JP3433710B2 - V溝形状測定方法及び装置 - Google Patents

V溝形状測定方法及び装置

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JP3433710B2
JP3433710B2 JP32836599A JP32836599A JP3433710B2 JP 3433710 B2 JP3433710 B2 JP 3433710B2 JP 32836599 A JP32836599 A JP 32836599A JP 32836599 A JP32836599 A JP 32836599A JP 3433710 B2 JP3433710 B2 JP 3433710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、V溝形状測定方法
及び装置に係り、特に、三次元座標測定機を用いて、ウ
ォームギヤや雄ねじ、ねじ穴等の、V溝が螺旋状に形成
された被測定物のV溝のピッチ偏差や半径偏差等の特性
値を測定する際に用いるのに好適な、V溝形状測定方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワーク等の被測定物の立体的形状を高精
度に測定する装置として、図1に示す三次元座標測定機
(単に三次元測定機とも称する)10が知られている。
これは、表面が平滑な平面となるように研磨された、例
えば花こう岩等からなる定盤12と、該定盤12の前後
方向(例えばY軸方向)へ移動自在に設けられた門形フ
レーム14と、この門形フレーム14の水平ビーム15
に沿って左右方向(例えばX軸方向)へ移動自在に設け
られたスライダ16と、このスライダ16に上下方向
(例えばZ軸方向)へ昇降自在に設けられた昇降軸18
と、この昇降軸18の下端にプローブホルダ20を介し
て取り付けられた、先端に測定子24が形成された座標
測定用のプローブ22とから構成されている。
【0003】従って、定盤12上に被測定物であるワー
クWを載置した後、プローブ22を三次元方向(X、
Y、Z軸方向)へ移動させながら、ワークWの測定部位
に測定子24を順次当接させ、各当接点において、プロ
ーブ22の各軸方向の座標値を、図示しないスケールか
ら読み取り、これらの座標値を演算することにより、ワ
ークWの寸法や角度等を高精度に測定することができ
る。
【0004】このような三次元測定機を用いてねじの形
状を測定する方法として、出願人は、例えば特開平6−
341826で、ねじ穴の中心座標を求める方法を提案
している。
【0005】又、このような三次元測定機を用いて、ワ
ークの形状を測定する際には、座標測定用のプローブ2
2を移動させながら、ワークの座標を、順次、倣い測定
する必要がある。この倣い制御を、コンピュータを用い
て自動的に行う方法として、回転テーブルを使用しない
場合については、任意平面を基準面として、該基準面か
らの高さを一定に保ちつつ、ワークの輪郭に沿って倣う
制御方法(以下、高さ一定倣い制御と称する)と、図3
に回転テーブル30を使用した場合で例示する如く、任
意の直線と該直線からの距離(即ち半径)の指定で決定
される円筒面内をワークWの輪郭に沿って倣う制御方法
(以下、半径一定倣い制御と称する)が開発され、実用
化されている。
【0006】又、図2に示す如く、回転テーブル30を
使用した場合についても、出願人は特許第206630
5号で、回転テーブルを使用しない場合のプローブの3
軸制御倣いに、回転テーブルによる1軸を追加して、図
4に示す如く、ワークの測定基準線に対するプローブの
方向を一定に保ちつつ(測定子方向一定倣い制御と称す
る)、4軸同時制御による倣いを行うことを提案してい
る。
【0007】この方法によれば、図3に示す円筒カムの
ような、回転テーブルを使用しない場合に、ワークとプ
ローブが干渉するため、一度で測定できないような場合
でも、プローブの姿勢(方向)を変更せずに、一度で全
周の測定が可能となる。又、一度で測定することが不可
能なインペラやプロペラの羽根のような場合にも、プロ
ーブの姿勢変更回数を減らすことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方近年、測定対象の
拡大と共に、図5に示す如く、V溝が螺旋状に形成され
たウォームギヤや、一般的な雄ねじや、ワークに形成さ
れたねじ穴等のねじのピッチPの偏差(例えば最大偏
差)や、図6に示す如く、軸方向に重畳したねじ山の平
面軌跡の半径R方向の偏差(例えば最大偏差ΔR)の測
定を行う要請が出てきているが、従来の方法では、これ
らを的確に測定することはできなかった。
【0009】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、ウォームギヤや、一般的な雄ねじ
や、ねじ穴等のV溝形状の特性値を的確に測定すること
を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、V溝が螺旋状
に形成された被測定物を回転テーブルに固定して、該回
転テーブルにより被測定物を回転させながら、位置測定
用の倣いプローブを用いて被測定物のV溝を倣い測定す
る際に、マシン座標系から見て、被測定物の原点から倣
いプローブの測定子までの方向ベクトルを回転テーブル
のテーブル面に投影したベクトルを一定に保つことを目
標とする測定子方向一定制御と、回転テーブルの軸心と
該軸心からの距離である半径の指定で決定される円筒面
内を被測定物の輪部に沿って倣う回転テーブル半径一定
倣い制御と、被測定物のV溝を構成する2面に、倣いプ
ローブの測定子を接触させる2面接触倣い制御とを組み
合わせることにより、被測定物のV溝を構成する2面
に、常に倣いプローブの測定子を接触させるV溝回転テ
ーブル倣い制御を行うようにして、前記課題を解決した
ものである。
【0011】又、前記V溝回転テーブル倣い制御を、前
記倣いプローブの位置ベクトルX(以下、明細書が繁雑
になるのを避けるため、本文中では全てのベクトル記号
を省略)、その変位量ΔX及び回転テーブルの回転角θ
をサンプリングし、該回転テーブルの回転角θより、被
測定物の軸心に垂直な方向のアプローチ逆方向ベクトル
Quを算出し、回転テーブルが回転角θで静止している
時のプローブの速度ベクトルVを算出し、被測定物の軸
心から見た、プローブの速度ベクトルVによる回転テー
ブルの角速度ωwを算出し、テーブル回転角θとプロー
ブ位置Xの位置関係から、制御誤差によるテーブル回転
角θの目標値からの進みや遅れを調整して、補正角速度
Δωを決定し、このΔωにより角速度ωwを補正し、プ
ローブ位置X及びテーブル回転角θで、補正角速度Δω
の動きに追従する速度ベクトルVtを算出し、該追従速
度ベクトルVtと前記プローブ速度ベクトルVのベクト
ル和Vf(=V+Vt)をプローブの速度指令とし、前
記角速度ωwを補正角速度Δωで補正した値ωt(=−
ωw+Δω)を回転テーブルの速度指令とすることによ
り行うようにしたものである。
【0012】又、前記プローブの速度ベクトルVを、少
なくとも、倣いプローブの基本的な進行方向を示す基本
速度ベクトルVoと、倣いプローブの変位を一定に保つ
ための変位補正ベクトルVeと、測定子をV溝の2面に
接触させるための2面接触用ベクトルVhの和とするよ
うにしたものである。
【0013】又、前記和に、更に、回転テーブルの軸心
から倣いプローブの測定子迄の距離である半径を一定に
保つための半径補正ベクトルVrを加えたものを、前記
プローブの速度ベクトルVとするようにしたものであ
る。
【0014】又、前記2面接触倣い制御中に、2面接触
が維持されなくなった時は、エラー発生として処理する
ことにより、誤まった測定が、そのまま継続されないよ
うにしたものである。
【0015】又、前記倣いプローブの被測定物に対する
アプローチ方向と逆方向のアプローチ逆方向ベクトルQ
uと被測定物の軸心に対応するベクトルgθで作られる
平面に、プローブ法線ベクトルEuを投影したベクトル
Esと、前記アプローチ逆方向ベクトルQuとのなす角
度αが、所定値以上となった時に、2面接触が維持され
なくなったと判定するようにしたものである。
【0016】又、前記V溝回転テーブル倣い制御を開始
する前に、被測定物のV溝を構成する2面に、倣いプロ
ーブの測定子を接触させるためのアプローチ処理を行う
ようにして、測定開始前に、確実に2面接触するように
したものである。
【0017】又、前記アプローチ処理を、前記倣いプロ
ーブの変位を一定に保つための変位補正ベクトルVe
と、測定子をV溝の2面に接触させるための2面接触ベ
クトルVhの和により求めた相対速度ベクトルVによ
り、被測定物と倣いプローブを相対移動させ、前記倣い
プローブの被測定物に対するアプローチ方向と逆方向の
アプローチ逆方向ベクトルQuと被測定物の軸心に対応
するベクトルgθで作られる平面に、プローブ法線ベク
トルEuを投影したベクトルEsと、前記アプローチ逆
方向ベクトルQuとのなす角度αが、所定値以内となっ
た時に、2面が接触したと判定してプローブを停止する
ことにより、行うようにしたものである。
【0018】又、前記アプローチ処理時における倣いプ
ローブのアプローチ方向の処理と、前記V溝回転テーブ
ル倣い制御時における倣いプローブのアプローチ方向の
処理を、共通として、ロータリテーブルの回転角θが基
準値=0°以外からスタートできるようにしたものであ
る。
【0019】又、マシン座標系の、ある軸の方向からア
プローチする時は、他の軸をクランプして、摩擦の影響
を除いたものである。
【0020】本発明は、又、V溝形状測定装置におい
て、V溝が螺旋状に形成された被測定物が固定される回
転テーブルと、被測定物の表面と係合する測定子を有す
る倣いプローブと、該倣いプローブを被測定物の表面に
沿って移動するための駆動機構と、前記倣いプローブの
位置を検出するための位置検出手段と、前記のいずれか
の方法により、前記倣いプローブの移動速度、及び、回
転テーブルの回転状態を制御する制御手段とを備えるこ
とにより、前記課題を解決したものである。
【0021】又、前記倣いプローブに、径の異なる複数
の測定子を並設し、V溝の大きさに合わせて選択可能と
して、ねじ形状の変化に容易に対応できるようにしたも
のである。
【0022】又、前記回転テーブルを、三次元測定機に
組み込み、その座標測定用プローブを、前記倣いプロー
ブとして、三次元測定機によりV溝の形状が測定できる
ようにしたものである。
【0023】又、前記回転テーブルの回転中心や、その
直下の三次元測定機の定盤に、穴を開けることにより、
長尺の被測定物の下端を受け入れるようにして、回転テ
ーブルや被測定物下方の測定不要部により、三次元測定
機等の測定範囲が制限されないようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、ウォームギ
ヤのピッチ偏差及び半径偏差の測定に適用した本発明の
実施形態を詳細に説明する。
【0025】本実施形態は、図7(正面図)、図8(平
面図)、図9(図8のIX−IX線に沿う要部断面図)に示
す如く、座標測定用のプローブ22を備えた三次元測定
機10の定盤12に凹部12Aを形成して、その中に回
転テーブル30を設置し、該回転テーブル30のチャッ
ク32にワーク(ウォームギヤ)Wを固定して、該回転
テーブル30によりワークWを回転させながら、前記プ
ローブ22を用いてワークWのV溝を倣い測定する際に
適用される。
【0026】図において、Mは、測定子24の直径の違
いを校正するための、定盤12の隅に植立されたポール
P上に固定された、正確な直径が既知の真球からなるマ
スターボールであり、40(図7)は、本発明に係るV
溝回転テーブル(以下、RTと略する)倣い制御を行う
と共に、これによって得られるねじのV溝の軌跡のデー
タ(三次元)を測定値として取込み、該データの解析処
理を行うことにより、ねじのピッチ偏差や半径偏差等の
特性値を求める制御/データ処理装置である。
【0027】前記制御/データ処理装置40は、例えば
図7に示す如く、中央処理ユニット40A、記憶装置4
0B、ジョイスティック40C、モニタ40D及びプリ
ンタ40Eからなり、本実施形態に係る処理を行うため
のプログラムは、前記記憶装置40Bに格納されてい
る。
【0028】前記回転テーブル30の回転中心、及び、
必要に応じて、その直下の定盤12には、図9に詳細に
示す如く、穴30Aが開けられ、長尺のワークWの下端
を受け入れることによって、例えば図10に示す如く、
ワークWの上方にのみねじが切られているようなワーク
Wのねじ山の有効測定範囲Lを三次元測定機10のプロ
ーブ22の可動範囲内に確保することができる。これに
対して、回転テーブル30に穴を開けることなく、その
上にワークWを固定した場合には、測定範囲がワークW
の上半分であるような被測定物であっても、プローブ2
2の上下移動範囲の半分しか使うことができず、三次元
測定機10の定盤12の上の寸法によっては、ねじ山を
完全に測定し切れない場合がある。
【0029】前記プローブ22は、図11に詳細形状を
示す如く、例えば略H状のホルダ20の片側側面に例え
ば3個並設され、例えば測定子の直径を、0.3mm、
0.6mm、1mmのように変えることによって、測定
対象のV溝の大きさに合わせて、適切なサイズの測定子
を選択できるようにされている。
【0030】測定に使用する座標系の関係を図12に示
す。図において、(Xs,Ys,Zs)は、三次元測定
機10に設けられたスケールの絶対原点Osを原点とす
る三次元測定機10の座標系(スケール座標系と称す
る)、(Xm,Ym,Zm)は、該スケール座標系を、
マスタボールMの中心に平行移動した座標系(マシン座
標系と称する)、(Xt,Yt,Zt)は、回転テーブ
ル30の回転角θが0のときの回転テーブル30の座標
系(T座標系と称する)、(Xtθ,Ytθ,Ztθ)
は、該T座標系を回転テーブル30の回転角θだけ回転
させた座標系(テーブル座標系と称する)、(Xw,Y
w,Zw)は、ワークWの座標系(ワーク座標系と称す
る)である。ここで、スケール座標系とマシン座標系は
厳密には異なるが、平行移動しただけであるので、以下
の説明では、両者を共にマシン座標系と呼んでいる。本
実施形態では、基本的にT座標系で速度データを算出
し、マシン座標系に戻して制御を行なっている。
【0031】以下、図13を参照して、本実施形態にお
ける測定手順を詳細に説明する。
【0032】測定に際しては、まずステップ100で、
ワークWを回転テーブル30に乗せ、チャック32で固
定する。
【0033】次いで、ステップ102で、ジョイスティ
ック40Cを操作することによりプローブ22を移動し
て、測定に使用する測定子24でマスタボールMを両側
から測定することにより、測定子24の直径を求め、複
数の測定子間の差を調整する。
【0034】次いでステップ104に進み、ジョイステ
ィック40Cでプローブ22を移動して、図14に示す
如く、チャック32に固定されたワークWの例えば上下
3点ずつ、合計6点の座標を測定して、仮のワーク座標
系Zw1を設定する。ここで、X軸Xw1とY軸Yw1は任意
方向とすることができる。この仮の座標系は、本発明に
よる制御を実施する際に、予めプローブ22の測定子2
4をワークWの表面近傍にもっていくためのものであ
り、誤差を含んでいてもよい。
【0035】次いでステップ105に進み、仮のワーク
座標系Zw1に対して、V溝ポイント測定機能で、図1
5乃至17に示す如く、測定子24をアプローチさせ
て、ワークWのV溝の上下2面に正確に接触させ(アプ
ローチ処理と称する)、V溝を上下6点測定して円筒処
理演算を行い、正確なワーク座標系Zwを確立する。こ
のアプローチ処理は、アプローチした時に、測定子24
がV溝の上下2面に接するとは限らないため、行うもの
で、このアプローチ処理に際して、回転テーブル30は
回転しない。なお、例えばマシン座標系の一軸(例えば
X軸)方向にアプローチする場合は、プローブ22の他
の軸(例えばY軸)方向をクランプすることで、摩擦の
影響を排除でき、半径方向成分の測定精度を高めること
ができる。
【0036】次いで、ステップ106に進み、正確なワ
ーク座標系Zwに対して、ステップ105と同様に、図
15乃至17に示した如く、測定子24をアプローチさ
せて、ワークWのV溝の上下2面に正確に接触させる。
【0037】前記アプローチ処理終了後、ステップ10
8に進み、図18に示す如く、V溝RT倣い制御を行い
つつ測定を行う。
【0038】図19に示す如く、測定終了位置(図では
高さZ=Zh)に到達した時点で、ステップ110に進
み、プローブ22を後退させる。
【0039】次いで、ステップ112に進み、測定した
V溝の軌跡データ(三次元)を測定値として取込み、該
データの解析処理を行うことによって、ピッチ偏差や半
径偏差等の特性値を求める。
【0040】前出ステップ106におけるアプローチ処
理は、具体的には、図20に示すような手順に従って行
われる。
【0041】即ち、まず、ステップ200で、回転テー
ブル30の現在の回転角θを読み込む。
【0042】次いでステップ202に進み、ワーク座標
系で与えられたアプローチ方向ベクトルQ1を、T座標
系値に変換し(θ≠0でも可)、更に、ワーク座標系の
ワーク軸心(第3軸と称する)に垂直となるアプローチ
逆ベクトルQuを求める。ここで、回転テーブル30の
回転軸とワーク座標系の第3軸が傾いていてもよい。
【0043】具体的には、まず次式により、ワーク座標
系で与えられたアプローチ方向ベクトルQ1に、テーブ
ル回転角がθの時に、テーブル座標系をT座標系に変換
するための座標変換マトリックスMを乗ずることによっ
て、ベクトルQ2を求める。
【0044】
【数1】
【0045】次いで、次式により、このベクトルQ2と
T座標系でのワーク第3軸ベクトルgθとの外積である
ベクトルQ3を求める。
【0046】
【数2】
【0047】次いで、次の(3)式に示す如く、このベ
クトルQ3からワーク第3軸ベクトルgθと直角なベク
トルQを求め、(4)式によりベクトルQを単位ベクト
ル化して、アプローチ逆方向ベクトルQuとする。
【0048】
【数3】
【0049】このベクトルQuをアプローチ逆方向とす
ることにより、ワーク軸と回転テーブルの回転軸が傾い
ていても、又、回転テーブルが、基準値(例えばθ=0
°)以外の角度から回転を開始しても、ワークへのアプ
ローチ処理とV溝RT倣い処理が可能となる。なお、ア
プローチ処理に際しては、ステップ202の(1)〜
(3)式の処理を省略して、Q=Q2とし、ベクトルQ
uを求めても良い。
【0050】次いでステップ204に進み、図15に示
したように、プローブを現在位置からアプローチ方向Q
a(=−Qu)へ移動する。
【0051】次いでステップ206に進み、図16に示
した如く、測定子24がワークWに接触した後に、その
変位量が基準値(例えば1mm)を超えた時点で、プロ
ーブ22を停止する。
【0052】次いでステップ208に進み、プローブ先
端の測定子の位置ベクトルX、及び、その変位量ΔXを
サンプリングする。
【0053】次いでステップ210に進み、図16及び
図17に矢印で示したように、測定子がV溝の斜面に沿
って倣うように、次式によりプローブの速度ベクトルV
を算出し、速度出力を行う。
【0054】
【数4】
【0055】ここで、プローブ変位を一定に保つための
変位補正ベクトルVe(T座標系)は、次のようにして
計算する。
【0056】まず、定常状態における摩擦等のオフセッ
トを打ち消すための値Iを、次式により求める。
【0057】
【数5】
【0058】この値Iを用いて、変位補正ベクトルVe
は、次式により求まる。
【0059】
【数6】
【0060】又、(5)式のVhは、V溝の2面に接触
するためのT座標系のベクトル(2面接触ベクトルと称
する)で、次のようにして求める。
【0061】即ち、まず、プローブ法線ベクトルEuと
アプローチ逆方向ベクトルQuのズレを補正するための
ベクトル(ズレ補正ベクトルと称する)hを次式により
求める。
【0062】
【数7】
【0063】このズレ補正ベクトルhを用いて、次式に
よりワーク第3軸方向ベクトルhsを求める。
【0064】
【数8】
【0065】この(9)式により求められるワーク第3
軸方向ベクトルhsを用いて、2面接触ベクトルVhを
次式により求める。
【0066】
【数9】
【0067】前出ステップ210において、プローブの
速度ベクトルVを算出すると同時に、アプローチ逆方向
ベクトルQuとワーク第3軸で作る平面内で、ベクトル
Quとプローブ法線ベクトルEuのなす角度αを算出す
る。
【0068】次いでステップ212に進み、前記角度α
が所定値、例えば0.5°以内となったか否かを判定す
る。判定結果が否である場合には、ステップ208に戻
り、プローブの移動を続ける。
【0069】一方、ステップ212の判定結果が正であ
り、図21に示す如く、一面接触時は、ねじ山の角度と
同じ60°である角度αが、2面接触により0.5°以
内になったと判断される時には、2面接触と判定して、
ステップ214でプローブを停止し、V溝ポイント出力
を発生して、アプローチ処理を終了する。
【0070】又、このアプローチ処理に続く、図13の
ステップ108のV溝RT倣い処理は、図22に示すよ
うな手順に従って行われる。
【0071】即ち、まずステップ300で、プローブ
(測定子)の位置ベクトルX、その変位量ΔX、及び、
回転テーブル30の回転角θをサンプリングする。
【0072】次いでステップ302に進み、図20のス
テップ202で説明したと同様な方法で、テーブル回転
角θより、ワーク第3軸Zwに垂直なアプローチ逆方向
ベクトルQuを算出する。
【0073】次いでステップ304に進み、次式によ
り、回転テーブル30が回転角θで静止しているときの
プローブの速度ベクトルVを算出する。
【0074】
【数10】
【0075】前記基本速度ベクトルV0(T座標系)
は、次のようにして計算する。
【0076】図23に示すような関係より、まず、次の
(12)式に示されるT座標系でのワーク第3軸Zwに
平行なベクトルgθと、(13)式で示される、T座標
系の原点Otからワーク座標系の原点Owに向う原点ベ
クトルOwθと、(14)式で示される、該原点ベクト
ルOwθより測定子中心へ向かうベクトルAを求める。
【0077】
【数11】
【0078】次いで、測定子中心からワーク第3軸へ垂
直に下ろしたベクトルCrを次の(15)式により求
め、(16)式により、その単位ベクトルCruを求め
る。
【0079】
【数12】
【0080】次いで、次の(17)式に示す如く、ワー
ク第3軸ベクトルgθと単位ベクトルCruの外積よ
り、プローブ進行方向ベクトルPを求め、(18)式に
より、その単位ベクトルPuを求める。
【0081】
【数13】
【0082】なお、進行方向にギヤのリード角を加味す
る考え方もあるが、本実施形態では、制御サンプリング
時間が2ミリ秒と短く、その間の移動距離が微小である
ため、リード角は無視している。
【0083】(18)式で求められた進行方向単位ベク
トルPuを用いて、基本速度ベクトルV0を次式により
求めることができる。
【0084】
【数14】
【0085】前記スピードファクタSpは、倣い速度が
速すぎて測定子がV溝の表面から離れてしまう恐れがあ
るときに、移動速度を下げてサンプリング時間毎の変位
量が確保されるようにするためのもので、通常は1に近
い値とされる。
【0086】又、(11)式で用いられている変位補正
ベクトルVe(T座標系)及び2面接触ベクトルVh
(T座標系)は、図20のステップ210で説明したも
のと同じ方法で計算される。なお、変位補正ベクトルV
eの計算に際して、値I=0として、(7)式を簡略化
することもできる。
【0087】又、(11)式で用いられている半径補正
ベクトルVr(T座標系)は、次のようにして計算す
る。
【0088】まず、2面接触終了までの処理は、アプロ
ーチ処理と同じである。
【0089】次いで、プローブ法線とアプローチ逆方向
の角度αが0.5°以下となったときの位置Ptを取り
込み、同時にPtとZ軸の距離であるV溝RT倣い時の
半径rを次式により求め、T座標系値へ変換する。
【0090】
【数15】
【0091】このV溝RT倣い半径rを用いて、半径補
正ベクトルVrを次式により求める。
【0092】
【数16】
【0093】なお、従来のRT半径一定倣い制御では、
半径修正方向を、ベクトルPuとベクトルEuの外積に
より求めているが、本実施形態に係るV溝RT倣いで
は、半径修正方向を前記Cru方向としている。
【0094】本実施形態においては、(11)式で示し
たように、プローブ速度ベクトルVを求める際に半径補
正ベクトルVrを加えているので、半径偏差が減少し、
高精度な測定が可能である。なお、(11)式において
半径補正ベクトルVrを省略し、プローブ速度ベクトル
Vを、基本速度ベクトルV0と変位補正ベクトルVeと
2面接触ベクトルVhの三者の和により求めることも可
能である。
【0095】図22のステップ304でプローブ速度ベ
クトルVを算出した後、ステップ306に進み、ワーク
軸心から見た、プローブ速度ベクトルVによる回転テー
ブルの角速度(ワーク角速度と称する)ωwを算出し、
θとXによる位置関係からθの進みや遅れを調整して、
補正角速度Δωを決定する。
【0096】具体的には、アプローチ処理で2面接触し
たときのプローブ中心ベクトル(T座標系)Ptを使用
して、RT倣い開始前に、図24に示す接線方向ベクト
ルCを決定しておく。
【0097】即ち、まず、T座標系でのワーク第3軸ベ
クトルgθと、原点ベクトルOwθと、該原点ベクトル
Owθよりプローブ中心Ptへ向かうベクトルAを、次
の(22)〜(24)式により求める。
【0098】
【数17】
【0099】次いで、測定子中心よりワーク第3軸へ垂
直に下ろしたベクトルCrを次式により求める。
【0100】
【数18】
【0101】次いで、このベクトルCrをXt−Yt面
に投影して、次の(26)式に示すベクトルCtを求
め、更にπ/2回転させて、(27)式に示すベクトル
Cを求め、その単位ベクトルCuを(28)式により求
める。
【0102】
【数19】
【0103】次いで、V=rωの関係より、次式を用い
て、ワークとプローブの相対速度Vによるワークの角速
度ωwを求める。
【0104】
【数20】
【0105】次いで、図25のような関係から、ワーク
とプローブの位置関係を保つための補正角速度Δωを算
出する。図25において、ベクトルCrt=0は、アプロ
ーチ後に求めたプローブ中心からワーク第3軸に下ろし
た垂線ベクトル、ベクトルCは、ベクトルCrt=0をπ
/2進ませたベクトル、ベクトルCrは、サンプリング
毎に求まるプローブ中心からワーク第3軸に下ろした垂
線ベクトルで、これらは、いずれもXt−Yt面内のベ
クトルである。又、aは、プローブ中心からワーク第3
軸に下ろした垂線と第3軸の交点である。
【0106】補正角速度Δωの計算に際しては、まず、
基準方向Cに対してプローブ方向Crが常に90°にな
るように制御する。このため、CrとCrt=0の差(Δ
θ)分の角度を回転して補正する。
【0107】具体的には、図25の関係から、次式によ
り、Δθを計算する。
【0108】
【数21】
【0109】このΔθがほぼ0であるときに、(30)
式は次式で近似できる。
【0110】
【数22】
【0111】従って、ベクトルCuとベクトルCruか
ら、次のようにしてcosψを求めることができる。
【0112】
【数23】
【0113】ω=dθ(t)/dtであるので、このΔ
θから、次式により補正角速度Δωを求めることができ
る。
【0114】Δω=SΔθ …(34) ここで、S:RT角速度補償係数
【0115】図22のステップ306終了後、ステップ
308に進み、回転テーブルが角速度ωtで回転したと
きに追従する速度ベクトル(追従速度ベクトルと称す
る)Vωを計算する。
【0116】まず、回転テーブルに与える角速度ωt
は、前出(29)式と(34)式から、次式により求ま
る。
【0117】 ωt=−ωw+Δω …(35)
【0118】この角速度ωtによる点Xでの線速度であ
る追従速度ベクトルVωは、図26に示すような関係か
ら、次のようにして求まる。
【0119】
【数24】
【0120】次いでステップ310に進み、ワークとプ
ローブの相対速度ベクトルVで、回転テーブルに角速度
ωtを与えたときに、プローブに与える速度Vtを計算
する。 まず、前記プローブ速度ベクトルVtを、次式
で求める。
【0121】
【数25】
【0122】次いでステップ312に進み、アプローチ
処理のステップ210と同様にしてベクトルQuとEu
のなす角度αを算出し、このαが例えば10°以下に維
持されていることから2面接触中であると判定する。
【0123】判定結果が正である場合には、ステップ3
14に進み、倣い終了条件、例えばねじの下から上に向
けて測定を開始した場合には、図19に示した如く、所
定高さZhまで到達したか否かを判定し、判定結果が否
である場合にはステップ300に戻る。
【0124】一方、ステップ312の判定結果が否であ
り、2面接触が維持されなくなったと判断される場合に
は、ステップ316に進み、エラー信号を発生する。
【0125】前出ステップ314の判定結果が正であ
り、倣い終了条件を満足したと判断されたとき、あるい
は、ステップ316でエラー信号が発生したときには、
ステップ318に進み、プローブをワークから指定距離
だけ離脱して、停止し、測定を中断(エラー信号発生
時)又は、終了(倣い終了条件満足時)する。
【0126】本実施形態においては、三次元測定機に回
転テーブルを埋め込み、その座標測定用プローブを用い
てV溝形状を測定するようにしているので、例えば既に
ある三次元測定機を利用して、測定範囲を有効利用しつ
つ、ねじ測定を行うことができる。なお、定盤を削るこ
となく回転テーブルを定盤上に載置したり、あるいは、
三次元測定機を利用することなく、専用のねじ測定装置
を構成することも可能である。三次元測定機も、門型フ
レームを持つものに限定されず、O型フレームやC型フ
レームを持つものでも良い。
【0127】又、本実施形態においては、図11に示し
た如く、直径の異なる複数の測定子を単一のプローブホ
ルダに装着していたので、V溝の大きさに合う測定子を
簡単に選択して使用することができる。なお、測定子を
一つのみとすることも可能である。
【0128】更に、本実施形態においては、ウォームギ
ヤのピッチ偏差及び半径偏差の測定に本発明が適用され
ていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、回転
テーブル上に立てて固定した一般的な雄ねじや、図27
に示す如く、小さなプローブを用いて、回転テーブル上
に置かれた被測定物上のねじ穴の特定値の測定も可能で
ある。又、ねじやねじ穴の方向も鉛直方向に限定され
ず、回転軸の方向を変えることにより、水平方向等、他
の方向でも良い。更に、ねじ面の形状にもよるが、ボー
ルねじの測定も可能である。
【0129】又、前記実施形態では、制御回路とデータ
の処理回路が一体化されており、構成が簡略である。な
お、両者を別体化しても良い。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、螺旋状に形成された被
測定物のV溝のピッチや半径の偏差等を正確に測定する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】三次元測定機の一般的な構成を示す斜視図
【図2】三次元測定機の定盤の上に回転テーブルを置い
て、ワークの表面性状を測定している状態を示す正面図
【図3】同じく回転テーブル半径一定倣い制御の様子を
示す斜視図
【図4】出願人が特許第2066305号で提案した、
回転テーブルを用いたときの測定子方向一定制御の様子
を示す平面図
【図5】本発明の測定対象の一つであるV溝のピッチを
示す正面図
【図6】同じく半径偏差を説明するための、測定子の平
面軌跡を重畳した平面図
【図7】三次元測定機に組み込んだ本発明の実施形態を
示す正面図
【図8】同じく平面図
【図9】同じく回転テーブルが埋め込まれた状態を示
す、図8のIX−IX線に沿う要部断面図
【図10】長尺のワークを回転テーブルのチャックに固
定した状態を示す要部断面図
【図11】前記実施形態のプローブ形状を示す斜視図
【図12】前記実施形態における座標系の関係を示す斜
視図
【図13】前記実施形態の全体的な処理手順を示す流れ
【図14】前記実施形態において、測定開始前に仮のワ
ーク座標系を設定している状態を示す斜視図
【図15】同じくプローブをワークに接近させている状
態を示す斜視図
【図16】同じくアプローチ処理を行っている状態を示
す斜視図
【図17】同じく要部拡大図
【図18】同じくV溝RT倣いを行っている状態を示す
斜視図
【図19】同じくV溝RT倣いが終了した状態を示す斜
視図
【図20】アプローチ処理の手順を示す流れ図
【図21】2面接触の判定方法を説明する要部正面図
【図22】アプローチ処理終了後のV溝RT倣い処理の
手順を示す流れ図
【図23】前記実施形態における制御方向の関係を示す
斜視図
【図24】同じく接線方向の決定状態を示す線図
【図25】同じく補正角速度を決定するためのベクトル
の関係を示す線図
【図26】同じく追従速度ベクトルを決定する際の線速
度を示す線図
【図27】前記実施形態において、プローブを変更して
被測定物上のねじ穴を測定している状態を示す斜視図
【符号の説明】
10…三次元(座標)測定機 12…定盤 14…門形フレーム 16…スライダ 18…昇降軸 20…プローブホルダ 22…プローブ 24…測定子 30…回転テーブル 30A…穴 32…チャック 40…制御装置 40A…中央処理ユニット 40B…記憶装置 40C…ジョイスティック 40D…モニタ 40E…プリンタ W…ワーク θ…テーブル回転角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−141959(JP,A) 特開 平3−84408(JP,A) 実開 平2−135804(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/20 G01B 5/20

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】V溝が螺旋状に形成された被測定物を回転
    テーブルに固定して、該回転テーブルにより被測定物を
    回転させながら、位置測定用の倣いプローブを用いて被
    測定物のV溝を倣い測定する際に、 マシン座標系から見て、被測定物の原点から倣いプロー
    ブの測定子までの方向ベクトルを回転テーブルのテーブ
    ル面に投影したベクトルを一定に保つことを目標とする
    測定子方向一定制御と、回転テーブルの軸心と該軸心からの距離である半径の指
    定で決定される 円筒面内を被測定物の輪部に沿って倣う
    回転テーブル半径一定倣い制御と、 被測定物のV溝を構成する2面に、倣いプローブの測定
    子を接触させる2面接触倣い制御とを組み合わせること
    により、 被測定物のV溝を構成する2面に、常に倣いプローブの
    測定子を接触させるV溝回転テーブル倣い制御を行うこ
    とを特徴とするV溝形状測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記V溝回転テーブル
    倣い制御を、 前記倣いプローブの位置ベクトルX、その変位量ΔX及
    び回転テーブルの回転 角θをサンプリングし、該回転テーブルの回転角θよ
    り、被測定物の軸心に垂直な方向のアプローチ逆方向ベ
    クトルQuを算出し、 回転テーブルが回転角θで静止している時のプローブの
    速度ベクトルVを算出し、 被測定物の軸心から見た、プローブの速度ベクトルVに
    よる回転テーブルの角速度ωwを算出し、 テーブル回転角θとプローブ位置Xの位置関係から、制
    御誤差によるテーブル回転角θの目標値からの進みや遅
    れを調整して、補正角速度Δωを決定し、このΔωによ
    り角速度ωwを補正し、 プローブ位置X及びテーブル回転角θで、補正角速度Δ
    ωの動きに追従する速度ベクトルVtを算出し、 該追従速度ベクトルVtと前記プローブ速度ベクトルV
    のベクトル和Vf(=V+Vt)をプローブの速度指令
    とし、前記角速度ωwを補正角速度Δωで補正した値ω
    t(=−ωw+Δω)を回転テーブルの速度指令とする
    ことにより行うことを特徴とするV溝形状測定方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記プローブの速度ベ
    クトルVを、少なくとも、倣いプローブの基本的な進行
    方向を示す基本速度ベクトルVoと、倣いプローブの変
    位を一定に保つための変位補正ベクトルVeと、測定子
    をV溝の2面に接触させるための2面接触用ベクトルV
    hの和とすることを特徴とするV溝形状測定方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記和に、更に、回転
    テーブルの軸心から倣いプローブの測定子迄の距離であ
    半径を一定に保つための半径補正ベクトルVrを加え
    たものを、前記プローブの速度ベクトルVとすることを
    特徴とするV溝形状測定方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記2面接触倣い制御中に、2面接触が維持されなくな
    った時は、エラー発生として処理することを特徴とする
    V溝形状測定方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記倣いプローブの被
    測定物に対するアプローチ方向と逆方向のアプローチ逆
    方向ベクトルQuと被測定物の軸心に対応するベクトル
    gθで作られる平面に、プローブ法線ベクトルEuを投
    影したベクトルEsと、前記アプローチ逆方向ベクトル
    Quとのなす角度αが、所定値以上となった時に、2面
    接触が維持されなくなったと判定することを特徴とする
    V溝形状測定方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一項において、
    前記V溝回転テーブル倣い制御を開始する前に、被測定
    物のV溝を構成する2面に、倣いプローブの測定子を接
    触させるためのアプローチ処理を行うことを特徴とする
    V溝形状測定方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記アプローチ処理
    を、 前記倣いプローブの変位を一定に保つための変位補正ベ
    クトルVeと、測定子をV溝の2面に接触させるための
    2面接触ベクトルVhの和により求めた相対速度ベクト
    ルVにより、被測定物と倣いプローブを相対移動させ、 前記倣いプローブの被測定物に対するアプローチ方向と
    逆方向のアプローチ逆方向ベクトルQuと被測定物の軸
    心に対応するベクトルgθで作られる平面に、プローブ
    法線ベクトルEuを投影したベクトルEsと、前記アプ
    ローチ逆方向ベクトルQuとのなす角度αが、所定値以
    内となった時に、2面が接触したと判定してプローブを
    停止することにより、 行うようにしたことを特徴とするV溝形状測定方法。
  9. 【請求項9】請求項8におけるアプローチ処理時におけ
    る倣いプローブのアプローチ方向の処理と、請求項2に
    おけるV溝回転テーブル倣い制御時における倣いプロー
    ブのアプローチ方向の処理を、共通としたことを特徴と
    するV溝形状測定方法。
  10. 【請求項10】請求項2乃至9のいずれか一項におい
    て、マシン座標系の、ある軸の方向からアプローチする
    時は、他の軸をクランプして、他の方向には動かさない
    ようにすることを特徴とするV溝形状測定方法。
  11. 【請求項11】V溝が螺旋状に形成された被測定物が固
    定される回転テーブルと、 被測定物の表面と係合する測定子を有する倣いプローブ
    と、 該倣いプローブを被測定物の表面に沿って移動するため
    の駆動機構と、 前記倣いプローブの位置を検出するための位置検出手段
    と、 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法により、
    前記倣いプローブの移動速度、及び、回転テーブルの回
    転状態を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするV溝形状測定装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、前記倣いプローブ
    に、径の異なる複数の測定子が並設され、V溝の大きさ
    に合わせて選択可能とされていることを特徴とするV溝
    形状測定装置。
  13. 【請求項13】請求項11又は12において、前記回転
    テーブルが、三次元座標測定機に組み込まれ、その座標
    測定用プローブが、前記倣いプローブとされていること
    を特徴とするV溝形状測定装置。
  14. 【請求項14】請求項11乃至13のいずれか一項にお
    いて、前記回転テーブルの回転中心や、その直下の三次
    元座標測定機の定盤に、長尺の被測定物の下端を受け入
    れるための穴が開けられていることを特徴とするV溝形
    状測定装置。
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