JPH10340463A - 光ピックアップのトラッキング制御装置 - Google Patents

光ピックアップのトラッキング制御装置

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JPH10340463A
JPH10340463A JP14681497A JP14681497A JPH10340463A JP H10340463 A JPH10340463 A JP H10340463A JP 14681497 A JP14681497 A JP 14681497A JP 14681497 A JP14681497 A JP 14681497A JP H10340463 A JPH10340463 A JP H10340463A
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pulse
gate
input
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JP14681497A
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Mitsuhiro Hayashi
満博 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトディテクタで検出した信号に混入した
グリッチによって、位相差法により生成されたトラッキ
ングエラー信号が大きく乱されるのを防止する。 【解決手段】 フォトディテクタ2からの二つの光電流
信号は、電流電圧変換回路7で電圧信号に変換され、2
値化回路8で2値化された後、パルス出力手段9に入力
される。パルス出力手段9は、NOTゲート91a、9
1b、RSフリップフロップ90a、90b、NORゲ
ート93a、93bによって構成され、2値化回路8か
らの二つの信号の何れか一方の論理レベルが変化した時
点を起点とし、この信号が元の論理レベルに戻った時
点、あるいは他方の信号の論理レベルが変化した時点の
いずれか早い方の時点を終点とする時間幅のパルスを出
力する。得られた二つの出力パルスを、差分検出器1
1、およびローパスフィルタ12に通すことによってト
ラッキングエラー信号が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録担体から光学
的に情報を再生する光ピックアップのトラッキング制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、CD(compact disc)やDVD
(digital video(versatile) disc )のように、凹凸の
ピットで情報が記録されている光ディスクから、トラッ
キング制御信号を得る手法として、位相差法(あるいは
DPD(differential phase detection)法)が注目さ
れている。
【0003】この手法は、例えば特公平7−10505
2号公報にも述べられているように、光ディスクに照射
された光ビームがピット上を通過する際、光ビームがピ
ットの中心からずれると、受光素子上のピットの写像
(回折パターン)が変化することを利用したものであ
る。受光素子をピットの写像のトラックの長さ方向に分
割して、それぞれの受光光量に応じた出力信号レベルを
見ると、その変化の仕方は光ビームのピット中心からの
ずれの方向と量に応じて異なったものとなる。そこで、
この受光素子の出力を所定のレベルで2値化した後、そ
の2値化した信号のどちらが先に変化したか、およびレ
ベル変化の時間差を見ることで、先の光ビームのずれの
方向と量を示すトラッキングエラー信号を得ることがで
きる。
【0004】以下に、この時間差(位相差)を検出して
トラッキングエラー信号を生成する位相差法の従来例
を、図14から図20を用いて説明する。なお、以下の
説明は、上記公報に基づいたものであるが、符号は上記
公報とは異なっている。
【0005】図14に示すように、上記光ピックアップ
は、光源101、光分割器102および対物レンズ10
4から構成されている。半導体レーザのような上記光源
101から出射された光は、光分割器102の第1の面
103で反射された後、対物レンズ104によって記録
担体105の情報記録面105aに微小スポットとして
集光される。そして、上記記録担体105の情報記録面
105aによって反射された反射光は、再び対物レンズ
104を通り、光分割器102の第1の面103を通過
した後、第2の面106の一部に設けられた回折構造体
107により回折されてその方向を変え、第1の面10
3と第2の面106で全反射しながら、光検出器108
に入射する。
【0006】ここで、図15に示すように、上記回折構
造体107は、領域109、110、111の3つの領
域に分割されており、これらの各領域で回折された光
は、光検出器108の分割された受光部112と11
3、114、115におのおの到達する。上記回折構造
体107の領域110と111との分割線は、記録担体
105上の情報トラックと平行に設けられており、受光
部114および115は、情報トラックの分割されたフ
ァーフィールドパターンにおける光強度分布を、おのお
の光電検出する。
【0007】つぎに、光スポットが情報ピット上を通過
するときのファーフィールドパターンの変化の様子は、
図16のとおりである。図16(a)は、情報ピット1
25の列(情報トラック)の中心軸に対し、光スポット
124が右側にずれた場合、図16(b)は、情報トラ
ックと光スポット124の位置が一致した場合、図16
(c)は、情報トラックの中心軸に対し、光スポット1
24が左側にずれた場合である。また、各図において、
X、X’、X''、は、記録担体105の情報記録面10
5a上の情報ピット125と光スポット124の位置関
係を示しており、Y、Y’、Y''、は、その時のファー
フィールドパターンを示している。ここで、情報ピット
125の深さはλ/5であり、ファーフィールドパター
ンの暗部を斜線部で示した。
【0008】そして、光スポット124が情報ピット1
25の中央を通過する場合には(図16(b))、ファ
ーフィールドパターンは左右対称のまま変化している。
これに対して、光スポット124が情報ピット125の
中央からずれて通過する場合には(図16(a)、
(c))、ファーフィールドパターンの左右の対称性は
崩れ、変化の仕方に時間差(位相差)が生じている。
【0009】以上のことから、左右の光量を受光部11
4、115で電気信号に変え、この時間差を検出する信
号処理を行うことにより、トラッキングエラー信号を得
ることができる。
【0010】上記特公平7−105052号公報には、
図17に示す回路構成が、トラッキングエラー信号を得
るためのものとして示されている。そして、光スポット
124が情報トラック上を右側から左側へ横断しなが
ら、すなわち、図16(a)の状態から、図16(b)
の状態、そして、図16(c)の状態へと変化しながら
情報ピット上を通過していくときの回路各部(図17中
の(ア)〜(ク))の信号波形は、図18に示すように
なる。
【0011】ここで、図17に示したトラッキングエラ
ー信号検出回路の動作を説明する。まず、受光部11
4、115で検出された電気信号(光電流)は、電流電
圧変換器116、117によって電圧信号に変換され、
信号(ア)、(イ)となる。これらを2値化回路11
8、119に通すと、信号(ウ)、(エ)が得られる。
そして、これらの信号の立ち上がりあるいは立ち下がり
の時間差(位相差)を検出することで、上述したトラッ
キングエラーが検出できる。ここでは、立ち下がりの時
間差を、D型フリップフロップ120、121を用いて
検出し、時間差パルス(オ)、(カ)を得ている。
【0012】つづいて、検出された時間差パルス
(オ)、(カ)は、差分検出器122によって、パルス
幅変調信号(キ)に変換される。そして、得られたパル
ス幅変調信号(キ)をローパスフィルタ(LPF)12
3に通すことによって、アナログのトラッキングエラー
信号(ク)を得ている。
【0013】なお、図18の左右端近くに示されている
ように、光スポットが情報ピット列の中央からずれて通
過する場合、受光部114、115からの信号(ア)、
(イ)には、時間差(位相差)があるだけでなく、周波
数(変化の頻度)も異なることがある。これによる時間
差(位相差)の誤検出を防ぐために、時間差(位相差)
の検出にD型フリップフロップ120、121が用いら
れている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17
に示した回路構成では、以下に説明するように、極めて
限定された状態でしか、時間差である位相差の誤検出を
防止できないという問題が生ずる。
【0015】図17に示した回路構成において、位相差
が誤検出されないのは、図18に示されたような状態、
すなわち、信号(ウ)、(エ)の一方がローレベルであ
るときに、他方が変化した場合に限られる。このとき確
かに信号(オ)、(カ)には、時間差(位相差)の誤検
出はない。
【0016】しかし、信号(ウ)、(エ)の一方がハイ
レベルであるときに、他方が変化した場合には、時間差
として検出され、誤ったトラッキングエラー信号が生成
されてしまう。
【0017】例えば、図19に示すように、ディスクの
傷や外来性のノイズ、あるいは隣接トラック上の情報ピ
ットの影響等により、受光部114、115から電流電
圧変換器116、117を経た信号(ア)、(イ)の波
形に、破線円で囲んだような微小な異常が生じることが
ある。このような微小な異常を含んだ信号(ア)、
(イ)が2値化回路118、119を通ると、信号
(ウ)、(エ)の波形の中に矢印で示したようなグリッ
チが生じる。そして、グリッチを含んだ信号(ウ)、
(エ)が、時間差を検出するD型フリップフロップ12
0、121に入力されると、時間差パルス(オ)、
(カ)は、矢印で示したように破線で示した本来の位置
から大きく拡大され、その幅がグリッチよりもはるかに
大きなものとなり得る。その結果、ローパスフィルタ
(LPF)123を経て得られたトラッキングエラー信
号(ク)の振幅も、図示されるように大きく狂わされて
しまう。
【0018】さらに、この問題が特に大きく影響するの
が、光スポットが情報ピット列の上を正しく追従してい
る(オントラック状態)時に、上記の信号異常が発生し
た場合である。
【0019】そこで、オントラック状態である、図19
の中央部付近を参照すれば、2値化信号(ウ)、(エ)
は、元来全く同じ位相で変化するので、立ち上がりと立
ち下がりにおいて時間差は無く、信号(オ)、(カ)に
時間差パルスが生じないので、トラッキングエラー信号
(ク)はゼロを維持している。
【0020】しかし、図20に示すように、上述したよ
うな原因で微小な異常が生じたため、時間差(位相差)
を検出するための元信号である信号(ウ)、(エ)にグ
リッチが生じると、これらの位相が完全に一致していて
も、時間差(位相差)パルス(オ)、(カ)には、グリ
ッチ発生の時点(矢印)から、グリッチ自体の幅より
も、はるかに幅の広いパルスが生じてしまう。これによ
り、トラッキングエラー信号(ク)が大きく乱される結
果となる。
【0021】したがって、オントラック状態にあれば、
トラッキングエラー信号は本来ゼロでなければならない
が、上記のような理由により信号(ウ)、(エ)の波形
にグリッチが生じると、偽の大きなトラッキングエラー
信号が生成されてしまう。そして、オントラック状態に
あった光スポットは、この偽の大きなトラッキングエラ
ー信号により誤った制御を加えられて大きく振られ、場
合によってはトラックを外れてしまう。その結果、情報
の正しい再生が妨げられることになる。
【0022】上述した問題は、図17に示した回路構成
が、二つの信号(ウ)、(エ)のレベルが変化する立ち
下がりのエッジを利用して、二つの信号の時間差情報を
取り出すために起こるものである。すなわち、エッジの
情報を利用するため、ノイズによるグリッチの立ち下が
りを正しい情報と誤認してしまうことに原因がある。
【0023】そこで、上述したような図17に示した回
路構成の有する問題を解消した、トラッキングエラー信
号を得るための信号処理の回路構成として、例えば本発
明の前提となる技術についての説明図である図21に示
すものがある。そして、光スポットが情報トラック上を
右側から左側へ横断しながら、すなわち、図16(a)
の状態から、図16(b)の状態、そして、図16
(c)の状態へと変化しながら情報ピット上を通過して
いくときの回路各部(図21中の(ア)〜(ク))の信
号波形は、図22に示すようになる。
【0024】図21に示した回路構成は、2値化された
二つの信号の立ち下がりの時間差を、ハイ/ローのレベ
ル情報のみでトラッキングエラー信号を検出するため
に、ほぼ同一の構成を有する二つのトラッキングエラー
信号生成回路210a、210bを備えている。上記ト
ラッキングエラー信号生成回路210aは、三つのNO
Tゲート214a、215a、215b、二つのNOR
ゲート216aと216bで構成されるRSフリップフ
ロップ、排他的論理和217aとからなり、二つの入力
部と、一つの出力部を有している。同様に、上記トラッ
キングエラー信号生成回路210bは、三つのNOTゲ
ート214b、215c、215d、二つのNORゲー
ト216cと216dで構成されるRSフリップフロッ
プ、排他的論理和217bとからなり、二つの入力部
と、一つの出力部を有している。
【0025】ここで、図21の回路の動作を説明する。
【0026】まず、受光部201a、201bによって
変換された光電流は、電流電圧変換器202a、202
bによって電圧信号に変換され、信号(ア)、(イ)と
なる。つぎに、得られた信号(ア)、(イ)を2値化回
路203a、203bに通すと信号(ウ)、(エ)が得
られる。つづいて、2値化信号(ウ)、(エ)をトラッ
キングエラー信号生成回路210a、210bに入力す
ると、その出力は排他的論理和217a、217bよ
り、信号(ウ)、(エ)の立ち下がりの時間差(位相
差)を示す時間差パルス信号(オ)、(カ)が得られ
る。
【0027】図21に示した回路構成は、二つの2値化
された信号の立ち上がりあるいは立ち下がりの時間差
を、ハイ/ローのレベル情報のみから得ている。このた
め、図17に示した回路構成と違い、レベルの立ち上が
りや立ち下がりのエッジの情報を使わないため、図22
に示すように、グリッチの混入によるレベル変化の誤検
出を防止することができる。
【0028】しかしながら、トラッキングエラー信号生
成回路210a、210bに排他的論理和217a、2
17bを使っているために、排他的論理和217a、2
17bの二つの入力信号が、ほぼ同時に変化した場合、
トラッキングエラー信号生成回路210a、210bの
出力として、排他的論理和217a、217bからパル
ス状の出力が出る可能性がある。
【0029】つまり、排他的論理和217a、217b
への二つの入力は、一方が2値化された信号(あるいは
その反転)で、もう一方がRSフリップフロップを通っ
た信号なので、少しの時間差が生じる。この排他的論理
和217a、217bへの二つの入力の間の時間差のた
め、信号のレベルが変化する時には、その時間差の幅の
パルスが必ず発生することになる。したがって、図23
に示すように、オントラック状態であって、2値化信号
(ウ)、(エ)が全く同じ位相で変化する場合であって
も、このトラッキングエラー信号生成回路210a、2
10bの内部で生じる時間差のために、信号(オ)、
(カ)に点線で示したような、不要なパルスが多数出て
しまう。
【0030】そして、このRSフリップフロップの遅延
時間は回路によってまちまちであり、それゆえ、信号
(オ)、(カ)では、同時刻のパルスであっても、その
立ち上がりと立ち下がり、およびパルス幅は、必ずしも
一致しない。したがって、このような信号(オ)、
(カ)を差分検出器204により差分して得られるパル
ス信号(キ)には、実線のパルスは必ず出てくるが、点
線のパルスが必ず出るとは限らず、さらに、上に出るか
下に出るかも不明である。そして、そのようなパルス信
号(キ)をローパスフィルタ205に通すので、得られ
るトラッキングエラー信号(ク)には、実線の波形は必
ず出てくるが、点線の波形が出てくるかどうかは不明で
ある。よって、トラッキングエラー信号(ク)に、不要
なパルスの影響が出る可能性があるため、トラッキング
サーボ制御の精度が悪くなることは避けられない。
【0031】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、フォトディテクタによる
検出信号から、位相差法によりトラッキングエラー信号
を生成するときに、検出信号に混入したグリッチによる
トラッキングエラー信号に対する影響を最小限に抑制す
ることによって、安定したトラッキングサーボ制御を行
うことができる光ピックアップのトラッキング制御装置
を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1の光ピックアッ
プのトラッキング制御装置は、上記の課題を解決するた
めに、記録担体の情報トラックのファーフィールドパタ
ーンを少なくとも二つの領域に分割し、それぞれの光量
を対応する受光素子によって検出して光電変換し、得ら
れたそれぞれの電流信号を電圧信号に変換し、該それぞ
れの電圧信号を第1のレベルと第2のレベルの二つの電
圧レベルに2値化し、該それぞれの2値化した信号の時
間差を基にトラッキング制御を行う光ピックアップのト
ラッキング制御装置において、上記の2値化された信号
のレベル情報に基づいて、該2値化された信号の立ち上
がりあるいは立ち下がりの時間差に相当するパルス信号
のみを出力するパルス出力手段が設けられていることを
特徴としている。
【0033】上記の構成により、ディスクの傷や外乱性
のノイズ等によるグリッチの影響を拡大することがな
い。また、本発明の前提となる技術についての説明図で
ある図21に示した回路構成のように、不必要なパルス
を発生させない。
【0034】これにより、フォトディテクタによる検出
信号から、位相差法によりトラッキングエラー信号を生
成するときに、検出信号に混入したグリッチによるトラ
ッキングエラー信号に対する影響を最小限に抑制するこ
とができるため、トラッキングサーボ制御の精度を大幅
に上げることができる。よって、安定したトラッキング
サーボ制御を行うことができる光ピックアップのトラッ
キング制御装置を提供することができる。
【0035】請求項2の光ピックアップのトラッキング
制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項1の
構成に加えて、上記パルス出力手段は、上記の2値化さ
れた二つの信号の一方が第1のレベルから第2のレベル
ヘ変化した時点を起点とし、該一方の信号が第1のレベ
ルに復帰した時点、あるいは該2値化した二つの信号の
他方が第1のレベルから第2のレベルヘ変化した時点の
いずれか早い方の時点を終点とする時間幅を有するパル
ス信号を、該2値化された二つの信号のうち、どちらが
先に第1のレベルから第2のレベルヘ変化したかを示す
信号線に出力することを特徴としている。
【0036】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、二つの2値化された信号の時間差(位相
差)を検出するために、二つの2値化された信号の立ち
上がりや立ち下がりのエッジの情報に基づくのではな
く、信号のハイ/ローのレベル情報に基づいて時間差を
検出することができる。
【0037】これにより、時間差(位相差)の検出の元
となるフォトディテクタ素子によって変換された光電流
信号に、ディスクの傷や外乱性のノイズ、あるいは隣接
トラック上のピットの影響などによってグリッチが発生
したとしても、時間差(位相差)の誤検出はグリッチの
幅だけに抑えることができる。
【0038】請求項3の光ピックアップのトラッキング
制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項1ま
たは2の構成に加えて、上記パルス出力手段は、必要に
応じてパルスの出力を停止するミューティング手段を有
することを特徴としている。
【0039】上記の構成により、請求項1または2の構
成による作用に加えて、トラッキングエラー信号自体が
無意味である場合に、その出力を停止する、いわゆるミ
ューティング動作が可能となる。
【0040】これにより、例えば、フォーカスサーボの
引き込みが未完了である場合などでは、トラッキングエ
ラー信号が無意味であるために、その出力を停止するこ
とによって、パルス出力手段の後に続く回路などの不要
な動作を抑制することができる。
【0041】請求項4の光ピックアップのトラッキング
制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項2ま
たは3の構成に加えて、上記パルス出力手段は、上記の
2値化された二つの2値化信号である第1入力信号と第
2入力信号を入力信号として第1出力パルスを取り出す
第1のパルス生成手段と、該第1入力信号と該第2入力
信号を入力信号として第2出力パルスを取り出す第2の
パルス生成手段からなり、上記第1のパルス生成手段
が、第1のNOTゲートと、第1のRSフリップフロッ
プと、第1のNORゲートとからなるとともに、上記第
1のNOTゲートにより反転された上記第1入力信号の
反転信号を、上記第1のRSフリップフロップのセット
入力にいれ、上記第2入力信号を、該第1のRSフリッ
プフロップのリセット入力にいれ、該第1のRSフリッ
プフロップの正転出力と、該第1入力信号の反転信号
と、該第2入力信号とを上記第1のNORゲートにいれ
ることによって、該第1のNORゲートの出力から第1
出力パルスを取り出し、かつ、上記第2のパルス生成手
段が、第2のNOTゲートと、第2のRSフリップフロ
ップと、第2のNORゲートとからなるとともに、上記
第2のNOTゲートにより反転された上記第2入力信号
の反転信号を、上記第2のRSフリップフロップのセッ
ト入力にいれ、上記第1入力信号を、該第2のRSフリ
ップフロップのリセット入力にいれ、該第2のRSフリ
ップフロップの正転出力と、該第2入力信号の反転信号
と、該第1入力信号とを上記第2のNORゲートにいれ
ることによって、該第2のNORゲートの出力から第2
出力パルスを取り出すことを特徴としている。
【0042】上記の構成により、請求項2または3の構
成による作用に加えて、上記パルス出力手段は、二つの
2値化された信号の時間差を、信号の立ち上がりや立ち
下がりのエッジの情報ではなく、レベル情報によって信
号の立ち下がりを検出することができる。言い換えれ
ば、上記パルス出力手段は、第1のパルス生成手段と第
2のパルス生成手段によって、つぎの二つの状態におい
て、時間差パルスを発生することができる。
【0043】 第1の入力信号と第2の入力信号がと
もに第1のレベルであって、第2の入力信号が第2のレ
ベルになってから、第1の入力信号が第2のレベルにな
るまでのパルス。
【0044】 第1の入力信号と第2の入力信号がと
もに第1のレベルであって、第1の入力信号が第2のレ
ベルになってから、第2の入力信号が第2のレベルにな
るまでのパルス。
【0045】これにより、フォトディテクタによる検出
信号から、位相差法によりトラッキングエラー信号を生
成するときに、ディスクの傷や外乱性のノイズ等によ
り、検出信号に混入したグリッチによるトラッキングエ
ラー信号に対する影響を、最小限であるグリッチ分だけ
に抑制することができる。したがって、高精度かつ安定
したトラッキングサーボ制御を行うことができる。
【0046】また、別段新たな素子・要素を付加するこ
となく、第1のパルス生成手段の第1のNORゲート
と、第2のパルス生成手段の第2のNORゲートの入力
数を四つに増し、必要に応じて論理「L」レベルにする
だけで、一時出力を停止するミューティング機能を持た
せることができ、後に続く回路などの不要な動作を抑制
することができる。
【0047】請求項5の光ピックアップのトラッキング
制御装置は、上記の課題を解決するために、請求項2ま
たは3の構成に加えて、上記パルス出力手段は、上記の
2値化された二つの2値化信号である第1入力信号と第
2入力信号を入力信号として第1出力パルスと第3出力
パルスを取り出す第1のパルス生成手段と、該第1入力
信号と該第2入力信号を入力信号として第2出力パルス
と第4出力パルスを取り出す第2のパルス生成手段から
なり、上記第1のパルス生成手段が、第1のNOTゲー
トと、第1のRSフリップフロップと、第1のNORゲ
ートおよび第3のNORゲートとからなるとともに、上
記第1のNOTゲートにより反転された上記第1入力信
号の反転信号を、上記第1のRSフリップフロップのセ
ット入力にいれ、上記第2入力信号を、該第1のRSフ
リップフロップのリセット入力にいれ、該第1のRSフ
リップフロップの正転出力と、該第1入力信号の反転信
号と、該第2入力信号とを上記第1のNORゲートにい
れることによって、該第1のNORゲートの出力から第
1出力パルスを取り出し、また、該第1のRSフリップ
フロップの反転出力と、該第1入力信号の反転信号と、
該第2入力信号とを上記第3のNORゲートにいれるこ
とによって、該第3のNORゲートの出力から第3出力
パルスを取り出し、かつ、上記第2のパルス生成手段
が、第2のNOTゲートと、第2のRSフリップフロッ
プと、第2のNORゲートおよび第4のNORゲートと
からなるとともに、上記第2のNOTゲートにより反転
された上記第2入力信号の反転信号を、上記第2のRS
フリップフロップのセット入力にいれ、上記第1入力信
号を、該第2のRSフリップフロップのリセット入力に
いれ、該第2のRSフリップフロップの正転出力と、該
第2入力信号の反転信号と、該第1入力信号とを上記第
2のNORゲートにいれることによって、該第2のNO
Rゲートの出力から第2出力パルスを取り出し、また、
該第2のRSフリップフロップの反転出力と、該第2入
力信号の反転信号と、該第1入力信号とを上記第4のN
ORゲートにいれることによって、該第4のNORゲー
トの出力から第4出力パルスを取り出すことを特徴とし
ている。
【0048】上記の構成により、請求項2または3の構
成による作用に加えて、上記パルス出力手段は、二つの
2値化された信号の時間差を、信号の立ち上がりや立ち
下がりのエッジの情報ではなく、レベル情報によって信
号の立ち上がりおよび立ち下がりを検出することができ
る。言い換えれば、上記パルス出力手段は、第1のパル
ス生成手段と第2のパルス生成手段によって、つぎの四
つの状態において、時間差パルスを発生することができ
る。
【0049】 第1の入力信号と第2の入力信号がと
もに第1のレベルであって、第2の入力信号が第2のレ
ベルになってから、第1の入力信号が第2のレベルにな
るまでのパルス。
【0050】 第1の入力信号と第2の入力信号がと
もに第1のレベルであって、第1の入力信号が第2のレ
ベルになってから、第2の入力信号が第2のレベルにな
るまでのパルス。
【0051】 第1の入力信号と第2の入力信号がと
もに第2のレベルであって、第2の入力信号が第1のレ
ベルになってから、第1の入力信号が第1のレベルにな
るまでのパルス。
【0052】 第1の入力信号と第2の入力信号がと
もに第2のレベルであって、第1の入力信号が第1のレ
ベルになってから、第2の入力信号が第1のレベルにな
るまでのパルス。
【0053】これにより、フォトディテクタによる検出
信号から、位相差法によりトラッキングエラー信号を生
成するときに、ディスクの傷や外乱性のノイズ等によ
り、検出信号に混入したグリッチによるトラッキングエ
ラー信号に対する影響を、最小限であるグリッチ分だけ
に抑制することができる。したがって、高精度かつ安定
したトラッキングサーボ制御を行うことができる。
【0054】なお、上記パルス出力手段は、二つの2値
化信号の立ち上がりおよび立ち下がりを検出するため、
信号の立ち下がりのみを検出するパルス出力手段より
も、速く時間差を検出することができ、トラッキングサ
ーボ制御の精度をより向上させることができる。
【0055】また、別段新たな素子・要素を付加するこ
となく、第1のパルス生成手段の第1のNORゲートお
よび第3のNORゲートと、第2のパルス生成手段の第
2のNORゲートと第4のNORゲートの入力数を四つ
に増し、必要に応じて論理「L」レベルにするだけで、
一時出力を停止するミューティング機能を持たせること
ができ、後に続く回路などの不要な動作を抑制すること
ができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の一実施の形態について図1か
ら図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0057】図3に示すように、本実施の形態に係るト
ラッキング制御装置は、光ピックアップA、トラッキン
グエラー信号検出回路B、駆動装置Cより構成されてい
る。
【0058】図4に示すように、上記光ピックアップA
には、光源である半導体レーザ1、ガラス面にホログラ
ム(回折格子)31が刻まれたホログラムユニット3、
コリメータレンズ4、対物レンズ5、必要な数のフォト
ディテクタ素子(受光素子)を有する受光部であるフォ
トディテクタ2、フォトディテクタから出力される光電
流を電圧信号に変換する電流電圧変換回路7が配設され
ている。なお、電流電圧変換回路7は、必要に応じて適
度な増幅度を有していてもよい。
【0059】ここで、図5に示すように、上記ホログラ
ムユニット3に刻まれたホログラム31は、四分の一円
形の領域31a、31b、および半円形の領域31cの
3つの部分に分割されている。ここで、図5に「T」で
示した矢印は、図4に示した光ディスク(記録担体)6
の情報記録面6aによって反射された反射光がホログラ
ム31に入射する際の、情報トラック(情報ピット列)
の長さ方向を示しており、上記領域31aと領域31b
は、その分割線が、この情報トラックの長さ方向と一致
するように分割されている。また、これらの各領域31
a、31b、31cには、それぞれに向きが異なるホロ
グラムが刻まれている。その結果、これらの各領域31
a、31b、31cのホログラムにより回折された光
は、フォトディテクタ2の分割されたフォトディテクタ
素子(受光素子)2a、2b、2cおよび2dにそれぞ
れ入射することになる。
【0060】図1に示すように、上記トラッキングエラ
ー信号検出回路Bは、上記電流電圧変換回路7からの検
出信号を入力とし、2値化回路8、パルス出力手段9、
差分検出器11、ローパスフィルタ12が順に設けられ
ている。これらの詳細については、後述する。
【0061】上記駆動装置Cは、トラッキングエラー信
号検出回路Bによって検出され、フィードバックされた
トラッキングエラー信号に応じて、対物レンズを光軸と
垂直な方向に移動させることによって、トラッキング制
御を行うレンズ駆動機構(一般にアクチュエータと呼
ぶ)を備えている。なお、上記駆動装置Cの詳細につい
ては説明を省略する。
【0062】つぎに、上記構成の光ピックアップAのト
ラッキング制御の方法について、簡単に説明する。
【0063】まず、図4に示すように、上記半導体レー
ザ1から出射された光は、ホログラムユニット3を通過
した後、コリメータレンズ4により平行光とされ、対物
レンズ5により光ディスク6の情報記録面6aの上に、
微小な光ビームスポットとして集光される。つぎに、こ
の光ディスク6の情報記録面6aにより反射された光
は、上記の経路をほぼ逆行して、ホログラムユニット3
に達する。そして、図5に示すように、ホログラムユニ
ット3を通過する際、その表面に分割されて刻まれたホ
ログラム31の各領域31a、31b、31cのホログ
ラムによって回折され、フォトディテクタ2に入射す
る。このとき、フォトディテクタ2の分割されたフォト
ディテクタ素子2a、2bに入射した光は、その強度に
応じた光電流に変換される。つづいて、通常、電流の形
態の出力では信号処理に不便なため、電流電圧変換回路
7により各フォトディテクタ素子ごとに電圧信号に変換
されて、検出信号として出力される。なお、フォトディ
テクタ素子2cおよび2dに入射した光は、フォーカス
制御に利用される。
【0064】つぎに、図1に示すように、電流電圧変換
回路7によって電圧信号に変換された検出信号は、トラ
ッキングエラー信号検出回路Bの2値化回路8、パルス
出力手段9、差分検出器11、ローパスフィルタ12に
よって、信号処理され、トラッキングエラー信号が出力
される。
【0065】最後に、上記トラッキングエラー信号が、
駆動装置Cの図示しないレンズ駆動機構にフィードバッ
クされ、対物レンズ5を光軸と垂直な方向に移動させる
ことによって、トラッキング制御が行われる。
【0066】なお、上記構成の光ピックアップAのフォ
ーカス制御の方法について、簡単に説明する。ここで、
つぎのような方式によるフォーカスエラー信号の検出方
法は、フーコー法として、公知のものであり、本発明の
目的とは直接関係しないので詳細には言及しない。
【0067】上記構成の光ピックアップAの対物レンズ
5と光ディスク6の距離が変化すると、光ディスク6で
反射されて、ホログラムユニット3に戻って来る反射光
の光束の径・位置などが変化する。そのため、ホログラ
ムユニット3の領域31cで回折されて、フォトディテ
クタ2のフォトディテクタ素子2cおよび2dに入射す
る光(図5中に、ほぼ半円状のパターンとして図示)の
位置が、上記距離の変化に応じて移動することにより生
じるフォトディテクタ2のフォトディテクタ素子2cと
2dの出力差から、対物レンズ5と光ディスク6との位
置誤差信号、すなわちフォーカスエラー信号が得られ
る。そして、上記フォーカスエラー信号が、駆動装置C
の図示しないレンズ駆動機構にフィードバックされ、対
物レンズ5と光ディスク6との距離が常に等しくなるよ
う、対物レンズを光軸方向に移動させ、光ビームスポッ
トを情報記録面6aに収束させた状態とすることによっ
て、フォーカス制御が行われる。
【0068】つぎに、トラッキングエラー信号検出回路
Bについて、詳細に説明する。
【0069】図1に示すように、上記トラッキングエラ
ー信号検出回路Bは、入力側から順に、二つの2値化回
路8a、8bよりなる2値化回路8、二つのパルス生成
手段(第1のパルス生成手段9a、第2のパルス生成手
段9b)よりなるパルス出力手段9、差分検出器11、
ローパスフィルタ12を備えている。
【0070】まず、図1、図5に示すように、ホログラ
ムユニット31の領域31a、31bで回折された光
は、フォトディテクタ2のフォトディテクタ素子2a、
2bに入射し、光電流に変換された後、電流電圧変換回
路7a、7bによって、電圧信号に変換され、それぞれ
信号(ア)、(イ)が出力される。
【0071】上記2値化回路8a、8bは、電流電圧変
換回路7a、7bからの2つの電圧信号(ア)、(イ)
を、2値化されたディジタル信号に変換し、信号
(ウ)、(エ)を出力する。
【0072】上記パルス出力手段9は、ほぼ同一の構成
を有する二つのパルス生成手段9a、9bよりなってい
る。
【0073】上記パルス生成手段9aは、NOTゲート
(第1のNOTゲート)91a、二つのNORゲート9
2aと92bで構成されるRSフリップフロップ(第1
のRSフリップフロップ)90a、NORゲート(第1
のNORゲート)93aとからなり、二つの入力部と、
一つの出力部を有している。
【0074】具体的なパルス生成手段9aの構成は、つ
ぎのとおりである。第一の入力である2値化回路8aか
らの信号(ウ)が、NOTゲート91aで反転され、そ
の反転された信号が、RSフリップフロップ90aのセ
ット入力に入力される。一方、第二の入力である2値化
回路8bからの信号(エ)が、反転されずにそのまま、
RSフリップフロップ90aのリセット入力に入力され
る。また、RSフリップフロップ90aの正転出力(以
下、「Q出力」と記す)とともに、RSフリップフロッ
プ90aの二つの入力、すなわちセット入力、リセット
入力がNORゲート93aに入力される。最後に、NO
Rゲート93aから信号(オ)が出力され、これがパル
ス生成手段9aの出力に相当する。
【0075】よって、上記構成のパルス生成手段9a
は、その出力として、NORゲート93aより、2値化
回路8a、8bからの2組のディジタル信号(ウ)、
(エ)の時間差(位相差)に応じた時間差(位相差)パ
ルス信号(オ)を出力する。
【0076】上記パルス生成手段9bは、上記パルス生
成手段9aの構成とほぼ同一であり、NOTゲート(第
2のNOTゲート)91b、二つのNORゲート92c
と92dで構成されるRSフリップフロップ(第2のR
Sフリップフロップ)90b、NORゲート(第2のN
ORゲート)93bとからなり、二つの入力部と、一つ
の出力部を有している。
【0077】具体的なパルス生成手段9bの構成は、つ
ぎのとおりである。第一の入力である2値化回路8bか
らの信号(エ)が、NOTゲート91bで反転され、そ
の反転された信号が、RSフリップフロップ90bのセ
ット入力に入力される。一方、第二の入力である2値化
回路8aからの信号(ウ)が、反転されずにそのまま、
RSフリップフロップ90bのリセット入力に入力され
る。また、RSフリップフロップ90bのQ出力ととも
に、RSフリップフロップ90bの二つの入力、すなわ
ちセット入力、リセット入力がNORゲート93bに入
力される。最後に、NORゲート93bから信号(カ)
が出力され、これがパルス生成手段9bの出力に相当す
る。
【0078】よって、上記構成のパルス生成手段9b
は、その出力として、NORゲート93bより、2値化
回路8a、8bからの二つのディジタル信号(ウ)、
(エ)の時間差(位相差)に応じた時間差(位相差)パ
ルス信号(カ)を出力する。
【0079】上記差分検出器11は、パルス生成手段9
a、9bからの二つのパルス信号(オ)、(カ)を差分
して、正負両極性を有するパルス信号(キ)を生成す
る。
【0080】上記ローパスフィルタ12は、差分検出器
11からの出力であるディジタルパルス信号(キ)を平
滑化あるいは平均化して、アナログ信号に変換するロー
パスフィルタ(LPF)であり、トラッキングエラー信
号(ク)を出力する。
【0081】以上のような構成により、本実施の形態の
トラッキングエラー信号検出回路B(図1)は、2値化
された二つの信号(ウ)、(エ)の立ち下がりの時間差
を検出することができる。言い換えれば、本実施の形態
のトラッキングエラー信号検出回路Bは、つぎの二つの
状態においてパルスを発生する回路構成である。
【0082】 信号(ウ)、(エ)がともにハイレベ
ルであって、信号(エ)がローレベルになってから、信
号(ウ)がローレベルになるまでのパルス(信号(オ)
に相当する)。
【0083】 信号(ウ)、(エ)がともにハイレベ
ルであって、信号(ウ)がローレベルになってから、信
号(エ)がローレベルになるまでのパルス(信号(カ)
に相当する)。
【0084】つぎに、図1で示した構成のトラッキング
エラー信号検出回路Bにおける動作タイミングを、図
6、図7に示し、以下において順次説明する。
【0085】図6において、信号(ア)、(イ)は、フ
ォトディテクタ素子2a、2bからの信号を電流電圧変
換したものである。なお、図19に示したように、従来
の回路構成(図17)が二つの信号の時間差に大幅な誤
検出を招く原因となった、異常波形も生じていると想定
している。信号(ウ)、(エ)は、信号(ア)、(イ)
を2値化した信号であり、上記異常波形によるグリッチ
が、矢印箇所に生じている。しかし、信号(ウ)、
(エ)をもとに時間差を検出するパルス生成手段9a、
9bに入力して得られた信号(オ)、(カ)には、誤っ
た時間差がグリッチ分しか出力されていないことがわか
る。
【0086】よって、差分検出器11のパルス幅変調信
号(キ)にも、上記異常波形による影響がグリッチ分し
か生じていない。したがって、最終的なトラッキングエ
ラー信号(ク)に対する上記異常波形による影響を、グ
リッチ分だけの増加に抑えられている。
【0087】さらに、光スポットが情報ピット列の上を
正しく追従している場合の動作タイミングについて、図
7を用いて説明する。従来の回路構成(図17)の動作
タイミングを示す図20に現れたようなグリッチが、2
値化回路の8a、8bの出力信号(ウ)、(エ)に現れ
たとしても、パルス生成手段9a、9bの出力信号
(オ)、(カ)には、グリッチの幅だけのパルスが現れ
るのみである。このため、パルス幅変調信号(キ)に
も、グリッチの幅だけのパルスしか現れない。したがっ
て、トラッキングエラー信号(ク)の乱れも小さく、ト
ラッキング制御への影響を微小なものに抑えることがで
きる。
【0088】また、パルス生成手段9a、9bが、それ
ぞれ出力として、AND系のNORゲート93a、93
bの出力を使っているため、本発明の前提となる技術に
係る回路構成(図21)において排他的論理和217
a、217bを使用することによる、図22、図23の
信号(オ)、(カ)に現れたようなパルス状のノイズは
発生していない。これは、パルス生成手段9aにおい
て、RSフリップフロップ90aのQ出力、RSフリッ
プフロップ90aのセット入力、リセット入力の3つの
信号をNORゲート93aに入力しており、RSフリッ
プフロップ90aのQ出力に遅延があっても、NORゲ
ート93aの出力には影響しないためである。同様に、
パルス生成手段9bにおいても、RSフリップフロップ
90bのQ出力に遅延があっても、NORゲート93b
の出力には影響しないためである。
【0089】以下に、本実施の形態のトラッキングエラ
ー信号検出回路Bにおいて、パルス生成手段9a、9b
のNORゲート93a、93bの入力数を増すことによ
り、ミューティング機能を持たせることができることを
説明する。
【0090】本実施の形態のトラッキングエラー信号検
出回路B(図1)は、パルス生成手段9a、9bのNO
Rゲート93a、93bの入力数を増すだけで、別段新
たな素子・要素を付加することなく、ミューティング機
能を持たせることができることも大きな特徴である。図
1に二点鎖線で示すように、NORゲート93a、93
bを4入力のものとして、その4番目の入力線を信号線
「MUTE」として用いると、トラッキングエラー信号
を生成するパルスの出力を制御することができる。
【0091】例えば、図1において、この信号線MUT
Eを論理「L」レベルにすると、AND系であるNOR
ゲート93a、93bの出力は無条件に「L」レベルに
固定され、その結果として、トラッキングエラー信号は
出力されなくなる(ゼロレベル付近に固定される)。こ
のことを利用すると、例えば、フォーカスサーボの引き
込みが未完了である場合などでは、トラッキングエラー
信号は無意味であるために、その出力を停止する、いわ
ゆるミューティング動作が可能となり、後に続く回路な
どの不要な動作を抑制することができる。
【0092】なお、図1の回路において、時間差を検出
するパルス生成手段9a、9bが、RSフリップフロッ
プ90a、90bを使った対称的な回路であるため、R
Sフリップフロップ90a、90bのもう一方の反転出
力(以下、「/Q出力」と記す)を利用しても、位相差
(時間差)を取り出すことができる。
【0093】また、本実施の形態の回路構成(図1)
は、図2に示すように、パルス出力手段9からの二つの
パルス出力信号(オ)、(カ)を、それぞれローパスフ
ィルタ13a、13bに通して、二つのアナログ信号に
変換した後、差動増幅器14によって、これらアナログ
信号の差を求める構成でも、トラッキングエラー信号
(ク)を得ることができる。
【0094】以上により、本実施の形態の回路構成によ
れば、フォトディテクタによる検出信号から、位相差法
によりトラッキングエラー信号を生成するときに、ディ
スクの傷や外乱性のノイズ等により、検出信号に混入し
たグリッチによるトラッキングエラー信号に対する影響
を、最小限であるグリッチ分だけに抑制することがで
き、安定したトラッキングサーボ制御を行うことができ
る。また、別段新たな素子・要素を付加することなく、
パルス生成手段の出力側のNORゲートの入力数を四つ
に増し、必要に応じて論理「L」レベルにするだけで、
出力を一時停止するミューティング機能を持たせること
ができ、後に続く回路などの不要な動作を抑制すること
ができる。
【0095】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図8から図11に基づいて説明すれば、以下の
とおりである。なお、説明の便宜上、実施の形態1の図
面(図1〜図7)に示した構成と同一の部材には、同一
の符号を付記し、その説明を省略する。
【0096】図8に示すように、本実施の形態の構成
は、上述した実施の形態1の構成において、トラッキン
グエラー信号検出回路Bの代わりに、トラッキングエラ
ー信号検出回路B’を用いる構成である。そして、上記
トラッキングエラー信号検出回路B’は、トラッキング
エラー信号検出回路B(図1)に対して、二つのNOR
ゲートと二つのORゲートが追加されている。
【0097】ここで、トラッキングエラー信号検出回路
B’について、詳細に説明する。
【0098】図8に示すように、上記トラッキングエラ
ー信号検出回路B’は、上記電流電圧変換回路7(7
a、7b)からの検出信号を入力として、入力側から順
に、二つの2値化回路8a、8bよりなる2値化回路
8、二つのパルス生成手段(第1のパルス生成手段9’
a、第2のパルス生成手段9’b)よりなるパルス出力
手段9’、二つのパルス合成手段10a、10bよりな
るパルス合成手段10、差分検出器11、ローパスフィ
ルタ12とが順に配設されている。
【0099】図8、図5に示すように、ホログラムユニ
ット31の領域31a、31bで回折された光は、フォ
トディテクタ2のフォトディテクタ素子2a、2bに入
射し、光電流に変換された後、上記電流電圧変換回路7
a、7bによって、電圧信号に変換され、それぞれ信号
(ア)、(イ)が出力される。
【0100】上記2値化回路8a、8bは、電流電圧変
換回路7a、7bからの2つの電圧信号(ア)、(イ)
を、2値化されたディジタル信号に変換し、信号
(ウ)、(エ)を出力する。
【0101】上記パルス出力手段9’は、ほぼ同一の構
成を有する二つのパルス生成手段9’a、9’bよりな
っている。そして、図8に示したように、本実施の形態
のパルス出力手段9’は、上述した実施の形態1のパル
ス出力手段9(図1)に対して、NORゲートが追加さ
れおり、RSフリップフロップの二つのQ出力、/Q出
力から、別々の位相差信号を取り出す構成である。
【0102】上記パルス生成手段9’aは、NOTゲー
ト(第1のNOTゲート)91’a、二つのNORゲー
ト92’aと92’bで構成されるRSフリップフロッ
プ(第1のRSフリップフロップ)90’a、二つのN
ORゲート(第3のNORゲート)93’a、(第1の
NORゲート)93’bとからなり、二つの入力部と、
二つの出力部を有している。
【0103】具体的なパルス生成手段9’aの構成は、
つぎのとおりである。第一の入力である2値化回路8a
からの信号(ウ)が、NOTゲート91’aで反転さ
れ、その反転された信号が、RSフリップフロップ9
0’aのセット入力に入力される。一方、第二の入力で
ある2値化回路8bからの信号(エ)が、反転されずに
そのまま、RSフリップフロップ90’aのリセット入
力に入力される。また、RSフリップフロップ90’a
のQ出力とともに、RSフリップフロップ90’aの二
つの入力、すなわちセット入力とリセット入力がNOR
ゲート93’bに入力される。そして、NORゲート9
3’bから信号(カ)が出力される。一方、RSフリッ
プフロップ90’aの/Q出力とともに、RSフリップ
フロップ90’aの二つの入力、すなわちセット入力と
リセット入力がNORゲート93’aに入力される。そ
して、NORゲート93’aから信号(オ)が出力され
る。
【0104】これにより、上記パルス生成手段9’aか
らは、2値化回路8a、8bからの信号の時間差(位相
差)に応じた二つのパルス信号(オ)、(カ)が出力さ
れることになる。
【0105】上記パルス生成手段9’bは、上記パルス
生成手段9’aの構成とほぼ同一であり、NOTゲート
(第2のNOTゲート)91’b、二つのNORゲート
92’cと92’dで構成されるRSフリップフロップ
(第2のRSフリップフロップ)90’b、二つのNO
Rゲート(第2のNORゲート)93’c、(第4のN
ORゲート)93’dとからなり、二つの入力部と、二
つの出力部を有している。
【0106】具体的なパルス生成手段9’bの構成は、
つぎのとおりである。第一の入力である2値化回路8b
からの信号(エ)が、NOTゲート91’bで反転さ
れ、その反転された信号が、RSフリップフロップ9
0’bのセット入力に入力される。一方、第二の入力で
ある2値化回路8aからの信号(ウ)が、反転されずに
そのまま、RSフリップフロップ90’bのリセット入
力に入力される。また、RSフリップフロップ90’b
のQ出力とともに、RSフリップフロップ90’bの二
つの入力、すなわちセット入力とリセット入力がNOR
ゲート93’cに入力される。そして、NORゲート9
3’cから信号(キ)が出力される。一方、RSフリッ
プフロップ90’bの/Q出力とともに、RSフリップ
フロップ90’bの二つの入力、すなわちセット入力と
リセット入力がNORゲート93’dに入力される。そ
して、NORゲート93’dから信号(ク)が出力され
る。
【0107】これにより、上記パルス生成手段9’bか
らは、2値化回路8a、8bからの信号の時間差(位相
差)に応じた二つのパルス信号(キ)、(ク)が出力さ
れることになる。
【0108】上記パルス合成手段10は、二つのNOR
ゲート10a、10bよりなっている。上記NORゲー
ト10aには、パルス生成手段9’aの出力である信号
(オ)と、パルス生成手段9’bの出力である信号
(キ)が入力され、この二つの信号が合成されて出力さ
れる。同様に、上記NORゲート10bには、パルス生
成手段9’aの出力である信号(カ)と、パルス生成手
段9’bの出力である信号(ク)が入力され、この二つ
の信号が合成されて出力される。
【0109】これにより、パルス合成手段10からは、
2値化回路8a、8bからの二つのディジタル信号
(ウ)、(エ)の時間差(位相差)に応じた二つの時間
差(位相差)パルス信号が出力されることになる。
【0110】上記差分検出器11は、パルス合成手段1
0a、10bからの二つのパルス信号を差分して、正負
両極性を有するパルス信号(ケ)を生成する。
【0111】上記ローパスフィルタ12は、差分検出器
11からの出力であるディジタルパルス信号(ケ)を平
滑化あるいは平均化して、アナログ信号に変換するロー
パスフィルタであり、トラッキングエラー信号(コ)を
出力する。
【0112】以上のような構成により、本実施の形態の
トラッキングエラー信号検出回路B’(図8)は、上述
した実施の形態1のトラッキングエラー信号検出回路B
(図1)と同様に、2値化された二つの信号(ウ)、
(エ)の立ち下がりの時間差を検出することができると
ともに、二つの信号(ウ)、(エ)の立ち上がりの時間
差も検出することができる。言い換えれば、つぎの四つ
の状態において、パルスを発生する回路構成である。
【0113】 信号(ウ)、(エ)がともにハイレベ
ルであって、信号(エ)がローレベルになってから、信
号(ウ)がローレベルになるまでのパルス(信号(カ)
に相当する)。
【0114】 信号(ウ)、(エ)がともにハイレベ
ルであって、信号(ウ)がローレベルになってから、信
号(エ)がローレベルになるまでのパルス(信号(キ)
に相当する)。
【0115】 信号(ウ)、(エ)がともにローレベ
ルであって、信号(ウ)がハイレベルになってから、信
号(エ)がハイレベルになるまでのパルス(信号(オ)
に相当する)。
【0116】 信号(ウ)、(エ)がともにローレベ
ルであって、信号(エ)がハイレベルになってから、信
号(ウ)がハイレベルになるまでのパルス(信号(ク)
に相当する)。
【0117】つぎに、本実施の形態のトラッキングエラ
ー信号検出回路B’(図8)における動作タイミング
を、図10、図11に示し、以下に順次説明する。
【0118】図10において、信号(ア)、(イ)は、
フォトディテクタ素子2a、2bからの信号を電流電圧
変換したものである。なお、図19に示したように、従
来の回路構成(図17)が二つの信号の時間差に大幅な
誤検出を招く原因となった、異常波形も生じていると想
定している。信号(ウ)、(エ)は、信号(ア)、
(イ)を2値化した信号であり、上記異常波形によるグ
リッチが、矢印箇所に生じている。しかし、信号
(ウ)、(エ)をもとに時間差を検出するパルス生成手
段9’a、9’bに入力して得られた信号(オ)、
(カ)、(キ)、(ク)のうち、誤った時間差は、信号
(カ)、(キ)にグリッチ分しか出力されていないこと
がわかる。
【0119】よって、差分検出器11のパルス幅変調信
号(ケ)にも、上記異常波形による影響が、グリッチ分
しか生じていない。したがって、最終的なトラッキング
エラー信号(コ)に対する上記異常波形による影響を、
グリッチ分だけの増加に抑えられている。
【0120】さらに、光スポットが情報ピット列の上を
正しく追従している場合の動作タイミングについて、図
11を用いて説明する。従来の回路構成(図17)の動
作タイミングを示す図20に現れたようなグリッチが、
2値化回路の8a、8bの出力信号(ウ)、(エ)に現
れたとしても、パルス生成手段9’a、9’bの出力信
号(オ)、(カ)、(キ)、(ク)には、グリッチの幅
だけのパルスが現れるのみである。このため、パルス幅
変調信号(ケ)にも、グリッチの幅だけのパルスしか現
れない。したがって、トラッキングエラー信号(コ)の
乱れも小さく、トラッキング制御への影響を微小なもの
に抑えることができる。
【0121】また、パルス生成手段9’a、9’bが、
それぞれ出力として、AND系のNORゲート93’
a、93’b、93’c、93’dの出力を使っている
ため、本発明の前提となる技術に係る回路構成(図2
1)において排他的論理和217a、217bを使用す
ることによる、図22、図23の信号(オ)、(カ)に
現れたようなパルス状のノイズは発生していない。これ
は、パルス生成手段9’aにおいて、RSフリップフロ
ップ90’aのQ出力、RSフリップフロップ90’a
のセット入力、リセット入力の3つの信号をNORゲー
ト93’bに入力しており、RSフリップフロップ9
0’aのQ出力に遅延があっても、NORゲート93’
bの出力には影響しないためである。同様に、RSフリ
ップフロップ90’aの/Q出力に遅延があっても、N
ORゲート93’aの出力には影響せず、パルス生成手
段9’bにおいても、RSフリップフロップ90’bの
Q出力に遅延があっても、NORゲート93’cの出力
には影響せず、また、RSフリップフロップ90’bの
/Q出力に遅延があっても、NORゲート93’dの出
力には影響しないためである。
【0122】このため、本実施の形態によるトラッキン
グ制御装置は、実施の形態1のトラッキング制御装置と
同様、ディスクの傷や外乱性のノイズ等によるグリッチ
に強い。さらに、光スポットと情報トラックの位置がず
れて、フォトディテクタ素子2a、2bで受光された光
信号が、電流電圧変換器を経て、2値化回路を通って出
力される二つの2値化信号に、時間差が生じた場合、図
1の回路構成よりも図8の回路構成の方が、速く時間差
を検出するので、本実施の形態によるトラッキング制御
装置は、実施の形態1のトラッキング制御装置よりも、
トラッキングサーボ制御の精度を上げることができる。
【0123】ただし、図8の回路構成では、図10の左
右端近くで示されているように、光スポットが情報ピッ
ト列の中央からずれて通過する場合、フォトディテクタ
素子2a、2bからの信号(ア)、(イ)に、時間差
(位相差)の変化だけでなく、周波数(変化の頻度)変
化が現れたとき、信号(オ)、(ク)に、位相差以外の
パルス(図10の斜線部分のパルス)が誤検出されるこ
とがある。すなわち、周波数変化によって誤検出された
パルスが、信号(ウ)、(エ)の立ち上がりの時間差を
示す信号(オ)、(ク)に現れることがある。
【0124】しかし、この問題は、後述するように、パ
ルス出力手段9’のNORゲート93’a、93’b、
93’c、93’dの入力数を増して、ミューティング
機能を持たせることで解消できる。すなわち、オントラ
ック状態でないときには、ミューティング機能により、
この二つの信号(オ)、(ク)の出力を停止させればよ
い。
【0125】以下に、本実施の形態のトラッキングエラ
ー信号検出回路B’において、パルス出力手段9’のN
ORゲート93’a、93’b、93’c、93’dの
入力数を増すことにより、ミューティング機能を持たせ
ることができることを説明する。
【0126】本実施の形態のトラッキングエラー信号検
出回路B’(図8)は、上述した実施の形態1のトラッ
キングエラー信号検出回路B(図1)と同様、パルス出
力手段9’のNORゲート93’a、93’b、93’
c、93’dの入力数を増すだけで、別段新たな素子・
要素を付加することなく、ミューティング機能を持たせ
ることができることも大きな特徴である。図8に二点鎖
線で示すように、NORゲート93’a、93’b、9
3’c、93’dを4入力のものとして、その4番目の
入力線を信号線「MUTE」として用いると、トラッキ
ングエラー信号を生成するパルスの出力を制御すること
ができる。
【0127】例えば、図8において、この信号線MUT
Eを論理「L」レベルにすると、AND系であるNOR
ゲート93’a、93’b、93’c、93’dの出力
は無条件に「L」レベルに固定され、その結果として、
トラッキングエラー信号は出力されなくなる(ゼロレベ
ル付近に固定される)。このことを利用すると、例え
ば、フォーカスサーボの引き込みが未完了である場合な
どでは、トラッキングエラー信号は無意味であるため
に、その出力を停止する、いわゆるミューティング動作
が可能となり、後に続く回路などの不要な動作を抑制す
ることができる。
【0128】なお、本実施の形態の回路構成(図8)で
は、上述したように周波数変化によって誤検出されたパ
ルスが、信号(ウ)、(エ)の立ち上がりの時間差を示
す信号(オ)、(ク)に現れることがあるため、NOR
ゲート93’a、93’dの入力数を増し、信号線MU
TEに接続して、信号(オ)、(ク)の出力をミュート
している。さらに、NORゲート93’b、93’cの
入力数を増して、別の信号線MUTEに接続している。
しかし、実際には、周波数変化が現れるときはオントラ
ック状態から大きく外れている状態であるので、2本の
信号線MUTEを1本にまとめて設け、1本の信号線に
よって四つの信号の出力を停止できるようにしてもよ
い。
【0129】また、本実施の形態の回路構成(図8)
は、図9に示すように、パルス合成手段10からの二つ
のパルス出力信号を、それぞれローパスフィルタ13
a、13bに通して、二つのアナログ信号に変換した
後、差動増幅器14によって、これらアナログ信号の差
を求める構成でも、トラッキングエラー信号(コ)を得
ることができる。
【0130】以上により、本実施の形態の回路構成によ
れば、フォトディテクタによる検出信号から、位相差法
によりトラッキングエラー信号を生成するときに、ディ
スクの傷や外乱性のノイズ等により、検出信号に混入し
たグリッチによるトラッキングエラー信号に対する影響
を、最小限であるグリッチ分だけに抑制することがで
き、安定したトラッキングサーボ制御を行うことができ
る。さらに、二つの2値化信号の立ち上がりおよび立ち
下がりを検出するため、信号の立ち下がりのみを検出す
る回路構成よりも、速く時間差を検出することができ、
トラッキングサーボ制御の精度をより向上させることが
できる。また、別段新たな素子・要素を付加することな
く、パルス生成手段の出力側のNORゲートの入力数を
四つに増し、必要に応じて論理「L」レベルにするだけ
で、出力を一時停止するミューティング機能を持たせる
ことができ、後に続く回路などの不要な動作を抑制する
ことができる。
【0131】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について図12、図13に基づいて説明すれば、以下の
とおりである。
【0132】図12に示すように、本実施の形態の構成
は、上述した実施の形態1の構成において、光ピックア
ップAの代わりに、光ピックアップA’を用いる構成で
ある。上記光ピックアップA’は、フォトディテクタ
2’として、田の字型に4分割されたものを用い、フォ
ーカスエラー信号の検出に非点収差法を使用する光ピッ
クアップの例である。
【0133】なお、説明の便宜上、実施の形態1の図面
(図1〜図5)に示した構成と同一の部材には、同一の
符号を付記し、その説明を省略する。
【0134】図12に示すように、上記光ピックアップ
A’には、光源である半導体レーザ1、コリメータレン
ズ4、ハーフミラー50、対物レンズ5、凸レンズ5
1、シリンドリカルレンズ52、田の字型に4分割して
設けられた受光部であるフォトディテクタ2’、フォト
ディテクタ2’から出力される光電流を電圧信号に変換
する電流電圧変換回路7’、加算器53が配設されてい
る。なお、上記電流電圧変換回路7’は、必要に応じて
適度な増幅度を有していてもよい。
【0135】つぎに、上記構成の光ピックアップA’の
トラッキング制御の方法について、簡単に説明する。
【0136】まず、上記半導体レーザ1から出射された
光は、コリメータレンズ4により平行光とされ、ハーフ
ミラー50を透過し、対物レンズ5により光ディスク
(記録担体)6の情報記録面6aの上に、微小な光ビー
ムスポットとして集光される。つぎに、この光ディスク
6の情報記録面6aにより反射された光は、対物レンズ
5を経て、ハーフミラー50に達し、フォトディテクタ
2’方向へその光路が曲げられる。そして、凸レンズ5
1およびシリンドリカルレンズ52を経て、収束光とさ
れ、フォトディテクタ2’に入射する。なお、図12に
おいて、凸レンズ51からフォトディテクタ2’に至る
経路上、実線で示したものはシリンドリカルレンズ52
により収束されない軸方向の光束であり、破線で示した
ものはシリンドリカルレンズ52で収束される軸方向の
光束であるが、これらは非点収差法において公知のもの
であるので詳細は省略する。
【0137】上記フォトディテクタ2’の田の字型に4
分割された各フォトディテクタ素子に入射した光は、そ
の強度に応じた光電流にそれぞれ変換される。つぎに、
通常、電流の形態の出力では信号処理に不便なため、電
流電圧変換回路7’により各フォトディテクタ素子ごと
に電圧信号に変換される。つづいて、加算器53によっ
て、トラックに対して斜め、すなわち対角方向のフォト
ディテクタ素子の出力同士を組み合わせるように、上記
の各電圧信号が加算され、検出信号として出力される。
【0138】その後、図13に示すように、電流電圧変
換回路7’によって電圧信号に変換され、加算器53に
よって二つの信号に加算合成された上記の検出信号は、
トラッキングエラー信号検出回路B(図1)、あるいは
トラッキングエラー信号検出回路B’(図8)によっ
て、信号処理され、トラッキングエラー信号が出力され
る。最後に、上記トラッキングエラー信号が、駆動装置
Cの図示しないレンズ駆動機構にフィードバックされ、
対物レンズ5を光軸と垂直な方向に移動させることによ
って、トラッキング制御が行われる。
【0139】つづいて、上記光ピックアップA’と、上
述したトラッキングエラー信号検出回路B(図1)、あ
るいはトラッキングエラー信号検出回路B’(図8)と
を接続する際の、フォトディテクタ2’周りの接続につ
いて、図13を用いて説明する。
【0140】上記フォトディテクタ2’は、田の字型に
4分割されたフォトディテクタ素子2’a、2’b、
2’c、2’dを有している。図中「T」で示した矢印
は、光ディスク6からの反射光が、フォトディテクタ
2’に入射する際の、情報トラック(情報ピット列)の
長さ方向を示しており、上記フォトディテクタ2’は、
田の字型の一方向の分割線が、この情報トラックの長さ
方向と一致するように分割されている。上記フォトディ
テクタ素子2’a、2’b、2’c、2’dは、入射さ
れた光の入射光量に応じて、光電流をそれぞれ出力す
る。この4つの光電流の信号は、電流電圧変換回路7’
(7’a、7’b、7’c、7’d)によって、それぞ
れ電圧信号に変換される。
【0141】ここで、従来の技術の説明において、図1
6に示したように、光スポットが情報ピット上を通過す
る際、光スポットが情報ピット列(トラック)の中心か
ら左右にずれると、光の回折パターン(ファーフィール
ドパターン)が、トラックの長さ方向に対して斜めに出
現しやすい。したがって、本実施の形態では、情報トラ
ックの長さ方向に対して斜め、すなわち対角方向に位置
するフォトディテクタ素子同士(2’aと2’c、2’
bと2’d)の出力を、電流電圧変換回路7’によって
各フォトディテクタ素子ごとに、それぞれ電圧信号に変
換した後、加算器53によって二つの信号に組み合わせ
る。つまり、一つは、電流電圧変換回路7’aと7’c
の出力を加算器53aにより加算合成し、信号(ア)を
出力する。もう一つは、電流電圧変換回路7’bと7’
dの出力を加算器53bにより加算合成し、信号(イ)
を出力する。そして、上記の信号(ア)および信号
(イ)を、上述した図1あるいは図8における、2値化
回路8a、8bへそれぞれ入力すれば、光ピックアップ
A(図4)と同様に、トラッキングエラー信号を得るこ
とができる。
【0142】これによって、フォーカスエラー信号の検
出に、非点収差法を適用するために4分割した受光部を
用いる場合でも、トラッキングエラー信号検出回路B
(図1)、あるいはトラッキングエラー信号検出回路
B’(図8)へ入力することができ、トラッキングエラ
ー信号を得ることができる。
【0143】
【発明の効果】請求項1の発明の光ピックアップのトラ
ッキング制御装置は、以上のように、記録担体の情報ト
ラックのファーフィールドパターンを少なくとも二つの
領域に分割し、それぞれの光量を対応する受光素子によ
って検出して光電変換し、得られたそれぞれの電流信号
を電圧信号に変換し、該それぞれの電圧信号を第1のレ
ベルと第2のレベルの二つの電圧レベルに2値化し、該
それぞれの2値化した信号の時間差を基にトラッキング
制御を行う光ピックアップのトラッキング制御装置にお
いて、上記の2値化された信号のレベル情報に基づい
て、該2値化された信号の立ち上がりあるいは立ち下が
りの時間差に相当するパルス信号のみを出力するパルス
出力手段が設けられている構成である。
【0144】それゆえ、フォトディテクタによる検出信
号から、位相差法によりトラッキングエラー信号を生成
するときに、検出信号に混入したグリッチによるトラッ
キングエラー信号に対する影響を最小限に抑制すること
ができるため、トラッキングサーボ制御の精度を大幅に
上げることができる。よって、安定したトラッキングサ
ーボ制御を行うことができる光ピックアップのトラッキ
ング制御装置を提供することができる。
【0145】請求項2の発明の光ピックアップのトラッ
キング制御装置は、以上のように、請求項1の構成に加
えて、上記パルス出力手段は、上記の2値化された二つ
の信号の一方が第1のレベルから第2のレベルヘ変化し
た時点を起点とし、該一方の信号が第1のレベルに復帰
した時点、あるいは該2値化した二つの信号の他方が第
1のレベルから第2のレベルヘ変化した時点のいずれか
早い方の時点を終点とする時間幅を有するパルス信号
を、該2値化された二つの信号のうち、どちらが先に第
1のレベルから第2のレベルヘ変化したかを示す信号線
に出力する構成である。
【0146】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、時間差(位相差)の検出の元となるフォトディテ
クタ素子によって変換された光電流信号に、ディスクの
傷や外乱性のノイズ、あるいは隣接トラック上のピット
の影響などによってグリッチが発生したとしても、時間
差(位相差)の誤検出はグリッチの幅だけに抑えること
ができる。
【0147】請求項3の発明の光ピックアップのトラッ
キング制御装置は、以上のように、請求項1または2の
構成に加えて、上記パルス出力手段は、必要に応じてパ
ルスの出力を停止するミューティング手段を有する構成
である。
【0148】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、トラッキングエラー信号が無意味である
場合には、パルス出力手段からの時間差パルスの出力を
一時停止することによって、パルス出力手段の後に続く
回路などの不要な動作を抑制することができる。
【0149】請求項4の発明の光ピックアップのトラッ
キング制御装置は、以上のように、請求項2または3の
構成に加えて、上記パルス出力手段は、上記の2値化さ
れた二つの2値化信号である第1入力信号と第2入力信
号を入力信号として第1出力パルスを取り出す第1のパ
ルス生成手段と、該第1入力信号と該第2入力信号を入
力信号として第2出力パルスを取り出す第2のパルス生
成手段からなり、上記第1のパルス生成手段が、第1の
NOTゲートと、第1のRSフリップフロップと、第1
のNORゲートとからなるとともに、上記第1のNOT
ゲートにより反転された上記第1入力信号の反転信号
を、上記第1のRSフリップフロップのセット入力にい
れ、上記第2入力信号を、該第1のRSフリップフロッ
プのリセット入力にいれ、該第1のRSフリップフロッ
プの正転出力と、該第1入力信号の反転信号と、該第2
入力信号とを上記第1のNORゲートにいれることによ
って、該第1のNORゲートの出力から第1出力パルス
を取り出し、かつ、上記第2のパルス生成手段が、第2
のNOTゲートと、第2のRSフリップフロップと、第
2のNORゲートとからなるとともに、上記第2のNO
Tゲートにより反転された上記第2入力信号の反転信号
を、上記第2のRSフリップフロップのセット入力にい
れ、上記第1入力信号を、該第2のRSフリップフロッ
プのリセット入力にいれ、該第2のRSフリップフロッ
プの正転出力と、該第2入力信号の反転信号と、該第1
入力信号とを上記第2のNORゲートにいれることによ
って、該第2のNORゲートの出力から第2出力パルス
を取り出す構成である。
【0150】それゆえ、請求項2または3の構成による
効果に加えて、フォトディテクタによる検出信号から、
位相差法によりトラッキングエラー信号を生成するとき
に、ディスクの傷や外乱性のノイズ等により、検出信号
に混入したグリッチによるトラッキングエラー信号に対
する影響を、最小限であるグリッチ分だけに抑制するこ
とができる。したがって、高精度かつ安定したトラッキ
ングサーボ制御を行うことができる。
【0151】また、別段新たな素子・要素を付加するこ
となく、ミューティング機能を持たせることができ、必
要に応じて、パルス出力手段からの出力を一時停止し、
後に続く回路などの不要な動作を抑制することができ
る。
【0152】請求項5の発明の光ピックアップのトラッ
キング制御装置は、以上のように、請求項2または3の
構成に加えて、上記パルス出力手段は、上記の2値化さ
れた二つの2値化信号である第1入力信号と第2入力信
号を入力信号として第1出力パルスと第3出力パルスを
取り出す第1のパルス生成手段と、該第1入力信号と該
第2入力信号を入力信号として第2出力パルスと第4出
力パルスを取り出す第2のパルス生成手段からなり、上
記第1のパルス生成手段が、第1のNOTゲートと、第
1のRSフリップフロップと、第1のNORゲートおよ
び第3のNORゲートとからなるとともに、上記第1の
NOTゲートにより反転された上記第1入力信号の反転
信号を、上記第1のRSフリップフロップのセット入力
にいれ、上記第2入力信号を、該第1のRSフリップフ
ロップのリセット入力にいれ、該第1のRSフリップフ
ロップの正転出力と、該第1入力信号の反転信号と、該
第2入力信号とを上記第1のNORゲートにいれること
によって、該第1のNORゲートの出力から第1出力パ
ルスを取り出し、また、該第1のRSフリップフロップ
の反転出力と、該第1入力信号の反転信号と、該第2入
力信号とを上記第3のNORゲートにいれることによっ
て、該第3のNORゲートの出力から第3出力パルスを
取り出し、かつ、上記第2のパルス生成手段が、第2の
NOTゲートと、第2のRSフリップフロップと、第2
のNORゲートおよび第4のNORゲートとからなると
ともに、上記第2のNOTゲートにより反転された上記
第2入力信号の反転信号を、上記第2のRSフリップフ
ロップのセット入力にいれ、上記第1入力信号を、該第
2のRSフリップフロップのリセット入力にいれ、該第
2のRSフリップフロップの正転出力と、該第2入力信
号の反転信号と、該第1入力信号とを上記第2のNOR
ゲートにいれることによって、該第2のNORゲートの
出力から第2出力パルスを取り出し、また、該第2のR
Sフリップフロップの反転出力と、該第2入力信号の反
転信号と、該第1入力信号とを上記第4のNORゲート
にいれることによって、該第4のNORゲートの出力か
ら第4出力パルスを取り出す構成である。
【0153】それゆえ、請求項2または3の構成による
効果に加えて、フォトディテクタによる検出信号から、
位相差法によりトラッキングエラー信号を生成するとき
に、ディスクの傷や外乱性のノイズ等により、検出信号
に混入したグリッチによるトラッキングエラー信号に対
する影響を、最小限であるグリッチ分だけに抑制するこ
とができる。したがって、高精度かつ安定したトラッキ
ングサーボ制御を行うことができる。
【0154】また、上記パルス出力手段は、二つの2値
化信号の立ち上がりおよび立ち下がりを検出するため、
信号の立ち下がりのみを検出するパルス出力手段より
も、速く時間差を検出することができ、トラッキングサ
ーボ制御の精度をより向上させることができる。
【0155】また、別段新たな素子・要素を付加するこ
となく、ミューティング機能を持たせることができ、必
要に応じて、パルス出力手段からの出力を一時停止し、
後に続く回路などの不要な動作を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るトラッキングエラ
ー信号検出回路の回路構成図である。
【図2】図1に示すトラッキングエラー信号検出回路に
ついての補足説明図である。
【図3】図1に示すトラッキングエラー信号検出回路を
備えたトラッキング制御装置の概略構成図である。
【図4】図1に示すトラッキングエラー信号検出回路を
適用する光ピックアップの概略構成図である。
【図5】図4に示す光ピックアップのホログラムユニッ
トとフォトディテクタの説明図である。
【図6】図1に示すトラッキングエラー信号検出回路の
動作タイミング図である。
【図7】図1に示すトラッキングエラー信号検出回路の
動作タイミング図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るトラッキングエ
ラー信号検出回路の回路構成図である。
【図9】図8に示すトラッキングエラー信号検出回路に
ついての補足説明図である。
【図10】図8に示すトラッキングエラー信号検出回路
の動作タイミング図である。
【図11】図8に示すトラッキングエラー信号検出回路
の動作タイミング図である。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る光ピックアッ
プの概略構成図である。
【図13】図12に示す光ピックアップのフォトディテ
クタ周りの接続の説明図である。
【図14】従来のトラッキングエラー信号検出回路を適
用する光ピックアップの概略構成図である。
【図15】図14に示す光ピックアップの回折構造体と
受光素子の説明図である。
【図16】図14に示す光ピックアップの光スポットと
情報ピットとの相対位置関係によるファーフィールドパ
ターンの変化を示す模式図である。
【図17】従来のトラッキングエラー信号検出回路の回
路構成図である。
【図18】図17に示すトラッキングエラー信号検出回
路の動作タイミング図である。
【図19】図17に示すトラッキングエラー信号検出回
路の動作タイミング図である。
【図20】図17に示すトラッキングエラー信号検出回
路の動作タイミング図である。
【図21】本発明の前提となる技術に係るトラッキング
エラー信号検出回路の回路構成図である。
【図22】図21に示すトラッキングエラー信号検出回
路の動作タイミング図である。
【図23】図21に示すトラッキングエラー信号検出回
路の動作タイミング図である。
【符号の説明】
A 光ピックアップ 2a、2b フォトディテクタ素子(受光素子) 6 光ディスク(記録担体) 9 パルス出力手段 9a パルス生成手段(第1のパルス生成手段) 90a RSフリップフロップ(第1のRSフリップフ
ロップ) 91a NOTゲート(第1のNOTゲート) 93a NORゲート(第1のNORゲート) 9b パルス生成手段(第2のパルス生成手段) 90b RSフリップフロップ(第2のRSフリップフ
ロップ) 91b NOTゲート(第2のNOTゲート) 93b NORゲート(第2のNORゲート) 9’ パルス出力手段 9’a パルス生成手段(第1のパルス生成手段) 90’a RSフリップフロップ(第1のRSフリップ
フロップ) 91’a NOTゲート(第1のNOTゲート) 93’a NORゲート(第3のNORゲート) 93’b NORゲート(第1のNORゲート) 9’b パルス生成手段(第2のパルス生成手段) 90’b RSフリップフロップ(第2のRSフリップ
フロップ) 91’b NOTゲート(第2のNOTゲート) 93’c NORゲート(第2のNORゲート) 93’d NORゲート(第4のNORゲート)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録担体の情報トラックのファーフィール
    ドパターンを少なくとも二つの領域に分割し、それぞれ
    の光量を対応する受光素子によって検出して光電変換
    し、得られたそれぞれの電流信号を電圧信号に変換し、
    該それぞれの電圧信号を第1のレベルと第2のレベルの
    二つの電圧レベルに2値化し、該それぞれの2値化され
    た信号の時間差を基にトラッキング制御を行う光ピック
    アップのトラッキング制御装置において、 上記の2値化された信号のレベル情報に基づいて、該2
    値化された信号の立ち上がりあるいは立ち下がりの時間
    差に相当するパルス信号のみを出力するパルス出力手段
    が設けられていることを特徴とする光ピックアップのト
    ラッキング制御装置。
  2. 【請求項2】上記パルス出力手段は、 上記の2値化された二つの信号の一方が第1のレベルか
    ら第2のレベルヘ変化した時点を起点とし、 該一方の信号が第1のレベルに復帰した時点、あるいは
    該2値化した二つの信号の他方が第1のレベルから第2
    のレベルヘ変化した時点のいずれか早い方の時点を終点
    とする時間幅を有するパルス信号を、 該2値化された二つの信号のうち、どちらが先に第1の
    レベルから第2のレベルヘ変化したかを示す信号線に出
    力することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ
    のトラッキング制御装置。
  3. 【請求項3】上記パルス出力手段は、必要に応じてパル
    スの出力を停止するミューティング手段を有することを
    特徴とする請求項1または2記載の光ピックアップのト
    ラッキング制御装置。
  4. 【請求項4】上記パルス出力手段は、上記の2値化され
    た二つの2値化信号である第1入力信号と第2入力信号
    を入力信号として第1出力パルスを取り出す第1のパル
    ス生成手段と、該第1入力信号と該第2入力信号を入力
    信号として第2出力パルスを取り出す第2のパルス生成
    手段からなり、 上記第1のパルス生成手段が、第1のNOTゲートと、
    第1のRSフリップフロップと、第1のNORゲートと
    からなるとともに、 上記第1のNOTゲートにより反転された上記第1入力
    信号の反転信号を、上記第1のRSフリップフロップの
    セット入力にいれ、上記第2入力信号を、該第1のRS
    フリップフロップのリセット入力にいれ、該第1のRS
    フリップフロップの正転出力と、該第1入力信号の反転
    信号と、該第2入力信号とを上記第1のNORゲートに
    いれることによって、該第1のNORゲートの出力から
    第1出力パルスを取り出し、 かつ、上記第2のパルス生成手段が、第2のNOTゲー
    トと、第2のRSフリップフロップと、第2のNORゲ
    ートとからなるとともに、 上記第2のNOTゲートにより反転された上記第2入力
    信号の反転信号を、上記第2のRSフリップフロップの
    セット入力にいれ、上記第1入力信号を、該第2のRS
    フリップフロップのリセット入力にいれ、該第2のRS
    フリップフロップの正転出力と、該第2入力信号の反転
    信号と、該第1入力信号とを上記第2のNORゲートに
    いれることによって、該第2のNORゲートの出力から
    第2出力パルスを取り出すことを特徴とする請求項2ま
    たは3記載の光ピックアップのトラッキング制御装置。
  5. 【請求項5】上記パルス出力手段は、上記の2値化され
    た二つの2値化信号である第1入力信号と第2入力信号
    を入力信号として第1出力パルスと第3出力パルスを取
    り出す第1のパルス生成手段と、該第1入力信号と該第
    2入力信号を入力信号として第2出力パルスと第4出力
    パルスを取り出す第2のパルス生成手段からなり、 上記第1のパルス生成手段が、第1のNOTゲートと、
    第1のRSフリップフロップと、第1のNORゲートお
    よび第3のNORゲートとからなるとともに、 上記第1のNOTゲートにより反転された上記第1入力
    信号の反転信号を、上記第1のRSフリップフロップの
    セット入力にいれ、上記第2入力信号を、該第1のRS
    フリップフロップのリセット入力にいれ、該第1のRS
    フリップフロップの正転出力と、該第1入力信号の反転
    信号と、該第2入力信号とを上記第1のNORゲートに
    いれることによって、該第1のNORゲートの出力から
    第1出力パルスを取り出し、また、該第1のRSフリッ
    プフロップの反転出力と、該第1入力信号の反転信号
    と、該第2入力信号とを上記第3のNORゲートにいれ
    ることによって、該第3のNORゲートの出力から第3
    出力パルスを取り出し、 かつ、上記第2のパルス生成手段が、第2のNOTゲー
    トと、第2のRSフリップフロップと、第2のNORゲ
    ートおよび第4のNORゲートとからなるとともに、 上記第2のNOTゲートにより反転された上記第2入力
    信号の反転信号を、上記第2のRSフリップフロップの
    セット入力にいれ、上記第1入力信号を、該第2のRS
    フリップフロップのリセット入力にいれ、該第2のRS
    フリップフロップの正転出力と、該第2入力信号の反転
    信号と、該第1入力信号とを上記第2のNORゲートに
    いれることによって、該第2のNORゲートの出力から
    第2出力パルスを取り出し、また、該第2のRSフリッ
    プフロップの反転出力と、該第2入力信号の反転信号
    と、該第1入力信号とを上記第4のNORゲートにいれ
    ることによって、該第4のNORゲートの出力から第4
    出力パルスを取り出すことを特徴とする請求項2または
    3記載の光ピックアップのトラッキング制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100699851B1 (ko) 2005-06-27 2007-03-27 삼성전자주식회사 트랙킹 신호 발생 장치 및 디지털 위상 제어기
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