JP3923938B2 - 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート - Google Patents

粉塵低減剤及び吹付けコンクリート Download PDF

Info

Publication number
JP3923938B2
JP3923938B2 JP2003399106A JP2003399106A JP3923938B2 JP 3923938 B2 JP3923938 B2 JP 3923938B2 JP 2003399106 A JP2003399106 A JP 2003399106A JP 2003399106 A JP2003399106 A JP 2003399106A JP 3923938 B2 JP3923938 B2 JP 3923938B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust
weight
reducing agent
water
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003399106A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005154240A (ja
Inventor
彰徳 杉山
英明 小野
剛 茂浦口
俊裕 玉森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Materials Corp
Original Assignee
Taiheiyo Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Materials Corp filed Critical Taiheiyo Materials Corp
Priority to JP2003399106A priority Critical patent/JP3923938B2/ja
Publication of JP2005154240A publication Critical patent/JP2005154240A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3923938B2 publication Critical patent/JP3923938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

本発明は、吹付け施工時にセメントに由来する粉塵の発生が少なく且つ高い強度のコンクリートが得られる吹付け工法用粉塵低減剤、及びこれを用いた粉塵の発生が少なく且つ高い強度の吹付けコンクリートに関する。
吹付けコンクリート工法は、トンネル特にNATM工法による山岳トンネルに多く用いられている。しかし、コンクリートを吹付ける場合に用いる圧搾空気等のため、コンクリートの吹付け施工時にコンクリートに由来する粉塵が発生する。この粉塵は、高いアルカリ性で人体に悪影響を与えるおそれがある。近年この粉塵の発生を抑制する粉塵低減剤が提案されている(特許文献1及び2)。
しかしながら、従来の粉塵低減剤では、粉塵の低減が不充分な場合があり、また従来の粉塵低減剤を用いた吹付けコンクリートの強度も低いものであった。
特開平5−105493号公報 特開昭62−59560号公報
本発明の目的は、吹付けコンクリートへの添加量が少量であっても、コンクリート吹付け施工時にコンクリートに由来する粉塵の発生を充分抑制する吹付け工法用粉塵低減剤、及びそれを用いて製造される40N/mm2以上の優れた材齢28日における圧縮強度を有する吹付けコンクリートを提供することにある。
本発明者らは、コンクリート吹付け施工時にコンクリートに由来する粉塵の発生を抑えることができる吹付け工法用粉塵低減剤を、鋭意研究したところ、特定の粘度範囲の水溶性セルロースエーテル及びポリカルボン酸系重合体を併用すると、粉塵発生が少ない吹付けコンクリートが得られ、更に、それを用いて製造した吹付けコンクリートは圧縮強度に優れていることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、2重量%水溶液の粘度が20℃において55000〜100000mPa・sである水溶性セルロースエーテル45〜60重量%、粉末ポリカルボン酸系重合体30〜45重量%及び消泡剤0〜10重量%を含有する吹付け工法用粉塵低減剤であって、セメント100重量部に対して0.04〜0.3重量部を添加する吹付け工法用粉塵低減剤を提供するものである。
すなわち、本発明は、セメント100重量部に対して35〜50重量部の水、及び請求項1記載の吹付け工法用粉塵低減剤を含み、細骨材率が55〜75%である吹付けコンクリートを提供するものである。
本発明の吹付け工法用粉塵低減剤は、吹付けコンクリートへの添加量が少量でも、コンクリート吹付け施工時にコンクリートに由来する粉塵の発生を抑えることができる。また、本発明の吹付け工法用粉塵低減剤を用いた吹付けコンクリートは、材齢28日における圧縮強度が40N/mm2以上であって、圧縮強度が優れる。また、コンクリートの吹付け施工時に発生する粉塵が少ないので、吹付け施工作業員の衛生環境が確保される。本発明の吹付けコンクリートは、粉末急結剤を用いる湿式吹付け工法に有用で、特に高強度吹付けコンクリートを用いた大断面積を有するトンネルの建設に好適に用いることができる。また、本発明の粉塵低減剤は、TBMトンネルの建設等で行われるモルタルの吹付け工事にも好適に用いることができる。
本発明の吹付け工法用粉塵低減剤(以下、単に粉塵低減剤と記載することがある)に用いる水溶性セルロースエーテルは、2重量%水溶液の粘度が20℃において55000〜100000mPa・sである。粘度が55000mPa・sよりも小さいと、粉塵を抑制するために粉塵低減剤を多く添加する必要がある。また、粘度が100000mPa・sを超えると水への溶解速度が小さくなること等から粉塵が多い場合がある。粉塵を抑制する効果及び吹付けたコンクリートの圧縮強度の点で、特に75000〜100000mPa・sであるのが好ましい。水溶性セルロースエーテルの水溶液の粘度は、B型粘度計を用いて測定する。
水溶性セルロースエーテルとしては、ヒドロキシエチルセルロース (HEC),ヒドロキシプロピルセルロース (HPC)、ヒドロキシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース (HEMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース (HPMC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース (HEEC)等が挙げられる。ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
水溶性セルロースエーテルは、一種単独または二種以上を組み合わせて用いてもよい。組み合わせる場合は、組み合わせたものを2重量%水溶液としたときの粘度が、20℃において55000〜100000mPa・sであればよい。
本発明の粉塵低減剤における水溶性セルロースエーテルの含有量は、40〜70重量%である。40重量%よりも少ないと、コンクリートの粘性が十分確保できないため粉塵低減効果が低下する。また、70重量%を超えるとコンクリートの流動性を保持できる時間が短くなるために、練り混ぜからコンクリートの吹付けまで30分以上要する場合、発生する粉塵を充分抑制できない場合がある。好ましくは45〜60重量%である。
本発明の粉塵低減剤における任意成分を除いた各成分の含有量は、水溶性セルロースエーテル、ポリカルボン酸系重合体及び必要に応じて添加する消泡剤を合計した量に占める割合(重量%)で表す。
本発明の粉塵低減剤に用いるポリカルボン酸系重合体としては、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸塩、マレイン酸エステル等のマレイン酸系化合物;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸系化合物;カルボキシル基を有する不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体等の単量体の重合体が挙げられる。重合体は、一種の単量体の単独重合体でも、二種以上の共重合体でもよい。また、これらの単量体の一種又は二種以上と、スチレンやカルボキシル基を有しない不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体等他のビニル型単量体の一種又は二種以上との共重合体でもよい。ここで、(ポリ)アルキレングリコールとしては、(ポリ)エチレングリコールが好ましい。ポリカルボン酸系重合体としては、ポリアルキレングリコール鎖、特にポリエチレングリコール鎖を有するポリカルボン酸系重合体が、吹付けコンクリートの流動性保持時間を特に長くするので好ましい。
本発明の粉塵低減剤におけるポリカルボン酸系重合体の含有率は、30〜50重量%である。30重量%よりも少ないと、コンクリートの流動性を保持できる時間が短くなるために、練り混ぜからコンクリートの吹付けまで30分以上要する場合に発生する粉塵を充分抑制できないことがある。また、50重量%を超えても粉塵抑制の効果は飽和してしまう。粉塵発生の抑制の点で35〜45重量%が好ましい。
本発明の粉塵低減剤に消泡剤を含有すると、粉塵抑制効果が更に改善され、吹付けコンクリートの圧縮強度が高くなるので好ましい。本発明の粉塵低減剤における消泡剤の含有は0〜10重量%であるが、吹付けたコンクリートの圧縮強度向上の点で1〜10重量であるのが好ましい。
ここで用いることのできる消泡剤としては、市販のセメント用消泡剤、市販のセメントモルタル用消泡剤又は市販のコンクリート用消泡剤の他、ポリジメチルシロキサン又はポリオキシアルキレンアルキルエーテル系非イオン界面活性剤等が挙げられる。消泡剤は、一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の粉塵低減剤には、本発明の効果をそこなわない範囲で必要に応じて、上記水溶性セルロースエーテル、ポリカルボン酸系重合体及び消泡剤以外の任意成分を含んでいてもよい。任意成分としては、例えば凝結調整剤、増量材、膨張材、防錆剤、収縮低減剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤等が挙げられる。これらの任意成分は、一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の吹付けコンクリートは、セメント100重量部に対して0.04〜0.3重量部の上記吹付け工法用粉塵低減剤及び35〜50重量部の水を含み、細骨材を細骨材率が55〜75%で含有する。粉塵低減剤がセメント100重量部に対して0.04重量部より少ないと粉塵の発生を抑制する効果が充分でない場合がある。また、0.3重量部より多いとコンクリートの圧送時に脈動が起こり、粉塵が多く発生するので好ましくない。粉塵発生の抑制の点で0.08〜0.2重量部であるのが好ましい。
本発明の吹付けコンクリートで用いるセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、並びにこれらポルトランドセメントに、フライアッシュ、高炉スラグ、又はシリカや石灰石微粉末等を混合した各種混合セメント等が挙げられる。材齢28日における圧縮強度及び吹付けコンクリートの流動性保持の点で、普通ポルトランドセメント又は早強ポルトランドセメントが好ましい。
本発明の吹付けコンクリートは、水をセメント100重量部に対して35〜50重量部含有する。35重量部未満では吹付けコンクリートの流動性が低く粉塵が多く発生する場合がある。また、50重量部を超えると充分な強度が得られない場合がある。粉塵発生量が少ない点で40〜50重量部であるのがより好ましい。
本発明の吹付けコンクリートは細骨材を含有するが、細骨材率が55〜75%である。細骨材率が55%未満では、粉塵が多く発生するので好ましくない。また、細骨材率が75%よりも多いと所定の流動性を得るための単位水量が増加し、吹付けコンクリートの圧縮強度が低下するため好ましくない。粉塵発生量及び圧縮強度の点で細骨材率が60〜70%であるのが好ましい。ここで細骨材率は、全骨材中の細骨材の容積含有率である。
細骨材は、5mm篩を85重量%が通過する骨材であって、特に限定されなく、例えば砂、珪砂、石灰砕砂等市販の細骨材が用いられる。
本発明の吹付けコンクリートには粗骨材を含有してもよいが、細骨材及び粗骨材を合わせた全骨材が本発明の吹付けコンクリート1m3中に占める容積は、0.6〜0.7m3がコンクリートの圧送性及び吹付けコンクリートのはね返り低減の点で好ましい。
本発明の吹付けコンクリートには、更に、本発明の効果をそこなわない範囲で必要に応じて、急結剤、高性能減水剤,高性能AE減水剤、AE減水剤及び流動化剤を含む減水剤、膨張材、硬化促進剤、硬化遅延剤、セメント用ポリマー、発泡剤、防水剤、防錆剤、収縮低減剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤等の一種または二種以上を併用してもよい。
減水剤を併用する場合は、粉塵発生量及び圧縮強度の点で、セメント100重量部に対して0.1〜3重量部のポリカルボン酸系減水剤の用いるのが好ましい。0.1重量部未満では減水剤を添加してもモルタルの流動性が向上しない。3重量部を超えて使用するとコンクリートの材料分離及び初期材齢における圧縮強度が小さくなる場合がある。ポリカルボン酸系減水剤としては、ポリカルボン酸系減水剤、ポリカルボン酸系AE減水剤、ポリカルボン酸系高性能減水剤及びポリカルボン酸系高性能AE減水剤等が挙げられる。これらは市販されているもので良く、例えば、商品名NT−1000(エヌエムビー社製)、NT−1000S(エヌエムビー社製)、NT−1000H(エヌエムビー社製)、レオビルドSP8N(エヌエムビー社製)、ポゾリス15H(エヌエムビー社製)、FTN−30(グレースケミカルズ社製)、スーパー300(グレースケミカルズ社製)、ヤマソ−02NL(山宗化学社製)、マイティ3000H(花王社製)、チューポールHP−11(竹本油脂社製)等が挙げられる。
急結剤を併用する場合は、セメント100重量部に対して5〜15重量部の使用量が好ましい。5重量部未満では短時間強度が不足するために、トンネルの天井部分に吹付けた場合に、剥落する虞があるので好ましくない。15重量部を超えると粉塵が多く発生する場合がある。急結剤としては、特に限定されるものではなく、市販の急結剤を使用することができる。例えば、カルシウムアルミネート系急結剤、カルシウムサルホアルミネート系急結剤、カルシウムナトリウムアルミネート系急結剤及びアルミン酸塩系粉体急結剤等の粉体急結剤、並びにアルミン酸塩系液体急結剤及び水溶性アルミニウム塩系液体急結剤等の液体急結剤が挙げられる。
本発明の吹付けコンクリートは、例えば、本発明の粉塵低減剤をコンクリート製造時に他の材料とともにコンクリートミキサに添加して製造される。また、コンクリートを積載したトラックアジテータのホッパから上記の粉塵低減剤を添加し、例えば2分間程度高速攪拌して製造される。粉塵低減剤を添加する方法は、定量供給装置を用いても良いし、水により溶解又は分散する容器に必要量を入れ容器ごと添加してもよい。定量供給装置を設置する必要が無いので、水により溶解又は分散する容器に必要量を入れ容器ごと添加する方が好ましい。
以下に、本発明について実施例を挙げて更に詳しく説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
表1に示す各種粉塵低減剤を作製した。
材料は以下に示すものを用いた。
<使用材料>
水溶性セルロースエーテルA:ヒドロキシエチルメチルセルロース(商品名;メトローズSNB60T、信越化学工業社製)。2重量%水溶液の粘度(20℃)60000mPa・s。
水溶性セルロースエーテルB:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名;hiメトローズ90SH100000、信越化学工業社製)。2重量%水溶液の粘度(20℃)100000mPa・s。
水溶性セルロースエーテルC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名;マーポローズ90EMP−75000、松本油脂製薬社製)。2重量%水溶液の粘度(20℃)75000mPa・s。
水溶性セルロースエーテルD:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名;hiメトローズ90SH30000、信越化学工業社製)、2重量%水溶液の粘度(20℃)30000mPa・s。
ポリカルボン酸系重合体:メタクリル酸ナトリウム54モル%、メタリルスルホン酸ナトリウム7モル%、メチルアクリレート8モル%、メトキシポリ(n=40)エチレングリコールメタクリルレート16モル%並びにメトキシポリ(n=23)エチレングリコールメタクリルレート15モル%を重合させてなる分子量11900の高分子化合物を主成分とする固形分濃度45%の水溶液各800gに、pH調整剤として10重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液75.2gを加えて常温で約3分間撹拌し、次いで、亜硫酸ソーダ及びトリエタノールアミンを、高分子化合物の固形分100重量部に対して各0.5重量部添加し3分間撹拌した。これを処理容積が1Lのニーダー型混練撹拌機に入れて温度90℃、4kPaの減圧下で混練しながら濃縮・乾燥を行った。得られた粉粒体を粉砕機で粉砕し、分級して粒径50〜500μmのポリカルボン酸系重合体の粉末を製造した。尚、該粉末の含水率は2.2重量%であった。
消泡剤E:市販消泡剤(商品名;SNディフォーマー14HP、サンノプコ社製)。
消泡剤F:市販消泡剤(商品名;アデカネートB−107、旭電化工業社製)。
Figure 0003923938
表1の各粉塵低減剤を用いて、モルタルを製造し、吹付け試験、粉塵量の測定及び空気量測定を行った。試験結果を表2に示す。
このときのモルタルの材料及び配合、並びに各試験の試験方法・条件は、以下の通りとした。
<材料及び配合>
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、密度;3.16g/cm3)5.00kg
細骨材:珪砂(F.M.;3.20、密度;2.63g/cm3)7.00kg
石灰石砕砂(F.M.;2.95、密度;2.64g/cm3)3.00kg
粉塵低減剤:表2に記載の量
水:水道水 2.25kg
高性能減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤(商品名;NT−1000、エヌエムビー社製、主成分;ポリカルボン酸エーテル系化合物と分子間架橋ポリマーの複合体)0.04kg
<モルタルの製造方法>
所定の粉塵低減剤を砂セメント比1:2のドライモルタルにプレミックスし、これに水を添加し、ハンドミキサにて60秒間攪拌した。
<空気量測定方法>
上記製造方法を用いて作製したモルタルを、株式会社丸東製作所製モルタル・エアメータC13−Sを使用して、JIS A 1128−1999に準拠して空気量を測定した。<吹付け試験>
上記製造方法を用いて作製したモルタルに、セメント鉱物系粉末急結剤(太平洋マテリアル社製「ショットマスター」)をセメント100重量部に対して9重量部の割合で合流混合部において混合し、急結性吹付けモルタルを調製した。この急結性吹付けモルタルを20kg/分の吹付け量で2分30秒間、2.0m×2.4m×4.8mの簡易テント内を密閉状態にして吹き付け、粉塵測定を行なった。
<粉塵量測定方法>
上記密閉テント内において、15秒間隔で吹付け場所より3mの位置で光散乱式デジタル粉塵計(日本カノマックス社製モデル3411)により粉塵量を測定し、測定時間中の測定値(カウント数)の平均値(測定結果/測定時間(分))をCPMとして示し、粉塵低減剤無添加の場合(比較1−5)のカウント数を100としたときの相対値を、相対比として示した。
Figure 0003923938
実施例2
実施例1の本発明品5の粉塵低減剤を用いて吹付けコンクリートを作製し、流動性試験(スランプ)、吹付け試験、粉塵量の測定及び圧縮強度試験を行った。コンクリートの配合を表3に、試験結果を表4に示す。
このときの、材料、試験方法・条件は、以下の通りとした。
<使用材料>
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、密度;3.16g/cm3
細骨材:山砂(F.M.;2.88、密度;2.60g/cm3
粗骨材:砕石(最大骨材粒径;13mm、密度;2.63g/cm3
粉塵低減剤:実施例1の本発明品5の粉塵低減剤
水:水道水
高性能減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤(商品名;NT−1000、エヌエムビー社製、主成分;ポリカルボン酸エーテル系化合物と分子間架橋ポリマーの複合体)
<コンクリートの製造方法>
上記材料を表3に示す配合で練り混ぜた。練り混ぜには100Lパン型強制練りミキサを用い、1バッチの練混ぜ量を75Lとした。
<コンクリートのフレッシュ性状>
上記材料を表3に示す配合で練り混ぜたコンクリートについてJIS A 1101−1998「コンクリートのスランプ試験方法」及びJIS A 1118−1997「フレッシュコンクリートの空気量の容積による試験方法」に従って、スランプ及び空気量を測定した。
<吹付け試験>
上記で得られたコンクリートを富士物産社製のコンクリート圧送機「アリバ260」を用いて圧送した。途中で設けた合流混合部の一方より、セメント鉱物系粉末急結剤(太平洋マテリアル社製「ショットマスターH」)を日本プライブリコ社製の急結剤添加装置「Qガン」で圧送し、セメント100重量部に対して9重量部の割合で合流混合部において混合し、急結性吹付けコンクリートを調製した。この急結性吹付けコンクリートを3m3/hの吹付け量で3分間、高さ3m×幅5mの模擬トンネルに吹き付けた。
<粉塵量測定方法>
上記模擬トンネルをシートで密閉し、1分毎に吹付け場所より3mの位置で光散乱式デジタル粉塵計(日本カノマックス社製モデル3411)により粉塵量を測定し、測定時間中の測定値(カウント数)の平均値(測定結果/測定時間(分))をCPMとして示し、粉塵低減剤無添加の場合(比較2−1)のカウント数を100としたときの相対値を、相対比として示した。
<圧縮強度>
幅50cm×長さ50cm×高さ20cmの型枠に吹付けコンクリートを吹き付け、コア抜きにより採取して高さを調整した直径5cm×高さ10cmの供試体を3体作製した。供試体を材齢28日まで屋外暴露した後、JIS A 1108−1999「コンクリートの圧縮試験方法」に従って、圧縮強度を測定した。
Figure 0003923938
Figure 0003923938
上記結果より、実施例1の本発明品5の粉塵低減剤を用いた吹付けコンクリートは、少ない添加量でも粉塵の発生が少ないことが認められた。

Claims (2)

  1. 2重量%水溶液の粘度が20℃において55000〜100000mPa・sである水溶性セルロースエーテル45〜60重量%、粉末ポリカルボン酸系重合体30〜45重量%及び消泡剤0〜10重量%を含有する吹付け工法用粉塵低減剤であって、セメント100重量部に対して0.04〜0.3重量部を添加する吹付け工法用粉塵低減剤
  2. セメント100重量部に対して35〜50重量部の水、及び請求項1記載の吹付け工法用粉塵低減剤を含み、細骨材率が55〜75%である吹付けコンクリート。
JP2003399106A 2003-11-28 2003-11-28 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート Expired - Fee Related JP3923938B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003399106A JP3923938B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003399106A JP3923938B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005154240A JP2005154240A (ja) 2005-06-16
JP3923938B2 true JP3923938B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=34723760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003399106A Expired - Fee Related JP3923938B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3923938B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110526652A (zh) * 2019-09-29 2019-12-03 鞍钢房产建设有限公司 一种预拌湿喷加固喷射混凝土及其施工方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4672572B2 (ja) * 2006-02-27 2011-04-20 電気化学工業株式会社 吹付け用セメント組成物およびそれを用いてなる吹付け工法
JP5160763B2 (ja) * 2006-10-13 2013-03-13 電気化学工業株式会社 セメントモルタル組成物
JP5160762B2 (ja) * 2006-10-13 2013-03-13 電気化学工業株式会社 グラウト用セメントモルタル組成物
JP5051579B2 (ja) * 2007-12-27 2012-10-17 太平洋マテリアル株式会社 高流動超早強性混和剤および高流動超早強性コンクリート
JP5132599B2 (ja) * 2009-02-06 2013-01-30 電気化学工業株式会社 トンネル構造体
JP5996422B2 (ja) * 2012-12-27 2016-09-21 デンカ株式会社 粉末状の粉じん低減剤、それを用いた吹付けコンクリート及び吹付け工法
JP6781591B2 (ja) * 2016-08-26 2020-11-04 日本製紙株式会社 水硬性組成物用レオロジー改質剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110526652A (zh) * 2019-09-29 2019-12-03 鞍钢房产建设有限公司 一种预拌湿喷加固喷射混凝土及其施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005154240A (ja) 2005-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008137889A (ja) セメント組成物
JP3923938B2 (ja) 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート
JP5308304B2 (ja) 吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法
JP3923937B2 (ja) 粉塵低減剤及び吹付けコンクリート
JPH10212149A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JPH10101397A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JP4430038B2 (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JP2002047051A (ja) セルフレベリング性組成物
JP2017128467A (ja) セメントコンクリート及びその製造方法
JPH07172898A (ja) 落石防止用既調合セメント組成物と、落石防止施工方法
JP2930348B2 (ja) 吹き付けコンクリート用混和剤
JP2021155331A (ja) 湿式吹付工法
JPH09255387A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JPH10167790A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JPH10194814A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JPH08245255A (ja) 低粉塵吹付けコンクリート組成物
JPWO2020115790A1 (ja) 水硬性組成物用添加剤及び水硬性組成物
JPH07267715A (ja) 高流動コンクリート
JPH0260839B2 (ja)
JP2001240443A (ja) 急結剤、吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JP2001294470A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法
JP7421310B2 (ja) 吹付用水硬性組成物用配管への付着低減剤
JP2005314154A (ja) グラウト用混和剤
JP2003252665A (ja) 吹付けコンクリート用粉体急結剤及びそれを用いた吹付けコンクリートの施工方法
JP2004155654A (ja) 吹付材料及びそれを用いた吹付工法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3923938

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140302

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees