JP3926451B2 - 遊技機の基板ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に装備される制御基板を収納する基板ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機に装備される制御基板は、その不正改造(例えばROMの不正な交換等)を防止するために、ケース底とケース蓋とからなる基板ケース内に収納し、この基板ケースの開放を禁止する種々の工夫を施している。例えば特開平9−276481号公報には、特殊なねじを用い、あるいは樹脂の熱溶接により基板ケースのケース底とケース蓋とを分離不能に結合することが開示されている。この方法によれば、制御基板の不正改造をするためには結合部を破壊しなければならず、また不正改造が行われた場合には結合部及びその周辺に破壊の痕跡が明らかに残ることになるので、制御基板の不正改造を確実に防止できるという効果が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記例示の公報のものでは、ケース底とケース蓋とを分離不能に結合する結合部の位置を設定するに際して、次のような問題がある。
【0004】
すなわち、ケース底及びケース蓋の側壁より内部に結合部を設けた場合には、この結合部により基板ケースの内部空間が狭められることになる。特に、ROM検査のためなど正当な理由で結合部を破壊し、その後再度結合し得るようにするために複数の結合部を設ける場合、これらの結合部を全て側壁より内部に設ければ内部空間の狭小化が顕著なものとなる。また、この場合、結合部の破壊した部分から不正改造される虞もある。
【0005】
一方、ケース底及びケース蓋の側壁より外側に突出する突出部を設け、この突出部で両者を結合した場合には、突出部が基板ケースの周辺に配置される他の部材と干渉することがあり、配置レイアウトの自由度がその分低くなる。また、突出部の基部(つまり側壁寄りの部位)にその突出部ないし結合部を他の部分から切断し易くするためのスリット孔を形成するとすれば成形時の不良が生じ易くなるばかりでなく、その箇所が脆弱となることから運搬時や取扱い時等に不用意に破損する虞がある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、ケース底とケース蓋とを分離不能に結合する結合部の位置を適切に設定することにより、内部空間を広く確保することができるとともに、配置レイアウトの自由度の向上、成形不良の防止及び不用意な破損防止を図り得る遊技機の基板ケースを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため、請求項1に係る発明は、遊技機の基板ケースとして、周縁部に側壁を有するケース底とケース蓋とによって全体が略矩形の箱状に形成され、内部に制御基板を収納するように構成することを前提する。そして、上記ケース底とケース蓋とを、それらの1つの長辺部分で回動可能にヒンジ結合するとともに、互いに向い合う2つの短辺部分で分離不能に結合する。この結合部を、2つの短辺部分の側壁の位置でかつ側壁に沿ってそれぞれ複数個ずつ設け、一回の結合時にはこの各短辺部分一個ずつ計2つの結合部を一組として結合する構成とする。また、上記各結合部を、ケース蓋の表面側と裏面側の両方に突出して形成されかつ締結ねじを収納する段付きの貫通孔を有する円筒部と、ケース底の側壁に内外両方に膨出して形成されかつ側壁の厚み中心にねじ穴を有するボス部とによって構成し、かつこの両者を突き合わせた状態で円筒部の貫通孔内に収納された締結ねじをボス部のねじ穴にまでねじ込むことにより結合する構成にし、上記円筒部の貫通孔内に締結ねじを十分に収納するように締結ねじの長さよりも軸方向長さを大きく設定し、この円筒部の貫通孔を、締結ねじの頭部を案内する大径孔部と、内径がこの大径孔部の内径よりも小さくかつ上記ボス部のねじ穴の内径と略同一の小径孔部とによって構成し、上記小径孔部を、円筒部とボス部とを突き合わせた状態ではボス部のねじ穴と直線状に連通するように設けるとともに、上記大径孔部を、収容した締結ねじの頭部を小径孔部の軸方向に沿って案内するように設け、上記ボス部の壁の厚みを、ケース底の側壁の他の部分の厚みと略同一に設定する。さらに、上記ケース蓋に、上記各結合部を他の部分から切断し易くするためのスリット孔を形成し、このスリット孔を、1つの結合部毎にその円筒部の周囲を囲むようにL字状にかつ2個ずつ形成し、各スリット孔の一端を、ケース蓋の周縁部にまで延ばし、1つの結合部の切断時にはスリット孔同士の間と両スリット孔のケース蓋周縁部側の一端とケース蓋の周縁との間の3個所を切断するように構成し、上記各結合部の切断時の切断個所を、平面的に見て上記制御基板の実装領域の境界付近又はそれよりも外側の領域に設ける構成にする。これにより、ケース底とケース蓋とを分離不能に結合する結合部が側壁の位置に設けられているため、この結合部により基板ケースの内部空間が狭められることは殆どない。また、結合部のケース側壁から外側への突出量も少ないので、基板ケースの周辺に配置される他の部材と干渉することはなく配置レイアウトの自由度を高めることができるとともに、成形時の不良及び運搬時等での不用意な破損を防止することができる。しかも、ROM検査等のためにケース蓋の封止を解除する必要がある場合には、ニッパ等の切断工具を用いかつスリット孔を利用してケース蓋の結合部分を他の部分から切断することにより、ケース蓋の封止解除つまり開封を容易に行うことができる。また、この開封ではその痕跡が明らかに残るので、制御基板の不正改造の早期発見ひいてはその未然防止を図ることができる。
【0008】
その上、一回の結合時には、常に1つの長辺部分がヒンジ結合され、互いに向い合う2つの短辺部分の側壁に位置する2つの結合部でケース底とケース蓋とが分離不能に結合されるため、その分離不能の結合状態が再結合の有無に拘らず持続的に強固に維持されることになり、不正改造の防止化が確実に図られる。また、各結合部は側壁の位置に設けられているため、これらの結合部を他の部分から切断した場合でも、その切断箇所から基板ケース内の制御基板上のROM位置(制御基板の中央付近)までの距離が遠く、ROMの交換等を行うことができず、この点からも不正改造の防止化が一層確実に図られる。
【0009】
また、ケース底とケース蓋との結合時には予め各結合部の円筒部内に用意されている締結ねじをねじ込むだけの簡単な操作で結合を行うことができる。しかも、上記円筒部はケース蓋の裏面側だけでなく表面側にも突出しているが、ケース蓋の表面側には他の部材は配置されないので、円筒部により基板ケース等の配置レイアウトが制約されることはない。
【0010】
この場合、上述の如くニッパ等の切断工具を用いかつスリット孔を利用してケース蓋の結合部分を他の部分から切断する時に、その切断が上記円筒部により支障を来すことがある。そこで、請求項2に係る発明は、上記各円筒部の表面側部分の基部に、それぞれ円筒部内の締結ねじをケース底側にねじ込んだ後円筒部の表面側部分をケース蓋から切断し易くするためのくびれを形成する構成とする。これにより、結合部を他の部分から切断するに先立って円筒部を切断する時、上記くびれにて円筒部を容易に切断することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1ないし図4は本発明の一実施形態に係る基板ケースAを示す。この基板ケースAは、図示していないがパチンコ機の制御基板の一つである主基板を収納するもので、パチンコ機における遊技盤の裏面側に設けられた主基板ケース取付板に取外し可能に取り付けられる。
【0013】
上記基板ケースAは、遊技盤裏面側の主基板ケース取付板に取り付けられるケース底1と、このケース底1に重ね合わせて取り付けられるケース蓋2とからなる。ケース底1及びケース蓋2は、共に透明なABS樹脂等の合成樹脂製のもので全体として略矩形の箱状に形成されている。
【0014】
上記ケース底1は矩形状の底板1aの周縁部全周(つまり四辺の各縁部)に側壁1b,1c,1d,1eを有してなり、底板1aの内面には、図11にも示すように、略矩形状の主基板の周縁部を支持する矩形枠状の支持部3と、主基板の四隅部を各々ケース底1及び主基板ケース取付板にねじ止めする四つのねじ止めボス部4,4,…と、主基板の四隅部を各々位置決めする四つの位置決め部5,5,…と、縦方向又は横方向に延びる複数の補強リブ6,6,…とがそれぞれ突出して形成されている。
【0015】
一方、上記ケース蓋2は矩形状の平板であり、このケース蓋2には複数の放熱孔11,11,…が適宜開口されている。ケース蓋2の表面(外面)には、機種名等が印刷されかつ開封履歴等を記入するためのシールを貼り付けるための貼付け部12が設けられているとともに、この貼付け部12の周囲には突部13が形成されており、この突部13により貼付け部12に貼り付けられたシール(図示せず)の端部を遮蔽してシールを簡単に剥がせないようになっている。また、ケース蓋2の裏面(内面)には、ケース底1の内面と同様に縦方向又は横方向に延びる複数の補強リブ14,…が形成されている。
【0016】
そして、上記ケース蓋2の一つの長辺は、ケース底1の側壁1bに対して二箇所(部位16,16)でヒンジ結合されており、このヒンジ部16,16を中心にケース蓋2をケース底1側に閉じるとケース蓋2の各辺がそれぞれケース底1の対応する側壁1b〜1eの先端に当接して両者1,2が重ね合わされるようになっている。上記各ヒンジ部16は、ケース蓋2に形成された一対の軸部17,17と、ケース底1の側壁1bに形成された一対の係合部18,18とを備え、上記各軸部17をそれぞれ対応する係合部18に回動可能に係合して構成されている。
【0017】
上記ケース蓋2のヒンジ部16側と反対側の長辺は、ケース蓋2の封止時にケース底1の底板1aに対し二箇所(部位21,21)でねじ止めにより締結されるようになっている。この各締結部21は、図4に明示するように、ケース蓋2の裏面側に突出して形成されかつ締結ねじが挿入可能な段付きのねじ挿入孔22を有する蓋側円筒部23と、ケース底1の底板1aの内面側に突出して形成されかつねじ孔24を有する底側円筒部25とからなり、上記両円筒部23,25同士を突き合わせた状態で蓋側円筒部23のねじ挿入孔22内に挿入した締結ねじ(図示せず)を底側円筒部25のねじ孔24にまでねじ込むことにより締結されるようになっている。上記底側円筒部25は、ケース底1の側壁1dより内側で支持部3ひいてはその上に支持される主基板の側縁より外側の位置に設けられている。尚、ケース蓋2のヒンジ部16側と反対側の長辺では、隅角部付近を除いて、図4に示すようにケース蓋2とケース底1の側壁1dの先端との間に所定の隙間26が設けられ、この隙間26を通して主基板に接続されるケーブル等を配線するようになっている。
【0018】
上記ケース蓋2の二つの短辺は、ケース蓋2の封止時にそれぞれケース底1の対応する側壁1c,1eの選択的な位置一個所(部位31)に特殊ねじ32(図5参照)を用いて分離不能に結合されるようになっており、この結合部31は、ケース蓋2の各短辺に沿って4個ずつ設けられている。上記結合部31は、図5ないし図7に拡大詳示するように、ケース蓋2の表面側と裏面側の両方に突出して形成されかつ特殊ねじ32を収納する段付きの貫通孔33を有する円筒部34と、ケース底1の側壁1c又は1eに内外両方に膨出して形成されかつ側壁1c又は1eの厚み中心にねじ穴35を有するボス部36とからなり、上記円筒部34とボス部36とを突き合わせた状態で円筒部34の貫通孔33内に収納された特殊ねじ32をボス部36のねじ穴35にまでねじ込むことにより結合されるようになっている(図8参照)。
【0019】
上記特殊ねじ32は、図9及び図10に拡大詳示するように頭部32aのスクリュードライバーと係合する係合溝32bの形状に特徴を有する締結ねじである。つまり、上記係合溝32bの壁面のうち、スクリュードライバーによる締付け時にそのスクリュードライバーと当接する壁面32c,32cは溝底面32dと略直角に交差しているが、締付けを緩める時にスクリュードライバーと当接する壁面32e,32eは溝底面32dと斜めに傾斜している。従って、この特殊ネジ32を円筒部34の貫通孔33内からボス部36のねじ穴35にまでねじ込んで結合部31を一旦結合状態にするとその結合部31は破壊しない限り分離不能になる。
【0020】
上記ケース蓋2には、上記各結合部31のケース蓋2側の構成部分である円筒部34を他の部分から切断し易くするためのスリット孔38が各円筒部34に対応して形成されている。また、各円筒部34の表面側部分の基部には、それぞれその円筒部34内の特殊ねじ32をケース底1側(ボス部36のねじ穴35)にねじ込んだ後円筒部34の表面側部分をケース蓋2から切断し易くするためのくびれ39が形成されている。
【0021】
さらに、上記ケース蓋2には、各短辺毎の四つの結合部31,31,…のうちで結合順序を示す「1」から「4」までの連続番号41,42がエンボス等により表示されている。図1で上辺側の連続番号41はケース蓋2のヒンジ部16側から昇順であり、下辺側の連続番号42はケース蓋2のヒンジ部16側から降順である。よって、1回目から4回目までの各結合時(封止時)には常にケース底1及びケース蓋2(つまり基板ケースA)の略中心を挟む二つの結合部31,31を一組として結合するように構成されている。
【0022】
尚、図1及び図4中、46及び47はケース蓋2の裏面側に突出して形成されかつ貫通孔48を有する一対の円筒部であり、この両円筒部46,47は、それぞれケース蓋2を閉じた時にケース底1のヒンジ部側側壁1b寄りのねじ止めボス部4に対向し、貫通孔48からスクリュードライバーを通してねじ止め操作を行い得るようになっている。
【0023】
次に、上記基板ケースAにおける主基板検査時の作業手順について説明するに、主基板検査前では、基板ケースAのケース底1とその支持部3上に支持された主基板とは、四つのねじ止めボス部4,4,…でそれぞれ遊技機裏面側の主基板ケース取付板に締結ねじによる共止めをして取り付けられている。また、基板ケースAのケース蓋2は、ケース底1の側壁1b〜1eの先端に重ね合わせて閉じられ、ケース底1との間の内部空間に主基板を収納している。この閉じ状態のときケース蓋2は、二箇所の締結部21,21でケース底1に対し通常の締結ねじによりねじ止めされているとともに、上下両短辺の1回目用の一組の結合部31,31でそれぞれ特殊ねじ32により分離不能に結合されている。
【0024】
そして、このような状態から基板ケースA内の主基板(詳しくは主基板上に実装されたROM)を検査する時には、先ず、スクリュードライバーを用いて二箇所の締結部21,21における締結ねじをそれぞれ外す。続いて、上下両短辺の1回目用の一組の結合部31,31それぞれに対し、ニッパ等の切断工具を用いて、円筒部34の表面側部分を切断して除去した後その円筒部31を他の部分から切断し、封止を解除する。この際、円筒部34の表面側部分の基部にくびれ39が、円筒部34の周囲にスリット孔38がそれぞれ形成されていて、これらの部分の切断がし易くなっているので、切断作業ひいては封止解除作業を容易にかつ迅速に行うことができる。
【0025】
ニッパ等の切断工具による切断が完了した後、ケース蓋2を開き、ROM検査のため主基板からROMを外し検査をする。図11及び図12はケース蓋2を開いた状態を示し、図11中、切断工具で切り取られケース底1側に残るケース蓋2の残骸2aを斜線で示す。
【0026】
ROM検査完了後は、先ず、ケース蓋2を閉じて、二箇所の締結部21,21でそれぞれ締結ねじによりケース蓋2をケース底1に締結する。また、ケース蓋2の上下両短辺の2回目用の一組の結合部31,31でそれぞれ特殊ねじ32をスクリュードライバーによりねじ込んでケース蓋2とケース底1とを分離不能に結合する。この際、特殊ねじ32は、各結合部31においてケース蓋2側の円筒部34の貫通孔33内に予め収納して用意されているので、結合作業を円滑に行うことができる。
【0027】
最後に、ケース蓋2の貼付け部12に貼り付けられたシールに開封者名や開封年月日等の所定事項を記入し、検査印を押印する。以上によって、一回の主基板検査のための一連の作業が終了する。
【0028】
このような作業手順により、本実施形態の基板ケースAでは、主基板検査等のための開封を3回行うことができるとともに、開封の痕跡(切り取ったケース蓋2の残骸2a)が明らかに残るので、主基板の不正改造の防止化を図ることができる。
【0029】
しかも、基板ケースAのケース蓋2とケース底1とは、1回目から4回目までの各結合時に常に上下両短辺上でかつ基板ケースAの略中心を挟んで位置する二つの結合部31,31で分離不能に結合されるため、その分離不能の結合状態つまりケース蓋2の封止を再結合の有無に拘らず持続的に強固に維持することができる。その上、ケース蓋2の一つの長辺はケース底1の側壁1bとヒンジ結合されており、結局、ケース蓋2の四辺のうちの三辺がケース底1と分離不能に結合されているので、ケース蓋2の封止状態のままではROMの取出し等は不可能であり、不正改造の防止化を確実に図ることができる。
【0030】
また、ケース蓋2とケース底1とを分離不能に結合する結合部31は全てケース底1の側壁1c,1eの位置に設けられているため、この結合部31により基板ケースAの内部空間が狭められることは殆どない。また、結合部31のケース側壁1c,1eから外側への突出量も少ないので、基板ケースAの周辺に配置される他の部材と干渉することはなく、配置レイアウトの自由度を高めることができるとともに、成形時の不良及び運搬時等での不用意な破損を防止することができる。尚、各結合部31では、ケース蓋2の表面から円筒部34が突出しているが、ケース蓋2の表面側に他の部材が配置されることはなく、部材干渉の問題は生じない。
【0031】
さらに、上記各結合部31がケース蓋2の上下両短辺上(ケース底1の側壁1c,1eの位置)に設けられていることから、この結合部31のケース蓋2側の構成部分である円筒部34をスリット孔38を利用して他の部分から切断した場合でも、その切断箇所から基板ケースA内の主基板上のROM実装位置(主基板の中央付近)までの距離が遠く、ROMの交換等を行うことができず、この点からも不正改造の防止化を一層確実に図ることができる。
【0032】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。例えば、上記実施形態では、ケース底1及びケース蓋2のうち、ケース底1のみが周縁部に側壁1b〜1eを有し、パチンコ機の主基板を収納する基板ケースAについて述べたが、本発明は、逆にケース蓋のみが周縁部に側壁を有してなるパチンコ機やスロットマシン等の遊技機の基板ケース、あるいはケース底及びケース蓋が共に周縁部に側壁を有してなり、側壁の先端同士を突き合わせて両者を重ね合わせ、内部に制御基板を収納する遊技機の基板ケースにも適用することができる。
【0033】
また、上記側壁位置の結合部におけるケース蓋とケース底との分離不能の結合方法としては、上記実施形態の如き特殊ねじ32の代わりに、スクリュードライバーによるねじ締め時に所定の捩り力が作用するとねじの頭部が破損するなどの他の特殊ねじを用いる方法、締結ねじをケース底側にねじ込んだ後ケース蓋側のねじ挿入孔内に封止部材を挿入する方法、あるいは樹脂の熱溶接による方法等従来公知の方法を用いてもよいのは勿論である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明における遊技機の基板ケースによれば、ケース底とケース蓋とを分離不能に結合する結合部を側壁の位置に設けることにより、制御基板の不正改造の防止化及びケース蓋の開封の簡易化を図りながら、基板ケースの内部空間を広く確保することができるとともに、結合部のケース側壁から外側への突出量を少なくして、配置レイアウトの自由度の向上、並びに成形時の不良及び運搬時等での不用意な破損の防止化を図ることができる。
【0035】
その上、ROM検査のためなど正当な理由で結合部を破壊し、その後再結合することを繰り返して行う場合でも、一回の結合時には、常に1つの長辺部分がヒンジ結合され、互いに向い合う2つの短辺部分の側壁に位置する2つの結合部でケース底とケース蓋とが分離不能に結合されるため、その分離不能の結合状態を再結合の有無に拘らず持続的に強固に維持することができ、また切断箇所からROMの交換等を行うことができず、不正改造の防止化を一層確実に図ることができるという効果をも奏する。
【0036】
また、ケース底とケース蓋との結合時には予め各結合部の円筒部内に用意されている締結ねじをねじ込むだけの簡単な操作で結合を行うことができ、配置レイアウトの自由度を損なうことなく結合作業の簡易・迅速化を図ることができるという効果を併有する。
【0037】
さらに、請求項2に係る発明では、各結合部を他の部分から切断するに先立って各結合部の円筒部を切断する時、くびれにて円筒部を容易に切断することができるので、開封作業の簡易・迅速化をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るパチンコ機の基板ケースのケース蓋を閉じた状態での平面図である。
【図2】 同左側面図である。
【図3】 同正面図である。
【図4】 図1のX−X線における断面図である。
【図5】 図1のY−Y線で囲まれた部分の拡大図である。
【図6】 図5のZ方向から見た矢視図である。
【図7】 図5のL−L線における断面図である。
【図8】 特殊ねじをケース底側にねじ込んだ状態を示す図7相当図である。
【図9】 特殊ねじをその頭部側から見た正面図である。
【図10】 特殊ねじの側面図である。
【図11】 ケース蓋の封止を解除してケース蓋を開けた状態を示す図1相当図である。
【図12】 同じく図3相当図である。
【符号の説明】
A 基板ケース
1 ケース底
1b,1c,1d,1e 側壁
2 ケース蓋
16 ヒンジ部
31 結合部
32 特殊ねじ(締結ねじ)
32a 頭部
33 貫通孔
34 円筒部
35 ねじ穴
36 ボス部
38 スリット孔
39 くびれ
Claims (2)
- 周縁部に側壁を有するケース底とケース蓋とによって全体が略矩形の箱状に形成され、内部に制御基板を収納するように構成された遊技機の基板ケースにおいて、
上記ケース底とケース蓋とは、それらの1つの長辺部分で回動可能にヒンジ結合されているとともに、互いに向い合う2つの短辺部分で分離不能に結合されており、この結合部は、2つの短辺部分の側壁の位置でかつ側壁に沿ってそれぞれ複数個ずつ設けられ、一回の結合時にはこの各短辺部分一個ずつ計2つの結合部を一組として結合するように構成されており、
上記各結合部は、ケース蓋の表面側と裏面側の両方に突出して形成されかつ締結ねじを収納する段付きの貫通孔を有する円筒部と、ケース底の側壁に内外両方に膨出して形成されかつ側壁の厚み中心にねじ穴を有するボス部とからなり、この両者を突き合わせた状態で円筒部の貫通孔内に収納された締結ねじをボス部のねじ穴にまでねじ込むことにより結合される構成になっており、
上記円筒部は、その貫通孔内に締結ねじを十分に収納するように締結ねじの長さよりも軸方向長さが大きく設定されており、この円筒部の貫通孔は、締結ねじの頭部を案内する大径孔部と、内径がこの大径孔部の内径よりも小さくかつ上記ボス部のねじ穴の内径と略同一の小径孔部とからなり、上記小径孔部は、円筒部とボス部とを突き合わせた状態ではボス部のねじ穴と直線状に連通するようになっているとともに、上記大径孔部は、収容した締結ねじの頭部を小径孔部の軸方向に沿って案内するように設けられており、上記ボス部の壁の厚みは、ケース底の側壁の他の部分の厚みと略同一に設定されており、
上記ケース蓋には上記各結合部を他の部分から切断し易くするためのスリット孔が形成されており、このスリット孔は、1つの結合部毎にその円筒部の周囲を囲むように略L字状にかつ2個ずつ形成され、各スリット孔の一端は、ケース蓋の周縁部にまで延びており、1つの結合部の切断時にはスリット孔同士の間と両スリット孔のケース蓋周縁部側の一端とケース蓋の周縁との間の3個所を切断するように構成されており、
上記各結合部の切断時の切断個所は、平面的に見て上記制御基板の実装領域の境界付近又はそれよりも外側の領域に設けられていることを特徴とする遊技機の基板ケース。 - 上記各円筒部の表面側部分の基部には、それぞれ円筒部内の締結ねじをケース底側にねじ込んだ後円筒部の表面側部分をケース蓋から切断し易くするためのくびれが形成されている請求項1記載の遊技機の基板ケース。
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