JP3927518B2 - 発電装置 - Google Patents

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JP3927518B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/664Friction gearings
    • F16H61/6648Friction gearings controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や鉄道車両などの車両に好適に搭載して実施されることができる発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機内燃機関などのエンジンと、そのエンジンによって駆動される発電機との小形軽量化に伴い、電力負荷の変化が、発電機の回転速度の変動に及ぼす影響が大きくなってきており、また負荷変化による回転速度の変動に悪影響が生じるまでの応答が速くなってきている。したがって発電機の回転軸の回転速度を検出してエンジンと発電機との間に介在された変速機の変速比を制御するフィードバックによる制御則では、安定した発電機の回転速度を維持することができない。発電機は、たとえば誘導発電機または同期発電機などの交流発電機であって、その回転速度に対応して出力電力の周波数が変化する。
【0003】
典型的な先行技術(特許文献1)は無段変速機における変速比を設定するために、運転状態を示す各種信号に基づいて無段変速機の変速アクチュエータの動作位置をフィードフォワード制御によって指令するとともに、変速アクチュエータが前記運転状態に対応する目標値となるようにフィードバック制御を行う構成を有する。変速アクチュエータの目標値と変速アクチュエータの作動に応じて変化するフィードバック信号との偏差の絶対値が、所定値よりも大きい場合、フィードフォワード制御を行い、変速比を正確に設定し、しかも応答性を向上しようとする。
【0004】
他の先行技術(特許文献2)もまた、エンジンの動力を、無段変速機を介して伝達し、その変速比が車速およびエンジン負荷に基づいて予め設定された目標変速比となるように、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを併用する。目標変速比と実変速比との偏差が大きい場合、フィードフォワード制御による修正によって応答性の良い制御を可能にしようとする。これらの各先行技術はいずれも、無段変速機の変速比を、車両の運転に最適な目標変速比に安定に設定する構成を有する。したがってこのような先行技術の無段変速機によって発電機を駆動した場合、発電機の電力負荷が急激に大きく変動すると、その発電機の回転速度を安定した一定値に保つことはできない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−81560(特公平3−61066)
【特許文献2】
特開昭62−244724(特許2593445)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、発電機の電力負荷が急激に大きく変動しても、発電機の回転速度を安定に維持することができるようにした発電装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)駆動源と、
(b)駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
(c)無段変速機によって駆動される発電機と、
(d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
(e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
(f)駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段と、
(g)フィードバック制御手段であって、
目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与える制御器とを含むフィードバック制御手段と、
(h)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
(i)負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の前記差ΔSRを補正して変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置である。
【0008】
また本発明は、駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
発電機の回転速度を検出し、
駆動源の回転速度N1を検出し、
予め設定された目標回転速度N2refと、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生し、
検出された発電機回転速度N2と、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生し、
実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて、検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
発電機の負荷LOADを検出し、
この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記差ΔSRを補正して前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法である。
【0009】
本発明の発電装置は、たとえば自動車、鉄道車両などの車両に好適に搭載され、走行のための動力を発生する内燃機関などのようなエンジンである駆動源の動力が、無段変速機を介して発電機に伝達され、この発電機の回転速度が目標とする回転速度N2ref、たとえば24,000rpmに保たれて回転駆動され、これによって発電機は、たとえば目標とする周波数400Hzの交流電力を安定して発生する。発電機は、誘導発電機、同期発電機などの交流発電機であってもよいが、直流発電機であってもよい。
【0010】
本発明に従えば、フィードバック制御手段は、発電機回転速度検出手段によって検出された発電機の回転速度N2が、目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して、無段変速機の変速比を変化する変速駆動手段に与える。フィードフォワード制御手段は、後述の図1〜図21に示されるように、負荷検出手段によって検出された発電機の電力負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生して、前述のフィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正する。したがって発電機の負荷LOADが急激に、または大きく変動しても、発電機の回転速度が、目標回転速度N2refに安定して保たれる。
【0011】
これによって発電機の周波数が変動することはなく、また出力電圧などが変動することがなくなる。このように本発明では、発電機の負荷LOADを、たとえば瞬時値または実効値で演算し、したがって無段変速機の変速比の負荷に対する感度を高くし、負荷LOADの急変化に対して瞬時に変速比を変更して、発電機の回転速度を一定に安定して維持することが容易に可能になる。
本発明に従えば、後述の図8、図29〜図33に示されるように、フィードバック制御手段は、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて変速駆動指令LVDTrefを制御器によって発生し、この差ΔSRを、フィードフォワード制御手段の補正用推定指令LVDTestによって補正する。こうして前記差ΔSRによる変速駆動指令LVDTrefの発生が可能隣る。本発明では、この差ΔSR自体に基づいて、前述のように変速駆動指令LVDTrefを発生するようにしてもよいが、この差ΔSRの時間変化率によって次に述べるように変速駆動指令LVDTrefを発生するようにしてもよい。
また本発明は、(a)駆動源と、
(b)駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
(c)無段変速機によって駆動される発電機と、
(d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
(e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
(f)駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段と、
(g)フィードバック制御手段であって、
目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRの時間変化率を演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与える速度形制御器とを含むフィードバック制御手段と、
(h)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
(i)フィードフォワード制御手段であって、
負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段と、
補正用推定指令発生手段からの補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算する推定時間変化率演算手段とを有し、
この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、前記差ΔSRの時間変化率を補正して変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置である。
また本発明は、駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
発電機の回転速度を検出し、
駆動源の回転速度N1を検出し、
予め設定された目標回転速度N2refと、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生し、
検出された発電機回転速度N2と、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生し、
実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRr efとの差ΔSRの時間変化率を演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
発電機の負荷LOADを検出し、
この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、この補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算し、この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、前記差ΔSRの時間変化率を補正してフィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法である。
本発明に従えば、図8、図29〜図31に示されるように、フィードバック制御手段の速度駆動指令LVDTrefを、フィードフォワード制御手段の補正用推定指令LVDTestを用いて補正するために、フィードバック制御手段はさらに、変速比指令SRrefと実変速比SRとを演算して、それらの差ΔSRの時間変化率を演算し、速度形制御を行う。またフィードフォワード制御手段は、前述の補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算する。こうして得られた補正用推定指令LVDTestの時間変化率を用いて、前記差ΔSRの時間変化率を、負帰還制御によって補正する。これによって発電機の回転速度N2、したがって無段変速機の変速比SRの速度形制御を行う。
また本発明は、(a)駆動源と、
(b)一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、駆動源の入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機と、
(c)トロイダル形変速機によって駆動される発電機と、
(d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
(e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
(f)駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段と、
(g)フィードバック制御手段であって、
目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRを演算する差演算手段と、
差演算手段の出力を積分する差積分手段と、
無段変速比の前記傾転角φを表す傾転角信号を発生する手段とを含み、
差積分手段と、傾転角信号発生手段とからの出力を減算して、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与える制御器とを含むフィードバック制御手段と、
(h)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
(i)負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置である。
また本発明は、駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
無段変速機は、
一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機であり、
発電機の回転速度を検出し、
駆動源の回転速度N1を検出し、
予め設定された目標回転速度N2refと、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生し、
検出された発電機回転速度N2と、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生し、
実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRを演算し、
この差ΔSRを積分し、
無段変速比の前記傾転角φを表す傾転角信号を発生し、
前記差ΔSRと前記傾転角信号とを減算して、
検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
発電機の負荷LOADを検出し、
この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法である。
本発明に従えば、後述の図32および図33に示されるように、前記差ΔSRを、差積分手段203を用いることによって位置形制御してフィードバック制御を行うことができる。
【0012】
また本発明は、駆動源と、
駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
無段変速機によって駆動される発電機と、
発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
発電機回転速度検出手段と目標回転速度設定手段との出力に応答し、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えるフィードバック制御手段と、
駆動源または発電機のトルクT1,T2を検出するトルク検出手段と、
トルク検出手段の出力に応答し、トルク検出手段によって検出されたトルクT1,T2に対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置である。
【0013】
また本発明は、駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
発電機の回転速度を検出し、
この検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
駆動源または発電機のトルクT1,T2を検出し、
この検出されたトルクT1,T2に対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法である。
【0014】
本発明に従えば、後述の図22に示されるように、トルク検出手段によってエンジンなどの駆動源の出力トルクT1を検出し、または発電機に与えられるトルクT2を検出し、こうして検出されたトルクT1,T2に対応して補正用推定指令LVDTestを補正用推定指令発生手段によって発生する。本発明の実施の他の形態では、トルク検出手段は、駆動源と発電機との間におけるそのほかの軸のトルクを検出するように構成されてもよい。
【0015】
また本発明は、駆動源と、
駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
無段変速機によって駆動され、励磁コイルを有する発電機と、
発電機によって発生する予め定める電圧を設定する電圧設定手段と、
発電機によって発生する電圧を検出する電圧検出手段と、
電圧設定手段と電圧検出手段との出力に応答し、前記検出電圧が前記設定電圧になるように、励磁コイルの励磁電圧指令信号を発生する励磁電圧指令信号発生手段と、
励磁電圧指令信号発生手段の出力に応答し、励磁コイルを励磁する励磁駆動手段と、
発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
発電機回転速度検出手段と目標回転速度設定手段との出力に応答し、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えるフィードバック制御手段と、
励磁電圧指令信号発生手段の出力に応答し、前記励磁電圧指令信号に対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置である。
【0016】
また本発明は、駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
発電機の回転速度を検出し、
この検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
発電機は励磁コイルを有し、発電機によって発生する電圧を検出し、この検出電圧が予め定める設定電圧となるように、励磁コイルの励磁電圧指令信号を発生して励磁コイルを駆動し、
この励磁電圧指令信号に対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法である。
【0017】
本発明に従えば、後述の図25に示されるように、発電機の出力電圧が予め定める設定電圧となるように発電機の励磁コイルに与えられる励磁電流に対応した励磁電圧を励磁駆動手段に与える励磁電圧指令信号が、フィードフォワード制御のために用いられる。これによって発電機励磁電圧の指令値を利用してフィードフォワード補償を行うことによって、時間遅れを防ぎ、応答速度を向上することができる。
【0018】
本発明に従えば、フィードフォワード制御手段における補正用推定指令LVDTestは、発電機の負荷LOADのみによって求めることができるだけでなく、さらに各駆動源の回転速度N1、さらには発電機の軸トルクT2をも用いて、補正用推定指令LVDTestを適切な値として出力し、発電機の回転速度を正確に安定化させることができる。
【0019】
フィードフォワード制御の効果は、前述のトルク、発電機励磁電圧指令信号、発電機負荷LOADをそれぞれ用いる構成の順で、大きくなり、トルク変化を、遅れなく、検出し、応答速度の向上を図ることができる。
【0020】
また本発明は、無段変速機の実変速比SRを表す信号を出力する実変速比出力手段を含み、
補正用推定指令発生手段は、実変速比出力手段からの実変速比SRに応答し、補正用推定指令LVDTestを補正することを特徴とする。
また本発明は、(a)駆動源と、
(b)駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
(c)無段変速機によって駆動される発電機と、
(d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
(e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
(f)発電機回転速度検出手段と目標回転速度設定手段との出力に応答し、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えるフィードバック制御手段と、
(g)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
(h)無段変速機の実変速比SRを表す信号を出力する実変速比出力手段と、
負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生し、実変速比出力手段からの実変速比SRに応答し、補正用推定指令LVDTestを補正する補正用推定指令発生手段とを有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置である。
また本発明は、駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
発電機の回転速度を検出し、
この検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
発電機の負荷LOADを検出し、
この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、
無段変速機の実変速比SRを表す信号を出力し、
この実変速比SRによって補正用推定指令LVDTestを補正し、
この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法である。
【0021】
また本発明は、実変速比出力手段は、
駆動源の回転速度N1に対応した実変速比SRを表す信号を出力することを特徴とする。
【0022】
また本発明は、実変速比出力手段は、
駆動源の回転速度N1と、発電機の回転速度N2とに対応した実変速比SRを表す信号を出力することを特徴とする。
【0023】
また本発明は、実変速比出力手段は、
検出または演算によって求めた実変速比SRを表す信号を出力することを特徴とする。
【0024】
補正用推定指令LVDTestは、実変速比SRに基づいて補正する。この実変速比SRは、後述の図2に示されるように、発電機の回転速度N2がたとえば24,000rpmなどの予め定める値に一定に保たれている状態では、駆動源の回転速度N1に対応して求められ、また後述の図18および図19に示されるように駆動源および発電機の回転速度N1,N2に基づいて実変速比が求められるようにしてもよく、さらにまた図20および図21に示されるように、各回転速度N1,N2を個別的に検出して実変速比演算手段59などによって検出または演算して求めるようにしてもよい。
【0025】
また本発明は、駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段をさらに含み、
フィードバック制御手段は、
目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と
発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と
変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて変速駆動指令LVDTrefを発生する制御器とを含み、
フィードフォワード制御手段は、補正用推定指令発生手段からの補正用推定指令LVDTestに基づいて、前記差ΔSRを補正することを特徴とする。
【0027】
また本発明は、駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段をさらに含み、
フィードバック制御手段は、
目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と
発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と
変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRの時間変化率を演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、変速駆動指令LVDTrefを発生する速度形制御器とを含み、
フィードフォワード制御手段は、
補正用推定指令発生手段からの補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算する推定時間変化率演算手段をさらに有し、
この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、前記差ΔSRの時間変化率を補正することを特徴とする。
【0029】
また本発明は、フィードバック制御手段は、
前記補正された差ΔSRを積分して変速駆動指令LVDTrefを導出する積分器72を含むことを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、後述の図8、図29〜図31に示されるように、差ΔSRを積分器72によって積分し、変速駆動指令LVDTrefを、フィードバック制御信号の出力として導出する。これによって前記差ΔSRの不連続な変化が生じても、積分器72から導出される変速駆動指令LVDTrefは滑らかに変化し、いわゆるバンプレス機能を達成することができる。
【0031】
また本発明は、無段変速機は、
一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機であり、
駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段をさらに含み、
フィードバック制御手段は、
目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と
発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と
変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRを演算する差演算手段と
差演算手段の出力を積分する差積分手段と
無段変速比の前記傾転角φを表す傾転角信号を発生する手段とを含み、
差積分手段と、傾転角信号発生手段とからの出力を減算して変速駆動指令LVDTrefを発生する制御器とを含むことを特徴とする。
【0033】
また本発明は、フィードフォワード制御手段はさらに、
推定時間変化率演算手段からの出力のノイズを除去する不感帯を有する不感帯回路を含むことを特徴とする。
【0034】
また本発明は、不感帯回路は、
入力値の予め定める小さい値の範囲で出力値を零とし、その範囲外では、予め定める傾きを有する1次直線である入出力特性を有することを特徴とする。
【0035】
また本発明は、前記1次直線は、入力値が零のとき出力値が零となる原点Oを通る直線であることを特徴とする。
【0036】
本発明に従えば、補正用推定指令LVDTestの時間変化率がノイズによって悪影響されることを抑制するために、不感帯回路を設け、ノイズを除去する。この不感帯回路の特性は、たとえば後述の図13(1)に示される入出力特性であってもよいが、好ましくは図13(2)に示される原点Oを仮想上を通る直線とし、負荷LOADの変化に滑らかに対応して発電機の回転速度を安定化することができる。こうして不感帯回路を用いることによって、発電機の緩やかな負荷LOADの変化に反応しないようにし、またノイズ分による変動を除去し、発電機の回転速度を目標回転速度N2refに維持することができるようになる。
【0037】
また本発明は、フィードフォワード制御手段はさらに、
変速駆動手段の動作遅れを補償するように、推定時間変化率演算手段の出力を、位相補償する回路を含むことを特徴とする。
【0038】
本発明に従えば、位相補償回路によって、無段変速機の変速駆動手段、たとえば油圧シリンダなどを含む油圧マイナーループの遅れ補正を実現する。このことによっても、発電機の回転速度を目標回転速度N2refに維持することが確実になる。
【0039】
また本発明は、無段変速機は、
一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機であることを特徴とする。
【0040】
本発明に従えば、無段変速機の変速機構は、たとえばトラクション方式のトロイダル形無段変速機であり、変速駆動手段は、たとえば油圧シリンダおよびサーボ弁などを含み、このトロイダル形変速機の変速機構に備えられるパワーローラの傾転角φを、変速駆動指令LVDTrefに対応した電流などの操作量Irefによって変化することができる。本発明では、このようなトロイダル形変速機だけでなく、そのほかの構成を有する無段変速機に関連してもまた、実施することができる。
【0041】
また本発明は、フィードバック制御手段は、
前記変速駆動指令LVDTrefと入力される推定変速駆動指令LVDTobsとの差を、演算する指令減算器と
指令減算器の出力に応答し、変速駆動手段の操作量Irefを演算する操作量演算手段と
実変速比演算手段からの出力に応答し、実変速比SRに対応する推定傾転角φestを演算する推定傾転角演算手段と
オブザーバであって、変速駆動手段を備えた無段変速機モデルを有し、操作量演算手段からの操作量Irefを表す出力と、推定傾転角演算手段からの推定傾転角φestを表す出力とに応答して、推定変速駆動指令LVDTobsを演算して指令減算器に与えるオブザーバとを含むことを特徴とする。
【0042】
本発明に従えば、フィードバック制御手段における前述の変速駆動指令LVDTrefに対応した無段変速機の変速駆動手段の操作量Irefを、オブザーバによって得られる推定変速駆動指令LVDTobsによって補正する。これによって無段変速機の各種の特性の違いに対応した適切な操作量Irefが得られ、これによって発電機の回転速度を、目標回転速度N2refに正確に維持することがさらに確実になる。
【0043】
オブザーバは、変速駆動手段を備えた無段変速機モデルを有し、この無段変速機モデルは、前述のトラクション方式のトロイダル形無段変速機であってもよいが、そのほかの構成を有する無段変速機であってもよい。このオブザーバは、推定傾転角演算手段からの推定傾転角φestと、操作量演算手段からの操作量Irefとによって、推定変速駆動指令LVDTobsを演算する。このようなオブザーバは、たとえば最小次元オブザーバによって実現することが容易に可能である。
【0044】
また本発明は、フィードバック制御手段は、
前記変速駆動指令LVDTrefと入力される推定変速駆動指令LVDTobsとの差を、演算する指令減算器と
指令減算器の出力に応答し、変速駆動手段の操作量Irefを演算する操作量演算手段と
実変速比演算手段からの出力に応答し、実変速比SRに対応する推定傾転角φestを演算する推定傾転角演算手段と
操作量演算手段からの操作量Irefを表す出力と、推定傾転角演算手段からの推定傾転角φestを表す出力とに応答して、推定変速駆動指令LVDTobsを演算して指令減算器に与える推定変速駆動指令発生手段とを含むことを特徴とする。
【0045】
本発明は、オブザーバを用いることなく、センサなどの検出手段を用いて、実現することもできる。
【0046】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。自動車または鉄道車両などの車両に搭載された内燃機関から成るエンジン1は、トラクション方式のトロイダル形無段変速機2を介して発電機3を回転駆動する。無段変速機2は、エンジン1からの入力回転速度N1を、出力回転速度N2に変速比SR(=N2/N1)で変速する。入力回転速度N1は、たとえば4,800〜8,500rpmであってもよく、発電機3が回転駆動される出力回転速度N2が、目標回転速度設定手段4によって設定される目標回転速度N2ref、たとえば24,000rpmに維持されて回転駆動され、発電機4の出力周波数f1は、たとえば400Hzの交流電力が発生され、負荷5に与えられる。この発電機3の回転速度N2を、目標回転速度N2refに、負荷5の変動にかかわらず安定に維持するために、フィードバック制御手段7が設けられ、さらにこのフィードバック制御手段7の制御の補正をするフィードフォワード制御手段8が設けられる。
【0047】
図2は、図1に示される発電装置の全体の構成を簡略化して示すブロック図である。エンジン1の回転速度N1を検出するために駆動源回転速度検出手段11が設けられ、また発電機3の回転速度N2を検出するために発電機回転速度検出手段12が設けられる。これらの各検出手段11,12の出力は、ライン9,10をそれぞれ介して、制御回路13に与えられる。さらに発電機3の負荷5に与えられる電力の電圧VOLは、電圧検出手段14によって検出され、その負荷電流CURは電流検出手段15によって検出され、これらの出力は、制御回路13に与えられる。制御回路13は、前述のフィードバック制御手段7およびフィードフォワード制御手段8を含む。
【0048】
無段変速機2は、変速機構21と、この変速機構21の変速比を、制御回路13からのサーボ弁開度指令Irefによって変化する変速駆動手段22とを含む。
【0049】
図3は、無段変速機2の全体の構成を簡略化して示す図である。トラクション方式のトロイダル無段変速機である変速機構21は、いわゆるハーフトロイダル形であり、その入力軸25と連動して回転する入力ディスク21aと、トラクション無段変速機構21の出力軸26と連動して回転する出力ディスク21bと、入力ディスク21aおよび出力ディスク21bの間に介在する複数のパワーローラ21cと、パワーローラ21cの押付力を発生するための軸力発生機構21dなどで構成される。
【0050】
図4は、サーボ弁37に関連する油圧回路図である。ポンプ48の作動油は、サーボ弁37に供給される。こうして変位駆動手段22を構成するサーボ弁37にサーボ弁開度指令Irefが与えられることによって、制御弁41が駆動され、油圧シリンダ28,29はトラニオン27を変位し、したがって変速機構21による変速比SRが、サーボ弁開度指令Irefに対応して無段階に変位して設定される。
【0051】
図5に示すように、入力ディスク21aおよび出力ディスク21bそれぞれは摩擦面21e,21fを有し、これら摩擦面21e,21fは、各ディスク21a,21bを、その回転軸線17を含む平面で切断したときにその断面形状が回転軸線17を中心に対称に配置される各1/4の円弧となるように形成されている。
【0052】
各パワーローラ21cは、スラスト軸受と、トラニオン27と呼ばれる支持部材によって、ローラ軸21hまわりの回転を許容し、かつローラ軸21hおよびディスク回転軸線17を含む平面内で傾転自在に支持されている。
【0053】
入力ディスク21a、出力ディスク21bおよびパワーローラ21cという3つの転動体は高圧で押付けられて、その接触部に生じる高粘度潤滑油膜の剪断抵抗によって動力が伝達される。また、その変速方法は、パワーローラ21cの傾転角φ、すなわちパワーローラ21cと入力ディスク21bの接点Qと摩擦面21eの断面円弧に対する中心Oとを結ぶ線分OQが点Oを通りディスク回転軸線17に垂直な直線Rと成す角を変化させることによって、変速比SRを所定範囲内、たとえば0.5〜2.0の範囲内で任意に変化させるものである。
【0054】
ここで、この傾転角φの変化は次のようにしてなされる。図6に示すように、後述の変速駆動手段22によりローラ回転軸21hを距離xオフセットさせると、パワーローラ側速度uとディスク側速度uとの間に方向のずれが生じ、下記式(1)で表されるサイドスリップ速度vが生じることになる。
= u−u …(1)
【0055】
これにより、サイドスリップ速度vが値零になるようにパワーローラ21cの傾転角φが変化する。したがって変速駆動手段22のピストンロッド38,39の進出量を適宜調節することにより、傾転角φを所望角度とすることができ、それにより所望の変速と成し得る。すなわち、パワーローラ21cの回転軸21hの偏位量(以下、パワーローラ位置という)を操作することによって傾転角φを所望角度に調節して所望の変速制御が成し得る。
【0056】
ここで、図5に示すように、パワーローラ21cと入力ディスク21aとが接触する位置をディスク回転軸線17から測った距離を入力側接触半径Rとし、パワーローラ21cと出力ディスク21bとが接触する位置をディスク回転軸線17から測った距離を出力側接触半径Rとし、入力軸25および入力ディスク21aの回転速度をNとし、出力軸26および出力ディスク21bの回転速度をNとすると、変速比SR=N/N=R/Rという関係が成立する。そこで、各パワーローラ21cの傾転角φを制御することによって、各接触半径R、Rが連続的に変化するため、変速比SRを連続的に変化させることが可能になる。
【0057】
すなわち、入力ディスク21aとパワーローラ21cの接点までの軸心からの距離Rと出力ディスク21bとパワーローラ21cの接点までの軸心からの距離Rとの比(R/R)で変速比SRは決まる。したがって、パワーローラ21cの傾転角φを変化させることによって、変速比SRを無段階に変えることが可能となる。前述の入力ディスク21aの回転速度Niは、エンジン1の回転速度N1であり、出力軸26の回転速度Noは、無段変速機2の出力回転速度、したがって発電機3の回転速度N2である。
【0058】
こうして無段変速機2の変速機構21は、エンジン1の出力が入力される入力軸25と、その入力軸25に連結される入力ディスク21aと、入力ディスク21aに対向して配置される出力ディスク21bと、出力ディスク21bに連結される出力軸26と、これらの入力および出力ディスク21a,21bに対する傾転角φの変化に応じて入力ディスク21aの回転速度N1を無段階に変速して出力ディスク21bに伝達する一対のパワーローラ21cと、パワーローラ21cを回転自在に支持した傾転軸方向に変位可能な一対のトラニオン27とを含む。
【0059】
変速駆動手段22は、トラニオン27を傾転軸方向に変位させるアクチュエータである2つの同一構成を有する複動油圧シリンダ28,29と、変速比を目標とする変速比に変化するために、各油圧シリンダ28,29が有する各シリンダ室31,32;33,34に管路35,36を介して作動油を切換えて与えるサーボ弁37とを含む。
【0060】
油圧シリンダ28,29のピストンロッド38,39は、一対の各トラニオン27に連結される。管路35に作動油が供給されることによって油圧シリンダ28のシリンダ室31に作動油が供給されてピストンロッド38が後退され、油圧シリンダ29のシリンダ室34に作動油が供給されてピストンロッド39が伸長し、このとき油圧シリンダ28のもう1つのシリンダ室32および油圧シリンダ29のもう1つのシリンダ室33からの各作動油は、管路36から排出される。また管路36に作動油が供給されると、油圧シリンダ28,29は前述と逆の動作をし、ピストンロッド38が伸長され、ピストンロッド39が後退される。
【0061】
サーボ弁37は、制御弁41と、この制御弁41のスプール42を軸線方向に駆動する電磁駆動手段43とを含む。電磁駆動手段43の電機子44のコイルに、サーボ弁開度指令Irefである駆動電流が与えられることによって、永久磁石片45との磁気吸引力、磁気反発力が発生してノズル46間のフラッパ47が電機子44によって角変位され、このノズルフラッパ47に連動してスプール42が変位される。
【0062】
こうして管路35,36に供給される作動油の流量、圧力が変化されることになる。こうしてサーボ弁開度指令Irefの表す電流が、供給されることによって、フラッパ47による制御弁41のスプール42の変位xが得られ、ノズルフラッパ47の機構で、ノズル46による圧力差|P1−P2|が得られる。たとえば図3のx方向にフラッパ47が動けば、ノズル46の作動油の圧力P1による抵抗が大きくなり、反対側からの作動油の圧力P2による抵抗が小さくなり、P1>P2となるこうして圧力P1,P2がスプール42の両端に作用し、その圧力差絶対値の|P1−P2|によってスプール42が変位駆動される。スプール42には、フィードバックばねが作用しており、変位xにフィードバックされ、P1=P2になるまで、スプール42を移動して停止する。このとき制御弁41の供給ポートPsからポートA、したがって管路35に、またポートB、したがって管路36からタンクポートTに作動油が流れる。
【0063】
図7は、変速機構21と変速駆動手段22とを含む制御対象である無段変速機2のブロック図である。サーボ弁開度指令Irefが、前述の変速駆動手段22に与えられることによって、制御回路51は、伝達関数F1で、油圧シリンダ28,29のピストンロッド38,39のストロークLVDTを変化する。
F1 = K1/s …(2)
ここで、K1は定数であり、sはラプラス演算子である。
【0064】
変速機構21は制御回路52で示され、その伝達関数F2は次のとおりである。
F2 = K2/{s(1+T・s)} …(3)
ここで、式(3)のK2は定数であり、式(3)のTは変速機構21の時定数である。
【0065】
本発明の実施の他の形態では、前述の定数K1,K2は、変速比SRに応じて、変化し、無段変速機2のモデルを非線形的に取扱うようにしてもよい。
【0066】
ピストンロッド38,39のストロークLVDTが達成されることによって、パワーローラ21cを支持するトラニオン27の傾転角φが達成される。これによって変速機構21では、制御回路53で示される関数f(φ)に従って傾転角φに対応した変速比SRが達成される。こうしてエンジン1の入力回転速度Nは、変速比SRによって決定される出力回転速度N2が、制御回路54で得られる。
【0067】
再び図1を参照して、フィードバック制御手段7において、変速比指令手段56は、目標回転速度設定手段4によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段11(図2参照)によって検出されたエンジン1の回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生してライン57を介して変速比減算器58の一方の入力に与える。
SRref = N2ref/N1 …(4)
【0068】
実変速比演算手段59は、発電機回転速度検出手段12(図2参照)によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段11によって検出されたエンジン1の回転速度N1との比を演算して、実変速比SR(=N2/N1)を発生し、ライン61を介して変速比減算器58の他方の入力に与えられる。
【0069】
変速比減算器58は、変速比の差ΔSRを演算して求め、速度形制御手段62に与える。
ΔSR = SRref−SR …(5)
【0070】
速度形制御手段62は、変速比減算器58からのライン65を介する出力に応答し、実変速比SRが、変速比指令SRrefとなるように、すなわち前記差ΔSRが零となるように実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRの時間変化率を、演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、変速駆動指令LVDTrefを表す信号を発生し、指令減算器63の一方の入力に与える。
【0071】
図8は、速度形制御手段62の具体的な構成を示すブロック図である。変速比減算器58の前記差ΔSRを表す信号は、ライン65から制御回路66に与えられ、この制御回路66は、擬似微分器を構成する。制御回路66の伝達関数F66は、次のとおりである。
F66 = s/(1+T66・s) …(6)
ここでT66は、時定数を示す。
【0072】
さらに係数器である制御回路67で比例ゲインである係数Kp1が掛算され、加算器68に与えられる。ライン65からの前記差ΔSRを表す信号はまた、係数器である制御回路69の積分ゲインKi1が掛算され、加算器68に与えられる。フィードフォワード制御手段8からの補正量FFを表す信号は、ライン71を介して加算器68に与えられる。加算器68は、制御回路67,69の出力およびライン71の出力を加算し、積分器72で積分動作を行い、変速駆動指令である前述の無段変速機2のピストンロッド38,39のストローク指令LVDTrefを表す信号を、ライン73に導出して、指令減算器63に与える。こうして速度形制御手段62では、前記差ΔSRの時間変化率によって、変速駆動指令LVDTrefを発生し、この変速駆動指令LVDTは、前述のようにライン71を介する補正信号FFによって補正されている。
【0073】
速度形制御手段62は、ライン65から入力される前記差ΔSRが不連続な変化をした場合でも、積分器72が設けられていることによって、操作量であるストローク指令値LVDTrefが滑らかな連続になるという優れた効果を達成することができる。すなわちストローク指令値LVDTrefを積分器72の利用によって、不連続な変化をさせずに、いわゆるバンプレスとし、滑らかな連続した出力を導出することができる。ライン71から与えらえる補正量FFの信号が、不感帯回路107(後述の図11参照)の不感帯の働きによって、急変化しても、速度形制御手段62はPI(比例、積分)制御動作を行い、積分器72には、ライン73に、常に連続したストローク指令値LVDTrefを導出する。
【0074】
指令減算器63の出力は、係数器である制御回路76で比例ゲインKp2が掛算され、リミッタ77で上限と下限が制限され、ライン78からサーボ弁開度指令Irefを表す信号が導出されて前述の制御対象である無段変速機2に与えられる。
【0075】
図9は、リミッタ77の動作を説明するための図である。制御回路76からの信号の値は、正の上限値LM1未満に、また負の下限値LM2以上に制限され、過度に大きなサーボ弁開度指令値Irefが無段変速機2に入力されることを防ぐ。速度形制御手段62の最終段にある積分器72の出力が、リミッタ77の上限値LM1以上であり、または下限値LM2未満であって、制限されている場合、積分器72の積分動作を停止するようにしてもよく、これによって飽和時の余分な積分動作を停止して、いわゆるリセットワインドアップを達成することもできる。制御回路76およびリミッタ77は、操作量演算手段を構成し、リミッタ77は省略されてもよい。
【0076】
推定傾斜角演算手段81は、実変速比演算手段59からのライン61を介する実変速比SRを表す出力に応答し、その実変速比SRに対応する無段変速機2の推定傾斜角φestを表す信号を、ライン83を介してオブザーバ82に与える。
【0077】
図10は、推定傾斜角演算手段81の構成を示すブロック図である。推定傾斜角演算手段81は、前述の図7の演算回路53における傾転角φに対応する実変速比SRを演算する関数f(φ)の逆関数f−1(φ)の入出力演算機能を有する。オブザーバ82にはまた、リミッタ77からライン78を介するサーボ弁開度指令Irefも入力される。このオブザーバ82は、変速機構21と変速駆動手段22とを含む前述の無段変速機2のモデルを有し、操作量であるサーボ弁開度指令Irefを表す信号と、推定傾転角演算手段81からの推定傾転角φestを表す出力とに応答し、推定変速駆動指令LVDTobsを演算し、ライン84を介して指令減算器63に与える。
【0078】
オブザーバ82が実施するパワーローラ位置推定処理を説明する。
傾転角φおよびパワーローラ位置LVDTの制御特性を下記式(7),(8)の数式モデルでそれぞれ表すものとする。
φ = (K/s(1+T・s))LVDT …(7)
LVDT = (K/s)i …(8)
ただし、式(7),(8)において、K,Kはそれぞれ比例ゲインを表し、Tは時定数を表す。また、sはラプラス演算子を表す。
【0079】
式(7),(8)からオブザーバ82の設計用モデルは下記式(9)のように表せることがわかる。
LVDT ≒ (K/s)i …(9)
ただし、K=Kであり、T≒0である。
【0080】
ここで、状態空間表現された行列A、Bを下記式(10),(11),(12)のように分割する。
dx/dt = Ax+Bi …(10)
LVDT = Cx …(11)
【0081】
【数1】
Figure 0003927518
【0082】
ただし、式(10),(11)で、xは状態変数を表す。このとき、下記式(13),(14)の関係が成り立つ。
【0083】
【数2】
Figure 0003927518
【0084】
【数3】
Figure 0003927518
【0085】
したがって、A11=A21=A22=B=0、A12=K、B=Kが成り立つ。
【0086】
ここで、設計パラメータLを導入して、オブザーバの極、すなわち下記式(15)で表される予測推定行列Aの固有値が安定になるようにパラメータLを調整する。
A = A22−LA12 …(15)
【0087】
これにより、行列Lを用いて各行列B、G、CおよびDを下記式(16)〜(19)のように求めることが可能である。
B = −LB+B …(16)
G = AL+A21−LA21 …(17)
【0088】
【数4】
Figure 0003927518
【0089】
【数5】
Figure 0003927518
【0090】
したがって、傾転角φおよびパワーローラ位置LVDTのモデルからオブザーバ82を下記式(20),(21)により示されるような最小次元オブザーバとして設計することができる。
dω/dt = Aω+Bi+Gφ …(20)
LVDT = Cω+Dφ …(21)
ここで、ωは最小次元オブザーバの状態を表す。
【0091】
前述の式(9),(20)におけるiは、サーボ弁開度指令Irefを表し、式(20)のφは、推定傾転角φestを表し、式(21)の^LVDTは、推定変速駆動指令LVDTobsを表す。
【0092】
オブザーバ82では、前述の式(20),(21)の演算を達成するために、推定傾転角演算手段81からの推定傾転角φestを表わす信号は、ゲインGを有する演算回路86に与えられて加算器87に入力され、またサーボ弁回路指令Irefを表わす信号はライン78から行列^Bを有する演算回路88に与えられ、その出力は加算器87に与えられる。
【0093】
加算器87の出力は、伝達関数1/sを有する積分回路89に与えられ、前述の状態ωが、ライン91に導出される。このライン91の出力は、行列^Aの演算回路90に与えられ、その出力は加算器87に与えられる。ライン91の状態ωを表わす出力は、行列^Cの演算回路93に与えられ、その出力は加算器94に与えられる。前述の推定傾転角φestを表わす信号はまた、行列^Dの演算回路95に与えられ、その出力は加算器94に与えられる。こうして加算器94からは、推定変速駆動指令LVDTobsを表わす信号が、ライン84に導出され、指令減算器63に与えられる。
【0094】
指令減算器63は、速度形制御手段62からの変速駆動指令LVDTrefと推定変速駆動指令LVDTobsとの差ΔLVDT(=LVDTref−LVDTobs)を表わす信号を導出して、前述の演算回路76に与える。こうして無段変速機2では、前述の差ΔLVDTが、オブザーバ82の働きによって正確に零となるように、制御される。
【0095】
再び図1を参照して、発電機3の出力の電圧検出手段14によって検出される電圧VOLと、電流検出手段15によって検出される電流CURとを表わす信号は、発電機負荷演算手段96に与えられ、瞬時値または実効値の電力負荷LOADを演算してライン171に信号を導出する。この電力負荷演算手段96は、負荷検出手段の働きを果たす。
【0096】
図11は、フィードフォワード制御手段8の具体的な構成を示すブロック図である。前述の検出された負荷LOADを表わす信号は、フィードフォワード制御手段8における変換手段97において、負荷LOADに対応する無段変速機2の変速駆動手段22の補正用推定指令LVDTestを発生する。このような負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを求める演算は、たとえばメモリに予めストアされたデータに基づき、または予め定められる数式に基づき、マイクロコンピュータの演算によって実現することができ、このような演算を、図11では関数gで表わす。
【0097】
図12は、変換手段97の具体的な構成を示すブロック図である。ライン9を介するエンジン1の検出された回転速度N1を表わす信号は、変換回路172に与えられ、これによって回転速度N1に対応する変速比SRが求められる。変速比SRは、回転速度N1が大きくなるにつれて、減少するように、定められる。この実施の形態では、発電機3の回転速度N2は、たとえば前述のように24,000rpmであって一定に保たれる。
【0098】
変換回路172で求められた変速比SRを表わす信号は、テーブルがストアされたメモリ173に与えられる。メモリ173では、ライン97を介する電力負荷LOADに対応し、しかも前述の変速比SRに対応する補正用推定指令LVDTestを、ライン174から導出する。変換回路172は、前述のようにメモリによって実現されてもよいが、予め定められる数式に基づいて演算して変速比SRを求める構成を有してもよい。メモリ173に代えて、予め定められる数式に基づき、補正用推定指令LVDTestを求める構成であってもよい。
【0099】
図13は、フィードフォワード制御手段8に備えらえる補正用推定指令発生手段の特性を示す図である。図13の横軸は、発電機負荷演算手段96によって検出された負荷LOADであり、縦軸は、前述の図3の油圧シリンダ28,29の一方のピストンロッド38または39の位置を示す。負荷LOADに対応して、補正用推定指令である油圧シリンダ位置を表わす信号LVDTestが得られる。さらにこの補正用推定指令発生手段97は、駆動源回転速度検出手段11によって検出されるエンジン1の回転速度N1に応答し、油圧シリンダ位置の補正演算を行う。こうして補正用推定指令発生手段は、エンジン1の回転速度N1に対応して、油圧シリンダ位置を補正する。図13のライン101〜105の各特性は、表1のように、エンジン1の回転速度N1に対応する特性を示す。
【0100】
【表1】
Figure 0003927518
【0101】
補正用推定指令発生手段97の補正用推定指令LVDTestは、速度化の演算を行う推定時間変化率演算手段106に与えられ、補正用推定指令LVDTestの時間変化率が、式(22)で表されるように、伝達関数F106によって演算して求められ、速度化、すなわち擬似微分の演算が行われる。
F106 = s/(1+T106・s) …(22)
ここで、T106は、時定数である。
【0102】
この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、フィードフォワード制御手段8は、前述のフィードバック制御手段7の変速比の前記差ΔSRの時間変化率を補正する。
【0103】
不感帯回路107は、推定時間変化率演算手段106の出力を受信し、その推定時間変化率に含まれるノイズを、不感帯によって除去する。こうして不感帯回路107は、小さなノイズに後続の回路を逐次反応させることを防ぐ。
【0104】
図14は、不感帯回路107の入出力特性を示す図である。図14(1)では、推定時間変化率演算手段106からの出力が、Lt1〜Lt2の予め定める小さい値の範囲では、出力値を零とし、その範囲外では、正および負の範囲で、予め定める傾きを有する2つの各1次直線108,109で変化する入出力特性を有する。
【0105】
本発明の実施の他の形態では、不感帯回路107は図14(2)に示されるように、推定時間変化率演算手段106からの出力が、原点Oの両側の予め定める小さい値Lt3,Lt4の範囲で、出力値を零とし、その範囲外では、予め定める傾きを有する1次直線111の入出力特性を有し、この1次直線111は、入力値が零のとき、出力値が零となる原点Oを一直線である。このような図14(2)に示される入出力特性が、予め定める小さい値の範囲Lt3〜Lt4の範囲外では、原点Oを通る単一の直線111で表わされることによって、適切な補正量を達成することができる。
【0106】
不感帯回路107の働きによって、回転速度フィードバック制御手段の制御性能を、ノイズによって劣化することが防がれる。
【0107】
推定時間変化率演算手段106からの不感帯回路107を介する出力は、位相補償回路112に与えられ、無段変速機2、特に変速駆動手段22の動作遅れを補償する。この位相補償回路112の伝達関数F112は、次のとおりである。
F112 = (1+T2・s)/(1+T1・s) …(23)
【0108】
ここでT1,T2は、時定数である。フィードフォワードを効果的に達成するには、実トルクの変化をいち早く検出することが重要である。後述のようにエンジン1のトルクT1を検出する実施の形態、および後述の発電機3の励磁電圧指令値によってフィードフォワードを実施する実施の形態などでは、機械的構成要素の伝達遅れに起因して、負荷電力LOADの検出によるフィードフォワード制御を行う実施の形態に比べて、時間遅れが存在するので、位相補償回路112による位相を進める構成が、得策である。
【0109】
発電機3の回転速度N2が、負荷LOADの変化による悪影響を受けたと同時に、前述の補正用推定指令発生手段97のテーブルまたは関数などによる予測していた補償量で、その悪影響を打ち消すにあたり、位相補償回路112は、負荷LOADの変化を素早く検出し、フィードフォワード補償動作を行って、負荷変化の悪影響を素早く打ち消す働きを果たす。もしも仮に、負荷LOADの検出が遅れて、素早く検出されないとき、発電機3の回転速度N2は、定格回転速度、たとえば24,000rpmから瞬時に離れて増大し、これによって発電機3およびその他の機械的構成要素が破損してしまうおそれがある。本発明の位相補償回路112は、この問題を解決し、負荷変化の悪影響を素早く打ち消す。
【0110】
図15は、位相補償回路112のボード線図である。伝達関数F112は、ゲイン特性114および位相特性115を有する。本件発明者の実験によれば、フィードフォワード制御を行うための負荷LOADの立ち上がりが、1次遅れ換算で約0.25秒、カットオフ周波数約0.8Hzであるとき、0.3〜0.6Hzの間で、位相を進める。カットオフ周波数は、機械的構成要素などの違いによって、適切に設定される。前述のカットオフ周波数の数値は、あくまでも一例であり、このカットオフ周波数は、エンジン1の回転速度N1および発電機3の極数の違いによる発電機3の回転速度N2などに依存して、大きく変化する。これらの回転速度N1,N2の具体的な前述の数値も、あくまでも一例である。
【0111】
位相補償回路112の出力は、ゲイン調整回路116で、ゲインKffが掛け算され、またレートリミット回路117で上限値、下限値が制限され、ライン71から、補正量FFを表わす信号として、フィードバック制御手段7の速度形制御手段62の加算器68に入力される。
【0112】
図16は、本件発明者の実験結果を示す図である。図16(1)は、フィードフォワード制御手段8が設けられていない比較例の実験結果を示す。発電機3の定格負荷LOADが90kWから、零に急変化したとき、図16(1)に示される比較例では、エンジン1の回転速度N1が、ライン121で示されるように変化し、これによって発電機3の回転速度N2は、ライン122で示されるように大きく変化した。これに対して前述の図1〜図15に関連して前述した本発明の実施の一形態では、図16(2)に示されるように、前述の負荷の急変化時、エンジン1の回転速度N1がライン123に示されるように変化しても、発電機3の回転速度N2は、ライン124に示されるように、図16(1)の比較例に比べて短時間の変動に抑えられることが確認された。
【0113】
図17は、本件発明者のさらに他の実験結果を示す図である。前述の図1〜図15、図16(2)の構成において、図17のライン126で示されるように、発電機3の負荷LOADが、定格出力90kWから零に急変化したとき、発電機3の回転速度N2は、ライン127〜129のように、比較的短い時間で、目標回転速度N2ref=24,000rpmに安定化し、制御性能が改善されたことが確認された。
【0114】
【表2】
Figure 0003927518
【0115】
図18は、本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。注目すべきはこの実施の形態では、フィードフォワード制御手段8には、駆動源回転速度検出手段11からライン9を介するエンジン1の回転速度N1を表わす信号だけでなく、発電機回転速度検出手段12からライン10を介する発電機3の回転速度N2を表わす信号が与えられる。
【0116】
図19は、図18に示される実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8に含まれる補正用推定指令発生手段97の具体的な構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の図12に示される実施の形態に類似するが、注目すべきは、変換回路177には、ライン9,10を介してエンジン1および発電機3の各回転速度N1,N2をそれぞれ表わす信号が与えられる。変換回路177は、これらの回転速度N1,N2を演算して変速比SR(=N2/N1)を演算してその変速比SRを表わす信号を、メモリ173に与える。そのほかの構成は、前述の実施の形態と同様である。
【0117】
図20は、本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態では、フィードフォワード制御手段8には、ライン61を介する実変速比演算手段59からの変速比SRを表わす信号が与えられる。
【0118】
図21は、図20に示される実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8に備えられる補正用推定指令発生手段97の具体的な電気的構成を示すブロック図である。ライン60を介する変速比SRを表わす信号は、メモリ173に与えられる。メモリ173の働きによって、ライン171を介する電力負荷LOADおよびライン61を介する変速比SRに基づいて、補正用推定指令LVDTestが、ライン174から導出される。メモリ173に代えて、予め定める数式によって補正用推定指令LVDTestが求められてもよいことは、前述の実施の形態と同様である。
【0119】
図22は、本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の実施の形態に類似するが、注目すべきは、フィードフォワード制御手段8には、発電機3の軸トルクT2を検出するトルク検出手段16が備えられ、このトルク検出手段16の出力は、ライン178を介して、フィードフォワード制御手段8に入力され、この実施の形態では、前述の電力負荷LOADを表わす信号は、フィードフォワード制御のためには、用いられない。
【0120】
図23は、図22の実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8の具体的な電気的構成を示すブロック図である。補正用推定指令発生手段97には、前述のように、ライン9を介するエンジン1の回転速度N1を表わす信号とライン178を介する発電機3の軸トルクT2を表わす信号とが与えられる。
【0121】
図24は、図23に示される補正用推定指令発生手段97の具体的な構成を示すブロック図である。ライン9を介するエンジン1の回転速度N1を表わす信号は、変換回路172に与えられ、これによって前述の実施の形態と同様にして変速比SRを表わす信号を導出する。この変速比SRを表わす信号は、メモリ173に与えられる。このメモリ173にはまた、ライン178を介して前述の無段変速機2の軸トルクT2を表わす信号が導出される。メモリ173は、変速比SRおよび発電機3のトルクT2に対応した補正用推定指令LVDTestをライン174に導出する。そのほかの構成と動作は、前述の実施の形態と同様である。
【0122】
こうして前述の実施の形態では、図12、図19、図21のように補正用推定指令発生手段97は、駆動源回転速度検出手段11によって検出されるエンジン1の回転速度N1に応答して、電力負荷LOADから得られる補正用推定指令LVDTestを、補正する構成を有するが、本発明の実施の他の形態では、図24のようにトルク検出手段16によって検出される発電機3の軸トルクT2に応答し、補正用推定指令LVDTestを、補正するように構成してもよい。この補正用推定指令LVDTestは、このようにして、回転速度N1によって、したがって変速比SRによって、または軸トルクT2によって補正されてもよいが、さらに本発明の実施の他の形態では、両者N1,T2によって、または三者N1,N2,T2によって、補正されるようにしてもよい。
【0123】
前述の補正用推定指令発生手段97では、発電機3のトルクT2を検出して用いる代りに、本発明の実施の他の形態では、エンジン1のトルクT1を用いるようにしてもよく、そのほかの構成は、前述の実施の形態と同様である。
【0124】
図25は、本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。注目すべきはこの実施の形態では、発電機3に関連して発電電圧制御回路181が備えられ、その励磁電圧Veの指令が、フィードフォワード制御手段8にライン182を介して与えられる。
【0125】
図26は、図25に示される実施の形態における発電電圧制御回路181の電気的構成を示すブロック図である。発電機3は、励磁コイル183を有し、この励磁コイル183には、励磁駆動回路184からライン185を介して励磁電力が与えられる。励磁コイル183は、たとえば界磁コイルまたは電機子コイルである。目標電圧設定回路186は、発電機3によって発生される電圧の目標値を設定して、その目標電圧すなわち設定電圧を表す信号を、減算器187に与える。この減算器187には、電圧検出手段14によって検出された発電機3の発電電圧が、たとえば実効値で、または他の実施の形態では瞬時値が与えられる。減算器187の出力は、励磁制御回路189に与えられ、励磁駆動回路184に与える励磁電圧指令信号を導出する。この励磁電圧Veの指令信号によって、励磁駆動回路184は、励磁コイル183を駆動する。こうして発電機3からは、目標電圧設定回路186で設定された目標電圧が導出されることになる。励磁制御回路189からの励磁電圧指令信号は、さらに、ライン182を介して図25に関連して前述したようにフィードフォワード制御手段8に与えられる。
【0126】
図27は、図25および図26に関連して前述した本発明の実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8の電気的構成を示すブロック図である。補正用推定指令発生手段97には、前述のようにライン9を介してエンジン1の回転速度N1を表す信号が与えられとともに、ライン182を介して発電機3の励磁電圧Veの指令信号が与えられる。
【0127】
図28は、図27に示される補正用推定指定発生手段97の具体的な電気的構成を示すブロック図である。変換回路172には、ライン9を介してエンジン1の回転速度N1を表す信号が与えられ、これによって変換回路172は、変速比SRを表す信号を導出してメモリ173に与える。このメモリ173には、前述のライン182を介して励磁電圧Veを表す指令信号が与えられる。メモリ173は、変速比SRおよび励磁電圧Veに対応する補正用推定指令LVDTestを表す信号をライン174に導出する。そのほかの構成と動作は、前述の実施の形態と同様である。変換回路172に代えて、前述の図19に示される変換回路177が用いられてもよく、また図21に示されるようにライン61を介する変速比SRを表す信号がメモリ173に与えられるように構成され、そのほかの構成は、前述の図25〜図28の実施の形態と同様であってもよい。
【0128】
こうして発電機3の発電出力電圧が、目標電圧に保たれて制御されている場合、発電電力が増加するにつれて励磁電流が増加するという特性を持つ。また励磁電流は、励磁電圧にほぼ比例するので、励磁電圧Veの指令値から、発電電力を求めることができる。したがって励磁電圧指令値の変化によって、前述のようにフィードフォワード制御を行うことによって、発電電力LOADによるフィードフォワード制御と同等の特性が得られる。したがって本発明の実施の形態では、発電機3またはエンジン1のトルクT2,T1を検出する必要がなく、また発電機3の発電電力を検出することなしに、容易でかつ高速なフィードフォワードの補正制御を行うことができ、構成の簡略化が可能となる。
【0129】
図29は、本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の実施の形態に類似するが、注目すべきは、制御手段62aには、オブザーバ82からライン84を介するストローク推定値LVDTobsを表す信号が与えられる。
【0130】
図30は、図29に示される制御手段62aの具体的な電気的構成を示すブロック図である。ライン65を介する前記差ΔSRを表す信号は、速度形PI制御手段62aの係数器192に与えられて係数K1が掛算され、減算器193に与えられる。ライン84を介するオブザーバ82からのストローク推定値LVDTobsを表す信号は、係数器194において係数Kp3が掛算され、減算器193に与えられる。減算器193の出力は、加算器195に与えられ、ライン71を介するフィードフォワード制御手段8の出力が加算される。積分器196には、加算器195の出力が与えられ、これによってライン73にはストローク指令値LVDTrefを表す信号を、ライン73から導出する。
【0131】
図31は、本発明の実施のさらに他の形態の速度形PID制御手段62bの具体的な電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の図29および図30の実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。図31に示される速度形PID制御手段62bは、前述の図30の速度形PI制御手段62aに類似するが、特に図31の実施の形態では、ライン84を介するストローク推定値LVDTobsは、係数器194において係数Kp4が掛算されて減算器193に与えられるとともに、擬似微分器198において伝達関数F198、
F198 = s/(1+T198・s) …(24)
T198は、時定数である。
【0132】
この擬似微分器198の出力は、係数器199に与えられて係数Kp5が掛算され、減算器201に与えられる。減算器201は、前述の減算器193と加算器195との間に介在され、減算器193の出力から係数器199の出力を減算する。そのほかの構成は、前述の実施の形態と同様である。
【0133】
図32は、本発明の実施のさらに他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。この実施の形態は、前述の実施の形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。フィードバック制御手段7は、位置形PI制御手段62cを備える。
【0134】
図33は、図32に示される実施の形態における位置型PI制御手段62cと、それに関連する具体的な電気的構成を示すブロック図である。位置形PI制御手段62cにおいて、積分器203には、ライン65を介して前記差ΔSRを表す信号が与えられる。積分器203の伝達関数は、
F203 = K1/s …(25)
である。積分器203の出力は、減算器204に与えられる。この減算器204には、ライン83からの傾転角φを表す信号が与えられ、係数器205で係数Kp6が掛算され、減算器204に与えられる。ライン83を介して与えられる傾転角推定値φestに代えて、制御対象である無段変速機2の傾転角φを、別途、設けた検出手段によって検出し、その検出手段の出力を係数器25に与えるようにしてもよい。
【0135】
減算器204の出力は、加算器206に与えられる。この加算器206には、ライン71を介する補正用推定指令LVDTestが、係数器207で、調整ゲインKFPである係数が掛算され、与えられる。加算器206の出力はライン73から導出され、後続の減算器63に与えられる。減算器63には、ライン84を介するオブザーバ82からのストローク推定値LVDTobsを表す信号が、係数器208で係数Kが掛算され、与えられる。こうして減算器63の出力は、ライン209を介して、制御回路76に与えられる。前述のPは比例、Iは積分、Dは微分を表す。
【0136】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動源によって無段変速機を介して回転駆動される発電機の回転速度を、フィードバック制御手段によって制御し、その発電機の負荷LOADの急激な、または大きな変化時、フィードフォワード制御手段の働きを併用し、発電機の回転速度を、目標回転速度N2refに安定に維持することが可能になる。これによって発電機の出力電力の周波数または電圧が正確に安定化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示される発電装置の全体の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図3】無段変速機2の全体の構成を簡略化して示す図である。
【図4】サーボ弁37に関連する油圧回路図である。
【図5】変速機構21を示す側面図である。
【図6】変速機構21を示す斜視図である。
【図7】変速機構21と変速駆動手段22とを含む制御対象である無段変速機2のブロック図である。
【図8】速度形制御手段62の具体的な構成を示すブロック図である。
【図9】リミッタ77の動作を説明するための図である。
【図10】推定傾斜角演算手段81の構成を示すブロック図である。
【図11】フィードフォワード制御手段8の具体的な構成を示すブロック図である。
【図12】変換手段97の具体的な構成を示すブロック図である。
【図13】フィードフォワード制御手段8に備えらえる補正用推定指令発生手段の特性を示す図である。
【図14】不感帯回路107の入出力特性を示す図である。
【図15】位相補償回路112のボード線図である。
【図16】本件発明者の実験結果を示す図である。
【図17】本件発明者のさらに他の実験結果を示す図である。
【図18】本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図19】図18に示される実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8に含まれる補正用推定指令発生手段97の具体的な構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図21】図20に示される実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8に備えられる補正用推定指令発生手段97の具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図23】図22の実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8の具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【図24】図23に示される補正用推定指令発生手段97の具体的な構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図26】図25に示される実施の形態における発電電圧制御回路181の電気的構成を示すブロック図である。
【図27】図25および図26に関連して前述した本発明の実施の形態におけるフィードフォワード制御手段8の電気的構成を示すブロック図である。
【図28】図27に示される補正用推定指定発生手段97の具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【図29】本発明の実施の他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図30】図29に示される制御手段62aの具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【図31】本発明の実施のさらに他の形態の速度形PID制御手段62bの具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【図32】本発明の実施のさらに他の形態の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図33】図32に示される実施の形態における位置型PI制御手段62cと、それに関連する具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 無段変速機
3 発電機
4 目標回転速度設定手段
5 負荷
7 フィードバック制御手段
8 フィードフォワード制御手段
11 駆動源回転速度検出手段
12 発電機回転速度検出手段
14 電圧検出手段
15 電流検出手段
21 変速機構
22 変速駆動手段
28,29 油圧シリンダ
37 サーボ弁
41 制御弁
43 電磁駆動手段
56 変速比指令演算手段
58 変速比減算器
59 実変速比演算手段
62 速度形制御手段
63 指令減算器
72 積分器
81 推定傾転角演算手段
82 オブザーバ
97 補正用推定指令発生手段
106 推定時間変化率演算手段
107 不感帯回路
108,109,111 1次直線
112 位相補償回路

Claims (27)

  1. (a)駆動源と、
    (b)駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
    (c)無段変速機によって駆動される発電機と、
    (d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
    (e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
    (f)駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段と、
    (g)フィードバック制御手段であって、
    目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
    発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
    変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与える制御器とを含むフィードバック制御手段と、
    (h)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
    (i)負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の前記差ΔSRを補正して変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置。
  2. (a)駆動源と、
    (b)駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
    (c)無段変速機によって駆動される発電機と、
    (d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
    (e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
    (f)駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段と、
    (g)フィードバック制御手段であって、
    目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
    発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
    変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRの時間変化率を演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与える速度形制御器とを含むフィードバック制御手段と、
    (h)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
    (i)フィードフォワード制御手段であって、
    負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段と、
    補正用推定指令発生手段からの補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算する推定時間変化率演算手段とを有し、
    この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、前記差ΔSRの時間変化率を補正して変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置。
  3. (a)駆動源と、
    (b)一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、駆動源の入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
    変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機と、
    (c)トロイダル形変速機によって駆動される発電機と、
    (d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
    (e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
    (f)駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段と、
    (g)フィードバック制御手段であって、
    目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
    発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
    変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRを演算する差演算手段と、
    差演算手段の出力を積分する差積分手段と、
    無段変速比の前記傾転角φを表す傾転角信号を発生する手段とを含み、
    差積分手段と、傾転角信号発生手段とからの出力を減算して、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与える制御器とを含むフィードバック制御手段と、
    (h)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
    (i)負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置。
  4. 駆動源と、
    駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
    無段変速機によって駆動される発電機と、
    発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
    発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
    発電機回転速度検出手段と目標回転速度設定手段との出力に応答し、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えるフィードバック制御手段と、
    駆動源または発電機のトルクT1,T2を検出するトルク検出手段と、
    トルク検出手段の出力に応答し、トルク検出手段によって検出されたトルクT1,T2に対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置。
  5. 駆動源と、
    駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得 る無段変速機と、
    無段変速機によって駆動され、励磁コイルを有する発電機と、
    発電機によって発生する予め定める電圧を設定する電圧設定手段と、
    発電機によって発生する電圧を検出する電圧検出手段と、
    電圧設定手段と電圧検出手段との出力に応答し、前記検出電圧が前記設定電圧になるように、励磁コイルの励磁電圧指令信号を発生する励磁電圧指令信号発生手段と、
    励磁電圧指令信号発生手段の出力に応答し、励磁コイルを励磁する励磁駆動手段と、
    発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
    発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
    発電機回転速度検出手段と目標回転速度設定手段との出力に応答し、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えるフィードバック制御手段と、
    励磁電圧指令信号発生手段の出力に応答し、前記励磁電圧指令信号に対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生する補正用推定指令発生手段を有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置。
  6. 無段変速機の実変速比SRを表す信号を出力する実変速比出力手段を含み、
    補正用推定指令発生手段は、実変速比出力手段からの実変速比SRに応答し、補正用推定指令LVDTestを補正することを特徴とする請求項4または5記載の発電装置。
  7. (a)駆動源と、
    (b)駆動源の入力回転速度を、変速駆動手段による変速比可変で変化して出力回転速度を得る無段変速機と、
    (c)無段変速機によって駆動される発電機と、
    (d)発電機の回転速度N2を検出する発電機回転速度検出手段と、
    (e)発電機の目標回転速度N2refを設定する目標回転速度設定手段と、
    (f)発電機回転速度検出手段と目標回転速度設定手段との出力に応答し、発電機回転速度N2が、目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えるフィードバック制御手段と、
    (g)発電機の負荷LOADを検出する負荷検出手段と、
    (h)無段変速機の実変速比SRを表す信号を出力する実変速比出力手段と、
    負荷検出手段の出力に応答し、負荷検出手段によって検出された負荷LOADに対応する変速駆動手段の補正用推定指令LVDTestを発生し、実変速比出力手段からの実変速比SRに応答し、補正用推定指令LVDTestを補正する補正用推定指令発生手段とを有し、この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御手段の変速駆動指令LVDTrefを補正するフィードフォワード制御手段とを含むことを特徴とする発電装置。
  8. 実変速比出力手段は、
    駆動源の回転速度N1に対応した実変速比SRを表す信号を出力することを特徴とする請求項4,5,7のうちの1つに記載の発電装置。
  9. 実変速比出力手段は、
    駆動源の回転速度N1と、発電機の回転速度N2とに対応した実変速比SRを表す信号を出力することを特徴とする請求項4,5,7のうちの1つに記載の発電装置。
  10. 実変速比出力手段は、
    検出または演算によって求めた実変速比SRを表す信号を出力することを特徴とする請求項4,5,7のうちの1つに記載の発電装置。
  11. 駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段をさらに含み、
    フィードバック制御手段は、
    目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速 度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
    発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
    変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて変速駆動指令LVDTrefを発生する制御器とを含み、
    フィードフォワード制御手段は、補正用推定指令発生手段からの補正用推定指令LVDTestに基づいて、前記差ΔSRを補正することを特徴とする請求項4〜10のうちの1つに記載の発電装置。
  12. 駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段をさらに含み、
    フィードバック制御手段は、
    目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
    発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
    変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRの時間変化率を演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、変速駆動指令LVDTrefを発生する速度形制御器とを含み、
    フィードフォワード制御手段は、
    補正用推定指令発生手段からの補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算する推定時間変化率演算手段をさらに有し、
    この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、前記差ΔSRの時間変化率を補正することを特徴とする請求項4〜10のうちの1つに記載の発電装置。
  13. フィードバック制御手段は、
    前記補正された差ΔSRを積分して変速駆動指令LVDTrefを導出する積分器72を含むことを特徴とする請求項11または12記載の発電装置。
  14. 無段変速機は、
    一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
    変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機であり、
    駆動源の回転速度N1を検出する駆動源回転速度検出手段をさらに含み、
    フィードバック制御手段は、
    目標回転速度設定手段によって設定された目標回転速度N2refと、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生する変速比指令演算手段と、
    発電機回転速度検出手段によって検出された発電機回転速度N2と、駆動源回転速度検出手段によって検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生する実変速比演算手段と、
    変速比指令演算手段と実変速比演算手段との出力に応答し、実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRを演算する差演算手段と、
    差演算手段の出力を積分する差積分手段と、
    無段変速比の前記傾転角φを表す傾転角信号を発生する手段とを含み、
    差積分手段と、傾転角信号発生手段とからの出力を減算して変速駆動指令LVDTrefを発生する制御器とを含むことを特徴とする請求項4〜10のうちの1つに記載の発電装置。
  15. フィードフォワード制御手段はさらに、
    推定時間変化率演算手段からの出力のノイズを除去する不感帯を有する不感帯回路を含むことを特徴とする請求項4〜7のうちの1つに記載の発電装置。
  16. 不感帯回路は、
    入力値の予め定める小さい値の範囲で出力値を零とし、その範囲外では、予め定める傾きを有する1次直線である入出力特性を有することを特徴とする請求項8記載の発電装置。
  17. 前記1次直線は、入力値が零のとき出力値が零となる原点Oを通る直線であることを特徴とする請求項9記載の発電装置。
  18. フィードフォワード制御手段はさらに、
    変速駆動手段の動作遅れを補償するように、推定時間変化率演算手段の出力を、位相補償する回路を含むことを特徴とする請求項4〜10のうちの1つに記載の発電装置。
  19. 無段変速機は、
    一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
    変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機であることを特徴とする請求項1〜13,15〜18のうちの1つに記載の発電装置。
  20. フィードバック制御手段は、
    前記変速駆動指令LVDTrefと入力される推定変速駆動指令LVDTobsとの差を、演算する指令減算器と、
    指令減算器の出力に応答し、変速駆動手段の操作量Irefを演算する操作量演算手段と、
    実変速比演算手段からの出力に応答し、実変速比SRに対応する推定傾転角φestを演算する推定傾転角演算手段と、
    オブザーバであって、変速駆動手段を備えた無段変速機モデルを有し、操作量演算手段からの操作量Irefを表す出力と、推定傾転角演算手段からの推定傾転角φestを表す出力とに応答して、推定変速駆動指令LVDTobsを演算して指令減算器に与えるオブザーバとを含むことを特徴とする請求項14または19記載の発電装置。
  21. フィードバック制御手段は、
    前記変速駆動指令LVDTrefと入力される推定変速駆動指令LVDTobsとの差を、演算する指令減算器と、
    指令減算器の出力に応答し、変速駆動手段の操作量Irefを演算する操作量演算手段と、
    実変速比演算手段からの出力に応答し、実変速比SRに対応する推定傾転角φestを演算する推定傾転角演算手段と、
    操作量演算手段からの操作量Irefを表す出力と、推定傾転角演算手段からの推定傾転角φestを表す出力とに応答して、推定変速駆動指令LVDTobsを演算して指令減算器に与える推定変速駆動指令発生手段とを含むことを特徴とする請求項14または19記載の発電装置。
  22. 駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
    発電機の回転速度を検出し、
    駆動源の回転速度N1を検出し、
    予め設定された目標回転速度N2refと、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生し、
    検出された発電機回転速度N2と、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生し、
    実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRに基づいて、検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
    発電機の負荷LOADを検出し、
    この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記差ΔSRを補正して前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法。
  23. 駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
    発電機の回転速度を検出し、
    駆動源の回転速度N1を検出し、
    予め設定された目標回転速度N2refと、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生し、
    検出された発電機回転速度N2と、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生し、
    実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRの時間変化率を演算して求め、この差ΔSRの時間変化率によって、検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
    発電機の負荷LOADを検出し、
    この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、この補正用推定指令LVDTestの時間変化率を演算し、この補正用推定指令LVDTestの時間変化率によって、前記差ΔSRの時間変化率を補正してフィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法。
  24. 駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
    無段変速機は、
    一対の入出力ディスク間に、傾転角φ可変のパワーローラを介在し、入力回転速度N1を、傾転角φに対応した無段階変速して、出力回転速度N2を得、
    変速駆動手段は、変速駆動指令LVDTrefに対応した操作量Irefを表す信号に応答してパワーローラの傾転角φを変化するトロイダル形変速機であり、
    発電機の回転速度を検出し、
    駆動源の回転速度N1を検出し、
    予め設定された目標回転速度N2refと、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して変速比指令SRrefを発生し、
    検出された発電機回転速度N2と、検出された駆動源回転速度N1との比を演算して実変速比SRを発生し、
    実変速比SRが変速比指令SRrefとなるように、実変速比SRと変速比指令SRrefとの差ΔSRを演算し、
    この差ΔSRを積分し、
    無段変速比の前記傾転角φを表す傾転角信号を発生し、
    前記差ΔSRと前記傾転角信号とを減算して、
    検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して変速駆動手段に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
    発電機の負荷LOADを検出し、
    この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法。
  25. 駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
    発電機の回転速度を検出し、
    この検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
    発電機の負荷LOADを検出し、
    この検出された負荷LOADに対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、
    無段変速機の実変速比SRを表す信号を出力し、
    この実変速比SRによって補正用推定指令LVDTestを補正し、
    この補正用推定指令LVDTestを用いて、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法。
  26. 駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
    発電機の回転速度を検出し、
    この検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
    駆動源または発電機のトルクT1,T2を検出し、
    この検出されたトルクT1,T2に対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法。
  27. 駆動源の動力によって、無段変速機を介して、発電機を駆動し、
    発電機の回転速度を検出し、
    この検出した発電機の回転速度N2が、予め設定した目標回転速度N2refとなるように、変速駆動指令LVDTrefを発生して無段変速機に与えて変速比を変化し、フィードバック制御を行い、
    発電機は励磁コイルを有し、発電機によって発生する電圧を検出し、この検出電圧が予め定める設定電圧となるように、励磁コイルの励磁電圧指令信号を発生して励磁コイルを駆動し、
    この励磁電圧指令信号に対応する補正用推定指令LVDTestを発生し、フィードバック制御の前記変速駆動指令LVDTrefを補正してフィードフォワード制御を行うことを特徴とする発電方法。
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