JP2019158091A - ベルト式無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プーリに逆回転が生じた場合であっても安定した変速比制御を達成可能なベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供すること。【解決手段】 本発明のベルト式無段変速機の変速制御装置では、ベルト式無段変速機への入力トルクと目標変速比とに基づいて推力比を演算し、該推力比に基づく基準プーリ油圧を演算すると共に、目標変速比と実変速比との差分に応じたフィードバック制御によりフィードバック油圧を演算し、基準プーリ油圧とフィードバック油圧とに基づいて変速制御を行う。このとき、目標変速比を第2の目標変速比に変更するときは、基準プーリ油圧に、第2の目標変速比における運転状態に応じた、無段変速機がバランスするためのフィードフォワード油圧を加算することとした。【選択図】 図2

Description

本発明は、プーリ間の動力をベルトにより伝達する際の変速比を無段階に変更可能なベルト式無段変速機の変速制御装置に関する。
従来、特許文献1には、ベルト式無段変速機の変速圧力制御において、目標変速比と実変速比との差をフィードバック制御する一方、予め定められた変速差推力特性に基づいて可変プーリの推力をフィードフォワード制御し、過去に行われた変速圧力制御におけるフィードバック制御の制御量に基づいて、フィードフォワード制御に係る変速差推力特性の学習制御を行う技術が開示されている。また、変速時のフィードバック制御量を学習値として変速差推力特性を変更することで、ユニット毎に変速差推力特性に応じたフィードフォワード制御を行うことが開示されている。
特開2012-241799号公報
しかしながら、変速する毎に、もしくは回転数の違いや油圧の違いで無段変速機の特性が変わるため、フィードバック制御量が蓄積された段階でやっとフィードフォワード制御の学習制御を実施することとなり、変速制御が安定するまでに時間を要し、目標の運転性能を達成することが困難であった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、安定した変速制御を達成可能なベルト式無段変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のベルト式無段変速機の変速制御装置では、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、両プーリに巻回されたベルトとを備えたベルト式無段変速機と、
前記ベルト式無段変速機への入力トルクと目標変速比とに基づいて前記各プーリの油圧室に供給するプーリ油圧の比であるバランス推力比を演算し、該バランス推力比に基づく基準プーリ油圧を演算すると共に、前記目標変速比と実変速比との差分に応じたフィードバック制御によりフィードバック油圧を演算し、前記基準プーリ油圧と前記フィードバック油圧とに基づいて変速制御を行う変速制御手段と、
を備えたベルト式無段変速機の変速制御装置において、
前記変速制御手段は、前記目標変速比を第2の目標変速比に変更するときは、前記基準プーリ油圧に、予め設定され、前記第2の目標変速比における運転状態に応じた、無段変速機がバランスするためのフィードフォワード油圧を加算することを特徴とする。
よって、運転状態に応じてベルト式無段変速機の特性が変化したとしても、応答性を確保しつつ、安定した変速制御を達成できる。
実施例1のベルト式無段変速機の変速制御装置を表すシステム図である。 実施例1の変速制御処理を表す制御ブロック図である。 実施例1の要求トルクに対するセカンダリ油圧の特性を表すマップである。 実施例1のベルト式無段変速機の変速制御に使用されるトルク比−推力比マップである。 実施例1のセカンダリ回転数に基づくセカンダリ回転数補償量HNsecを表すマップである。 実施例1のセカンダリ圧に基づくセカンダリ圧補償量HPsecを表すマップである。 実施例1の実変速比に基づく変速比補償量HGbを表すマップである。 実施例1の積分器で実施される積分成分制御処理を表すフローチャートである。 実施例1の変速制御時における補償量Hと偏差ΔGとの関係を表すタイムチャートである。
図1は実施例1のベルト式無段変速機の変速制御装置を表すシステム図である。実施例1の車両は、内燃機関であるエンジン1と、ベルト式無段変速機とを有し、ディファレンシャルギヤ7を介して駆動輪8に駆動力を伝達する。ベルト式無段変速機は、エンジン1のクランク軸と接続された変速機入力軸2と、変速機入力軸2と一体に回転するプライマリプーリ3と、変速機出力軸6と一体に回転するセカンダリプーリ5と、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との間に巻回され動力伝達を行うベルト4と、を有する。
プライマリプーリ3には、変速機入力軸2と一体に形成された固定シーブ3aと、変速機入力軸2の軸上を移動可能な可動シーブ3bとを有する。可動シーブ3bには、プライマリ油圧室3b1が設けられ、プライマリ油圧室3b1に供給されるプライマリ油圧Ppriによって固定シーブ3aと可動シーブ3bとの間に押圧力を発生させ、ベルト4を狭持する。同様に、セカンダリプーリ5には、変速機出力軸6と一体に形成された固定シーブ5aと、変速機出力軸6の軸上を移動可能な可動シーブ5bとを有する。可動シーブ5bには、セカンダリ油圧室5b1が設けられ、セカンダリ油圧室5b1に供給されるセカンダリ油圧Psecによって固定シーブ5aと可動シーブ5bとの間に押圧力を発生させ、ベルト4を挟持する。
エンジンコントローラ10は、エンジン1の運転状態(燃料噴射量や点火タイミング等)を制御することでエンジン回転数及びエンジントルクを制御する。また、エンジンコントローラ10内では、アクセル開度センサ21により検出されたアクセル開度信号APO及び車速センサ22により検出された実車速信号VSPに基づいて、運転者の要求トルクTDを演算する要求トルク演算部10aと、変速機入力軸2に伝達されるエンジントルクTENGを演算するエンジントルク演算部10bとを有する。
変速機コントローラ20内では、走行状態に応じたプライマリ油圧Ppri及びセカンダリ油圧Psecを算出し、コントロールバルブユニット30に対して制御信号を出力する。変速機コントローラ20内の詳細については後述する。
コントロールバルブユニット30は、変速機入力軸2にチェーン駆動されるオイルポンプ9を油圧源とし、変速機コントローラ20から送信された制御信号に基づいて各油圧を調圧する。そして、プライマリ油圧室3b1及びセカンダリ油圧室5b1にそれぞれプライマリ油圧Ppri及びセカンダリ油圧Psecを供給し、変速制御を実行する。
図2は実施例1の変速機コントローラ内における変速制御処理を表す制御ブロック図である。目標変速比演算部201では、アクセル開度信号APOと目標車速信号VSPに基づいて目標変速比Gaを演算する。この目標変速比Gaは、エンジン1が最適燃費を達成するように予め設定された変速特性に基づいて行われる。また、シフトレバーやシフトスイッチから固定変速比の制御が要求された場合には、ステップ的に変速比を変更する固定変速比制御を実施する。トルク比演算部202では、要求トルクTDに基づいて設定されるセカンダリ油圧に応じたトルクTmax(図3参照)に対するエンジントルクTENGの比であるトルク比Qtを演算する。
実変速比演算部203では、プライマリ回転数センサ23により検出された実プライマリ回転数Npriとセカンダリ回転数センサ24により検出された実セカンダリ回転数Nsecとを読み込み、実変速比Gbを演算する。
変速比フィードフォワード制御部204では、目標変速比Gaに基づいてフィードフォワード油圧Pffを算出し、後述する加算部207に出力する。
変速比フィードバック制御部205は、偏差演算部205aと、比例器205bと、微分器205cと、積分器205dと、加算部205eと、を有する。偏差演算部205aでは、目標変速比Gaと実変速比Gbとの偏差ΔGを演算する。比例器205bでは、検出された偏差ΔGに比例ゲインを乗算して比例成分を演算する。微分器205cでは、検出された偏差ΔGを微分して微分ゲインを乗算し、微分成分を演算する。積分器205dでは、検出された偏差ΔGを積分ゲインを乗算して積分し、積分成分Ixを演算する。これにより、PID制御によってプライマリ油圧Ppri及びセカンダリ油圧Psecに加減算する油圧(以下、フィードバック油圧Pfbと記載する。)を出力する。加算部205eでは、比例器205bと、微分器205cと、積分器205dとから出力された成分を加算し、フィードバック圧Pfbとして出力する。尚、積分器205dの詳細については後述する。
バランス推力制御部206では、目標変速比Gaとトルク比演算部202で演算されたトルク比Qtとに基づいて予め設定されたマップからバランス推力比を演算する。図4は実施例1のベルト式無段変速機の変速制御に使用されるトルク比−バランス推力比マップである。目標変速比Gaに基づいて特性が選択され、選択された特性とトルク比Qtとからバランス推力比Qfを演算する。次に、図3のセカンダリ油圧特性を表すマップから要求トルクTDに基づいて基準となる油圧である基準セカンダリ油圧Psecbを演算し、この基準セカンダリ油圧Psecbにバランス推力比Qfを乗算して基準プライマリ油圧Ppribを演算する。以下、基準セカンダリ油圧Psecbと基準プライマリ油圧Ppribとを総称して基準プーリ油圧Pbと記載する。
バランス補償器208では、実変速比Gbと、実セカンダリ油圧Psecと、セカンダリ回転数Nsecとを入力し、それぞれのパラメータの運転状態に応じて、予め設定されたマップから、ベルト式無段変速機がバランスするためのフィードフォワード補償油圧Pbf(以下、補償量Hと記載する。)を演算する。
図5は、実施例1の実セカンダリ回転数に基づくセカンダリ回転数補償量HNsecを表すマップである。実セカンダリ回転数Nsecが大きいほど、セカンダリ回転数補償量HNsecが大きくなるように設定されている。
図6は、実施例1のセカンダリ圧に基づくセカンダリ圧補償量HPsecを表すマップである。実セカンダリ油圧Psecが小さいほど負の補償量が出力され、所定油圧以上では0が出力される。
図7は、実施例1の実変速比に基づく変速比補償量HGbを表すマップである。実変速比Gbが所定変速比よりロー側のときは負の補償量が出力され、所定変速比よりハイ側のときは正の補償量が出力される。
図5,6,7に示すマップは、数万に及ぶ測定データから相関を有する因子を抽出し、分析した結果に基づいて設定される。この因子は、バランス推力比の補正ゲインとしてではなく、油圧の補正量の形で表現されることが分かった。ベルト式無段変速機は、バランス推力比を算出するためのマップを有するが、このバランス推力比を算出するマップに表記しきれない他のパラメータの変化に起因して、バランス推力が変化する特性を有する。従来、これらの表記しきれない特性変化は、変速比フィードバック制御によって合わせ込んでいた。ここで、例えば変速比をステップ的に変更するような制御を導入する場合や、キックダウンに伴い、変速比を大きく変更するような場合、応答性が問題となる。仮に、応答性を向上させるために、フィードバックゲインを大きく設定すると、制御の発散等の不安定化を招くおそれがある。また、ロバスト性を確保するためにフィードバックゲインを抑えると、目標変速比に到達するまでに時間がかかってしまう。そこで、実施例1では、目標変速比を変更するときは、新たに発見した3つのパラメータに起因した補償量を予め加算することで、フィードバック制御により補償する量を低減し、ロバスト性を確保しつつ応答性を確保することとした。
乗算部207では、基準プーリ油圧Pbと、フィードバック油圧Pfbと、補償量Hとを加算し、プライマリ油圧指令値及びセカンダリ油圧指令値(以下、総称してプーリ油圧指令値と記載する。)を出力する。
ここで、変速比フィードバック制御部205の積分器205dの詳細について説明する。実施例1の積分器205dには、実変速比Gbの変化速度ΔGbと、バランスの偏差のばらつきの範囲を見積もった積分規定値Iaとが入力され、これら二つの値に基づいて積分成分のリセット判断を実施する。
図8は、実施例1の積分器で実施される積分成分制御処理を表すフローチャートである。
ステップS1では、変化速度ΔGbが予め設定された急変速を表す所定値g1以上か否かを判断し、g1以上で急変速と判断された場合はステップS2に進み、それ以外は本フローを終了して通常の積分積分を演算する。
ステップS2では、積分成分の絶対値|Ix|が積分規定値Ia以下か否かを判断し、Ia以下の場合は油圧オフセット値のような大きな定常偏差が生じていない、つまり、バランスの偏差のみが生じていると判断してステップS3に進み、Iaより大きい場合は大きな定常偏差が生じていると判断して、本フローを終了して通常の積分成分を演算する。
ステップS3では、積分成分Ixをリセットする。
上記積分器205d内での制御の詳細について説明する。実施例1では、3つのパラメータに基づく補償量Hを与えるため、フィードバック制御で補償すべき偏差ΔGが生じにくくしている。ただし、変速が連続するような場合、前回の変速比から次の変速比へ変速する過程で、積分器205d内には、積分成分Ixが蓄積されていることが想定される。例えば、アップシフトに伴い積分成分Ixとして正の値が蓄積された状態で、ダウンシフトを実行すると、積分成分Ixとしては負の値が好ましい。しかしながら、積分成分Ixに大きな正の値が設定されていると、減算するまでに時間がかかるため、応答性が低下するおそれがある。そこで、実施例1では、急変速要求がある場合には、積分成分Ixを0にリセットすることで、応答性を確保できる。
図9は、実施例1の変速制御時における補償量Hと偏差ΔGとの関係を表すタイムチャートである。偏差ΔGが収まった状態では、HNsec、HPsec、HGbを加算した補償量Hは、H1の値である。時刻t1において、ダウンシフト要求が出力されると、偏差ΔGが増大する。このとき、従来では動作点の変更によるベルト式無段変速機の特性の変化を考慮していないため、変速比フィードバック制御で対応せざるを得なかった。これに対し、実施例1では、補償量HがH2に変更されるため、ベルト式無段変速機の特性の変化に応じた分を予め補償することができ、それ以外の分を変速比フィードバック制御で対応すればよいため、高い応答性で変速できる。
時刻t2において、今度はアップシフトが要求されると、偏差ΔGは負の値となり、必要な積分成分Ixも負値である。このとき、時刻t1と同様に補償量HがH3に変更され、かつ、積分成分Ixが0にリセットされるため、即座に偏差ΔGを解消することができる。尚、時刻t3以降も同様であるため、説明を省略する。
上述したように、ベルト式無段変速機が所望の変速比でバランスするための補償量が与えられていれば、積分成分Ixのリセットは応答性を確保する上で有効である。しかしながら、例えばプーリ油圧にオフセットが生じている等、バランスの偏差でない大きな定常偏差があるような場合、目標変速比が一定であっても、積分成分Ixは大きな値になるまで蓄積される場合がある。仮に、急変速要求時に蓄積された大きな積分成分Ixを一気にリセットしてしまうと、プーリ油圧のオフセット分を補償することができず、変速制御の安定性を確保することが困難となる。よって、積分成分Ixが、バランスの偏差のばらつきの範囲によって見積もられる所定値Ia以上の場合には、バランスの偏差でない大きな外乱により定常的に蓄積されたと考え、積分成分Ixのリセットを禁止することとした。これにより、更に変速制御の安定性を確保できる。
以上説明したように、実施例1にあっては下記に列挙する作用効果が得られる。
(1)プライマリプーリ3と、セカンダリプーリ5と、両プーリに巻回されたベルト4とを備えたベルト式無段変速機と、エンジントルクTENG(ベルト式無段変速機への入力トルク)と目標変速比Gaとに基づいて各プーリの油圧室に供給するプーリ油圧の比である推力比を演算し、該推力比に基づく基準プーリ油圧を演算すると共に、目標変速比Gaと実変速比Gbとの差分に応じたフィードバック制御によりフィードバック油圧を演算し、基準プーリ油圧とフィードバック油圧とに基づいて変速制御を行う変速機コントローラ20(変速制御手段)と、を備えたベルト式無段変速機の変速制御装置において、変速機コントローラ20は、目標変速比を第2の目標変速比に変更するときは、基準プーリ油圧に、予め設定され、第2の目標変速比Gaにおける運転状態に応じた補償量H(無段変速機がバランスするためのフィードフォワード油圧)を加算する。
よって、運転状態に応じてベルト式無段変速機の特性が変化したとしても、応答性を確保しつつ、安定した変速制御を達成できる。
(2)実セカンダリ回転数補償量HNsecは、セカンダリ回転数Nsec(セカンダリプーリの回転数相当値)が高いほど大きな値である。よって、セカンダリ回転数Nsecに応じてベルト式無段変速機のバランス推力比の特性が変化したとしても、適切な補償量HNsecを付与することで、安定した変速制御を達成できる。尚、実セカンダリ回転数Nsecに限らず、目標セカンダリ回転数Nsec*、実車速VSP、目標車速VSP*、目標プライマリ回転数Npri*や実プライマリ回転数Npriを使用してもよい。
(3)セカンダリ油圧補償量HPsecは、セカンダリ油圧Psec(セカンダリプーリの油圧相当値)が小さいほど絶対値が大きな負の値である。よって、セカンダリ油圧Psecに応じてベルト式無段変速機のバランス推力比の特性が変化したとしても、適切な補償量HPsecを付与することで、安定した変速制御を達成できる。尚、実セカンダリ油圧Psecに限らず、目標セカンダリ油圧Psec*、実エンジントルクTENG、目標エンジントルクTENG*、目標プライマリ圧Ppri*や実プライマリ油圧Ppriを使用してもよい。
(4)変速比油圧補償量HGbは、実変速比Gbが所定変速比よりロー側のときは負の補償量HGbであり、所定変速比よりハイ側のときは正の補償量HGbである。よって、実変速比Gbに応じてベルト式無段変速機のバランス推力比の特性が変化したとしても、適切な補償量HGbを付与することで、安定した変速制御を達成できる。尚、実変速比Gbに限らず、目標変速比Gaを使用してもよい。
(5)実変速比Gbの変化速度ΔGbが急変速を表す所定値g1以上のときは、フィードバック制御の積分成分Ixをリセットする。よって、更に応答性を確保し、かつ、安定した変速制御を達成できる。尚、実変速比Gbに限らず、目標変速比Gaを使用してもよい。
(6)フィードバック制御の積分積分の絶対値|Ix|がバランスの偏差のばらつきの範囲を表す所定値Ia以上の場合には、積分成分Ixのリセットを禁止する。よって、更に応答性を確保し、かつ、安定した変速制御を達成できる。尚、実変速比Gbに限らず、目標変速比Gaを使用してもよいし、バランスの偏差の見積値を表す所定値Iaは、上下限の値をそれぞれ別の値に設定してもよい。つまり、フィードバック制御の積分成分がバランスの偏差のばらつきの範囲を表す所定範囲外のときは、前記フィードバック制御の積分成分のリセットを禁止する。
(他の実施例)
以上、実施例1に基づいて説明したが、上記実施例に限らず、他の構成であっても本発明に含まれる。実施例1ではトルク比に応じてバランス推力比を算出する例を示したが、目標変速比と入力トルクに応じてバランス推力比を算出する構成でもよい。
1 エンジン
2 変速機入力軸
3 プライマリプーリ
3a 固定シーブ
3b 可動シーブ
3b1 プライマリ油圧室
4 ベルト
5 セカンダリプーリ
5a 固定シーブ
5b 可動シーブ
5b1 セカンダリ油圧室
10 エンジンコントローラ
20 変速機コントローラ
30 コントロールバルブユニット
205 変速比フィードバック制御部
208 バランス補償器

Claims (6)

  1. プライマリプーリと、セカンダリプーリと、両プーリに巻回されたベルトとを備えたベルト式無段変速機と、
    前記ベルト式無段変速機への入力トルクと目標変速比とに基づいて前記各プーリの油圧室に供給するプーリ油圧の比であるバランス推力比を演算し、該バランス推力比に基づく基準プーリ油圧を演算すると共に、前記目標変速比と実変速比との差分に応じたフィードバック制御によりフィードバック油圧を演算し、前記基準プーリ油圧と前記フィードバック油圧とに基づいて変速制御を行う変速制御手段と、
    を備えたベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記変速制御手段は、前記目標変速比を第2の目標変速比に変更するときは、前記基準プーリ油圧に、予め設定され、前記第2の目標変速比における運転状態に応じた、無段変速機がバランスするためのフィードフォワード油圧を加算することを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記フィードフォワード油圧は、前記セカンダリプーリの回転数相当値が高いほど大きな油圧であることを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記フィードフォワード油圧は、前記セカンダリプーリの油圧相当値が小さいほど絶対値が大きな負の油圧であることを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか一つに記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記フィードフォワード油圧は、前記変速比が所定変速比よりロー側のときは負の油圧であり、所定変速比よりハイ側のときは正の油圧であることを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか一つに記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    変速比の変化速度が急変速を表す所定値以上のときは、前記フィードバック制御の積分成分をリセットすることを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか一つに記載のベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記フィードバック制御の積分成分がバランスの偏差の見積値を表す所定範囲外のときは、前記フィードバック制御の積分成分のリセットを禁止することを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
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