JP3927302B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、液晶ディスプレイに画像を表示する装置に関する。
液晶ディスプレイは、薄型・消費電力が小さい等の利点があり、パソコン・TV等に最近普及している。しかし、液晶ディスプレイは、CRTに較べてまだ値段が高いため、液晶ディスブレイの価格を下げるために、P型シリコンを用いた周辺一体化液晶ディスプレイの開発が進められている。周辺一体化液晶ディスプレイとは、液晶ディスブレイのドライバIC(集積回路)も液晶パネルに作り込む液晶ディスプレイのことで、ドライバICの値段やドライバICとパネルの接続工程が省けるため、コストをさげることができる。
【0002】
【従来の技術】
周辺一体化液晶ディスプレイ内のゲートドライバは、ゲート電極を1本づつ順に選択走査を行って各画素に表示データを書き込んでいく。その動作を行うためにゲートドライバはシフトレジスタで構成される。周辺一体化液晶ディスプレイの場合できるだけドライバを簡単な構成にして歩留りの向上、あるいは省スペースでドライバを配置するほうがのぞましい。そのため、ゲートドライバの構成としては、シフレジスタのビット数を減らすために、図12に示すように、シフトレジスタ10の各段で複数のゲート電極(図では2本)を選択する構成にし、各ゲート電極G1〜G8の選択はアンド回路A1〜A8により、各段の2本のセレクト信号S1,S2のうち1本だけをオンにして1本のゲート電極を選択する。
【0003】
図13に各制御信号の動作波形を示す。図13(B)のシフトクロックGCKにより、図13(A)のシフトデータSIをシフトレジスタ10に取り込み、順次、そのデータを図13(C),(D)に示すように転送する。シフトレジスタの各段と、図13(E),(F)に示すセレクト信号S1,S2とがともにオンの時それに対応するゲート電極が図13(G)〜(J)に示すように選択される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、液晶パネルの大容量化が進み、横640×縦480ドットのVGAから800×600ドットのSVGA,1024×768ドットのXGAの表示が実現されている。VGAの表示をSVGAの液晶パネルで行う場合、VGAの表示の拡大表示が要求される。縦方向に拡大する場合、4ラインの走査周期毎に同じデータを2ラインのゲート電極にまたがって表示(5番目のラインを4番目のラインと同一タイミングで選択)を行うのが一般的である。それを実現するには、ゲート電極を線順次で1ラインずつ走査を行い、同じ表示データを2度データドライバに転送する方法がある。ただし、この場合は画像データを取り込むメモリが必要となる。別の方法として、特定の走査周期毎にゲート電極を2ライン同時に選択状態にして、実現する方法が考えられる。
【0005】
図12に示すゲートドライバで上記の拡大表示を行おうとしてゲート電極G2,G3を同時に選択しようとすると、図14(B)のシフトクロックGCKにより、図14(A)のシフトデータSIをシフトレジスタ10に取り込み、順次、そのデータを図14(C),(D)に示すように転送する。シフトレジスタの各段と、図14(E),(F)に示すセレクト信号S1,S2とがともにオンの時それに対応するゲート電極G2,G3が図14(H),(I)に示すように同時に選択される。しかし、この場合、ゲート電極G1は図14(G)の破線で示す位置で選択状態になり、ゲート電極G1上の表示がゲート電極G2,G3と同じになり、このままでは拡大表示が不可能であるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、特定の走査周期毎にゲート電極を2ライン同時に選択でき、任意の倍率の拡大表示を可能とする液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ゲートドライバ内のシフトレジスタ各段の出力で液晶パネルの各ゲート電極を選択し表示用のデータを書き込む液晶表示装置であって、
前記シフトレジスタの第N(Nは自然数)段出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第1論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N段出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+1番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第2論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N段出力と第N+1段出力の論理和演算を行う複数の第1論理和演算素子と、
前記第1論理和演算素子の出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+2番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第3論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+1段出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N+3番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第4論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+1段出力と第N+2段出力の論理和演算を行う複数の第2論理和演算素子と、
前記第2論理和演算素子の出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N+4番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第5論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+2段出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+5番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第6論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+2段出力と第N+3段出力の論理和演算を行う複数の第3論理和演算素子と、
前記第3論理和演算素子の出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+6番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第7論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+3段出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N+7番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第8論理積演算素子とを
有する。
【0008】
このため、特定の走査周期毎にゲート電極を2ライン同時に選択でき、任意の倍率の拡大表示が可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の液晶表示装置において、
前記第2セレクト信号は、前記第1セレクト信号を反転した信号である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の液晶表示装置の一実施例の構成図を示す。同図中、パーソナルコンピュータ(パソコン)20からの制御信号,データ信号をインターフェ−ス回路22に取り込み、周辺一体化液晶ディスプレイ24のデータドライバ26、ゲートドライバ28それぞれを駆動する制御信号を発生する。また、インタフェース回路22はデータ信号をデータドライバ26に供給すると共に、データドライバ26に+極性及び−極性の基準電源を切換えて供給し、ゲートドライバ28それぞれに書き込み電圧の電源を供給する。
【0013】
データドライバ26は液晶パネル30の複数のデータライン夫々に表示データに応じて水平走査周期で極性反転する信号電圧を印加する。また、ゲートドライバ14は液晶パネル30の複数のゲートラインそれぞれに書き込み電圧(走査電圧)を印加する。
図2は本発明のゲートドライバ28の第1実施例のブロック図を示す。同図中、シフトレジスタ40は、インタフェース回路22から供給されるシフトデータSIをシフトクロックGCKで取り込み、各段をシフトする。本実施例ではシフトレジスタ40の各段で3ラインのゲート電極を選択する構成としており、本図では第4段までを示す。シフトレジスタ40の第1段の出力はアンド回路A1,A2,オア回路B1に供給され、シフトレジスタ40の第2段の出力はアンド回路A4,オア回路B1,B2に供給される。シフトレジスタ40の第3段の出力はアンド回路A6,オア回路B2,B6に供給され、シフトレジスタ40の第4段の出力はアンド回路A8,A9(図示せず),オア回路B3に供給される。
【0014】
オア回路B1出力はアンド回路A3に供給され、オア回路B2出力はアンド回路A5に供給され、オア回路B3出力はアンド回路A7に供給される。アンド回路A1,A4,A5,A8それぞれにはインタフェース回路22から供給されるセレクト信号S1が供給され、アンド回路A2,A3,A6,A7それぞれにはセレクト信号S2が供給されており、アンド回路A1〜8それぞれの出力はゲート電極G1〜G8それぞれに供給される。
【0015】
ここで、拡大表示の場合には、図3(K)に示すデータ1〜8に対して、データ5,8に対応する周期τが他のデータに対応する周期2τの1/2とされた図3(A)に示すシフトクロックGCLKが供給され、このシフトクロックGCLKにより図3(B)のシフトデータSIをシフトレジスタ40に取り込み、順次、そのデータを転送して、第1〜第6段から図3(C)〜(H)に示すデータを出力する。また、図3(I),(J)に示すように互いに反転したセレクト信号S1,S2と、上記シフトレジスタ40各段の出力によりゲート電極G1〜G11それぞれが図3(L)〜(V)にハイレベルで示すタイミングで選択される。
【0016】
これにより、ゲート電極G4,G5は同一タイミングで選択されて、このラインに同一のデータ4が書き込まれる。ゲート電極G7はG6と同一タイミングで選択されるが、その後も選択されるためゲート電極G7のラインにはデータ6が上書きされる。また、ゲート電極G8,G9は同一タイミングで選択されて、このラインに同一のデータ7が書き込まれる。図4にゲート電極G1〜G11と各ラインの書き込まれたデータ番号を示す。
【0017】
ここで、通常表示の場合には、図5(K)に示すデータ1〜8に対して、同一の周期の図5(A)に示すシフトクロックGCLKが供給され、このシフトクロックGCLKにより図5(B)のシフトデータSIをシフトレジスタ40に取り込み、順次、そのデータを転送して、第1〜第6段から図5(C)〜(H)に示すデータを出力する。また、図5(I),(J)に示すように互いに反転したセレクト信号S1,S2と、上記シフトレジスタ40各段の出力によりゲート電極G1〜G11それぞれが図5(L)〜(V)にハイレベルで示すタイミングで選択される。
【0018】
これにより、ゲート電極G3はG2と同一タイミングで選択されるが、その後も選択されるためゲート電極G3のラインにはデータ3が上書きされる。また、ゲート電極G4,G5、ゲート電極G6,G7と、ゲート電極G8,G9と、ゲート電極G10,G11それぞれについても同様である。図6にゲート電極G1〜G11と各ラインの書き込まれたデータ番号を示す。
【0019】
図7は本発明のゲートドライバ28の第2実施例のブロック図を示す。この実施例では、インタフェース回路22から4系統のセレクト信号を供給される。同図中、シフトレジスタ40は、インタフェース回路22から供給されるシフトデータSIをシフトクロックGCKで取り込み、各段をシフトする。本実施例ではシフトレジスタ40の各段で2ラインのゲート電極を選択する構成としており、本図では第4段までを示す。シフトレジスタ40の第1段の出力はアンド回路A1,A2に供給され、シフトレジスタ40の第2段の出力はアンド回路A3,A4に供給される。シフトレジスタ40の第3段の出力はアンド回路A5,A6に供給され、シフトレジスタ40の第4段の出力はアンド回路A7,A8に供給される。
【0020】
アンド回路A1,A5,それぞれにはインタフェース回路22から供給されるセレクト信号S1が供給され、アンド回路A2,A6それぞれにはセレクト信号S2が供給されており、アンド回路A3,A7それぞれにはセレクト信号S3が供給され、アンド回路A4,A8それぞれにはセレクト信号S4が供給される。アンド回路A1〜8それぞれの出力はゲート電極G1〜G8それぞれに供給される。
【0021】
ここで、拡大表示の場合には、図8(K)に示すデータ1〜8に対して、データ2,5に対応する周期τが他のデータに対応する周期2τの1/2とされた図8(A)に示すシフトクロックGCLKが供給され、このシフトクロックGCLKにより図8(B)のシフトデータSIをシフトレジスタ40に取り込み、順次、そのデータを転送して、第1〜第4段から図8(C)〜(F)に示すデータを出力する。また、図8(G)に示すセレクト信号S1と、これをデータの1周期分遅延した図8(H),(I)に示すセレクト信号S2,S3と、これを更にデータの1周期分遅延した図8(J)に示すセレクト信号S4それぞれと、上記シフトレジスタ40各段の出力により、ゲート電極G1〜G8それぞれが図8(L)〜(S)にハイレベルで示すタイミングで選択される。
【0022】
これにより、ゲート電極G2,G3は同一タイミングで選択されて、このラインに同一のデータ2が書き込まれる。また、ゲート電極G6,G7は同一タイミングで選択されて、このラインに同一のデータ5が書き込まれる。図9にゲート電極G1〜G8と各ラインの書き込まれたデータ番号を示す。
ここで、通常表示の場合には、図10(K)に示すデータ1〜8に対して、同一の周期の図10(A)に示すシフトクロックGCLKが供給され、このシフトクロックGCLKにより図10(B)のシフトデータSIをシフトレジスタ40に取り込み、順次、そのデータを転送して、第1〜第4段から図10(C)〜(F)に示すデータを出力する。また、図10(G)〜(J)に示すように順次データの1周期分遅延したセレクト信号S1,S2,S3,S4と、上記シフトレジスタ40各段の出力によりゲート電極G1〜G8それぞれが図10(L)〜(S)にハイレベルで示すタイミングで選択される。
【0023】
これにより、ゲート電極G1からG8は順次、時系列的に選択され上書きされることはない。図11にゲート電極G1〜G8と各ラインの書き込まれたデータ番号を示す。
【0024】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、特定の走査周期毎にゲート電極を2ライン同時に選択でき、任意の倍率の拡大表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の一実施例の構成図である。
【図2】本発明のゲートドライバ28の第1実施例のブロック図である。
【図3】拡大表示時の信号タイミングチャートである。
【図4】拡大表示時の表示を示す図である。
【図5】通常表示時の信号タイミングチャートである。
【図6】通常表示時の表示を示す図である。
【図7】本発明のゲートドライバ28の第2実施例のブロック図である。
【図8】拡大表示時の信号タイミングチャートである。
【図9】拡大表示時の表示を示す図である。
【図10】通常表示時の信号タイミングチャートである。
【図11】通常表示時の表示を示す図である。
【図12】従来のゲートドライバ一例のブロック図である。
【図13】従来回路の信号タイミングチャートである。
【図14】従来回路の信号タイミングチャートである。
【符号の説明】
20 パソコン
22 インタフェース回路
24 液晶ディスプレイ
26 データドライバ
28 ゲートドライバ
30 液晶パネル
40 シフトレジスタ
A1〜A7 アンド回路
B1〜B3 オア回路
Claims (2)
- ゲートドライバ内のシフトレジスタ各段の出力で液晶パネルの各ゲート電極を選択し表示用のデータを書き込む液晶表示装置であって、
前記シフトレジスタの第N(Nは自然数)段出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第1論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N段出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+1番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第2論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N段出力と第N+1段出力の論理和演算を行う複数の第1論理和演算素子と、
前記第1論理和演算素子の出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+2番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第3論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+1段出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N+3番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第4論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+1段出力と第N+2段出力の論理和演算を行う複数の第2論理和演算素子と、
前記第2論理和演算素子の出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N+4番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第5論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+2段出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+5番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第6論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+2段出力と第N+3段出力の論理和演算を行う複数の第3論理和演算素子と、
前記第3論理和演算素子の出力と第2セレクト信号の論理積演算を行って第N+6番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第7論理積演算素子と、
前記シフトレジスタの第N+3段出力と第1セレクト信号の論理積演算を行って第N+7番目のゲート電極を選択する信号を生成する複数の第8論理積演算素子とを
有することを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1記載の液晶表示装置において、
前記第2セレクト信号は、前記第1セレクト信号を反転した信号であることを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31796897A JP3927302B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31796897A JP3927302B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
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JPH11153980A JPH11153980A (ja) | 1999-06-08 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31796897A Expired - Lifetime JP3927302B2 (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 液晶表示装置 |
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- 1997-11-19 JP JP31796897A patent/JP3927302B2/ja not_active Expired - Lifetime
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