ボール51が同
時に接触する2点は、ネジ溝50を形成する際に同時に切
削される部位である。
そこで、軌跡l1及びl2に対して求めたデータ列間で、
ボールが同時に接触する2点同士を選出し、組分けす
る。
なお、その組分けは、軌跡l1及びl2に対する測定が全
て完了した後に行ってもよいし、或いは、軌跡l2に対す
る測定の際に、平行して行うようにしてよい。例えば、
ボール51が測定開始点A1に接触しているとすると、同時
に、ボール51は点A1を通り且つ軌跡l1に直交する直線と
軌跡l2との交わる点B1に接触しており、この点B1は、軌
跡l2上の測定開始点B1′から、軌跡l2に沿って上がる方
向にh0sinβだけ離れた位置にある。
従って、電気マイクロメータ35による下フランク50b
の測定の際に点B1を新たな測定開始点とすると共に、軌
跡l1に対する測定と同じピッチで軌跡l2に対する測定を
行い、測定される順にデータを組分けすれば、A1−B1
A2−B2というように、所望の組分けが容易に行える。
この組分けが終了したら、ステップに移行して、ス
テップ及びステップで測定したデータから、基準と
なる設計上の軌跡l1及びl2の値を差し引いて、軌跡l1
びl2のそれぞれの水平方向の偏差δ及びδ(即ち、
軌跡l1及びl2の水平方向の変位)を求める。
第9図(a)は、偏差δ及びδの算出結果の一例
である。
次いで、ステップに移行し、下記の(1)及び
(2)式に従って、ネジ溝50の局部的な半径方向誤差Δ
r及びリード方向誤差Δzを算出する。
但し、δ及びδは、ステップにおいて対応づけ
されたデータ同士の組であり、αは、ネジ溝50の上下フ
ランク50a及び50bと、ボール51との接触角である(第10
図参照)。
ここで、上記(1)及び(2)式に基づいて、何故、
半径方向誤差Δr及びリード方向誤差Δzが求められる
かについて説明する。
先ず、ネジ溝50の長手方向の任意の位置に半径方向誤
差Δrが生じていて、第10図(a)に示すように、実線
で示した基準とするネジ溝に対して、破線で示すような
変位が生じているものとすると、上フランク50a及び下
フランク50bには、半径方向誤差Δrと同じ方向に且つ
同じ大きさの変位が生じる。
また、ネジ溝50の長手方向の任意の位置にリード方向
誤差Δzが生じていて、第10図(b)に示すように、実
線で示した基準とするネジ溝に対して、破線で示すよう
な変位が生じているものとすると、上フランク50aと下
フランク50bとには、それぞれ異なる方向の半径方向変
位が生じ、それらの大きさは共にΔztanαとなる。
なお、第10図(b)は、作図上、リード方向の誤差を
実際のものよりも大きく描いているため、図においては
偏差δ及びδは異なった大きさになっているが、実
際には、リード方向誤差Δzは、上下フランク50a,50b
の曲率半径に比べて充分小さいので、リード方向誤差Δ
zによって生じる上下フランク50a,50bの半径方向への
変位は、等しいと考えて差し支えない。但し、ネジ溝50
の斜面が平面である場合には、全く等しくなることは勿
論である。
これらから、ネジ溝50に半径方向誤差Δr及びリード
方向誤差Δzの両方が生じているものとすると、電気マ
イクロメータ35によって測定された偏差δ及びδ
は、下記の(3)及び(4)式のように表せる。
δ=Δr+Δztanα ……(3) δ=Δr−Δztanα ……(4) そして、これら(3)及び(4)式をΔr及びΔzに
ついて解けば、上記(1)及び(2)式が得られる。
第9図(b)は、同図(a)に示す偏差δ及びδ
に基づいて求めた半径方向誤差Δr及びリード方向誤差
Δzである。
なお、第9図(a)及び(b)では、正負の方向が逆
であるが、これは、計測する際には、半径方向に突出し
ている場合を正、食い込んでいる場合を負とした方が直
観的に分かり易いからであり、得られた半径方向誤差Δ
rを製造工程にフィードバックする際には、ネジ溝を切
削し過ぎている場合を正、切削が足りない場合を負とし
た方が、直観的に分かり易いからである。
そして、ステップにおいて、第9図(a)及び
(b)に示すようなグラフをプリンタやCRT等の出力装
置46に出力すれば、ネジ溝50の局部的な精度を容易に認
識することができる。(但し、上記ステップにおける
測定で、ナット40の偏心量及び倒れ量が計測されている
場合には、その分を差し引く必要があるが、後述するよ
うに、ネジ溝50の全体的な精度を評価する場合には、そ
の偏心及び倒れ量は、最終的な評価結果から差し引いて
もよい。)。
ちなみに、この例の場合には、上下フランク50a及び5
0bが、同位相の真円度形状であることが判る。また、リ
ード方向誤差Δzは、ほとんど0であると共に、半径方
向誤差Δrは大きく、且つ、1リード内に二つの山が認
められることから、楕円成分の誤差を有することが判
る。
このように、上記実施例のネジ精度測定装置1にあっ
ては、1次元の電気マイクロメータ35でもって、ネジ溝
50の半径方向誤差Δr及びリード方向誤差Δzを測定す
ることができる。
このため、2次元の変位検出器を用いる場合に比べ
て、電気マイクロメータ35に加える測定圧が小さくて済
むし、1次元の電気マイクロメータであればさほど大き
くないため、装置全体の小型化が図られる。その結果、
雌ネジ等のように、測定部のスペースが限られている場
合であっても、測定が困難になることがない。
また、電気マイクロメータ35の接触子35aを、ネジ溝5
0の形状や寸法等に応じて交換する必要がないから、部
品点数が少なくて済むし、1次元の変位検出器は2次元
のそれに比べて安価であるため、このネジ精度測定装置
1は、従来の装置に比べて安価に構成することができ
る。
しかも、任意の先端R寸法を持つ接触子35aで測定す
ることができるので、ビビリ等のように極小さなピッチ
の形状誤差をも測定することが可能である。
次に、上記ネジ精度測定装置1によって得られた局部
的な精度を利用して、ナット40の全体的な精度を評価す
る方法について説明する。
即ち、上記ステップで求めた半径方向誤差Δr及び
リード方向誤差Δzは、ネジ溝50の局部的な誤差であっ
て、ネジ溝50の全体的な精度を評価したものではない。
つまり、測定したナット40のネジ溝50と、基準面40a及
び40bとの間の偏心量及び倒れ量は判断できない。
このため、初品の半径方向誤差Δr及びリード方向誤
差Δzを得ても、これを、製造工程に有効にフィードバ
ックすることはできなかった。
本発明者等は、得られた半径方向誤差Δr及びリード
方向誤差Δzに基づいて、測定したネジ溝50の軌跡を表
す近似式を求め、その近似式と、基準とする(基準面40
a及び40bに対して偏心及び倒れが全くない)ネジ溝の軌
跡を表す式とを比較すれば、ネジ溝50の全体的な精度を
評価することができるという考えに到達した。以下、評
価方法の具体的な手順に付いて述べる。
基準とするネジ溝の軌跡、即ち、基準螺旋曲線は、公
称寸法の半径をR0、リードをl0とすれば、円筒座標R−
φ−Zで表すと、下記の(5)及び(6)式のようにな
る。
R=R0 ……(5) Z=l0×φ/2π ……(6) この曲線を、XYZの3次元直交座標系に描くと、第11
図の螺旋曲線L0となる。
今、ネジ溝50の軌跡が、この基準とする螺旋曲線L0
対して、第11図の鎖線で示す螺旋曲線L1のように、原点
Oに対して(x,y)だけ偏心し但しφ方向にψだけ
倒れていて、リード誤差Δl、半径誤差ΔR、位相誤差
σを有しているものとすると、その曲線L1を表す式は、
下記の(7)及び(8)式のようになる。なお、第11図
では、両曲線L0及びL1間の相違が判り易いように、座標
系の回転及び移動で示した。即ち、OXYZ座標系をXY平面
上でσだけ回転させたのが、OX1 Y1 Z座標系であり、OX
1 Y1 Z座標系のZ軸をφ方向ψだけ傾けたのが、OX
2 Y2 Z2座標系であり、さらに、このOX2 Y2 Z2座標系の
原点OをXY平面上で(x,y)だけ移動させたのが、O′
X3 Y3 Z3座標系である。従って、このO′ X3 Y3 Z3
座標系は、曲線L1の軸心を通る座標系である。
であり、θは、求める螺旋曲線L1上を進む時の角度を意
味する。
ここで、上記ステップで求めたデータ(φ,Δr,Δ
z)の点列(第9図(b)参照)に応じて、γ=R0+Δ
r,ζ=(φ/2π)l0+Δzの関係から(φ,γ,ζ)と
いう点列を考える。
この点列(φ,γ,ζ)をXYZ座標系にプロットする
と、第11図の黒点のようになり、これは、ネジ溝50に沿
って得た点列であるから、略螺旋曲線を描く。
そして、この点列(φ,γ,ζ)を上記(7)及び
(8)式に代入し、最小二乗法を適用して、未知数であ
るx,y,φ,ψ,Δl,ΔR及びσを求め、点列(φ,
γ,ζ)が描く曲線の近似式を求める。
そして、その近似式が得られれば、(x,y)は、基準
座標系に対するネジ溝50の平均的な偏心量を表し、(φ
,ψ)は基準座標系に対するネジ溝50の平均的な傾
き方向及び傾き量を表すから、これらから、上記ステッ
プで求めた、基準座標系に対する基準面40a及び40bの
偏心量及び倒れ量を差し引けば、基準面40a及び40bに対
する、ネジ溝50の平均的な偏心倒れ方向及び偏心倒れ量
が求められる。但し、Δlはネジ溝50の平均リード誤差
を表し、ΔRはネジ溝50の平均半径誤差を表している。
なお、予め、基準座標系に対する基準面40a及び40bの偏
心及び倒れ量に基づいて、上記(5)及び(6)式を変
換して、新たな基準螺旋曲線を得ておけば、その基準螺
旋曲線と、螺旋曲線L1とを比較するだけで、基準面40a
及び40bに対する、ネジ溝50の平均的な偏心倒れ方向及
び偏心倒れ量が求められる。
そして、このような平均的な値から、ネジ溝50及び基
準面40a,40b間の誤差を小さくする方向が容易に判るか
ら、これを製造工程にフィードバックすれば、ナット40
の精度向上に非常に有益である。
例えば、基準面に対して偏心及び倒れが大きいと評価
された場合には、加工機へのチャック精度が悪いと判断
できるし、また、軸方向精度が悪いと評価された場合に
は、製造時の工具の送り精度を改良すれば良いことが判
る。
ここで、上記実施例では、電気マイクロメータ35が測
定手段に対応し、ステップの処理が組分け手段に対応
し、ステップにおける(1)式の処理が第1の演算手
段に対応し、ステップにおける(2)式の処理が第2
の演算手段に対応する。
なお、上記実施例では、断面形状がゴシックアーチで
あるボールネジのナット40のネジ溝50の精度を測定する
装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発
明によって精度が測定できるものは、これに限定される
ものではない。
例えば、単一円弧であるボールネジのナットのネジ溝
であっても測定でき、この場合には、溝面とボールとの
接触は、一方のフランクのみとなるから、他方フランク
の測定点は、一方のフランク側のボール軌跡を通り且つ
ナットの回転軸に平行な直線と他方のフランク面との接
触点を通る線上に選べば本発明を適用できる。
さらには、斜面としてのフランクが平面となる、断面
形状が三角や台形の溝であっても、本発明は適用可能で
ある。そして、その溝が雄ネジや雌ネジのネジ溝である
場合には、有効径に沿って測定点を選ぶことが望まし
い。
また、本発明によって精度が測定できるものとして
は、例えば、軸受のレース面がある。即ち、従来の精度
測定では、溝底(最大径の位置)で測定を行っているた
め、半径方向の精度は判定できるが、軸方向(即ち、溝
の幅方向)の精度は判定できなかった。本発明であれ
ば、上述したような処理を行うことにより、半径方向及
び軸方向の精度が測定でき、これにより、レース面の蛇
行や倒れを評価することができる。
そして、本発明は、溝の精度測定に限定されるもので
はなく、ネジ山等の突条の精度も測定することができ
る。即ち、突条を構成する斜面について、上記実施例と
同様の測定を行い、その測定結果について同様の演算処
理を行えば、その突条の厚み方向(高さ方向)及び幅方
向の精度を評価することができる。
さらに、本発明にあっては、周方向に連続していない
溝(リニアガイド等の溝)や突条(レール等)の精度も
測定することが可能であり、その溝や突条の軌跡が、直
線であっても自由曲線であっても構わない。要は、溝又
は突条の長手方向に沿って電気マイクロメータ等の測定
手段を移動させつつ、上記実施例し同様の測定を行い、
その測定値に基づいて上述したような演算処理を実行す
ればよい。
また、上記実施例では、測定データを、ネジ溝の長手
方向に対して直交する平面内に位置する同士に組分けす
る場合について説明しているが、ダイス等で形成される
ネジ溝にあっては、ネジ軸線に平行な平面内に位置する
同士(第7図であれば、A1とB1′、A2とB2′)に組分け
することが望ましい。これは、ダイスでネジ溝を形成し
た場合には、ネジ溝のリード角に関係なくネジ軸線に平
行にネジ溝が形成されていくので、上記(1)及び
(2)式によって相殺される偏差δ及びδは、ネジ
軸線に平行な平面内に位置する測定データに含まれるか
らである。
また、上記実施例では、二つの変位センサ41及び42に
よって被測定物としてのナット40の偏心及び倒れを測定
しているが、この偏心及び倒れは、電気マイクロメータ
35で、ナット40の垂直基準面40aの高さ方向の2個所の
外径の変位を測定し、その測定値を演算処理して求める
ことも可能である。
さらに、上記実施例では、一つの電気マイクロメータ
35で上下フランク50a及び50bに対する測定を行うように
しているが、例えば、アーム31の先端部に二つの電気マ
イクロメータを設けると共に、それら電気マイクロメー
タの接触子間の軸方向距離を上述した距離h0に調整して
おけば、上下フランク50a及び50bに対する測定を同時に
行うことも可能である。
また、上記実施例のネジ精度測定装置1で、テーパネ
ジの溝の精度を測定する場合には、上記ステップ及び
ステップの処理において、リニアエンコーダ30によっ
て検出される垂直スライダ24の上昇速度及び被測定ネジ
のテーパ角度に応じて、電動モータ32を回転駆動させて
アーム31を水平方向に進退させれば、上記実施例と同様
の処理によって、テーパネジの精度を測定することがで
きる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項(1)乃至(16)記載の
発明にあっては、1次元の変位測定器でもって溝又は突
条の高さ方向誤差及び幅方向誤差を測定することがで
き、このため、2次元の変位検出器を用いる場合に比べ
て、変位測定器の接触子に加える測定圧が小さくて済む
し、1次元の測定器であればさほど大きくないため、装
置全体の小型化が図られ、その結果、雌ネジ等のよう
に、測定部のスペースが限られている場合であっても、
測定が困難になることがないし、また、変位測定器の接
触子を、溝や突条の形状や寸法等に応じて交換する必要
がないから、部品点数が少なくて済むし、1次元の変位
測定器は2次元のそれに比べて安価であるため、従来の
装置に比べて安価に構成することができ、更に、任意の
先端Rを持つ触針で測定できるのでビビリ等小さいピッ
チの形状誤差も測定可能である、という種々の効果があ
る。
また、請求項(17)乃至(26)記載の発明にあって
は、溝や突条の全体としての精度を評価することができ
るから、精度の測定結果を製造工程に有効にフィードバ
ックすることができ、その結果、製品の精度向上に非常
に有益である。
特に、請求項(8),(16)及び(26)記載の発明で
あれば、フランク上のボール軌跡を容易に探索すること
ができるし、請求項(19)乃至(26)記載の発明であれ
ば、ネジ溝とネジ基準面との間の全体的な精度を評価す
ることができるから、溝と基準面との関係を把握して、
その結果を製造工程に有効にフィードバックすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の全体構成を示す一部破断正
面図、第2図は偏心修正テーブルの一例を示す斜視図、
第3図(a)は倒れ修正テーブルの一例を示す平面図、
第3図(b)は同図(a)のA−A線断面図、第4図は
本実施例の処理手順の概要を示すフローチャート、第5
図はボールネジのナットの正断面図、第6図(a)は上
フランクの測定開始点の検索状況を示すネジ溝の断面
図、第6図(b)は下フランクの測定開始点の検索状況
を示すネジ溝の断面図、第7図は上下フランクでの測定
点の対応関係の説明図、第8図はボールが同時に接触す
る点を示す説明図、第9図(a)は本実施例による測定
結果の一例を示すグラフ、第9図(b)は本実施例によ
る演算結果の一例を示すグラフ、第10図(a)はネジ溝
に半径方向誤差が生じている場合の説明図、第10図
(b)はネジ溝にリード方向誤差が生じている場合の説
明図、第11図は基準とする螺旋曲線と測定点に近似させ
て得た螺旋曲線との関係を示す説明図である。 1……ネジ精度測定装置、4……スピンドル、6……電
動モータ、35……電気マイクロメータ(測定手段)、40
……ナット(被測定物)、40a,40b……基準面、45……
コントローラ、50……ネジ溝、50a……上フランク(斜
面)、50b……下フランク(斜面)
フロントページの続き (72)発明者 治武 章二 神奈川県平塚市桃浜町2番10号

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溝又は突条を構成する一対の斜面のそれぞ
    れの一点における高さ方向の変位を、前記溝又は突条の
    長手方向に沿って測定し、それら測定された測定データ
    列の各要素を、それら測定データ列間で対応する要素同
    士に組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づい
    て、基準とする溝又は突条に対する前記溝又は突条の高
    さ方向の精度を求め、前記組分けされた要素間の差に基
    づいて、前記基準とする溝又は突条に対する前記溝又は
    突条の幅方向の精度を求めることを特徴とする溝又は突
    条の精度測定方法。
  2. 【請求項2】測定された測定データ列の各要素を、測定
    データ列間で、溝又は突条の長手方向に対して直交する
    平面内に位置する同士に組分けする請求項(1)記載の
    溝又は突条の精度測定方法。
  3. 【請求項3】ネジ溝を構成する一対のフランクのそれぞ
    れの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長手
    方向に沿って測定し、それら測定された測定データ列の
    各要素を、それら測定データ列間で対応する要素同士に
    組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づいて、
    基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝の深さ方向の精度
    を求め、前記組分けされた要素間の差に基づいて、前記
    基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝のネジ軸線方向の
    精度を求めることを特徴とするネジ溝の精度測定方法。
  4. 【請求項4】測定された測定データ列の各要素を、測定
    データ列間で、ネジ溝の長手方向に対して直交する平面
    内に位置する同士に組分けする請求項(3)記載のネジ
    溝の精度測定方法。
  5. 【請求項5】測定された測定データ列の各要素を、測定
    データ列間で、ネジ軸線に平行な断面内に位置する同士
    に組分けする請求項(3)記載のネジ溝の精度測定方
    法。
  6. 【請求項6】測定点をネジの有効径上に選定する請求項
    (3),(4)又は(5)のいずれかに記載のネジ溝の
    精度測定方法。
  7. 【請求項7】ネジはボールネジのナット又は雄ネジであ
    り、測定点を両フランクのボール軌跡上に選定する請求
    項(3)又は(4)のいずれかに記載のネジ溝の精度測
    定方法。
  8. 【請求項8】両フランク上の複数の点の座標をネジ軸線
    方向に沿って測定し、一方のフランク上で測定された複
    数の点の座標と他方のフランク上で測定された複数の点
    の座標とを比較し、ネジ軸線方向の二点間の距離が設計
    寸法から判る両フランク上のボール軌跡間の軸方向距離
    に等しく、かつネジ軸からの距離が相等しい一方のフラ
    ンク上の一点と他方のフランク上の一点とをそれぞれの
    フランクにおける測定開始点とする請求項(7)記載の
    ネジ溝の精度測定方法。
  9. 【請求項9】溝又は突条を構成する一対の斜面のそれぞ
    れの一点における高さ方向の変位を、前記溝又は突条の
    長手方向に沿って測定する測定手段と、この測定手段に
    よって測定された測定データ列の各要素を、それら測定
    データ列間で対応する要素同士に組分けする組分け手段
    と、この組分け手段によって組分けされた要素同士の和
    を演算する第1の演算手段と、前記組分け手段によって
    組分けされた要素間の差を演算する第2の演算手段と、
    を備えたことを特徴とする溝又は突条の精度測定装置。
  10. 【請求項10】組分け手段は、測定された測定データ列
    の各要素を、測定データ列間で、溝又は突条の長手方向
    に対して直交する平面内に位置する同士に組分けする請
    求項(9)記載の溝又は突条の精度測定装置。
  11. 【請求項11】ネジ溝を構成する一対のフランクのそれ
    ぞれの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長
    手方向に沿って測定する測定手段と、この測定手段によ
    って測定された測定データ列の各要素を、それら測定デ
    ータ列間で対応する要素同士に組分けする組分け手段
    と、この組分け手段によって組分けされた要素同士の和
    を演算する第1の演算手段と、前記組分け手段によって
    組分けされた要素間の差を演算する第2の演算手段と、
    を備えたことを特徴とするネジ溝の精度測定装置。
  12. 【請求項12】組分け手段は、測定された測定データ列
    の各要素を、測定データ列間で、ネジ溝の長手方向に対
    して直交する平面内に位置する同士に組分けする請求項
    (11)記載のネジ溝の精度測定装置。
  13. 【請求項13】組分け手段は、測定された測定データ列
    の各要素を、測定データ列間で、ネジ軸線に平行な断面
    内に位置する同士に組分けする請求項(11)記載のネジ
    溝の精度測定装置。
  14. 【請求項14】測定手段は、測定点をネジの有効径上に
    選定する請求項(11),(12)又は(13)のいずれかに
    記載のネジ溝の精度測定装置。
  15. 【請求項15】ネジはボールネジのナット又は雄ネジで
    あり、測定手段は、測定点を両フランクのボール軌跡上
    に選定する請求項(11)又は(12)のいずれかに記載の
    ネジ溝の精度測定装置。
  16. 【請求項16】両フランク上の複数の点の座標をネジ軸
    線方向に沿って測定する座標測定手段と、一方のフラン
    ク上で測定された複数の点の座標と他方のフランク上で
    測定された複数の点の座標とを比較する比較手段と、ネ
    ジ軸線方向の二点間の距離が設計寸法から判る両フラン
    ク上のボール軌跡間の軸方向距離に等しく、かつネジ軸
    からの距離が相等しい一方のフランク上の一点と他方の
    フランク上の一点とをそれぞれのフランクにおける測定
    開始点として選定する測定開始点選定手段と、を備えた
    請求項(15)記載のネジ軸の精度測定装置。
  17. 【請求項17】溝又は突条を構成する一対の斜面のそれ
    ぞれの一点における高さ方向の変位を、前記溝又は突条
    の長手方向に沿って測定し、それら測定された測定デー
    タ列の各要素を、それら測定データ列間で対応する要素
    同士に組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づ
    いて、基準とする溝又は突条に対する前記溝又は突条の
    高さ方向の精度を求め、前記組分けされた要素間の差に
    基づいて、前記基準とする溝又は突条に対する前記溝又
    は突条の幅方向の精度を求め、そして、前記高さ方向の
    精度及び幅方向の精度から、最小二乗法によって、前記
    溝又は突条の軌跡を表す近似式を求め、この近似式と、
    前記基準とする溝又は突条の軌跡を表す式との間の相違
    に基づいて、前記溝又は突条の精度を評価することを特
    徴とする溝又は突条の精度の評価方法。
  18. 【請求項18】溝又は突条を構成する一対の斜面のそれ
    ぞれの一点における高さ方向の変位を、前記溝又は突条
    の長手方向に沿って測定し、それら測定された測定デー
    タ列の各要素を、それら測定データ列間で対応する要素
    同士に組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づ
    いて、基準とする溝又は突条に対する前記溝又は突条の
    高さ方向の精度を求め、前記組分けされた要素間の差に
    基づいて、前記基準とする溝又は突条に対する前記溝又
    は突条の幅方向の精度を求め、そして、前記基準とする
    溝又は突条の軌跡を表す式と前記溝又は突条が形成され
    た被測定物の基準面との間の偏心及び倒れ量を測定し、
    前記高さ方向の精度及び幅方向の精度から、最小二乗法
    によって、前記溝又は突条の軌跡を表す近似式を求め、
    この近似式と、前記基準とする溝又は突条の軌跡を表す
    式と、前記偏心及び倒れ量とに基づいて、前記被測定物
    の基準面に対する前記溝又は突条の精度を評価すること
    を特徴とする溝又は突条の精度の評価方法。
  19. 【請求項19】測定された測定データ列の各要素を、測
    定データ列間で、溝又は突条の長手方向に対して直交す
    る平面内に位置する同士に組分けする請求項(17)又は
    (18)のいずれかに記載の溝又は突条の精度の評価方
    法。
  20. 【請求項20】ネジ溝を構成する一対のフランクのそれ
    ぞれの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長
    手方向に沿って測定し、それら測定された測定データ列
    の各要素を、それら測定データ列間で対応する要素同士
    に組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づい
    て、基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝の深さ方向の
    精度を求め、前記組分けされた要素間の差に基づいて、
    前記基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝のネジ軸線方
    向の精度を求め、そして、前記深さ方向の精度及びネジ
    軸線方向の精度から、最小二乗法によって、前記ネジ溝
    の軌跡を表す螺旋の近似式を求め、この螺旋の近似式
    と、前記基準とするネジ溝の軌跡を表す螺旋の式との間
    の相違に基づいて、前記ネジ溝の精度を評価することを
    特徴とするネジ溝の精度の評価方法。
  21. 【請求項21】ネジ溝を構成する一対のフランクのそれ
    ぞれの一点における深さ方向の変位を、前記ネジ溝の長
    手方向に沿って測定し、それら測定された測定データ列
    の各要素を、それら測定データ列間で対応する要素同士
    に組分けし、その組分けされた要素同士の和に基づい
    て、基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝の深さ方向の
    精度を求め、前記組分けされた要素間の差に基づいて、
    前記基準とするネジ溝に対する前記ネジ溝のネジ軸線方
    向の精度を求め、そして、前記基準とするネジ溝の軌跡
    を表す螺旋の式とネジの基準面との間の偏心及び倒れ量
    を測定し、前記深さ方向の精度及びネジ軸線方向の精度
    から、最小二乗法によって、前記ネジ溝の軌跡を表す螺
    旋の近似式を求め、この螺旋の近似式と、前記基準とす
    るネジ溝の軌跡を表す螺旋の式と、前記偏心及び倒れ量
    とに基づいて、前記ネジの基準面に対する前記ネジ溝の
    精度を評価することを特徴とするネジ溝の精度の評価方
    法。
  22. 【請求項22】測定された測定データ列の各要素を、測
    定データ列間で、ネジ溝の長手方向に対して直交する平
    面内に位置する同士に組分けする請求項(20)又は(2
    1)のいずれかに記載のネジ溝の精度の評価方法。
  23. 【請求項23】測定された測定データ列の各要素を、測
    定データ列間で、ネジ軸線に平行な断面内に位置する同
    士に組分けする請求項(20)又は(21)のいずれかに記
    載のネジ溝の精度の評価方法。
  24. 【請求項24】測定点をネジの有効径上に選定する請求
    項(20),(21),(22)又は(23)のいずれかに記載
    のネジ溝の精度の評価方法。
  25. 【請求項25】ネジはボールネジのナット又は雄ネジで
    あり、測定点を両フランクのボール軌跡上に選定する請
    求項(20),(21)又は(22)のいずれかに記載のネジ
    溝の精度の評価方法。
  26. 【請求項26】両フランク上の複数の点の座標をネジ軸
    線方向に沿って測定し、一方のフランク上で測定された
    複数の点の座標と他方のフランク上で測定された複数の
    点の座標とを比較し、ネジ軸線方向の二点間の距離が設
    計寸法から判る両フランク上のボール軌跡間の軸方向距
    離に等しく、かつネジ軸からの距離が相等しい一方のフ
    ランク上の一点と他方のフランク上の一点とをそれぞれ
    のフランクにおける測定開始点とする請求項(25)記載
    のネジ溝の精度の評価方法。
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