JP3928104B2 - 加圧流動層複合発電システムとその制御方法および制御装置 - Google Patents

加圧流動層複合発電システムとその制御方法および制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加圧流動層複合発電システムに係り、特に、加圧流動層ボイラから発生する蒸気によって蒸気タービンを駆動するとともに燃焼排ガスによってガスタービンを駆動し、各タービンに連結された発電機によって発電を行なうに好適な加圧流動層複合発電システムとその制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭を燃料とする発電システムの一つとして、加圧流動層複合発電システムが知られている。このシステムにおいては、加圧雰囲気下の流動層内で石炭を燃焼させる加圧流動層ボイラから発生する蒸気によって蒸気タービンを駆動するとともに、加圧流動層ボイラから発生する燃焼排ガスによってガスタービンを駆動し、各タービンに連結された発電機によって発電するようになっている。
【0003】
加圧流動層ボイラの火炉内には燃料と空気および流動媒体粒子(Bed Material)を含む流動層が形成されており、この流動層中で燃料を燃焼させることで、流動層中の伝熱管を加熱して伝熱管から蒸気を発生することができるとともに、火炉から燃焼に伴うガスとして高温、高圧の燃焼排ガスを排気することができるようになっている。
【0004】
そして加圧流動層ボイラから発生する蒸気によって蒸気タービンを駆動し、燃焼排ガスによってガスタービンを駆動する過程で、各タービンに連結された発電機の発電電力の増加要求に伴って、加圧流動層ボイラの負荷を増加するに際しては、火炉内に流動媒体粒子を投入し、流動層の層高を上げ、流動層と伝熱管との接触面積を大きくして伝熱量を増加させることが行なわれる。一方、加圧流動層ボイラの負荷を減少させるに際しては、流動層を形成する流動媒体粒子を火炉内から火炉外へ抜き出して流動層の層高を下げ、流動層と伝熱管との接触面積を小さくして伝熱量を減少させることが行なわれる。
【0005】
ところで、蒸気タービンを駆動する蒸気の温度は、流動層の温度と、流動層の層高による伝熱面積によって決定される。そして蒸気タービンを正常な状態で駆動するためには、蒸気温度を温度幅約20℃以内に制御する必要がある。この蒸気温度を決める流動層の層温も、石炭の燃焼率を保ったり、灰の溶融による流動不良を防いだりするなどの理由により800〜900℃程度の温度幅内に制御する必要がある。この二つの温度を制御する操作量としては、燃料供給量と層高がある。すなわち流動層内の層高を高くすれば、流動層と伝熱管との間の伝熱面積が増加し、層温が上がる。逆に、層高を低くすれば、流動層と伝熱管との間の伝熱面積が減少し、層温が上がる。一方、燃料供給量を増加すると、層温が上がり、これに伴って蒸気温度も上昇する。逆に燃料供給量を減らすと、層温および蒸気温度がともに下がる。
【0006】
このように、加圧流動層複合発電システムにおいては、層温、蒸気温度という二つの温度に対して二つの操作量があるため、システムを制御するに際しては、各操作量をいずれかの温度偏差信号に基づいて調整する制御方法が採用されている。例えば、層温を層高によって制御するものとしては、特開昭56−64208号公報が挙げられる。
【0007】
層温を層高によって制御(層温が設定値になるように層高を操作)し、蒸気温度を燃料量によって制御(蒸気温度が設定値となるように燃料量を操作)する方法は、以下のような利点がある。すなわち、層温に比べ蒸気温度は温度許容幅が小さく、より微妙な制御が必要となる。その際、流動媒体粒子を気流搬送などの方法で移動させる層高操作に比べ、燃料供給量を操作した方が細かい調整が可能であり、また蒸気温度の応答も早い。このため、一定負荷運転時の温度制御などでは、蒸気温度を目標温度に保つことが容易且つ正確になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、負荷指令に従って燃料量を操作するととともに蒸気温度を設定温度に維持するように燃料量を操作する系と、層温を設定温度に維持するように層高を操作する系が互いに独立した系で構成され、両者の系に互いに関連性を持たせる系が存在しないため、発電機の負荷を変化させる運転要求に伴って流動層の層高を変化させたときに、層温や蒸気温度が許容範囲から外れる恐れがある。
【0009】
具体的には、負荷上昇指令に伴って層高を上昇させた場合、火炉内の高温(約860℃)の流動層内に、外部のタンクに貯蔵された低温(20℃〜200℃)の流動媒体粒子が投入され、流動層の層温が急激に且つ大幅に低下する。層温が低下すると、伝熱管への伝熱量が低下し、蒸気温度も急激に低下する。そして層温が下がったときには層高を上げる制御が一旦停止され、層温が再び上がった時点で層高を上げる操作が行なわれる。このような操作が繰り返される過程で、蒸気温度は層高の上昇に伴って低下し、許容範囲以下へまで低下する。すなわち、蒸気温度は、燃料量、層高の操作の影響を層温を介して受けるため、層高高さによる層温変化の影響を蒸気温度も受けることになる。そして、蒸気温度が許容範囲以下に下がると、蒸気温度の低下を解消するために、燃料量を増加させる操作が行なわれ、蒸気温度が目標値に向かって順次上昇する。しかし、燃料量が増加すると、燃料量の急増に伴って燃焼エネルギが増大し、層温が急激に上昇する。このとき層高によって層温を制御するにも、層高は一定の高さ以上高くすることはできず、層高によって層温を制御できなくなる。層高が最大の高さになった状態でも燃料量を増加する操作が継続されると、層温は層高によって制御されることなく、燃焼エネルギの増大に伴って上昇し、許容範囲を越えた温度になる。
【0010】
なお、負荷を下げる要求に応答して、層高を下げる場合、燃料供給量が変わらないときには、層温は上昇してもその上昇速度は遅くその変化幅も小さいため、層温や蒸気温度が許容範囲から外れることはない。
【0011】
本発明の目的は、燃料量を操作する系と層高を操作する系の間に互いに関連性を持たせ、層温によっても燃料量を操作することができる加圧流動層複合発電システムとその制御方法および制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、圧力容器内に収納された火炉と、火炉内に貯留されて燃料と空気および流動媒体粒子を含む層を形成する流動層と、火炉内に収納されて圧力容器外から水の供給を受け流動層の熱により蒸気を発生する伝熱管と、伝熱管からの蒸気によるエネルギーを回転エネルギーに変換する蒸気タービンと、蒸気タービンにより回転駆動される蒸気タービン用発電機と、流動層内の燃料の燃焼に伴う排気ガスを火炉から受けこの排気ガスによるエネルギーを回転エネルギーに変換するガスタービンと、ガスタービンにより回転駆動されるガスタービン用発電機と、伝熱管から発生する蒸気の温度を検出する蒸気温度検出手段と、火炉内の流動層の温度を検出する層温検出手段と、火炉内の流動層の高さを検出する層高検出手段と、負荷指令と蒸気温度検出手段の検出値に基づいて火炉内への燃料の供給量を操作する燃料供給量操作手段と、層温検出手段の検出値と層高検出手段の検出値に基づいて火炉内の流動層の高さを操作する層高操作手段と、層温検出手段の検出値に基づいて燃料供給量操作手段の操作量を補正する操作量補正手段とを備えている加圧流動層複合発電システムを構成したものである。
【0013】
上記加圧流動層複合発電システムを構成するに際して、操作量を補正する補正手段としては、以下の要素を有するもので構成することできる。
【0014】
(1)蒸気タービン用発電機またはガスタービン用発電機のうち少なくとも一方の発電機の発電電力が変化したことを条件に層温検出手段の検出値に基づいて燃料供給量操作手段の操作量を補正する。
【0015】
(2)層温検出手段の検出値と設定値との偏差に応じて燃料供給量操作手段の操作量を補正する。
【0016】
また、本発明は、システムの制御方法として、加圧流動層ボイラから発生する蒸気を蒸気タービンに送給し、蒸気タービンにより蒸気タービン用発電機を駆動し、加圧流動層ボイラから発生する燃焼排ガスをガスタービンに送給し、ガスタービンによりガスタービン用発電機を駆動するものにおいて、加圧流動層ボイラから発生する蒸気の温度と負荷指令に基づいて加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作し、加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて加圧流動層ボイラ内の流動層の高さを操作し、さらに、加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作するための操作量を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて補正することを特徴とする加圧流動層複合発電システムの制御方法を採用したものである。
【0017】
また、本発明は、システムの制御装置として、加圧流動層ボイラから発生する蒸気を蒸気タービンに送給し、蒸気タービンにより蒸気タービン用発電機を駆動し、加圧流動層ボイラから発生する燃焼排ガスをガスタービンに送給し、ガスタービンによりガスタービン用発電機を駆動するものにおいて、加圧流動層ボイラから発生する蒸気の温度と負荷指令に基づいて加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作し、加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて加圧流動層ボイラ内の流動層の高さを操作し、さらに加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作するための操作量を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて補正してなることを特徴とする加圧流動層複合発電システムの制御装置を構成したものである。
【0018】
加圧流動層複合発電システムの制御方法および制御装置を構成するに際しては、以下の要素を有するもので構成することができる。
【0019】
(1)蒸気タービン用発電機またはガスタービン用発電機のうち少なくとも一方の発電機の発電電力が変化したことを条件に加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作するための操作用を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて補正する。
【0020】
(2)加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作するための操作量を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度と設定値との偏差に応じて補正する。
【0021】
(3)蒸気タービン用発電機またはガスタービン用発電機のうち少なくとも一方の発電機の発電電力が変化したことを条件に加圧流動層ボイラに供給すう燃料量を操作するための操作量を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度と設定値との偏差に応じて補正する。
【0022】
前記した手段によれば、負荷指令にしたがって燃料量を操作するとともに蒸気温度を設定値に維持するように燃料量を操作する系と、層温を設定値に維持するように層高を操作する系との間に関連性を持たせ、層温によっても燃料量を操作するようにしたため、層温と蒸気温度を協調して制御することができる。さらに層高操作による層温制御が難しくなった場合でも燃料量が層温によって制御されるため、層温の設定値(目標値)とのずれをより小さくすることができるとともに、蒸気温度を許容範囲内に制御することも容易になる。
【0023】
また、発電プラントの運転指令によって負荷が変化し、この負荷の変化に伴って層高が操作されたときでも、層温に応じて燃料量が操作されるため、負荷の変化によって層温や蒸気温度が許容範囲から外れるのを防止することができるとともに、負荷の変化速度の向上に寄与することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は本発明の一実施形態を示す加圧流動層複合発電システムのブロック構成図、図2は加圧流動層複合発電システムの全体構成図である。
【0026】
図2において、加圧流動層複合発電システムは、蒸気タービン用発電機10、蒸気タービン12、加圧流動層ボイラ14、流動媒体容器(BMタンク)16、サイクロン18、圧縮機20、ガスタービン22、ガスタービン用発電機24、煙突26を備えて構成されている。
【0027】
加圧流動層ボイラ14は、圧力容器28内に収納された火炉30を備えており、火炉30内は分散板32によって2室に分割されている。そして下方の室はウインドボックス34として構成されており、ウインドボックス34には、ライン(配管)36を介して圧縮機20から圧縮空気が導入されるようになっている。ウインドボックス34に導入された圧縮空気は分散板32の燃焼空気ノズル38を介して分散板32より上方の室に導入されるようになっている。分散板32より上方の室内には伝熱管40が収納されているとともに、伝熱管40の周囲に流動層42が形成されている。流動層42は、燃料としての石炭と空気および流動媒体粒子(Bed Mterial)44を含む層を形成している。そして火炉30内に流動層42を形成するために、火炉30の炉壁には燃料供給ライン45とBM(Bed Mterial)供給ライン46が配設されており、燃料供給ライン45を介して石炭が火炉30内に導入され、BM供給ライン46を介して流動媒体容器16内の流動媒体粒子44が火炉30内に導入されるようになっている。
【0028】
BM供給ライン46の途中にはBM搬送空気流量調節弁48が設けられており、調節弁48が開かれたときにBM搬送用空気(エアレーションガス)ガスがBM供給ライン46に導入され、流動媒体粒子44が流動媒体容器16から火炉30内に導入されるようになっている。また分散板32のほぼ中央部にはBM抜き出しライン51が配設されており、このライン51の他端は流動媒体容器16の上部側に接続されている。さらにライン51の途中にはBMスライド空気流量調節弁BMリフト空気流量調節弁54が設けられており、調節弁52が開かれたときにBMスライド空気56がライン51に導入され、調節弁54が開かれたときにBMリフト空気58がライン51に導入されるようになっている。そして、ライン51に空気56、58が導入されたときには、火炉30内の流動媒体粒子44が火炉30外へ抜き出され、流動媒体容器16に送給されるようになっている。すなわち、流動媒体容器16、BM供給ライン46、BM抜き出しライン51、調節弁48、52、54は層高操作手段として構成されており、調節弁48を開くことで流動層42の層高が高くなり、調節弁52、54を開くことで流動層42の層高が下がるようになっている。そして火炉30には流動層42の層高を検出する層高検出手段としての層高検出器(図示省略)が設けられている。
【0029】
流動層42内の石炭は高温度の燃焼空気によって着火して燃焼し、石炭の燃焼による熱エネルギは流動層42の熱エネルギとして伝熱管40に伝達される。伝熱管40はライン60、62を介して蒸気タービン12と接続されており、伝熱管40には復水器64、ポンプ66を介して水が導入されている。そして伝熱管40が石炭の熱エネルギによって加熱されると伝熱管40から蒸気が発生し、この蒸気がライン60を介して蒸気タービン12に送給される。蒸気タービン12は蒸気によるエネルギを回転エネルギに変換し、この回転エネルギによって発電機10を回転駆動するようになっている。蒸気タービン12に送給される蒸気の温度は、蒸気温度検出手段としての蒸気温度測定器68によって検出されるようになっている。
【0030】
また流動層42内の石炭が燃焼すると、火炉30内には、例えば、10気圧、860℃の燃焼排ガスが発生し、この燃焼排ガスがライン70を介してサイクロン18に排出される。サイクロン18に送給された燃焼排ガスはライン72を介してガスタービン22に送給される。ガスタービン22は燃焼排ガスによるエネルギを回転エネルギに変換し、この回転エネルギによって発電機24を回転駆動するようになっている。またガスタービン22から排出される燃焼排ガスは煙突26を介して排出される。
【0031】
上記構成における加圧流動層複合発電システムにおいては、負荷指令に従って燃料量を操作するとともに蒸気温度を設定温度に維持するように燃料量を操作したり、層温を設定値に維持するように層高を操作したり、層温に基づいて燃料量を操作するために、負荷指令、蒸気温度、層温に基づいて燃料供給ライン45への石炭の投入量や調節弁48、52、54の開度を制御する制御装置が設けられている。
【0032】
この制御装置は、図1に示すように、蒸気温度測定器68、減算器70、制御器72、関数発生器74、加算器76、78、層温測定器80、減算器82、ゲイン器84、制御器86、切替器88、条件判定器90、制御器92、加算器94、関数発生器96、層高測定器98、減算器100、制御器102を備えて構成されている。
【0033】
減算器70は蒸気温度測定器68の測定による蒸気温度と蒸気温度設定値(目標値)との偏差を示す蒸気温度偏差104を生成して制御器72に出力するようになっている。制御器72は、実際の蒸気温度を設定値に近づけるための制御信号を生成するために、蒸気温度偏差104に対して比例・積分演算を行ない、演算結果にしたがった制御信号を加算器76に出力するようになっている。加算器76には関数発生器74から負荷指令にしたがった燃料量設定値106が入力されている。燃料量設定値106は負荷指令の増加に応じて燃料量を増加する値に設定されている。加算器76で燃料量設定値106と制御器72からの制御信号とが加算されると、加算器76からは燃料量目標値108が出力され、燃料量目標値108が加算器78に入力される。加算器78は、切替器88からの信号があるときには、この信号にしたがって補正された燃料量指令値110を出力し、切替器88からの信号が入力されないときには、燃料量目標値108にしたがって燃料量指令値110を出力するようになっている。そして燃料量指令値110にしたがって燃料供給ライン45に導入される石炭の供給量が操作されるようになっている。すなわち負荷指令にしたがって燃料供給量が操作される過程で、蒸気温度が監視され、蒸気温度を設定値に維持するように負荷指令が補正され、補正された負荷指令にしたがって石炭の供給量が操作されるようになっている。
【0034】
一方、減算器82は、流動層42内の層温の温度を検出する層温検出手段としての層温測定器80の測定による層温と層温設定値(層温目標値)との偏差を示す層温偏差信号112を生成し、この層温偏差信号112をゲイン器84と制御器92に出力するようになっている。ゲイン器84は層温偏差信号112にゲインKを積算し、積算した信号を制御器86に出力するようになっている。制御器86はゲイン器84からの信号を比例演算し、演算結果を切替器88を介して加算器78に出力するようになっている。切替器88は条件判定器90からの切替信号113に応答して制御器86の出力信号を切替るようになっている。
【0035】
例えば、条件判定器90により、負荷が上昇中であること判定されたことあるいは層温が設定値を越えたことを条件として出力される切替信号113に応答して制御器86からの信号を加算器78に出力し、それ以外のときには制御器86からの信号の入力を禁止するように構成されている。そして条件判定器90からの切替信号113に応答して切替器88が制御器86からの信号を選択して加算器78に出力すると、制御器86からの信号によって燃料量目標値108が補正され、補正された燃料量指令値110が加算器78から出力される。すなわち、負荷上昇中あるいは層温が設定値を越えたことを条件として、実際の層温と層温設定値との偏差に応じて燃料量目標値108を補正し、補正された燃料量目標値108にしたがった燃料量指令値110を生成するようになっている。これにより、層温によっても燃料量を操作することができる。
【0036】
一方、制御器92は層温偏差信号112に対して比例・積分演算を行ない、実際の層温と層温設定値との偏差をゼロに抑制するための制御信号を生成し、この制御信号を加算器94に出力するようになっている。加算器94には層高設定値114が関数発生器96から入力されている。関数発生器96は負荷指令に応じた層高設定値114を発生するようになっており、この層高設定値114は負荷指令の増加の応じて層高が高くなる値に設定されている。加算器94で制御器92からの信号と層高設定値114とが加算されると、層高指令値116が生成され、この層高指令値116が演算器100に入力される。減算器100には、流動層42の層高の高さを検出する層高検出手段としての層高検出器98の測定による層高測定値が入力されている。減算器100は層高指令値116と層高測定値との偏差を示す層高偏差信号118を生成し、この層高偏差信号118を制御器102に出力するようになっている。制御器102は層高偏差信号118に対して比例・積分演算を行ない、層高指令値116と層高測定値との偏差を零に抑制するための層高制御信号120を生成し、この層高制御信号120を層高操作指令122として調節弁48、52、54へ出力するようになっている。すなわち負荷指令にしたがった層高設定値114に基づいて層高を操作する過程で、実際の層温と設定値との偏差を零に抑制するために、層高設定値が補正されるとともに、実際の層高によって層高設定値が補正され、補正された層高設定値にしたがって層高が操作されるようになっている。
【0037】
上記構成において、負荷が一定の状態で加圧流動層ボイラ14が運転されているときには、負荷指令に基づいて燃料量および層高が操作され、燃料量は実際の蒸気温度と設定値との偏差がゼロとなるように操作される。さらに層高は実際の層温と設定値との偏差がゼロになるように操作される。この場合加算器78には制御器86からの信号が入力されないため、燃料量目標値108は制御器86からの信号によって補正されることなく加算器78に入力され、燃料量目標値108にしたがった燃料量指令値110によって石炭の供給量が操作されることになる。さらに、この場合層高の変化はわずかであるため、層温および蒸気温度の変化もわずかである。
【0038】
次に、図3に示すように、負荷指令を増加するための運転が行なわれると、燃料量設定値106、層高設定値114がともに高い値となると共に、条件判定器90から切替信号113が出力され、層温によっても燃料量を操作する系が形成される。これにより燃料供給ライン45への石炭の投入量が増大するとともに、火炉30内への流動媒体粒子44の投入量が増大する。低温の流動媒体粒子44が火炉30内に導入されることで層温が低下するが、層温の低下に伴って燃料量を増加する操作が実行されるため、燃料量の増大に伴って層温が許容範囲以下に下がるのが抑制される。さらに層高が徐々に増加することにより層温の低下も抑制される。さらに層温の低下が抑制されることで、蒸気タービン12に送給される蒸気の温度(主蒸気温度)が許容範囲以下に低下するのが抑制される。そして層高の増加とともに燃料量が増加し、層温が許容範囲内に維持される過程で、層温が設定値に到達すると、燃料量を増加するための操作が停止され、燃料量がほぼ一定の値に操作される。この後、層高がほぼ一定の値に操作され、層温と主蒸気温度がともに許容範囲内に維持され、発電プラントを安定に運転することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、負荷指令に基づいて燃料量を操作するとともに実際の蒸気温度と設定値との偏差をゼロに抑制するように燃料量を操作する系と、実際の層温と設定値との偏差がゼロとなるように層高を操作する系との間に関連性を持たせ、層温によっても燃料量を操作するようにしたため、層温と蒸気温度を協調して制御することができるとともに、層高操作による層温制御が困難になった場合でも、燃料量が層温によって制御され、層温の目標値とのずれを小さくすることができ、層温および蒸気温度を許容範囲内に制御することができる。また発電プラントにおいて負荷が変化して層高操作が行なわれた場合でも、層温によって燃料量が操作されるため、層温および蒸気温度を許容範囲内に維持することができ、プラントの安全運転が可能になるとともに、負荷変化速度の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す加圧流動層複合発電システムを制御するための制御装置のブロック構成図である。
【図2】加圧流動層複合発電システムの全体構成図である。
【図3】図2に示す加圧流動層複合発電システムの制御方法を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
10 蒸気タービン用発電機
12 蒸気タービン
14 加圧流動層ボイラ
16 流動媒体容器
22 ガスタービン
24 ガスタービン用発電機
28 圧力容器
30 火炉
40 伝熱管
42 流動層
44 流動媒体粒子
68 蒸気温度測定器
70 減算器
72 制御器
74 関数発生器
76、78 加算器
80 層温測定器
82 減算器
84 ゲイン器
86 制御器
88 切替器
90 条件判定器
92 制御器
94 加算器
96 関数発生器
98 層高測定器
100 減算器
102 制御器

Claims (6)

  1. 圧力容器内に収納された火炉と、火炉内に貯留されて燃料と空気および流動媒体粒子を含む層を形成する流動層と、火炉内に収納されて圧力容器外から水の供給を受け流動層の熱により蒸気を発生する伝熱管と、伝熱管からの蒸気によるエネルギーを回転エネルギーに変換する蒸気タービンと、蒸気タービンにより回転駆動される蒸気タービン用発電機と、流動層内の燃料の燃焼に伴う排気ガスを火炉から受けこの排気ガスによるエネルギーを回転エネルギーに変換するガスタービンと、ガスタービンにより回転駆動されるガスタービン用発電機と、伝熱管から発生する蒸気の温度を検出する蒸気温度検出手段と、火炉内の流動層の温度を検出する層温検出手段と、火炉内の流動層の高さを検出する層高検出手段と、負荷指令と蒸気温度検出手段の検出値に基づいて火炉内への燃料の供給量を操作する燃料供給量操作手段と、層温検出手段の検出値と層高検出手段の検出値に基づいて火炉内の流動層の高さを操作する層高操作手段と、層温検出手段の検出値に基づいて燃料供給量操作手段の操作量を補正する操作量補正手段とを備えている加圧流動層複合発電システム。
  2. 請求項1に記載の加圧流動層複合発電システムにおいて、前記操作量補正手段が、蒸気タービン用発電機またはガスタービン用発電機のうち少なくとも一方の発電機の発電電力が変化したことを条件に層温検出手段の検出値に基づいて燃料供給量操作手段の操作量を補正する操作量補正手段よりなることを特徴とする加圧流動層複合発電システム。
  3. 請求項1に記載の加圧流動層複合発電システムにおいて、前記操作量補正手段が、層温検出手段の検出値と設定値との偏差に応じて燃料供給量操作手段の操作量を補正する操作量補正手段よりなることを特徴とする加圧流動層複合発電システム。
  4. 請求項1に記載の加圧流動層複合発電システムにおいて、前記操作量補正手段が、蒸気タービン用発電機またはガスタービン用発電機のうち少なくとも一方の発電機の発電電力が変化したことを条件に層温検出手段の検出値と設定値との偏差に応じて燃料供給量操作手段の操作量を補正する操作量補正手段よりなることを特徴とする加圧流動層複合発電システム。
  5. 加圧流動層ボイラから発生する蒸気を蒸気タービンに送給し、蒸気タービンにより蒸気タービン用発電機を駆動し、加圧流動層ボイラから発生する燃焼排ガスをガスタービンに送給し、ガスタービンによりガスタービン用発電機を駆動するものにおいて、加圧流動層ボイラから発生する蒸気の温度と負荷指令に基づいて加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作し、加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて加圧流動層ボイラ内の流動層の高さを操作し、さらに、加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作するための操作量を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて補正することを特徴とする加圧流動層複合発電システムの制御方法。
  6. 加圧流動層ボイラから発生する蒸気を蒸気タービンに送給し、蒸気タービンにより蒸気タービン用発電機を駆動し、加圧流動層ボイラから発生する燃焼排ガスをガスタービンに送給し、ガスタービンによりガスタービン用発電機を駆動するものにおいて、加圧流動層ボイラから発生する蒸気の温度と負荷指令に基づいて加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作し、加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて加圧流動層ボイラ内の流動層の高さを操作し、さらに加圧流動層ボイラに供給する燃料量を操作するための操作量を加圧流動層ボイラ内の流動層の温度に基づいて補正してなることを特徴とする加圧流動層複合発電システムの制御装置。
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