JP3927549B2 - トラッキング誤差検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録媒体上に光を照射して得られる光スポットのトラッキング誤差を検出するトラッキング誤差検出装置に関する。
CD(Compact Disc)やDVD(Digital Video Disc)に代表されるような凹凸のピットで情報が記録されている光ディスクからトラッキング制御信号を得る方式として、近年位相差法と呼ばれる手法が用いられている。
かかる位相差法の一例として、特許文献1に示すようなものがある。
以下に、かかる特許文献1で示される従来のトラッキング誤差検出装置について図19を用いて説明する。
図19は、従来のトラッキング誤差検出装置の構成を示すブロック図である。
図19に示すように、従来のトラッキング誤差検出装置は、光スポットの反射光を受光する受光素子を備え、各受光素子の受光量に応じた光電流を出力するフォトディテクタ101と、フォトディテクタ101の光電流出力を電圧信号に変換する第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dと、第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dで得られた電圧信号から光スポットのトラッキング誤差に応じて互いに位相が変化する2つの信号系列を生成する信号生成器、すなわち第1及び第2の加算器103a、103bと、2つの信号系列から第1及び第2のデジタル信号系列を得る第1及び第2のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a、104bと、入力されたデジタル信号に対して補間処理を施す第1及び第2の補間フィルタ105a、105bと、第1及び第2の補間フィルタ105a、105bによって補間された第1及び第2のデジタル信号系列のゼロクロス点をそれぞれ検出する第1及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bと、第1のデジタル信号系列のゼロクロス点と第2のデジタル信号系列のゼロクロス点との位相差を検出する位相差検出回路107と、位相差検出回路107から出力される位相比較信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタ(LPF)108とを備える。なお、ここでは、フォトディテクタ101が、記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子101a、101b、101c、101dを備え、第1及び第2の加算器103a、103bが、フォトディテクタ101から出力される各受光素子の受光量に応じて生成された信号の内、対角に位置する受光素子の出力信号同士をそれぞれ加算する事によって2系列のデジタル信号を生成するものとする。また、ゼロクロス点とは、入力されたデジタル信号と、当該デジタル信号の平均値等から算出されるデジタル信号のセンターレベルとが交わる点をいう。
次に、かかる従来のトラッキング誤差検出装置の動作について説明する。
先ず、フォトディテクタ101において、光記録媒体(図示せず)のトラック上に光を照射して得られる光スポットの反射光を受光して、受光量に応じた光電流が出力される。
フォトディテクタ101の出力である光電流は、第1から第4の電流電圧変換回路102a、102b、102c、102dにより、各受光素子毎に電圧信号に変換され、第1の加算器103aにより第1及び第3の電流電圧回路102a、102cの出力が、第2の加算器103bにより第2及び第4の電流電圧回路102b、102dの出力がそれぞれ加算される。
そして、第1及び第2の加算器103a、103bから出力される信号は、第1及び第2のADC104a、104bによって各信号系列の離散化(サンプリング)が行なわれ、第1及び第2のデジタル信号系列に変換される。
その後、第1及び第2のADC104a、104bから出力されるデジタル信号は、補間フィルタ105a、105bに入力され、デジタル信号のサンプリングデータの間の補間データが求められた後、ゼロクロス点検出回路106a、106bにより、補間された2つのデータ系列の立ち上がり、あるいは立ち下がりにおけるゼロクロス点が検出される。なお、補間の方法としては、例えば、ナイキスト補間といった方法があり、また、2つのデータ系列の立ち上がり、あるいは立ち下がりにおけるゼロクロス点の検出方法としては、例えば、補間されたデータ系列における符号の変化点(+→−、あるいは−→+)を求める方法がある。
位相差検出回路107では、ゼロクロス点検出回路106a、106bから出力されるゼロクロス点の情報を用いて、第1及び第2の信号系列の波形におけるゼロクロス点間の距離が求められ、かかるゼロクロス点間の距離に基づいて位相比較信号が検出され、最終的にLPF108により帯域制限が行われてトラッキングサーボ制御に必要な帯域のトラッキング誤差信号が生成される。
次に、前記従来の位相差検出回路107の構成、及び動作について図20、図21を用いてさらに詳しく説明する。
図20は、従来の位相差検出回路107の構成を示すブロック図である。
図20において、位相差検出回路107は、位相差演算部201と、パルス生成部202と、データ更新部203とからなる。
位相差演算部201は、ゼロクロス点検出回路106a、106bにおいて検出されたゼロクロス情報を元に2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果としてデータ更新部203に順次出力する。
パルス生成部202は、位相比較に用いる各データ系列において、ゼロクロスする位置で、サンプリングクロック1クロック分のパルス信号をそれぞれ生成し、該生成した各データ系列に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号を位相比較終了パルスとして出力する。
データ更新部203は、パルス生成部202が出力する位相比較終了パルス毎に、位相差演算部201から順次出力される位相比較結果を用いて出力データを更新し、次の位相比較終了パルスが来るまで該出力データの出力レベルを保持する。
図21は、位相差検出回路107の動作を説明するための説明図であり、図21に示すように上から、第1のゼロクロス点検出回路106aから出力される第1の信号系列(位相比較入力A)、第2のゼロクロス点検出回路106bから出力される第2の信号系列(位相比較入力B)、パルス生成部202から出力される位相比較終了パルス、位相差検出回路11から出力される位相比較出力を示す。
なお、図21中の位相比較入力A及びBに用いられている、○印は第1あるいは第2のADC104a、104bにより求まったサンプリングデータを、△印は第1あるいは第2の補間フィルタ105a、105bにより求まった補間データ系列を、●印及び▲印は、サンプリングデータ系列及び補間データ系列から求めたゼロクロス点を示す。また、図21で説明する位相比較信号は、特定のトラック1本の近傍に注目したもので、位相差を求める2つのデータ系列の立ち下がりにおいて求めたものである。また、補間データの数はn=3としている。
ゼロクロス点検出回路106a、106bからの出力が位相差検出回路107に入力されると、位相差検出回路107では、位相差演算部201により、ゼロクロス点検出回路106a、106bにおいて検出されたゼロクロス点間の距離を求める演算が行なわれるとともに、パルス生成部202により、位相比較に用いる各データ系列(位相比較入力A及びB)がゼロクロスする位置で、サンプリングクロック1クロック分のパルス信号がそれぞれ生成され、該生成した各データ系列に対するパルス信号のうち、後に現れるパルス信号が位相比較終了パルスとして出力される(図21の位相比較終了パルス参照)。
そして、位相差検出回路107のデータ更新部203により、パルス生成部202から出力される位相比較終了パルス毎に、位相差演算部201から出力される位相比較結果を用いた出力データの更新がされるとともに、次の位相比較終了パルスが来るまで出力データの出力レベルが保持される(図21の位相比較出力参照)。
これにより、位相差検出回路107によって図21の位相比較出力に示すような位相比較信号が検出され、かかる位相比較信号に帯域制限を行って得られたトラッキング誤差信号は、特定のトラック1本の近傍に注目した場合にほぼ直線状の信号となる。そして、かかるトラッキング誤差信号を複数のトラックにわたって観測することにより、全体的には図22で示すようなトラック毎に繰り返されるほぼ鋸歯状の波形を得ることができる。
以上のように、従来のトラッキング誤差検出装置では、デジタル信号処理によりトラッキング誤差を検出できるので、アナログ信号処理によるトラッキング誤差検出では対応できなかった光記録再生装置の倍速化及び記録媒体の高密度化に対応することができるとともに、アナログ信号処理に関わる構成を大幅に削減することができ、光記録再生装置の小型化及び低コスト化が実現できる。
特開2001−67690号公報 特開昭63−181126号公報
しかしながら、前述した従来のトラッキング誤差検出装置では、第1及び第2のADC104a、104bによるAD変換をサンプリングレートを固定して行っていたため、CAV再生時には、ディスクの内側と外側で得られるトラッキング誤差信号の振幅が変動するという問題点を有していた。
即ち、CAV再生時にはディスクの内周側ではチャネルレートが遅く、ディスクの外周側ではチャネルレートが早くなるため、第1及び第2のADC104a、104bのサンプリングレートが固定された状態でAD変換を行なったのでは、同じ位相間隔内でサンプリングされるサンプリングデータの数がディスクの外周側に比べディスクの内周側の方が多くなってしまい、ディスクの内側と外側とで得られるトラッキング誤差信号の振幅に変動が生じることとなる。
図23は、CAV再生時に従来のトラッキング誤差検出装置により検出されるトラッキング誤差信号を示したものであり、図23(a)はディスクの内周側におけるトラッキング誤差信号を、図23(b)はディスクの外周側におけるトラッキング誤差信号を示す図である。
図23(a)に示すように、ディスクの内周側では、同じ位相間隔内でサンプリングされるサンプリングデータ数が多くなるため位相差検出回路107によりゼロクロス点間の距離で検出される位相差が大きくなり、トラッキング誤差信号の出力振幅が大きなものとなる。一方で、ディスクの外周側では、図23(b)に示すように、同じ位相間隔内でサンプリングされるサンプリングデータの数が少ないため位相差検出回路107によりゼロクロス点間の距離で検出される位相差が小さくなり、トラッキング誤差信号の出力振幅が小さくなってしまう。
また、前述した従来のトラッキング誤差検出装置においては、光記録再生装置の小型化及び低コスト化を実現するため、従来のトラッキング誤差検出装置が備える第1及び第2のADC104a、104bのビット分解能を、位相比較に必要最小限度のビット分解能としていた。そのため、第1及び第2のADC104a、104bに入力されるアナログ信号の振幅が、ディフェクト等により十分に得られない場合には、第1及び第2のADC104a、104bによるサンプリングが正しく行われないこととなり、位相差検出回路107が誤検出をする要因となっていた。
また、前述した従来のトラッキング誤差検出装置においては、第1及び第2のADC104a、104bに入力されるアナログ信号の電圧レベルが、ディフェクト等により変動した場合には、ゼロクロス点検出回路106a、106bにおいてゼロクロス点が正しく検出されず、位相差検出回路107において位相差を検出することができないといった問題点も有していた。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、ディスクをCAVで再生する場合や、再生するディスクに傷等が存在する場合であっても、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことができるトラッキング誤差検出装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子から成るフォトディテクタから出力される各受光素子の受光量に応じて生成された信号の内、対角に位置する受光素子の出力信号同士をそれぞれ加算する事によって得られた2系列のデジタル信号から、各系列の、デジタル信号と該デジタル信号のセンターレベルとが交わる点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路と、前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する位相差検出回路と、前記位相差検出回路から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタとを備えることを特徴とするものである。
また、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、前記位相差検出回路が、前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果として順次出力する位相差演算部と、前記2系列のデジタル信号がゼロクロスする位置でサンプリングクロック1クロック分のパルス信号をそれぞれ生成し、該生成した2系列のデジタル信号に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号を位相比較終了パルスとして出力するパルス生成部と、前記パルス生成部が出力する位相比較終了パルスにより、前記位相差演算部から順次出力される各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するデータ切替部とからなることを特徴とするものである。
また、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、前記2系列のデジタル信号の所定のカットオフ周波数以下の周波数を除去するハイパスフィルタをさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子から成るフォトディテクタから出力される各受光素子の受光量に応じて生成された4系列のデジタル信号から、各系列の、デジタル信号と該デジタル信号のセンターレベルとが交わる点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路と、前記4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する第1の位相差検出回路と、情報トラックの進行方向後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する第2の位相差検出回路と、前記第1及び第2の位相差検出回路の出力信号を加算する加算回路と、前記加算回路から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタとを備えることを特徴とするものである。
また、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、前記第1、第2の位相差検出回路が、前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果として順次出力する位相差演算部と、前記2系列のデジタル信号がゼロクロスする位置でサンプリングクロック1クロック分のパルス信号をそれぞれ生成し、該生成した2系列のデジタル信号に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号を位相比較終了パルスとして出力するパルス生成部と、前記パルス生成部が出力する位相比較終了パルスにより、前記位相差演算部から順次出力される各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するデータ切替部とからなることを特徴とするものである。
また、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、前記4系列のデジタル信号の所定のカットオフ周波数以下の周波数を除去するハイパスフィルタをさらに備えることを特徴とするものである。
以上説明したように、本発明によるトラッキング誤差検出装置は、記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子から成るフォトディテクタから出力される各受光素子の受光量に応じて生成された信号の内、対角に位置する受光素子の出力信号同士をそれぞれ加算する事によって得られた2系列のデジタル信号から、各系列の、デジタル信号と該デジタル信号のセンターレベルとが交わる点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路と、前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する位相差検出回路と、前記位相差検出回路から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタとを備えたことにより、ディスクの外周側と内周側とでチャネルレートが異なるCAV再生を行なった場合であっても、ディスクの内側と外側で得られるトラッキング誤差信号の振幅が変動することなく、CAV再生時におけるトラッキング誤差信号の線速依存を解消することが可能となる。
また、本発明によるトラッキング誤差検出装置は、記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子から成るフォトディテクタから出力される各受光素子の受光量に応じて生成された4系列のデジタル信号から、各系列の、デジタル信号と該デジタル信号のセンターレベルとが交わる点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路と、前記4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する第1の位相差検出回路と、前記4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、情報トラックの進行方向後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する第2の位相差検出回路と、前記第1及び第2の位相差検出回路の出力信号を加算する加算回路と、前記加算回路から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタとを備えたことにより、ディスクの外周側と内周側とでチャネルレートが異なるCAV再生を行なった場合であっても、ディスクの内側と外側で得られるトラッキング誤差信号の振幅が変動することなく、CAV再生時におけるトラッキング誤差信号の線速依存を解消することができるとともに、ディスクに刻まれたピットのピット深さに依存するオフセットの発生を防ぎ、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことを可能にする。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1において、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、フォトディテクタ101と、第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dと、2つの信号系列を生成する信号生成器である第1及び第2の加算器103a、103bと、第1及び第2のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a、104bと、第1及び第2の補間フィルタ105a、105bと、第1及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bと、位相差検出回路11と、ローパスフィルタ(LPF)108とからなる。なお、本発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置の位相差検出回路11以外の各構成要素は、図19を用いて前述した従来のトラッキング誤差検出装置と同じであるため、ここでは、同一の符号を付してその説明を省略する。
位相差検出回路11は、位相差演算部1と、パルス生成部2と、データ切替部3とからなる。
位相差演算部1は、ゼロクロス点検出回路106a、106bにおいて検出されたゼロクロス情報を元に2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果としてデータ切替部3に順次出力する。
パルス生成部2は、位相比較に用いる各データ系列において、ゼロクロスする位置で、サンプリングクロック1クロック分のパルス信号をそれぞれ生成し、該生成した各データ系列に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号を位相比較終了パルスとして出力する。
データ切替部3は、パルス生成部2が出力する位相比較終了パルスのタイミングで、位相差演算部1から出力される位相比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する。
次に、本発明による位相差検出回路11の動作について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1による位相差検出回路11の動作を説明するための説明図であり、図2に示すように上から、第1のゼロクロス点検出回路106aから出力される第1の信号系列(位相比較入力A)、第2のゼロクロス点検出回路106bから出力される第2の信号系列(位相比較入力B)、パルス生成部2から出力される位相比較終了パルス、位相差検出回路11から出力される位相比較出力を示す。
図2の位相比較入力A及びBに示す第1、及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bから出力される2系列の信号は、位相差検出回路11の位相差演算部1、及びパルス生成部2に入力され、位相差演算部1では、ゼロクロス点検出回路106a、106bにおいて検出されたゼロクロス情報を元に位相差Δ1、Δ2、Δ3が順次算出される。一方で、パルス生成部2では、位相比較に用いる各データ系列において、ゼロクロスする位置で、サンプリングクロック1クロック分のパルス信号がそれぞれ生成され、該生成した各データ系列に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号が位相比較終了パルスとして出力される(図2の位相比較終了パルス参照)。
その後、データ切替部3では、パルス生成部2が出力する位相比較終了パルスに基づいて、位相差演算部1から出力される位相比較結果がサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力される(図2の位相比較出力参照)。
そして、このように生成された位相比較出力は、最終的にLPF108により帯域制限が行われてトラッキングサーボ制御に必要な帯域のトラッキング誤差信号が生成される。
図3は、CAV再生時に本願発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置により検出されるトラッキング誤差信号を示したものであり、図3(a)はディスクの内周側におけるトラッキング誤差信号を、図3(b)はディスクの外周側におけるトラッキング誤差信号を示すものである。
図3に示すように、本発明による位相差検出回路11の各パルス毎の出力振幅は、同じ位相間隔内のサンプリング数が多いディスクの内周側の方が、同じ位相間隔内のサンプリング数が少ないディスクの外周側に比べ大きくなる。
そのため、かかる位相差検出回路11からの位相比較結果をLPF108により帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を生成した場合には、ディスクの内側と外側とで、等しい振幅を有するトラッキング誤差信号を得ることができ(図3中の振幅A、振幅B)、CAV再生時におけるトラッキング誤差信号の線速依存を解消することができる。
このように、本発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置によれば、ディスクの外周側と内周側とでチャネルレートが異なるCAV再生を行なった場合であっても、ディスクの内側と外側で得られるトラッキング誤差信号の振幅が変動することなく、CAV再生時におけるトラッキング誤差信号の線速依存を解消することが可能となる。
(実施の形態2)
以下に、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図4は本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、フォトディテクタ101と、電流電圧変換器102a〜102dと、第1及び第2の加算器103a、103bと、第1及び第2のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a、104bと、第1及び第2の補間フィルタ105a、105bと、第1及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bと、パルス幅検出回路21と、位相差検出回路22と、ローパスフィルタ(LPF)108とからなる。なお、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置のパルス幅検出回路21、及び位相差検出回路22以外の各構成要素は、図19を用いて前述した従来のトラッキング誤差検出装置と同じであるため、ここでは、同一の符号を付してその説明を省略する。
パルス幅検出回路21は、サンプリングデータのパルス幅を検出するものであり、第1及び第2のADC104a、104bから出力される各デジタル信号の “0”または“1”の連続する回数を検出するものである。
位相差検出回路22は、無効パルスキャンセル部4と、位相差演算部201と、パルス生成部202と、データ更新部203とからなる。なお、位相差検出回路22を構成する、位相差演算部201、パルス生成部202、及びデータ更新部203は、図20を用いて説明した前記従来の位相差検出回路107の位相差演算部201、パルス生成部202、及びデータ更新部203と同じものであるため、同一符号を付し、ここでは説明を省略する。
無効パルスキャンセル部4は、パルス幅検出回路21により検出されるH側のパルス幅が、所定の値以下である場合に、かかるパルスを無効パルスとして扱い、位相差演算部201において、かかるパルスでの位相比較を行なわないようにするものである。なお、無効パルスか否かの判断に用いる前記所定の値は、任意に設定できるものであり、所定の値を予め設定しておく他、第1及び第2のADC104a、104bのサンプリングレートの変化に合わせて切替るようにしてもよい。
次に、本発明によるパルス幅検出回路21、及び位相差検出回路22の動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置の無効パルスキャンセル部4の動作を説明するための説明図である。
第1及び第2のADC104a、104bに入力されるアナログ信号の振幅が、ディフェクト等により十分に得られない場合には、図5のサンプリングデータの2値化信号A、Bに示すように、当該アナログ信号の振幅が十分得られていない箇所において、パルスが発生したり、しなかったりすることがある。そして、このようなサンプリングデータの2値化信号A、Bを用いて位相差検出回路22により位相比較信号を検出した場合には、アナログ信号の振幅が十分得られていない箇所におけるパルスが正しくサンプリングされず、誤った位相比較信号が生成されることとなる。
そこで、本願発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置では、ディフェクト等により、第1及び第2のADC104a、104bに入力されるアナログ信号の振幅が十分に得られないパルスをキャンセルすべく、パルス幅検出回路21でサンプリングデータのパルス幅を検出し、位相差検出回路22の無効パルスキャンセル部4によって、該パルス幅検出回路21で検出されたH側のパルス幅が、所定の値以下のパルスである場合には、かかるパルスを無効パルスとして扱い、位相差演算部201において、かかるパルスでの位相比較を行なわないようにする。
即ち、位相差検出回路22では、ゼロクロス点検出回路106a、106bからの入力を受け、位相差演算部201が、ゼロクロス点検出回路106a、106bにおいて検出されたゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果として順次出力するとともに、パルス生成部202が図21に示すような位相比較終了パルスを生成する。なお、この時、無効パルスキャンセル部4は、パルス幅検出回路21により検出されるH側のパルス幅が所定の値以下である場合には、かかるパルスを無効パルスとして扱い、前記位相差演算部において、かかる無効パルスでの位相比較を行なわないようにする。
そして、位相差検出回路107のデータ更新部203では、パルス生成部202から出力される位相比較終了パルス毎に、位相差演算部201から出力される位相比較結果を用いた出力データの更新がなされるとともに、次の位相比較終了パルスが来るまで出力データの出力レベルが保持される。
図6は、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置により検出されるトラッキング誤差信号を説明するための説明図であり、図6(a)は無効パルスをキャンセルしなかった場合のトラッキング誤差信号を、図6(b)は無効パルスをキャンセルした場合のトラッキング誤差信号を示す図である。
図6(a)に示すように、無効パルスキャンセル部4によって無効パルスをキャンセルしない場合には、アナログ信号の振幅が十分得られていない箇所において誤った位相比較が行なわれ、当該箇所における位相差が誤検出されることとなる。そのため、最終的にLPF108による帯域制限をすることにより生成されるトラッキング誤差信号は、位相差検出回路22における誤検出の影響を受け、正確な信号を得ることができない。
一方で、図6(b)に示すように、無効パルスキャンセル部4によって無効パルスのキャンセルを行なった場合には、アナログ信号の振幅が十分得られなかった箇所における位相比較が行なわれることなく、直前の位相比較結果の値がデータ更新部203により保持されることとなり、位相差が誤検出されることによる影響を回避することができる。
次に、具体例について説明する。
例えば、DVDの記録符号として用いられている8−16変調符号の場合にチャネルレートを1Tとすると、第1及び第2のADC104a、104bから出力されるデジタル信号は3T〜14Tの記録パターンから構成されることとなる。かかるDVDでは記録密度を向上させるためにCDに比べて線記録密度を上げているため、記録符号における3T及び4Tのパターンにおける再生波形の振幅は符号間干渉により記録波長の長いパターンと比べて小さくなっており、ディフェクト等による振幅変動により影響をうけやすい。そのため、パルス幅検出回路21でサンプリングデータのパルス幅を検出し、位相差検出回路22の無効パルスキャンセル部4によって、該パルス幅検出回路21で検出されたパルス幅が、4T以下のパルス(3T及び4Tのパターン)をキャンセルし、位相差演算部201において、かかるパルスでの位相比較を行なわないようにする。なお、ここで、nT(nは1以上の整数)とは記録するデータの“0”または“1”の連続する回数がn回である事を意味する。
このように、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置によれば、パルス幅検出回路21でサンプリングデータのパルス幅を検出し、位相差検出回路22の無効パルスキャンセル部4によって、該パルス幅検出回路21で検出されたパルス幅が、所定の値以下のパルスである場合には、かかるパルスを無効パルスとして扱い、位相差演算部201において、かかるパルスでの位相比較を行なわないようにすることにより、第1及び第2のADC104a、104bに入力されるアナログ信号の振幅が、ディフェクト等により十分に得られなかった場合であっても、正確なトラッキング誤差信号を得ることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置では、無効パルスキャンセル部4により無効パルスがキャンセルされた場合には、データ更新部203が次の位相比較終了パルスが来るまで出力データの出力レベルを保持するものについて説明したが、無効パルスキャンセル部4によりキャンセルされた無効パルスのタイミングで、当該無効パルスの前或いは/及び後の位相差演算部201における複数の位相差比較結果の平均値を用いて、データ更新部203からの出力データを更新するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置では、無効パルスキャンセル部4が、パルス幅検出回路21により検出されるH側のパルス幅が、所定の値以下であるか否かを判断するものについて説明したが、無効パルスキャンセル部4が、パルス幅検出回路21により検出されるL側のパルス幅が所定の値以下であるか否かを判断するものや、パルス幅検出回路21により検出されるH側及びL側のパルス幅が所定の値以下であるか否かを判断するものであってもよい。
(実施の形態3)
以下に、本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図7は本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図7において、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、フォトディテクタ101と、電流電圧変換器102a〜102dと、第1及び第2の加算器103a、103bと、第1及び第2のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a、104bと、第1及び第2の補間フィルタ105a、105bと、第1及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bと、パルス幅検出回路21と、位相差検出回路31と、ローパスフィルタ(LPF)108とからなる。なお、本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置のパルス幅検出回路21、及び位相差検出回路31以外の構成要素は、図19を用いて前述した従来のトラッキング誤差検出装置と同じであるため、ここでは、同一の符号を付してその説明を省略する。
パルス幅検出回路21は、サンプリングデータのパルス幅を検出するものであり、前記実施の形態2で説明したパルス幅検出回路21と同様である。
位相差検出回路31は、位相差演算部1と、パルス生成部2と、無効パルスキャンセル部4と、データ切替部5とからなる。なお、位相差検出回路31を構成する、位相差演算部1、パルス生成部2、及び無効パルスキャンセル部4は、前記図1及び図4を用いて説明した前記実施の形態1及び2による位相差演算部1、パルス生成部2、及び無効パルスキャンセル部4と同様であるため、ここでは、同一の符号を付してその説明を省略する。
データ切替部5は、パルス生成部2が出力する位相比較終了パルスのタイミングで、位相差演算部1で生成した位相差比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するとともに、無効パルスキャンセル部4から位相差演算部1において無効パルスをキャンセルする旨の信号を受けた場合には、キャンセルされたパルスのタイミングで、一つ前の位相差演算部1における位相差比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する。
次に、本発明によるパルス幅検出回路21、及び位相差検出回路31の動作について説明する。
図8は、本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置により検出されるトラッキング誤差信号を説明するための説明図であり、図8(a)は無効パルスをキャンセルしなかった場合のトラッキング誤差信号を、図8(b)は無効パルスをキャンセルするとともに、キャンセルしたパルスのタイミングでの位相比較を行なわなかった場合のトラッキング誤差信号を、図8(c)は無効パルスをキャンセルするとともに、キャンセルしたパルスのタイミングで、一つ前の位相差演算部1における位相差比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力した場合のトラッキング誤差信号を示す図である。
図8(a)に示すように、無効パルスキャンセル部4によって無効パルスをキャンセルしない場合には、アナログ信号の振幅が十分得られていない箇所において誤った位相比較が行なわれ、当該箇所における位相差が誤検出されることとなる。そのため、LPF108による帯域制限をすることにより最終的に生成されるトラッキング誤差信号は、位相差検出回路22における誤検出の影響を受け、正確な信号を得ることができない。
また、図8(b)に示すように、無効パルスを無効パルスキャンセル部4によってキャンセルするとともに、キャンセルしたパルスのタイミングでの位相比較を行なわなかった場合には、位相差検出回路31から出力される位相比較出力の情報が少なくなるため、LPF108による帯域制限をすることにより最終的に生成されるトラッキング誤差信号の振幅が、アナログ信号の振幅が十分得られていない箇所において小さくなってしまう。
一方で、図8(c)に示すように、データ切替部5により、無効パルスをキャンセルするとともに、キャンセルしたパルスのタイミングで、一つ前の位相差演算部1における位相差比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力した場合には、位相差が誤検出されることによる影響を回避することができるとともに、アナログ信号の振幅が十分得られていない箇所におけるトラッキング誤差信号の振幅の劣化も防ぐことができる。
このように、本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置によれば、パルス幅検出回路21でサンプリングデータのパルス幅を検出し、位相差検出回路31の無効パルスキャンセル部4によって、該パルス幅検出回路21で検出されたパルス幅が、所定の値以下のパルスである場合には、かかるパルスを無効パルスとして扱い、位相差演算部1において、かかるパルスでの位相比較を行なわないようにするとともに、データ切替部5から、キャンセルされたパルスのタイミングで、一つ前の位相差演算部1における位相差比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力することにより、第1及び第2のADC104a、104bに入力されるアナログ信号の振幅が、ディフェクト等により十分に得られなかった場合であっても、正確なトラッキング誤差信号を得ることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置では、無効パルスキャンセル部4により無効パルスがキャンセルされた場合には、データ切替部5が、無効パルスキャンセル部4によりキャンセルされた無効パルスのタイミングで、一つ前の位相差演算部1における位相差比較結果をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するものについて説明したが、前記無効パルスのタイミングで、当該無効パルスの前或いは/及び後の位相差演算部1における複数の位相差比較結果の平均値をサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置では、本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置と同様に、無効パルスキャンセル部4が、パルス幅検出回路21により検出されるH側のパルス幅が、所定の値以下であるか否かを判断するものについて説明したが、無効パルスキャンセル部4が、パルス幅検出回路21により検出されるL側のパルス幅が所定の値以下であるか否かを判断するものや、パルス幅検出回路21により検出されるH側及びL側のパルス幅が所定の値以下であるか否かを判断するものであってもよい。
(実施の形態4)
以下に、本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図9は本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図9において、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、フォトディテクタ101と、電流電圧変換器102a〜102dと、第1及び第2の加算器103a、103bと、第1及び第2のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a、104bと、第1及び第2の補間フィルタ105a、105bと、第1及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bと、パルス幅検出回路21と、位相差検出回路31と、振幅検出回路41と、ローパスフィルタ(LPF)108とからなる。なお、本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置の振幅検出回路41以外の構成要素は、図7を用いて説明した本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置と同じであるため、ここでは、同一の符号を付してその説明を省略する。
振幅検出回路41は、第1及び第2のADC104a、104bから出力される各デジタル信号からエンベ信号を検出し、該エンベ信号の値が所定の閾値以下であるか否かに基づいて、位相差検出回路31の無効パルスキャンセル部4を動作させるか否かを知らせるゲート信号を生成して出力するものであり、振幅検出回路41は、エンベ信号の値が所定の閾値以下の場合には位相差検出回路31の無効パルスキャンセル部4を動作させる旨の信号を、エンベ信号の値が所定の閾値より大きい場合には無効パルスキャンセル部4を動作させないようにする旨の信号を出力するものとする。なお、振幅検出回路41が有する所定の閾値は、任意に設定できるものであり、前記所定の値は予め設定されたものである。
次に、本発明による振幅検出回路41の動作について説明する。
図10は、本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置の振幅検出回路41の動作を説明するための説明図であり、図10(a)は振幅検出回路41により検出されるエンベ信号を、図10(b)は振幅検出回路41から出力されるゲート信号を示す図である。
第1及び第2のADC104a、104bから出力される各デジタル信号は、振幅検出回路41に入力され、図10(a)に示すようなエンベ信号が検出される。そして、かかるエンベ信号は、図10(b)に示すように、所定の閾値と比較され、エンベ信号が所定の閾値以下の場合には入力信号が小信号振幅であると判断し、位相差検出回路31の無効パルスキャンセル部4を動作させる旨のHのゲート信号が出力される。一方で、エンベ信号の値が所定の閾値より大きい場合には入力信号が大信号振幅であると判断し、無効パルスキャンセル部4を動作させないようにする旨のLのゲート信号が出力される。
その後、振幅検出回路41から出力されたゲート信号は、位相差検出回路31の無効パルスキャンセル部4に入力され、ゲート信号がHの間にのみ無効パルスキャンセル部4が駆動し、パルス幅検出回路21で検出されたパルス幅の短いパルスを無効パルスとしてキャンセルする。
一方で、ゲート信号がLの間には、無効パルスキャンセル部4が駆動することはなく、無効パルスをキャンセルする必要が無いような信号振幅の状態が良い信号については、パルス幅検出回路21で検出されるパルス幅の短い場合であっても、当該パルスをキャンセルしない。
このように、本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置によれば、第1及び第2のADC104a、104bから出力される2系列のデジタル信号のエンベ信号を検出して、該エンベ信号の値が所定の閾値以下の場合にのみ前記無効パルスキャンセル部4を動作させる振幅検出回路41を備えたことにより、無効パルスをキャンセルする必要が無いような信号振幅の状態が良い信号については無効パルスキャンセル部4を動作させずに2系列のデジタル信号の位相比較を行うことができ、位相差検出回路31から多くの位相比較結果の情報を得ることができるため、結果として、トラッキング誤差検出装置で生成されるトラッキング誤差信号の精度を上げることができる。
(実施の形態5)
以下に、本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図11は本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図11において、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、フォトディテクタ101と、電流電圧変換器102a〜102dと、第1及び第2の加算器103a、103bと、第1及び第2のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a、104bと、第1及び第2のハイパスフィルタ(HPF)51a、51bと、第1及び第2の補間フィルタ105a、105bと、第1及び第2のゼロクロス点検出回路106a、106bと、位相差検出回路107と、ローパスフィルタ(LPF)108とからなる。なお、本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置のHPF51a、51b以外の構成要素は、図19を用いて前述した従来のトラッキング誤差検出装置と同じであるため、ここでは、同一の符号を付してその説明を省略する。
HPF51a、及び51bは、ADC104a、及び104bから出力される2系列のデジタル信号を入力とし、所定のカットオフ周波数以下の周波数を除去するものであり、ADC104a、及び104bに入力された信号が有する傷等による電圧レベル変動の除去を行なう。なお、HPF51a、及び51bが除去する所定のカットオフ周波数は、任意に設定することができ、ここでは、100K〜300KHzに設定するものとする。
次に、本発明によるHPF51a、51bの動作について説明する。
図12は、本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置によるHPFの動作を説明するための説明図であり、図12(a)はHPFを用いない場合のゼロクロス点検出回路への入力信号を、図12(b)はHPFを用いた場合のゼロクロス点検出回路への入力信号を示す図である。
図12(a)に示すように、ADC104a、104bに入力されるアナログ信号の電圧レベルがディフェクト等により変動している場合には、ゼロクロス点検出回路106a、106bにより当該箇所におけるゼロクロス点の検出を行うことができない。そのため、当該アナログ信号の電圧レベルがディフェクト等により変動している箇所においては、位相差検出回路107により位相比較が行われず、結果として、正確なトラッキング誤差信号を得ることができないこととなる。
そこで、本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置では、HPF51a、51bを設け、ADC104a、及び104bに入力されたアナログ信号が有するディフェクト等による電圧レベルの変動を除去する。
これにより、図12(b)に示すような、ゼロクロス点検出回路106a、106bへの入力信号を得ることができ、ゼロクロス点検出回路106a、106bによるゼロクロス点の検出を正しく行うことができるため、結果として、トラッキング誤差検出装置により、正確なトラッキング誤差信号の検出を行なうことができる。
このように、本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置によれば、ADC104a、及び104bに入力されたアナログ信号が有するディフェクト等による電圧レベル変動をHPF51a、51bによって除去することにより、ゼロクロス点検出回路106a、106bによるゼロクロス点の検出を正しく行うことができ、ディフェクト等により電圧レベルが変動した際にもトラッキング誤差信号を正しく検出することができる。
なお、本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置では、図19で示した従来のトラッキング誤差検出装置にHPF51a、51bを設けるものについて説明したが、この他にも、例えば、本発明の実施の形態1から4で説明したトラッキング誤差検出装置にHPF51a、51bを設ける構成としてもよい。
また、本発明の実施の形態1から5によるトラッキング誤差検出装置では、2つの信号系列を生成する信号生成器である第1及び第2の加算器により2系列のアナログ信号を生成後、第1及び第2のADC104a、104bによって2系列のデジタル信号を生成するものについて説明したが、位相差検出回路107に入力される2系列のデジタル信号の生成方式はこれに限られず、例えば、フォトディテクタ101からの各受光素子に対するアナログ信号をADC104によってデジタル信号に変換した後に、2系列の信号を生成するようにしてもよい。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図13は、本発明の実施の形態6によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図13において、本発明にかかるトラッキング誤差検出装置は、光スポットの反射光を受光する受光素子を備え、各受光素子の受光量に応じた光電流を出力するフォトディテクタ101と、フォトディテクタ101の光電流出力を電圧信号に変換する第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dと、第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dで得られた電圧信号から第1〜第4のデジタル信号系列を得る第1から第4のアナログ−デジタル変換器(ADC)104a〜104dと、入力されたデジタル信号に対して補間処理を施す第1から第4の補間フィルタ105a〜105dと、第1から第4の補間フィルタ105a〜105dによって補間された第1〜第4のデジタル信号系列のゼロクロス点をそれぞれ検出する第1から第4のゼロクロス点検出回路106a〜106dと、4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、所定の2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果を出力する第1及び第2の位相差検出回路11a、11bと、第1の位相差検出回路11aからの出力信号と第2の位相差検出回路11bからの出力信号とを加算する加算器109と、加算器109からの出力信号に対して帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタ(LPF)108とからなる。なお、ここでは、フォトディテクタ101が、記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子101a、101b、101c、101dを備え、この上に写像される情報トラックの延在する方向は図の矢印の示す方向であるものとする。また、ゼロクロス点とは、入力されたデジタル信号と、当該デジタル信号の平均値等から算出されるデジタル信号のセンターレベルとが交わる点をいう。
次に、第1及び第2の位相差検出回路11a、11bについてさらに詳細に説明する。
第1の位相差検出回路11aは、4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、ゼロクロス点検出回路106a、及び106bから出力される、情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するものであり、位相差演算部1aと、パルス生成部2aと、データ切替部3aとにより構成されている。
第2の位相差検出回路11bは、4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、ゼロクロス点検出回路106c、及び106dから出力される、情報トラックの進行方向後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するものであり、位相差演算部1bと、パルス生成部2bと、データ切替部3bとにより構成されている。
なお、位相差演算部1a、1bと、パルス生成部2a、2bと、データ切替部3a、3bは、前記実施の形態1において図1を用いて説明した位相差演算部1と、パルス生成部2と、データ切替部3にそれぞれ相当するものであるため、ここでは同一の符号を使って表現することによりその説明を省略する。
次に、位相差法を用いたトラッキング誤差信号の検出について図14を用いて説明する。
位相差法を用いたトラッキング誤差信号の検出では、ピット深さに依存してオフセットが発生することが知られている。
図14は、ピットの深さに依存してトラッキング誤差信号に生ずるオフセットの発生原理を示す図であり、図14(a)は、ピット深さがλ/4でレンズシフト無の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を、図14(b)は、ピット深さがλ/4でレンズシフト有の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を、図14(c)は、ピット深さがλ/4以外でレンズシフト無の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を、図14(d)は、ピット深さがλ/4以外でレンズシフト有の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を示すものである。
なお、フォトディテクタ101は第1から第4の受光素子101a,101b,101c,101dから構成され、この上に写像される情報トラックの延在する方向は図の矢印の示す方向である。
図14(a)、(b)に示すように、ピット深さがλ/4(ここで、λは光ビームの波長を示す)の場合には、第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力に位相差は生じないため、フォトディテクタ101のを構成する受光素子の対角同士の出力を加算することにより得られる(A+C)信号と(B+D)信号に現れる波形パターンは同じになり、たとえ図14(b)に示すようにレンズシフトが発生してフォトディテクタ上の光スポットが移動したとしても、光スポットがトラック中心上にあるときは(A+C)信号と(B+D)信号の間に発生する位相差は零となる。
これに対し、ピット深さがλ/4と異なる場合には、図14(c)、(d)に示すように、フォーカス状態に応じて変化する位相差が生じ、図14(c)に示すように、フォトディテクタ上の光スポットが移動していない時には、A〜Dの信号の信号振幅が変化しないために(A+C)信号と(B+D)信号に現れる波形パターンは、結果としてフォーカス状態に応じて変化する位相差の影響を受けず、トラッキング誤差信号は零になるが、図14(d)に示すように、レンズシフトによりフォトディテクタ上の光スポットが移動した時には、A〜Dの信号の信号振幅が変化するため、(A+C)信号と(B+D)信号に現れる波形パターンは、フォーカス状態に応じて変化する位相差の影響を受け、トラッキング誤差信号にオフセットが発生してしまう。
そのため、前記実施の形態1〜5で説明したトラッキング誤差検出装置では、ディスクに刻まれたピットのピット深さがλ/4と異なる際には正確にトラッキング誤差信号を検出するために、上記のオフセットをキャンセルするための制御回路を別途設けることが必要となってしまう。
そこで、本発明の実施の形態6によるトラッキング誤差検出装置では、情報トラックの移動する方向に対して前方、及び後方に位置する2つの受光素子の間、すなわち受光素子101aと101bの間、及び受光素子101cと101dの間には位相差が発生していないことに着目し、情報トラックの移動する方向に対して前方、及び後方に位置する2つの受光素子の間の位相差を用いてトラッキング誤差信号を検出するようにしている。
具体的には、図13に示すように、第1の位相差検出回路11aによって受光素子101aと101bの位相差を、第2の位相差検出回路11bによって受光素子101cと101dの位相差をそれぞれ検出し、加算器109によって第1の位相差検出回路11aの出力信号と第2の位相差検出回路11bの出力信号を加算した後、ローパスフィルタ108により加算器109から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得ることとした。
そして、このようにしてトラッキング誤差信号を検出すると、情報トラックの移動する方向に関して前後の受光素子の間、すなわち受光素子101a,101bと受光素子101c,101dの間の出力信号の位相差は影響しなくなり、対物レンズがトラッキング制御のために変位して、その結果光スポットがフォトディテクタ101上で変位してもトラッキング誤差検出のオフセットの変動を抑える事が可能となる。
このように、本発明の実施の形態6によるトラッキング誤差検出装置によれば、ディスクの外周側と内周側とでチャネルレートが異なるCAV再生を行なった場合であっても、ディスクの内側と外側で得られるトラッキング誤差信号の振幅が変動することなく、CAV再生時におけるトラッキング誤差信号の線速依存を解消することが可能となるとともに、ディスクに刻まれたピットのピット深さに依存するオフセットの発生を防ぎ、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことが可能になる。
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図15は、本発明の実施の形態7によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施の形態7によるトラッキング誤差検出装置は、図4で示した実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置におけるパルス幅検出回路21、及び位相差検出回路22を、フォトディテクタの情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号と、後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号に対してそれぞれ別途設けたものである。
これにより、第1から第4のADC104a〜104dに入力されるアナログ信号の振幅が、ディフェクト等により十分に得られなかった場合であっても、正確なトラッキング誤差信号を得ることが可能となるとともに、ディスクに刻まれたピットのピット深さに依存するオフセットの発生を防ぎ、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことが可能になる。
(実施の形態8)
次に、本発明の実施の形態8によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図16は、本発明の実施の形態8によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施の形態8によるトラッキング誤差検出装置は、図7で示した実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置におけるパルス幅検出回路21、及び位相差検出回路31を、フォトディテクタの情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号と、後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号に対してそれぞれ別途設けたものである。
これにより、第1から第4のADC104a〜104dに入力されるアナログ信号の振幅が、ディフェクト等により十分に得られなかった場合であっても、正確なトラッキング誤差信号を得ることが可能となるとともに、ディスクに刻まれたピットのピット深さに依存するオフセットの発生を防ぎ、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことが可能になる。
(実施の形態9)
次に、本発明の実施の形態9によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図17は、本発明の実施の形態9によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施の形態9によるトラッキング誤差検出装置は、図9で示した実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置におけるパルス幅検出回路21、位相差検出回路31、及び振幅検出回路41を、フォトディテクタの情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号と、後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号に対してそれぞれ別途設けたものである。
これにより、無効パルスをキャンセルする必要が無いような信号振幅の状態が良い信号については無効パルスキャンセル部4a、又は4bを動作させずに2系列のデジタル信号の位相比較を行うことができ、位相差検出回路31a、又は31bから多くの位相比較結果の情報を得ることができるため、結果として、トラッキング誤差検出装置で生成されるトラッキング誤差信号の精度を上げることができるとともに、ディスクに刻まれたピットのピット深さに依存するオフセットの発生を防ぎ、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことが可能になる。
(実施の形態10)
次に、本発明の実施の形態10によるトラッキング誤差検出装置について説明する。
図18は、本発明の実施の形態10によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施の形態10によるトラッキング誤差検出装置は、図11で示した実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置における第1及び第2のHPF51a、51b、及び位相差検出回路107を、フォトディテクタの情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号と、後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号に対してそれぞれ別途設けたものである。
これにより、第1から第4のゼロクロス点検出回路106a〜106dによるゼロクロス点の検出を正しく行うことができ、ディフェクト等により電圧レベルが変動した際にもトラッキング誤差信号を正しく検出することができるとともに、ディスクに刻まれたピットのピット深さに依存するオフセットの発生を防ぎ、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことが可能になる。
本発明のトラッキング誤差検出装置は、ディスクをCAVで再生する場合や、再生するディスクに傷等が存在する場合であっても、正確なトラッキング誤差信号の検出を行うことができるため、正確なトラッキング制御を行うための技術として有用である。
本発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1による位相差検出回路の動作を説明するための説明図である。 CAV再生時に本願発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置により検出されるディスクの内周側におけるトラッキング誤差信号を示す図である。 CAV再生時に本願発明の実施の形態1によるトラッキング誤差検出装置により検出されるディスクの外周側におけるトラッキング誤差信号を示す図である。 本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置の無効パルスキャンセル部4の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置において無効パルスをキャンセルしなかった場合のトラッキング誤差信号を示す図である。 本発明の実施の形態2によるトラッキング誤差検出装置において無効パルスをキャンセルした場合のトラッキング誤差信号を示す図である。 本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置において無効パルスをキャンセルしなかった場合のトラッキング誤差信号を示す図である。 本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置において無効パルスをキャンセルするとともに、キャンセルしたパルスのタイミングでの位相比較を行わなかった場合のトラッキング誤差信号を示す図である。 本発明の実施の形態3によるトラッキング誤差検出装置において無効パルスをキャンセルするとともに、キャンセルしたパルスのタイミングで、一つ前の位相比較結果を1クロック分のパルスで出力した場合のトラッキング誤差信号を示す図である。 本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置の振幅検出回路により検出されるエンベ信号を示す図である。 本発明の実施の形態4によるトラッキング誤差検出装置の振幅検出回路から出力されるゲート信号を示す図である。 本発明の実施の形態5によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 HPFを用いない場合のゼロクロス点検出回路への入力信号を示す図である。 HPFを用いた場合のゼロクロス点検出回路への入力信号を示す図である。 本発明の実施の形態6によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 ピット深さがλ/4でレンズシフト無の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を示す図である。 ピット深さがλ/4でレンズシフト有の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を示す図である。 ピット深さがλ/4以外でレンズシフト無の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を示す図である。 ピット深さがλ/4以外でレンズシフト有の場合の第1から第4の電流電圧変換器102a〜102dの出力を示す図である。 本発明の実施の形態7によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態8によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態9によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態10によるトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来のトラッキング誤差検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来の位相差検出回路の構成を示すブロック図である。 従来の位相差検出回路の動作を説明するための説明図である。 トラッキング誤差検出装置により検出されるトラッキング誤差信号の一例を示す図である。 CAV再生時に従来のトラッキング誤差検出装置により検出されるディスクの内周側におけるトラッキング誤差信号を示す図である。 CAV再生時に従来のトラッキング誤差検出装置により検出されるディスクの外周側におけるトラッキング誤差信号を示す図である。
符号の説明
1、201、1a、1b 位相差演算部
2、202、2a、2b パルス生成部
3、5、203、3a、3b データ切替部
4、4a、4b 無効パルスキャンセル部
11、22、31、107,11a、11b、22a、22b、31a、31b、107a、107b 位相差検出回路
21、21a、21b パルス幅検出回路
41、41a、41b 振幅検出回路
51a、51b、51c、51d ハイパスフィルタ(HPF)
101a、101b、101c、101d フォトディテクタ
102a、102b、102c、102d 電流電圧変換回路
103a、103b、109 加算器
104a、104b、104c、104d アナログ−デジタル変換器(ADC)
105a、105b、105c、105d 補間フィルタ
106a、106b、106c、106d ゼロクロス点検出回路
108 ローパスフィルタ(LPF)

Claims (6)

  1. 記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子から成るフォトディテクタから出力される各受光素子の受光量に応じて生成された信号の内、対角に位置する受光素子の出力信号同士をそれぞれ加算する事によって得られた2系列のデジタル信号から、各系列の、デジタル信号と該デジタル信号のセンターレベルとが交わる点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路と、
    前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する位相差検出回路と、
    前記位相差検出回路から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタとを備える、
    ことを特徴とするトラッキング誤差検出装置。
  2. 請求項1に記載のトラッキング誤差検出装置において、
    前記位相差検出回路は、
    前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果として順次出力する位相差演算部と、
    前記2系列のデジタル信号がゼロクロスする位置でサンプリングクロック1クロック分のパルス信号をそれぞれ生成し、該生成した2系列のデジタル信号に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号を位相比較終了パルスとして出力するパルス生成部と、
    前記パルス生成部が出力する位相比較終了パルスにより、前記位相差演算部から順次出力される各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するデータ切替部とからなる、
    ことを特徴とするトラッキング誤差検出装置。
  3. 請求項1又は請求項の何れかに記載のトラッキング誤差検出装置において、
    前記2系列のデジタル信号の所定のカットオフ周波数以下の周波数を除去するハイパスフィルタをさらに備える、
    ことを特徴とするトラッキング誤差検出装置。
  4. 記録媒体上に情報ピット列として記録された情報トラックの接線方向及び垂直方向に4分割された受光素子から成るフォトディテクタから出力される各受光素子の受光量に応じて生成された4系列のデジタル信号から、各系列の、デジタル信号と該デジタル信号のセンターレベルとが交わる点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路と、
    前記4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、情報トラックの進行方向前方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する第1の位相差検出回路と、
    前記4系列のデジタル信号のゼロクロス点の内、情報トラックの進行方向後方に位置する受光素子から得られる2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を用いて位相比較を行い、各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力する第2の位相差検出回路と、
    前記第1及び第2の位相差検出回路の出力信号を加算する加算回路と、
    前記加算回路から出力される信号に帯域制限を行ってトラッキング誤差信号を得るローパスフィルタとを備える、
    ことを特徴とするトラッキング誤差検出装置。
  5. 請求項に記載のトラッキング誤差検出装置において、
    前記第1、第2の位相差検出回路は、
    前記2系列のデジタル信号のゼロクロス点間の距離を演算し、位相比較結果として順次出力する位相差演算部と、
    前記2系列のデジタル信号がゼロクロスする位置でサンプリングクロック1クロック分のパルス信号をそれぞれ生成し、該生成した2系列のデジタル信号に対するパルス信号のうち、位相比較を行なうポイントにおいて後に現れるパルス信号を位相比較終了パルスとして出力するパルス生成部と、
    前記パルス生成部が出力する位相比較終了パルスにより、前記位相差演算部から順次出力される各ゼロクロス点間での位相比較結果をそれぞれサンプリングクロック1クロック分のパルスで出力するデータ切替部とからなる、
    ことを特徴とするトラッキング誤差検出装置。
  6. 請求項4又は請求項の何れかに記載のトラッキング誤差検出装置において、
    前記4系列のデジタル信号の所定のカットオフ周波数以下の周波数を除去するハイパスフィルタをさらに備える、
    ことを特徴とするトラッキング誤差検出装置。
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