JP3922638B2 - 画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置と、その画像形成装置を有する画像形成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子複写機、ファクシミリ、プリンタ、又はこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される画像形成装置には、異なった機能を有する多種多様の装置がある。例えば、大サイズの画像を形成できる画像形成装置があれば、小サイズの画像のみを形成できる装置があり、或いは記録媒体の片面にのみ画像を形成できる画像形成装置もあれば、記録媒体の両面に画像を形成できる装置もある。ユーザはこのような各種画像形成装置のうち、自らが必要とする装置を選択して入手するのであるが、その入手後に、他の機能を有する画像形成装置が必要となることも少なくない。この場合、ユーザが他の機能を持った画像形成装置を改めて入手しなければならぬとすれば、ユーザに多大な経済的負担を強いることになる。
【0003】
次に上記欠点のより具体的な例を説明する。
【0004】
先ず、複数の像担持体のそれぞれに形成された互いに色の異なる可視像を中間転写体上に重ねて転写し、その重ね可視像を中間像担持体に転写すると共に、次に各像担持体に形成された互いに色の異なる可視像を、該像担持体と中間転写体との間を搬送される記録媒体の上面に重ねて転写し、さらに、先に中間像担持体上に転写した重ね可視像を記録媒体の下面に転写することによって、記録媒体の両面にカラー画像を形成する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
上記形式の画像形成装置においては、中間像担持体の表面サイズよりも小さなサイズの画像であれば、記録媒体の両面に画像を形成することができる。従って、中間像担持体の表面サイズを、使用される記録媒体のうちの最大サイズの記録媒体に対応できる大きさに設定しておけば、いかなるサイズの記録媒体にも、その両面にカラー画像を形成できる。例えば、最大サイズの記録媒体がA3サイズであるとしたとき、中間像担持体の周長をA3サイズの記録媒体の長辺の長さ以上とし、その幅を当該記録媒体の短辺以上の大きさに設定しておけば、いかなるサイズの記録媒体にも、その両面にカラー画像を形成することができる。ところが、このような大きな表面サイズの中間像担持体を備えた画像形成装置は、小さな表面サイズの中間像担持体を有する画像形成装置に比べてコストが高く、その製品価格が高くなる。
【0006】
画像形成装置に対するユーザの要望は多種多様であり、例えば大きくともせいぜいA4サイズの記録媒体しか使用しないというユーザもいる。このようなユーザが、A3サイズをカバーするような大きな表面サイズの中間像担持体を有する高価な画像形成装置を使用しなければならないとすれば、当該ユーザに必要以上の経済的負担を強いることになる。また周長の長い中間像担持体を用いると、これが短い中間像担持体を用いた場合に比べ、画像形成に要する時間が長くなる。従って、専ら小サイズの記録媒体しか使用しないユーザが、周長の長い中間像担持体を有する画像形成装置を使用したとすれば、必要以上長い時間をかけて画像形成を行うことになり、画像形成効率が低下する。
【0007】
また、当初は専ら小サイズの記録媒体にのみ両面画像を形成するものと考え、表面サイズの小なる中間像担持体を有する画像形成装置を入手したユーザが、後日になって大サイズの記録媒体にも両面画像を形成できる画像形成装置を必要とする場合もある。このような場合、当該ユーザは、改めて表面サイズの大なる中間像担持体を有する画像形成装置を入手しなければならないが、これによりユーザは多大な経済的負担を強いられることになる。これは、表面サイズの大なる中間像担持体を有する画像形成装置を入手したユーザが、後日、大サイズの記録媒体に画像を形成する必要がなくなり、表面サイズの小なる中間像担持体を有する画像形成装置を入手したいと考えた場合も同様である。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−56521号公報(段落〔0018〕−〔0022〕、図1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、前述の従来の欠点を除去できる画像形成装置を提供することにある。
【0017】
本発明の第2の目的は、上記画像形成装置を有する画像形成システムを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記第1の目的を達成するため、可視像が形成される少なくとも1つの像担持体と、該像担持体に形成された互いに異なる色の可視像が重ね転写される中間転写体と、該中間転写体に転写された重ね可視像より成る第1の画像が転写される中間像担持体とを具備し、該中間像担持体に転写された前記第1の画像が記録媒体の一方の面に転写され、かつ前記像担持体から中間転写体に転写された重ね可視像より成る第2の画像が前記記録媒体の他方の面に転写される画像形成装置であって、互いにサイズの異なる少なくとも2つの中間像担持体のいずれをも装着できる装着部を有し、前記中間像担持体は、回転駆動される無端ベルトより成り、少なくとも、無端ベルトより成る中間像担持体と、該中間像担持体が巻き掛けられた複数の支持ローラとが一体的なベルトユニットとして構成され、前記装着部は、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットのいずれをも、着脱可能に装着できるように構成され、前記ベルトユニットは、前記中間転写体に転写された第1の画像を前記中間像担持体に転写する用をなすと共に、該中間転写体に転写された第2の画像を記録媒体の他方の面に転写する用をなす転写装置を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記転写装置が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0023】
また、上記請求項1に記載の画像形成装置において、互いにサイズの異なる中間像担持体は、その表面の移動方向に対して直交する向きの幅が互いに異なっていると有利である(請求項2)。
【0024】
さらに、上記請求項1又は2に記載の画像形成装置において、互いにサイズの異なる中間像担持体は、その周長が互いに異なっていると有利である(請求項3)。
【0025】
また、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、画像形成装置の本体筐体が、不動筐体と、該不動筐体に対して開放可能に支持された可動筐体とを有し、該可動筐体に前記装着部が設けられていると有利である(請求項4)。
【0026】
さらに、上記請求項4に記載の画像形成装置において、前記可動筐体を開位置にもたらしたとき、該可動筐体に装着された中間像担持体が、前記不動筐体に装着された中間転写体から離間するように該可動筐体を不動筐体に支持すると有利である(請求項5)。
【0027】
また、上記請求項4又は5に記載の画像形成装置において、前記可動筐体が、閉位置と開位置との間を回動可能に前記不動筐体に支持され、該可動筐体が、第1の開位置と、該第1の開位置よりも開放角度の大なる第2の開位置にそれぞれ保持されるように不動筐体に支持されていると有利である(請求項6)。
【0028】
さらに、上記請求項4乃至6のいずれかに記載の画像形成装置において、前記可動筐体は、該可動筐体を開位置にもたらしたときに屈曲するように連結された少なくとも2つのカバー部材を有していると有利である(請求項7)。
【0033】
また、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録媒体に第2の画像と第1の画像がそれぞれ転写される転写位置に対し、その下方から記録媒体が搬送されるように、無端ベルトより成る前記中間像担持体によって、ほぼ鉛直方向に延びる記録媒体搬送路が構成され、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記記録媒体搬送路を構成する中間像担持体の部分を支持する支持ローラが、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていると有利である(請求項8)。
【0034】
さらに、上記請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置において、前記ベルトユニットは、前記中間像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置に対して、無端ベルトより成る中間像担持体を挟んで対向配置された対向電極を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記対向電極が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていると有利である(請求項9)。
【0035】
また、上記請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記ベルトユニットは、記録媒体の一方の面に前記第1の画像を転写したあとの中間像担持体表面を清掃するクリーニング装置を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記クリーニング装置が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていると有利である(請求項10)。
【0036】
さらに、上記請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置において、前記ベルトユニットは、記録媒体の一方の面に前記第1の画像を転写したあとの中間像担持体表面を清掃するクリーニング装置のクリーニング部材に対して、無端ベルトより成る前記中間像担持体を挟んで対向配置された裏当て部材を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記裏当て部材が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていると有利である(請求項11)。
【0037】
また、上記請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置において、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの無端ベルトより成る中間像担持体を支持する複数の支持ローラのうちの駆動ローラが、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていると有利である(請求項12)。
【0038】
さらに、上記請求項3乃至12のいずれかに記載の画像形成装置において、周長の長い中間像担持体は、これよりも周長の短かい中間像担持体よりも、前記中間転写体と反対側に突出した形態で画像形成装置の本体筐体に装着されると有利である(請求項13)。
【0039】
また、上記請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置において、前記ベルトユニットは、該ベルトユニットの構成要素を覆うカバーを有し、該カバーが、当該カバーに隣接する画像形成装置の本体筐体部分よりも外方に突出することを許容するように、該本体筐体に開口が形成されていると有利である(請求項14)。
【0040】
さらに、上記請求項14に記載の画像形成装置において、画像形成装置の本体筐体に装着されたベルトユニットの外部に露出する前記カバーの部分が、画像形成装置の外装部として構成されていると有利である(請求項15)。
【0041】
また、上記請求項14又は15に記載の画像形成装置において、記録媒体を収容した給紙カセットが、前記本体筐体に対して引き出し可能に装着され、前記カバーが、前記給紙カセットを引き出す方向に突出するように、前記開口の位置が設定されていると有利である(請求項16)。
【0046】
さらに、上記請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成装置において、画像形成装置の本体筐体に装着された中間像担持体のサイズを識別する識別手段が設けられていると有利である(請求項17)。
【0047】
また、上記請求項1及び3乃至17のいずれかに記載の画像形成装置において、互いにサイズの異なる複数の中間像担持体のうち、第1のサイズの中間像担持体は、定形サイズの記録媒体を、その長辺が搬送方向に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体に転写される第1の画像が収まる大きさに形成され、第2のサイズの中間像担持体は、前記定形サイズの記録媒体の半分のサイズの記録媒体を、その短辺が搬送方向に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体に転写される第1の画像が収まる大きさに形成されていると有利である(請求項18)。
【0048】
さらに、上記請求項1乃至18のいずれかに記載の画像形成装置において、中間像担持体の少なくとも1つは、定形サイズの記録媒体を、その長辺が搬送方向に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体に転写される画像が収まる大きさであって、前記定形サイズの記録媒体の半分のサイズの記録媒体を、その短辺が搬送方向に一致する向きで搬送しつつ、連続して画像形成動作を行うとき、該中間像担持体が1回転する間に、当該中間像担持体の表面に、前記半分のサイズの各記録媒体に転写される第1の画像を少なくとも2頁分連続して転写できる大きさに形成され、連続して搬送される前記半分のサイズの記録媒体の各一方の面に、中間像担持体に連続して転写された複数の第1の画像のそれぞれを転写できるように構成すると有利である(請求項19)。
【0049】
また、上記請求項1乃至19のいずれかに記載の画像形成装置において、画像形成装置の本体筐体に設けられたオペレーションパネル又は画像形成装置に接続されたホストコンピュータに、前記中間像担持体の表面サイズよりも大サイズの記録媒体の両面に画像を形成する指示が与えられたとき、当該画像形成動作を実行しないように制御する制御手段を具備すると有利である(請求項20)。
【0056】
さらに、上記請求項1乃至20のいずれかに記載の画像形成装置において、前記中間像担持体の表面抵抗率が10〜1012Ω/□の範囲に設定されていると有利である(請求項21)。
【0057】
また、上記請求項1乃至21のいずれかに記載の画像形成装置において、前記中間像担持体は表層に離型性コート層を有していると有利である(請求項22)。
【0058】
さらに、上記請求項1乃至22のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第1の画像が偶数頁、前記第2の画像が奇数頁となるように、各第1及び第2の画像の形成順序を制御すると共に、記録媒体が前記第2の画像を下に向けて排紙部に排出されるように、記録媒体の搬送経路を構成すると有利である(請求項23)。
【0060】
さらに、本発明は、上記第2の目的を達成するため、請求項1乃至23に記載の画像形成装置とホストコンピュータとを接続して成る画像形成システムを提案する(請求項24)。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0063】
図1はプリンタとして構成された画像形成装置の一例を示す垂直断面図であり、ここに示した画像形成装置は、その本体筐体1内に配置された複数の像担持体、図示した例では第1乃至第4の4つの像担持体2Y,2M,2C,2BKが設けられている。各像担持体には互いに異なる色のトナー像より成る可視像がそれぞれ形成される。どの像担持体にいかなる色のトナー像を形成するがは適宜選択できるが、図1に示した例では、第1乃至第4の像担持体2Y,2M,2C,2BKに、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成されるものとする。
【0064】
図1に示した各像担持体2Y,2M,2C,2BKはドラム状の感光体より成るが、複数のローラに巻き掛けられて回転駆動される無端ベルト状の感光体より成る像担持体などを用いることもできる。ドラム状の像担持体は、例えば、直径が30乃至100mm程度のアルミニウム製の円筒状の基体の表面に、光導電性物質である有機半導体の層を設けたものから構成することができるが、これに限定されるものではない。また、後述する例からも判るように、像担持体を1つ設けるだけであってもよく、可視像が形成される像担持体は少なくとも1つ設けられるものである。
【0065】
第1乃至第4の像担持体2Y,2M,2C,2BKに対向して中間転写体3が配置され、各像担持体2Y,2M,2C,2BKが中間転写体3の表面に当接している。中間転写体としてドラム状のものを用いることもできるが、図1に示した例では、複数の支持ローラ4,5に巻き掛けられて矢印A方向に回転駆動される無端ベルトより成る中間転写体3が使用されている。かかる中間転写体3上に、各像担持体2Y,2M,2C,2BKに形成された各色のトナー像より成る可視像が重ねて転写される。
【0066】
本体筐体1内には各像担持体にそれぞれ可視像を形成する第1乃至第4の作像手段6Y,6M,6C,6BKが設けられている。この各作像手段によって、第1乃至第4の像担持体2Y,2M,2C,2BK上に可視像を形成する構成と、後述する転写ローラによってその各可視像を中間転写体3上に転写する構成は実質的に全て同一であり、形成される各可視像の色が異なるだけである。よって、主として第1の像担持体2Yにトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写体3上に転写する構成と作用だけを説明する。
【0067】
この像担持体2Yは図1における反時計方向に回転駆動され、このとき像担持体表面に除電装置7からの光が照射され、該像担持体2Yの表面電位が初期化される。初期化された像担持体表面は帯電装置8によって所定の極性、この例ではマイナス極性に一様に帯電される。この帯電面に、露光装置9から出射する光が選択的に照射され、像担持体2Yに書き込み情報に対応した静電潜像が形成される。図1に示した例では、LEDアレイと結像手段を有する露光装置9が用いられているが、光変調されたレーザ光を出射するレーザ書き込み装置より成る露光装置などを用いることもできる。
【0068】
像担持体2Yに形成された静電潜像は、これが現像装置11を通るとき、イエロートナー像として可視像化される。ここに例示した現像装置11は、乾式の現像剤を担持して搬送する現像ローラ11Aを有し、その担持された現像剤によって静電潜像を可視像化するように構成されているが、湿式現像装置を採用することもできる。
【0069】
一方、無端ベルトより成る中間転写体3の内側には、その中間転写体3を挟んで像担持体2Yにほぼ対向して位置する転写装置の一例である転写ローラ12と、裏当てローラ13が配置されている。この転写ローラ12と裏当てローラ13が中間転写体3の裏面に当接し、像担持体2Yと中間転写体3との適正なニップが確保されている。転写ローラ以外の転写装置、例えば転写ブラシ、転写ブレード又はコロナ放電器などを用いることもできるが、転写ローラを用いると、転写時に中間転写体3を像担持体2Yに押し付けて転写効率を高めることができる。
【0070】
転写ローラ12には、像担持体2Y上に形成されたトナー像より成る可視像のトナー帯電極性と逆極性、この例ではプラス極性の転写電圧が印加される。これにより、像担持体2Yと中間転写体3との間に転写電界が形成され、像担持体2Y上のトナー像が、その像担持体2Yと同期して回転駆動される中間転写体3上に静電的に転写される。トナー像を中間転写体3に転写したあとの像担持体2Y表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置14のクリーニング部材によって除去され、像担持体2Yの表面がクリーニングされる。
【0071】
上述のように、作像手段6Yによる像担持体に対する帯電、露光、現像、クリーニングによって、繰り返し像担持体2Y上に可視像を形成することができる。勿論、図示した形式以外の作像手段を採用することもできる。
【0072】
全く同様にして、第2乃至第4の各像担持体2M,2C,2BKには、第2乃至第3の各作像手段6M,6C,6BKによってマゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像より成る可視像がそれぞれ形成される。各像担持体2M,2C,2BKに対向配置された現像装置が、その各像担持体に互いに異なった色のトナー像を形成するのである。第2乃至第4の像担持体2M,2C,2BK上に形成された各色のトナー像は、中間転写体3を挟んで各像担持体2M,2C,2BKにそれぞれ対向配置された各転写ローラによって、イエロートナー像の転写された中間転写体3上に順次重ねて静電転写される。このようにして中間転写体3上には、像担持体に形成された互いに異なる色の可視像が重ねて転写される。この重ね可視像を第1の画像と称することにする。
【0073】
無端ベルトより成る中間転写体3は、各像担持体からのトナー像の転写を可能とし、そのトナー像を担持できる抵抗値を備えた耐熱性のベルトより成り、例えば、厚みが50乃至500μmの樹脂フィルム又はゴムなどから成るベルト基体に低表面エネルギーの表層をコートしたものから構成することができる。かかるベルトの全体の体積抵抗率は、例えば10〜1012Ωcmに設定され、その表面抵抗率は、例えば10〜1012Ω/□に設定される。
【0074】
一方、中間転写体3の左側には、中間転写体3上に転写された重ね可視像より成る第1の画像が転写される中間像担持体15が配置されている。この中間像担持体を、回転駆動されるドラム状に構成することもできるが、図1に示した例では、この中間像担持体15が、複数の支持ローラ16,17,18,19に巻き掛けられて、中間転写体3に同期して矢印B方向に回転駆動される無端ベルトにより構成されている。
【0075】
中間像担持体15の内側には、支持ローラ19の近傍に、転写装置の一例である転写ローラ20が配置されている。このように、図1に示した例では、この転写装置も中間像担持体の裏面に当接する転写ローラ20により構成され、その転写ローラ20と支持ローラ19との間の中間像担持体の部分に中間転写体3用の支持ローラ5が押し付けられ、これによって中間転写体3と中間像担持体15が適正なニップをもって互いに当接する。この転写装置を、例えばコロナ放電器、転写ブラシ又は転写ブレードなどによって構成することもできる。
【0076】
中間像担持体15の内側に設けられた転写ローラ20には、中間転写体3上の第1の画像のトナー帯電極性と逆極性(図した例ではプラス極性)の転写電圧が印加され、中間転写体3と中間像担持体15との間に転写電界が形成される。これにより、中間転写体3上の第1の画像が、中間転写体3と中間像担持体15との間の転写位置に達したとき、該第1の画像が中間像担持体15上に静電的に転写される。このように転写装置の一例である転写ローラ20は、像担持体2Y,2M,2C,2BKから中間転写体3に転写された重ね可視像より成る第1の画像を中間像担持体15上に転写する用をなす。中間像担持体15に第1の画像を転写したあとの中間転写体3の表面に付着する転写残トナーは、紙粉などと共にクリーニング装置22によって除去される。
【0077】
次に、中間転写体3の表面が所定のところまで移動した時、前述したところと全く同様にして、複数の像担持体2Y,2M,2C,2BK上に順次各色のトナー像よりなる可視像がそれぞれ形成され始め、これらの可視像が中間転写体3上に順次重ねて静電転写される。このようにして中間転写体3上に得られた重ね可視像より成る画像を第2の画像と称することにする。
【0078】
また、本体筐体内の下部には、給紙装置23が設けられている。ここに例示した給紙装置23は、転写紙や樹脂シートなどから成る記録媒体Pを積載収容した給紙カセット24と、その給紙カセット24から記録媒体Pを送り出す給紙ローラ25と、記録媒体の重送を防止する分離パッド57とを有している。給紙ローラが最上位の記録媒体上面に当接して回転することにより、その最上位の記録媒体が送り出されてレジストローラ対26へ搬送される。
【0079】
レジストローラ対26は、中間転写体3上の第2の画像と中間像担持体15上の第1の画像が記録媒体Pの各面にそれぞれ整合して転写されるタイミングで記録媒体Pを上方に向けて送り出す。このようにしてレジストローラ対26から送り出された記録媒体は、互いに同期して矢印A,B方向に回転する中間転写体3と中間像担持体15とのニップ部を通過して上方に搬送され、この搬送過程中に、中間像担持体15に転写された第1の画像が記録媒体Pの一方の面に静電転写されると共に、像担持体2Y乃至2BKから中間転写体3に転写された重ね可視像より成る第2の画像が、同じ記録媒体の他方の面に静電転写される。記録媒体Pの送り出しタイミングは、例えば、中間転写体3と中間像担持体15に予めマーク(図示せず)を付けておき、そのマークを基準に画像を形成し、当該マークを図示していないセンサで読み取ることにより制御することができる。
【0080】
記録媒体の各面に第1の画像と第2の画像を転写し始める順は、いずれが先であってもよく、また同時に第1の画像と第2の画像を記録媒体の一方の面と他方の面にそれぞれ転写するように構成してもよいが、図1に示した画像形成装置においては、先ず中間転写体3上の第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写し始め、次いで中間像担持体15上の第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写し始めるように構成されている。すなわち、記録媒体Pが中間転写体3と中間像担持体15の間を通過するとき、転写ローラ20に中間転写体3上の第2の画像のトナー帯電極性と逆極性(図の例ではプラス)の転写電圧が印加され、これによって記録媒体Pの他方の面に中間転写体3上の第2の画像が静電転写される。このようにして第2の画像を転写された記録媒体Pは、引き続き中間像担持体15の表面に密着しながら上方に搬送される。このとき中間像担持体15の表面から離間して配置された転写装置の一例であるコロナ放電器27に中間像担持体15上の第1の画像のトナー帯電極性と逆極性(本例ではプラス極性)の転写電圧が印加される。これによって中間像担持体15と記録媒体Pとの間に転写電界が形成され、中間像担持体15上の第1の画像が記録媒体Pの一方の面に静電的に転写される。
【0081】
コロナ放電器27は転写電圧の印加されるコロナワイヤを有するそれ自体周知な放電器であり、かかるコロナ放電器27は、中間像担持体15の表面から離間して位置しているので、その中間像担持体15に密着して搬送される記録媒体にも接触せず、従ってこの記録媒体の他方の面に転写された第2の画像が乱されることはない。同じ機能を達成できるものであれば、コロナ放電器以外の転写装置を用いてもよい。また、コロナ放電器27には、中間像担持体15を挟んで対向電極63が配置され、この対向電極63は接地されている。図示した例では、この対向電極63が中間像担持体15の内側面に当接して回転するローラにより構成されているが、対向電極をプレートなどから構成することもできる。
【0082】
中間転写体3上の第1の画像を中間像担持体15に転写する転写装置と、中間転写体上の第2の画像を記録媒体の他方の面に転写する転写装置を別々に設けてもよいが、図1に示した例では、これらの転写を1つの転写ローラ20によって行うように構成されており、これによって像担持体の構成の簡素化を達成できる。
【0083】
第1の画像と第2の画像を転写された記録媒体Pは中間像担持体15から離れた後、さらに上方に搬送され、定着装置28の一対の定着ローラ29,30の間を通過する。それぞれ矢印方向に回転する定着ローラ29,30はヒータによって加熱されており、これにより記録媒体に転写された第1の画像と第2の画像のトナーに熱と圧力が加えられ、その両画像が記録媒体に一度に定着される。定着装置28を通過した記録媒体は、排紙ガイド52に案内されながら、排紙ローラ対53によって、矢印Cで示すように排紙部31上に排出される。
【0084】
一方、第2の画像を記録媒体に転写したあとの中間転写体3の表面はクリーニング装置22によってクリーニングされる。同様に第1の画像を記録媒体に転写したあとの中間像担持体15の表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置32によって除去され、その表面が清掃される。
【0085】
図に一例として示したクリーニング装置32は、そのケース67と、その内部に配置されて該ケース67に支持されたクリーニング部材の一例であるクリーニングブレード54と、トナー搬送部材55とを備え、その全体が回動支点56を中心として回動可能に支持され、その回動によってクリーニングブレード54が中間像担持体15の表面に接離することができる。クリーニング装置32のクリーニングブレード54は、中間像担持体15に担持された第1の画像がそのクリーニングブレード54を通るとき、中間像担持体15の表面から離間し、その表面に付着した転写残トナーを除去する時だけ、当該表面に当接する。
【0086】
クリーニングブレード54が中間像担持体15の表面に当接することにより、その表面に付着した転写残トナーが掻き取り除去され、除去されたトナーは、トナー搬送部材55によって図示していない収納部に集められる。無端ベルトより成る中間像担持体15を支持する支持ローラ18は、その中間像担持体15を挟んでクリーニングブレード54に対向して配置され、クリーニングブレード54が中間像担持体15の表面に圧接したとき、該クリーニングブレード54は中間像担持体15を介して支持ローラ18に押し付けられる。このように支持ローラ18は、クリーニングブレード54用の裏当て部材としての働きもなす。
【0087】
また、クリーニング装置22としても、適宜な装置を採用できるが、図に一例として示したクリーニング装置22は、図2に拡大して示すように、ケース58と、そのケース58に回転自在に支持されたクリーニング部材の一例であるブラシローラ59と、同じくケース58に回転自在に支持され、ブラシローラ59に接触するバイアスローラ60を有し、ブラシローラ59は中間転写体3に接触しながら、矢印方向に回転駆動され、バイアスローラ60も矢印方向に回転駆動される。バイアスローラ60には、中間転写体3上の転写残トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されている。これにより、中間転写体3上の転写残トナーは、ブラシローラ59によって掻き取られながら、そのブラシローラ59に静電的に移行し、次いでそのトナーはバイアスローラ60に静電的に移行する。さらに、そのバイアスローラ上のトナーは、その表面に圧接したブレード61により掻き取られ、トナー搬送部材62によって、図示していないトナー回収部に搬送される。ブラシローラ59は常に中間転写体3の表面に当接している。
【0088】
無端ベルトより成る中間像担持体15は、中間転写体3からのトナー像の転写と、その中間像担持体から記録媒体へのトナー像の転写を可能とする抵抗値を備えたベルトより成り、例えば、50乃至500μmのポリイミド或いはポリアミドイミドなどから成るベルト基体にフッ素樹脂(例えばPFA)などから成る低表面エネルギーの離型性コート層が積層されたものから構成することができる。中間像担持体15の全体の体積抵抗率は、10乃至1012Ω・cmで、その表面抵抗率は、10乃至1012Ω/□であることが好ましい。このように、中間像担持体が表層に離型性コート層を有していると、その中間像担持体上の第1の画像を記録媒体に転写するときの転写性と、その転写後の中間像担持体表面のクリーニング性を高めることができる。また、中間像担持体の表面抵抗率が10〜1012Ω/□の範囲に設定されていると、その表面に第1の画像を確実に担持させることができる。
【0089】
図3は、中間転写体3と中間像担持体15との接触部近傍の拡大図であり、ここに示した転写ローラ20は、これに転写電圧を印加する必要があるため、金属によって構成され、その直径は、例えば10mm程度である。また、中間像担持体15用の支持ローラ19も金属ローラより成り、中間像担持体15と記録媒体Pとの摩擦帯電を防止して画像の転写を良好に行えるように接地されている。支持ローラ19の直径は、例えば16mm程度である。また、支持ローラ19への電流のリークを防止するため、この支持ローラ19と転写ローラ20との間隔Dを5mm以上とすることが好ましい。図示した例では間隔Dを約8mmとしている。
【0090】
さらに、中間像担持体15を、例えば支持ローラ16を支点として揺動可能とすることにより、該中間像担持体15を中間転写体3に対して接離可能に支持し、中間転写体3上の第1の画像を中間像担持体15に転写するときと、中間転写体3上の第2の画像を記録媒体に転写するときに、中間転写体3と中間像担持体15を直接又は記録媒体を介して当接させ、その他の時期にはこれらを互いに離しておくように構成することもできる。
【0091】
記録媒体Pの一方の面に転写された第1の画像と、その他方の面に転写された第2の画像が共に正像となるようにするには、第1の画像用のトナー像を各像担持体2Y乃至2BK上に形成するとき、その各像担持体に逆像の静電潜像を形成し、第2の画像用のトナー像を各像担持体2Y乃至2BK上に形成するときは、その各像担持体に正像の静電潜像を形成する必要があるが、このような露光の切り換えは、図示していない書き込み制御コントローラによって制御される。
【0092】
また、排紙部31を図1に示したように配置した場合、記録媒体は、中間転写体3から直に第2の画像を転写された他方の面を下にして排紙部31に載置されるので、排紙部31に排出された記録媒体の頁順が揃うようにするには、第1の画像が2頁目の画像となり、第2の画像が1頁目の画像となるように、各像担持体にトナー像を形成すればよい。第1の画像が偶数頁、第2の画像が奇数頁となるように、各第1及び第2の画像の形成順序を制御すると共に、記録媒体が第2の画像を下に向けて排紙部に排出されるように、記録媒体の搬送経路を構成するのである。このようにすれば多数枚の記録媒体を連続して排紙部31に排出したときも、その頁順を全て揃えることができる。かかる頁揃えを行うには、画像データをメモリに貯蔵する公知の技術で実現できる。
【0093】
各像担持体2Y,2M,2C,2BKと、そのまわりに設けられた帯電装置8、現像装置11、クリーニング装置14などを一体的に組み込んでプロセスカートリッジを構成し、その寿命到来時に新たなプロセスカートリッジと交換できるように構成することもできる。また、中間転写体3の上方であって、排紙部31の下方の空間Sには、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナーを収容したトナー容器36Y,36M,36C,36BKが設けられ、これらのトナー容器から図示していない粉体ポンプによって対応する現像装置にトナーを補給することができる。さらに、本体筐体1の内部には、電源装置E1と制御装置E2が収納されている。さらにファンF1が備えられており、当該ファンF1は、機内の温度過昇防止のために機外へ排風するよう稼働する。また、本体筐体1には、オペレーションパネルOPが配備されている。このオペレーションパネルOPには、画像形成装置やこれに接続された装置の状態や状況を表示する表示ランプと、各種指令のためのキーボタンなどが備えられている。
【0094】
図1に示した画像形成装置によって記録媒体Pの片面にだけカラー画像を形成することもできる。この場合には、各像担持体2Y乃至2BKに形成した互いに色の異なるトナー像を中間転写体3に重ねて転写してその中間転写体3上に重ね可視像を形成する。この重ね可視像を、給紙装置23から給送された記録媒体Pの片面に、転写ローラ20の作用によって転写する。この記録媒体は、移動する中間像担持体15の表面に密着して上方に搬送されるが、このときコロナ放電器27は作動することはない。この記録媒体が定着装置28を通過するとき、転写された画像が記録媒体に定着され、次いで記録媒体は排紙部31に排出される。このとき、排紙部31に排出された記録媒体は、その画像面を下に向けているので、上述の画像形成動作を連続して行ったとき、排紙部31上にスタックされた複数の記録媒体の頁順を揃えることができる。このように、像担持体から中間転写体に転写された可視像を、中間像担持体を介することなく記録媒体の片面に転写して記録画像を得る片面モードを選択することができるのである。
【0095】
また、各像担持体2Y乃至2BKから中間転写体3上に転写された重ね可視像を中間像担持体15上に転写し、その中間像担持体15上の可視像を記録媒体に転写し、その可視像を定着装置28によって定着し、該記録媒体を排紙部31に排出させて記録媒体の片面にだけカラー画像を形成することもできる。記録媒体Pの片面にのみ画像を形成する場合には、その両面に画像を形成する場合よりも、定着装置28の定着温度を低くしてもよい。
【0096】
さらに、一部の像担持体にだけトナー像を形成し、そのトナー像を前述したところと同じくして、記録媒体の片面又はその両面にそれぞれ転写して、単色又は複数色のトナー像より成る画像を得ることもできる。
【0097】
また、図1に示した画像形成装置においては、前述のように記録媒体Pを収容した給紙カセット24が、分離パッド57と共に、本体筐体1に対して矢印E方向に引き出し可能に当該本体筐体1に装着されている。図1に示した例では、給紙カセット24を引き出したとき、給紙ローラ25は本値筐体1内に残される。このように給紙カセット24を本体筐体1から引き出すことにより、その給紙カセット24に記録媒体Pを補充することができる。記録媒体の補充後、給紙カセット24を矢印Eと逆の方向に押し込むことにより、給紙カセット24を本体筐体1内に装填することができる。
【0098】
なお、図1に一点鎖線で示すように、給紙カセット24に上下に貫通する記録媒体用の通路73を形成しておくと、図示した給紙カセット24の下方に、図示していない他の給紙カセットを追加したとき、その追加した給紙カセットから給送された記録媒体を、その通路73を通してレジストローラ対26に送り込むことができる。
【0099】
さらに、少なくとも、無端ベルトより成る中間像担持体15と、その中間像担持体15が巻き掛けられた複数の支持ローラ16,17,18,19とが一体的なベルトユニット64として構成されている。より具体的には、図4に示すように、各支持ローラ16,17,18,19の軸部の各端部が各側板65,65にそれぞれ回転自在に支持され、これらが一体的なベルトユニット64を構成している。1つの支持ローラ16の軸部端部には歯車68が固定されている。
【0100】
また、図示した例では、転写装置の一例を構成する転写ローラ20と、中間像担持体15の内側面に当接するローラにより構成された対向電極63の軸部の長手方向各端部が両側板65,65にそれぞれ回転自在に支持されており、当該転写ローラ20と対向電極63もベルトユニット64の構成要素となっている。
【0101】
さらに、本例のベルトユニット64は、中間像担持体15や、その支持ローラ16,17,18,19などのベルトユニット64の構成要素を覆うカバー66を有している。このようにして各要素が一体的に組み付けられたベルトユニット64の外観は図5に示すとおりである。前述の歯車68と、転写ローラ20の軸部の一方の端部がカバー66の外部に突出し、ベルトユニット64が本体筐体1内にセットされた状態で、歯車68は本体筐体1に設けられた駆動歯車69(図5)に噛み合い、これらの歯車69,68を介して支持ローラ16が回転駆動され、これにより中間像担持体15が矢印B方向に駆動される。また、ベルトユニット64が本体筐体1内に配置された状態で、転写ローラ20の軸部は、図示していない電源の出力接点に接触し、これに所定の転写電圧が印加される。
【0102】
また、図示した画像形成装置においては、中間像担持体15の表面を清掃するクリーニング装置32が、ベルトユニット64とは別の要素として構成されているが、このクリーニング装置32をベルトユニット64の一部をなすように構成することもできる。図5においては、クリーニング装置32の図示を省略してある。
【0103】
以上のように、画像形成装置は、可視像が形成される少なくとも1つの像担持体と、該像担持体に可視像を形成する作像手段と、像担持体に形成された互いに異なる色の可視像が重ね転写される中間転写体と、該中間転写体に転写された重ね可視像より成る第1の画像が転写される中間像担持体とを具備し、該中間像担持体に転写された上記第1の画像が記録媒体の一方の面に転写され、かつ像担持体から中間転写体に転写された重ね可視像より成る第2の画像が同じ記録媒体の他方の面に転写されるように構成されている。
【0104】
上述の画像形成装置によれば、記録媒体の両面にカラー画像を形成することができ、しかも中間転写体3と中間像担持体15との間に記録媒体を一度送り込むだけで、その両面にカラー画像を形成できるので、記録媒体の両面にカラー画像を形成し終えるまでの時間を短縮でき、その生産性を高めることができる。しかも、従来の提案に係る画像形成装置のように、記録媒体を中間転写体に担持して複数の像担持体を順次通過させて、その記録媒体に可視像を順次転写するのではなく、中間像担持体上に複数の可視像を重ねた第1の画像を転写し、かつ中間転写体上に複数の可視像を重ねた第2の画像を形成し、その重ね可視像より成る第1及び第2の画像をそれぞれ一括して記録媒体の一方の面と他方の面に転写するので、記録媒体の各面に転写された各画像に色ずれが発生することを阻止し、ないしは効果的に抑制することができる。
【0105】
ところで、図1に示した形式の画像形成装置においては、中間像担持体15が、少なくとも第1の画像の1頁分の表面サイズを有している必要がある。仮に、中間像担持体の周長よりも大きなサイズの第1の画像を、中間転写体から中間像担持体に転写したとすれば、中間像担持体に転写された第1の画像の先端が、中間転写体から中間像担持体への第1の画像の転写位置に至った時点で、中間転写体から中間像担持体への第1の画像の転写を終えておらず、第1の画像が重なった状態で中間像担持体に転写されてしまうからである。逆に、中間像担持体の周長が、記録媒体のサイズよりも過度に大きいと、中間像担持体に転写された第1の画像の先端が上記転写位置に至るよりもずっと前に、中間転写体から中間像担持体への第1の画像の転写を終えていることになるため、転写動作の行われない無駄な時間が発生し、画像形成効率が低下する。
【0106】
先にも説明したように、ユーザの要望は多種多様であり、大サイズの記録媒体に両面画像を形成したいと考えるユーザもいれば、小サイズの記録媒体に両面画像を形成できれば充分であると考えるユーザもいる。従って、中間像担持体の表面サイズを、ユーザの要望に対応した大きさに設定する必要がある。
【0107】
そこで、本例の画像形成装置は、互いにサイズの異なる少なくとも2つの中間像担持体のいずれをも装着できる中間像担持体用の装着部を有しており、サイズの異なる中間像担持体を簡単に交換できるように構成されている。ここで、互いにサイズの異なる中間像担持体とは、その表面の移動方向に対して直交する向きの幅が互いに異なっている場合と、その周長が互いに異なっている場合と、幅及び周長が共に異なっている場合とがあることを意味する。
【0108】
図6は、図1に示した中間像担持体15よりも周長が長く、幅は同一の中間像担持体15Aを有するベルトユニット64Aを用いた画像形成装置を示している。図6に示したベルトユニット64Aには、図1に示したベルトユニット64の支持ローラ17、18の代りに、中間像担持体15Aを支持する2本の支持ローラ70A,71Aが設けられ、かつクリーニング装置32のクリーニングブレード54用の専用の裏当て部材72Aが追加されており、しかもそのベルトユニット64Aの構成要素を覆うカバー66Aが、中間像担持体15Aの周長が長い分だけ、図1に示したベルトユニット64のカバー66よりも大きく形成されている。支持ローラ70A,71Aを設けて、図1に示した中間像担持体15よりも長い無端ベルト状の中間像担持体15Aを張架しているのである。図6に示した裏当て部材72Aはローラにより構成され、かかる裏当て部材72Aと、2本の支持ローラ70A,71Aは、その軸部各端部が、当該ベルトユニット64Aの両側板(図4に示した側板65に相当する)に回転自在に支持されている。ベルトユニット64Aの上記側板も、中間像担持体15Aの周長が長い分だけ、図4に示した側板65よりも大きく形成されている。ベルトユニット64Aの他の構成は図1に示したベルトユニット64と変わりはなく、図1に示したベルトユニット64の各要素に対応する図6に示した各要素には、図1に付した符号にAを添えた符号を付してある。ベルトユニット64Aの外観は、図5に示すとおりである。
【0109】
図6に示した画像形成装置によっても、図1に示した画像形成装置の場合と同様にして記録媒体の片面又は両面に画像を形成できるが、図6に示した周長の長い中間像担持体15Aを用いれば、図1に示した中間像担持体15を用いた場合よりも大サイズの記録媒体の両面にカラー画像を形成することができる。逆に、専ら小サイズの記録媒体に画像を形成するユーザは、図1に示した中間像担持体を用いることにより、効率よくその記録媒体の両面にカラー画像を形成することができる。
【0110】
また、図5に示したベルトユニット64Bは、他のベルトユニット64,64Aの中間像担持体よりも幅の小さな中間像担持体を有しており、このベルトユニット64Bの他の構成は、ベルトユニット64と変わりはない。ベルトユニット64に対応するベルトユニット64Bの各部分には、ベルトユニット64に付した符号にBを添えた符号を付してある。図5におけるW1,W2は、その各中間像担持体の幅を示しており、W2はW1より小さくなっている(W2<W1)。専ら小幅な記録媒体、例えば葉書などに画像を形成するユーザは、最も小幅な中間像担持体を有するベルトユニット64Bを本体筐体1に装着して前述したところと同様にして記録媒体の片面又は両面に画像を形成すればよい。かかるベルトユニット64Bは、中間像担持体の幅が狭いだけ、そのコストが低く、ユーザに対する経済的負担を軽減することができる。
【0111】
次に、互いにサイズの異なる中間像担持体を自由に交換できるようにするための具体的構成例を説明する。
【0112】
図1及び図6に示した画像形成装置の本体筐体1は、不動筐体1Aと、該不動筐体1Aに対して開放可能に支持された可動筐体1Bとを有し、その可動筐体1Bに前述の中間像担持体用の装着部が設けられている。この可動筐体1Bを開位置にもたらすことにより、その可動筐体1Bに対して中間像担持体15,15A、この例ではその中間像担持体15,15Aを有するベルトユニット64,64Aを脱着できるように、該中間像担持体15,15Aが可動筐体1Bに装着されている。より具体的に示すと、可動筐体1Bが、不動筐体1Aに支軸35を介して回動開閉可能に支持され、その可動筐体1Bに、中間像担持体15,15Aを有するベルトユニット64,64Aがそれぞれ着脱自在に装着されている。
【0113】
図7は、図1に示した可動筐体1Bを、支軸35のまわりに矢印F方向に回動させて、その可動筐体1Bを開位置にもたらしたときの様子を示している。このとき、可動筐体1Bの上方が開放されるので、ここに装着されていたベルトユニット64を上方に持ち上げてそのベルトユニット64を取り出すことができる。周長の長い中間像担持体15Aを有するベルトユニット64A及び幅狭な中間像担持体を有するベルトユニット64Bの場合も全く同様である。また、ここに示した画像形成装置においては、ベルトユニット64,64Aとは別体のクリーニング装置32も可動筐体1B内に支持され、該クリーニング装置32が可動筐体1Bと共に回動する。図8及び図9は、可動筐体1Bから取り外したベルトユニット64,64Aをそれぞれ示す断面図である。
【0114】
可動筐体1Bに設けられた中間像担持体用の装着部は、いずれのベルトユニット64,64A,64Bも装着できるように構成されている。これにより、例えば、図1に示した周長の短い中間像担持体15を有する低価格な画像形成装置を使用していたユーザが、より大サイズの記録媒体の両面にカラー画像を形成できる画像形成装置を必要とした場合には、周長の長い中間像担持体15Aを有するベルトユニット64Aだけを入手し、図7に示すように可動筐体1Bを開いてベルトユニット64を取り外した後、新たに入手したベルトユニット64Aを可動筐体1Bに装着し、その可動筐体1Bを閉じれば、図6に示した画像形成装置を構成できる。これにより、図1に示した画像形成装置よりも大サイズの記録媒体に画像を形成することができる。このように、それまで使用していたベルトユニット64,64A又は64Bを、他のいずれのベルトユニットに交換して使用することもでき、画像形成装置の一部を交換するだけでユーザの要望するサイズの記録媒体に両面のカラー画像を形成できる画像形成装置を自由に構成することができる。
【0115】
また、画像形成装置の製造時に、可動筐体1Bにいずれかのベルトユニット64,64A,64Bを装着することにより、異なった性能の画像形成装置をそれぞれ製造することができ、ユーザの多様なニーズに簡単に対応することができる。
【0116】
図5は、可動筐体1Bを開き、その可動筐体1Bからベルトユニット64,64A又は64Bを取り外した状態を示している。これに対し、図10は可動筐体1Bを閉じた状態の画像形成装置を示し、符号100を付した画像形成装置には、ベルトユニット64又は64Bが装着され、符号100Aを付した画像形成装置には、ベルトユニット64Aが装着され、符号100Bを付した画像形成装置にはベルトユニットが装着されていない。
【0117】
図5及び図10に示すように、可動筐体1Bにはロック解除レバー37が設けられ、可動筐体1Bが閉じられた状態で、このロック解除レバー37を操作することにより、不動筐体1Aに対する可動筐体1Bのロックが解除され、これによって可動筐体1Bを図5に示す開位置に回動させることができる。本体筐体1の可動筐体1Bには、開口38が形成され、可動筐体1Bを開いた上で、その開口38からベルトユニット64,64A又は64Bを取り出し、又はこの開口38に各ベルトユニット64,64A又は64Bを差し込んで、当該ベルトユニットを可動筐体1Bに装着することができる。
【0118】
また、図5に示すように、各ベルトユニット64,64A,64Bのカバー66,66A,66Bには把手39,39A、39Bがそれぞれ設けられ、操作者はその把手を掴んで各ベルトユニット64,64A,64Bを可動筐体1Bに着脱することができる。その際、図10から判るように、各ベルトユニット64,64A,64Bの装着された可動筐体1Bを閉じたとき、把手39,39A,39Bは不動筐体1Aの内部に隠される。可動筐体1Bを開いたときに、その把手39,39A,39Bが外部に露出するように、各カバー66,66A,66Bに対する各把手39,39A,39Bの位置が設定されている。これにより、可動筐体1Bが閉じられて画像形成装置が作動しているときに、ベルトユニット64,64A,64Bを取り出そうとしても、操作者は把手に手を掛けることができないので、そのベルトユニットを取り出すことはできない。これにより、画像形成装置に対して電流が供給されてこれが作動している状態で、ベルトユニット64,64A又は64Bが不用意に取り出されるおそれがない。可動筐体1Bを開くと、図示していないスイッチがオフし、画像形成装置への通電が遮断され、この状態で操作者は、外部に露出した把手を掴んで安全にベルトユニット64,64A又は64Bを取り出すことができる。
【0119】
また、図5に示すように、可動筐体1Bの各側壁内面側にはガイド溝40が形成され、各ベルトユニット64,64A,64Bのカバー66,66A,66Bには上記ガイド溝にそれぞれ嵌合するガイド突部41,41A,41Bが設けられている。そのガイド突部41,41A,41Bをガイド溝40に嵌合させて各ベルトユニット64,64A,64Bを可動筐体1Bに装着し、又はこれを可動筐体1Bから取り出す。このようにして簡単にベルトユニットを可動筐体1Bから着脱することができる。
【0120】
さらに、図1、図6及び図7に示すように、不動筐体1Aには、例えば板ばねより成る係止部材42が設けられ、一方、図5に示すように各カバー66,66A,66Bには、係止部材42が係合する係止溝43,43A,43Bが形成され、各ベルトユニット64,64A,64Bを可動筐体1Bに装着して可動筐体1Bを図1及び図6に示すように閉じると、係止部材42が係止溝43,43A又は43Bに係合して、各カバー66,66A又は66Bを下方に押圧し、各ベルトユニット64,64A又は64Bを本体筐体1に対する所定の位置に位置決めする。また、このとき可動筐体1Bが不動筐体1Aに対してロックされると共に、前述の如く、各ベルトユニット64,64A,64Bの歯車68,68A,68Bが不動筐体1Aに支持された駆動歯車69に噛み合い、かつ各ベルトユニットの転写ローラ20,20A,20Bが電源の出力接点に接触する。
【0121】
また、可動筐体1Bを不動筐体1Aに回動可能に支持する代りに、図11に示すように、可動筐体1Bを水平方向に移動させて開放できるように、不動筐体1Aに支持してもよい。例えば、図示していないレール部材、或いはリンク機構などを採用して、可動筐体1Bを不動筐体1Aに対して水平方向に着脱できるように当該可動筐体1Bを不動筐体1Aに支持するのである。この場合も、可動筐体1Bを開位置にもたらすことにより、その可動筐体1Bに対して中間像担持体15,15Aを脱着できるように、該中間像担持体が可動筐体1Bに装着されている。図11に示した画像形成装置の場合も、クリーニング装置32が可動筐体1Bに支持されているが、この例では、可動筐体1Bを水平方向に移動させるので、クリーニング装置32のケース67に入った廃トナーがそのケース67からこぼれ難くなる利点が得られる。
【0122】
また、図7及び図11に示したいずれの画像形成装置の場合も、可動筐体1Bを開位置にもたらしたとき、その可動筐体1Bに装着された中間像担持体が、不動筐体1Aに装着された中間転写体3から離間するように、可動筐体1Bが不動筐体1Aに支持されているので、その可動筐体1Bからベルトユニットを脱着するとき、その中間像担持体が中間転写体3に触れることはなく、当該中間像担持体や中間転写体3に傷が付けられる不具合を阻止することができる。しかも、可動筐体1Bを開位置にもたらすと、記録媒体の搬送経路が大きく開くので、ジャムした記録媒体を容易に処理することもできる。このように、ベルトユニットの交換の目的以外の目的で、可動筐体1Bを開き、所定の作業を容易に行うことができる。
【0123】
また、図1、図5、図6及び図7に示した画像形成装置においては、可動筐体1Bが、閉位置と開位置との間を回動可能に不動筐体1Aに支持されているが、可動筐体1Bが図7に示した開位置よりもさらに大きく開放した図12に示す開位置まで開放できるようにし、その各開位置に可動筐体1Bを保持できるように構成することもできる。図7に示した可動筐体1Bの開位置を第1の開位置、図12に示した開位置を第2の開位置と称することにすると、可動筐体1Bを、第1の開位置と、その第1の開位置よりも開放角度の大なる第2の開位置にそれぞれ保持し得るように、該可動筐体1Bを不動筐体1Aに支持するのである。例えば図示していないストッパなどによって、可動筐体1Bを第1と第2の開位置にそれぞれ保持することができる。
【0124】
上述した構成により、例えば、可動筐体1Bを第1の開位置に開いた状態でベルトユニットの着脱を行い、記録媒体がジャムを起こしたときは、可動筐体1Bを第2の開位置に回動させて記録媒体の搬送経路を大きく開いてそのジャム処理を行い、或いは本体筐体1内の清掃などを行うことができる。その際、図示した画像形成装置においては、図11及び図12に示すように、レジストローラ対26の一方のローラ26Aは不動筐体1Aに支持され、他方のローラ26Bは可動筐体1Bに支持されているので、可動筐体1Bを第2の開位置まで回動させることにより、両ローラ26A,26Bを大きく離間させることができ、ここに詰まった記録媒体の除去や清掃などを容易に行うことができる。また、コロナ放電器27は不動筐体1Aの側に支持されているので、可動筐体1Bを第2の開位置に開くことにより、そのコロナ放電器27に容易にアクセスでき、その清掃などを楽に行うことができる。
【0125】
また、本例の画像形成装置においては、いずれのサイズの中間像担持体15,15Aも、回転駆動される無端ベルトより成るので、周長の短い中間像担持体から、周長の長い中間像担持体まで、コンパクトにまとめ、しかもその各中間像担持体を本体筐体1に収納しやすい形態にして、各中間像担持体を本体筐体1に収納することができ、本体筐体1が大型化することを阻止できる。
【0126】
また、図示した画像形成装置は、前述のように、少なくとも、無端ベルトより成る中間像担持体15,15Aと、該中間像担持体15,15Aが巻き掛けられた支持ローラ16,17,18,19;16A,70A,71A,19Aとが一体的なベルトユニット64,64A,64Bとして構成され、中間像担持体の装着部は、互いにサイズの異なる中間像担持体15,15Aを有する各ベルトユニット64,64A,64Bのいずれをも、着脱可能に装着できるように構成されていて、ベルトユニット64,64A,64Bを本体筐体1に対して装着することにより、中間像担持体を装着できるように構成されているので、所望する中間像担持体を楽に本体筐体1に装着し、ユーザの要望にあった画像形成装置を簡単に構成することができる。
【0127】
また、本例の画像形成装置においては、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニット64,64A,64Bは、その少なくとも一部の構成要素が画像形成装置の本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように構成されている。これにより、画像形成時の制御が複雑化することを阻止できる。その具体的構成例を、図1及び図6を参照して説明するが、これらの構成は、ベルトユニット64Aと、他のベルトユニット64Bとの間においても同様に採用されている。
【0128】
先ず、図1及び図6に示したいずれのベルトユニット64,64Aも、中間転写体3に転写された第1の画像を中間像担持体15,15Aに転写する用をなすと共に、該中間転写体3に転写された第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写する用をなす転写ローラ20,20Aより成る転写装置を有しているが、互いにサイズの異なる中間像担持体15,15Aを有する各ベルトユニット64,64Aの転写ローラ20,20Aより成る転写装置が、本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニット64,64Aが構成されている。かかる構成により、いかなるサイズの中間像担持体15,15Aを本体筐体1に装着して使用したときも、中間転写体3上の第1の画像を中間像担持体15,15Aに転写するとき、及び中間転写体3に形成された第2の画像を記録媒体Pの他方の面に転写するときの転写条件を同一にすることができ、画像形成時の制御が複雑化することを阻止できる。
【0129】
また、いずれのベルトユニット64,64Aにおいても、記録媒体Pに第2の画像と第1の画像がそれぞれ転写される転写位置に対し、その下方から記録媒体Pが搬送されるように、無端ベルトより成る前記中間像担持体15,15Aによって、ほぼ鉛直方向に延びる記録媒体搬送路が構成されているが、互いにサイズの異なる中間像担持体15,15Aを有する各ベルトユニット64,64Aの記録媒体搬送路を構成する中間像担持体15,15Aの部分を支持する支持ローラ19,16;19A,16Aが、本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニット64,64Aが構成されている。この構成によっても、いずれのサイズの中間像担持体を装着したときも、記録媒体の搬送条件を同一にすることができ、中間像担持体をサイズの異なるものに交換する毎に、記録媒体の搬送条件を変更する必要はなく、画像形成時の制御が複雑化することを阻止できる。
【0130】
さらに、いずれのベルトユニット64,64Aも、中間像担持体15,15Aに転写された第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写する転写装置(図示した例ではコロナ放電器27)に対して、無端ベルトより成る中間像担持体15,15Aを挟んで対向配置された対向電極63,63Aを有しているが、互いにサイズの異なる中間像担持体15,15Aを有する各ベルトユニット64,64Aの対向電極63,63Aが、本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニット64,64Aが構成されている。この構成により、いずれのサイズの中間像担持体15,15Aを装着したときも、その中間像担持体15,15Aから記録媒体Pの一方の面への第1の画像の転写条件を同一にすることができ、画像形成時の制御が複雑化することを阻止できる。
【0131】
また、図1及び図6に示したクリーニング装置32は、ベルトユニット64,64Aとは別個の要素として構成されているが、前述のように、このクリーニング装置32をベルトユニット64,64Aの一構成要素として構成することもできる。このように、各ベルトユニット64,64Aが、記録媒体Pの一方の面に第1の画像を転写したあとの中間像担持体表面を清掃するクリーニング装置32を有しているように構成した場合には、互いにサイズの異なる中間像担持体15,15Aを有する各ベルトユニット64,64Aのクリーニング装置32が、本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニット64,64Aを構成することができる。かかる構成を採用すれば、いずれのサイズの中間像担持体15,15Aを装着したときも、その中間像担持体15,15Aに対するクリーニング条件を同一にすることができる。
【0132】
さらに、いずれのベルトユニット64,64Aも、記録媒体Pの一方の面に第1の画像を転写したあとの中間像担持体表面を清掃するクリーニング装置32のクリーニング部材(図示した例ではクリーニングブレード54)に対して、無端ベルトより成る中間像担持体15,15Aを挟んで対向配置された裏当て部材を有しており、図1に示したベルトユニット64の場合には、支持ローラ18がその裏当て部材としての用をなし、図6に示したベルトユニット64Aにおいては、専用の裏当て部材72Aが設けられている。その際、互いにサイズの異なる中間像担持体15,15Aを有する各ベルトユニット64,64Aの裏当て部材が、本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニット64,64Aが構成されている。この構成によっても、いずれのサイズの中間像担持体15,15Aを装着した場合でも、その中間像担持体に対するクリーニング条件を同一にすることが可能となる。
【0133】
また、前述のようにベルトユニット64,64Aの支持ローラ16,16Aには歯車68,68Aが固定され、各ベルトユニット64,64Aが本体筐体に装着されたとき、その歯車68,68Aは、本体筐体1に設けられた駆動歯車69に噛み合い、これらの歯車68,68Aを介して支持ローラ16,16Aが回転駆動され、これによって中間像担持体15,15Aと他の支持ローラが駆動される。このように支持ローラ16,16Aは駆動ローラを構成しているが、これらの支持ローラ16,16Aが本体筐体1内のほぼ同一位置に装着されるように構成すると、いずれのベルトユニット64,64Aが装着されたときも、その歯車68,68Aを、本体筐体側の歯車69に噛み合わせて、その各中間像担持体15,15Aを支障なく回転駆動させることができる。互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの無端ベルトより成る中間像担持体を支持する複数の支持ローラのうちの駆動ローラが、本体筐体内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットを構成するのである。
【0134】
上述のように、各ベルトユニット64,64A,64Bの少なくとも一部の構成要素が本体筐体1内のほぼ同一の位置に装着されるように構成することによって上述した各利点が得られるが、その他、各ベルトユニット64,64A,64Bを製造する際の部品の共通化を達成することもでき、その製造コストを低減することが可能となる。
【0135】
ところで、図1と図6を比較すれば明らかなように、周長の長い中間像担持体15Aは、これよりも周長の短かい中間像担持体15よりも、中間転写体3と反対側に突出した形態で画像形成装置の本体筐体1に装着されている。このため、いかなる周長の中間像担持体15,15Aを本体筐体1に装着したときも、中間転写体3に対向する中間像担持体の部分、すなわち記録媒体の搬送経路を構成する中間像担持体部分を同一にすることができ、同一の条件で記録媒体を搬送することができ、画像形成時の制御が複雑化することを防止できる。
【0136】
また、本体筐体1の可動筐体1Bには、図5及び図10に示したように、ベルトユニットを装着する開口38が形成され、周長の大なる中間像担持体15Aを有するベルトユニット64Aを装着したとき、そのカバー66Aが、これに隣接する本体筐体部分よりも外方に突出するように構成されている。いずれのベルトユニット64,64A,64Bも、その各ベルトユニットの構成要素を覆うカバー66,66A,66Bを有しているが、そのカバー66,66A,66Bが、該カバー66,66A,66Bに隣接する画像形成装置の本体筐体1の部分よりも外方に突出することを許容するように、該本体筐体1に開口38が形成されているのである。かかる構成により、本体筐体1の形態を変更せずに、或いはわずかに変更するだけで、いずれのベルトユニット64,64A,64Bも、その本体筐体1に装着することができ、ベルトユニットを交換したとき、これに伴うコストの上昇を抑えることができる。
【0137】
また、図10から明らかなように、画像形成装置の本体筐体1に装着された各ベルトユニット64,64A,64Bの外部に露出するカバー66,66A,66Bの部分が、画像形成装置の外装部として構成されている。かかる構成によれば、いずれのベルトユニット64,64A,64Bを本体筐体1に装着したときも、そのベルトユニットを覆うためのカバーを本体筐体1に設ける必要はなく、そのコストの上昇を阻止できる。
【0138】
さらに、図1に関連して先に説明したように、本例の画像形成装置においては、記録媒体Pを収容した給紙カセット24が、本体筐体1に対して矢印E方向に引き出し可能に装着されているが、その際、ベルトユニット64Aのカバー66Aも、給紙カセット24を引き出す方向Eに突出するように、開口38の位置が設定されている。
【0139】
上記構成により、大サイズのベルトユニット64Aを本体筐体1に装着したときも、小サイズのベルトユニット64,64Bを装着した場合に比べて、そのベルトユニット64Aを含めた画像形成装置の全高が高くなることを阻止できる。しかも画像形成装置を設置する際、給紙カセット24が引き出される方向Eのスペースを確保しておく必要があるが、大サイズのベルトユニット64Aを本体筐体1に装着したとき、そのベルトユニット64Aが、元々必要なスペースの側に突出するので、画像形成装置の設置スペースが大きくなることもない。大サイズのベルトユニット64Aを本体筐体1にセットしたときも、小サイズのベルトユニット64,64Bを本体筐体1にセットしたときと同じスペースに画像形成装置を設置できるのである。
【0140】
さらに、本例の画像形成装置においては、画像形成装置の本体筐体1に装着された中間像担持体のサイズを識別する識別手段が設けられている。例えば、図5に示すように、各ベルトユニット64,64A,64Bの各カバー66,66A,66Bには、互いにその配設位置が異なった突起より成る識別部M,MA,MBがそれぞれ設けられており、各ベルトユニット64,64A,64Bが本体筐体1に装着されたとき、その本体筐体内に設けられたフォトセンサ又はマイクロスイッチなどから成る検知手段によって各識別部M,MA又はMBを検知し、これによってどのベルトユニットが装着されているかを自動的に識別することができる。これにより、画像形成時に各中間像担持体に合致した制御を実行することができる。
【0141】
また、本体筐体1に装着された各ベルトユニット64,64A,64Bの各カバー66,66A,66Bに対し、その外部から目視できる部分に、各中間像担持体のサイズを示すマーク、ラベル或いは記述などから成る識別手段を設けておくと、画像形成装置を使用するユーザが、いかなるサイズの記録媒体にまで両面画像を形成できるかを確実に認識でき、当該ユーザが戸惑うことなく画像形成装置を操作することができる。
【0142】
また、図13及び図14に示すように、可動筐体1Bを、第1の支軸35を介して不動筐体1Aに回動可能に支持された第1カバー部材44Aと、その第1カバー部材44Aに第2の支軸35Aを介して回動可能に連結された第2カバー部材44Bとによって構成し、可動筐体1Bを、図13及び図14に示したように開位置にもたらしたとき、第1カバー部材44Aと第2カバー部材44Bが、第2の支軸35Aの部位で屈曲するように構成することもできる。第1の支軸35の軸線と第2の支軸35Aの軸線は互いに平行に延びている。可動筐体1Bを図13及び図14に示したように開いた上で、該可動筐体1Bに対してベルトユニット64,64A又は64Bを着脱することができる。
【0143】
図14に示すように、不動筐体1Aと第2カバー部材44Bには、連結部材45の長手方向各端部が、ピン46,47を介して回動可能に枢着され、また規制部材48の一方の端部がピン49を介して第2カバー部材44Bに回動可能に連結されている。さらに規制部材48の他方の端部に設けられたガイドピン50が、連結部材45に形成された長孔51に摺動可能に嵌合している。
【0144】
可動筐体1Bを開位置にもたらすと、ガイドピン50が長孔51の下端に当接し、可動筐体1Bがこれ以上開放されることが禁止される。このように可動筐体1Bをその開位置に保持することができる。可動筐体1Bを閉じるとき、ガイドピン50は長孔51の上端に向けて摺動し、可動筐体1Bを完全に閉じると、第1及び第2ガイド部材44A,44Bは上下に平坦な状態となる。
【0145】
可動筐体1Bを互いに屈曲可能な3以上のカバー部材によって構成することも可能である。このように、可動筐体を開位置にもたらしたときに屈曲するように連結された少なくとも2つのカバー部材を有する可動筐体を採用することにより、可動筐体を開いたとき、その可動筐体が占める面積を小さくすることができ、画像形成装置を狭い場所にも設置することが可能となる。
【0146】
また、以上説明した画像形成装置においては、中間像担持体15,15Aに転写された第1の画像を記録媒体Pの一方の面に転写する転写装置の一例であるコロナ放電器27を、ベルトユニット64,64Aとは別の装置として構成したが、この転写装置をベルトユニット64,64Aの一要素として構成することもできる。ベルトユニットが、無端ベルトより成る中間像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置を有するように構成するのである。
【0147】
その際、図1及び図6に示した画像形成装置においては、コロナ放電器27より成る転写装置が、中間像担持体15,15Aの外側に位置しているが、中間像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置を、無端ベルトより成る中間像担持体15,15Aの内側に配置することもできる。
【0148】
図15及び図16はその一例を示す。図15は周長の短い無端ベルトより成る中間像担持体15と、この中間像担持体15が巻き掛けられた支持ローラ75,76,77,78とを有するベルトユニット64の例を示し、図16は周長の長い無端ベルトより成る中間像担持体15Aと、この中間像担持体15Aが巻き掛けられた支持ローラ75A,76A,77A,78Aとを有するベルトユニット64Aの例を示している。いずれの中間像担持体15,15Aも矢印B方向に駆動される。また、これらの例では、無端ベルトより成る中間転写体3が、支持ローラ4,5,74に巻き掛けられて矢印A方向に駆動される。
【0149】
先に説明した画像形成装置の場合と同じく、各像担持体2Y,2M,2C,2BKから中間転写体3に各色のトナー像が重ねて転写され、その重ね可視像より成る第1の画像が中間像担持体15,15Aに転写され、次いでその第1の画像が、これらの図には示していない記録媒体の一方の面に転写され、中間転写体3上に次に転写された重ね可視像より成る第2の画像が記録媒体の他方の面に転写される。その際、図15及び図16に示した例では、支持ローラ75,75Aが中間転写体3上の第1の画像を中間像担持体15,15Aに転写すると共に、中間転写体3上の第2の画像を記録媒体の他方の面に転写する転写装置として構成され、支持ローラ76,76Aが、中間像担持体15,15A上に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置として構成されている。この例では、支持ローラ75,75Aにプラス極性の転写電圧が印加され、支持ローラ76,76Aにマイナス極性の転写電圧が印加されて、上述した各画像の転写動作が行われる。このように、中間像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置が、中間像担持体の内側に配置され、かつその転写装置が、転写電圧を印加される転写ローラ、図の例では支持ローラ76,76Aによって構成されるのである。
【0150】
また、転写電圧の印加されるコロナワイヤを有するコロナ放電器より成る転写装置を、中間像担持体15,15Aの内側に配置して、その中間像担持体上の第1の画像を記録媒体の一方の面に転写するように構成することもできる。
【0151】
上述のように、互いにサイズの異なる中間像担持体を有するベルトユニット64,64Aが、無端ベルトより成る中間像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置を有するように構成した場合、その各ベルトユニット64,64Aの当該転写装置が、本体筐体内のほぼ同一の位置に装着されるように、各ベルトユニット64,64Aを構成することもできる。かかる構成により、いずれのベルトユニット64,64Aを装着したときも、同じ位置で、中間像担持体から記録媒体の一方の面に第1の画像を転写することができる。
【0152】
図15及び図16に示した画像形成装置の他の構成は先に説明した画像形成装置と変りはない。
【0153】
ところで、以上説明した各画像形成装置の中間像担持体の表面サイズは適宜設定できるが、このサイズを次のように設定すると有利である。図17及び図18は、記録媒体P1,P2を示すと共に、中間像担持体15A,15を展開して示す説明図である。これらの図における矢印B1は、記録媒体の搬送方向を示している。ここで、図17の(a),(b)に示す例では、互いにサイズの異なる複数の中間像担持体15A,15のうち、第1のサイズの中間像担持体15Aが、定形サイズの記録媒体P1を、その長辺が搬送方向B1に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体P1に転写される第1の画像が収まる大きさに形成され、第2のサイズの中間像担持体15は、上記定形サイズの記録媒体P1の半分のサイズの記録媒体P2を、その短辺が搬送方向B1に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体P2に転写される第1の画像が収まる大きさに形成されている。
【0154】
例えば、記録媒体P1のサイズがA3サイズであるとしたとき、記録媒体P2のサイズは、その半分のA4サイズとなる。同様に記録媒体P1のサイズがA4のときは、記録媒体P2のサイズはA5、記録媒体P1のサイズがB3のときは、記録媒体P2のサイズはB4となる。記録媒体P1のサイズが米国で定形サイズとされているダブルレターサイズ(11インチ×17インチ)の場合には、記録媒体P2のサイズは、その半分のレターサイズ(8.5インチ×11インチ)となる。
【0155】
より具体的には、A4サイズの記録媒体の短辺の長さは210mmであるから、小サイズの中間像担持体15の周長は、A4サイズの第1の画像が収まるように、多少の余裕を見込んで、その周長を例えば310mmに設定する。またA3サイズの長辺の長さは420mmなので、大サイズの中間像担持体15Aの周長は、A3サイズの第1の画像が収まるように、例えば500mmに設定する。
【0156】
上述のように各中間像担持体15,15Aのサイズを設定すれば、いずれの中間像担持体15,15Aの幅W1も同一にすることができ、これによって、各中間像担持体15,15Aを有するベルトユニット64,64Aを構成する要素、例えばその支持ローラ、転写ローラ及び対向電極の部品の共通化をより確実に達成でき、各ベルトユニットの製造コストを低減することができる。
【0157】
また、例えば図17の(a)に示すように、使用頻度の高いA3サイズの記録媒体に転写される第1の画像が収まる大サイズの中間像担持体15Aを用いた場合、同じく使用頻度の高いA4サイズの記録媒体を、その短辺が搬送方向に一致する向きで搬送しながら、その両面に画像を形成すると、中間像担持体15Aの周長がA4サイズの記録媒体の短辺の長さよりもはるかに長いので、画像を形成し終えるまでに長い時間が必要となり、時間的なロスが発生してその画像形成効率が低下する。
【0158】
そこで、図18に示すように、中間像担持体の少なくとも1つ、この例では中間像担持体15Aが、定形サイズの記録媒体P1を、その長辺が搬送方向B1に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体P1に転写される画像が収まる大きさであって、この定形サイズの記録媒体P1の半分のサイズの記録媒体P2を、その短辺が搬送方向B1に一致する向きで搬送しつつ、連続して画像形成動作を行うとき、該中間像担持体15Aが1回転する間に、当該中間像担持体15Aの表面に、上記半分のサイズの各記録媒体P2に転写される第1の画像を少なくとも2頁分連続して転写できる大きさに形成されていることが望ましい。そして、連続して搬送される上記半分のサイズの記録媒体P2の各一方の面に、中間像担持体15Aに連続して転写された複数の第1の画像のそれぞれを転写できるように構成するのである。この場合も、記録媒体P1のサイズがA3のとき、記録媒体P2のサイズはA4、記録媒体P1のサイズがA4のとき、記録媒体P2のサイズはA5、同じく記録媒体P1がB3のときは記録媒体P2はB4、記録媒体P1がダブルレターサイズのときは、記録媒体P2はレターサイズとなる。
【0159】
より具体的に示すと、例えば、中間像担持体15Aが1回転する間に、その全面に、A4サイズの記録媒体P2に転写される第1の画像を中間転写体3から連続して2頁分転写し、給紙装置23からA4サイズの記録媒体P2を2枚連続して送り出し、その2枚の記録媒体P2のそれぞれの一方の面に、中間像担持体15A上の各頁の第1の画像を連続して転写すると共に、中間転写体3上に連続して転写された2頁分の第2の画像のそれぞれを、その2枚の記録媒体P2の各他方の面にそれぞれ転写するのである。このようにすれば、A4サイズの2枚の記録媒体P2に画像を形成する際、先ず、その1枚目の記録媒体P2の一方の面に、大サイズの中間像担持体15Aに形成された第1の画像を転写すると共に、その記録媒体の他方の面に中間転写体上の第2の画像を転写し、しかる後、再度、中間転写体3から次の第1の画像を大サイズの中間像担持体15Aに転写し、その第1の画像を、1枚目の記録媒体P2の後から所定の時間を置いて給送された記録媒体P2の一方の面に転写し、かつその記録媒体の他方の面に中間転写体上の第2の画像を転写する場合に比べ、画像形成時間を短縮でき、画像形成効率を大きく高めることができる。特に、多数の記録媒体に連続して画像形成を行う場合にその効率が高められる。記録媒体が他のサイズの場合も同様である。
【0160】
上述した構成を採用する際、給紙装置23から、例えばA4サイズの2枚の記録媒体を連続して給送する場合も、その両記録媒体の間には、わずかな間隔があけられているので、中間像担持体15Aの表面サイズを、この間隔を見込んで、A4サイズの記録媒体の2枚分の大きさよりも多少大きめに形成する必要がある。この間隔は、主に、給送された記録媒体を一旦、レジストローラ対26で停止させ、画像との位置合わせのためのタイミングをとって、その記録媒体を再送する時間分を見込んだ距離である。
【0161】
また、先にも説明したように、像担持体から中間転写体に転写された可視像を、中間像担持体を介することなく記録媒体の片面に転写する片面モードを選択することができるが、この片面モードで画像形成を行うと、中間像担持体の周長が短いときも、その周長よりも長いカラー画像を記録媒体の片面に形成することができる。従って、周長の短い中間像担持体15を使用している場合に、大サイズのカラー画像を形成するときは、この片面モードで画像形成を行えばよい。
【0162】
また、後述するように画像形成装置をホストコンピュータに接続した場合には、そのホストコンピュータに、或いは画像形成装置の本体筐体1に設けられたオペレーションパネルOPに、中間像担持体の表面サイズよりも大サイズの記録媒体の両面に画像を形成する指示が与えられたとき、その画像形成動作を実行しないように制御する制御手段を設けると、常に、記録媒体に正しく収まる画像だけを得ることができる。
【0163】
また、図10は、画像形成装置100,100A,100BをホストコンピュータHCに接続して画像形成システムを構成した例を示している。これは、所謂ネットワークで結ばれたシステムで、各画像形成装置100,100A,100Bは、主にホストコンピュータHCの出力装置(プリンタ)としての役割を担っている。ケーブルを介さずに無線で繋がれたシステムとしても良い。複数の画像形成装置に対して、ホストコンピュータHCのディスプレイに表示されるガイドに従って出力すべき画像の作像プロセス条件などを指示、入力可能となっている。複数の画像形成装置の状況をディスプレイに報知、表示して、その状況を確認することもできる。制御の指令は、オペレーションパネルOPやホストコンピュータHCのキーボードなどから行うことができる。例えば、記録媒体の両面に画像を形成する両面プリントの場合、オペレーションパネルOPに設けてある両面釦によって、また特殊紙の選択や給紙カセットの選択は給紙用の設定釦によって選択することができる。
【0164】
上述のように画像形成装置とホストコンピュータHCとを接続して画像形成システムを構成することにより、扱う情報を目的や記録媒体の種類に応じてプリントすることができ、また画像形成装置から離れたところからでもホストコンピュータにより作像条件を設定することができる。また、前述のように中間像担持体64,64A,64Bのサイズを自動的に識別する識別手段を設けた場合、その識別結果をホストコンピュータHCに報知するように構成すれば、画像形成装置から離れた所からも、その中間像担持体のサイズを確認することができる。
【0165】
ところで、図1及び図6に示した画像形成装置には、複数の像担持体2Y,2M,2C,2BKが設けられているが、図19に示すように、中間転写体3に当接する1つの像担持体2を設け、作像手段6によってその像担持体2に異なった色のトナー像より成る可視像を順次形成し、その各色の可視像を中間転写体3上に順次重ね転写するように構成することもできる。すなわち、矢印方向に回転する像担持体2を除電装置7によって除電した後、その像担持体2の表面を帯電装置8により帯電し、その帯電面に露光装置9から出射する光を選択的に照射して像担持体に静電潜像を形成する。この静電潜像は、回転可能に支持された現像装置11の第1の現像器11Yによってイエロートナー像として可視像化され、そのイエロートナー像が転写ローラ12の作用で、矢印A方向に回転する中間転写体3上に転写される。トナー像転写後の像担持体2の表面はクリーニング装置14によって清掃される。
【0166】
全く同様にして、像担持体2上には、現像装置11のマゼンタ現像器11M、シアン現像器11C、ブラック現像器11BKにより、順次マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が形成され、これらのトナー像より成る可視像が、イエロートナー像の転写された中間転写体3上に順次重ねて転写されて第1の画像が形成される。この第1の画像が中間像担持体15に転写されたあとの中間転写体3の表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置22によって除去されるが、図19に示したクリーニング装置22のブラシローラ59より成るクリーニング部材は中間転写体3に対して接離可能に支持され、中間転写体3上の可視像がクリーニング装置22を通るときは、そのブラシローラ59は中間転写体3の表面から離れ、中間転写体3上の転写残トナーを除去するときだけ、中間転写体3の表面に当接する。
【0167】
他の構成と作用は図1に示した画像形成装置と変わりはなく、上記第1の画像が中間像担持体15に転写され、その第1の画像が記録媒体の一方の面に転写されると共に、次に中間転写体3上の形成された重ね可視像より成る第2の画像が記録媒体の他方の面に転写され、その両画像が定着装置28によって定着される。但し、中間像担持体15は、中間転写体3に対して接離自在に支持され、中間転写体3上の可視像が中間像担持体15を通るときは、該中間像担持体15は中間転写体3から離れ、中間転写体3上の第1の画像を中間像担持体15に転写するときと、その第1の画像及び第2の画像を記録媒体の一方の面と他方の面に転写するときは、中間像担持体15は、中間転写体3に直接又は記録媒体を介して当接する。図1に示した各要素に対応する図19に示した画像形成装置の各要素には図1と同じ符号を付して、これ以上の説明は省略する。
【0168】
図19に示した画像形成装置に対しても、前述の各構成を全て採用することができ、ベルトユニット64を別のサイズの中間像担持体を有するベルトユニットと交換して、ユーザの要望にあった画像形成装置を簡単に構成することができる。
【0169】
なお、図1及び図19に示した画像形成装置においては、像担持体2Y,2M,2C,2BK;2や、これらにトナー像を形成する作像手段6Y,6M,6C,6BK;6が、中間転写体3の上側に配置されているが、次に図20を参照して説明する画像形成装置のように、像担持体と作像手段を中間転写体3の下側に配置することもできる。下側に配置した場合には、中間転写体3に形成された画像が、中間像担持体15或いは記録媒体への転写位置に達するまでの時間を短縮でき、画像形成効率を高めることができるが、露光装置9の光出口が上を向くため、ここにトナーなどが落下して露光装置が汚れやすくなるおそれがある。
【0170】
図20はプリンタとして構成された他の画像形成装置を示す垂直断面図であり、図22はさらに他の形態のプリンタより成る画像形成装置を示す垂直断面図である。図20に示した画像形成装置と、図1及び図6に示した画像形成装置とは、その基本構成において相違するところはない。よって、以下に、図20に示した画像形成装置の基本構成の概略と、図1及び図6に示した画像形成装置と異なる点だけを説明する。図1及び図6に示した各要素に対応する、図20に示した各要素には、図1及び図6に示した符号と同一の符号を付してある。
【0171】
図20に示した画像形成装置も、その本体筐体1内に、時計方向に回転駆動される少なくとも1つの像担持体、図の例では第1乃至第4の4つの像担持体2Y乃至2BKが配置され、これらの像担持体上に、作像手段6Y乃至6BKによって、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像より成る各可視像がそれぞれ形成される。これらの可視像は、支持ローラ4,5に巻き掛けられて矢印A方向に駆動される無端ベルトより成る中間転写体3上に重ねて転写され、その中間転写体3上に重ね可視像より成る第1の画像が形成される。このように、本例の画像形成装置も、可視像が形成される少なくとも1つの像担持体と、該像担持体に可視像を形成する作像手段と、像担持体に形成された互いに異なる色の可視像が重ね転写される中間転写体とを具備しており、その像担持体と中間転写体の材質などの具体的構成も、先に説明した画像形成装置の場合と変りはない。図20に示した露光装置9は、レーザ光Lを出射するレーザ書き込み装置より成るが、図1及び図6と同じく、LEDアレイなどを有する露光装置を用いてもよい。
【0172】
中間転写体3の右側に無端ベルトより成る中間像担持体15が配置され、この中間像担持体15が、複数の支持ローラ16,17,18に巻き掛けられて、中間転写体3に同期して矢印B方向に回転駆動される。この中間転写体15の材質や特性なども、図1及び図6に示した中間像担持体と変りはない。中間像担持体15の内側には、中間転写体3用の支持ローラ5にほぼ対向して位置する転写ローラ20より成る転写装置と、裏当てローラ21が配置され、転写ローラ20と裏当てローラ21が中間像担持体15の裏面に当接し、これによって中間転写体3と中間像担持体15が適正なニップをもって互いに当接する。
【0173】
転写ローラ20には転写電圧が印加され、中間転写体3上の第1の画像が中間像担持体15に転写され、その転写後に中間転写体上に付着する転写残トナーがクリーニング装置22のクリーニング部材22Aによって除去される。
【0174】
引き続き、各像担持体2Y,2M,2C,2BK上に形成された各色のトナー像が中間転写体3上に重ねて転写され、中間転写体3上に重ね可視像より成る第2の画像が形成される。
【0175】
図20に示した給紙装置23は、転写紙や樹脂シートなどから成る記録媒体Pを積載収容した2つの給紙カセット24,24Aと、その各給紙カセットから記録媒体Pを送り出す給紙ローラ25,25Aを有し、そのいずれかの給紙ローラが最上位の記録媒体上面に当接して回転することにより、その最上位の記録媒体が送り出されてレジストローラ対26へ搬送される。搬送された記録媒体はレジストローラ対26により所定のタイミングで送り出され、中間像担持体15に対向配置されたコロナ放電器27より成る転写装置の作用により、その記録媒体Pの一方の面に、中間像担持体15上の第1の画像が転写され、転写ローラ20の作用によって、中間転写体3上の第2の画像が記録媒体Pの他方の面に転写される。可視像転写後の中間転写体3の表面はクリーニング装置22により清掃され、同じく可視像転写後の中間像担持体15上に付着する転写残トナーは、クリーニング装置32のクリーニングブレード54によって除去される。このクリーニングブレード54も、ここを中間像担持体上の第1の画象が通過するとき、中間像担持体15の表面から離間している。
【0176】
第1及び第2の画像を転写された記録媒体は、定着装置28を通り、このときその両可視像が記録媒体の各面に定着される。次いでその記録媒体は排紙ローラ対53によって矢印Cで示すように排紙部31上に排出される。
【0177】
また、図20に示した画像形成装置の場合も、中間転写体3の上方の空間Sにトナー容器36Y,36M,36C,36BKが設けられている。その際、排紙部31の一部を構成するカバー31Aを図24の下方に示した画像形成装置のように開き、トナー容器36Y,36M,36C,36BKを交換することができる。カバー31Aは、その一端側の回動支点137を中心として開放可能に支持されているが、この回動支点137は排紙ローラ対53の側にあるので、排紙部31上に記録済みの記録媒体が存在しているときにカバー31Aを開放しても、その記録媒体が下方に落下したり、その頁順が狂うような不具合は生じない。図24における符号34はカバー31Aの把手であり、この把手34に手をかけてカバー31Aを開閉できる。把手34は排紙部31に排出される記録媒体の搬送とそのスタックに妨げとならぬ場合に配置されている。
【0178】
図24の下方に示した画像形成装置は、その本体筐体1内の保守作業を行えるように、当該本体筐体1の前ドアDAを開き、しかも記録媒体を補給したり、交換することができるように、下側の給紙カセット24Aを引き出した状態にある。前ドアDAを開くことにより、像担持体、中間転写体及びこれらのまわりの構成部品を、露光装置を本体筐体内に残したまま、不図示のガイドレールによって案内しながら手前側に引き出し、この状態で像担持体と中間転写体を脱着することができる。前ドアDAは垂直方向のヒンジを介して、他の本体筐体部分に支持されているので、前ドアDAを開いたときでも、その下方の部品に対する視認性が害されることはない。
【0179】
また、図20に示すように、トナー容器の収納空間Sと定着装置28との間に断熱部材Wを介入させてある。そのため補給用のトナーが加熱、冷却の繰り返しによって溶融、固着することを防止することができる。断熱方法としては、樹脂、植毛された樹脂、又はこれらの材料を、空気層を有するよう積層したものなどを採用できる。ファンF2に通じた空気流通路を設け、外気を取り込むようにするのも効果的である。
【0180】
上述した構成は、図1及び図6などに示した前述の画像形成装置にも採用することができる。
【0181】
本例の画像形成装置においても、少なくとも、無端ベルトより成る中間像担持体15と、その中間像担持体15が巻き掛けられた複数の支持ローラ16,17,18とが一体的なベルトユニット64として構成され、図20に示した例では、転写ローラ20及びコロナ放電器27として構成された各転写装置と、裏当てローラ21と、クリーニング装置32もベルトユニット64の構成要素となっていて、これらの要素15,16,17,18,20,21,27がケース150に一体的に組み付けられてベルトユニット64が構成されている。
【0182】
一方、図22に示した画像形成装置は、図20に示したベルトユニット64の代りに、転写手段10が設けられている。この転写手段を、転写電圧の印加される転写ローラ、転写ブラシ又はコロナ放電器などの転写装置だけで構成することもできるが、図22に示した転写手段10は、複数の支持ローラ116,117,118と、これらの支持ローラに巻き掛けられて矢印B方向に回転駆動される無端状の転写ベルト115と、中間転写体3上の可視像を記録媒体に転写する用をなす転写ローラ120として構成された転写装置と、転写ベルト115の表面を清掃するクリーニング装置132とを有している。この場合も、転写手段10を、少なくとも、複数の支持ローラ116,117,118と、これらの支持ローラに巻き掛けられて回転駆動される無端状の転写ベルト115とが一体的に組み付けられた転写ユニット164として構成することができ、図22に示した例では、複数の支持ローラ116,117,118と、転写ベルト115と、転写ローラ120と、クリーニング装置132とがケース250に一体的に組み付けられた転写ユニット164として構成されている。図22に示した画像形成装置には、図20に示したコロナ放電器27は設けられていない。
【0183】
転写ローラ120は転写ベルト115の裏面に当接し、中間転写体3を巻き掛けた支持ローラ5にほぼ対向して位置している。転写ローラ120の代りに、コロナ放電器などの他の適宜な転写装置を用いることもできる。但し転写ローラを用いると、支持ローラ5に巻き掛けられた中間転写体部分に転写ベルト15を押し付けることができるので、転写効率を高めることができる。また、図示したクリーニング装置132のクリーニングブレード154は転写ベルト115の表面に圧接してその表面を清掃する。図22に示した画像形成装置の他の基本構成は、図20に示した画像形成装置と変りはない。よって図20に示した各要素に対応する図22に示した各要素に図20と同じ符号を付し、その重複した説明は省略する。
【0184】
図22に示した画像形成装置の場合も、図20に示した画像形成装置と全く同様にして、作像手段6Y乃至6BKによって、矢印方向に回転する各像担持体2Y,2M,2C,2BK上に、互いに異なる色、すなわちイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナー像よりなる可視像がそれぞれ形成され、その各可視像が矢印A方向に回転駆動される中間転写体3上に、各転写ローラ12の作用によって重ね転写される。トナー像転写後の各像担持体の表面はクリーニング装置14によって清掃される。このようにして中間転写体3上に重ね可視像が形成される。
【0185】
給紙装置23から給送され、レジストローラ対26によって所定のタイミングで送り出された記録媒体は、互いに同期して矢印A,B方向に回転する中間転写体3と転写ベルト115との当接したニップ部を通過して上方に搬送される。このとき、転写ローラ120には、中間転写体3上の重ね可視像のトナーの帯電極性と逆極性(図示した例ではプラス極性)の転写電圧が印加され、これによって、搬送される記録媒体の片面にトナー像より成る重ね可視像が静電転写される。転写ベルト115に付着したトナーは、クリーニング装置132のクリーニングブレード154によって除去され、そのベルト表面が清掃される。このように、本例の転写手段10は、転写ベルト115と中間転写体3とのニップ部に記録媒体Pを通過させて、その中間転写体3上の可視像を記録媒体の片面に転写するように構成されている。
【0186】
転写ベルト115は、中間転写体3から記録媒体にトナー像より成る可視像を転写可能とする導電性を備えたベルトである。かかる転写ベルト115を用いることにより、大きなニップ部を形成でき、中間転写体3から記録媒体Pへ可視像を効率よく転写でき、しかも記録媒体を引き続き上方に確実に搬送することができる。
【0187】
重ね可視像を転写された記録媒体は、引き続き転写ベルト115に密着しながら上方に搬送され、次いで転写ベルト115を離れた後、定着装置28を通過し、このとき記録媒体に転写された可視像が記録媒体に定着される。定着装置28を通過した記録媒体は、排紙ローラ対53によって矢印Cで示すように排紙部31上に排出される。このとき、記録媒体は画像面を下に向けたフェースダウン状態で排紙部31上に載置される。可視像を記録媒体に転写したあとの中間転写体3上に付着する転写残トナーは、クリーニング装置22のクリーニング部材22Aによって除去され、中間転写体3の表面が清掃される。
【0188】
図20に示した中間像担持体15は、少なくとも、第1の画像の1頁分の周長を有している必要がある。これに対し、図22に示した転写ベルト115は、画像を担持するものではないので、画像1頁分の周長を有していなくともよい。このように、転写ベルト115と中間像担持体15は、その機能上の相違により、構成も互いに相違している。
【0189】
ここで、図20に示した画像形成装置によれば、記録媒体の両面にカラー画像を形成することができる。これに対し、図22に示した画像形成装置によっては、記録媒体の片面にカラー画像を形成できるだけである。但し、図20に示した画像形成装置の方が、図22に示した画像形成装置よりも構成が複雑であるため、その製品価格が高くなる。このように、図20及び図22に示した画像形成装置は長所と短所を有しており、ユーザはこの点を考慮して自らの要求に合った画像形成装置を入手する。その際、図22に示した画像形成装置を入手したユーザが、後になって図20に示した画像形成装置を必要としたとき、当該ユーザが改めて図20に示した画像形成装置を購入するなどして入手しなければならぬとすれば、ユーザに対する経済的負担が増大する。
【0190】
そこで、図20及び図22に示した画像形成装置においては、図22に示した転写手段10と、図20に示した中間像担持体15のいずれをも着脱可能に装着できる装着部を有していて、転写手段10と中間像担持体15を自由に交換できるように構成されている。以下の説明では、必要に応じて、中間像担持体15を有するベルトユニット64を第1のベルトユニットと称し、転写ベルト115を有するベルトユニットを第2のベルトユニットと称することにする。
【0191】
図20及び図22に示した画像形成装置においては、先に示した画像形成装置の場合と同様にその本体筐体1が、不動筐体1Aと、該不動筐体1Aに対して開閉可能に支持された可動筐体1Bとを有し、該可動筐体1Bに上述の装着部が設けられ、当該可動筐体を開位置にもたらすことにより、転写手段10又は中間像担持体15を着脱できるように構成されている。より具体的に示すと、可動筐体1Bが、不動筐体1Aに支軸35を介して回動開閉可能に支持され、その可動筐体1Bに、図20及び図22に示した第1又は第2のベルトユニット64,164がそれぞれ着脱自在に装着されている。図21及び図23は、図20に示した可動筐体1Bと、図22に示した可動筐体1Bをそれぞれ開位置に回動させたときの様子を示している。このとき、各可動筐体1Bの上方が開放されるので、ここに装着されていた第1及び第2のベルトユニット64,164を上方に持ち上げてその各ユニットを取り出すことができる。
【0192】
各可動筐体1Bに設けられた装着部は、第1及び第2のいずれのベルトユニット64,164も装着できるように構成されているので、図22に示した低価格な画像形成装置を使用していたユーザが、記録媒体の両面にカラー画像を形成できる画像形成装置を必要とした場合には、中間像担持体15を有する第1のベルトユニットだけを入手し、図23に示すように可動筐体1Bを開いて転写ベルト115を有する第2のベルトユニット164を取り外した後、新たに入手した第1のベルトユニット64を可動筐体1Bに装着し、その可動筐体1Bを閉じれば、図20に示した画像形成装置を構成できる。場合によっては、それまで使用していた第1のベルトユニット64を、第2のベルトユニット164に交換して使用することもできる。このように画像形成装置の一部を交換するだけで片面画像又は両面画像の得られる画像形成装置を自由に構成することができる
【0193】
また、画像形成装置の製造時に、可動筐体1Bに第1と第2のベルトユニット64,164のいずれかを装着することにより、異なった性能の画像形成装置をそれぞれ製造することができ、ユーザの多様なニーズに簡単に対応することができる。
【0194】
また、可動筐体1Bを開くと、記録媒体の搬送経路が大きく開くので、ジャムした記録媒体を容易に処理することができる。このように、第1及び第2のベルトユニット64,164の交換の目的以外の目的で、可動筐体1Bを開き、所定の作業を容易に行うこともできる。
【0195】
図20及び図22に示した各画像形成装置では、前述のように可視像の形成動作態様、給紙装置23からの記録媒体の給送タイミング、クリーニング装置32,132の作動態様などの動作態様が異なっている。また、図示した例では、図22に示した定着装置28が可視像を定着するときの定着温度と、図20に示した定着装置28が可視像を転写するときの定着温度とが異なっており、前者の定着温度が170℃に設定され、後者の定着温度が180℃に設定されている。図20に示した画像形成装置では、記録媒体の両面に転写された可視像を定着するので、定着温度を高くして定着不良を防止し、図22に示した画像形成装置では、記録媒体の片面に転写された可視像を定着するので、定着温度を低くしている。記録媒体に転写された可視像を定着する定着装置28の定着温度が、転写手段10が装着されているときよりも、中間像担持体15が装着されているときの方が高く設定されるのである。勿論、図20に示した画像形成装置によって記録媒体の片面にカラー画像を形成するときは、定着温度を図22に示した画像形成装置の定着温度と同じに設定するように構成してもよい。
【0196】
上述のように、図20及び図22に示した画像形成装置では各種の動作態様が異なるので、転写手段10(第2のベルトユニット164)と、中間像担持体15(第1のベルトユニット64)を交換したときは、新たに装着されたユニットに対応する態様で動作が行われるように画像形成装置を制御する必要がある。
【0197】
そこで、例えば本体筐体内に、転写手段10が装着されているか、又は中間像担持体15が装着されているかを識別するフォトセンサまたはマイクロスイッチなどから成る識別手段(図示せず)を設け、その識別手段の識別結果により、転写手段10が装着されたときの制御と、中間像担持体15が装着されたときの制御がそれぞれ実行されるように構成することが好ましい。或いは、図24に示すように、画像形成装置に、例えばICカードより成る記憶媒体154Aを挿入する挿入口155を設け、転写手段10ではなく、中間像担持体15を装着したとき、該挿入口155に記憶媒体154Aを挿入することによって、中間像担持体15が装着されたときの制御が実行されるように構成することもできる。これらの構成を採用すれば、自動的に、転写手段10又は中間像担持体15を交換した後の画像形成装置の動作態様となるように、当該画像形成装置を制御することができる。
【0198】
その際、転写手段10ではなく、中間像担持体15を装着したとき、その装着情報を、画像形成装置本体筐体1の外面に設けられたオペレーションパネルOP(図24)に表示するように構成すれば、ユーザに対して、記録媒体の両面に画像を形成できることを報せることができ、ユーザに戸惑い感を与えることはない。
【0199】
また、図24は、図10と同様に画像形成装置をホストコンピュータHCに接続して画像形成システムを構成した例を示している。この場合も、図10に関連して先に説明したところと同様に構成することができる。また、転写手段10ではなく、中間像担持体15を装着したとき、その装着情報を、画像形成装置本体筐体1の外面に設けられたオペレーションパネルOPと、ホストコンピュータHCのディスプレイの少なくとも一方に表示するように構成することもできる。
【0200】
ところで、図20及び図22に示した画像形成装置には、複数の像担持体2Y,2M,2C,2BKが設けられているが、図25及び図26に示すように、中間転写体3に当接する1つの像担持体2を設け、作像手段6によってその像担持体2に異なった色のトナー像より成る可視像を順次形成し、その各色の可視像を中間転写体3上に順次重ねて転写するように構成することもできる。この点は図19を参照して先に説明したところと変りはないので、その説明を省略する。
【0201】
図25に示した画像形成装置には、図22に示した画像形成装置と同じく転写手段10が設けられ、図26に示した画像形成装置には図20に示した画像形成装置と同じく中間像担持体15が設けられている。図25及び図26に示した画像形成装置の転写手段10と中間像担持体15は、中間転写体3に対して接離自在に支持され、次のように記録媒体P又は中間像担持体15に可視像を転写するとき以外は、転写手段10の転写ベルト115及び中間像担持体15は中間転写体3から離れている。
【0202】
図25に示した画像形成装置においては、中間転写体3上に転写された重ね可視像が、転写ローラ120の作用によって、給紙装置23から給送された記録媒体Pの片面にのみ転写される。これに対し、図26に示した画像形成装置においては、中間転写体3上に形成された重ね可視像より成る第1の画像が、転写ローラ20の作用で一旦、矢印B方向に回転する中間像担持体15上に転写され、その第1の画像が、コロナ放電器27の作用により記録媒体Pの一方の面に転写されると共に、次に中間転写体3上に転写された重ね可視像より成る第2の画像が、転写ローラ20の作用で同じ記録媒体Pの他方の面に転写される。いずれの転写画像も定着装置28によって定着され、画像定着後の記録媒体は排紙部31に排出される。また、可視像転写後の中間転写体3の表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置22によって除去されるが、図25及び図26に示したクリーニング装置22のクリーニング部材22Aは中間転写体3に対して接離可能に支持され、中間転写体3上の可視像がクリーニング装置22を通るときは、そのクリーニング部材22Aは中間転写体3の表面から離れ、中間転写体3上の転写残トナーを除去するときだけ、中間転写体3の表面に当接する。
【0203】
図25及び図26に示した画像形成装置の場合も、転写手段10を含む第2のベルトユニット164と中間像担持体15を含む第1のベルトユニット64を交換することによって、ユーザの要望にあった画像形成装置を構成することができる。図25及び図26に示した画像形成装置もホストコンピュータに接続して、前述したところと同様な画像形成システムを構成することができる。
【0204】
図25及び図26に示した画像形成装置の他の構成と作用は、図22及び図20に示した各画像形成装置と実質的に変わりはなく、よって図22及び図20に示した各要素に対応する図25及び図26に示した各要素には、図22及び図20と同じ符号を付して、これ以上の説明は省略する。
【0205】
以上のように、図20乃至図26に示した画像形成装置は、可視像が形成される少なくとも1つの像担持体2Y,2M,2C,2BK;2と、該像担持体に可視像を形成する作像手段6Y,6M,6C,6BK;6と、像担持体に形成された互いに異なる色の可視像が重ね転写される中間転写体3とを具備すると共に、中間転写体3に転写された重ね可視像を記録媒体Pに転写するための転写手段10と、中間転写体3に転写された重ね可視像より成る第1の画像が転写される中間像担持体15とのいずれか一方と、転写手段10又は中間像担持体15のいずれをも着脱可能に装着できる装着部とを具備し、中間像担持体15が装着されている場合には、該中間像担持体15に転写された上記第1の画像が記録媒体Pの一方の面に転写され、かつ像担持体から中間転写体3に転写された重ね可視像より成る第2の画像が同じ記録媒体Pの他方の面に転写されるように構成されている。かかる画像形成装置によって、ユーザの要望通りの画像形成装置を簡単に構成することができる。
【0206】
さらに、図27及び図28に示すように、中間転写体を省略して画像形成装置を構成することもできる。図27に示した画像形成装置においては、複数の像担持体2Y,2M,2C,2BKに対向して、転写手段10の転写ベルト115が配置され、その転写ベルト115は矢印B方向に回転駆動される。また、作像手段6Y乃至6BKによってその各像担持体上にイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像が図20及び図22に示した画像形成装置の場合と同様にして形成され、そのトナー像より成る各可視像が、転写手段10の各転写ローラ120の作用によって、給紙装置23から給送された記録媒体Pの片面に転写される。転写ベルト115と像担持体とのニップ部に記録媒体を通過させて、該像担持体上の可視像を記録媒体に転写するのである。
【0207】
図28に示した画像形成装置の場合には、各像担持体2Y,2M,2C,2BKに対向して中間像担持体15が対置され、各像担持体に形成された各色のトナー像より成る可視像、すなわち第1の画像が、矢印B方向に回転駆動される中間像担持体15に転写ローラ20の作用により重ねて転写される。そして、給紙装置23から給送された記録媒体Pの一方の面に、中間像担持体15に転写された上記第1の画像がコロナ放電器27の作用で転写されると共に、各像担持体に次に形成された各色のトナー像より成る可視像、すなわち第2の画像が、転写ローラ20の作用によって、同じ記録媒体Pの他方の面に転写される。記録媒体に転写されたいずれの画像も、定着装置28により記録媒体に定着され、その記録媒体が排紙部31に排出される。図28に示した画像形成装置によっても、記録媒体の片面にのみカラー画像を形成できる。
【0208】
上述のように、図27及び図28に示した画像形成装置は、像担持体に形成された可視像を中間転写体を介することなく記録媒体に転写する点が、図20乃至図24に示した画像形成装置と相違し、他の構成は、図20乃至図24に関連して先に説明した画像形成装置と実質的に変りはない。図27及び図28に示した画像形成装置も、転写手段10又は中間像担持体15のいずれをも装着できる装着部を有し、その転写手段10と、中間像担持体15を交換して、ユーザの要望に対応した画像形成装置を簡単に構成することができる。また図20及び図22を参照して先に説明したところと同様に、中間像担持体15を有する第1のベルトユニット64を構成し、さらに転写手段10を第2のベルトユニット164として構成することができる。図20及び図22に示した要素に対応する図28及び図27に示した各要素には、図20及び図22と同じ符号を付してある。
【0209】
また、図27及び図28に示した画像形成装置において、複数の像担持体2Y,2M,2C,2BKを設けたが、これに代えて、像担持体を1つだけ設け、その像担持体に形成されたトナー像を上述したところと同様にして記録媒体に転写することもできる。
【0210】
上述したところから判るように、図27及び図28に関連して上に説明した画像形成装置は、可視像が形成される少なくとも1つの像担持体2Y,2M,2C,2BKと、該像担持体に可視像を形成する作像手段6Y乃至6BKとを具備すると共に、該像担持体に形成された可視像を記録媒体Pに転写するための転写手段10と、像担持体に形成された可視像より成る第1の画像が転写される中間像担持体15とのいずれか一方と、転写手段10又は中間像担持体15のいずれをも装着できる装着部とを具備し、中間像担持体15が設けられている場合には、像担持体から中間像担持体15に転写された第1の画像が記録媒体Pの一方の面に転写され、かつ像担持体に形成された可視像より成る第2の画像が同じ記録媒体Pの他方の面に転写されるように構成されている。
【0211】
図20乃至図28に示した画像形成装置は、装着部に中間像担持体15を装着できるように構成されているが、この場合も、その装着部が、互いにサイズの異なる少なくとも2つの中間像担持体のいずれをも装着できるように構成されていると特に有利である。ここでも、互いにサイズの異なる中間像担持体とは、その表面の移動方向に対して直交する向きの幅が異なっている場合と、その周長が互いに異なっている場合と、幅及び周長が共に異なっている場合を含む。その具体的構成としては、図1乃至図19に関連して先に説明した各構成をそれぞれ採用することができる。
【0212】
その際、図15及び図16に示した構成を採用した場合には、記録媒体の片面にだけ可視像を転写するための転写ベルト115として、例えば、図29に示すように支持ローラ75,77,78に巻き掛けられた無端ベルトを用いると共に、支持ローラ75を転写ローラとして構成することができる。かかる転写ベルト115と、中間転写体3との間に記録媒体が搬送されるとき、支持ローラ75に中間転写体上の重ね可視像のトナーと反対極性の転写電圧を印加して、その可視像を記録媒体の片面に転写することができる。
【0213】
また、図15、図16及び図29に示した支持ローラ75に転写電圧を印加する代りに、中間転写体3用の支持ローラ74に、中間転写体3上のトナーの帯電極性と同極性の転写電圧を印加して、中間転写体3上の可視像を中間像担持体又は記録媒体面に転写することもできる。これは、図1、図6、図19、図20、図22、図25及び図26の場合も同様であり、中間転写体3用の支持ローラ5に転写電圧を印加して、可視像を中間像担持体又は記録媒体に転写することができる。
【0214】
以上説明した画像形成装置は、不動筐体1Aと可動筐体1Bとを有し、その可動筐体1Bにベルトユニット用の装着部が設けられているが、可動筐体以外の本体筐体部分に装着部を設けることもできる。
【0215】
図30乃至図33は、可動筐体を有していない画像形成装置の例を示している。図30は、周長の短い中間像担持体15を備えたベルトユニット640の装着された画像形成装置を示し、図31は周長の長い中間像担持体15Aを備えたベルトユニット640Aが装着された画像形成装置を示している。これらの画像形成装置の本体筐体1の前面側には、図32に示すようにベルトユニット装着用の開口380が形成され、ここにいずれのベルトユニット640,640Aをも着脱自在に装着することができる。すなわち、本体筐体1に設けられたオペレーションパネルOPに向かって、いずれかのベルトユニット640,640Aを水平方向に押し、又は引くことによって、そのベルトユニットを開口380に着脱することができる。その際、各ベルトユニット640,640Aのカバー660,660Aには、図33に示すように一対ずつのガイド突部410,410Aが設けられ、そのガイド突部410,410Aを本体筐体1に形成されたガイド溝400に嵌合し、そのガイド溝400に沿ってスライドさせて、各ベルトユニット640,640Aを容易に着脱することができる。ベルトユニット640,640Aの方にガイド溝を形成し、本体筐体1の方に、そのガイド溝に摺動自在に嵌合するガイド突部を設けることもできる。
【0216】
また、各ベルトユニット640,640Aのカバー660,660Aには、その各ユニット640,640Aの着脱時に手を掛けることのできる把手390,390Aがそれぞれ設けられている。これらの把手390,390Aは、各ベルトユニット640,640Aが本体筐体1に装着されたとき、正面側となるカバー660,660Aの部分に配置されている。
【0217】
さらに、本体筐体1の開口380の正面側から見た幅寸法は、本体筐体1の幅とほぼ同じ程度となるように大きく設定されているので、各ベルトユニット640,640Aがその外部に備えている歯車68,68Aや転写ローラ20,20Aの各端部が本体筐体1と干渉してベルトユニット640,640Aの着脱を行い難くなるという不具合を阻止できる。その代わり、各ベルトユニット640,640Aのカバー660,660Aの幅方向各端面に突部661,662,661A,662Aが設けられ、各ベルトユニット640,640Aを本体筐体1に装着したとき、その各カバー660,660Aと本体筐体1との間の隙間を突部661,662,661A,662Aによって覆うことができるように構成されている。
【0218】
また、図30及び図31から判るように、トナー像転写後の中間像担持体15,15Aの表面を清掃するクリーニング装置32が、各カバー660,660Aに組み込まれていて、当該クリーニング装置32がベルトユニット640,640Aの一要素として構成されている。図30乃至図33に示した画像形成装置の他の構成は、図1、図5及び図6に示した画像形成装置と実質的に変りはなく、これらの図の各部に対応する部分には、図1、図5及び図6に付した符号と同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0219】
以上説明した各構成を、それぞれ適宜組み合わせて画像形成装置を構成することもでき、特に転写手段10と中間像担持体15を交換可能とした画像形成装置に、図1乃至図19及び図30乃至図33に示した各構成を適宜採用することができる。
【0220】
また、以上の説明では、異なる機能を有する少なくとも2つの装置として、互いにサイズの異なる中間像担持体と、中間像担持体及び転写手段とを挙げたが、その対象とする装置は、これらに限定されるものではない。要は、異なる機能を有する少なくとも2つの装置のいずれをも着脱可能に装着できる装着部を画像形成装置に設けることにより、本発明の所期の目的を達成できる。
【0221】
本発明はプリンタ以外の画像形成装置、例えば複写機、ファクシミリ、又はこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などにも広く適用できるものである。
【0222】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単に、しかもコストを抑えてユーザの要望する画像形成装置又は画像形成システムを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す垂直断面図である。
【図2】クリーニング装置の拡大図である。
【図3】中間転写体と中間像担持体との接触部近傍の拡大図である。
【図4】ベルトユニットの分解斜視図である。
【図5】本体筐体からベルトユニットを外した状態を示す斜視図である。
【図6】図1に示した画像形成装置のベルトユニットを別のベルトユニットと交換して構成した画像形成装置の垂直断面図である。
【図7】可動筐体を第1の開位置に回動したときの垂直断面図である。
【図8】図1に示したベルトユニットを、本体筐体から外したときの状態を示す垂直断面図である。
【図9】図6に示したベルトユニットを、本体筐体から外したときの状態を示す垂直断面図である。
【図10】画像形成装置をホストコンピュータに接続して成る画像形成システムの斜視図である。
【図11】可動筐体を水平に移動させて、当該可動筐体を不動筐体に着脱する例を示す垂直断面図である。
【図12】図7に示した可動筐体を第2の開位置まで回動させたときの垂直断面図である。
【図13】屈曲可能な可動筐体を有する画像形成装置の斜視図である。
【図14】図13に示した可動筐体の原理を示す説明図である。
【図15】中間像担持体と中間転写体の他の例を示す概略図である。
【図16】中間像担持体と中間転写体のさらに他の例を示す概略図である。
【図17】中間像担持体を展開して示し、そのサイズと記録媒体のサイズを示す説明図である。
【図18】中間像担持体を展開して示し、そのサイズと記録媒体のサイズを示す説明図である。
【図19】画像形成装置の他の例を示す垂直断面図である。
【図20】画像形成装置のさらに他の例を示す垂直断面図である。
【図21】図20に示した画像形成装置の可動筐体を開放したときの断面図である。
【図22】さらに他のタイプの画像形成装置の一例を示す垂直断面図である。
【図23】図22に示した画像形成装置の可動筐体を開放したときの断面図である。
【図24】画像形成装置をホストコンピュータを接続して成る画像形成システムの斜視図である。
【図25】画像形成装置のさらに別の例を示す垂直断面図である。
【図26】図25に示した画像形成装置とはタイプの異なる画像形成装置の垂直断面図である。
【図27】画像形成装置のさらに別の例を示す垂直断面図である。
【図28】図27に示した画像形成装置とはタイプの異なる画像形成装置の垂直断面図である。
【図29】転写ベルトの他の例を示す概略図である。
【図30】画像形成装置の他の例を示す断面図である。
【図31】図30に示した中間像担持体よりも長さの長い中間像担持体を有するベルトユニットを装着した画像形成装置を示す断面図である。
【図32】図30及び図31に示した各ベルトユニットを本体筐体から離脱した状態を示す断面図である。
【図33】本体筐体からベルトユニットを外した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体筐体
1A 不動筐体
1B 可動筐体
2 像担持体
2Y 像担持体
2M 像担持体
2C 像担持体
2BK 像担持体
3 中間転写体
10 転写手段
15 中間像担持体
15A 中間像担持体
16,17,18,19 支持ローラ
24 給紙カセット
24A 給紙カセット
28 定着装置
31 排紙部
32 クリーニング装置
38 開口
44A カバー部材
44B カバー部材
63 対向電極
63A 対向電極
64 ベルトユニット
64A ベルトユニット
64B ベルトユニット
66 カバー
66A カバー
66B カバー
72A 裏当て部材
75,76,77,78 支持ローラ
100 画像形成装置
100A 画像形成装置
100B 画像形成装置
115 転写ベルト
116,117,118 支持ローラ
154 記憶媒体
155 挿入口
380 開口
640 ベルトユニット
640A ベルトユニット
660 カバー
660A カバー
HC ホストコンピュータ
OP オペレーションパネル
P 記録媒体
P1 記録媒体
P2 記録媒体
W1 幅
W2 幅

Claims (24)

  1. 可視像が形成される少なくとも1つの像担持体と、該像担持体に形成された互いに異なる色の可視像が重ね転写される中間転写体と、該中間転写体に転写された重ね可視像より成る第1の画像が転写される中間像担持体とを具備し、該中間像担持体に転写された前記第1の画像が記録媒体の一方の面に転写され、かつ前記像担持体から中間転写体に転写された重ね可視像より成る第2の画像が前記記録媒体の他方の面に転写される画像形成装置であって、互いにサイズの異なる少なくとも2つの中間像担持体のいずれをも装着できる装着部を有し、前記中間像担持体は、回転駆動される無端ベルトより成り、少なくとも、無端ベルトより成る中間像担持体と、該中間像担持体が巻き掛けられた複数の支持ローラとが一体的なベルトユニットとして構成され、前記装着部は、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットのいずれをも、着脱可能に装着できるように構成され、前記ベルトユニットは、前記中間転写体に転写された第1の画像を前記中間像担持体に転写する用をなすと共に、該中間転写体に転写された第2の画像を記録媒体の他方の面に転写する用をなす転写装置を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記転写装置が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 互いにサイズの異なる中間像担持体は、その表面の移動方向に対して直交する向きの幅が互いに異なっている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 互いにサイズの異なる中間像担持体は、その周長が互いに異なっている請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 画像形成装置の本体筐体が、不動筐体と、該不動筐体に対して開放可能に支持された可動筐体とを有し、該可動筐体に前記装着部が設けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記可動筐体を開位置にもたらしたとき、該可動筐体に装着された中間像担持体が、前記不動筐体に装着された中間転写体から離間するように該可動筐体を不動筐体に支持した請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記可動筐体が、閉位置と開位置との間を回動可能に前記不動筐体に支持され、該可動筐体が、第1の開位置と、該第1の開位置よりも開放角度の大なる第2の開位置にそれぞれ保持されるように不動筐体に支持されている請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記可動筐体は、該可動筐体を開位置にもたらしたときに屈曲するように連結された少なくとも2つのカバー部材を有している請求項4乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記記録媒体に第2の画像と第1の画像がそれぞれ転写される転写位置に対し、その下方から記録媒体が搬送されるように、無端ベルトより成る前記中間像担持体によって、ほぼ鉛直方向に延びる記録媒体搬送路が構成され、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記記録媒体搬送路を構成する中間像担持体の部分を支持する支持ローラが、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されている請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記ベルトユニットは、前記中間像担持体に転写された第1の画像を記録媒体の一方の面に転写する転写装置に対して、無端ベルトより成る中間像担持体を挟んで対向配置された対向電極を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記対向電極が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されている請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記ベルトユニットは、記録媒体の一方の面に前記第1の画像を転写したあとの中間像担持体表面を清掃するクリーニング装置を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記クリーニング装置が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されている請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記ベルトユニットは、記録媒体の一方の面に前記第1の画像を転写したあとの中間像担持体表面を清掃するクリーニング装置のクリーニング部材に対して、無端ベルトより成る前記中間像担持体を挟んで対向配置された裏当て部材を有し、互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの前記裏当て部材が、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されている請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 互いにサイズの異なる中間像担持体を有する各ベルトユニットの無端ベルトより成る中間像担持体を支持する複数の支持ローラのうちの駆動ローラが、前記本体筐体内の同一の位置に装着されるように、各ベルトユニットが構成されている請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 周長の長い中間像担持体は、これよりも周長の短かい中間像担持体よりも、前記中間転写体と反対側に突出した形態で画像形成装置の本体筐体に装着される請求項3乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 前記ベルトユニットは、該ベルトユニットの構成要素を覆うカバーを有し、該カバーが、当該カバーに隣接する画像形成装置の本体筐体部分よりも外方に突出することを許容するように、該本体筐体に開口が形成されている請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 画像形成装置の本体筐体に装着されたベルトユニットの外部に露出する前記カバーの部分が、画像形成装置の外装部として構成されている請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 記録媒体を収容した給紙カセットが、前記本体筐体に対して引き出し可能に装着され、前記カバーが、前記給紙カセットを引き出す方向に突出するように、前記開口の位置が設定されている請求項14又は15に記載の画像形成装置。
  17. 画像形成装置の本体筐体に装着された中間像担持体のサイズを識別する識別手段が設けられている請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成装置。
  18. 互いにサイズの異なる複数の中間像担持体のうち、第1のサイズの中間像担持体は、定形サイズの記録媒体を、その長辺が搬送方向に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体に転写される第1の画像が収まる大きさに形成され、第2のサイズの中間像担持体は、前記定形サイズの記録媒体の半分のサイズの記録媒体を、その短辺が搬送方向に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体に転写される第1の画像が収まる大きさに形成されている請求項1及び3乃至17のいずれかに記載の画像形成装置。
  19. 中間像担持体の少なくとも1つは、定形サイズの記録媒体を、その長辺が搬送方向に一致する向きで搬送したとき、当該記録媒体に転写される画像が収まる大きさであって、前記定形サイズの記録媒体の半分のサイズの記録媒体を、その短辺が搬送方向に一致する向きで搬送しつつ、連続して画像形成動作を行うとき、該中間像担持体が1回転する間に、当該中間像担持体の表面に、前記半分のサイズの各記録媒体に転写される第1の画像を少なくとも2頁分連続して転写できる大きさに形成され、連続して搬送される前記半分のサイズの記録媒体の各一方の面に、中間像担持体に連続して転写された複数の第1の画像のそれぞれを転写できるように構成した請求項1乃至18のいずれかに記載の画像形成装置。
  20. 画像形成装置の本体筐体に設けられたオペレーションパネル又は画像形成装置に接続されたホストコンピュータに、前記中間像担持体の表面サイズよりも大サイズの記録媒体の両面に画像を形成する指示が与えられたとき、当該画像形成動作を実行しないように制御する制御手段を具備する請求項1乃至19のいずれかに記載の画像形成装置。
  21. 前記中間像担持体の表面抵抗率が10〜1012Ω/□の範囲に設定されている請求項1乃至20のいずれかに記載の画像形成装置。
  22. 前記中間像担持体は表層に離型性コート層を有している請求項1乃至21のいずれかに記載の画像形成装置。
  23. 前記第1の画像が偶数頁、前記第2の画像が奇数頁となるように、各第1及び第2の画像の形成順序を制御すると共に、記録媒体が前記第2の画像を下に向けて排紙部に排出されるように、記録媒体の搬送経路を構成した請求項1乃至22のいずれかに記載の画像形成装置。
  24. 請求項1乃至23に記載の画像形成装置とホストコンピュータとを接続して成る画像形成システム。
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