JP3927068B2 - ウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ - Google Patents

ウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータに関する。さらに詳しくは、自動車のドア窓のガラスを昇降するケーブル式ウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドアの窓のガラスを昇降させる装置として、図7に示すケーブル式のウインドレギュレータ100が用いられている。このウインドレギュレータ100は、ドアのパネル101に取り付けられるガイドレール102と、そのガイドレールに摺動自在に設けられるキャリアプレート103と、そのキャリアプレート103をケーブル104、105を介して昇降駆動するためのケーブル駆動機構106とを備えている。
【0003】
上記のようなウインドレギュレータ100において、キャリアプレート103とガラスGの取り付け方法には種々の方法が採用されている。たとえば特開平9−58540号公報には、図8a、図8bに示すような、ガラスGの下端に合成樹脂製のガラスホルダー110が取り付けられ、キャリアプレート103をガラスホルダー110を介してガラスGにネジ止めする方法が開示されている。図8aに示すように、ガラスホルダー110は、ガラスGの下端に係合する係合段部113と、ガラスGを貫通する取り付け孔114に嵌合される円筒状のグロメット部115とを有する。
【0004】
グロメット部115の先端部にはスリットが形成されており、取り付け孔114に貫通させるときは内向きに撓めながら貫通させる。そして貫通後、グロメット部115内にネジ116をねじ込んで、ガラスGから脱落しないようにする。図8bに示すように、キャリアプレート103には横長の長穴(遊嵌孔)117が形成されている。
【0005】
キャリアプレート103にガラスGを取り付けるときは、ガラスを上側から窓枠に取り付けたガラスランに沿って下降させ、ガラスGをグロメット部の根元部115aあるいは係合段部113などに係止する。ついで長穴117に通したネジ116をグロメット部115内の雌ネジに仮締めして、ガラスGを緩く保持する。そしてガラスGを上昇させて窓枠に当接させ、自動車の前後方向の位置決めを行う。ついでネジ116を強く締め付けて、キャリアプレート103、ガラスホルダー110およびガラスGを一体化する。そのとき、グロメットの先端は開いているので、グロメット部115がガラスGの取り付け孔114から抜けることはない。
【0006】
この方法は、ガラスGと窓枠の摺動抵抗がもっとも少なくなるようにガラスGの前後方向の位置を設定できる利点がある。しかし初めにガラスGを窓枠に挿入し、キャリアプレート103と位置合わせしながらネジ116をグロメット部115に螺入するなど、作業が煩雑であり、調整に熟練が必要である。この点を解消するため、特開2001−180266号公報は、図9aに示すような、箱状のキャリアプレート120と、下端部121をそのキャリアプレート120に挿入しうる突出形状にしたガラスGとを備えたウインドレギュレータを提案している。このキャリアプレート120の前面は互いに平行な複数本のスリット122で分けられて可撓性を有する舌片123、124とされ、それらの舌片のうち、ガラスGの下端に形成した取り付け孔125と対応する舌片123の内面には、図9bに示すような取り付け孔125に嵌合する突起126を設けている。そして他の舌片124の内面には、図9cのような、ガラス面に弾接される突起127を設けている。
【0007】
このウインドレギュレータは、ガラスGの挿入および取り付けがワンモーションで行うことができる利点がある。しかし係合力ないし固定力はネジを用いずに舌片123、124の弾力性に依存するので、長期間の使用により弾力性が低下したり、思いがけない大きい外力がガラスGに加わると、ガラスGのキャリアプレート120に対する取り付けにガタが生ずる可能性がある。また、ガラスGの下端部121に突出部を形成する必要がある。
【0008】
本発明はガラスの取り付け作業が容易で、長期にわたって安定した取り付け状態を維持することができ、しかも従来とほぼ同様なガラスに取り付けることができるキャリアプレートを提供することを技術課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のキャリアプレートは、本体と、その本体に取り付けられるクランプと、そのクランプの下部を本体にネジ締めするためのネジとを有し、前記本体またはクランプのいずれか一方の部材における相手部材と対向する面に、ガラスに形成した取り付け孔と係合する係合突起が設けられ、他方の部材に窓ガラスの下端を係止するガラス受けが設けられ、前記クランプを、その上部が本体側に近づくように付勢するバネを備えていることを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のキャリアプレートの第2の態様(請求項2)は、本体と、その本体に取り付けられるクランプと、そのクランプの下部を本体にネジ締めするためのネジとを有し、前記本体またはクランプのいずれか一方の部材における相手部材と対向する面に、ガラスに形成した取り付け孔と係合する係合突起が設けられ、他方の部材に窓ガラスの下端を係止するガラス受けが設けられ、前記ガラス受けを備えた他方の部材が、前記一方の部材に対して上下方向の遊びをもって設けられると共に、弾力的に上方に付勢されていることを特徴とする。
さらに、本発明のキャリアプレートの第3の態様(請求項3)は、本体と、その本体に取り付けられるクランプと、そのクランプの下部を本体にネジ締めするためのネジとを有し、前記本体またはクランプのいずれか一方の部材における相手部材と対向する面に、ガラスに形成した取り付け孔と係合する係合突起が設けられ、他方の部材に窓ガラスの下端を係止するガラス受けが設けられ、前記係合突起が本体に設けられ、前記クランプにガラス受けが設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のキャリアプレートの第3の態様においては、前記ガラス受けがバネヒンジを介してクランプの他の部分に連結されており、ガラス受けがキャリアプレートの本体に連結されているものが一層好ましい(請求項)。さらに前記クランプに、斜め下向きに延びる板バネの一端が連結されており、前記本体にその板バネの他端を着脱自在に受け入れるスリットが設けられているものが一層好ましい(請求項)。また前記ガラス受けがバネヒンジを介してクランプの他の部分に連結されており、前記板バネの一端がガラス受けの下面に連結されているものがさらに好ましい(請求項)。さらに、本発明のウインドレギュレータは(請求項7)、ガイドレールと、そのガイドレールの上下に備え付けられるガイドと、そのガイドレールに摺動自在に設けられる上述のキャリアプレートと、一端がそれぞれキャリアプレートに係止され、上方および下方に延び、前記ガイドにより方向転換される上昇用ケーブルおよび下降用ケーブルと、それらの上昇用ケーブルおよび下降用ケーブルの他端側を巻取りあるいは送り出すケーブル駆動機構とを備えているウインドレギュレータ。
ことを特徴としている。
【0011】
【作用および発明の効果】
本発明のキャリアプレートは、クランプをネジで本体に取り付けているので、ネジの締め付け状態でクランプによるガラスの加圧状態を調節できる。すなわちネジを緩めた状態ではクランプ力が弱い状態となる。ネジを強く締め付けると、ガラスの位置がしっかりと固定される。そのため、ネジを緩くした状態で、ガラスをクランプと本体の隙間に容易に挿入することができる。その状態でガラスを一旦、ガラス受けに仮に係止させておくことにより、作業者がガラスの重量を支える必要がなくなり、あるいは重量が軽減される。なお、ネジはあらかじめクランプと本体に取り付けておくことができるので、作業中に取り付け孔に挿入したりねじ込んだりする面倒な作業が不要である。
【0012】
ガラスの取り付け孔に係合突起を遊びをもって挿入し、ネジを締め付けていない仮締め状態でキャリアプレートを上下動させると、ガラスの前後端が窓枠のガラスランチャンネルと摺接するので、ガラスの取り付け孔と係合突起の隙間(ガタ)がある場合、その範囲内でガラスの位置が自動的に調整される。そして調整後、ネジを締め付けることにより、クランプと本体の間にガラスをしっかりと挟着することができる。すなわちガラスのキャリアプレートに対する固定は、係合突起とガラスの取り付け孔の嵌合のほか、クランプと本体によるガラスの挟着に基づく摩擦力で行われる。
【0013】
そして、前記クランプを、その上部が本体側に近づくように付勢するバネを設けているので、ネジを緩めた状態でも、バネの付勢力でクランプと本体の間にガラスを挟むことができる。そのため取り扱いが容易である。とくキャリアプレートと本体の上端に傾斜面を設けたり、係合突起の上面に傾斜面を設けておくと、ガラスをクランプと本体の隙間に挿入して行くだけで、両者を拡げながらガラスを挿入することができる。さらに挿入後もそのバネによってガラスをクランプと本体との間に挟み込み、安定した仮止め状態が得られる。そのとき、係合突起にテーパが形成されていると、ほぼ自動的に係合突起がガラスの取り付け孔に深く入り込むので、取り付け作業が容易である。
【0014】
また、本発明のキャリアプレートの第2の態様(請求項2)では、前記ガラス受けを備えた他方の部材が、前記一方の部材に対して上下方向の遊びをもって設けられると共に、弾力的に上方に付勢されているので、ガラスの取り付け孔に係合突起が挿入された状態で、ガラスの下端がガラス受けにより上向きに付勢される。そのため、ガラスの取り付け孔と係合突起の間に上下方向の遊びがある場合でも、取り付け孔の下端が係合突起の上端に付勢力によって当接するため、ガラスのコロビ(自動車の前後方向の傾動)がなくなり、位置が安定する。さらにガラスを上方向の付勢力に打ち勝つ力で下げながら、係合突起を取り付け孔に嵌合させるため、嵌合時に節度感が得られる。なお、一般的には、ガラスの取り付け孔の内径の公差と係合突起の根元部の外径の公差とは、ラップしないように寸法が定められているので、いくらかの遊び(ガタ)がある。しかし遊びがほとんどない場合でも、取り付け作業に支障はない。
【0015】
さらに本発明のキャリアプレートの第3の態様(請求項3)では、前記記係合突起が本体に設けられ、クランプにガラス受けが設けられているので、係合突起がガラスの取り付け孔に一旦挿入されると、キャリアプレートに連結されるケーブルでしっかりとガラスの重量を保持することができる。
このようなキャリアプレートにおいて、ガラス受けがバネヒンジを介してクランプの他の部分に連結され、ガラス受けが本体に連結されている場合(請求項)は、ガラス受けの角度が一定に保持されるため、バネヒンジがクランプをキャリアプレート本体側に付勢するバネ作用を奏する。さらにガラスをガラス受けに係止させたとき、バネヒンジがガラスを上向きに弾力的に支持するので、係合突起を取り付け孔に挿入する作業が容易になる。
【0016】
さらに前記クランプに、斜め下向きに延びる板バネの一端が連結されており、前記本体にその板バネの他端を着脱自在に受け入れるスリットが設けられもの(請求項)では、その板バネがクランプを上向きに付勢するバネとして、さらに捻れの復帰力によりクランプを本体側に付勢するバネとして作用する。そのため部品点数が少なくて済む。また前記ガラス受けがバネヒンジを介してクランプの他の部分に連結されており、前記板バネの一端がガラス受けの下面に連結されているもの(請求項)は、板バネとバネヒンジが協働してバネ作用が高くなる。
さらに、本発明のウインドレギュレータは(請求項7)、上述のキャリアプレートを用いるので、キャリアプレートを上昇させたり下降させたりすることにより容易にガラスの位置決め操作を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のキャリアプレートの実施の形態を説明する。図1は本発明のキャリアプレートの一実施形態を示す組み立て途中の斜視図、図2はそのキャリアプレートの組み立て後の正面図、図3はそのキャリアプレートの本体と勝手違いの本体の背面図、図4は図1のキャリアプレートにおけるクランプの組み立ておよびガラス取り付けの手順を示す要部側面図、図5は図4のV−V線断面図、図6は図1のキャリアプレートを備えたウインドレギュレータの概略背面図である。
【0018】
図1に示すキャリアプレート10は、本体11とネジ12によってその本体に取り付けられる左右一対のクランプ13とからなる。本体11は、従来公知のキャリアプレートとほぼ同じものであり、たとえば横長の略矩形状の金属製のプレート14に、部分的に各種の形状の合成樹脂部分を射出成型して一体化したものである。プレート14は薄鋼鈑をプレスで所定形状に打ち抜き、樹脂部分を固定するための貫通孔や切り起こし部を形成し補強用の段部などを成形することにより得られる。このプレート14の前面側(図1の手前側)の左右端には、クランプ13と共にガラスを挟み込むためのガラス保持部15が設けられている。
【0019】
ガラス保持部15の上端は、内面側(図1の手前側)に向かって下がるようにテーパ面16が形成され、それに続いて平坦な挟み面17が設けられている。その挟み面の中央上部にはガラスの取り付け孔と係合する係合突起18が突設されている。この係合突起18の上面19も先端に向かって下がるテーパ面としている。さらに左右の側面20も先端に向かって細くなるテーパ面としている。下面側は、根元部21ではガラスの取り付け孔と嵌合する円筒面としている(図4の第1工程S1参照)。
【0020】
ガラス保持部15の左右端から下向きに、左右一対のクランプ支持部25が延び、かつ、前方に突出している。各クランプ支持部25は、前記挟み面17とほぼ直角で上向きの支持段部26と、その支持段部26とスリット27を介して対向するように挟み面17から前方に突出する押さえ片28とからなる。左右のクランプ支持部25の間は合成樹脂が設けられておらず、金属製のプレート14がほぼ矩形状の範囲で露出している。そしてその露出している範囲の中心部に、クランプ13を止めるためのネジ12を通す縦長の長孔29が形成されている。この長孔29を縦長にするのは、クランプ13と本体11の固定に縦方向の遊びを設けるため、および図4の第2工程S2のように、ネジ12が斜めになることを許容するためである。
【0021】
ガラス保持部15以外の点については、本体11の構成は従来のキャリアプレートとほぼ同じである。すなわち、プレート14の背面側の上端および下端には、想像線で示すガイドレール30の突条31と摺動自在に嵌合する溝32aを備えたスライド32が突設されている。それらのスライド32は、図3に示すようにガイドレール30の一方の側縁から回り込んで側縁および背面と摺接するL字状のガイド片33を備えている。それらのスライド32の左側で、左右のガラス保持部15のほぼ中心部には、ケーブルの端部(ニップル)を係止するための公知の係止突起34が設けられている。なお、図3は図2と対応させやすいように、勝手違いの本体11の背面図で示している。係止突起34の左側には、上昇下降のストロークエンドでガイドレールに設けられるストッパと当接するゴム製のダンパ35が、ダンパ取り付け部36によって取り付けられている。そのダンパ取り付け部36の左側には、ガイドレール30の他方の側縁と摺接するL字状のガイド片37が設けられている。
【0022】
図1に戻って、この実施形態では、クランプ13は、金属製の支持プレート40と、その支持プレートの上部に装着される合成樹脂製の挟み片41とから構成される。支持プレート40の上部は、挟み片41を装着するための矩形状の装着部42とされている。装着部42の中心部には矩形状の係止孔43が穿設されている。支持プレート40の下部は、一旦内側に折り曲げられ、さらに下向きに折り曲げられた脚部45とされており、下向きに延びる部分の中心にネジ挿通孔が形成され、表側にナット46が溶接により固着されている。装着部42には、強度アップのために、表側に突出するM字状のビード47が形成されている。
【0023】
前記挟み片41は、上端の傾斜部50と、それに続く平坦な挟み部51と、その下側に連続するバネヒンジ52と、そのバネヒンジの前端から前側に延びるガラス受け53と、そのガラス受けの下面から左右に斜め下向きに延びる左右一対の板バネ54と、各板バネ54の自由端から横方向に延びる板状の係止片55とを備えている(図4参照)。傾斜部50の裏面側の下面には、支持プレート40の上端を受け入れる嵌合溝56が形成されている。さらに傾斜部51の背面側(図1の手前側)の中心近辺からは、下向きに係止舌片57が延びている。係止舌56の下端の前面には、係止孔43の内縁と係合して抜け止めとなる爪58が突出しており、その爪部の下端は、支持プレート40の上端と当接して係止舌片を逃がすためのテーパ面とされている。このような挟み片41は合成樹脂の射出成形などで一体に成形することができる。
【0024】
挟み部51の背面側は支持部材の前面と摺接するように平坦になっている。挟み部51の中心には、本体11の係合突起18との干渉を避けるための円形の開口59が形成されている。さらに挟み部51の背面側の左右端には、支持プレート40の装着部42の左右の端縁を摺動自在に受け入れる断面L字状のガイド片60が設けられている。前記バネヒンジ52は、図4に示すように、断面円弧状を呈している。そしてそのバネヒンジ52に連続するガラス受け53は、自然な状態では斜め上向きに傾斜している。そのため、その下部に板バネ54を介して設けられる係止片55も、斜め上向きになっている。前記本体11の支持段部26と押さえ片28のスリット27の寸法は、係止片55の厚さよりいくらか大きくしており、そのため係止片55をスリット27に挿入したとき、上下方向や傾斜方向にいくらか遊びが生ずる。ただし遊びを設けなくてもよい。
【0025】
上記のように構成される支持プレート40と挟み片41とは、つぎにように組み立てられる。すなわち、まず支持プレート40の上端を挟み片41の下側から左右のガイド片60の間に挿入し、装着部42を挟み部51の背面に沿って上向きにスライドさせる。装着部42の上端は一旦係止舌片57の下端に当接するが、
そのテーパ面と当接するので、係止舌片57は図1の手前側に逃げて装着部42の上昇を許す。さらに上にスライドさせると、装着部42の上端は嵌合溝56内に収容される。そして係止舌片57の爪58が係止孔43に入り込み、その内縁と係合して抜け止め作用を奏する。その状態は図1の右側の組み立て後のクランプ13に示されている。
【0026】
つぎに図4を参照して、上記のように得られたクランプ13を本体11に取り付ける手順を説明する。まず、図4の左端の第1工程S1に示すように、クランプ13を本体11のクランプ支持部27に対向するように配置し、クランプ13の係止片55をスリット27に挿入する。さらにその状態でネジ12を本体11の背面側から長孔29に挿入し、さらにナット46にいくらかねじ込む(第2工程S2)。係止片55は自然状態では前端が上向きに傾斜しているので、この状態ではクランプ13が前向きに傾き、上端が本体11の前面に当接する。そのとき、バネヒンジ52がいくらか拡げられ、その弾性復帰力により、クランプ13の上端が本体11に弾接される。さらに板バネ54は捻られた状態になるので、その弾性復帰のトルクによってもクランプ13の弾接作用が奏される。またバネヒンジ52および板バネ54により、クランプ13が上向きに付勢される。そのため、クランプ13の挟み部51に形成した開口59に係合突起18が係止される。それによりクランプ13は安定してその状態を維持する。
【0027】
ついで本体11のガラス保持部15の上端のテーパ面16とクランプ13の傾斜部50の隙間にガラスGの下端を挿入する。そのとき、本体11のプレート14からクランプ13の支持プレート40の脚部45の前面との間には隙間があるため、クランプ13は矢印Q方向に回動することができる。ガラスGの下端がガラス保持部15の係合突起18に当たると、ガラスGはテーパ状の上面19で案内されて前側にずれ、クランプ13はさらに矢印Q方向に回動し、ガラスGの挿入を許す(第3工程S3)。そして最終的にガラスGの下端がガラス受け53に乗り(図5参照)、さらにガラスGに形成されている取り付け孔61内に係合突起18が入り込む(第3工程S3参)。ただしこの状態では、通常は係合突起18と取り付け孔61の位置がずれているので、係合突起18の一部が取り付け孔61に入り込んでいるだけであり、ガラスGとキャリアプレート10とは仮止め状態である。
【0028】
ついでその仮止め状態でキャリアプレート10をガイドレールに沿って上下動させる。この場合、クランプ13と本体11とでガラスGを挟み込み、しかも係合突起18が取り付け孔61に係合しているので、キャリアプレート10の上下動に追従してガラスGも上下動する。したがって手でガラスGを支える必要がない。そしてガラスGの前後の端縁がガラスランチャンネルなどと摺接して、ガラスGがもっとも落ち着く位置に移動し、クランプ13の押圧力により係合突起18の根元部21まで取り付け孔61内に嵌まり込む。その状態でネジ12をしっかり締め付ける本締め作業を行う。それによりガラスGはキャリアプレート10に対し、適切な位置でしっかりと固定される。
【0029】
上記の取り付け工程において、ガラスの取り付け孔61が係合突起18の根元部21の周囲とほとんど隙間がない嵌合状態の場合は、その嵌合によりキャリアプレート10とガラスGとが互いにずれないように一体化される。他方、係合突起18の根元部21と取り付け孔61に遊びがある場合は、上記の位置調節作業により適切な位置が定められる。とくにガラスGの取り付け孔が自動車の前後方向に長い長孔の場合は、ガラスGが前後に移動して、適切な位置に落ち着く。その後、ネジ締めによるクランプ13の締め付け力に基づく摩擦力で、ガラスGがキャリアプレート10と一体化される。係合突起18と取り付け孔61の嵌合に遊びがある場合あるいはない場合のいずれの場合でも、ネジ12は本体11とクランプ13とを結合しているだけで、ガラスGの取り付け孔61には挿入する必要がない。さらにネジ12が緩い場合でもクランプ13がバネの作用で本体11との間にガラスGを保持する。
【0030】
上記のキャリアプレート10は、たとえば図6のウインドレギュレータ70に用いられる。このウインドレギュレータ70は、ドアのパネルに取り付けられるガイドレール30と、そのガイドレールに摺動自在に設けられるキャリアプレート10と、一端がそれぞれキャリアプレート10の係止突起(図3の符号34参照)に係止され、上方および下方に延びる上昇用ケーブル73および下降用ケーブル74と、それらのケーブルを循環駆動するためのケーブル駆動機構75とを備えている。ガイドレール30の上端および下端には、ケーブル73、74の向きを変えるガイド76、76が設けられ、それぞれのガイドとケーブル駆動機構75とは、ケーブル(インナーケーブル)を摺動自在に案内するアウターケーシング77、77で連結されている。ケーブル駆動機構75は両方のケーブル73、74を巻き取るためのドラム78と、そのドラムを回転駆動するモータMおよび減速機79を備えている。
【0031】
キャリアプレート10は前述の手順でガラスGの下端に固定され、ケーブル駆動機構75のドラムが一方向に回転すると、たとえば上昇用ケーブル73を巻き取り、下降用ケーブル74を送り出す。それによりケーブルのループが矢印P1方向に循環し、キャリアプレート73がガイドレール71に沿って上昇しガラスGが上昇する。ドラムが逆方向に回転すると、ケーブルのループが矢印P2方向に循環し、キャリアプレート73が下降してガラスGを下降させる。
【0032】
このようなモータ駆動のウインドレギュレータ70のキャリアプレート10にガラスGを取り付ける場合は、前述の仮止め状態でモータMを駆動させ、キャリアプレート10を上昇させたり下降させることにより、容易にガラスGの位置決め操作を行うことができる。
【0033】
図1などのキャリアプレート10では、本体11側に係合突起18を設け、クランプ13側にガラス受け53を設けているが、逆に本体11側にガラス受けをバネヒンジを介して設け、クランプ13側に係合突起を設けることもできる。また前記実施形態では、クランプ13を支持プレート40と挟み片41とに別個に形成し、着脱可能に装着するように構成しているが、本体11側と同様に、金属板に合成樹脂部分を一体にインサート成型することもできる。さらに全体を合成樹脂で形成することもできる。
【0034】
また、ガラス受け53はバネヒンジ52で連結しているが、通常のピンジョイントないし樹脂ヒンジで連結し、別個に捻りコイルバネあるいは圧縮コイルバネなどにより、クランプ13の先端が本体側に傾く方向に付勢するように構成することもできる。また挟み片41とガラス受け53ヒを上下に相対的に移動するように連結し、別個のバネでガラス受けを上向きに付勢するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のキャリアプレートの一実施形態を示す組み立て途中の斜視図である。
【図2】 そのキャリアプレートの組み立て後の正面図である。
【図3】 そのキャリアプレートの本体と勝手違いの本体の背面図である。
【図4】 図1のキャリアプレートにおけるクランプの組み立ておよびガラス取り付けの手順を示す要部側面図である。
【図5】 図4のV−V線断面図である。
【図6】 図1のキャリアプレートを備えたウインドレギュレータの概略背面図である。
【図7】 従来のウインドレギュレータをドアと共に示す正面図である。
【図8】 図8aは従来のキャリアプレートの一例を示す要部断面図、図8bはそのキャリアプレートの要部正面図である。
【図9】 図9aは従来のキャリアプレートの他の例を示す斜視図、図9bおよび図9cはそれぞれ図9bのA−A線断面図およびB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 キャリアプレート
11 本体
12 ネジ
13 クランプ
14 プレート
15 ガラス保持部
16 テーパ面
17 挟み面
18 係合突起
19 上面
20 側面
21 根元部
22 段部
23 角柱部
25 クランプ支持部
26 支持段部
27 スリット
28 押さえ片
29 長孔
30 ガイドレール
31 突条
32 スライド
32a 溝
33 ガイド片
34 係止突起
35 ダンパ
36 ダンパ取り付け部
37 ガイド片
40 支持プレート
41 挟み片
42 装着部
43 係止孔
45 脚部
46 ナット
47 ビード
50 傾斜部
51 挟み部
52 バネヒンジ
53 ガラス受け
54 板バネ
55 係止片
56 嵌合溝
57 係止舌片
58 爪
59 開口
60 ガイド片
61 取り付け孔

Claims (7)

  1. 本体と、その本体に取り付けられるクランプと、そのクランプの下部を本体にネジ締めするためのネジとを有し、前記本体またはクランプのいずれか一方の部材における相手部材と対向する面に、ガラスに形成した取り付け孔と係合する係合突起が設けられ、他方の部材に窓ガラスの下端を係止するガラス受けが設けられ、
    前記クランプを、その上部が本体側に近づくように付勢するバネを備えているキャリアプレート。
  2. 本体と、その本体に取り付けられるクランプと、そのクランプの下部を本体にネジ締めするためのネジとを有し、前記本体またはクランプのいずれか一方の部材における相手部材と対向する面に、ガラスに形成した取り付け孔と係合する係合突起が設けられ、他方の部材に窓ガラスの下端を係止するガラス受けが設けられ、
    前記ガラス受けを備えた他方の部材が、前記一方の部材に対して上下方向の遊びをもって設けられると共に、弾力的に上方に付勢されているキャリアプレート。
  3. 本体と、その本体に取り付けられるクランプと、そのクランプの下部を本体にネジ締めするためのネジとを有し、前記本体またはクランプのいずれか一方の部材における相手部材と対向する面に、ガラスに形成した取り付け孔と係合する係合突起が設けられ、他方の部材に窓ガラスの下端を係止するガラス受けが設けられ、
    前記係合突起が本体に設けられ、前記クランプにガラス受けが設けられているキャリアプレート。
  4. 前記ガラス受けがバネヒンジを介してクランプの他の部分に連結されており、ガラス受けがキャリアプレートの本体に連結されている請求項記載のキャリアプレート。
  5. 前記クランプに、斜め下向きに延びる板バネの一端が連結されており、前記本体にその板バネの他端を着脱自在に受け入れるスリットが設けられている請求項記載のキャリアプレート。
  6. 前記ガラス受けがバネヒンジを介してクランプの他の部分に連結されており、前記板バネの一端がガラス受けの下面に連結されている請求項記載のキャリアプレート。
  7. ガイドレールと、
    そのガイドレールの上下に備え付けられるガイドと、
    そのガイドレールに摺動自在に設けられる請求項1、2、3、4、5または6記載のキャリアプレートと、
    一端がそれぞれキャリアプレートに係止され、上方および下方に延び、前記ガイドにより方向転換される上昇用ケーブルおよび下降用ケーブルと、
    それらの上昇用ケーブルおよび下降用ケーブルの他端側を巻取りあるいは送り出すケーブル駆動機構とを備えているウインドレギュレータ。
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