JP3927446B2 - グロメット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車体パネルの貫通孔内に挿通されるワイヤハーネス等の長尺部材を保護するグロメットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車の車体には多数のワイヤハーネスが配索されており、これらのワイヤハーネスの中には車体パネルの貫通孔内を挿通するものがある。ワイヤハーネスを貫通孔内に挿通させた場合、自動車の走行に伴ってワイヤハーネスが貫通孔を形成する縁部と接触してワイヤハーネスの外皮(絶縁材料)が損傷することもあり得ると共に、ワイヤハーネスと貫通孔を係止する縁部との間の隙間から雨水やほこり等が例えば車室内に浸入してしまうことがある。このため、ワイヤハーネスが貫通孔の縁部と接触しないようにワイヤハーネスを保持すると共に、ワイヤハーネスと貫通孔の縁部との間の隙間を閉塞するゴム等の弾性材料のグロメットを貫通孔に装着している。
【0003】
グロメットとしてはいろいろな形及び種類のものが知られているが、多くのものは貫通孔を形成する車体パネルが平面状のものに対してのものであり、貫通孔を形成した車体パネルが曲面に形成されているものに対応するものとして、実開平5−6280号公報に開示されているものがある。
このグロメットは、図9に示すように、湾曲したパネル40の曲面とほぼ同じ曲面状に頭部41を形成すると共に、頭部41の内面部(貫通孔42と係合する係合部の一部)に、グロメット45の長手方向(ワイヤハーネスの挿通方向)に突出する2つのリップ43、44を形成してなる。このグロメット45を貫通孔42に装着させると、パネル40の形状とグロメット45の頭部41の形状がほぼ同じであるので、見映えがいいと共に、内側のリップ44はその先端部が折れ曲がって広範囲にパネル40の表面に当接すると共に、外側のリップ43の先端部がパネル40の表面に当接するので、防水を確実に行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のグロメットは、貫通孔が形成されているパネルが頭部の形状とほぼ同じように曲面状であれば、見映えがよく防水性を確保することができるが、パネルはグロメットの頭部の形状とほぼ同じ曲面だけではなく、例えば、頭部の形状とは逆に湾曲しているものもあり、この場合、リップのパネルとの接触部分が広範囲になり、リップの変形抵抗が大きくなってグロメットを装着できなかったり、し難くなったりする。このため、グロメットの装着作業を容易に行えるために、リップの突出長を短くすることが考えられるが、この場合、逆に湾曲している場合には防水性が確保できないことがある。
【0005】
また、貫通孔の形状が円形状ではなく、変則的な孔形状例えば楕円形状に形成されている場合、リップが貫通孔内に挿入されることもあり得り、この場合、防水性を確保できない。
【0006】
そこで、本発明は、このような実状に鑑みなされたものであり、その目的は、貫通孔を形成する壁部の形状及び貫通孔の形状に左右されることなく防水性を確保することができるグロメットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のグロメットは、ワイヤハーネス等の長尺部材をパネルに形成した貫通部に挿通する際に用いられ、前記貫通部に係合する装着部を有するグロメットにおいて、前記装着部、貫通部を形成する壁部を挟持する挿入部と可撓性のリップからなるパネルへの当接部とを有し、該リップは薄肉の笠状の半円部と薄肉の板状のスカート部とからなり、該リップは前記装着部の貫通部と係合する係合部以外の箇所であって、装着部からその外方に延出すると共に、この延出端部が、延出基部より前記係合部側に離間した位置に配置されていて、装着部を貫通部に係合させたとき、前記リップがクランク状に形成された前記パネルの表面に接触して押圧変形することにより密着するようになっていることを特徴とする。
【0008】
このように構成することで、装着部を貫通部に係合させたとき、装着部に設けたリップの延出端部が貫通部を形成する壁部の表面に接触して密着するので、貫通部を形成する壁部と装着部との間がシールされる。その貫通部が形成されている壁部が、リップが設けられている装着部が内側となるように湾曲している場合でも、リップが可撓性であるため、その壁部に応じて可撓して、防水性が確保される。このとき、リップが可撓してもリップは装着部からその外方に延出している(広がっている)ので、装着部と貫通部との係合に関与することがなく、リップにより装着部と貫通部との係合を邪魔することがない。また、貫通部の形状が例えば円形状ではなくても、この貫通部はリップにより覆われるので、防水性を確保することが可能となる。従って、貫通部を形成する壁部の形状及び貫通部の形状に左右されることなく防水性を確保することができる。
【0009】
前記のように、前記装着部が貫通部を形成する壁部を挟持する挿入部と可撓性のリップからなるパネルへの当接部とを有し、該リップは薄肉の笠状の半円部と薄肉の板状のスカート部とからなり、該リップは前記装着部の貫通部と係合する係合部以外の箇所であって、装着部からその外方に延出すると共に、この延出端部が、延出基部より前記係合部側に離間した位置に配置されている
前記のように、リップの一部が延出しているため、貫通部がスリットのように切欠状であっても、貫通部を覆い隠すことができ、見映えが良好である。
【0010】
また、前記リップが、薄肉の笠状の半円部と、薄肉の板状のスカート部とからなっているから、簡単な構造で見映えを良好にすることができる。
【0011】
前記装着部が筒状に形成され、この外周面のほぼ中央部に、その周方向に沿って前記貫通部に係合する係合溝を設けて、装着部の外周面を貫通部を貫通する挿入部と円筒状の当接部とに分割し、前記リップが薄肉の笠状に形成され、このリップの延出基部が前記当接部の周面に設けられていることが好ましい(請求項2)。
【0012】
このように、装着部を貫通部に係合させたとき、当接部が円筒状に形成されていると共に、その当接部からリップが笠状に広がっているので、見映えが良好である。従って、見映えよく防水性を確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1乃至図3は本発明の第1のグロメットの一例を示す図である。図1乃至図3において、1はグロメットを示し、このグロメット1は、例えば自動車の車体パネル2の貫通孔3(貫通孔3を形成する縁部)等の貫通部に装着されて、貫通孔3内を挿通する長尺部材例えばワイヤハーネス4を貫通孔3の縁部から保護すると共に、ワイヤハーネス4と貫通孔3の縁部との間の隙間から雨水やほこり等が例えば車室内への浸入を防止するものである。グロメット1が装着される車体パネル2は例えば車室内外を仕切る壁部の一種である。
【0014】
グロメット1は、車体パネル2の貫通孔3に係合して装着される装着部5と、その装着部5内に挿通するワイヤハーネス4に外装される筒状のワイヤハーネス固着部(長尺部材固着部)6と、それら装着部5とワイヤハーネス固着部6との間を閉塞する閉塞部7とから一体的にEPDM、CR、NBRなどのゴム等の弾性部材により成形されている。
【0015】
装着部5は、外径が貫通孔3の径より大きいと共に内径が貫通孔3の径より小さくワイヤハーネス固着部6の外径より大きい円筒状に形成されている。装着部5の外周面のほぼ中央部には、その周方向に沿って係合溝8が設けられている。係合溝8の底壁の径は貫通孔3の径とほぼ同じか又は若干大きく形成されていることが好ましい。係合溝8の幅は、貫通孔3を形成する車体パネル2の幅とほぼ同じか若干短く形成することが好ましい。
【0016】
装着部5の外周面は、係合溝8によってその軸方向に挿入部9と当接部10とに分割される。当接部10は、外径が貫通孔3に挿入することができない径の例えば円筒形状に形成されている。当接部10の係合溝8を形成する側面の端部に、係合溝8と貫通孔3とを係合させたとき、装着部5と車体パネル2との間がシールされるように、その周方向に沿って溝方向に突出するリブ(図示せず)を設けるようにしてもよい。
【0017】
挿入部9は、貫通孔3の径より大径であって貫通孔3に押圧変形(弾性変形)させて挿入し得るならばどのような形状に形成してもよく、例えば、ほぼ中央部の径が一番大きく、この中央部から両端部側にかけて湾曲したRに形成してもよい。また、挿入部9の係合溝8側を軸方向に対してほぼ直交する方向に沿って延在する平面状に形成してもよい。例えば、径が一番大きい箇所からワイヤハーネス固着部6側の端部にかけて湾曲したRに形成すると共に、径が一番大きい箇所の係合溝8側を軸方向に対してほぼ直交する方向に沿って延在する平面状に形成してもよい。
挿入部9の係合溝8とは反対側の端部9aは、貫通孔3に挿入し易いように貫通孔3の径より小径に形成することが好ましい。
【0018】
ワイヤハーネス固着部6は、装着部5内に挿入可能で、内径がワイヤハーネス4の外径より若干大きな径の円筒状に形成されている。ワイヤハーネス固着部6の一端部(挿入部側の端部)の端部外周には、その周方向に沿って延在するずれ止め用の突条11が2つその長手方向に離間した位置に設けられ、ワイヤハーネス固着部6とワイヤハーネス4とに巻付部材例えばテープ(図示せず)を巻回してワイヤハーネス固着部6とワイヤハーネス4とを固着する際のテープのずれ止めとしての機能を奏する。また、ワイヤハーネス固着部6の内壁の一端部の近傍に、ワイヤハーネス固着部6とワイヤハーネス4との接触状態が良好になるように径方向内方に突出する突条(図示せず)を1つ又は2つ以上設けるようにしてもよい。
【0019】
閉塞部7は、装着部5とワイヤハーネス固着部6との間を閉塞するものであり、例えば、装着部5の挿入側端部(挿入部の係合溝とは反対側の端部)と、その装着部5の挿入側端部内に位置されたワイヤハーネス固着部6とを連結する円環状に形成されている。
装着部5、閉塞部7及びワイヤハーネス固着部6は、ほぼ同一軸線上に配置されて、ワイヤハーネス4がグロメット1(ワイヤハーネス固着部6)に固着されていても曲ったり移動したりできるようになっている。
【0020】
装着部5の当接部10には、当接部10からその径方向外方に延出する(広がっている)と共に、この延出端部が、装着部5(当接部10)を貫通孔3に係合させたとき、貫通孔3を形成する車体パネル2の表面に接触して密着する可撓性のリップ12が設けられている。
リップ12は、装着部5(当接部10)を貫通孔3に係合させたとき、貫通孔3を形成する車体パネル2の表面に接触して密着するならばどのように形成してもよく、例えば、薄肉の笠状に形成されている。
【0021】
具体的には、リップ12は、容易に可撓する薄肉の円環状に形成され、内周端部(延出基部)12aが当接部10の周面に一体的に設けられている。リップ12の外周端部(延出端部)12bは、内周端部12aより装着部5の当接部10側の端部から挿入部9側の端部(9a)方向に離間した位置(延出基部12aより係合部(係合溝8)側に離間した位置)に位置されている。すなわち、リップ12は、内周端部12aから外周端部12bに向って(その径方向外方に向って)漸次拡径した笠状に形成されている。
【0022】
リップ12の大きさ及び傾斜角度は、外周端部12bが貫通孔3を形成する車体パネル2の表面に接触して密着し得るならばどのように形成してもよい。すなわち、貫通孔3を形成する車体パネル2が例えばグロメット1の装着方向に湾曲している場合でも外周端部12bがパネル2に接触して密着すると共に、貫通孔3の形状が円形状ではなく他の形状に形成している場合でもこの貫通孔3を形成する車体パネル2に外周端部12bが接触して密着する、つまり外周端部12bがその貫通孔3を含む大きさに形成されていれば、リップ12の大きさ及び傾斜角度はどのように形成してもよく、例えば、リップ12の径は、当接部10のほぼ2倍に形成される。
なお、リップ12は、内周端部12aから外周端部12bにかけて断面直線状に形成したが、階段状、波状等の他の形状に形成するようにしてもよい。
【0023】
さて、このグロメット1を例えば車体パネル2の貫通孔3に装着するには、まず、車体パネル2の車室外側となる箇所でワイヤハーネス4をワイヤハーネス固着部6内に挿通させ、グロメット1をワイヤハーネス4の所定の位置に移動させる。移動後、ワイヤハーネス固着部6の一端部とワイヤハーネス4との外周に巻付部材例えばテープを巻回してワイヤハーネス固着部6とワイヤハーネス4とを固着して、グロメット1をワイヤハーネス4に固着する。
【0024】
固着後、ワイヤハーネス固着部6側のワイヤハーネス4を貫通孔3内に挿通させ、そのワイヤハーネス3にテープにより固着させたグロメット1を貫通孔3の近傍に位置させる。なお、予めワイヤハーネス4を貫通孔3に挿通させた状態でワイヤハーネス固着部6とワイヤハーネス4との固着を行うようにしてもよい。
【0025】
そして、グロメット1の装着部5の挿入部9の先端部(リップ12の先端部)を貫通孔3に当接すると共に、ワイヤハーネス4かワイヤハーネス固着部6のどちらか一方又はその両方を挿通孔3の車室内側に引っ張る。これにより、挿入部9の先端部が貫通孔3を形成する縁部に押圧されて押圧変形し、貫通孔3内に押し込まれて、係合溝8と貫通孔3の縁部とが係合する。このとき、当接部10の係合溝8とは反対側端部を係合溝8方向に押し付けるようにしてもよく、このように押しつければ挿入部9の貫通孔3内への挿入を容易に行える。
【0026】
係合溝8と貫通孔3(貫通孔3の縁部)とが係合すると、当接部10に設けられているリップ12の外周端部(延出端部)12bが車体パネル2の表面に接触して押し付けられ密着する。すなわち、リップ12は、薄肉の笠状に形成されているので、弾性変形(押圧変形)して車体パネル2の表面に密着し、装着部5と車体パネル2との間がシールされる。
【0027】
車体パネル2が、装着したグロメット1の挿入部9側が内側となるように湾曲していると、リップ12が笠状に形成されているため、リップ12の外周端部12bが車体パネル2の表面に接触して押し付けられ密着するので、防水性が確保される。また、車体パネル2が、逆に湾曲(当接部10が内側となるように湾曲)していると、リップ12の外周端部12bが車体パネル2の表面に接触して押し付けられる押付力が、挿入部9側が内側となるように湾曲されている場合に比して大きいが、リップ12は可撓性の薄肉の笠状に形成されているので、容易に可撓して車体パネル2の表面に押し付けられてより確実に密着するので、より一層防水性が確保される。
【0028】
また、車体パネル2が波状に湾曲している場合にも、リップ12が装着部5からその外方に延出しているため、外周端部12bは確実に車体パネル2と接触して密着するので、防水性が確保される。また、車体パネル2の貫通孔3の近傍が例えば図3に示すように曲っていても、リップ12はその形状に応じて可撓して車体パネル2の表面に押し付けられるので、防水性が確保される。
【0029】
このように、リップ12が可撓性で薄肉に形成されているため、リップ12が車体パネル2に接触するとその車体パネル2に応じて可撓して密着するので、車体パネル2の形状に左右されずに防水性を確保することができる。このとき、リップ12が可撓してもリップ12は当接部10からその外方に延出している(広がっている)ため、当接部10と貫通孔3との係合に関与することがないので、当接部10と貫通孔3との係合が確実に行われる。
【0030】
また、貫通孔の形状が例えば円形状ではなく、変則的な孔形状例えば楕円形状(当接部10(装着部5)の径より大径(外周端部12bより径は小さい径)に形成されている部分を有する楕円形状)に形成されていても、リップの外周端部12bが貫通孔を形成する車体パネル2に接触して密着し、リップ12によりその貫通孔が覆われるので、リップ12により防水性が確保される。
【0031】
したがって、本発明のグロメット1は、貫通孔3を形成する車体パネル2の形状及び貫通孔3の形状に左右されることなく防水性を確保することができる。
【0032】
また、貫通孔3にグロメット1を装着したとき、車室外から目視すると、グロメット1は、円筒状の当接部10と、その当接部10からその外方に延出する(広がっている)笠状のリップ12との2点が見えるため、見映えが良好となる。従って、見映えよく防水性を確保することができる。
【0033】
図4乃至図8は本発明の第2のグロメットを示す図である。図4乃至図8において、20はグロメットを示し、このグロメット20は、ほぼクランク状やほぼS字状の車体パネル21の貫通部22に装着する場合に特に適したものである。前記第1のグロメット1と同一構成部分に同一名称を付しその説明を省略する。
【0034】
グロメット20は、前述のグロメット1とほぼ同様に、車体パネル21の貫通部22を貫通するワイヤハーネス(図示せず)に外装されるワイヤハーネス固着部23と、そのワイヤハーネス固着部23の外周に設けられ、貫通部22に係合して装着される装着部24とを有し、EPDM、CR、NBRなどのゴム等の弾性部材により一体的に成形されている。本実施の形態ではこのグロメット20をほぼクランク状の車体パネル21のほぼU字状の切欠状のスリット(貫通部)22に装着する場合について説明するが、グロメット20はこれに限定されるものではない。
【0035】
ワイヤハーネス固着部23は、ほぼ断面円形のワイヤハーネスが挿通されるように例えば円筒形状に形成されている。ワイヤハーネス固着部23の内径は、ワイヤハーネスの外径より若干大きな寸法に形成されていると共に、その外径は、スリットの幅以下で、好ましくはスリット22の幅より若干小さな寸法に形成されている。
【0036】
ワイヤハーネス固着部23の一端部(挿入部側の端部)23aの端部外周には、ワイヤハーネス固着部23とワイヤハーネスとに巻付部材例えばテープ(図示せず)を巻回してワイヤハーネス固着部23とワイヤハーネスとを固着する際のテープのずれ止め用の突条25がその周方向に沿って設けられている。また、ワイヤハーネス固着部23の内壁の一端部の近傍には、ワイヤハーネス固着部23とワイヤハーネスとの接触状態が良好になるように径方向内方に突出する突条26、26が2つ離間した位置にその周方向に沿って設けられている。
【0037】
装着部24は、挿入部27と当接部28とにより車体パネル21を挟持してグロメット20を車体パネル21のスリット22に装着するものである。
挿入部27は、スリット22の幅より大径のほぼ円形状に形成されている。挿入部27の当接部28側は、ワイヤハーネス固着部23の軸方向に対してほぼ直交する方向にほぼ平行に延在する平面状に形成されて、密着面27aとなっている。
挿入部27の挿入部側(密着面とは反対側)は、湾曲したRに形成されている。
【0038】
当接部28は、ワイヤハーネス固着部23の挿入部より他端部側に車体パネル21の厚さとほぼ同じ寸法、その厚さより若干短いか又は長い寸法の箇所にその周方向に沿って設けられている。当接部28は、例えばワイヤハーネス固着部23の外表面から径方向外方に延出し、車体パネル21の表面に接触して密着し得るように可撓性の薄肉のリップとして形成されている。
【0039】
具体的には例えば、当接部(リップ)28のスリット22の終端部22aに位置される側のほぼ半分が、半円形状に形成されている。この当接部28の半円部29は、挿入部27より大径に形成されていると共に、ワイヤハーネス固着部23の外表面から径方向外方にいくに連れて挿入部27側に傾斜される笠状に形成されている。
半円部29の大きさ及び傾斜角度は、パネルの外表面に接触して密着し得るならば特に限定されず、例えば挿入部27のほぼ2倍に形成される。
【0040】
当接部28の残りの半分は、半円部29の周縁部の中央部から直径方向に延出するほぼ矩形状に形成されている。この当接部28のスカート部30の長さは、例えばワイヤハーネス固着部23の中央部から半円部29の直径のほぼ2倍の寸法の長さ離間した位置に先端辺部30aが延在するような寸法に形成されている。つまり、先端辺部30aは、半円部29の周縁部の中央部とワイヤハーネス固着部23の中央部(軸)とを結ぶ直線(直線部)に対してほぼ直交する方向に沿って延在されている。このスカート部30の長さは、特に限定されず、スリット22の長さに応じて例えばスリット22を覆い隠すように任意に決めるようにしてもよい。
スカート部30の2つの対向する側部30b、30cは、半円部29から先端辺部にかけて幅が漸次広がるように前記直線部に対して傾斜して形成されている。つまり、スカート部30はほぼ台形平板状に形成されている。
【0041】
スカート部30は、例えば半円部29を円形にした部分が半円部29とほぼ同じ肉厚に形成されていると共に、残りの部分が半円部29より若干薄肉に形成され、全体として薄肉板状に形成されている。
当接部24のスカート部30と挿入部29との間であって前記直線部上及びその近傍には、スカート部30と挿入部29とを連結する補強部31が設けられている。この補強部31が設けられる箇所は、プロテクタ20を車体パネル21のスリット22に装着したとき、スリット22の開口部側に位置する車体パネル21に接触しない箇所であり、スカート部30の耐久性を向上させるものである。
【0042】
さて、このグロメット20を例えば車体パネル21のスリット22に装着するには、まず、ワイヤハーネスをワイヤハーネス固着部23内に挿通させ、グロメット20をワイヤハーネスの所定の位置に移動させる。移動後、ワイヤハーネス固着部23の一端部とワイヤハーネスとの外周に巻付部材例えばテープを巻回してワイヤハーネス固着部23とワイヤハーネスとを固着して、グロメット20をワイヤハーネスに固着する。
【0043】
固着後、グロメット20を、当接部28の半円部29のほぼ中央部を車体パネル21のスリット22の開口部に突き合わせた状態に位置させ、その半円部29のほぼ中央部から、車体パネル21が当接部28と挿入部27との間に位置されるように挿入して、半円部29のほぼ中央部をスリットの終端部に当接させる。これにより、挿入部27の密着面27aがパネル表面に接触すると共に、そのパネルの反対側の表面に当接部28が当接し、挿入部27と当接部28とにより車体パネル21が挟持されてグロメット20が車体パネル21のスリット22に装着される。
【0044】
または、グロメット20が車室外側になるようにワイヤハーネスをスリット22に挿通させた後、グロメット22の挿入部27をスリット22の終端部22a側に当接部28の半円部29のほぼ中央部が位置されるようにスリット22を形成する車体パネル21に当接すると共に、ワイヤハーネスかワイヤハーネス固着部23のどちらか一方又はその両方を車室内側に引っ張る。挿入部27の先端部がスリット22を形成する縁部(車体パネル21)に押圧されて押圧変形し、スリット22内に押し込まれて、スリット22を貫通する。スリット22を貫通すると、挿入部27は元の形状に復帰して密着面27aがパネル表面に接触すると共に、そのパネル22の反対側の表面に当接部28が当接し、挿入部27と当接部28とにより車体パネル21が挟持されてグロメット20が車体パネル21のスリット22に装着される。
【0045】
このようにグロメット20が車体パネル21のスリット22に装着されると、当接部28が車体パネル21の表面に接触して押し付けられ密着する。すなわち、当接部28の半円部29は、薄肉の笠状に形成されているので、車体パネル21が図示するようにほぼクランク状に形成されていても、半円部21が車体パネル21の表面に弾性変形(押圧変形)して密着し、装着部24の半円部29と車体パネル21との間がシールされる。
また、装着部24のスカート部30は、薄肉板状に形成されているので、車体パネル21がほぼクランク状に形成されていても、スカート部30が容易に可撓して車体パネル21の表面に押し付けられて密着し、装着部24のスカート部30と車体パネル21との間がシールされる。
【0046】
このように、装着部24が可撓性で薄肉に形成されているため、装着部24が車体パネル21に接触するとその車体パネル21に応じて可撓して密着するので、車体パネル21の複雑な曲面形状に左右されずに装着部24と車体パネル21との間をシールすることができ、従来に比して防水性を向上することができる。また、貫通部22がスリットのように切欠状に形成されていても、装着部24でスリット22等を覆い隠せるので、見映えが良好となる。
【0047】
また、スリット22にグロメット20を装着したとき、車室外から目視すると、グロメット20は、ワイヤハーネス固着部23以外が、当接部28の笠状の半円部29と、ほぼ台形の平板状のスカート部30との2点が見えるため、簡単な構造で見映えを良好にすることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上要するに請求項1に記載の発明によれば、グロメットがパネルの貫通部に装着されると、当接部がパネルの表面に接触して押し付けられ密着する。すなわち、当接部の半円部は、薄肉の笠状に形成されているので、パネルがクランク状に形成されていても、半円部がパネルの表面に弾性変形(押圧変形)して密着し、装着部の半円部とパネルとの間をシールすることができる。
また、装着部のスカート部は、薄肉板状に形成されているので、パネルがほぼクランク状に形成されていても、スカート部が容易に可撓して車体パネルの表面に押し付けられて密着し、装着部のスカート部とパネルとの間をシールすることができる。
【0049】
このように、装着部が可撓性で薄肉に形成されているため、装着部がパネルに接触するとそのパネルに応じて可撓して密着するので、パネルの複雑な曲面形状に左右されずに装着部とパネルとの間をシールすることができ、従来に比して防水性を向上することができる。装着部を貫通部に係合させたとき、前記リップがクランク状に形成された前記パネルの表面に接触して押圧変形することにより密着するから、貫通孔を形成するパネルの形状及び貫通孔の形状に左右されることなく防水性を確保することができるグロメットが得られる。
【0050】
請求項2に記載の発明によれば、見映えよく防水性を確保することができる。
【0051】
請求項に記載の発明によれば、簡単な構造で見映えを良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のグロメットの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1のグロメットの一例を示す側面図である。
【図3】本発明の第1のグロメットを装着した一例を示す側面図である。
【図4】本発明の第2のグロメットの一例を示す側面図である。
【図5】本発明の第2のグロメットの一例を示す平面図である。
【図6】本発明の第2のグロメットの一例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2のグロメットを装着した一例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2のグロメットを装着した一例を示す断面図である。
【図9】従来のグロメットの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 グロメット
2 車体パネル(壁部)
3 貫通孔(貫通部)
4 ワイヤハーネス(長尺部材)
5 装着部
8 係合溝(係合部)
9 挿入部
10 当接部
12 リップ
12a 内周端部(延出基部)
12b 外周端部(延出端部)
20 グロメット
21 車体パネル
22 スリット(貫通部)
24 装着部
27 挿入部
28 当接部
29 半円部
30 スカート部

Claims (3)

  1. ワイヤハーネス等の長尺部材をパネルに形成した貫通部に挿通する際に用いられ、前記貫通部に係合する装着部を有するグロメットにおいて、前記装着部、貫通部を形成する壁部を挟持する挿入部と可撓性のリップからなるパネルへの当接部とを有し、該リップは薄肉の笠状の半円部と薄肉の板状のスカート部とからなり、該リップは前記装着部の貫通部と係合する係合部以外の箇所であって、装着部からその外方に延出すると共に、この延出端部が、延出基部より前記係合部側に離間した位置に配置されていて、装着部を貫通部に係合させたとき、前記リップがクランク状に形成された前記パネルの表面に接触して押圧変形することにより密着するようになっていることを特徴とするグロメット。
  2. 前記装着部が、筒状に形成され、この外周面のほぼ中央部に、その周方向に沿って前記貫通部に係合する係合溝を設けて、装着部の外周面を貫通部を貫通する挿入部と円筒状の当接部とに分割し、前記リップが薄肉の笠状に形成され、このリップの延出基部が前記当接部の周面に設けられている請求項1に記載のグロメット。
  3. 前記リップは、リップの一部が設けられた位置から離間する方向に延出している請求項1に記載のグロメット。
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