JP3923862B2 - スラスト針状ころ軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のオートマチックトランスミッションやコンプレッサー等に使用されるスラスト針状ころ軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スラスト針状ころ軸受は、針状ころと保持器、および軌道輪とで構成され、針状ころと軌道輪とが線接触する構造であるため、軸受投影面積が小さい割に高負荷容量と高剛性が得られる利点を有している。したがって、希薄潤滑下や高速回転下での運転等、苛酷な使用条件で使用する軸受として好適で、例えば自動車のオートマチックトランスミッション用軸受やエアーコンプレッサー用軸受として広く使用されている。
【0003】
従来、潤滑油の流入性および流出性の少なくとも一方を向上させることにより、通過する単位時間当たりの潤滑油量の増大を図ったスラスト針状ころ軸受が知られている(特開2002−70872号公報参照)。図6に示すように、このスラスト針状ころ軸受50は、複数の針状ころ80と2枚の環状保持器60、70とからなり、この2枚の保持器60、70のそれぞれが径方向において、ころ長よりも長い複数の窓61、71を有し、これら複数の窓61、71に形成されたころ保持部64、74で複数の針状ころ80を上下方向に挟んで保持している。ここで、2枚の保持器60、70が、ころ保持部64、74の径方向長さlaをころ長lよりも短くし、かつ、2枚の保持器60、70のうちの少なくとも一方を折り曲げ加工することにより、ころ保持部64、74に対して径方向の外側部分および内側部分の、少なくとも一方の上下方向の厚さt、tを、ころ保持部64、74の上下方向の厚さtよりも薄くして形成している。
【0004】
これにより、厚さを薄くしたころ保持部64、74に対して径方向の外側部分および内側部分の、少なくとも一方側の潤滑油の流入性あるいは流出性が向上し、軸受を通過する単位時間当たりの潤滑油量を増加させることができる。さらに、保持器60、70によって潤滑油の通過が遮られにくくなるので潤滑油が滞留せず、油温の上昇を抑制することができ、軸受の耐久性を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のスラスト針状ころ軸受50にあっては、2枚の保持器60、70が、外側板部62、72を互いに上下方向に重ね合わせると共に、内側板部63、73の最内端部67、77を互いに重なる方向に上下方向に折り曲げて内側板部63の最内端部67を加締ることによって2枚の保持器60、70を一体に固定するようにしている。そのため単に重ね合わせた外側板部62、72が運転中に離反し、保持器60、70、特にこの加締部に無理な応力が発生して耐久性が低下すると共に、針状ころ80の保持が不安定になって好ましくない。
【0006】
また、内側板部63、73の加締側では、針状ころ80と保持器60、70の窓61、71との接触面積を広くとることができず、針状ころ80の端面、特に外径側の端面が遠心力によって窓61、71の壁面に押付けられ、さらに針状ころ80の自転による接触が加わって、窓61、71に異常摩耗が生じる現象、所謂ドリリング摩耗を誘発する恐れがある。
【0007】
さらに、こうしたスラスト針状ころ軸受50では、針状ころ80と軌道輪とが線接触する構造であるため、軸受投影面積が小さい割に高負荷容量と高剛性が得られる利点を有している反面、針状ころ80と転がり線接触する軌道面は、軸受の回転中心から外径側に向かうほど周速度は大きくなる。このため、針状ころ80と軌道面との周速度差は、針状ころ80の両端面で最大となる。ころ外径に対してころ長さが長い針状ころほどその傾向が大きくなる。この針状ころ80に差動滑り(ころのスキュー)が発生することによって接触部が発熱し、表面損傷(スミアリング)や表面起点型の剥離を誘発することになる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、潤滑油の通油性の向上を図ると共に、保持器のドリリング摩耗と針状ころの差動滑りを抑制し、強度耐久性を高めたスラスト針状ころ軸受を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、複数の針状ころと2枚の環状の保持器とを備え、この2枚の保持器のそれぞれが径方向において前記針状ころの長さよりも僅かに長い複数のポケットを有し、前記2枚の保持器が前記複数のポケットに形成されたころ保持部で前記複数の針状ころを上下方向に挟んで保持するスラスト針状ころ軸受において、前記2枚の保持器が、前記ころ保持部の径方向の長さを前記針状ころの長さよりも短くし、かつ、前記2枚の保持器を折り曲げ加工することにより、前記ころ保持部に対して径方向の外側部分および内側部分双方の上下方向の厚さを、前記ころ保持部の上下方向の厚さよりも薄くして形成し、前記2枚の保持器の外側部分および内側部分を互いに上下方向に重合させ、前記2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部双方を、前記2枚の保持器を互いに逆の方向に折り返すように加締て固定すると共に、この保持器のポケットに複列の針状ころを装着した構成を採用した。
【0010】
このように、ころ保持部に対して径方向の外側部分および内側部分の上下方向の厚さを薄くしたことにより、潤滑油の流出性だけでなく流入性も向上させることができるので、軸受各部の焼付きを確実に防止することができると共に、針状ころの端面と保持器のポケットとのドリリング摩耗を抑制することができる。また、保持器によって潤滑油の通過が遮られ難くなるため潤滑油が滞留し難くなり、油温の上昇を抑制することができる。したがって、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部双方を固定することによって得られる保持器の強度アップと相俟って軸受の耐久性を一層向上させることができる。
【0011】
さらに、この保持器のポケットに複列の針状ころを装着することにより、針状ころの差動滑り抑制し、表面損傷や表面起点型の剥離を防止して軸受の耐久性を向上させることができる。また、前記2枚の保持器の外側部分および内側部分を互いに上下方向に重合させた。これにより、ころ保持部に対して径方向の外側部分および内側部分において、潤滑油の流出性と流入性を一層向上させることができると共に、針状ころの端面と接触する保持器ポケットのドリリング摩耗を一層抑制することができる。また、前記2枚の保持器を加締て固定しても良い。このように、加締により2枚の保持器を確実に固定できるので、これら保持器に保持されている針状ころが分離するのを防止することができる。
【0014】
また、請求項に記載の発明のように、前記2枚の保持器を、周方向複数箇所の部分加締により固定すれば、加締加工を簡略化することができると共に、加締加工時、保持器変形への影響を防止することができる。好ましくは、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部における加締部を互いに周方向等間隔に、かつ、その位相をずらして形成すれば、一層保持器変形への影響を防止することができる。
【0016】
また、請求項に記載の発明のように、前記ころ保持部の角部を滑らかにだらすことにより、針状ころの表面に形成された潤滑油膜を切ることなく、針状ころを安定して案内保持することができる。
【0017】
また、請求項に記載の発明のように、外径側の針状ころを内径側の針状ころよりも長くすれば、外径側の負荷容量を適宜所望の負荷容量に上げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第1の実施形態を示す平面図、(b)は(a)のIb−Ib線に沿った断面図、(c)は(b)の要部拡大図、そして(d)は(a)のポケット部の要部拡大図、(e)は(b)のIe−Ie線に沿った拡大断面図である。
【0019】
このスラスト針状ころ軸受1は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器3、4とからなっている。ここで、2枚の保持器3、4のそれぞれは、径方向において針状ころ2の長さLよりも長い矩形状の複数のポケット5、6を有し、冷間圧延鋼鈑(SPCC)からなる鋼鈑をプレス加工にて形成している。各ポケット5、6の両側縁には対向する方向に突出するころ保持部5a、6aを形成し、これらころ保持部5a、6aで針状ころ2を上下方向に挟んで保持している。なお、保持器3、4は、これ以外にも例えば、SCM415等の帯鋼をプレスで絞り成形しても良い。
【0020】
針状ころ2は、外径側の針状ころ2aと内径側の針状ころ2bで構成し、ポケット5、6内に複列で配置している。各針状ころ2a、2bにおいて、外径側部分と内径側部分との公転周速差が小さくなり、軌道面(図示せず)との滑りが抑制されるので、接触部の発熱が少なく、表面損傷や表面起点型の剥離を防止することができる。なお、ここでは複列の針状ころ2a、2bの長さを同一としているが、外径側の針状ころ2aを内径側の針状ころ2bよりも長く、例えば1.2倍の長さにすることにより、外径側の負荷容量を上げるようにしても良い。また、針状ころ2a、2bの端面形状はフラットなF端面としたが、これ以外にも凸球状のA端面、あるいはF端面とA端面の組合せであっても良い。
【0021】
図1(d)に示すように、ころ保持部5a、6aの径方向の長さLaはころ長さLよりも短く形成し、ころ保持部5a、6aの両端に形成された凹部5b、6bによって潤滑油が容易に通過することができる。なお、針状ころ2a、2bの端面は、フラットな形状に限らず円弧面で形成しても良い。
【0022】
また、図1(e)に示すように、ころ保持部5a、6aの角部は、プレスでポケット5、6を打抜きする際にだらして形成するか、打抜き後、内縁部を面押し加工により角部を滑らかにだらしている。針状ころ2a、2bの表面に形成された潤滑油膜を切ることなく、針状ころ2a、2bを安定して案内保持することができる。
【0023】
2枚の保持器3、4のうち、上側保持器3のころ保持部5aの径方向外側は、図1(c)に示すように、ころ保持部5aの外端から折り曲げられた傾斜延出部3aと、この傾斜延出部3aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部3bとで構成されている。また、上側保持器3のころ保持部5aの径方向内側は、同じくころ保持部5aの内端から折り曲げられた傾斜延出部3cと、この傾斜延出部3cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部3dとで構成されている。
【0024】
また、上側保持器3と同一型でポケット抜きされた下側保持器4のころ保持部6aの径方向外側は、ころ保持部6aの外端から折り曲げられた傾斜延出部4aと、この傾斜延出部4aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部4bとで構成されている。また、上側保持器4のころ保持部6aの径方向内側は、同じくころ保持部6aの内端から折り曲げられた傾斜延出部4cと、この傾斜延出部4cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部4dとで構成されている。
【0025】
そして、2枚の保持器3、4は、外側板部3b、4bを互いに上下方向に重合させると共に、外側板部4bの最外端部を上方向に折り曲げて加締部7を形成している。また、内側板部3c、4cも互いに上下方向に重合させると共に、内側板部3dの最内端部を下方向に折り曲げて加締部8を形成している。これら加締部7、8により、2枚の保持器3、4は内外端部を加締固定して強固に一体化されているため、運転中においても2枚の保持器3、4は分離することはない。また、外側板部3b、4bおよび内側板部3d、4dでは、針状ころ2の端面とポケット5、6との接触面積を広くとることができ、ドリリング摩耗を抑制することができる。
【0026】
2枚の保持器3、4を固定した状態では、2枚の保持器3、4がなすころ保持部5a、6aに対して、径方向の外側部分、内側部分とも上下方向の厚さT、Tは、傾斜延出部3a、4aおよび3c、4cが存在することから、ころ保持部5a、6aの上下方向の厚さTよりも薄い。
【0027】
そして、以上の構成を有するスラスト針状ころ軸受1は、図2に示すように、第1軸(回転軸)9の軌道面9aと、第2軸(固定軸)10の軌道面10aとの間を針状ころ2が転動するように、上側保持器3の加締部8を案内面としてすきまばめされる。第1軸9が回転すると、保持器3、4もこの第1軸9とともに回転し、針状ころ2が第1軸9の軌道面9aと第2軸10の軌道面10aとの間を転動する。ここで、図示しない油圧供給源から油路を経由してスラスト針状ころ軸受1内に供給される。
【0028】
潤滑油は、油路を矢印aのように通ってから第2軸10の軌道面10aと下側保持器4のころ保持部6aに対して径方向内側部分との間を矢印bのように通る。その後、潤滑油は、針状ころ2の周囲および保持器3、4で形成される空間内を矢印cのように通って、針状ころ2の側面と保持器3、4のころ保持部5a、6bとの間、針状ころ2の端面との間、および針状ころ2の側面と軌道面9a、10aとの間を潤滑し、第2軸10の軌道面10aと保持器4のころ保持部6aに対して径方向の外側部分との間、および第1軸9の軌道面9aと保持器3のころ保持部5aに対して径方向の外側部分との間を通って矢印dのように排出される。
【0029】
この潤滑油による各部の潤滑に際し、2枚の保持器3、4がなすころ保持部5a、6aに対して、径方向の外側部分、内側部分の上下方向の厚さT、Tをころ保持部5a、6aの上下方向の厚さTよりも薄く形成しているため、第2軸10の軌道面10aと下側保持器4のころ保持部6aに対して径方向の内側部分との間の空間の断面積が従来に比べて大きくなり、潤滑油の流出性だけでなく流入性も向上している。したがって、軸受各部の焼付きを確実に防止することができると共に、針状ころ2の端面と保持器3、4のポケット5、6とのドリリング摩耗を抑制することができる。また、保持器3、4によって潤滑油の通過が遮られ難くなるため潤滑油が滞留し難くなり、油温の上昇を抑制することができ、保持器の強度アップと相俟って軸受の耐久性を一層向上させることができる。
【0030】
次に本発明に係るスラスト針状ころ軸受1の製造手順について詳細に説明する。2枚の保持器3、4と、焼入れ焼戻し済みまたは未焼入れの針状ころ2をセットし、外側板部4bの最外端部を上方向に折り曲げて加締部7を形成すると共に、内側板部3dの最内端部を下方向に折り曲げて加締部8を形成して、2枚の保持器3、4を一体に固定する。ここで、針状ころ2の素材として、例えば高炭素クロム軸受鋼の1種あるいは2種であるSUJ軸受鋼を使用し、840℃×30分で油焼入れ、次いで180℃×90分で焼戻しして表面硬さをビッカース硬度(Hv)で700〜750程度に設定している。
【0031】
その後、針状ころ2と2枚の保持器3、4をセットした状態で浸炭焼入れ焼戻し、あるいは浸炭窒化処理を施して製品とする。この場合、浸炭処理の条件は、850℃×35分浸炭し(RXガス雰囲気中)、油中に焼入れ、次いで165℃×60分で焼戻する。また、浸炭窒化処理は、浸炭窒化雰囲気(RXガスに容積比で1〜3%のアンモニア添加)で、840〜850℃×35分間保持して浸炭窒化した後、直ちに油中に急冷した。
【0032】
ここで、予め2枚の保持器3、4を570〜580℃×35分で軟窒化処理し強度アップを図っても良い。また、針状ころ2は予め熱処理を施さなくても良いが、組み込みの前に予め熱処理、すなわちずぶ焼入れを施しておけば、製造工程がそれだけ増加することになるが、その一方で、その後実施される浸炭あるいは浸炭窒化処理によってさらなる強度向上を達成できるという利点がある。少なくとも2枚の保持器3、4および針状ころ2を別々に熱処理し、加締部を焼きなまししていた従来の方法に比べ製造工程は簡略化されたものとなる。
【0033】
前述した手順でスラスト針状ころ軸受1を製造することによって、下記に示すような具体的な特性を付与することができる。次に、これらの特性について詳細に説明する。
【0034】
まず針状ころ2は、その表層部に浸炭層あるいは浸炭窒化層が形成されているので、表層の硬度は従来品と比べて高くなっており、高硬度の異物を噛み込んでも圧痕が生じ難く、長寿命化に寄与する。また、浸炭窒化処理においては、窒素富化層が形成され、かつその残留オーステナイト量が20容積%以上と多く形成することができる。これは、軌道面9a、10aに高硬度の異物を噛み込むと、従来では圧痕周辺で応力集中源となるが、多量に存在する残留オーステナイトの塑性変形によってこうした応力集中が緩和され、高硬度の効果と共に長寿命化に寄与することができる。なお、窒素富化層は、具体的には厚みを0.1mm以上、表面硬さ750Hv以上とすることができる。さらに、内部硬さも表面硬さと同程度に高めることができ、針状ころ2全体の強度を向上させることができる。したがって、苛酷な条件、例えば高荷重の条件で使用される場合であっても充分負荷し、所望の寿命を満足することができる。
【0035】
保持器3、4の場合は、針状ころ2と同様、その表層部に浸炭層あるいは浸炭窒化層が形成され、表面硬さを700Hv以上とすることができる。したがって、従来のものに比べ耐摩耗性を向上させることができる。
【0036】
図3(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第2の実施形態を示す平面図、(b)は(a)のIII−O−III線に沿った断面図、(c)は(a)の底面図、(d)は(b)のA部拡大図、そして(e)は(b)のB部拡大図である。この第2の実施形態は前述した第1の実施形態と保持器形状と加締方法が異なるのみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0037】
このスラスト針状ころ軸受11は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器13、14とからなっている。2枚の保持器13、14のうち、上側保持器13のころ保持部15aの径方向外側は、図3(d)に示すように、ころ保持部15aの外端から折り曲げられた傾斜延出部13aと、この傾斜延出部13aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部13bとで構成されている。
【0038】
また、上側保持器13のころ保持部15aの径方向内側は、同じくころ保持部15aの内端から折り曲げられた傾斜延出部13cと、この傾斜延出部13cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部13dとで構成されている。また、上側保持器13と同一型でポケット抜きされた下側保持器14のころ保持部16aの径方向外側は、ころ保持部16aの外端から折り曲げられた傾斜延出部14aと、この傾斜延出部14aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部14bとで構成されている。また、上側保持器14のころ保持部16aの径方向内側は、同じくころ保持部16aの内端から折り曲げられた傾斜延出部14cと、この傾斜延出部14cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部14dとで構成されている。
【0039】
そして、2枚の保持器13、14は、図3(d)に示すように、外側板部13b、14bを互いに上下方向に重合させると共に、外側板部14bの最外端部の一部を上方向に折り曲げて部分加締部17を形成している。一方、内側板部13d、14dは互いに上下方向に重合させると共に、内側板部13dの最内端部を下方向に折り曲げている。また、図3(e)に示すように、外側板部13b、14bを互いに上下方向に重合させると共に、外側板部14bの最外端部を上方向に折り曲げている。さらに、内側板部13c、14cは互いに上下方向に重合させると共に、内側板部13dの最内端部の一部を下方向に折り曲げて部分加締部18を形成している。これら部分加締部17、18により、2枚の保持器13、14は内外端部を強固に一体化されると共に、前述した第1の実施形態における全周加締に比べ、加締工程を格段に簡略化することができる。
【0040】
19は2枚の保持器13、14の位相合わせ用の位置決め部で、例えば、上側保持器13の外縁に切欠き部(図示せず)を形成すると共に、下側保持器14の外縁に形成した突起部(図示せず)を係合させ、加締加工等に両保持器13、14のポケット15、16のピッチがずれないようにしている。また、これらの部分加締部17、18は周縁の4箇所に、その位相を45°ずらせて形成し、加締加工時、保持器変形への影響を防止している。
【0041】
図4(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第3の実施形態を示す平面図、(b)は(a)のIV−O−IV線に沿った断面図、(c)は(b)のC部拡大図、そして(d)は(b)のD部拡大図である。この第3の実施形態は前述した第2の実施形態と加締方向が異なるのみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0042】
このスラスト針状ころ軸受11’は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器13’、14’とからなっている。2枚の保持器13’、14’のうち、上側保持器13’のころ保持部15aの径方向外側は、図4(c)に示すように、ころ保持部15aの外端から折り曲げられた傾斜延出部13aと、この傾斜延出部13aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部13bとで構成されている。また、上側保持器13のころ保持部15aの径方向内側は、同じくころ保持部15aの内端から折り曲げられた傾斜延出部13cと、この傾斜延出部13cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部13d’とで構成されている。
【0043】
また、下側保持器14のころ保持部16aの径方向外側は、ころ保持部16aの外端から折り曲げられた傾斜延出部14aと、この傾斜延出部14aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部14bとで構成されている。また、上側保持器14のころ保持部16aの径方向内側は、同じくころ保持部16aの内端から折り曲げられた傾斜延出部14cと、この傾斜延出部14cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部14d’とで構成されている。
【0044】
そして、2枚の保持器13’、14’は、図4(c)に示すように、外側板部13b、14bを互いに上下方向に重合させると共に、外側板部14bの最外端部の一部を上方向に折り曲げて部分加締部17を形成している。一方、内側板部13d’、14d’は互いに上下方向に重合させると共に、内側板部14d’の最内端部を上方向に折り曲げている。また、図4(d)に示すように、内側板部13d’、14d’は互いに上下方向に重合させると共に、内側板部14d’の最内端部の一部を上方向に折り曲げて部分加締部18’を形成している。これら部分加締部17、18’により、2枚の保持器13’、14’は内外端部を強固に一体化されると共に、前述した第2の実施形態における部分加締と異なり、同一面に部分加締部17、18’が存在するため、加締加工のさらなる簡略化ができる。
【0045】
図5(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第4の実施形態を示す平面図、(b)は(a)のV−O−V線に沿った断面図、(c)は(b)のE部拡大図である。この第4の実施形態は前述した第1乃至3の実施形態とは2枚の保持器の固定手段が異なるのみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0046】
このスラスト針状ころ軸受21は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器23、24とからなっている。2枚の保持器23、24のうち、上側保持器23のころ保持部25aの径方向外側は、図5(c)に示すように、ころ保持部25aの外端から折り曲げられた傾斜延出部23aと、この傾斜延出部23aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部23bとで構成されている。また、上側保持器23のころ保持部25aの径方向内側は、同じくころ保持部25aの内端から折り曲げられた傾斜延出部23cと、この傾斜延出部23cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部23dとで構成されている。
【0047】
また、下側保持器24のころ保持部26aの径方向外側は、ころ保持部26aの外端から折り曲げられた傾斜延出部24aと、この傾斜延出部24aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部24bとで構成されている。また、下側保持器24のころ保持部26aの径方向内側は、同じくころ保持部26aの内端から折り曲げられた傾斜延出部24cと、この傾斜延出部24cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部24dとで構成されている。
【0048】
そして、2枚の保持器23、24は、図5(c)に示すように、外側板部23b、24bを互いに上下方向に重合させると共に、外側板部24bの最外端部を上方向に折り曲げている。一方、内側板部23d、24dは互いに上下方向に重合させると共に、内側板部24dの最内端部を上方向に折り曲げている。この第4の実施形態では、2枚の保持器23、24を図5(a)に示すように、それぞれの外周部と内周部をスポット溶接部27、28で一体に固定している。これらの溶接部27、28は周方向等配に4箇所、互いに位相を45°ずれせて設けている。これにより、溶接による保持器変形への影響を防止している。なお、溶接箇所は周方向等配なら良く、4箇所に限らず、例えば3箇所、あるいは5箇所以上であっても良い。
【0049】
29は2枚の保持器23、24の位相合わせ用の位置決め部で、上側保持器23の外縁に突起部29aを形成すると共に、下側保持器24の外縁に形成した切欠き部29bを係合させ、2枚の保持器23、24のポケット25、26の位相がずれないようにしている。なお、この位置決め部29はこうした構成に限らず、例えば、下側保持器24の外縁部の一部を加締、上側保持器23に係合させて固定する所謂ステ−キング方式や、ピンと孔による係合方式であっても良い。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るスラスト針状ころ軸受は、ころ保持部に対して径方向の外側部分および内側部分の上下方向の厚さを薄くしたことにより、潤滑油の流出性だけでなく流入性も向上させることができるので、軸受各部の焼付きを確実に防止することができると共に、針状ころの端面と保持器のポケットとのドリリング摩耗を抑制することができる。また、保持器によって潤滑油の通過が遮られ難くなるため潤滑油が滞留し難くなり、油温の上昇を抑制することができる。したがって、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部双方を固定することによって得られる保持器の強度アップと相俟って軸受の耐久性を一層向上させることができる。さらに、この保持器のポケットに複列の針状ころを装着することにより、針状ころの差動滑りを抑制し、表面損傷や表面起点型の剥離を防止して軸受の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第1の実施形態を示す平面図である。
(b)は(a)のIb−Ib線に沿った断面図である。
(c)は(b)の要部拡大図である。
(d)は(a)のポケット部の要部拡大図である。
(e)は(b)のIe−Ie線に沿った拡大断面図である。
【図2】本発明に係るスラスト針状ころ軸受の使用状態を説明する部分断面図である。
【図3】(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第2の実施形態を示す平面図である。
(b)は(a)のIII−O−III線に沿った断面図である。
(c)は(a)の底面図である。
(d)は(b)のA部拡大図である。
(e)は(b)のB部拡大図である。
【図4】(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第3の実施形態を示す平面図である。
(b)は(a)のIV−O−IV線に沿った断面図である。
(c)は(b)のC部拡大図である。
(d)は(b)のD部拡大図である。
【図5】(a)は、本発明に係るスラスト針状ころ軸受の第4の実施形態を示す平面図である。
(b)は(a)のV−O−V線に沿った断面図である。
(c)は(b)のE部拡大図である。
【図6】(a)は、従来のスラスト針状ころ軸受示す部分平面図である。
(b)は、同上(a)のVIb−VIb線に沿った断面図である。
(c)は、同上(b)のVIc−VIc線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1、11、11’、21・・・・・・・・スラスト針状ころ軸受
2・・・・・・・・・・・・・・・・・・針状ころ
2a・・・・・・・・・・・・・・・・・外径側針状ころ
2b・・・・・・・・・・・・・・・・・内径側針状ころ
3、13、13’、23・・・・・・・・上側保持器
3a、13a、23a・・・・・・・・・傾斜延出部
3b、13b、23b・・・・・・・・・外側板部
3c、13c、23c・・・・・・・・・傾斜延出部
3d、13d、13d’、23d・・・・内側板部
4a、14a、24a・・・・・・・・・傾斜延出部
4b、14b、24b・・・・・・・・・外側板部
4c、14c、24c・・・・・・・・・傾斜延出部
4d、14d、14d’、24d・・・・内側板部
4、14、14’、24・・・・・・・・下側保持器
5、15、25・・・・・・・・・・・・ポケット
5a、15a、25a・・・・・・・・・ころ保持部
5b、6b・・・・・・・・・・・・・・凹部
6、16、26・・・・・・・・・・・・ポケット
6a、16a、26a・・・・・・・・・ころ保持部
7、8・・・・・・・・・・・・・・・・加締部
17、18、18’・・・・・・・・・・部分加締部
9・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1軸
9a、10a・・・・・・・・・・・・・軌道面
10・・・・・・・・・・・・・・・・・第2軸
19、29・・・・・・・・・・・・・・位置決め部
29a・・・・・・・・・・・・・・・・突起部
29b・・・・・・・・・・・・・・・・切欠き部
50・・・・・・・・・・・・・・・・・スラスト針状ころ軸受
60・・・・・・・・・・・・・・・・・上側保持器
61、71・・・・・・・・・・・・・・窓
70・・・・・・・・・・・・・・・・・下側保持器
62、72・・・・・・・・・・・・・・外側板部
63、73・・・・・・・・・・・・・・内側板部
64、74・・・・・・・・・・・・・・ころ保持部
67、77・・・・・・・・・・・・・・最内端部
80・・・・・・・・・・・・・・・・・針状ころ
L、l・・・・・・・・・・・・・・・・ころ長さ
La、la・・・・・・・・・・・・・・ころ保持部の径方向の長さ
、t・・・・・・・・・・・・・・・ころ保持部の上下方向の厚さ
、t・・・・・・・・・・・・・・・ころ保持部の外側部分の上下方向厚さ
、t・・・・・・・・・・・・・・・ころ保持部の内側部分の上下方向厚さ

Claims (4)

  1. 複数の針状ころと2枚の環状の保持器とを備え、この2枚の保持器のそれぞれが径方向において前記針状ころの長さよりも僅かに長い複数のポケットを有し、前記2枚の保持器が前記複数のポケットに形成されたころ保持部で前記複数の針状ころを上下方向に挟んで保持するスラスト針状ころ軸受において、
    前記2枚の保持器が、前記ころ保持部の径方向の長さを前記針状ころの長さよりも短くし、かつ、前記2枚の保持器を折り曲げ加工することにより、前記ころ保持部に対して径方向の外側部分および内側部分双方の上下方向の厚さを、前記ころ保持部の上下方向の厚さよりも薄くして形成し、前記2枚の保持器の外側部分および内側部分を互いに上下方向に重合させ、前記2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部双方を、前記2枚の保持器を互いに逆の方向に折り返すように加締て固定すると共に、この保持器のポケットに複列の針状ころを装着したことを特徴とするスラスト針状ころ軸受。
  2. 前記2枚の保持器を、周方向複数箇所の部分加締により固定した請求項記載のスラスト針状ころ軸受。
  3. 前記ころ保持部の角部を滑らかにだらした請求項1または2に記載のスラスト針状ころ軸受。
  4. 前記複列の針状ころのうち、外径側の針状ころを内径側の針状ころよりも長くした請求項1乃至いずれかに記載のスラスト針状ころ軸受。
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