JP3922937B2 - 厚み計測方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚み計測方法及び装置に関し、更に詳しくは、高精度でシート状部材の厚みを計測できるようにした厚み計測方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ゴムシートの厚みを計測する方法として、従来、非接触式のエアセンサを用いた技術が提案されている。この方法は、基準ロールに沿って流れるゴムシートの厚さをエアセンサにより検出する一方、基準ロールの偏芯を渦電流センサで検出し、その偏芯量に応じてエアセンサで検出されたゴムシートの厚さを補正することにより、厚み計測を行うようにしている。
【0003】
しかしながら、このようなエアセンサを用いた方法では、ゴムシートが加硫品の場合、基準ロールに完全に沿わないため、搬送中のゴムシートと基準ロールとの間に隙間が生じ、その隙間が計測誤差になって計測精度の低下を招くという問題があった。
【0004】
また、エアセンサは、ゴムシート表面からの反射エアを検出して厚みを計測するため、その反射エア圧を所定圧以上確保する必要上、エアセンサのノズルを搬送されるゴムシートの近傍に配置する必要がある。その結果、ゴムシートに突起物が存在するとそれに追従できず、接触してノズルが外れ、計測が中断されるという問題があった。
【0005】
他方、搬送されるゴムシートの厚みをレーザ変位センサにより計測するようにした技術が提案されている。ゴムシートの上下に離間して配置した両レーザ変位センサによりゴムシートの厚みを計測するため、上述した隙間による計測誤差の問題や、更には突起物に起因する問題も解決している。
【0006】
しかしながら、レーザ変位センサは、周囲の温度変化による影響を受け易いため、その温度変化に起因する計測誤差が発生する。また、両レーザ変位センサをゴムシートを横断する方向に延設した対向するフレームに沿って同期移動させる際に、フレームの撓みや両レーザ変位センサの同期ずれなどによっても計測誤差が発生するため、高い精度、例えば誤差が±20μmの精度を要求されるような計測には使用できないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、レーザ変位センサを用いた厚み計測方法及び装置において、高い精度でシート状部材の厚み計測が可能な厚み計測方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の厚み計測方法は、搬送される未加硫ゴムまたは加硫ゴムからなるシート状部材の厚さを該シート状部材を横断する方向に延設した対向するフレームに取り付けた一組のレーザ変位センサを該フレームに沿って同期移動させながら計測する厚み計測方法において、前記一組のレーザ変位センサにより検出された値に、前記一組のレーザ変位センサの直線スパン補正、前記一組のレーザ変位センサの温度ドリフト補正、前記フレームの撓み補正、及び前記一組のレーザ変位センサが同期移動する際に生じる同期ずれ補正を加えて、前記シート状部材の厚さを算出するようにし、前記温度ドリフト補正は、前記一組のレーザ変位センサ間の所定の定位置に設置された厚さの異なる階段状の基準プレートを、該一組のレーザ変位センサを移動させることにより定ピッチ送りして計測し、検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定されたドリフト適正値とずれている場合には前記検出値を該ドリフト適正値となるように補正した温度ドリフト補正式を使用し、該温度ドリフト補正式の設定は、前記一組の変位センサでシート部材を幅方向に1往復して厚みを計測する都度行ない、前記直線スパン補正、前記撓み補正および前記同期ずれ補正のそれぞれに用いる補正式の設定は、シート部材を厚み測定装置から外した状態で行ない、かつ該撓み補正に用いる撓み補正式の設定に続けて該同期ずれ補正に用いる同期ずれ補正式の設定を行なうことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の厚み計測装置は、搬送される未加硫ゴムまたは加硫ゴムからなるシート状部材の厚さを該シート状部材を横断する方向に延設した対向するフレームに取り付けた一組のレーザ変位センサを該フレームに沿って同期移動させながら計測する厚み計測装置において、前記一組のレーザ変位センサをコンピュータに接続し、該コンピュータを、前記一組のレーザ変位センサにより検出された値に、前記一組のレーザ変位センサの直線スパン補正、前記一組のレーザ変位センサの温度ドリフト補正、前記フレームの撓み補正、及び前記一組のレーザ変位センサが同期移動する際に生じる同期ずれ補正を加えて、前記シート状部材の厚さを算出するように構成し、前記温度ドリフト補正は、前記一組のレーザ変位センサ間の所定の定位置に設置された厚さの異なる階段状の基準プレートを、該一組のレーザ変位センサを移動させることにより定ピッチ送りして計測し、検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定されたドリフト適正値とずれている場合には前記検出値を該ドリフト適正値となるように補正した温度ドリフト補正式を使用し、該温度ドリフト補正式の設定を、前記一組の変位センサでシート部材を幅方向に1往復して厚みを計測する都度行ない、前記直線スパン補正、前記撓み補正および前記同期ずれ補正のそれぞれに用いる補正式の設定を、シート部材を厚み測定装置から外した状態で行ない、かつ該撓み補正に用いる撓み補正式の設定に続けて該同期ずれ補正に用いる同期ずれ補正式の設定を行なう構成にしたことを特徴とする。
【0010】
このようにレーザ変位センサの直線スパン補正と温度ドリフト補正、及びフレームの撓み補正とレーザ変位センサ移動時の同期ずれ補正を加えて、レーザ変位センサにより検出された値を補正するので、従来問題となった周囲の温度変化やフレームの撓み、同期ずれに起因して発生する計測誤差を効果的に改善することが可能になる。その結果、高い精度でシート状部材の厚み計測を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の厚み計測装置の一例を示し、1,2は搬送されるシート状部材S(図2参照)の厚みを計測するための一組のレーザ変位センサ、3はレーザ変位センサ1,2で検出した値を入力するコンピュータユニットである。
【0013】
レーザ変位センサ1,2は、搬送されるシート状部材Sに照射したレーザ光の反射をCCD(電荷結合素子)で受光し、それを電圧信号に変換して出力するようになっており、図2に示すように、ガイドローラー4A,4Bを介して水平に搬送されるシート状部材Sの上下に対向して配設されている。
【0014】
シート状部材Sの幅方向に沿って延在する上下のフレーム5A,5Bが対向して設置され、そのフレーム5A,5Bに上下のレーザ変位センサ1,2がそれぞれ取り付けられている。レーザ変位センサ1,2は、サーボモータ6の駆動により、フレーム5A,5Bに沿って同期して往復移動可能にしてある。
【0015】
コンピュータユニット3は、レーザ変位センサ1,2で検出した値を補正して厚みを算出するコンピュータ(パネルコンピュータ)7と、このコンピュータ7にそれぞれ接続された、A/Dコンバータ8、D/Aコンバータ9、カウンターポート10、パラレルI/Oポート11、シリアルI/Oポート12、FDDユニット13、パラレルインターフェース14とを備えている。
【0016】
レーザ変位センサ1,2がアンプユニット15を介してA/Dコンバータ8に接続され、レーザ変位センサ1,2で検出された値がこのA/Dコンバータ8を介してコンピュータ7に入力されるようになっている。
【0017】
D/Aコンバータ9とサーボモータ6がモータコントローラ16を介して接続されている。フレーム5A,5Bにそれぞれ取り付けられたエンコーダ17A,17Bとカウンターポート10が接続され、エンコーダ17A,17Bからのパルス信号によりフレーム5A,5Bに沿って移動するレーザ変位センサ1,2の位置を検出できるようにしている。
【0018】
パラレルI/Oポート11に厚み計測装置を操作する操作スイッチ類18が、シリアルI/Oポート12に測定対象物のデータを読み取るバーコード19が、FDDユニット13に計測された厚みをフレキシブルディスクに保存するためのフレキシブルディスクドライブ20が、そしてパラレルインターフェース14に計測された厚みを印字としてアウトプットするためのプリンター21が接続されている。
【0019】
コンピュータ7は、レーザ変位センサ1,2により検出された値に、レーザ変位センサ1,2の直線スパン補正、レーザ変位センサ1,2の温度ドリフト補正、フレーム5A,5Bの撓み補正、及びレーザ変位センサ1,2移動時の同期ずれ補正を加えて、シート状部材Sの厚さを算出する構成になっている。
【0020】
直線スパン補正は、周囲の温度変化の影響で、レーザ変位センサ1,2からシート状部材Sまでの直線距離(スパン)が変わった際に生じる誤差を補正するものである。この直線スパン補正の設定は、シート状部材Sを厚み計測装置から外した状態で、コンピュータ7を直線スパン補正設定モードにして行われる。図4(a)に示すように、マイクロメータ30に取り付けた補正プレート31が用いられ、この補正プレート31は厚さが一定(例えば1mm)でレーザ変位センサ1,2間に水平(レーザ光が直交)にセットされる。
【0021】
マイクロメータ30を回転させ、補正プレート31をレーザ変位センサ1,2間の中央から上下所定の範囲(例えば、上下それぞれ15mmの範囲)で、一方のレーザ変位センサ1側から他方のレーザ変位センサ2側に所定の距離(例えば1mm)毎移動させ、その時レーザ変位センサ1,2により検出された検出値をコンピュータ7に取り込む。
【0022】
図4(b)のグラフ図に、コンピュータ7に入力された検出値の一例(上下15mmの範囲の場合)を点線で示す。横軸は補正プレート31の移動方向距離L1、縦軸はレーザ変位センサ1,2からの電圧信号の電圧差V1である。移動方向距離L1における0は、レーザ変位センサ1,2間の中央位置を示し、+は中央位置より上側、−は中央位置より下側である。実線は周囲の温度変化の影響がない場合の理想値(スパン適正値)を示し、このデータは予めコンピュータ7に入力されている。
【0023】
コンピュータ7内で検出値と予め設定されたスパン適正値とが比較され、図4(b)に示すようにずれている場合には、検出値をスパン適正値となるように補正するスパン補正式を求め、不図示のメモリに保存する。以後の計測では、ここで得られたスパン補正式が更新するまでシート状部材Sの厚みを算出する時に用いられる。この直線スパン補正は、次に述べるレーザ変位センサ1,2の温度ドリフトの影響よりも誤差への影響が小さいため、年に1回程度行うのがよい。
【0024】
温度ドリフト補正は、周囲の温度変化の影響により、レーザ変位センサ1,2自体の温度が変化し、それにより検出した値に生じる誤差を補正するものである。この温度ドリフト補正の設定は、コンピュータ7を温度ドリフト補正設定モード(この装置では、後述する理由でシート状部材の厚み計測モード時に温度ドリフト補正設定モードもオンするようになっている)にして行われ、その際に図5(a)に示すように、厚さの異なる階段状の基準プレート40が使用される。
【0025】
図示する基準プレート40は、階段状に変化する厚さが6段階に変化し、例えば、図の左から右に1mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mmの6段階とすることができる。基準プレート40は温度変化の影響を受け難い(膨張収縮し難い)ステンレス材から構成され、図1に示すように、フレーム5A,5B間の一方の端部中央に設置され、レーザ変位センサ1,2間の中央に位置するようにしている。
【0026】
レーザ変位センサ1,2を移動させて基準プレート40の厚さを定ピッチ送りして計測し、検出された検出値をコンピュータ7に取り込む。図5(b)のグラフ図に、コンピュータ7に入力された検出値の一例を点線で示す。横軸は図示する基準プレート40の左端からのレーザ変位センサ1,2の移動方向距離L2、縦軸はレーザ変位センサ1,2からの電圧信号の電圧差V2である。実線は周囲の温度変化の影響がない場合の理想値(ドリフト適正値)を示し、このデータは予めコンピュータ7に入力されている。
【0027】
コンピュータ7内で検出値と予め設定されたドリフト適正値とが比較され、図5(b)に示すようにずれている場合には、検出値をドリフト適正値となるように補正する温度ドリフト補正式を求め、保存する。以後の計測では、ここで得られた温度ドリフト補正式が用いられる。この温度ドリフト補正は、計測誤差で最も大きな部分を占めるため、レーザ変位センサ1,2でシート状部材Sを幅方向に1往復して厚みを計測する都度行い、常に最新の温度ドリフト補正式に更新し、それを使用して厚みを計測するのが好ましい。
【0028】
撓み補正は、レーザ変位センサ1,2を支持するフレーム5A,5Bが撓み、その影響で生じる誤差を補正するものである。この撓み補正の設定は、シート状部材Sを厚み計測装置から外した状態でコンピュータ7を撓み補正設定モードにして行う。図6(a)に示すように、撓み補正プレート51を有する撓み補正治具50が使用され、下側のレーザ変位センサ2に取り付けられる。
【0029】
撓み補正プレート51は、厚さが一定でレーザ変位センサ1,2間の中央位置に水平(レーザ光が直交)となるように配置される。なお、撓み補正治具50は、下側のレーザ変位センサ2に代えて、上側のレーザ変位センサ1に取り付けることも可能であり、いずれか一方のレーザ変位センサに取り付ければよい。
【0030】
レーザ変位センサ1,2をフレーム5A,5Bに沿って有効幅(シート状部材Sが搬送される部分)だけ同期移動させた時にレーザ変位センサ1,2によりそれぞれ検出された検出値をコンピュータ7に取り込む。
【0031】
図6(b)のグラフ図に、コンピュータ7に入力された検出値の一例を点線で示す。横軸はフレーム5A,5Bの長手方向距離L3、縦軸はレーザ変位センサ1,2からの電圧信号の電圧差V3である。長手方向距離L3における0は、フレーム5A,5Bの有効幅の中央位置を示す。撓みが存在すると、レーザ変位センサ1から撓み補正プレート51まの距離が変化し、それにより電圧差が変化する。実線は撓みがない場合の理想値(撓み適正値)を示し、このデータは予めコンピュータ7に入力されている。
【0032】
コンピュータ7内で検出値と予め設定された撓み適正値とが比較され、図6(b)に示すようにずれている(撓みが存在する)場合には、検出値を撓み適正値となるように補正する撓み補正式を求め、保存する。以後の計測では、ここで得られた撓み補正式が更新されるまで用いられる。この撓み補正は、周辺の雰囲気温度が安定した状態で、3〜5回程度行うのがよい。
【0033】
同期ずれ補正は、同期移動するレーザ変位センサ1,2に同期ずれが発生し、その影響で生じる誤差を補正するものである。この同期ずれ補正の設定は、シート状部材Sを厚み計測装置から外した状態でコンピュータ7を同期ずれ補正設定モードにして行われる。図7(a)に示すように、ずれ補正プレート61を有する同期ずれ補正治具60が使用され、下側のレーザ変位センサ2に取り付けられる。
【0034】
ずれ補正プレート61は、非取付側のレーザ変位センサ1のレーザ光が当たる面61aが水平方向に対して傾いた傾斜面に形成され、レーザ変位センサ1,2間に配置される。なお、この同期ずれ補正治具60も、上記撓み補正治具50と同様に、下側のレーザ変位センサ2に代えて、上側のレーザ変位センサ1に取り付けてもよく、いずれか一方のレーザ変位センサに取り付けることができる。
【0035】
レーザ変位センサ1,2をフレーム5A,5Bに沿って有効幅(シート状部材Sが搬送される部分)だけ同期移動させた時にレーザ変位センサ1,2によりそれぞれ検出された検出値をコンピュータ7に取り込む。
【0036】
図7(b)のグラフ図に、コンピュータ7に入力された検出値の一例を点線で示す。横軸及び縦軸は上記撓み補正の場合と同様である。同期ずれが発生していると、レーザ変位センサ1のレーザ光がずれ補正プレート61の傾斜した面61aに当たる位置がずれ、それにより電圧差が変化する。実線は同期ずれがない場合の理想値(同期ずれ適正値)を示し、このデータは予めコンピュータ7に入力されている。
【0037】
コンピュータ7内で検出値と予め設定された同期ずれ適正値とが比較され、図7(b)に示すようにずれている(同期ずれが存在する)場合には、検出値を同期ずれ適正値となるように補正する同期ずれ補正式を求め、保存する。以後の計測では、ここで得られた同期ずれ補正式が用いられる。この同期ずれ補正の設定は、上述した撓み補正の設定に続けて行うのがよい。
【0038】
上述した装置によれば、図2,3に示すように、レーザ変位センサ1,2がレーザ光をシート状部材Sの表裏両面に照射しながら、フレーム5A,5Bに沿って往復移動する一方、反射したレーザ光を検出してその値を電圧信号に変換してコンピュータ7に入力し、そこでシート状部材Sの厚みを算出する。その際に算出されるシート状部材Sの厚みは、レーザ変位センサ1,2の直線スパン補正と温度ドリフト補正、及びフレーム5A,5Bの撓み補正と、レーザ変位センサ1,2移動時の同期ずれ補正が加えられて補正される。従って、得られるシート状部材Sの厚みの値は、周囲の温度変化や、フレームの撓み、同期ずれの影響による計測誤差の発生が抑制され、極めて精度の高いものとなる。
【0039】
本発明において、計測精度を一層高めるため、図5(a)に示すように、基準プレート40に温度センサ45を設置するのが好ましい。その場合、この温度センサ45はアンプユニット等を介してコンピュータ7に接続され、コンピュータ7は温度センサ45からの信号に基づいて基準プレート40の熱膨張による影響を温度ドリフト補正式から排除するようにプログラムする。即ち、基準プレート40の温度に応じた熱膨張係数を加味した温度ドリフト補正式を得られるようにするのである。これにより、基準プレート40に起因する誤差の発生を防ぎ、計測精度を更に向上することができる。
【0040】
また、この厚み計測装置で得られたシート状部材Sの厚み情報を、シート状部材Sの製造工程にフィードバックし、シート状部材Sの厚み出しをするロール間の隙間を調整するのに用いると、より精度の高いシート状部材Sを製造するのに大きく寄与する。
【0041】
本発明は、搬送しながら厚みを計測するようにしたシート状部材であれば、いずれのシート状部材にも好適に用いることができるが、特に未加硫あるいは加硫後のゴムシートの厚みを計測するのに好ましく使用することができる。
【0042】
【発明の効果】
上述したように本発明は、レーザ変位センサの直線スパン補正と温度ドリフト補正、更にフレームの撓み補正とレーザ変位センサ移動時の同期ずれ補正をレーザ変位センサにより検出された値に加えて、シート状部材の厚さを算出するようにしたので、レーザ変位センサを用いた厚み計測方法及び装置において、シート状部材の厚みを高い精度で計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚み計測装置の一例を示す説明図である。
【図2】レーザ変位センサ間で搬送されるシート状部材の搬送状態を示す説明図である。
【図3】レーザ変位センサの往復移動によりスキャンされるシート状部材の説明図である。
【図4】(a)は直線スパン補正設定の説明図、(b)は直線スパン補正設定工程で得られたデータの一例をスパン適正値と共に示すグラフ図である。
【図5】(a)は温度ドリフト補正設定の説明図、(b)は温度ドリフト補正設定工程で得られたデータの一例をドリフト適正値と共に示すグラフ図である。
【図6】(a)は撓み補正設定の説明図、(b)は撓み補正設定工程で得られたデータの一例を撓み適正値と共に示すグラフ図である。
【図7】(a)は同期ずれ補正設定の説明図、(b)は同期ずれ補正設定工程で得られたデータの一例を同期ずれ適正値と共に示すグラフ図である。
【符号の説明】
1,2 レーザ変位センサ 3 コンピュータユニット
5A,5B フレーム 7 コンピュータ
31 補正プレート 40 基準プレート
45 温度センサ 50 撓み補正治具
51 撓み補正プレート 60 同期ずれ補正治具
61 ずれ補正プレート 61a 面
S シート状部材

Claims (9)

  1. 搬送される未加硫ゴムまたは加硫ゴムからなるシート状部材の厚さを該シート状部材を横断する方向に延設した対向するフレームに取り付けた一組のレーザ変位センサを該フレームに沿って同期移動させながら計測する厚み計測方法において、前記一組のレーザ変位センサにより検出された値に、前記一組のレーザ変位センサの直線スパン補正、前記一組のレーザ変位センサの温度ドリフト補正、前記フレームの撓み補正、及び前記一組のレーザ変位センサが同期移動する際に生じる同期ずれ補正を加えて、前記シート状部材の厚さを算出するようにし、前記温度ドリフト補正は、前記一組のレーザ変位センサ間の所定の定位置に設置された厚さの異なる階段状の基準プレートを、該一組のレーザ変位センサを移動させることにより定ピッチ送りして計測し、検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定されたドリフト適正値とずれている場合には前記検出値を該ドリフト適正値となるように補正した温度ドリフト補正式を使用し、該温度ドリフト補正式の設定は、前記一組の変位センサでシート部材を幅方向に1往復して厚みを計測する都度行ない、前記直線スパン補正、前記撓み補正および前記同期ずれ補正のそれぞれに用いる補正式の設定は、シート部材を厚み測定装置から外した状態で行ない、かつ該撓み補正に用いる撓み補正式の設定に続けて該同期ずれ補正に用いる同期ずれ補正式の設定を行なう厚み計測方法。
  2. 前記直線スパン補正は、前記一組のレーザ変位センサ間に厚さが一定の補正プレートをセットし、該補正プレートを一方のレーザ変位センサ側から他方のレーザ変位センサ側に所定の距離毎移動させた時に前記一組のレーザ変位センサによりそれぞれ検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定されたスパン適正値とずれている場合には前記検出値を該スパン適正値となるように補正したスパン補正式を使用する請求項1に記載の厚み計測方法。
  3. 前記撓み補正は、前記一組のレーザ変位センサ間に配置される撓み補正プレートを有する撓み補正治具を、いずれか一方のレーザ変位センサに取り付け、前記一組のレーザ変位センサを前記フレームに沿って移動させた時に検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定された撓み適正値とずれている場合には前記検出値を該撓み適正値となるように補正した撓み補正式を使用する請求項1または2に記載の厚み計測方法。
  4. 前記同期ずれ補正は、前記一組のレーザ変位センサ間に配置されるずれ補正プレートを有する同期ずれ補正治具を、いずれか一方のレーザ変位センサに取り付け、前記補正プレートを他方のレーザ変位センサのレーザ光が当たる面を傾斜面にし、前記一組のレーザ変位センサを前記フレームに沿って移動させた時に検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定された同期ずれ適正値とずれている場合には前記検出値を該同期ずれ適正値となるように補正した同期ずれ補正式を使用する請求項1,2または3に記載の厚み計測方法。
  5. 搬送される未加硫ゴムまたは加硫ゴムからなるシート状部材の厚さを該シート状部材を横断する方向に延設した対向するフレームに取り付けた一組のレーザ変位センサを該フレームに沿って同期移動させながら計測する厚み計測装置において、前記一組のレーザ変位センサをコンピュータに接続し、該コンピュータを、前記一組のレーザ変位センサにより検出された値に、前記一組のレーザ変位センサの直線スパン補正、前記一組のレーザ変位センサの温度ドリフト補正、前記フレームの撓み補正、及び前記一組のレーザ変位センサが同期移動する際に生じる同期ずれ補正を加えて、前記シート状部材の厚さを算出するように構成し、前記温度ドリフト補正は、前記一組のレーザ変位センサ間の所定の定位置に設置された厚さの異なる階段状の基準プレートを、該一組のレーザ変位センサを移動させることにより定ピッチ送りして計測し、検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定されたドリフト適正値とずれている場合には前記検出値を該ドリフト適正値となるように補正した温度ドリフト補正式を使用し、該温度ドリフト補正式の設定を、前記一組の変位センサでシート部材を幅方向に1往復して厚みを計測する都度行ない、前記直線スパン補正、前記撓み補正および前記同期ず れ補正のそれぞれに用いる補正式の設定を、シート部材を厚み測定装置から外した状態で行ない、かつ該撓み補正に用いる撓み補正式の設定に続けて該同期ずれ補正に用いる同期ずれ補正式の設定を行なう構成にした厚み計測装置。
  6. 前記直線スパン補正は、前記一組のレーザ変位センサ間に厚さが一定の補正プレートをセットし、該補正プレートを一方のレーザ変位センサ側から他方のレーザ変位センサ側に所定の距離毎移動させた時に前記一組のレーザ変位センサによりそれぞれ検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定されたスパン適正値とずれている場合には前記検出値を該スパン適正値となるように補正したスパン補正式を使用する請求項に記載の厚み計測装置。
  7. 前記撓み補正は、前記一組のレーザ変位センサ間に配置される撓み補正プレートを有する撓み補正治具を、いずれか一方のレーザ変位センサに取り付け、前記一組のレーザ変位センサを前記フレームに沿って移動させた時に検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定された撓み適正値とずれている場合には前記検出値を該撓み適正値となるように補正した撓み補正式を使用する請求項5または6に記載の厚み計測装置。
  8. 前記同期ずれ補正は、前記一組のレーザ変位センサ間に配置されるずれ補正プレートを有する同期ずれ補正治具を、いずれか一方のレーザ変位センサに取り付け、前記補正プレートを他方のレーザ変位センサのレーザ光が当たる面を傾斜面にし、前記一組のレーザ変位センサを前記フレームに沿って移動させた時に検出された検出値をコンピュータに取り込み、該検出値が前記コンピュータ内に予め設定された同期ずれ適正値とずれている場合には前記検出値を該同期ずれ適正値となるように補正した同期ずれ補正式を使用する請求項5,6または7に記載の厚み計測装置。
  9. 前記基準プレートに温度センサを設置し、前記コンピュータを該温度センサからの信号に基づいて前記基準プレートの熱膨張による影響を前記温度ドリフト補正式から排除する構成にした請求項5,6,7または8に記載の厚み計測装置。
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