JP3922530B2 - 不定形ビーズ及びその製造方法並びに該ビーズを含有する塗膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は不定形ビーズ及びその製造方法並びに該ビーズを含有する塗膜に関する。さらに詳しくは、アクリロニトリルを50重量%以上含有した多孔質ポリマーを粉砕して得られ、十分な耐圧密性を有する不定形ビーズ及びその製造方法並びに該ビーズを含有する塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、石壁を模したスレート壁などの外壁意匠や鋼板の表面に変わった風合いを与えるための意匠には、カラー硅砂が使われることがある。しかし、該カラー硅砂を含有した水系塗料が外壁などに使用される際、カラー硅砂は塗装基板表面を傷つけ、その傷やカラー硅砂に含まれる金属片が錆を生じさせる原因となっている。また、砂は比重が比較的大きいため、塗料中に沈降しやすいといった問題もある。一方、その代替として候補となった有機系ポリマーからなる不定形ビーズは、柔らかく塗装基板を重ねることで潰れてしまうという問題があった。そのため、基板を傷つけず、かつある程度の硬さを持った不定形ビーズが必要とされている。
【0003】
その上、かかるビーズは砂の代替用途が主な展開先であるため、何としても安い原価で製造できることが重要であるが、汎用の有機ポリマーを単に粉砕したのでは望ましい形状のビーズの収率が低く高価なものとなってしまう。また、適正な硬さのビーズとする技術も見出されておらず、そのため、塗装分野に要求される目的の形状と適正な硬さを兼ね備えた不定形ビーズの出現が待たれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、塗装用カラー硅砂の形状および色相を再現しながら、前述した従来代替品の形状に関する不満や硬さが低いという欠点を改良した、外壁などの意匠分野に適用可能な不定形ビーズ及びその製造方法並びに該ビーズを含有する塗膜を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、適正な硬さのある不定形ビーズに関し、鋭意研究を行った結果、アクリロニトリル系ポリマーから満足できる不定形ビーズ、また該ビーズを含有する塗膜が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
上述した本発明の目的は、アクリロニトリルを50重量%以上含有した多孔質ポリマーを粉砕して得られるビーズであって、耐圧密性が8.0kg/cm2以上から16.0kg/cm2以下である不定形ビーズにより達成される。さらに、前記多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比が0.20から0.70の範囲内である、また前記多孔質ポリマーが着色されていることにより、好適に達成される。また、該ビーズを含有することを特徴とする塗膜により好適な塗膜が提供される。当該不定形ビーズは、アクリロニトリルを50重量%以上含有した多孔質ポリマーを粉砕した後、湿熱処理することにより、また多孔質ポリマーの水分率を10〜30重量%に調整した後、粉砕することにより、より好適に製造することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。
本発明に使用される多孔質ポリマーは、アクリロニトリルを主成分とする重合体または共重合体であって、アクリロニトリルを50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、最も好ましくは85重量%以上含有するものである。アクリロニトリルが50重量%未満では、耐候性、耐光性、耐溶剤性等のアクリロニトリル系の不定形ビーズに期待される諸特性が、低下するなどの問題がある。
【0008】
アクリロニトリルと共重合する単量体に限定はなく、該ビーズに付与しようとする目的に応じ適宜選択されるが、例示すれば、塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニルおよびハロゲン化ビニリデン;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びこれらの塩類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸シクロヘキシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのメタクリル酸エステル類;メチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどの不飽和ケトン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリル酸アミドおよびそのアルキル置換体;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸などの不飽和炭化水素スルホン酸およびこれらの塩類;スチレン、α―メチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン及びそのアルキルまたはハロゲン置換体;アリルアルコール及びそのエステルまたはエーテル類;ビニルピリジン;ビニルイミダゾール、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの塩基性化合物類;アクロレイン、メタクロレイン、シアン化ビニリデン、メタクリロニトリルなどのビニル化合物類などを挙げることができる。
【0009】
アクリロニトリルを50重量%以上含有した多孔質ポリマー中の孔に制限はないが、ポリマーに孔を有することで、粉砕後に得られる目的とする不定形ビーズの収率をあげることができる。そのため、前記多孔質ポリマーの孔の程度として、真比重に対するかさ比重の比が0.20から0.70の範囲内であるのが好ましい。かかる比が0.20未満では不定形ビーズの収率が大幅に低下し好ましくなく、0.70を超えても不定形ビーズの収率が低下し、また該ビーズが塗膜に含有された時の該ビーズの脱落耐性が悪くなるので好ましくない。
【0010】
次に、不定形ビーズの耐圧密性(評価方法は後述する)は、8.0kg/cm2以上から16.0kg/cm2以下の範囲であることが必要である。不定形ビーズの耐圧密性が16.0kg/cm2を越えれば、該ビーズを含有する塗膜を有した塗装基板を重ねて運搬する時に、塗装基板表面を傷つけ、その傷が錆を生じさせる原因となる。また、耐圧密性が8.0kg/cm2未満であれば、柔らかく塗装基板を重ねることで潰れてしまい意匠性の効果も失われるという問題が起こる。
【0011】
さらに、粉砕前の多孔質ポリマーが、着色されていることにより、または粉砕後のビーズを着色することにより該ビーズを含む塗料で塗装されてなる塗装基板表面の塗膜の意匠性や審美性を向上させることができるので好ましい。着色の際の方法あるいは色相は、特に制限はなく、有機顔料、無機顔料、染料などの着色方法や適宜の色が該ビーズを使用する時の目的に応じ適宜選択される。
【0012】
着色せしめる方法としては、特に制限はないが、例えば、アクリロニトリル系ポリマーを適宜の溶媒に溶解させポリマー溶液とし、そのポリマー溶液に適宜顔料を混合させる。そのポリマー溶液を後述する方法で、多孔質ポリマー化することによって、着色された多孔質ポリマーを作製することができる。また、着色されていないポリマー溶液から後述の方法で多孔質ポリマーを作製した後、または、多孔質ポリマーを粉砕して得られるビーズを作製した後、それらを、アゾ系、カルボニウム系、メチン系、キノンイミン系などの染料で、適宜染色する方法などが挙げられる。
【0013】
不定形ビーズを含む塗料で塗装されてなる基板は、その表面に該ビーズを含有する塗膜を有することになるが、該塗装基板はカラー硅砂を含有する塗膜と違い意匠化された軽量の塗装基板となる。また、多孔質ポリマーを粉砕した該ビーズを利用することで、孔を有しないビーズの場合と比べ、塗膜表面に一部が突出して存在するビーズの摩擦など外力による剥離や脱落が起こり難くなる。本発明のビーズを添加する塗料は制限されないが、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの一般的に塗料用ビヒクルとして使用されている合成樹脂の有機溶剤溶液もしくはエマルジョンが挙げられる。上記合成樹脂ビヒクルは、無色透明あるいは着色したものが用いられてもよい。
【0014】
かかるビーズの製造方法としては、先ずアクリロニトリルを50重量%以上含有したポリマーを準備し、これを多孔質ポリマーにする。多孔質化の方法に限定は無いが、好ましい例を次に挙げる。アクリロニトリル系ポリマーを適宜の溶媒に溶解させポリマー溶液とし、該溶液を粒子状に分割してアクリロニトリル系ポリマーの沈殿剤(前記重合体は溶解しない非溶剤であって前記重合体溶液に用いられている溶媒は溶解するもの)と接触させ、凝固した粒子状のアクリロニトリル系ポリマーを得、次いで脱溶媒−よく用いられるのは水−を行い多孔質ポリマーを得る。また、別法として、ポリマー水分散液を粒子状に噴霧し、減圧・加熱などの操作で一挙に脱溶媒・多孔質形成を行って多孔質ポリマーを得る方法などがある。これらの方法において、凝固や脱溶媒の条件あるいは減圧・加熱の条件を選択することで、多孔質化の程度を制御することができる。
【0015】
さらには、重合体粉体を原料としヘンシエルミキサーなどの適当な装置を使用して、多孔質ポリマーに造粒形成することもできる。また、重合により多孔質ポリマーとする方法もある。この場合、一般にアクリロニトリル系ポリマーは、ポリマー粒子間の凝集力が強いため、水を分散媒とする通常の乳化重合法や懸濁重合法に従って重合すると、生成した重合体粒子同士が合体し、粗大で且つかさ高い多孔質ポリマーとなる。この方法においては、共重合体中のアクリロニトリルの含有率や他のコモノマー種を選ぶことなどで、多孔質化の程度を制御することができる。これら各種の方法による多孔質化の程度としては、既述の通り多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比が0.20から0.70の範囲内が好ましい。
【0016】
かくして得られた多孔質ポリマーは、次いで粉砕される。粉砕する方法にも制限は無いが、例えば、ジョークラッシャー、ロールミル、カッターミル、ハンマーミル、アトマーザー、ボールミル、スパイラルミル、ジェットミルなどを用いて粉砕する方法が採用し得る。尚、ビーズの大きさについては特に制限は無く、上述した粉砕における条件を選定することで適宜に設定できる。通常は、ビーズの最外殻直径で0.1mmから5mmにすることが多い。尚、多孔質ポリマーの水分率を10〜30重量%に調整した後、粉砕すると、得られる不定形ビーズの収率はあがり、該ビーズを好適に得ることができる。水分率をこの範囲に調整する手段としては、多孔質ポリマーを水中に浸漬し、適宜含水させた後これを乾燥機で乾燥させる方法、また、完全に乾燥させた該ビーズの重量を測定し、その後目標とする水分率となる量の水をビーズに加える方法などが挙げられる。
【0017】
かくして得られたビーズは、湿熱処理することによって、好適な範囲に該ビーズの耐圧密性を調整することができる。湿熱処理は、多孔質ポリマーを粉砕して得られた不定形ビーズを緻密化する。緻密化とは、ビーズ内部に存在している大小の孔が減少し全体として密度が上昇することをいう。湿熱処理としては、過熱蒸気あるいは飽和水蒸気のいずれを利用してもよく、また雰囲気としては加圧、常圧あるいは減圧のいずれでも構わない。緻密化することで、ビーズ内部に存在する孔は減少するが、残留した孔に塗料ビヒクルが進入して硬化することによって、塗膜から該ビーズが剥離、脱落を起こり難くしている。
【0018】
なお、上述してきた耐圧密性、かさ比重、真比重、不定形ビーズ、多孔質ポリマーの水分率は、以下に記する測定方法並びに定義によるものである。
耐圧密性;10個の不定形ビーズを2枚の20cm2透明板で挟み、圧力を加えながら、不定形ビーズが粉砕される点を観測する。1個でも粉砕された時の圧力を該ビーズの耐圧密性とした。
【0019】
かさ比重;多孔質ポリマー約10gを80℃で12時間乾燥する。重量(Wg)を測定した多孔質ポリマーをメスシリンダーに入れて数回揺動させて表面を目視で水平にし、体積(Vml)を読む。そして、下記式によりかさ比重(Bg/ml)を計算した。
かさ比重(g/ml)=W/V
また、真比重には、ポリアクリロニトリルの比重1.18(g/ml)を用いる。
そして、上記真比重に対するかさ比重の比を下記のとおり計算し、粉砕前の多孔質ポリマーの孔の程度を表すこととする。
多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比=B/1.18
【0020】
本発明において、不定形ビーズとは、通常の粒子の形状について言われる球状、針状、棒状、楕円状、薄片状、板状などの定形には分類しがたい形状であって正に自然界の砂の形状に近いもの、即ち、仔細に観察すれば丸みを帯びた粒子が破砕されたような丸みと比較的平らな面を併せ有する形状を持つビーズが大部分を占める粒子群を言う。勿論、前記した定形の粒子が少量混じっても構わないことは言うまでも無い。
【0021】
多孔質ポリマーの水分率;粉砕前多孔質ポリマーの重量を測定する(A1g)。次に、その多孔質ポリマーを熱風乾燥機で120℃、1時間乾燥して重量を測定する(A2g)。以上の測定結果から、次式によって算出した。
水分率(%)={(A1−A2)/A2}×100
【0022】
【作用】
本発明に係る不定形ビ−ズ並びに該ビーズを含有する塗膜が、優れた諸機能を諸分野において発揮する理由は、十分に解明するに至ってないが、概ね次のように考えられる。
即ち、アクリルニトリル系重合体が素材であることに由来して、高度の耐侯性、耐光性、耐溶剤性を有することと、粒子の耐圧密性が高いため強度が強化されていること、有機素材からの不定形ビーズであるため、砂と異なり軽量で、かつ塗装基板表面に凹凸感のある自然石感などの意匠性を付与することができ、さらにアクリロニトリル系重合体に由来して易染色性であるため着色が容易であることから塗料の色との組み合わせによる審美感の満足が得られやすいことなどである。また、本発明の塗膜が発錆などに強いのは、従来の硅砂のように金属を含有、付着せず、また塗装基板に傷をつけないからである。
【0023】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明する。本発明は、これらの実施例の記載によってその範囲を何等限定されるものではない。実施例中の部及び百分率は、断りのない限り重量基準で示す。
【0024】
(実施例1)
アクリロニトリル/アクリル酸メチル=90/10(重量比)からなるアクリロニトリル系ポリマー(30℃ジメチルホルムアミド中での極限粘度:1.2)をロダンソーダの40重量%水溶液で溶解させた室温のポリマー溶液を、液滴状に分割して30℃の水に滴下し脱溶媒させ、多孔質ポリマーを得る。そこで得た多孔質ポリマーを熱風乾燥機で乾燥させる。得られた多孔質ポリマーの、真比重に対するかさ比重の比は、0.40であった。多孔質ポリマーの水分率を、5重量%に調整した後、その多孔質ポリマーをカッターミルによって3分間粉砕した。得られた不定形ビーズの収率は、やや低い78重量%であった。残り22重量%は、球状、楕円状に近いビーズとなった。
【0025】
その後、該ビーズにはオートクレーブを用いて120℃、1時間の飽和水蒸気による湿熱処理を行った。その結果、耐圧密性は13.5kg/cm2で、平均の最外殻直径1mmの不定形ビーズをえることができた。その不定形ビーズをチンチングブラック(日本ペイント社製)に5重量%添加し、基板として20cm2のスレート板を選びこれに塗布して塗装スレート板をえた。その塗膜について、塗膜から不定形ビーズが外力によって脱落するか否かをみるためのビーズ脱落耐性、また、塗膜に不定形ビーズを含有することで生ずる意匠(審美)性について評価した。ビーズ脱落耐性については、表面磨耗試験(JIS-A-1453)を行い、不定形ビーズの脱落の有無を見た。試験条件は、試験機はテーバ型磨耗試験機、試験荷重530g、総回転数500回転とした。その結果、不定形ビーズの脱落は見られなかった。意匠(審美)性については、検査員5人の肉眼による官能審査法で意匠性付与効果を評価した。その結果、素晴らしい審美感を与えるものであった。さらに、不定形ビーズがその耐圧密性のため塗装基板を傷つけるか否かをみるための基板保護性については、10個の不定形ビーズを2枚の20cm2のスレート板で挟み、4kg/cm2の圧力を加えた後、重ねたスレート板に生じる傷の数を数えた。その結果、スレート板に傷を見つけることはできなかった。以上の様に、不定形ビーズ収率が低い他は良好な結果であった。尚この基板保護性評価法は他の基板にも応用できる。
【0026】
(実施例2)
多孔質ポリマーの水分率を15重量%に調整した以外は、実施例1と同様にして実施例2の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は98重量%、耐圧密性13.5kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0027】
(実施例3)
多孔質ポリマーの水分率を25重量%に調整した以外は、実施例1と同様にして実施例3の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は93重量%、耐圧密性13.5kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0028】
(実施例4)
多孔質ポリマーの水分率を35重量%に調整した以外は、実施例1と同様にして実施例4の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率はやや低い82重量%、耐圧密性13.5kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしという、不定形ビーズ収率が低い他は良好なものであった。
【0029】
(実施例5)
ポリマー溶液にさらに三菱化学(株)製カーボンブラック♯50をポリマーに対し2重量%添加したものを用いる以外は、実施例2と同様にして実施例5の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。尚、多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比は0.52であった。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は98重量%、耐圧密性11.5kg/cm2、塗膜の意匠性は深みのある黒の素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0030】
(実施例6)
カチオン染料として保土谷化学社製のAizen Cathilon Red K-GLHを多孔質ポリマーに対して1重量%、カチオン緩染剤としてバイエルジャパン社製のAstragal PAN(TDC=60)を多孔質ポリマーに対して1.8重量%添加した水溶液に、実施例2で作製した多孔質ポリマーを水溶液に対して1重量%投入する。その後、該水溶液の温度を60℃から100℃まで20分かけて昇温させ、次いで、100℃を30分間維持した後、室温まで除冷した。かくして粉砕前の多孔質ポリマーを染色させた以外は、実施例2と同様にして実施例6の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は98重量%、耐圧密性13.5kg/cm2、塗膜の意匠性は実施例5と同じく素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしというように不定形ビーズをカラー化しても良好なものであった。
【0031】
(実施例7)
実施例2で作製した多孔質ポリマーを粉砕して得た不定形ビーズを多孔質ポリマーの替わりに用いる以外は実施例6と同様にして、実施例7の染色した不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。不定形ビーズの耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズの耐圧密性13.5kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしというように不定形ビーズをカラー化しても良好なものであった。
【0032】
(実施例8)
脱溶媒に先立ち、一旦30℃の20重量%ロダンソーダ水溶液による緩速凝固を行なわせること以外は、実施例2と同様にして実施例8の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。その多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比は、0.73であった。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率はやや低い79重量%、耐圧密性14.3kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズが若干あり、基板保護性はスレート板に傷なしという結果で、ビーズ脱落耐性、ビーズ収率を除き良好なものであった。
【0033】
(実施例9)
水温と滴下するポリマー溶液の温度を共に50℃とする以外は、実施例2と同様にして実施例9の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。その多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比は、0.15であった。ここで得られた不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率はやや低い83重量%、耐圧密性は8.5kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしという、不定形ビーズ収率が低い他は良好なものであった。
【0034】
(実施例10)
アクリロニトリル/アクリル酸メチル=90/10(重量比)からなるアクリロニトリル系ポリマー(30℃ジメチルホルムアミド中での極限粘度:1.2)の30重量%水分散液にエチレンカーボネートをポリマーに対して5重量%添加した水分散液を、スプレードライヤーで噴霧乾燥させ、多孔質ポリマーを得る以外は、実施例2と同様にして実施例10の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。その多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比は、0.43であった。ここで得られた不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は93重量%、耐圧密性9.7kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズが無く、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0035】
(実施例11)
オートクレーブによる湿熱処理温度を110℃とすること以外は、実施例2と同様にして実施例11の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。ここで得られた不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は98重量%、耐圧密性11.5kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズが無く、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0036】
(実施例12)
オートクレーブによる湿熱処理温度を105℃とすること以外は、実施例2と同様にして実施例12の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。ここで得られた不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は98重量%、耐圧密性10.3kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズが無く、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0037】
(実施例13)
アクリロニトリル/アクリル酸メチル=50/50(重量比)からなるアクリロニトリル系ポリマー(30℃ジメチルホルムアミド中での極限粘度:1.2)を用いる以外は、実施例2と同様にして実施例13の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。その多孔質ポリマーの真比重に対するかさ比重の比は、0.34であった。不定形ビーズの収率、耐圧密性、塗膜の意匠(審美)性、ビーズ脱落耐性、基板保護性の結果を以下に示す。不定形ビーズ収率は86重量%、耐圧密性12.3kg/cm2、塗膜の意匠性は素晴らしい審美感を与えるもの、ビーズ脱落耐性は脱落ビーズなし、基板保護性はスレート板に傷なしという良好なものであった。
【0038】
(比較例1)
不定形ビーズに替えてカラー硅砂を用いる以外は実施例1と同様にして、塗装スレート板を得た。該スレート板の塗膜について評価した結果、硅砂の脱落が見られた。意匠性・審美性については、素晴らしい審美感を与えるものであった。さらに、基板保護性については、スレート板に傷が見られた。このように脱落耐性に乏しいうえ基板そのものを傷つけるようでは、石壁代替などには供し得ない。
【0039】
(比較例2)
アクリロニトリル/アクリル酸メチル=40/60(重量比)からなるアクリロニトリル系ポリマー(30℃ジメチルホルムアミド中での極限粘度:1.2)を用いる以外は、実施例2と同様にして比較例2の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。アクリロニトリル系ポリマー中のアクリロニトリルの重量比が減少したため、不定形ビーズ収率が64重量%と低い上に、屋外に晒した時にビーズの耐侯性、耐光性、耐溶剤性不良に基づくと思われる、塗膜の意匠性劣化が目立った。
【0040】
(比較例3)
不定形ビーズに対する湿熱処理を行わない以外は、実施例2と同様にして比較例3の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。湿熱処理を行わないため、耐圧密性が4.2kg/cm2と低くなった。実施例2と同様にして塗膜の評価を行なったが、やはりはじめは意匠効果があるものの、塗装スレート板を基板保護性の評価のように重ねた後は、該ビーズが潰れ意匠性は全く失われていた。
【0041】
(比較例4)
オートクレーブによる湿熱処理温度を140℃とすること以外は、実施例2と同様にして比較例4の不定形ビーズ並びに塗装スレート板を得た。ここで得られた不定形ビーズの耐圧密性は20.2kg/cm2となり、基板保護性の評価では、スレート板に傷があらわれた。また、ビーズ脱落耐性も、塗料ビヒクルによるビーズのアンカー効果が乏しいためか、悪い結果となった。
【0042】
(比較例5)
実施例1で得た多孔質ポリマーに、粉砕に先立って実施例1と同じ湿熱処理を行った。そこで得られたものを、実施例1と同じように粉砕を行った。しかし、不定形ビーズの収率が23重量%と激減した。
【0043】
【発明の効果】
従来、不定形ビーズは、耐圧密性と砂の代替としての形状とのバランスの取れたものは見出されていなかった。また、該ビーズを含有する塗膜も同様に見出されていなかった。しかし本発明の出現により、砂の代替としての形状を保ち、塗装基板を傷つけず、かつ該ビーズ自身は潰れない不定形ビーズおよび該ビーズを含有する塗膜の提供が可能となった。本発明による不定形ビーズ及び該ビーズを含有する塗膜は用途が限定されることなく、好適に使用できるものである。
Claims (1)
- アクリロニトリルを50重量%以上含有した多孔質ポリマーの水分率を10〜30重量%に調整し、粉砕した後、湿熱処理することで、耐圧密性が8.0kg/cm2以上から16.0kg/cm2以下である不定形ビーズを得ることを特徴とする不定形ビーズの製造方法。
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