JP2004156724A - トランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造およびスラスト針状ころ軸受 - Google Patents

トランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造およびスラスト針状ころ軸受 Download PDF

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光介 尾林
Tetsuya Hayashi
林  哲也
Shinji Oishi
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Abstract

【課題】潤滑油の通油性の向上を図るとともに、針状ころの差動滑りを抑制し、強度耐久性を高めたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造およびスラスト針状ころ軸受を提供する。
【解決手段】本発明のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造は、ステータ102を挟んで互いに対面するインペラ101とタービン103とを有するトルクコンバータ100を備えたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造であって、ステータ102とインペラ101との間およびステータ102とタービン103との間の少なくともいずれかに、複列の針状ころ2a、2bを有するスラスト針状ころ軸受1を備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造およびスラスト針状ころ軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スラスト針状ころ軸受は、針状ころと保持器、および軌道輪とで構成され、針状ころと軌道輪とが線接触する構造であるため、軸受投影面積が小さい割に高負荷容量と高剛性が得られる利点を有している。したがって、希薄潤滑下や高速回転下での運転等、苛酷な使用条件で使用する軸受として好適で、自動車のオートマチックトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に使用されている。
【0003】
スラスト針状ころ軸受として、従来、潤滑油の流入性および流出性の少なくとも一方を向上させることにより、通過する単位時間当たりの潤滑油量の増大を図ったスラスト針状ころ軸受が以下の特許文献1(特開2002−70872号公報)に知られている。そのスラスト針状ころ軸受について図13を用いて説明する。
【0004】
図13に示すように、このスラスト針状ころ軸受50は、複数の針状ころ80と2枚の環状保持器60、70とからなり、この2枚の保持器60、70のそれぞれが径方向において、ころ長よりも長い複数の窓61、71を有し、これら複数の窓61、71に形成されたころ保持部64、74で複数の針状ころ80を上下方向に挟んで保持している。ここで、2枚の保持器60、70のころ保持部64、74の径方向長さlaはころ長さlよりも短くされている。また、2枚の保持器60、70のうちの少なくとも一方を折り曲げ加工することにより、ころ保持部64、74に対して径方向の外側部分および内側部分の、少なくとも一方の上下方向の厚さt1、t2が、ころ保持部64、74の上下方向の厚さt0よりも薄くされている。
【0005】
そして、2枚の保持器60、70は、外側板部62、72を互いに上下方向に重合させるとともに、内側板部63、73の最内端部67、77が互いに折り重なるように上下方向に折り曲げられて、内側板部63の最内端部67が加締められることにより固定されている。
【0006】
これにより、ころ保持部64、74に対して厚さを薄くした径方向の外側部分62、72および内側部分63、73の少なくとも一方側の潤滑油の流入性あるいは流出性が向上し、軸受を通過する単位時間当たりの潤滑油量を増加させることができる。さらに、保持器60、70によって潤滑油の通過が遮られにくくなるので潤滑油が滞留せず、油温の上昇を抑制することができ、軸受の耐久性を向上させることができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−70872号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
自動車メーカおよびオートトランスミッションメーカ各社において省エネルギ化の観点から、従来オイルに添加剤を入れて使用する場合がある。添加剤入りのオイルは、軸受への潤滑性能が通常のオイルよりも劣るため、図13に示す従来の単列ころ仕様のスラスト軸受では、以下の問題点が生じる。
【0009】
図13に示す従来のスラスト針状ころ軸受50では、針状ころ80と軌道輪とが線接触する構造であるため、針状ころ80と転がり線接触する軌道面は、軸受の回転中心から外径側に向かうほど周速度は大きくなる。このため、針状ころ80と軌道面との周速度差は、針状ころ80の両端面で最大となる。ころ外径に対してころ長さが長い針状ころほどその傾向が大きくなり、差動滑り(ころのスキュー)も大きくなる。この針状ころに差動滑りが発生することによって、油膜切れを起こし、金属接触となり、接触部が発熱し、表面損傷(スミアリング)や表面起点型の剥離が発生し易くなる。これは高回転になればなるほど顕著となる。また、その影響にて軸受寿命が短寿命となることが、しばしば認められる。
【0010】
また、スラスト針状ころ軸受には、保持器と軌道輪とが滑り接触する形式のものがある。その場合、保持器が潤滑流れを阻害し、針状ころと軌道輪との転がり接触部に潤滑油が流れにくくなる。特に針状ころの転走面への油の流入が必要であり、油量が少ない場合には針状ころと軌道輪との金属接触が発生し、早期の表面損傷が発生する場合がある。
【0011】
従来のスラスト針状ころ軸受50に用いられる箱形保持器60、70は、針状ころ80への潤滑流れを阻害するため、上述した早期の表面損傷が発生しやすい。また、2枚の保持器60、70を合わせて、その外周部を加締めているが、この加締め方法では2枚の保持器60、70が分離してしまうという問題もある。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、潤滑油の通油性の向上を図るとともに、針状ころの差動滑りを抑制し、強度耐久性を高めたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造およびスラスト針状ころ軸受を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の一の局面にしたがうトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造は、ステータを挟んで互いに対面するインペラとタービンとを有するトルクコンバータを備えたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造であって、ステータとインペラとの間およびステータとタービンとの間の少なくともいずれかに、複列の針状ころを有するスラスト針状ころ軸受を備えている。
【0014】
本発明の他の局面にしたがうトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造は、複数の歯車よりなるギア機構を備えたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造であって、歯車の回転により生じたスラスト荷重を受け、かつ複列の針状ころを有するスラスト針状ころ軸受を備えている。
【0015】
本発明の一および他の局面によれば、スラスト針状ころ軸受が複列の針状ころを有するため、1つの針状ころの径方向長さを単列の場合よりも短くすることができる。これにより、針状ころの差動滑りを抑制することができるため、油膜切れを防止でき、金属接触を防ぐことができる。よって、支持構造部での発熱も抑えることができ、高速回転が可能となり、表面損傷や表面起点型の剥離を防止して、軸受の耐久性を向上させることができる。また、差動滑りを抑制することができることから、支持構造は低トルクとなり、省燃費化を図ることができる。したがって、強度耐久性を高めたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を得ることができる。
【0016】
上記一および他の局面において好ましくは、スラスト針状ころ軸受は、複数の針状ころと2枚の環状の保持器とを備え、2枚の保持器のそれぞれが径方向において針状ころの長さよりも僅かに長い複数のポケットを有し、複数のポケットの各々に形成されたころ保持部にて2枚の保持器が前記針状ころを上下方向に挟んで保持することによりトランスミッション内にてスラストを受ける構成を有し、複数のポケットの各々に複列の針状ころが装着されている。
【0017】
これにより、複列のスラスト針状ころ軸受を有するトランスミッションを簡易な構成で実現することができる。
【0018】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、針状ころの端面形状は、JISに規定された記号Aの形状、記号Fの形状、または記号Aと記号Fとの組合わせの形状である。
【0019】
このように針状ころの端面形状は適宜選択することができる。
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、複列の針状ころのうち外径側の針状ころの長さは内径側の針状ころの長さ以上である。
【0020】
このように外径側の針状ころを内径側の針状ころよりも長くすれば、外径側の負荷容量を適宜所望の負荷容量に上げることができる。
【0021】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、ころ保持部の角部が滑らかにだらされている。
【0022】
これにより、針状ころの表面に形成された潤滑油膜を切ることなく、針状ころを安定して案内保持することができる。
【0023】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部の少なくともいずれかにて2枚の保持器の一方が他方に加締られて固定されている。
【0024】
このように加締めにより2枚の保持器を確実に固定することができるので、2枚の保持器が分離することにより針状ころが保持器から分離することも防止できる。また、加締めは施す箇所として、保持器の外径側と内径側とのいずれか一方または双方を適宜選択することができる。
【0025】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部の双方にて2枚の保持器は加締められており、加締めにより構成された加締部と針状ころの端部との間にはころ保持部よりも断面高さの低い平坦部が設けられている。
【0026】
このように2枚の保持器の内外径部を加締め、加締部と針状ころの端部との間にはころ保持部よりも断面高さの低い平坦部を設けたことにより、潤滑油の流出性だけでなく流入性も向上させることができる。したがって、軸受各部の焼付きを確実に防止することができるとともに、針状ころの端面と保持器のポケットとのドリリング摩耗を抑制することができる。また、保持器によって潤滑油の通過が遮られ難くなるため潤滑油が滞留し難くなり、油温の上昇を抑制することができる。したがって、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部双方を固定することによって得られる保持器の強度アップと相俟って軸受の耐久性を一層向上させることができる。
【0027】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部の少なくともいずれかにて2枚の保持器の一方がC字状に折り曲げられることにより他方に加締められている。
【0028】
このように加締めることにより、2枚の保持器の分離を防ぐことができる。
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部の少なくともいずれかにて2枚の保持器が溶接されている。
【0029】
このように溶接することにより、2枚の保持器を確実に固定できるとともに、組立て時におけるこれら保持器の変形を一層防止することができる。
【0030】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、針状ころの端面と接触する部分において2枚の保持器は互いに接するように重ね合せられている。
【0031】
これにより、針状ころの端面による保持器のポケットにおけるドリリング摩耗を抑えることができる。
【0032】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器はその径方向の最外端部および最内端部の双方で加締めにより固定されており、最外端部では2枚の保持器の一方が加締めのために折り曲げられており、最内端部では2枚の保持器の他方が加締めのために折り曲げられている。
【0033】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器はその径方向の最外端部および最内端部の双方で加締めにより固定されており、最外端部および最内端部の双方にて2枚の保持器の一方が加締めのために折り曲げられている。
【0034】
このように加締めのための折り曲げ部は、最外端部および最内端部の双方で同じ方向に折り曲げられても良く、また異なる方向に折り曲げられても良い。
【0035】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器は、周方向の全周にて加締められている。
【0036】
これにより、2枚の保持器を強固に一体化することができる。
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器は、周方向の複数箇所にて一部を加締められている。
【0037】
これにより、2枚の保持器の全周に加締め加工を施す場合よりも加締め加工を簡略化することができるとともに、加締め加工時に保持器変形への影響を防止することができる。好ましくは、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部における加締部を互いに周方向等間隔に、かつその位相をずらして形成すれば、一層保持器変形への影響を防止することができる。
【0038】
上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造において好ましくは、2枚の保持器の一方を他方に位置決めするとともにその一方に対して他方が位置ずれを生じないようにするための位置決め部を2枚の保持器の各々が有している。
【0039】
これにより、2枚の保持器の組立て時の位置決めが容易になるとともに、組立て後に2枚の保持器の一方が他方に対して位置ずれを起こすことが防止される。
【0040】
本発明の一の局面にしたがうトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造の製造方法は、上記本発明のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を製造する方法において、複数のポケットの各々に形成されたころ保持部にて2枚の保持器が針状ころを上下方向に挟んで保持する状態に組立て、2枚の保持器の一方を他方に加締めた後に、2枚の保持器および針状ころに浸炭焼入れおよび焼戻しを施すことを特徴とするものである。針状ころはあらかじめ焼入れ焼戻しを施されて良い。
【0041】
上記方法によれば、加締部のなましが不要であるため、安価で高強度(高硬度)で硬化層深さの深い保持器を製作することができる。
【0042】
本発明の他の局面にしたがうトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造の製造方法は、上記本発明のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を製造する方法において、2枚の保持器および針状ころの各々に焼入れおよび焼戻しを施した後に、複数のポケットの各々に形成されたころ保持部にて2枚の保持器が針状ころを上下方向に挟んで保持する状態に組立て、2枚の保持器の一方を他方に加締めることを特徴とするものである。
【0043】
上記方法によれば、2枚の保持器および針状ころの各々に異なる熱処理を施すことが可能であり、たとえば2枚の保持器の各々に浸炭焼入および焼戻し、軟窒化処理などを施すことができる。
【0044】
上記一および他の局面に従うトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造の製造方法において好ましくは、2枚の保持器の各々は、削り出し、またはプレス加工により形成される。
【0045】
このように2枚の保持器の各々は、削り出し、またはプレス加工により適宜形成することができる。
【0046】
本発明のスラスト針状ころ軸受は、上記のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に用いられることを特徴とするものである。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0048】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を示す概略断面図である。図1を参照して、トランスミッションとしてたとえばオートマティックトランスミッション(自動変速機)が示されている。オートマティックトランスミッションは、通常、トルクコンバータ100と、プラネタリーギア機構(図示せず)とで成り立っている。
【0049】
トルクコンバータ100は、インペラ101と、ステータ102と、タービン103とを主に有している。本実施の形態のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造は、たとえばインペラ101とステータ102との間、およびステータ102とタービン103との間に組み付けられたスラスト針状ころ軸受1である。
【0050】
このトルクコンバータ100においては、エンジンの出力軸に連結されるインペラ101と、トランスミッションの入力軸に連結されるタービン103とが互いに対向するように配置されている。また、ステータ102は、ケーシングに固定されたステータシャフトに一方向クラッチ104を介して取り付けられている。このステータ102は、それぞれ椀状に形成されたインペラブレード101aとタービンブレード103aとの間で還流する流体を、これらの内径側でタービン103側からインペラ101側へ戻す際に、流体の流れ方向を変えてインペラ101に順方向の回転力を付与し、伝達トルクを増幅するものである。
【0051】
インペラ101とステータ102との間のスラスト針状ころ軸受1は、針状ころ2と、2枚の保持器3、4と、軌道輪105a、105bとを有している。軌道輪105aはインペラハブ101bに組み付けられており、軌道輪105bはステータ102側に組み付けられている。
【0052】
ステータ102とタービン103との間のスラスト針状ころ軸受1は、針状ころ2と、2枚の保持器3、4と、軌道輪106a、106bとを有している。軌道輪106aはタービンハブ103bに組み付けられており、軌道輪106bはステータ102側に組み付けられている。
【0053】
上記のインペラ101とステータ102との間およびステータ102とタービン103との間に組み付けられるスラスト針状ころ軸受1の各々では、針状ころ2が複列の針状ころ2a、2bよりなっている。
【0054】
以下、このスラスト針状ころ軸受1の具体的な構成について説明する。
図2(a)は上記のスラスト針状ころ軸受を示す平面図、(b)は(a)のIIb−IIb線に沿った断面図、(c)は(b)の要部拡大図、そして(d)は(a)の要部拡大図、(e)は(c)のIIe−IIe線に沿った拡大断面図である。また、図3は上記のスラスト針状ころ軸受の一部を拡大して示す部分断面斜視図である。
【0055】
図2(a)〜(e)と図3とを参照して、このスラスト針状ころ軸受1は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器3、4とを有している。ここで、2枚の保持器3、4のそれぞれは、径方向において針状ころ2の長さLよりも長い矩形状の複数のポケット5、6を有し、たとえば冷間圧延鋼鈑(SPCC)からなる鋼鈑をプレス加工することにより形成されている。各ポケット5、6の両側縁には対向する方向に突出するころ保持部5a、6aが形成されており、これらころ保持部5a、6aにより針状ころ2が上下方向に挟まれて保持されている。なお、保持器3、4は、上記以外にもたとえば、SCM415等の帯鋼をプレスで絞り成形されても良く、また削り出しにより形成されても良い。
【0056】
針状ころ2は、外径側の針状ころ2aと内径側の針状ころ2bとで構成され、ポケット5、6内に複列で配置されている。複列で配置したことにより、各針状ころ2a、2bにおいて、外径側部分と内径側部分との公転周速差が小さくなり、軌道面(図示せず)との滑りが抑制されるので、接触部の発熱が少なく、表面損傷(スミアリング)を防止することができる。
【0057】
なお、ここでは複列の針状ころ2a、2bの長さL1、L2を同一としているが、使用条件によって内径≦外径、外径≦内径を選択することもできる。また外径側の針状ころ2aの長さを内径側の針状ころ2bの長さよりも長く、たとえば1.2倍の長さとすることにより、外径側の負荷容量を上げることが好ましい。
【0058】
図2(d)に示すように、ころ保持部5a、6aの径方向の長さLaを針状ころ2の長さLよりも短く形成することにより、ころ保持部5a、6aの両端に形成された凹部5b、6bを通って潤滑油が針状ころ2と保持器3、4との間を容易に通過することができる。
【0059】
また、図2(e)に示すようにころ保持部5a、6aの角部(F部)は、プレスでポケット5、6を打ち抜きする際にだらして形成するか、打抜き後、内縁部を面押し加工により角部を滑らかにだらしている。これにより、針状ころ2a、2bの表面に形成された潤滑油膜を切ることなく、針状ころ2a、2bを安定して案内保持することができる。なお、「だらす」とは、角部のエッジを滑らかなラウンド形状にすることを言う。
【0060】
2枚の保持器3、4のうち、上側保持器3のころ保持部5aの径方向外側は、図2(c)に示すように、ころ保持部5aの外端から折り曲げられた傾斜延出部3aと、この傾斜延出部3aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部3bとで構成されている。また、上側保持器3のころ保持部5aの径方向内側は、同じくころ保持部5aの内端から折り曲げられた傾斜延出部3cと、この傾斜延出部3cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部3dとで構成されている。
【0061】
また、上側保持器3と同一型でポケット抜きされた下側保持器4のころ保持部6aの径方向外側は、ころ保持部6aの外端から折り曲げられた傾斜延出部4aと、この傾斜延出部4aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部4bとで構成されている。また、下側保持器4のころ保持部6aの径方向内側は、同じくころ保持部6aの内端から折り曲げられた傾斜延出部4cと、この傾斜延出部4cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部4dとで構成されている。
【0062】
そして、2枚の保持器3、4の各外側板部3b、4bは互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、外側板部4bの最外端部が上側にC字状に折り曲げられることにより外側板部4bが外側板部3bに加締められて加締部7が構成されている。また、内側板部3d、4dも互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、内側板部3dの最内端部を下側にC字状に折り曲げられることにより内側板部3dが内側板部4dに加締められて加締部8が構成されている。これらの加締部7、8の各々は、2枚の保持器3、4の最外端部および最内端部のそれぞれの全周に設けられている。
【0063】
これら加締部7、8により、2枚の保持器3、4は内外端部を加締固定して強固に一体化されているため、運転中においても2枚の保持器3、4は分離することはない。また、外側板部3b、4bおよび内側板部3d、4dでは、針状ころ2の端面とポケット5、6との接触面積を広くとることができ、ドリリング摩耗を抑制することができる。
【0064】
2枚の保持器3、4を固定した状態では、径方向の外側部分の上下方向の厚さTおよび内側部分の上下方向の厚さTは、傾斜延出部3a、4aおよび3c、4cが存在することから、2枚の保持器3、4がなすころ保持部5a、6aの上下方向の厚さTよりも薄くなっている。つまり、加締部7、8と針状ころ2の端部との間にはころ保持部5a、6aよりも断面高さの低い平坦部(外側板部3b、4b、内側板部3d、4d)が設けられている
そして、以上の構成を有するスラスト針状ころ軸受1は、たとえば図4に示すように、ステータ側軌道輪106bの軌道面9aとタービン側軌道輪106aの軌道面10aとの間(またはインペラ側軌道輪の軌道面とステータ側軌道輪の軌道面との間)を針状ころ2が転動するように、上側保持器3の加締部8を案内面としてすきまばめされる。軌道輪106aが回転すると、保持器3、4もこの軌道輪106aとともに回転し、針状ころ2が軌道輪106aの軌道面10aと軌道輪106bの軌道面9aとの間を転動する。ここで、図示しない油圧供給源から油路を経由してスラスト針状ころ軸受1内に供給される。
【0065】
潤滑油は、たとえば矢印bで示すようにスラスト針状ころ軸受1の径方向内周側から給油され、その後、針状ころ2の周囲および保持器3、4で形成される空間内を矢印cのように通って、針状ころ2の側面と保持器3、4のころ保持部5a、6bとの間、針状ころ2の端面との間、および針状ころ2の側面と軌道面9a、10aとの間を潤滑し、軌道面10aと保持器4のころ保持部6aに対して径方向の外側部分との間、および軌道面9aと保持器3のころ保持部5aに対して径方向の外側部分との間を通って矢印dのように排出される。
【0066】
この潤滑油による各部の潤滑に際し、2枚の保持器3、4がなすころ保持部5a、6aに対して、径方向の外側部分、内側部分の上下方向の厚さT、Tが保持部5a、6aの上下方向の厚さTよりも薄く形成されているため(図2(c)参照)、軌道輪106aの軌道面10aと下側保持器4のころ保持部6aに対して径方向の内側部分との間の空間の断面積が従来に比べて大きくなり、潤滑油の流出性だけでなく流入性も向上する。したがって、軸受各部の焼付きを確実に防止することができるとともに、針状ころ2の端面と保持器3、4のポケット5、6とのドリリング摩耗を抑制することができる。また、保持器3、4によって潤滑油の通過が遮られ難くなるため潤滑油が滞留し難くなり、油温の上昇を抑制することができ、保持器の強度アップと相俟って軸受の耐久性を一層向上させることができる。
【0067】
次に上記のスラスト針状ころ軸受1の製造手順について詳細に説明する。
図5は、本発明の実施の形態1に係るスラスト針状ころ軸受の製造手順を示す図である。図5を参照して、2枚の保持器3、4と、焼入れ焼戻し済みまたは未焼入れの針状ころ2とがセットされる。これは、複数のポケット5、6の各々に形成されたころ保持部5a、6aにて2枚の保持器3、4が針状ころ2を上下方向に挟んで保持する状態に組立てることにより行なわれる(ステップS1a)。次に、外側板部4bの最外端部が上側にC字状に折り曲げられて加締部7が形成されるとともに、内側板部3dの最内端部が下側にC字状に折り曲げられて加締部8が形成されて、2枚の保持器3、4が一体に固定される(ステップS2a)。ここで、針状ころ2は、素材として、たとえば高炭素クロム軸受鋼の1種あるいは2種であるSUJ軸受鋼を使用されており、840℃の温度で30分間の油焼入れを施され、次いで180℃の温度で90分間の焼戻しを施されて表面硬さをビッカース硬度(Hv)で700〜750程度に設定されている。
【0068】
その後、針状ころ2と2枚の保持器3、4をセットした状態で熱処理(たとえば浸炭焼入れ焼戻しあるいは浸炭窒化処理後焼入れ焼戻し)が施されて(ステップS3a)、スラスト針状ころ軸受が製造される。この場合、浸炭処理は、たとえば850℃の温度で35分間浸炭し(RXガス雰囲気中)、油中に焼入れ、次いで165℃の温度で60分間焼戻すことにより行なわれる。また、浸炭窒化処理は、たとえば浸炭窒化雰囲気(RXガスに容積比で1〜3%のアンモニア添加)で、840〜850℃の温度で35分間保持して浸炭窒化した後、直ちに油中またはガス中に急冷することにより行なわれる。
【0069】
ここで、2枚の保持器3、4は、予め570〜580℃の温度で35分間の軟窒化処理を施されることにより強度を向上されても良い。また、針状ころ2には予め熱処理を施さなくても良いが、組み込みの前に予め熱処理、すなわちずぶ焼入れを施しておけば、製造工程がそれだけ増加することになるが、その一方で、その後実施される浸炭あるいは浸炭窒化処理によってさらなる強度向上を達成できるという利点がある。少なくとも2枚の保持器3、4および針状ころ2を別々に熱処理し、加締部を焼きなまししていた従来の方法に比べ製造工程は簡略化されたものとなる。
【0070】
なお、保持器3、4を軟窒化処理をすれば、図6に示すように保持器3、4と針状ころ2を別々に熱処理(たとえば浸炭焼入れ焼戻しあるいは浸炭窒化処理後焼入れ焼戻し)し(ステップS1b)、保持器3、4と針状ころ2とをセットし(ステップS2b)、その後に保持器3、4を加締めることもできる(ステップS3b)。
【0071】
前述した手順でスラスト針状ころ軸受1を製造することによって、下記に示すような具体的な特性を付与することができる。次に、これらの特性について詳細に説明する。
【0072】
まず針状ころ2には、その表層部に浸炭層あるいは浸炭窒化層が形成されているので、表層の硬度は従来品と比べて高くなっており、高硬度の異物を噛み込んでも圧痕が生じ難く、長寿命化に寄与することができる。また、浸炭窒化処理においては、窒素富化層が形成され、かつその残留オーステナイト量が20容積%以上と多く形成することができる。これは、軌道面9a、10aに高硬度の異物を噛み込むと、従来では圧痕周辺で応力集中源となるが、多量に存在する残留オーステナイトの塑性変形によってこうした応力集中が緩和され、高硬度の効果とともに長寿命化に寄与することができる。なお、窒素富化層は、具体的には厚みを0.1mm以上、表面硬さ750Hv以上とすることができる。さらに、内部硬さも表面硬さと同程度に高めることができ、針状ころ2全体の強度を向上させることができる。したがって、苛酷な条件、たとえば高荷重の条件で使用される場合であっても充分に負荷に耐えることができ、所望の寿命を満足することができる。
【0073】
保持器3、4の場合は、針状ころ2と同様、その表層部に浸炭層あるいは浸炭窒化層が形成され、少表面硬さを少なくとも400Hv、熱処理の条件によっては600Hv以上とすることができる。したがって、従来のものに比べ耐摩耗性を向上させることができる。
【0074】
(実施の形態2)
図7(a)は本発明の実施の形態2に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に採用されるスラスト針状ころ軸受を示す平面図、(b)は(a)のVII−O−VII線に沿った断面図、(c)は(a)の底面図、(d)は(b)のA部拡大図、(e)は(b)のB部拡大図である。本実施の形態の構成は前述した実施の形態1の構成と比較して保持器形状と加締方法において異なるのみである。なお実施の形態1と同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0075】
図7(a)〜(e)を参照して、このトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に採用されるスラスト針状ころ軸受11は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器13、14とを有している。2枚の保持器13、14のうち、上側保持器13のころ保持部15aの径方向外側は、図7(d)に示すように、ころ保持部15aの外端から折り曲げられた傾斜延出部13aと、この傾斜延出部13aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部13bとで構成されている。
【0076】
また、上側保持器13のころ保持部15aの径方向内側は、同じくころ保持部15aの内端から折り曲げられた傾斜延出部13cと、この傾斜延出部13cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部13dとで構成されている。
【0077】
また、上側保持器13と同一型でポケット抜きされた下側保持器14のころ保持部16aの径方向外側は、ころ保持部16aの外端から折り曲げられた傾斜延出部14aと、この傾斜延出部14aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部14bとで構成されている。また、上側保持器14のころ保持部16aの径方向内側は、同じくころ保持部16aの内端から折り曲げられた傾斜延出部14cと、この傾斜延出部14cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部14dとで構成されている。
【0078】
そして、2枚の保持器13、14は、図7(d)に示すように、外側板部13b、14bが互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、外側板部14bの最外端部の一部が上側にC字状に折り曲げられることにより外側板部14bが外側板部13bに部分的に加締められて部分加締部17が構成されている。一方、内側板部13d、14dは互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、内側板部13dの最内端部が下方向に折り曲げられている。
【0079】
また、図7(e)に示すように、外側板部13b、14bが互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、外側板部14bの最外端部が上方向に折り曲げられている。さらに、内側板部13d、14dは互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、内側板部13dの最内端部の一部が下側にC字状に折り曲げられることにより内側板部13dが内側板部14dに部分的に加締められて部分加締部18が構成されている。これら部分加締部17、18により、2枚の保持器13、14は内外端部を強固に一体化されるとともに、前述した第1の形態(図2)における全周加締に比べ、加締工程を格段に簡略化することができる。
【0080】
2枚の保持器13、14の位相合わせ用の位置決め部19は、たとえば、上側保持器13の外縁に形成された切欠き部(図示せず)と、下側保持器14の外縁に形成された突起部(図示せず)とにより構成され、この突起部と切欠き部とを係合させることにより加締加工等により両保持器13、14のポケット15、16のピッチがずれないようにしている。また、これらの部分加締部17、18は周縁の4箇所に、その位相を45°ずらして形成され、加締加工時、保持器変形への影響を防止している。なお、加締箇所は4箇所に限らず、強度上から2箇所以上(たとえば5〜8箇所)に等配されれば、加締加工時に保持器変形への影響が防止可能である。
【0081】
(実施の形態3)
図8(a)は本発明の実施の形態3に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に採用されるスラスト針状ころ軸受を示す平面図、(b)は(a)のVIII−O−VIII線に沿った断面図、(c)は(b)のC部拡大図、(d)は(b)のD部拡大図である。本実施の形態の構成は前述した実施の形態2の構成と比較して加締方向において異なるのみである。なお、実施の形態2と同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0082】
図8(a)〜(d)を参照して、このトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に採用されるスラスト針状ころ軸受11’は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器13’、14’とを有している。2枚の保持器13’、14’のうち、上側保持器13’のころ保持部15aの径方向外側は、図8(c)に示すように、ころ保持部15aの外端から折り曲げられた傾斜延出部13aと、この傾斜延出部13aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部13bとで構成されている。また、上側保持器13のころ保持部15aの径方向内側は、同じくころ保持部15aの内端から折り曲げられた傾斜延出部13cと、この傾斜延出部13cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部13d’とで構成されている。
【0083】
また、下側保持器14のころ保持部16aの径方向外側は、ころ保持部16aの外端から折り曲げられた傾斜延出部14aと、この傾斜延出部14aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部14bとで構成されている。また、上側保持器14のころ保持部16aの径方向内側は、同じくころ保持部16aの内端から折り曲げられた傾斜延出部14cと、この傾斜延出部14cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部14d’とで構成されている。
【0084】
そして、2枚の保持器13’、14’は、図8(c)に示すように、外側板部13b、14bは互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、外側板部14bの最外端部の一部が上側にC字状に折り曲げられることにより外側板部14bが外側板部13bに部分的に加締められて部分加締部17が構成されている。一方、内側板部13d’、14d’は互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、内側板部14d’の最内端部が上方向に折り曲げられている。
【0085】
また、図8(d)に示すように、内側板部13d’、14d’は互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、内側板部14d’の最内端部の一部が上側にC字状に折り曲げられることにより内側板部14d’が内側板部13d’に部分的に加締められて部分加締部18’が構成されている。一方、外側板部13b、14bは互いに上下方向に接するように重ね合わされるとともに、外側板部14bの最外端部が上方向に折り曲げられている。
【0086】
これら部分加締部17、18’により、2枚の保持器13’、14’は内外端部を強固に一体化されるとともに、前述した実施の形態2における部分加締と異なり、同一面に部分加締部17、18’が存在するため、加締加工のさらなる簡略化ができる。
【0087】
(実施の形態4)
図9(a)は本発明の実施の形態4に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に採用されるスラスト針状ころ軸受を示す平面図、(b)は(a)のIX−O−IX線に沿った断面図、(c)は(b)のE部拡大図である。本実施の形態の構成は前述した実施の形態1〜3の構成と比較して2枚の保持器の固定手段において異なるのみである。なお、実施の形態1〜3と同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0088】
図9(a)〜(c)を参照して、このトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に採用されるスラスト針状ころ軸受21は、複数の針状ころ2とこれら針状ころ2を周方向に所定ピッチで保持する2枚の環状の保持器23、24とを有している。2枚の保持器23、24のうち、上側保持器23のころ保持部25aの径方向外側は、図9(c)に示すように、ころ保持部25aの外端から折り曲げられた傾斜延出部23aと、この傾斜延出部23aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部23bとで構成されている。また、上側保持器23のころ保持部25aの径方向内側は、同じくころ保持部25aの内端から折り曲げられた傾斜延出部23cと、この傾斜延出部23cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部23dとで構成されている。
【0089】
また、下側保持器24のころ保持部26aの径方向外側は、ころ保持部26aの外端から折り曲げられた傾斜延出部24aと、この傾斜延出部24aの下端から径方向に向けて折り曲げられた外側板部24bとで構成されている。また、下側保持器24のころ保持部26aの径方向内側は、同じくころ保持部26aの内端から折り曲げられた傾斜延出部24cと、この傾斜延出部24cの下端から径方向に向けて折り曲げられた内側板部24dとで構成されている。
【0090】
そして、2枚の保持器23、24は、図9(c)に示すように、外側板部23b、24bは互いに上下方向に接して重ね合わされるとともに、外側板部24bの最外端部が上方向に折り曲げられている。一方、内側板部23d、24dは互いに上下方向に接して重ね合わされるとともに、内側板部24dの最内端部が上方向に折り曲げられている。なお、内側板部23dの最内端部は下方向に折り曲げられても良い。本実施の形態では、2枚の保持器23、24を図9(a)に示すように、それぞれの外周部と内周部とがスポット溶接部27、28で一体に固定されている。これらの溶接部27、28は周方向等配に4箇所、互いに位相を45°ずらして設けられている。これにより、溶接による保持器変形への影響が防止されている。なお、スポット溶接箇所は4箇所に限らず、強度上から2箇所以上(たとえば5〜8箇所)に等配されれば、溶接による保持器変形への影響が防止可能である。
【0091】
2枚の保持器23、24の位相合わせ用の位置決め部29は、上側保持器23の外縁に形成された突起部29aと、下側保持器24の外縁に形成された切欠き部29bとにより構成され、この突起部29aと切欠き部29bとを係合させることにより2枚の保持器23、24のポケット25、26の位相がずれないようにしている。なお、この位置決め部29はこうした構成に限らず、たとえば、下側保持器24の外縁部の一部を加締、上側保持器23に係合させて固定する所謂ステ−キング方式や、ピンと孔による係合方式であっても良い。
【0092】
(実施の形態5)
上記実施の形態1においては、トランスミッションのトルクコンバータ部におけるスラスト荷重を受ける支持構造について説明したが、トランスミッションのギア機構部におけるスラスト荷重を受けるスラスト針状ころ軸受として上記実施の形態1〜4のスラスト針状ころ軸受を用いることができる。以下、トランスミッションのギア機構部においてスラスト荷重を受ける支持構造に、実施の形態1に採用したスラスト針状ころ軸受を適用した場合を例に挙げて説明する。
【0093】
図10は、本発明の実施の形態5におけるトランスミッションのギア機構にてスラスト荷重を受ける支持構造を示す概略断面図である。また、図11は、図10の領域Pを拡大して示す概略断面図である。
【0094】
図10と図11とを参照して、軸201はメインシャフトであり、ケース202内に前後の軸受203で回転自在に支持されている。軸201の外周には、シンクロハブ204が設けられ、その片側に隣接してアイドルギヤ205が転がり軸受208を介して回転自在に設けられている。アイドルギヤ205は、3速メインギヤとなるものであり、シンクロハブ204側にクラッチギヤ205aを有している。3速メインギヤとなるアイドルギヤ205の右方における軸201の外周には、拡径部209が形成されており、この拡径部209の右側には、その右側段面209aに接して別のアイドルギヤ207が転がり軸受を介して軸201に回転自在に設けられている。このアイドルギヤ207は、別のシンクロハブに係脱する2速メインギヤとなるものである。
【0095】
軸211はカウンターシャフトであり、上記軸201と平行にケース202内に軸受213等の軸受で回転自在に支持されている。この軸211には軸201側の上記アイドルギヤ205、207に噛み合うギヤ215、217が各々固定状態に設けられている。
【0096】
3速メインギヤとなるアイドルギヤ205の幅面と、メインシャフトとなる軸201の拡径部209の左側段面209bとの間には、アイドルギヤ205と径が同じで歯数が若干異なるシザーズギヤ(すなわち介在用のギヤ)218が、アイドルギヤ205の幅面に接して軸201に回転自在に設けられている。これらアイドルギヤ205およびシザーズギヤ218は、カウンターシャフトである軸211の同じギヤ215に噛み合う。なお、シザーズギヤ218は、アイドルギヤ205と同じギヤ215に噛み合い可能なものであれば良いが、本実施の形態では、ピッチ円、歯先円、および歯元円のいずれの径もアイドルギヤ205と同じ径としてある。シザーズギヤ218とアイドルギヤ205の歯数の違いは、一枚以上とすることが好ましい。上記シザーズギヤ218と上記軸拡径部209の左側段面209bとの間には支持構造としてスラスト針状ころ軸受1が介在させてある。
【0097】
また、このスラスト針状ころ軸受1は、実施の形態1と同様、針状ころ2と、2枚の保持器3、4と、軌道輪220、221とを有している。このスラスト針状ころ軸受1の上記シザーズギヤ218に接するギヤ側軌道輪220は軸201に対して回転自在とされており、軸拡径部209の左側段面209bに接する軌道輪221は軸201にキー等で固定される場合が多い。
【0098】
このスラスト針状ころ軸受1では、針状ころ2が複列の針状ころ2a、2bよりなっている。
【0099】
この構成によると、シンクロハブ204がアイドルギヤ205のクラッチギヤ205aに噛み合うシフト状態のとき、軸201とアイドルギヤ205は同期回転するが、シザーズギヤ218の歯数はアイドルギヤ205と若干異ならせてあるので、軸201とシザーズギヤ218とは相対回転することになる。その結果、スラスト針状ころ軸受1におけるギヤ側軌道輪220と軸固定側軌道輪221との間に相対回転が生じ、針状ころ2も自転・公転することになる。
【0100】
なお、上記においてはトランスミッションのギア機構部に実施の形態1のスラスト針状ころ軸受を用いた場合について説明したが、実施の形態2〜4のスラスト針状ころ軸受を用いられてもよい。
【0101】
また、上記の実施の形態1〜5において、針状ころ2a、2bは、図12(a)に示すようにJIS(Japanese Industrial Standards)に規定された記号Aの端面形状(丸面形)、または図12(b)に示すようにJISに規定された記号Fの端面形状(平面形)、または記号Aと記号Fとの組合わせの端面形状を有していることが好ましい。
【0102】
また、上記の実施の形態においては、オートマティックトランスミッションの場合について説明したが、本発明は広くトランスミッション全般に用いられるスラスト支持構造に適用され、特にトランスミッションの添加剤入りのオイル(潤滑油)中で使用されるスラスト支持構造に適用され得る。
【0103】
また、スラスト荷重を受ける支持構造をタービンとステータとの間、およびステータとインペラとの間に組み込んだ場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これ以外のトランスミッション内でスラストを受ける部分に適用することもできる。
【0104】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0105】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造によれば、スラスト針状ころ軸受が複列の針状ころを有するため、1つの針状ころの径方向長さを単列の場合よりも短くすることができる。これにより、針状ころの差動滑りを抑制することができるため、油膜切れを防止でき、金属接触を防ぐことができる。よって、支持構造部での発熱も抑えることができ、高速回転が可能となり、表面損傷や表面起点型の剥離を防止して、軸受の耐久性を向上させることができる。また、差動滑りを抑制することができることから、支持構造は低トルクとなり、省燃費化を図ることができる。したがって、強度耐久性を高めたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を得ることができる。
【0106】
また、2枚の保持器の内外径部を加締め、加締部と針状ころの端部との間にはころ保持部よりも断面高さの低い平坦部を設けたことにより、潤滑油の流出性だけでなく流入性も向上させることができる。したがって、軸受各部の焼付きを確実に防止することができるとともに、針状ころの端面と保持器のポケットとのドリリング摩耗を抑制することができる。また、保持器によって潤滑油の通過が遮られ難くなるため潤滑油が滞留し難くなり、油温の上昇を抑制することができる。したがって、2枚の保持器の径方向の最外端部および最内端部双方を固定することによって得られる保持器の強度アップと相俟ってトランスミッションの耐久性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造であるスラスト針状ころ軸受を示す平面図(a)、(a)のIIb−IIb線に沿った断面図(b)、(b)の要部拡大図(c)、(a)の要部拡大図(d)、(c)のIIe−IIe線に沿った拡大断面図(e)である。
【図3】図2に示すスラスト針状ころ軸受の一部を拡大して示す部分断面斜視図である。
【図4】図1のスラスト針状ころ軸受付近を拡大して示す図である。
【図5】図2〜図4に示すスラスト針状ころ軸受の製造手順を示す図である。
【図6】図2〜図4に示すスラスト針状ころ軸受の別の製造手順を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を示す平面図(a)、(a)のVII−O−VII線に沿った断面図(b)、(a)の底面図(c)、(b)のA部拡大図(d)、(b)のB部拡大図(e)である。
【図8】本発明の実施の形態3に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を示す平面図(a)、(a)のVIII−O−VIII線に沿った断面図(b)、(b)のC部拡大図(c)、(b)のD部拡大図(d)である。
【図9】本発明の実施の形態4に係るトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造を示す平面図(a)、(a)のIX−O−IX線に沿った断面図(b)、(b)のE部拡大図(c)である。
【図10】本発明の実施の形態5におけるトランスミッションのギア機構でスラスト荷重を受ける支持構造を示す概略断面図である。
【図11】図10の領域Pを拡大して示す概略断面図である。
【図12】針状ころの端面の形状を説明するための図である。
【図13】従来のスラスト針状ころ軸受を部分的に示す平面図(a)、(a)のXIb−XIb線に沿った断面図(b)、(b)のXIc−XIc線に沿った断面図(c)である。
【符号の説明】
1,11,11’,21 スラスト針状ころ軸受、2 針状ころ、2a 外径側針状ころ、2b 内径側針状ころ、3,13,13’,23 上側保持器、3a,13a,23a 傾斜延出部、3b,13b,23b 外側板部、3c,13c,23c 傾斜延出部、3d,13d,13d’,23d 内側板部、4a,14a,24a 傾斜延出部、4b,14b,24b 外側板部、4c,14c,24c 傾斜延出部、4d,14d,14d’,24d 内側板部、4,14,14’,24 下側保持器、5,15,25 ポケット、5a,15a,25a ころ保持部、5b,6b 凹部、6,16,26 ポケット、6a,16a,26a ころ保持部、7,8 加締部、17,18,18’ 部分加締部、9,10 軌道輪、9a、10a 軌道面、19,29 位置決め部、29a 突起部、29b 切欠き部、100 トルクコンバータ、101 インペラ、101b インペラハブ、101a インペラブレード、102 ステータ、103 タービン、103b タービンハブ、103a タービンブレード、104一方向クラッチ、105a,105b,106a,106b 軌道輪、201軸、202 ケース、203,208,213 軸受、204 シンクロハブ、205,207 アイドルギヤ、205a クラッチギヤ、209 軸拡径部、209a 右側段面、209b 左側段面、211 軸、215 ギヤ、218 シザーズギヤ、220,221 軌道輪。

Claims (6)

  1. ステータを挟んで互いに対面するインペラとタービンとを有するトルクコンバータを備えたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造であって、
    前記ステータと前記インペラとの間および前記ステータと前記タービンとの間の少なくともいずれかに、複列の針状ころを有するスラスト針状ころ軸受を備えた、トランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造。
  2. 複数の歯車よりなるギア機構を備えたトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造であって、
    前記歯車の回転により生じたスラスト荷重を受け、かつ複列の針状ころを有するスラスト針状ころ軸受を備えた、トランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造。
  3. 前記スラスト針状ころ軸受は、複数の針状ころと2枚の環状の保持器とを備え、前記2枚の保持器のそれぞれが径方向において前記針状ころの長さよりも僅かに長い複数のポケットを有し、前記複数のポケットの各々に形成されたころ保持部にて前記2枚の保持器が前記針状ころを上下方向に挟んで保持する構成を有し、かつ前記複数のポケットの各々に複列の針状ころが装着されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造。
  4. 前記針状ころの端面形状は、JISに規定された記号Aの形状、記号Fの形状、または記号Aと記号Fとの組合わせの形状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造。
  5. 前記複列の針状ころのうち外径側の針状ころの長さは内径側の針状ころの長さ以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のトランスミッションのスラスト荷重を受ける支持構造に用いられることを特徴とする、スラスト針状ころ軸受。
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