JP3922658B2 - スケジュール報告装置及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、秘書処理の代行としてスケジュールを報告するスケジュール報告装置及びその処理プログラムを記憶する記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、企業内では情報化を進める上でパーソナルコンピュータが欠かせないツールになっており、社員一人に1台のパーソナルコンピュータが普及しつつある。また、企業内では社員一人一人のパーソナルコンピュータを利用した分散作業から得られる情報を集約して共有化することで、作業効率の向上を図るコンピュータネットワークとしてのLAN(Local Area Network)も急速に普及しつつある。
【0003】
また、コンピュータネットワークの普及に伴ってLAN上で社員同士が連絡事項を電子メールで授受することが頻繁に行われており、社内のLANに対して、自宅に設置した通信機能付のパーソナルコンピュータや外出先から通信機能付の携帯情報端末装置(以下、PDA(Personal Digital Assistant)という)を利用して公衆回線網から社内のLANにアクセスして、電子メールの授受を行うことも可能になっている。
【0004】
さらに、インターネット等のコンピュータ通信ネットワークを利用して、パーソナルコンピュータやPDAから情報サービスセンターにアクセスして所望の情報の提供やチケット予約等のサービスを受けることができる情報サービスネットワークも急速に普及してきている。
【0005】
そして、上記LANで構成されたコンピュータ通信ネットワークや情報サービスネットワークは、そのネットワーク構造の多様化と階層化が進み、利用するユーザーが所望の情報にアクセスするための操作手順が複雑化する傾向にあるため、コンピュータの操作に習熟したユーザー以外の初心者ユーザーにとっては、その操作の複雑化がネットワークを利用する際の障壁となっている。
【0006】
そこで、コンピュータや携帯情報端末装置の多勢を占める初心者ユーザーにも簡便に上記ネットワークから所望の情報にアクセス可能とするためのアクセス用ソフトウエアの開発が盛んになっており、このアクセス用ソフトウエアの高機能化を図る目的で、近時、エージェント(代理人)機能を備えたアクセス用ソフトウエアの開発及び実用化が図られている。
【0007】
このエージェント機能付のアクセス用ソフトウエアは、ネットワークにアクセスするパーソナルコンピュータやPDA等の端末側に導入されると共に、ネットワーク内に設置されたサービス情報を提供するサーバー側にも導入される。そして、端末側のエージェントは、ユーザーによる簡単なコマンド入力に応じて自動的にコンピュータネットワーク内のサーバーにアクセスして、サーバー側のエージェントと連携して処理を行って、例えば、個人のスケジュールを調整したり、ユーザーに代ってアクセスしてきた相手に適切な応答をしたりといった、ネットワークへアクセスする際のユーザーの操作負担を軽減しつつユーザーにとって個人秘書的な業務を代行させることを目指している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のエージェント機能付のアクセス用ソフトウエアにあっては、ネットワークへアクセスするためのユーザーによる操作負担を軽減しつつ個人のスケジュールを調整したり、ユーザーに代ってアクセスしてきた相手に適切な応答をしたりといったユーザーにとって個人秘書的な業務を代行させることを目指しているが、その代行業務を実現するための機能としては、以下に述べる点が不足していた。
【0009】
すなわち、従来のエージェント機能付のアクセス用ソフトウエアにあっては、個人のスケジュール管理機能を提供する際の考慮が不足しているため、ユーザーはスケジュール内容の報告を要求する際には、その報告対象とする日時や時間帯を指定したり、また、スケジュール項目(会議や個人的行事等)を指定する必要があり、スケジュール報告の要求操作が煩雑であるとともに、ユーザーがスケジュール報告を要求しなければ、重要なスケジュールの事項を忘れてしまったりといった不具合が発生する可能性がある。
【0010】
したがって、例えば、毎日定時にエージェント機能付のアクセス用ソフトウエアが導入されたパーソナルコンピュータを起動するユーザーであっても、当日や今週等の時間帯別のスケジュールを、ユーザーが気が付いた時にスケジュール報告を要求しなければ、スケジュール情報が報告されず、スケジュール管理機能を有効に利用することができない。
【0011】
本発明の課題は、ユーザーの指示を待つことなくコンピュータ起動時点(日時)に応じたスケジュール情報を自動的に報告することにより、エージェント機能付のアクセス用ソフトウエアにおける個人のスケジュール管理機能の有効利用を可能とすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、スケジュールを報告するスケジュール報告装置であって、ユーザからの起動指示があった際に、現在日における最初の起動か否かを判別する第1判別手段と、上記第1判別手段で現在日での最初の起動であることが判別された場合には、更に、現在日が週始めの日あるいは月始めの日であるか否かを判別する第2判別手段と、上記第1判別手段で最初の起動であることが判別された際は、複数のスケジュール内容を記憶するスケジュールファイルから現在日における全てのスケジュール内容を読出して、現在日でのスケジュールであることを付加して音声出力する第1出力手段と、上記第2判別手段で週始めの日あるいは月始めの日であることが判別された際は、上記第1出力手段における音声出力後に、上記スケジュールファイルから現在日を含む週あるいは月での全てのスケジュール内容の内で、重要のスケジュール内容あるいは長時間帯のスケジュール内容を読出し、現在週あるいは現在月でのスケジュールであることを付加して音声出力する第2出力手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、スケジュールを報告するスケジュール報告装置であって、ユーザからの音声による起動指示があった際に、当該起動指示を行なったユーザが正規のユーザか否かを判別する第1判別手段と、上記第1判別手段で正規のユーザであると判別された場合には、現在日における最初の起動か否かを判別する第2判別手段と、上記第2判別手段で最初の起動であると判別された場合には、複数のスケジュール内容を記憶するスケジュールファイルから現在日に基づくスケジュール内容を読出して音声出力すると共に、複数のメール内容を記憶するメールファイルから未開封メールを読み出し、その未開封メールの件数とその各メールの差出人情報とを音声出力する第1出力手段と、上記第2判別手段で最初の起動でないと判別された場合には、上記メールファイルから未開封メールを読み出し、その未開封メールの件数とその各メールの差出人情報とを音声出力する第2出力手段と、を具備することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
図1〜図6は、本発明の情報処理装置及び記憶媒体を適用した一実施の形態のコンピュータシステムを示す図である。
【0026】
まず、構成を説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態のコンピュータシステムの全体構成を示す図である。この図1において、コンピュータシステムは、処理コンピュータ1とエージェント装置10がデータ回線Lを介して接続されており、処理コンピュータ1は、パーソナルコンピュータ(PC)2、表示装置3、記憶装置4、記憶媒体5、入力装置6及び通信インターフェース7により構成されている。
【0028】
パーソナルコンピュータ2は、記憶装置4に記憶されているシステムプログラム及び当該システムに対応する各種アプリケーションプログラムの中から指定されたアプリケーションプログラムを図示しない内蔵RAM(Random Access Mem-ory )内のプログラム格納領域に格納し、入力装置6から入力される各種指示あるいはデータを内蔵RAM内に格納し、この入力指示及び入力データに応じて内蔵RAM内に格納したアプリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果を入力装置3から入力指示される記憶装置6内の保存先に格納するとともに、表示装置3に表示する。
【0029】
また、パーソナルコンピュータ2は、エージェント装置10からデータ回線Lを介して入力される情報検索のためのアプリケーションプログラムの起動要求、抽出条件項目の転送要求、キーワードによる抽出条件の件数回答要求、キーワードによる絞り込み命令、選択候補の詳細情報の表示指示等に応じて、記憶装置4内に格納された情報データベースに対して各種情報検索処理を実行し、その処理結果をエージェント装置10に転送する。
【0030】
さらにまた、パーソナルコンピュータ2は、エージェント装置10からデータ回線Lを介して入力されるスケジュールソフトウエア起動要求に応じて、記憶装置4内に格納したスケジュールソフトウエアを起動し、続いてエージェント装置10から入力される日時あるいは時間帯に基づくスケジュールデータの読み出し要求に応じて、対応するスケジュールデータを記憶装置4内のスケジュールファイルから読み出してエージェント装置10に転送する。
【0031】
さらにまた、パーソナルコンピュータ2は、エージェント装置10からデータ回線Lを介して入力されるメールソフトウエア起動要求に応じて、記憶装置4内に格納したメールソフトウエアを起動し、続いてエージェント装置10から入力される当該ユーザー宛の未開封着信メールの読み出し要求に応じて、対応する着信メールデータ(件数、着信日時、差出人、タイトル等)を記憶装置4内の着信メールファイルから読み出してエージェント装置10に転送する。
【0032】
表示装置3は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示パネル等により構成され、パーソナルコンピュータ2から入力される表示データを表示するとともに、上記パーソナルコンピュータ2により実行される情報検索要求に対応する各処理に際して転送される要求や検索情報等を表示する。
【0033】
記憶装置4は、プログラムやデータ等が予め記憶されている記憶媒体5を有しており、この記憶媒体5は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体5は記憶装置4に固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体5には上記システムプログラム及び当該システムに対応する各種アプリケーションプログラム、スケジュールソフトウエア、メールソフトウエア、スケジュールファイル、着信メールファイル及び各処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。
【0034】
また、この記憶媒体5に記憶するプログラム、データ等は、通信インターフェース7により公衆回線網等を介して接続された他の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、更に、公衆回線網を介して接続された他の機器側に上記記憶媒体を備えた記憶装置を設け、この記憶媒体5に記憶されているプログラム、データを通信回線を介して使用する構成にしてもよい。
【0035】
入力装置6は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備え、押下されたキーの押下信号をパーソナルコンピュータ2に出力する。通信インターフェース7は、パーソナルコンピュータ2から入力される通信要求に応じて公衆回線網を介して他の処理コンピュータと接続し、他の処理コンピュータとの間で情報の授受を行って受信情報をパーソナルコンピュータ2に転送する。
【0036】
次いで、図1のエージェント装置10の構成について図2に示す要部構成を示すブロック図により説明する。
【0037】
この図2において、エージェント装置10は、その内部構成は入出力インターフェースコンピュータブロック(IC)15と、エージェントコンピュータブロック16とに大別される。入出力インターフェースコンピュータブロック(IC)15には、音声出力装置11、音声入力装置12、表示装置13及び記憶装置14が接続され、エージェントコンピュータブロック16には、記憶装置17、記憶媒体18及びPCインターフェース19が接続されている。
【0038】
入出力インターフェースコンピュータブロック15は、音声入力装置12によりユーザーの音声命令を変換して入力される音声命令データ、あるいはPCインターフェース19を介してエージェントコンピュータブロック16から入力される相手電話機からの音声データを、記憶装置14内に格納された音声認識プログラムによりその音声命令内容あるいは音声内容を認識し、その認識した音声命令あるいは音声内容から情報検索処理に係る要求内容の分類及び意味内容、あるいは電話応対に係る音声内容を記憶装置14内に格納された意味解析プログラムにより解析して、その解析結果をエージェントコンピュータブロック16に出力する。
【0039】
また、入出力インターフェースコンピュータブロック15は、上記エージェントコンピュータブロック16に出力した要求内容の分類及び意味により、エージェントコンピュータブロック16において実行される情報検索処理により検索された候補情報が入力されると、その候補情報を記憶装置14内に格納された音声変換プログラムにより音声データに変換して音声出力装置11により音声として出力させる。
【0040】
音声出力装置11は、入出力インターフェースコンピュータブロック15から入力される音声データをD/A変換処理して、内蔵のスピーカーから音声として出力する機能を有する。
【0041】
音声入力装置12は、内蔵のマイクに入力されるユーザーの音声命令をA/D変換処理して、音声データとして入出力インターフェースコンピュータブロック15に出力する機能を有する。
【0042】
表示装置13は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示パネル等により構成され、入出力インターフェースコンピュータブロック15から入力される表示データを表示するとともに、上記エージェントコンピュータブロック16により実行されるスケジュール検索要求や着信メール検索要求に対応する各処理に際して入力される音声命令や検索情報等を表示する。
【0043】
記憶装置14は、上記入出力インターフェースコンピュータブロック15により実行される音声認識処理プログラム、意味解析処理プログラム、音声変換処理プログラム及び意味解析処理等において利用される各種辞書データ等を記憶する。
【0044】
エージェントコンピュータブロック16は、記憶装置17に記憶されたエージェント基本プログラムに基づいて後述するスケジュール報告に係る秘書エージェント処理を実行し、具体的には、ユーザーの音声入力から正規ユーザーか否かを判別した後、本日の最初のエージェント機能の起動であれば、スケジュールソフトウエアの起動要求を上記パーソナルコンピュータ2に送信し、その起動されたスケジュールソフトウエアにより後述するスケジュールファイルから現在日、時刻に基づくスケジュールデータを読み出すと、そのスケジュールデータを記憶装置17内に予め記憶されたスケジュール基本文章形式の文章に変換し、報告文章を作成して、入出力インターフェースコンピュータブロック15により音声出力装置11から音声出力させる。
【0045】
また、エージェントコンピュータブロック16は、上記エージェント処理に際して、スケジュールデータの報告が終了した後、メールソフトウエアの起動要求をパーソナルコンピュータ2に送信し、その起動されたメールソフトウエアにより後述するメールファイルから当該ユーザー宛の未開封着信メールデータを読み出すと、その着信メールデータ(件数、着信日時、差出人、タイトル等)を入出力インターフェースコンピュータブロック15により音声出力装置11から音声出力させる。
【0046】
記憶装置17は、プログラムやデータ等が予め記憶されている記憶媒体18を有しており、この記憶媒体18は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体18は記憶装置17に固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体18には上記エージェントコンピュータブロック16が実行するエージェント基本プログラムとして、秘書エージェント処理プログラムを記憶し、上記スケジュールデータを報告するためのスケジュール基本文章形式、報告形式文章等を固定データとして記憶等を記憶するとともに、上記パーソナルコンピュータ2からのスケジュールデータ及び着信メールデータを読み出すための読込みスケジュールデータファイル及び読込み着信メールファイルを記憶する。
【0047】
この読込みスケジュールデータファイル及び読込み着信メールファイルのファイル構成を図3及び図4に示して説明する。図3は、読込みスケジュールデータファイルのファイル構成を示す図であり、この読込みスケジュールデータファイルでは、パーソナルコンピュータ2から読み込んだスケジュールデータとして「日付」、「開始時刻(スケジュール開始時刻)」、「終了時刻(スケジュール終了時刻)」、「内容(スケジュール内容)」及び「重要(重要スケジュールであることを示すマーク)」を関連付けて格納している。
【0048】
また、図4は、読込み着信メールファイルのファイル構成を示す図であり、この読込み着信メールファイルでは、パーソナルコンピュータ2から読み込んだ着信メールデータとして「差出人」、「件名」及び「日時」を関連付けて格納している。なお、図3に示したスケジュールデータファイルのファイル構成及び図4に示した着信メールファイルのファイル構成は、パーソナルコンピュータ2においてスケジュールデータ及び着信メールデータが記憶装置4に記憶される際も同様のファイル構成で記憶される。
【0049】
また、この記憶媒体18に記憶するプログラム、データ等は、PCインターフェース19により公衆回線網等を介して接続された他の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、更に、公衆回線網を介して接続された他の機器側に上記記憶媒体を備えた記憶装置を設け、この記憶媒体18に記憶されているプログラム、データを通信回線を介して使用する構成にしてもよい。
【0050】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0051】
上記エージェントコンピュータブロック16により実行されるスケジュール報告処理を含む秘書エージェント処理について図5、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0052】
図5において、まず、エージェントコンピュータブロック16は、上記入出力インターフェースコンピュータブロック15からの音声指示の入力有無を待機する(ステップS1)。すなわち、オーナーの音声入力装置12から入力される音声指示が入出力インターフェースコンピュータブロック15において音声認識されて、エージェントコンピュータブロック16に対して音声指示として出力される。
【0053】
この入出力インターフェースコンピュータブロック15から音声指示が入力されると、その音声の声紋等を判別処理を入出力インターフェースコンピュータブロック15内で実行させ(ステップS2)、その解析結果から音声指示が正規ユーザーのものであるか否かを判別する(ステップS3)。このユーザーの音声判別に際しては、記憶装置14内に正規ユーザーの声紋データが格納されており、入出力インターフェースコンピュータブロック15において、この声紋データと比較することで正規ユーザーか否かが判別されるものとする。
【0054】
音声指示したユーザーが正規ユーザーでなければ、その音声指示を拒否してステップS1の音声指示の待機処理に戻る。音声指示したユーザーが正規ユーザーであれば、当該音声指示による今回のエージェント処理の起動が本日の最初の起動であるか否かを判別する(ステップS4)。この起動の判別処理に際しては、記憶装置17内に設定された一日毎にカウント数がリセットされるようにしたエージェント起動回数カウンタ等を参照して判別されるものとする。
【0055】
本日の最初の起動でなければステップS22の処理に移行し、本日の最初の起動であれば、スケジュールソフトウエアの起動要求をPCインターフェース19を介してパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS5)。
【0056】
パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16からのスケジュールソフトウエアの起動要求に応じて記憶装置4に格納されたスケジュールソフトウエアが起動されて、エージェントコンピュータブロック16からのスケジュール処理要求に対応する処理環境が設定されるとともに、そのスケジュールソフトウエアの起動が完了したことがエージェントコンピュータブロック16に通知される。
【0057】
そして、エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2からのスケジュールソフトウエアの起動が完了したことの通知を受けると、現在日、時刻に基づいて、現在時点が1日の始業時間帯であれば1日の全スケジュールデータの読み出し要求、現在時点が1日の就業時間帯の途中であれば午後のみのスケジュールデータの読み出し要求をパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS6)。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16から転送された現在日、時刻に基づいて1日の全スケジュールデータ、あるいは午後のみのスケジュールデータの読み出し要求に応じて、記憶装置4内に格納された図3のファイル構成のスケジュールファイルから現在日、時刻1日の全スケジュールデータあるいは午後のみのスケジュールデータが読み出されて、エージェントコンピュータブロック16に転送される。
【0058】
エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2から現在日、時刻1日の全スケジュールデータあめいは午後のみのスケジュールデータを受け取ると、その各スケジュールデータをそのスケジュール毎に、記憶装置17内に予め固定データとして格納されたスケジュール基本文章形式に埋め込んだ文章に変換する処理を繰返し実行する(ステップS7)。例えば、「・・・・(開始時刻)時から・・・(終了時刻)時まで・・・・・(スケジュール名)のスケジュール」といった文章形式に変換する。そして、パーソナルコンピュータ2から受け取った全スケジュールデータの基本文章形式への変換が終了したことを確認すると(ステップS8)、その変換した各スケジュール基本文章データを合成し、記憶装置17内に予め固定データとして格納された報告形式文章データに基づいて報告文章を作成する(ステップS9)。例えば、「本日のスケジュールを報告します」「本日は・・・・が入っています」といった報告文章を各スケジュール基本文章データについて順次作成する。そして、その作成した各報告文章を入出力インターフェースコンピュータブロック15に順次転送して音声合成させて、音声出力装置11から音声出力させる(ステップS10)。
【0059】
次いで、本日は週始めか否かを確認し(ステップS11)、週始めでなければステップS17の処理に移行し、週始めであれば、今週のスケジュールデータの読み出し要求をパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS12)。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16から転送された今週のスケジュールデータの読み出し要求に応じて、記憶装置4内に格納された図3のファイル構成のスケジュールファイルから今週の全スケジュールデータ(「開始時刻(スケジュール開始時刻)」、「終了時刻(スケジュール終了時刻)」、「内容(スケジュール内容)」及び「重要(重要スケジュールであることを示すマーク)」)が読み出されて、エージェントコンピュータブロック16に転送される。
【0060】
エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2から今週の全スケジュールデータを受け取ると、そのスケジュールデータの中から重要マークが付与されたスケジュールデータを抽出し(ステップS13)、さらに、スケジュール時間帯の長いスケジュールデータも抽出する(ステップS14)。そして、これらの抽出した重要マーク付スケジュールデータ及びスケジュール時間帯の長いスケジュールデータを記憶装置17内に予め固定データとして格納された報告形式文章に埋に込んで報告文章を作成する(ステップS15)。例えば、「今週の主なスケジュールを報告します」「今週は・・・・(重要スケジュール)が重要スケジュールとして入っています。また、今週は・・・・(長時間スケジュール)が入っています」といった報告文章を各抽出スケジュールデータについて順次作成する。そして、その作成した各報告文章を入出力インターフェースコンピュータブロック15に順次転送して音声合成させて、音声出力装置11から音声出力させる(ステップS16)。
【0061】
次いで、本日は月始めか否かを確認し(ステップS17)、月始めでなければステップS21の処理に移行し、月始めであれば、今月のスケジュールデータのうち重要マークが付与されたスケジュールデータの読み出し要求をパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS18)。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16から転送された今月のスケジュールデータのうち重要マークが付与されたスケジュールデータの読み出し要求に応じて、記憶装置4内に格納された図3のファイル構成のスケジュールファイルから今月の重要マークが付与されたスケジュールデータ(「開始時刻(スケジュール開始時刻)」、「終了時刻(スケジュール終了時刻)」及び「内容(スケジュール内容)」)が読み出されて、エージェントコンピュータブロック16に転送される。
【0062】
エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2から今月の重要マークが付与されたスケジュールデータを受け取ると、重要マーク付スケジュールデータを記憶装置17内に予め固定データとして格納された報告形式文章に埋に込んで報告文章を作成する(ステップS19)。例えば、「今月の主なスケジュールを報告します」「今月は、第1週に・・・・(重要スケジュール)、第2週に・・・・(重要スケジュール)のスケジュールが入っています。」といった報告文章を作成する。そして、その作成した報告文章を入出力インターフェースコンピュータブロック15に順次転送して音声合成させて、音声出力装置11から音声出力させる(ステップS20)。
【0063】
次いで、図6のステップS21に移行し、スケジュールソフトウエアの終了要求をパーソナルコンピュータ2に送出する。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16からのスケジュールソフトウエアの終了要求に応じて、その処理中のスケジュールソフトウエアの終了処理が実行され、そのスケジュールソフトウエアの終了処理が完了したことがエージェントコンピュータブロック16に通知される。
【0064】
そして、エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2からのスケジュールソフトウエアの終了処理が完了したことの通知を受けると、メールソフトウエアの起動要求をパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS22)。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16からのメールソフトウエアの起動要求に応じて記憶装置4に格納されたメールソフトウエアが起動されて、エージェントコンピュータブロック16からのメール処理要求に対応する処理環境が設定されるとともに、そのメールソフトウエアの起動が完了したことがエージェントコンピュータブロック16に通知される。
【0065】
そして、エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2からのメールソフトウエアの起動が完了したことの通知を受けると、当該ユーザー宛の未開封着信メールデータを読み出す要求をパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS23)。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16から転送された当該ユーザー宛の未開封着信メールデータの読み出し要求に応じて、記憶装置4内に格納された図4のファイル構成のメールファイルから当該ユーザー宛の未開封の全着信メールデータ(「差出人」、「件名」及び「日時」)が読み出されて、エージェントコンピュータブロック16に転送される。
【0066】
エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2から当該ユーザー宛の未開封の全着信メールデータを受け取ると、その未開封着信メールの件数を入出力インターフェースコンピュータブロック15に転送して音声合成させて、音声出力装置11から音声出力させる(ステップS24)。そして、その各着信メールデータの着信日時、差出人及びタイトル(件名)を入出力インターフェースコンピュータブロック15に順次繰返し転送して音声合成させて、音声出力装置11から順次音声出力させる(ステップS25、S26)。
【0067】
そして、この未開封の着信メールデータの音声出力が全て終了したことを確認して、メールソフトウエアの終了要求をパーソナルコンピュータ2に送出する(ステップS27)。パーソナルコンピュータ2では、エージェントコンピュータブロック16からのメールソフトウエアの終了要求に応じて、その処理中のメールソフトウエアの終了処理が実行され、そのメールソフトウエアの終了処理が完了したことがエージェントコンピュータブロック16に通知される。エージェントコンピュータブロック16は、パーソナルコンピュータ2からのメールソフトウエアの終了処理が完了したことの通知を受けると、本秘書エージェント処理を終了する。
【0068】
以上のように、本実施の形態のコンピュータシステム内に設けられたエージェント装置10内のエージェントコンピュータブロック16では、記憶装置17に記憶されたエージェント基本プログラムに基づいてスケジュール報告に係る秘書エージェント処理が実行され、ユーザーの音声入力から正規ユーザーか否かを判別した後、本日の最初のエージェント機能の起動であれば、スケジュールソフトウエアの起動要求がパーソナルコンピュータ2に送信され、その起動されたスケジュールソフトウエアによりスケジュールファイルから現在日、時刻に基づくスケジュールデータが読み出されると、そのスケジュールデータを記憶装置17内に予め記憶されたスケジュール基本文章形式の文章に変換されて、報告形式文章が作成された後、入出力インターフェースコンピュータブロック15により音声出力装置11から音声出力させる。
【0069】
このため、本実施の形態のエージェント装置10では、ユーザーからの一日の最初のエージェント機能の利用時点において、ユーザーが必要と思われるスケジュール内容(一日の全スケジュールデータ、午後のスケジュールデータ、今月全体のスケジュールデータ等)が自動的に選別されて報告されるため、ユーザーは必要とするスケジュールを直ちに把握することができる。
【0070】
また、報告対象となるスケジュールの数が多い場合は、その報告するスケジュールの中から重要なスケジュールデータ(重要マークが付与されたスケジュールデータ)が自動的に抽出されて報告されるので、ユーザーは本当に必要なスケジュールについては、それを見落とすことなく把握することができる。
【0071】
また、本実施の形態のエージェントコンピュータブロック16では、上記エージェント処理に際して、スケジュールデータの報告が終了した後、メールソフトウエアの起動要求がパーソナルコンピュータ2に送信され、その起動されたメールソフトウエアによりメールファイルから当該ユーザー宛の未開封着信メールデータが読み出されると、その着信メールデータ(件数、着信日時、差出人、タイトル等)が入出力インターフェースコンピュータブロック15により音声出力装置11から音声出力させる。
【0072】
このため、個人にとって必要とするスケジュールの報告だけでなく、その個人宛のメールも正規ユーザーであることを確認して報告されるので、ユーザーは必要とする情報を確実に取得することができる。
【0073】
さらに、複数のスケジュールを音声で読み上げて出力する際には、各スケジュールの内容を含んだ文章として出力されるため、ユーザーはスケジュールの全容が理解しやすくなる。
【0074】
したがって、以上のスケジュール報告機能を備えたエージェント機能付のアクセス用ソフトウエア利用することにより、ユーザーはスケジュール管理機能を有効に利用することができる。
【0075】
【発明の効果】
請求項1及び請求項3の発明によれば、ユーザに報告する時点の日時が一日の始めであれば、その日のスケジュール内容が自動的に選別されて報告されるため、ユーザはその一日の必要とするスケジュールを直ちに把握することができ、更に、上記報告時点の日時が週の始め、あるいは月の始めであれば、上記1日のスケジュール報告に続いて、その週あるいはその月のスケジュールの内で重要スケジュールあるいは長時間スケジュールが自動的に抽出されて報告されるので、ユーザはその週あるいは月で重要なスケジュールあるいは長時間スケジュールについては、それを見落とすことなく把握することができる。
【0076】
請求項2及び請求項4の発明によれば、音声による起動指示したユーザが正規ユーザであり、且つ現日時が一日の始めであれば、その現在日に基づくスケジュール内容が自動的に選別されて音声で報告されると共に、受信メールの中で未開封メールの件数とその各差出人とが自動的に音声で報告されるため、ユーザは必要とするスケジュール内容を直ちに把握することができると共に、未開封メールの件数や差出人とからメールの概要を直ちに把握することができ、一方、一日の始めでない場合には、上記スケジュール報告を既に終わっているはずなのでそれをスキップし、受信メールの中で未開封メールの概要を、その件数と各メールの差出人とから直ちに把握することができる。
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報処理装置及び記憶媒体を適用した一実施の形態のエージェント装置を含むコンピュータシステムの全体構成を示す図。
【図2】図1のエージェント装置10の要部構成を示すブロック図。
【図3】図1の記憶装置4及び図2の記憶装置17に格納されたスケジュールファイルのファイル構成を示す図。
【図4】図1の記憶装置4及び図2の記憶装置17に格納されたメールファイルのファイル構成を示す図。
【図5】図2のエージェントコンピュータブロック16により実行される秘書エージェント処理の一部を示すフローチャート。
【図6】図5に続く秘書エージェント処理のフローチャート。
【符号の説明】
1 処理コンピュータ
2 パーソナルコンピュータ(PC)
3 表示装置
4 記憶装置
5 記憶媒体
6 入力装置
7 通信インターフェース
10 エージェント装置
11 音声出力装置
12 音声入力装置
13 表示装置
14 記憶装置
15 入出力インターフェースコンピュータブロック(IC)
16 エージェントコンピュータブロック
17 記憶装置
18 記憶媒体
19 PCインターフェース
20 電話機
L データ回線
Claims (4)
- スケジュールを報告するスケジュール報告装置であって、
ユーザからの起動指示があった際に、現在日における最初の起動か否かを判別する第1判別手段と、
上記第1判別手段で現在日での最初の起動であることが判別された場合には、更に、現在日が週始めの日あるいは月始めの日であるか否かを判別する第2判別手段と、
上記第1判別手段で最初の起動であることが判別された際は、複数のスケジュール内容を記憶するスケジュールファイルから現在日における全てのスケジュール内容を読出して、現在日でのスケジュールであることを付加して音声出力する第1出力手段と、
上記第2判別手段で週始めの日あるいは月始めの日であることが判別された際は、上記第1出力手段における音声出力後に、上記スケジュールファイルから現在日を含む週あるいは月での全てのスケジュール内容の内で、重要のスケジュール内容あるいは長時間帯のスケジュール内容を読出し、現在週あるいは現在月でのスケジュールであることを付加して音声出力する第2出力手段と、
を具備することを特徴とするスケジュール報告装置。 - スケジュールを報告するスケジュール報告装置であって、
ユーザからの音声による起動指示があった際に、当該起動指示を行なったユーザが正規のユーザか否かを判別する第1判別手段と、
上記第1判別手段で正規のユーザであると判別された場合には、現在日における最初の起動か否かを判別する第2判別手段と、
上記第2判別手段で最初の起動であると判別された場合には、複数のスケジュール内容を記憶するスケジュールファイルから現在日に基づくスケジュール内容を読出して音声出力すると共に、複数のメール内容を記憶するメールファイルから未開封メールを読み出し、その未開封メールの件数とその各メールの差出人情報とを音声出力する第1出力手段と、
上記第2判別手段で最初の起動でないと判別された場合には、上記メールファイルから未開封メールを読み出し、その未開封メールの件数とその各メールの差出人情報とを音声出力する第2出力手段と、
を具備することを特徴とするスケジュール報告装置。 - コンピュータに、
ユーザからの起動指示があった際に、現在日における最初の起動か否かを判別させる機能と、
上記起動指示が現在日における最初の起動であることが判別された場合には、更に、現在日が週始めの日あるいは月始めの日であるか否かを判別させる機能と、
上記起動指示が現在日における最初の起動であることが判別された際は、複数のスケジュール内容を記憶するスケジュールファイルから現在日における全てのスケジュール内容を読出して、現在日でのスケジュールであることを付加して音声出力させる機能と、
上記現在日が週始めの日あるいは月始めの日であることが判別された際は、上記現在日におけるスケジュール内容の音声出力の後に、上記スケジュールファイルから現在日を含む週あるいは月での全てのスケジュール内容の内で、重要のスケジュール内容あるいは長時間帯のスケジュール内容を読出し、現在週あるいは現在月でのスケジュールであることを付加して音声出力させる機能と、
を実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。 - コンピュータに、
ユーザからの音声による起動指示があった際に、当該起動指示を行なったユーザが正規のユーザか否かを判別させる機能と、
上記起動指示が正規のユーザであると判別された場合には、現在日における最初の起動か 否かを判別させる機能と、
上記起動指示が現在日における最初の起動であると判別された場合には、複数のスケジュール内容を記憶するスケジュールファイルから現在日に基づくスケジュール内容を読出して音声出力すると共に、複数のメール内容を記憶するメールファイルから未開封メールを読み出し、その未開封メールの件数とその各メールの差出人情報とを音声出力させる機能と、
上記起動指示が現在日における最初の起動でないと判別された場合には、上記メールファイルから未開封メールを読み出し、その未開封メールの件数とその各メールの差出人情報とを音声出力させる機能と、
を実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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