JP3926057B2 - 酸化染毛剤組成物及び染毛用毛髪処理剤組成物 - Google Patents

酸化染毛剤組成物及び染毛用毛髪処理剤組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛効果と堅牢性に優れた染毛剤組成物及び染毛効果と堅牢性を向上させる染毛用毛髪処理剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来より染毛剤としては、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料を用いた酸化染毛剤が染毛力や堅牢性に優れ、色調が多彩であることから広く用いられてきている。これら酸化染毛剤は、主にアルカリ性条件下で毛髪を膨潤させ、毛小皮を開いて種々の酸化染料を毛髪内部に浸透させ、過酸化水素などの酸化剤を用いることにより酸化重合させて発色させるのであるが、その染料の組み合わせや配合比率により重合の度合いが異なり、重合体の色も変化する。そのため様々な色調を得ることができる。
このように重合度が異なるため、毛髪内部には様々な大きさの色素が生じることになる。一般に、重合して大きくなった色素分子は、染料が重合する前に毛髪内に浸透する際に通過した毛小皮間の隙間より大きくなり、毛髪内部より流出しなくなるため、酸化染毛剤は色持ちがよいとされている。しかし、実際には次第に毛髪の色が変化し、あるいははげ落ちていく。この原因として日光の紫外線やドライヤーの熱などの因子の他に、シャンプーの度に徐々に色素が流出することが挙げられる。また、汗などで髪が濡れると色素が流れ出て、衣服の襟周りを汚すといった課題があった。
また、従来より、色持ちをよくするシャンプーなどが染毛剤用として開発されているが、充分な効果は未だ得られていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、この課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ニコチン酸および/またはその誘導体を酸化染毛剤組成物や染毛用毛髪処理剤に配合することにより、シャンプー堅牢性に優れ、なおかつ驚くべきことに染毛効果も改善されることを見い出し、本発明に至った。
【0004】
すなわち、本発明は、堅牢性と染毛効果に優れた酸化染毛剤組成物及び前記効果を向上させる染毛用毛髪処理剤を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】
本発明に使用されるニコチン酸および/またはその誘導体は、各々単独で、あるいは混合して配合することができる。ニコチン酸の誘導体としては、ニコチン酸アミド、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸ヘキシル、ニコチン酸ベンジルおよびニコチン酸トコフェロール等が挙げられる。これらの中でも、その効果の点でニコチン酸アミドが好ましい。その配合量は0.01〜20重量%であり、0.01重量%より少ないと十分な堅牢性の効果は得られず、また20重量%を越えても効果の上昇は期待できない。さらに好ましくは0.1〜10重量%である。
【0006】
本発明の染毛剤組成物に用いられる染料は、酸化染料である。酸化染料は、通常、主要中間体とカップラーに分けられ、主要中間体としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類等およびそれらの塩類の1種または2種以上が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの中でもパラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジンおよびそれらの塩類が効果および染毛力の点から好ましい。その配合量は染毛用第1剤の全重量に対して0.01〜15重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られず、15重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには0.1重量%〜10重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染毛効果が得られる。一方、10重量%を越えた場合は染毛効果の上昇は少なくなる。
【0007】
また、カップラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、ジフェニルアミン、パラメチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等およびそれらの塩を配合することができる。この配合量は0.01〜10重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性が得られず、10重量%を越えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を越えた場合は染色性の上昇は少なくなる。その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行,薬事日報社)に収載されたものも適宜、用いることができる。
【0008】
これらカップラーのうち、特に5−アミノオルトクレゾールまたは5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノールを配合した染毛剤で、本発明の堅牢性効果が顕著である。本発明者らはシャンプーによる色の流出が、色素の重合度と関連しており、比較的重合度の小さい分子が優先的に流出していることを確認している。従って、前記主要中間体と5−アミノオルトクレゾールまたは5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノールとの重合体の重合度が比較的小さく流出し易いため、ニコチン酸および/またはその誘導体の有無による色素流出の差が著しいのであると考えられる。
しかしながら、ニコチン酸および/またはその誘導体が、どの様な機構で色の流出を防止しているのかは不明である。
【0009】
さらに、本発明の染毛剤には調色剤として直接染料が配合でき、タール系色素や天然色素などの公知のものを1種または2種以上併用できる。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料またはインジゴ染料が、良好な染毛効果を得られ好ましく、また、これらの染料を染毛剤組成物中に0.01〜10重量%配合するのが最も良い。0.01重量%より少ない場合、染毛効果は不十分であり、逆に10重量%より多い場合には、染毛力が向上しないばかりか頭皮、手指への染着が著しくなり望ましくない。
【0010】
直接染料の具体例としては、ニトロパラフェニレンジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラニトロメタフェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、それらの塩および「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた染料が挙げられる。
【0011】
本発明の染毛剤組成物は、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、またはエアゾールフォームなどの剤型にすることができる。
【0012】
さらに、本発明の酸化染毛剤組成物には本発明の効果を妨げない範囲において、従来公知の成分を添加配合することができる。例えば、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油、脂肪酸、シリコーンおよびその誘導体、ワセリン、多価アルコール、紫外線吸収剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、アルカリ剤、香料、パール化剤などが挙げられる。
【0013】
一方、本発明の染毛用毛髪処理剤組成物は、染毛操作の前および/または後に使用するものである。前処理剤として使用すると染毛効果と堅牢性の向上効果を期待することができ、後処理剤として使用するときには、堅牢性の向上効果を期待することができる。
【0014】
本発明の染毛用毛髪処理剤組成物の剤型としては、クリーム状、乳液状、ゲル状、溶液状、霧状またはフォーム状とすることができる。これらの内、使い易さと効果の点から、特に好ましくは乳液状、溶液状、霧状またはフォーム状である。本発明の毛髪処理剤が最も効果を現す適用方法は、前処理剤として頭髪に均一に塗布した後、洗い流さずにそのまま乾燥させ、その後染毛剤で染毛処理を行う方法である。従ってクリーム状やゲル状の様に粘稠な形態であると、容易に乾燥させることができず、洗髪という操作が必要となり、手間がかかると共に、十分な効果を期待できなくなる恐れがある。
【0015】
本発明の染毛用毛髪処理剤組成物には、効果を損ねない範囲で、油分、界面活性剤、溶剤、保湿剤、毛髪保護剤、アミノ酸・タンパク類などのハリ・コシ付与剤、殺菌・防腐剤、紫外線吸収剤、噴射剤、香料など一般の化粧品に用いられる添加物を配合することができる。
【0016】
本発明の染毛用毛髪処理剤組成物の使用方法は、前処理剤として使用するときは、染毛操作前の毛髪に適量塗布し、しばらく放置し、洗い流すかもしくは洗い流さずに次の染毛操作に移る。しかし、上述したように最も効果的な方法は、頭髪に均一に塗布した後、洗い流さずにそのまま乾燥させ、その後染毛剤で染毛処理を行う方法である。
一方、後処理剤として使用するときは、染毛操作後の毛髪に適量塗布し、しばらく放置した後洗い流す。このとき、本組成物を毛髪上で一度乾燥させ、洗髪操作に移ると、堅牢性向上効果がより優れたものになる。
【0017】
本発明の染毛用毛髪処理剤組成物のpHは、対象とする染毛剤の種類により適宜選ばれる。酸化染毛剤で染毛する際には、毛髪処理剤のpHは2〜11の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは5〜10である。pHが2より低くても、また11より高くても頭皮への刺激等が懸念される。一方、半永久染毛剤で染毛する際には、毛髪処理剤のpHは2〜8の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは2.5〜7である。2より低いと頭皮への刺激等が懸念され、8より大きいと、堅牢性向上効果及び染毛効果がなくなるばかりか、かえって悪くなることがあり好ましくない。pHの調整方法は特に制限されず、一般に使用される酸および/またはアルカリで調整すればよい。また、本発明品に緩衝能を持たせる事も可能である。
【0018】
本発明の染毛用毛髪処理剤組成物の対象となる染毛剤は、永久染毛剤や半永久染毛剤が挙げられる。永久染毛剤に用いられる染料は、酸化染料や直接染料等であり、前述の酸化染毛剤に使用できる染料等が用いられる。また、半永久染毛剤には主要染料として直接染料を配合するが、これは前述の酸化染毛剤に配合できる直接染料と同じものを使用することができる。
【0019】
これら種々の染料の内、永久染毛剤ではカップラーとして、5−アミノオルトクレゾールまたは5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノールを配合した染毛剤で、また半永久染毛剤では全般に本発明の毛髪処理剤の堅牢性の向上効果が顕著である。
その理由は前述した理由と同様であると考えられる。このことは、比較的分子が小さく流出し易い直接染料のみを用いた半永久染毛剤に対する効果が全般的に優れていることからも推察される。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例の記述に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】
実施例1〜3(酸化染毛剤)
酸化染毛剤の実施例1〜3および比較例1を表1に示す。また2剤の組成を以下に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
<2剤> 重量%
過酸化水素(35%) 17.0
精製水 適 量
使用時、1剤と2剤を同量混合する。
【0024】
過去に化学的処理を受けていない白髪混じりのヒト毛束を、実施例1〜3および比較例1でそれぞれ常法にて染毛し、染まり具合を比較した。その後、市販のシャンプー(ビゲントリートメントシャンプー;ホーユー(株)製)を用いて、20回シャンプーし、毛髪の色の残り具合を比較した。評価基準は以下に示す通りで、目視にて評価した。
【0025】
<染着力>
◎:比較例1より染着効果が高い
○:比較例1と染着効果が同等
×:比較例1より染着効果が低い
<泡の色付き>
◎:泡に色が付かない
○:泡に少し色が付く
△:泡に色が付く
×:泡に色が濃く付く
<毛束の色調の変化>
◎:色調の変化がない
○:色調の変化がわずかにある
△:色調の変化がある
×:色調の変化が著しい
【0026】
泡の色は、毛束から溶け出てきた染料の量を視覚的にとらえ、色落ちの度合いを判定する指標であり、毛束の色調の変化は、色落ちしやすい色を判定するものである。従って、泡に色が付いても、色落ちの程度が均等であれば、色調の変化が観察されないこともある。
結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
実施例1〜3はシャンプー時の泡の色付きが少なく、その後の髪の色残りが良好であった。また実施例3は比較例1よりも染毛効果が高くなる結果を示した。このように、ニコチン酸アミドとその誘導体を酸化染毛剤に配合すると、シャンプーによる色落ちを効果的に防止することができることが確認された。
【0029】
参考例4、6及び実施例5、7(酸化染毛剤)
表3に酸化染毛剤の参考例4、6及び実施例5、7を示す。また各参考例、実施例からニコチン酸アミドを除いた処方を比較例2〜5とした。2剤は前述のものを用いた。
【0030】
【表3】
【0031】
過去に化学的処理を受けていない白髪混じりのヒト毛束を、参考例4、6、実施例5、7および比較例2、5でそれぞれ常法にて染毛し、染まり具合を比較した。堅牢性は、シャンプー処理の代わりに、1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液に各毛束を浸漬し、30分間穏やかに攪拌した。そして、毛束を取り出し、残液の毛髪から水溶液に溶け出た色濃さを観察した。この処理は通常のシャンプーを20回程度繰り返したのと同程度の色落ちを示すため、色落ちを評価するための簡便法として用いている。評価基準は下記の通りで、目視により評価した。その結果を表4に示す。
【0032】
(1)染着力
◎…比較例より良い
○…比較例より若干良い
△…比較例と同程度
×…比較例より悪い
(2)堅牢性
◎:残液に色が付いていない
○:残液に少し色が付いている
△:残液に色が付いている
×:残液に色が濃く付いている
【0033】
【表4】
【0034】
その結果、染毛力が良好であり、また水溶液への色の溶出が少なく、すなわち堅牢性が良好であることを示した。また、酸化染料カップラーとして5−アミノオルトクレゾールを用いたときに堅牢性効果が高くなることが確認できた。
【0035】
実施例8〜10(毛髪処理剤;ヘアミストタイプ)
染毛用毛髪処理剤の実施例8〜10および実施例8よりニコチン酸アミドを除いた比較例6を表5に示す。
【0036】
【表5】
【0037】
過去に化学的処理を受けていない白髪混じりのヒト毛束に、実施例8〜10および比較例6を同量となるよう適量スプレーし、乾燥させた。その毛束を以下に示す染毛剤Aを用いて染毛し、染まり具合を比較した。その後、市販のシャンプー(ビゲントリートメントシャンプー;ホーユー(株)製)を用いて、20回シャンプーし、毛髪の色の残り具合を比較した。評価基準は以下に示す通りで、目視にて評価した。
【0038】
染毛剤A(酸化染毛剤)
<1剤> 重量%
パラフェニレンジアミン 0.5
硫酸N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−
パラフェニレンジアミン 2.0
レゾルシン 1.0
パラアミノフェノール 0.5
メタアミノフェノール 0.5
5−アミノオルトクレゾール 0.2
セチルアルコール 5.0
ポリエチレングリコール 5.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル 8.0
ドデシル硫酸ナトリウム 1.2
強アンモニア水 5.0
アスコルビン酸 0.5
精製水 適 量
<2剤> 重量%
過酸化水素(35%) 17.0
精製水 適 量
使用時、1剤と2剤を同量混合する。
【0039】
評価基準
<染着力>
◎:比較例6処理より染着効果が高い
○:比較例6処理と染着効果が同等
×:比較例6処理より染着効果が低い
<泡の色付き>
◎:泡に色が付かない
○:泡に少し色が付く
△:泡に色が付く
×:泡に色が濃く付く
<毛束の色調の変化>
◎:色調の変化がない
○:色調の変化がわずかにある
△:色調の変化がある
×:色調の変化が著しい
【0040】
泡の色は、毛束から溶け出てきた染料の量を視覚的にとらえ、色落ちの度合いを判定する指標であり、毛束の色調の変化は、色落ちしやすい色素を判定するものである。従って、泡に色が付いても、色落ちの程度が色素によらず均等であれば、色調の変化が観察されないこともある。
結果を表6に示す。
【0041】
【表6】
【0042】
実施例8〜10はシャンプー後の色残りが良好であった。また実施例8および10は比較例6よりも染毛効果が高く、良好な結果を示した。実施例8および10の色残りがよい結果が出たのは、単に当初の染毛効果が比較例よりも良かったためだけでなく、シャンプーの際の泡の色付きが少なかったことからも、その効果が確認された。
【0043】
実施例11および実施例11からニコチン酸アミドを除いた比較例7を常法により調製した。
【0044】
【0045】
過去に化学的処理を受けていない白髪混じりのヒト毛束に、実施例11および比較例7を同量となるよう適量塗布し、乾燥させた。その毛束を染毛剤Bを用いて染毛し、染まり具合を比較した。そして前述のSLSを用いた堅牢性試験を実施し、堅牢性を評価した。また毛束は洗浄後乾燥させ、色調の変化を観察した。
【0046】
その結果、実施例11は比較例7よりも染毛効果が高く、また堅牢性試験でSLS水溶液に溶け出る色も少なく、色残りは良好であった。
【0047】
また、本発明の染毛用毛髪処理剤組成物を後処理剤として用いた。染毛剤Bで染毛した化学的処理を受けていない白髪混じりのヒト毛束に、実施例11および比較例7を同量となるよう適量塗布し、乾燥させた後、洗い流した。そして前述のSLSを用いた堅牢性試験を実施した。
その結果、実施例11と比較例7による処理前後での染毛処理毛髪の染色性はほとんど変化がなかった。また堅牢性試験では比較例7に比べ実施例11は堅牢性が良好であることが認められた。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、染毛効果と堅牢性に優れた酸化染毛剤及び染毛効果と堅牢性を向上させる染毛用毛髪処理剤が得られる。

Claims (4)

  1. ニコチン酸および/またはニコチン酸アミド、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸ヘキシル、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロールから選ばれるニコチン酸誘導体を含有し、カップラーとして5−アミノオルトクレゾールおよび/または5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノールを配合したことを特徴とする酸化染毛剤組成物。
  2. ニコチン酸および/またはその誘導体がニコチン酸アミドであることを特徴とする請求項1記載の酸化染毛剤組成物。
  3. ニコチン酸および/またはニコチン酸アミド、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸ヘキシル、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロールから選ばれるニコチン酸誘導体を含有し、酸化染毛剤による染毛処理の前および/または後に適用することを特徴とする染毛用毛髪処理剤組成物。
  4. ニコチン酸および/またはその誘導体がニコチン酸アミドであることを特徴とする請求項3記載の染毛用毛髪処理剤組成物。
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