JP3920420B2 - Eh整合器、マイクロ波自動整合方法、半導体製造装置 - Google Patents

Eh整合器、マイクロ波自動整合方法、半導体製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイクロ波を伝送する導波管に設けられ、導波管内に発生する定在波を減衰させて負荷との整合を図り、負荷に供給するマイクロ波の電力損失を低減する自動整合器のEH整合器、マイクロ波自動整合方法、EH整合器を用いた半導体製造装置に関するものである。
【0002】
マグネトロンで発生されるマイクロ波を負荷に供給する導波管では、マイクロ波を負荷に対して整合させて、マイクロ波電力を効率よく負荷に供給するために自動整合器が設けられている。この自動整合器は、導波管内の定在波を検出し、その定在波を減衰させるように自動的に動作して、マイクロ波電力を効率よく負荷に供給しようとするものである。そして、マイクロ波電力を負荷にさらに効率よく供給するために、自動整合動作を高速化する必要があるとともに、自動整合器の小型化を図る必要がある。
【0003】
【従来の技術】
導波管に設けられる自動整合器は、導波管内に発生している定在波を検出する検波部と、導波管と負荷とのインピーダンスを整合させて、定在波を減衰させる整合器と、検波部の出力信号に基づいて定在波を減衰させるように整合器を動作させる制御部とから構成される。
【0004】
前記整合器はスタブ整合器、4E整合器、EH整合器等がある。スタブ整合器は、2本あるいは3本のスタブが導波管内に挿入され、その挿入長を調整することにより、導波管と負荷とのインピーダンスを整合させるものである。
【0005】
このようなスタブ整合器を使用した自動整合器では、検波部の出力信号に基づいて、制御部により導波管と負荷とのインピーダンスが整合するようにスタブの挿入長が調整される。
【0006】
4E整合器は、図33に示すように、断面長方形状の導波管1の長辺側すなわちE面2に4本のE分岐導波管3a〜3dが接続される。各E分岐導波管3a〜3dの間隔は、導波管1で伝送されるマイクロ波の1波長をλg とすれば、E分岐導波管3a,3b間及び同3c,3d間がλg /4、同3b,3c間が3λg /8に設定される。
【0007】
前記各E分岐導波管3a〜3d内にはショートプランジャ4がそれぞれ設けられ、各E分岐導波管3a〜3d内でそのショートプランジャ4の位置を調整することにより、導波管と負荷とのインピーダンスを整合させるものである。
【0008】
このような4E整合器を使用した自動整合器では、検波部の出力信号に基づいて、制御部により導波管と負荷とのインピーダンスが整合するようにショートプランジャ4の位置が調整される。
【0009】
EH整合器は、図34に示すように、導波管1のE面2にE分岐導波管5が接続され、導波管1の短辺側すなわちH面にH分岐導波管6が接続される。図35に示すように、前記E分岐導波管5及びH分岐導波管6内にはショートプランジャ7がそれぞれ設けられ、E分岐導波管5及びH分岐導波管6内でそのショートプランジャ7の位置をλg /2の範囲で調整することにより、導波管と負荷とのインピーダンスを整合させるものである。
【0010】
このようなEH整合器を使用した自動整合器では、検波部の出力信号に基づいて、制御部により導波管と負荷とのインピーダンスが整合するようにショートプランジャ7の位置が調整される。
【0011】
前記検波部は、導波管内の定在波を検出して、前記制御部に出力する。その検波部は、導波管の管軸に沿って3個以上の検波ダイオードが導波管内に露出され、各ダイオードの出力電圧が、導波管内部の電力分布信号として前記制御部に出力される。前記制御部では、その電力分布信号に基づいて定在波の有無を検出し、その定在波を減衰させるようにすなわち導波管と負荷とのインピーダンスが整合するように各整合器を制御する。
【0012】
前記各検波ダイオードにはその入力電力に対する出力電圧の特性にばらつきが存在する。また、検波ダイオードの入力電力に対する出力電圧の特性は、直線特性領域と二乗曲線特性領域及び入力電力が変化しても出力電圧がほとんど変化しない飽和特性領域を有する。
【0013】
導波管内の電力のダイナミックレンジが検波ダイオードの直線特性領域から二乗曲線特性領域に亘る場合には、例えば二乗曲線特性領域の出力特性を直線特性領域の出力特性に補正する必要がある。このため、各検波ダイオードの出力電圧は、それぞれ特性補正用のアナログ回路で補正されて、制御部に出力される。
【0014】
また、導波管内の電力のダイナミックレンジが大きくなって、検波ダイオードの飽和特性領域に達するような場合には、その飽和特性領域の出力特性がアナログ回路で直線特性領域の出力特性に補正されて出力される。このような構成により、検波ダイオードの入力電力のダイナミックレンジの拡大にともなって、検波ダイオードの特性領域が変化した場合にも、アナログ回路により出力電圧の誤差が補正されて、制御部に出力される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような構成の各自動整合器において、スタブ整合器では導波管から負荷に供給されるマイクロ波の電力が大きくなると、スタブの先端と導波管の内面との間で放電が発生し易くなる。また、導波管と負荷とのインピーダンスを十分に整合させるために、スタブの挿入量を大きくすると、スタブの先端と導波管の内面との間で放電が発生し易くなる。
【0016】
すると、インピーダンスの整合範囲を十分に確保するために、スタブの挿入量を確保し、かつ十分な電力のマイクロ波を負荷に供給することが困難である。従って、スタブ整合器では、大電力のマイクロ波のインピーダンスを整合することが困難となり、具体的には2.45GHzのマイクロ波のインピーダンスを整合する場合、約2kWの電力の整合が限界となっている。
【0017】
4E整合器では、耐電力性ではスタブ整合器より有利である。しかし、図33に示すように、導波管1のE面に所定の間隔を隔てて4本のE分岐導波管3a〜3dを設ける必要がある。
【0018】
従って、整合器の長さLが大きくなり、整合器を構成する立体回路の寸法が大きくなるという問題点がある。
EH整合器では、耐電力性では4E整合器と同様にスタブ整合器より有利である。しかし、図34に示すように、E分岐導波管がE面から高さ方向に突出するとともに、H分岐導波管がH面から幅方向にも突出している。従って、整合器を構成する立体回路の寸法が大型化するという問題点がある。
【0019】
また、EH整合器はH分岐導波管により伝送するマイクロ波の周波数λg に対する不要な高次モードが発生し易く、定在波の電力分布に乱れが生じ易い。すると、図13に示すように、整合動作時にE分岐導波管内のショートプランジャを移動させて、基準化抵抗RをR=1の円に沿って移動させることにより、整合点Pに整合させようとするとき、あるいはH分岐導波管内のショートプランジャを移動させて、基準化コンダクタンスGをG=1の円に沿って移動させることにより、整合点Pに整合させようとするとき、基準化抵抗R及び基準化コンダクタンスGが各円上を移動しない。従って、このようなEH整合器を使用した自動整合器では、自動整合動作が極めて困難となるという問題点がある。
【0020】
また、前記検波部で導波管内部の電力分布を検出することにより定在波を検出しようとするとき、電力分布の乱れにより定在波を正確に検出することができないという問題点がある。従って、検波部に対するEH整合器の影響を小さくするためには、EH整合器と検波部との間隔を大きくする必要があるが、このような構成では整合器を構成する立体回路の寸法が大きくなるという問題点がある。
【0021】
検波部では、各検波ダイオードの特性のばらつきをそれぞれアナログ回路で補正する必要がある。また、導波管内部の電力のダイナミックレンジが、検波ダイオードの直線特性領域から二乗曲線特性領域にまたがる場合には、その出力特性変化をアナログ回路で補正して、検波ダイオードの出力電圧に基づいて電力分布を検出する必要がある。さらに、導波管内部の電力のダイナミックレンジが、検波ダイオードの飽和特性領域にまたがる場合には、その特性変化もさらにアナログ回路で補正する必要がある。
【0022】
すると、アナログ回路が複雑化するとともに、その出力特性の調整作業が極めて煩雑となる。また、各特性変化をすべて完全に補正することは困難である。従って、導波管内部の電力分布すなわち定在波を正確に検出することができないという問題点がある。
【0023】
また、検波ダイオードの交換が必要となったときは、交換後の新たな検波ダイオードの出力特性に合わせて、アナログ回路を調整し直す必要がある。アナログ回路の交換が必要となったときは、接続する検波ダイオードの出力特性に合わせて、交換後のアナログ回路の出力特性を調整する必要がある。従って、検波ダイオード及びアナログ回路の交換作業が極めて煩雑であった。
【0024】
この発明の目的は、立体回路を小型化しながら十分な耐電力性を確保し得るEH整合器を提供することにある
【0026】
また、インピーダンス整合動作を高速に行い得る自動整合方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の請求項1の原理説明図である。すなわち、EH整合器は、導波管14のE面にE分岐導波管20を接続し、H面にはH分岐導波管25を接続し、前記E分岐導波管20及びH分岐導波管25内に設けたショートプランジャ21,26を移動させることにより、導波管14と負荷とのインピーダンスを整合可能とする。前記H分岐導波管25には、導波管14に近接してEベンド30が形成される。
【0028】
請求項2では、前記Eベンドと前記導波管のH面の内面との距離は、該導波管で伝送するマイクロ波の4分の1波長以内とした。
請求項3では、前記導波管は、偏平導波管とした。
【0035】
請求項では、マイクロ波を負荷に供給する導波管のE面にE分岐導波管が接続されるとともにH面にEベンドを有するH分岐導波管が接続された整合器のマイクロ波自動整合方法であって、前記導波管で伝送されるマイクロ波の8分の1波長の間隔により、少なくとも4個所で前記導波管内の電力を検出した複数の検出信号を生成し、前記検出信号のうち該検出信号のダイナミックレンジを超えた検出信号を除去し、残りの検出信号に基づいて前記導波管内の定在波を検出し、該定在波を減衰させるように前記E分岐導波管内のE面ショートプランジャと前記H分岐導波管内のH面ショートプランジャを移動する。
【0036】
請求項では、マイクロ波を負荷に供給する導波管のE面にE分岐導波管が接続されるとともにH面にEベンドを有するH分岐導波管が接続され、前記導波管内の電力分布を検出し、その電力分布に基づいて前記導波管内の定在波を検出し、該定在波を減衰させるように前記E分岐導波管内のE面ショートプランジャと前記H分岐導波管内のH面ショートプランジャを移動するマイクロ波自動整合方法であって、検出された定在波の位相及び反射係数を算出し、該位相と反射係数に基づいて前記定在波の状態を示すパラメータとして基準化抵抗又は基準化コンダクタンスを算出し、前記基準化抵抗又は基準化コンダクタンスが整合点に近づくように前記H面ショートプランジャ及び前記E面ショートプランジャを高速に移動させて定在波を高速に減衰させ、前記基準化抵抗又は前記基準化コンダクタンスが前記整合点に近く設定された領域内に達した後は前記E面ショートプランジャ及び前記H面ショートプランジャを低速で動作させる。
【0037】
請求項では、マイクロ波を負荷に供給する導波管のE面にE分岐導波管が接続されるとともにH面にEベンドを有するH分岐導波管が接続され、前記導波管内の電力分布を検出し、その電力分布に基づいて前記導波管内の定在波を検出し、該定在波を減衰させるように前記E分岐導波管内のE面ショートプランジャと前記H分岐導波管内のH面ショートプランジャを移動するマイクロ波自動整合方法であって、
検出された定在波の位相及び反射係数を算出し、該位相と反射係数に基づいて前記定在波の状態を示すパラメータとして基準化抵抗又は基準化コンダクランスを算出し、算出した前記基準化抵抗又は基準化コンダクタンスの特性曲線の周囲に所定範囲の領域が設定され、前記基準化抵抗を算出した場合に、前記基準化抵抗が前記領域外の時にはH面ショートプランジャを移動させ、前記基準化抵抗が前記領域内の時にはE面ショートプランジャを移動させ、前記基準化コンダクタンスを算出した場合に、前記基準化コンダクタンスが前記領域外の時にはE面ショートプランジャを移動させ、前記基準化コンダクタンスが前記領域内の時にはH面ショートプランジャを移動させる。
【0041】
請求項では、請求項1〜のいずれかに記載のEH整合器を半導体製造装置に備えた。
請求項では、複数のEH整合器と、該EH整合器から出力されるマイクロ波に基づいて半導体装置を製造する複数のチャンバーとを備えた。
【0045】
(作用)
請求項1では、Eベンド30の作用により、EH整合器が小型化され、マイクロ波の高次モードの影響が低減される。
【0046】
請求項2では、Eベンドと前記導波管のH面の内面との距離をλg /4以内とすることにより、高次モードの低減効果が確保される。
請求項3では、前記導波管を、偏平導波管とすることにより、Eベンドによる不要周波数遮断効果が増大する。
【0048】
求項では、4本の検波ダイオードの出力電圧のうち、該検波ダイオードのダイナミックレンジを超えない3本の検波ダイオードの出力電圧に基づいて、導波管内の電力分布が算出される。
【0050】
請求項では、検出された定在波の位相及び反射係数を算出し、該位相と反射係数に基づいて前記定在波の状態を示すパラメータとして基準化抵抗又は基準化コンダクタンスが算出され、前記基準化抵抗又は基準化コンダクタンスが整合点に近づくように前記H面ショートプランジャ及び前記E面ショートプランジャを高速に移動され、前記基準化抵抗又は前記基準化コンダクタンスが前記整合点に近く設定された領域内に達した後は前記E面ショートプランジャ及び前記H面ショートプランジャが低速に移動される。
【0051】
請求項では、前記制御部は、検出された定在波の位相及び反射係数が算出され、該位相と反射係数に基づいて前記定在波の状態を示すパラメータとして基準化抵抗又は基準化コンダクランスが算出され、算出した前記基準化抵抗又は基準化コンダクタンスの特性曲線の周囲に所定範囲の領域が設定され、前記基準化抵抗を算出した場合に、前記基準化抵抗が前記領域外の時にはH面ショートプランジャを移動させ、前記基準化抵抗が前記領域内の時にはE面ショートプランジャが移動され、前記基準化コンダクタンスを算出した場合に、前記基準化コンダクタンスが前記領域外の時にはE面ショートプランジャを移動させ、前記基準化コンダクタンスが前記領域内の時にはH面ショートプランジャを移動される。
【0055】
請求項では、請求項1〜のいずれかに記載のEH整合器が半導体製造装置に備えられて、半導体製造装置が設置スペースが縮小される。
【0056】
請求項では、複数のEH整合器と、該EH整合器から出力されるマイクロ波に基づいて半導体装置を製造する複数のチャンバーとを備えた半導体製造装置の設置スペースが縮小される。
【0061】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)
図2は、マイクロ波自動整合器を備えたプラズマ発生装置の概要を示す。マグネトロン11は、電源12の供給に基づいて所定周波数のマイクロ波を生成する。前記マグネトロン11で生成されたマイクロ波は、アイソレータ13を介して導波管14に出力され、その導波管14からチャンバー15に出力される。
【0062】
前記チャンバー15内では、供給されたマイクロ波に基づいてプラズマが生成され、そのプラズマは例えば半導体装置の製造工程において使用される。
前記導波管14には、その導波管14と、導波管14の負荷となるチャンバー15のインピーダンスを整合させて、マグネトロン11から出力されたマイクロ波の電力をチャンバー15に効率よく供給するためのインピーダンス自動整合器16が設けられている。
【0063】
前記自動整合器16は、導波管14内部の電力分布を検出することにより定在波を検出する検波部17と、その検波部17の出力信号に基づいて定在波を減衰させるための制御信号を演算して出力する制御部18と、制御部18から出力される制御信号に基づいて、導波管14内の定在波を減衰させるように動作するEH整合器19とから構成される。
【0064】
前記EH整合器19及び検波部17の具体的構成を図3〜図5に従って説明する。前記導波管14のE面には、E分岐導波管20が形成され、そのE分岐導波管20内には、図5に示すようにE面ショートプランジャ21が配設される。
【0065】
前記E面ショートプランジャ21は、送りネジ22に螺合され、その送りネジ22の上端にはプーリー23が取着される。前記プーリー23はベルトを介してE面モータ24により回転駆動される。そして、前記制御部18から出力される制御信号に基づいて制御されるE面モータ24によりプーリー23が回転駆動されると送りネジ22が回転され、その送りネジ22の回転にともなって、E面ショートプランジャ21がE分岐導波管20内を上下動する。
【0066】
前記導波管14のH面には、H分岐導波管25が形成される。そのH分岐導波管25は、Eベンド30を介して屈折され、垂直方向すなわち前記E型分岐導波管20と平行に延設される。
【0067】
前記H分岐導波管25内には、図5に示すようにH面ショートプランジャ26が配設される。前記H面ショートプランジャ26は、送りネジ27に螺合され、その送りネジ27の上端にはプーリー28が取着される。前記プーリー28はベルトを介してH面モータ29により回転駆動される。そして、前記制御部18から出力される制御信号に基づいて制御されるH面モータ29によりプーリー28が回転駆動されると送りネジ27が回転され、その送りネジ27の回転にともなって、H面ショートプランジャ26がH分岐導波管25内を上下動する。
【0068】
前記EH整合器の寸法は、WRJ−2導波管を使用して伝送するマイクロ波の周波数を2.45GHzとした場合、図6に示すように、E面の寸法L1は108.2mm、H面の寸法L2は54.6mm、導波管14とH分岐導波管25の対向する内側面の距離L3は、162.8mmに設定される。
【0069】
前記H分岐導波管25では、そのEベンド30と導波管14のH面との距離、すなわち導波管14のH面の内側面とEベンド30によるH分岐導波管25の中心軸の屈曲点との距離L4が、2.45GHzのマイクロ波の1波長をλg としたとき、λg /4以下に設定される。
【0070】
一般に、マイクロ波を伝送する導波管において、上記形状のEベンドを形成した場合、図7に示すように、Eベンド30を通過したマイクロ波の1波長λg を短縮する効果が知られている。また、Eベンド30を通過するマイクロ波の不要周波数帯域を一部遮断する効果があるとともに、導波管14とH分岐導波管25との境界部分の電磁界の乱れを減少させる効果がある。従って、導波管14内におけるH分岐導波管25との境界付近の電力分布の乱れが防止される。
【0071】
34に示すような従来のEH整合器では、H分岐導波管6が途中で完全に途切れた形となり、H面ショートプランジャの位置により高次モードが発生するが、この実施の形態では、Eベンド30を設けることにより高次モードの影響を小さくすることができ、整合器の特性を改善することが可能となる。
【0072】
また、図8に従来のEH整合器の各ショートプランジャの位置の反射状態を示す。導波管内面を原点として動作させると、全域整合器を構成する場合、必ず完全反射の位置を通過する必要があり、通常導波管内面からλg /2の距離を離した無反射の位置を中心にショートプランジャ21,26を動作させる。この場合、全域整合を取るようにするには、ショートプランジャ21,26を図9に示す動作範囲D1,D2で移動させることにより、全域整合をとることが可能となる。
【0073】
この実施の形態では、導波管14とH分岐導波管25との境界部の直後にEベンド30が設けられているので、図9に示す動作範囲D2を確保することができない場合がある。この場合には、無反射位置を中心にH面ショートプランジャ26の動作範囲を設定しようとすると、導波管内面からλg 離れた位置を中心としてH面ショートプランジャ26を動作させる必要があり、図7に示す動作範囲D3で動作させる必要がある。
【0074】
すると、H分岐導波管25の長さが長くなるが、Eベンド30の波長短縮効果によりλg が短くなり、H面ショートプランジャの動作範囲D3の中心位置と導波管14の内面との距離を短縮することが可能となる。この結果、H分岐導波管25の長さを短縮することができる。
【0075】
図3及び図4に示すように、前記導波管14のE面上において前記E分岐導波管20の近傍には4本の検波ダイオードW4〜W1がそれぞれλg /8の間隔を隔てて、導波管14の軸線方向に一直線状に配設されている。前記検波ダイオードW4〜W1の先端は、前記導波管14内に露出されている。そして、各検波ダイオードW4〜W1は導波管14内の電力分布に基づく入力電力を検出し、その入力電力に対応した出力電圧を前記制御部18に出力する。
【0076】
なお、前記検波ダイオードW4〜W1は必ずしもλg /8の間隔で設ける必要はなく、また一直線上に設ける必要もない。
図11に示すように、導波管14内に発生する定在波SWの波長はλg /2となる。前記検波ダイオードW4〜W1は、λg /8の間隔で4本設けられているので、少なくとも3本の検波ダイオードは定在波SWの谷に合致することはない。
【0077】
検波ダイオードW4〜W1の位置が定在波SWの谷に合致すると、その定在波の電力レベルが検波ダイオードのダイナミックレンジDMを超える畏れがあるが、4本の検波ダイオードW4〜W1のうち、少なくとも3本の検波ダイオードは、定在波SWの谷に合致することはない。従って、定在波SWの谷に合致していない3本の検波ダイオードの出力電圧に基づいて、導波管14内の電力分布を正確に検出して、定在波SWを正確に検出することが可能となる。
【0078】
また、検波ダイオードW4〜W1がいずれも定在波SWの谷に合致していないときには、導波管14とH分岐導波管25との境界部の電磁界の乱れを考慮して、その境界部から遠い位置に設けられる3本の検波ダイオードW3〜W1の出力電圧から電力分布を検出することにより、定在波SWをより正確に検出することが可能となる。
【0079】
前記制御部18の具体的構成を図10に従って説明する。前記検波ダイオードW4〜W1の出力電圧は、A/D変換部31でA/D変換されて、演算手段,制御手段,判定手段,自動整合器制御手段,近似式生成手段としてのCPU32に出力される。
【0080】
前記CPU32にはメモリ部33が接続され、そのメモリ部33には前記EH整合器で導波管14とチャンバー15とのインピーダンスを自動的に整合させる自動整合動作を行わせるためのプログラムが格納されている。
【0081】
また、メモリ部33には前記検波ダイオードW4〜W1の出力電圧に基づいて、各ダイオードW4〜W1の入力電力を算出するための近似式が格納されている。すなわち、各検波ダイオードW4〜W1の出力特性のばらつき及び直線特性領域、二乗曲線特性領域及び飽和特性領域にわたる出力電圧に対する入力電力を算出するための近似式が格納されている。その近似式は、各検波ダイオードW4〜W1の入力電力と出力電圧との関係があらかじめ測定され、その入力電力と出力電圧との関係が非直線的であっても、入力電力と出力電圧との正確な関係が求められるような式としたものである。従って、検波ダイオードは必ずしも4本設ける必要はなく、各検波ダイオードの出力電圧に基づいて入力電力を近似式から算出するので、検波ダイオードは3本以上であればよい。
【0082】
また、前記CPU32には入出力部34、モータコントロール部35が接続され、そのモータコントロール部35には、CPUから出力される制御信号が入力される。モータコントロール部35は、制御信号に基づいてモータ制御信号をH面モータドライバ36a及びE面モータドライバ36bに出力し、各ドライバ36a,36bはそのモータ制御信号に基づいてH面モータ29及びE面モータ24をそれぞれ駆動する。
【0083】
前記メモリ部33には、前記CPU32の動作に基づいて近似式を生成するためのプログラムが格納されている。そして、インピーダンス自動整合器16では、インピーダンス自動整合動作に先立って、そのプログラムに基づく近似式生成動作が行われる。その生成動作を以下に説明する。
図10に示す検波部17は、図27に示すように、前記検波ダイオードW1〜W4と、ピックアップPU1〜PU4と、アンプAM1〜AM4とから構成される。前記ピックアップPU1〜PU4は、通常時には検波ダイオードW1〜W4にそれぞれ接続され、そのアンテナ部が導波管14内に露出されて、導波管14内のマイクロ波の電力を一定の結合度で対応する検波ダイオードW1〜W4に供給する。
【0084】
前記検波ダイオードW1〜W4は、各ピックアップPU1〜PU4の出力電力を検波して、その出力電力に対応する出力電圧を対応するアンプAM1〜AM4に出力し、アンプAM1〜AM4は検波ダイオードW1〜W4の出力電圧を増幅して、前記制御部18に出力する。
【0085】
前記検波ダイオードW1〜W4は、各ピックアップPU1〜PU4に対し取り外し可能に取着され、インピーダンス自動整合動作に先立つ近似式生成動作時には、各検波ダイオードW1〜W4がピックアップPU1〜PU4から取り外される。
【0086】
そして、マイクロ波信号発生器37から各検波ダイオードW1〜W4に基準となる複数のレベルの基準電力(dBm)が順次入力され、そのときアンプAM1〜AM4から出力される出力電圧が制御部18に取り込まれる。また、基準電力(dBm)は、制御部18にもその入出力部34を介して入力される。
【0087】
制御部18では、アンプAM1〜AM4から出力される出力電圧と前記基準電力とがA/D変換部31でA/D変換されてCPU32に入力される。前記ピックアップPU1〜PU4の結合度は、あらかじめ測定器(ベクトルネットワークアナライザ等)で測定されて、制御部18にその入出力部34から入力される。(第一の近似方式)
第一の近似方式を図28に従って説明する。CPU32は、各検波ダイオードW1〜W4毎に、入力された基準電力と検波ダイオードW1〜W4の出力電圧との関係を多項近似式を使用して近似式化し、メモリ部33に格納する(ステップ51)。また、前記ピックアップPU1〜PU4の結合度を入出力部34から入力して、メモリ部33に格納する(ステップ52)。
【0088】
このとき、入力する基準電力の範囲は実使用時に求めたい導波管内の入力電力値より広い範囲で入力し、その基準電力に対する検波ダイオードW1〜W4の出力電圧に基づいて近似式を生成する。このような近似式生成処理により、より正確な近似式の生成が可能となる。
【0089】
実使用時には、導波管14にマイクロ波が入力されると、CPU32は各検波ダイオードW1〜W4の出力電圧と、あらかじめ生成されている近似式とに基づいて、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧に対応する基準電力レベルを算出する。そして、算出された基準電力レベルと前記結合度とに基づいて、導波管14内の電力を算出する。
【0090】
このような近似方式では、例えば最小2乗法を使用して多項近似式を生成すると、精度のよい近似を行うためには10次程度の多項近似式を生成する必要がある。
(第二の近似方式)
第二の近似方式を図29に従って説明する。CPU32は、メモリ部33にあらかじめ格納されているプログラムに基づいて動作して、各検波ダイオードW1〜W4毎に、入力された基準電力と検波ダイオードW1〜W4の出力電圧との関係をメモリ部33に格納する(ステップ61)。また、前記ピックアップPU1〜PU4の結合度を入出力部34から入力してメモリ部33に格納する(ステップ62)。このとき、入力する基準電力の範囲は、第一の近似方式と同様に実使用時に求めたい導波管内の入力電力値より広い範囲で入力する。
【0091】
次いで、CPU32は基準電力と結合度とに基づいて、導波管14内に実際に入力された入力電力を算出して、その入力電力と検波ダイオードW1〜W4の出力電圧との関係を算出し、メモリ部33に格納する(ステップ63)。
【0092】
次いで、CPU32は入力電力と検波ダイオードW1〜W4の出力電圧との関係に基づいて多項近似式を生成し、その近似式をメモリ部33に格納する(ステップ64)。
【0093】
実使用時には、導波管14にマイクロ波が入力されると、CPU32は各検波ダイオードW1〜W4の出力電圧と、あらかじめ生成されている近似式とに基づいて、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧に対応する導波管14内の入力電力を算出する。
【0094】
このような近似方式では、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧とメモリ部33に格納されている近似式に基づいて、導波管14内の入力電力を直接に算出するので、5次程度の多項近似式でも前記第一の近似方式と同等以上の精度で近似することができる。
【0095】
従って、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧に基づいて入力電力を直接に算出することができるとともに、次数の低い多項近似式から入力電力を算出することができるので、CPU32の負荷が軽減される。この結果、このインピーダンス自動整合装置の自動整合動作時の反応速度が向上する。
【0096】
次に、上記のように構成された自動整合器の動作の概要を図30に従って説明する。
自動整合動作に先立って、上記のような近似方式に基づいて検波部17を構成する検波ダイオードW1〜W4毎の近似式が設定される(ステップ71)。
【0097】
この状態で、導波管14にマイクロ波が入力されると、CPU32は各検波ダイオードW1〜W4の出力電圧を取り込み(ステップ72)、設定された近似式に基づいて導波管14に入力されたマイクロ波の入力電力を算出する(ステップ73)。
【0098】
次いで、CPU32は導波管14内の反射係数及び位相の算出を行い(ステップ74)、その算出結果から導波管と負荷とのインピーダンスが整合状態にあるか否かを検出する(ステップ75)。
【0099】
そして、整合状態であれば整合動作を終了する。また、整合状態でなければ、自動整合動作を行い(ステップ76)、ステップ72〜75を繰り返して整合状態となれば、整合動作を終了する。
【0100】
次に、上記のような自動整合動作の詳細を図18〜図23に従って説明する。マグネトロン11から導波管14を介してチャンバー15にマイクロ波が供給されると、導波管14とチャンバーとの間にインピーダンスの不整合が存在すれば、導波管14内に定在波が発生する。
【0101】
CPU32は、マグネトロン11からのマイクロ波の出力に基づいて、前記検波ダイオードW4〜W1のアナログ出力電圧をA/D変換部31を介してデジタル信号の出力電圧データとして取り込む(ステップ1)。
【0102】
次いで、CPU32は各検波ダイオードW4〜W1の出力電圧データに基づいてその入力電力が検波ダイオードの測定レンジ、すなわちダイナミックレンジを超えているか否かを判定する(ステップ2)。そして、検波ダイオードW4〜W1のうちの1本が定在波SWの谷に合致してダイナミックレンジを超えているときは、その合致している検波ダイオードを除き(ステップ3)、残りの3本の検波ダイオードの出力電圧データと、メモリ部33に格納されている近似式に基づいて、各検波ダイオードの入力電力の算出を行う。(ステップ4)。
【0103】
次いで、CPU32は算出された3本の検波ダイオードの入力電力から公知の演算式に基づいて定在波の反射係数及び位相を算出する(ステップ5)。
一方、ステップ2において検波ダイオードW4〜W1の入力電力がいずれもダイナミックレンジを超えていないときは、CPU32は検波ダイオードW3〜W1の出力電圧データと、近似式とに基づいて各検波ダイオードW3〜W1の入力電力の算出を行い(ステップ6)、算出された3本の検波ダイオードの入力電力から定在波の反射係数及び位相を算出する(ステップ7)。
【0104】
次いで、CPU32は算出された位相及び反射係数がインピーダンスの整合状態を示す数値であるか否かを判定し(ステップ8)、整合状態であれば整合動作を終了する。
【0105】
ステップ8において、位相及び反射係数が整合状態でなければ、CPU32は位相が0〜90°、90°〜180°、180°〜270°、270°〜360°のいずれの領域に属するかを判定し(ステップ9〜11)、各領域の整合動作を開始する。
【0106】
図14及び図15は位相及び反射係数から算出されるインピーダンスを示すスミス線図であり、位相が0〜90°の場合には、図14に示す領域A1で整合動作が行なわれる。
【0107】
CPU32は位相及び反射係数から算出されたインピーダンスに基づいて、基準化抵抗Rの値を算出し(ステップ12)、次いでその基準化抵抗Rが図14においてR=1の円に乗っているか否かを判定する(ステップ13)。
【0108】
基準化抵抗RがR=1の円に乗っていなければ、CPU32は基準化抵抗Rが1より大きいか否か、すなわちR=1の円の外か内かを判定する(ステップ14)。そして、基準化抵抗Rが1より大きい場合、すなわちR=1の円の外にある場合には、H面ショートプランジャを+側すなわち図7において上方へ移動させる(ステップ15)。すると、基準化抵抗RはR=1の円に向かって移動する。
【0109】
また、基準化抵抗Rが1より小さい場合、すなわちR=1の円の内にある場合には、H面ショートプランジャを−側すなわち図7において下方へ移動させる(ステップ16)。すると、基準化抵抗RはR=1の円に向かって移動する。
【0110】
このような動作により、基準化抵抗RがR=1の円上に達すると、CPU32はE面ショートプランジャを−方向、すなわち図7において下方へ移動させる(ステップ17)。すると、基準化抵抗RはR=1の円上を移動してP点に近づく。このようにして、基準化抵抗RがP点に達すると、インピーダンスが整合した状態となり、CPU32は整合動作を終了する(ステップ18)。
【0111】
位相が270°〜360°の場合には、図14に示す領域A4で整合動作が行なわれる。
CPU32は位相及び反射係数から算出されたインピーダンスに基づいて、基準化抵抗Rの値を算出し(ステップ21)、次いでその基準化抵抗Rが図14においてR=1の円に乗っているか否かを判定する(ステップ22)。
【0112】
基準化抵抗RがR=1の円に乗っていなければ、CPU32は基準化抵抗Rが1より大きいか否か、すなわちR=1の円の外か内かを判定する(ステップ23)。そして、基準化抵抗Rが1より大きい場合、すなわちR=1の円の外にある場合には、H面ショートプランジャ26を−側へ移動させる(ステップ24)。
【0113】
また、基準化抵抗Rが1より小さい場合、すなわちR=1の円の内にある場合には、H面ショートプランジャ26を+側へ移動させる(ステップ25)。
このような動作により、基準化抵抗RがR=1の円上に達すると、CPU32はE面ショートプランジャ21を+方向へ移動させる(ステップ26)。このようにして、基準化抵抗RがP点に達すると、インピーダンスが整合した状態となり、CPU32は整合動作を終了する(ステップ27)。
【0114】
位相が90°〜180°の場合には、図15に示す領域A2で整合動作が行なわれる。
CPU32は位相及び反射係数から算出されたインピーダンスに基づいて、基準化コンダクタンスGの値を算出し(ステップ31)、次いでその基準化コンダクタンスGが図14においてG=1の円に乗っているか否かを判定する(ステップ32)。
【0115】
基準化コンダクタンスGがG=1の円に乗っていなければ、CPU32は基準化コンダクタンスGが1より大きいか否か、すなわちG=1の円の外か内かを判定する(ステップ33)。そして、基準化コンダクタンスGが1より大きい場合、すなわちG=1の円の外にある場合には、E面ショートプランジャ21を−側へ移動させる(ステップ34)。
【0116】
また、基準化コンダクタンスGが1より小さい場合、すなわちG=1の円の内にある場合には、E面ショートプランジャ21を+側へ移動させる(ステップ35)。
【0117】
このような動作により、基準化コンダクタンスGがG=1の円上に達すると、CPU32はH面ショートプランジャ26を−方向へ移動させる(ステップ36)。このようにして、基準化コンダクタンスGがP点に達すると、インピーダンスが整合した状態となり、CPU32は整合動作を終了する(ステップ37)。
【0118】
位相が180°〜270°の場合には、図15に示す領域A3で整合動作が行なわれる。
CPU32は位相及び反射係数から算出されたインピーダンスに基づいて、基準化コンダクタンスGの値を算出し(ステップ41)、次いでその基準化コンダクタンスGが図15においてG=1の円に乗っているか否かを判定する(ステップ42)。
【0119】
基準化コンダクタンスGがG=1の円に乗っていなければ、CPU32は基準化コンダクタンスGが1より大きいか否か、すなわちG=1の円の外か内かを判定する(ステップ43)。そして、基準化コンダクタンスGが1より大きい場合、すなわちG=1の円の外にある場合には、E面ショートプランジャ21を+側へ移動させる(ステップ44)。
【0120】
また、基準化コンダクタンスGが1より小さい場合、すなわちG=1の円の内にある場合には、E面ショートプランジャ21を−側へ移動させる(ステップ45)。
【0121】
このような動作により、基準化コンダクタンスGがG=1の円上に達すると、CPU32はH面ショートプランジャ26を+方向へ移動させる(ステップ46)。このようにして、基準化コンダクタンスGがP点に達すると、インピーダンスが整合した状態となり、CPU32は整合動作を終了する(ステップ47)。
【0122】
上記のような動作において、整合動作の開始から終了までの時間を短縮して、負荷に供給される電力の伝送効率を向上させるためには、ショートプランジャ21,26を高速に動作させる必要があるが、検波部から出力されるデータに基づいてCPU32で反射の状態を算出するために所定の演算時間を要するとともに、ショートプランジャ21,26の駆動時にその位置が安定するまでに時間を要するため、次に示すような動作で整合動作を行うこともできる。
【0123】
図16に示すように、R=1の円を含む領域AR1を設定し、H面ショートプランジャ26を高速で移動させることにより、基準化抵抗Rが例えばQ1からQ2に移動して領域AR1内に達したら、E面ショートプランジャ21を反射が低減する方向に高速に移動させる。そして、基準化抵抗RがQ2からQ3に移動して領域AR1から外れると、基準化抵抗Rを領域AR1内に戻すようにH面ショートプランジャ26を移動させて、Q3からQ4に移動させる。次いで、さらにE面ショートプランジャ21を反射が低減する方向に高速に移動させ、このような動作を繰り返す。
【0124】
基準化抵抗Rが整合点Pに近づいて、領域AR2内に達したら、H面ショートプランジャ26及びE面ショートプランジャ21の動作を低速に落として上記動作を繰り返す。そして、基準化抵抗Rが整合点Pに近い領域ar3内に達したら、整合動作を終了する。また、G=1の円についても同様な動作を行うようにする。
【0125】
このような動作により、基準化抵抗Rが領域AR2内に達するまでは、ショートプランジャ21,26を高速に移動させて、基準化抵抗Rを領域AR1内を移動させながら、領域AR2に順次近づける。従って、反射の大きい状態ではショートプランジャを高速に移動させて、基準化抵抗Rを領域AR2内に速やかに移動させることができる。
【0126】
基準化抵抗Rが領域AR2内に達したら、ショートプランジャ21,26の移動速度を落として領域AR3内に正確に移動させることができる。
このような整合動作では、ショートプランジャ21,26の移動速度を変更する領域をさらに多数に分割するようにしてもよい。また、H面ショートプランジャ26とE面ショートプランジャ21との動作速度をそれぞれ別個に設定してもよい。
【0127】
また、領域AR1は上記のようにR=1若しくはG=1の円を含む領域ではなく、位相に基づいて整合領域を設定すること、使用者により任意の領域を設定することも可能である。
【0128】
上記実施の形態において、マグネトロンの発振周波数は2.45GHzとしたが、その発振周波数は2.45GHzを中心としてその前後にずれる場合がある。このような場合には、導波管内の定在波の波長と、検波ダイオードの設置間隔とがずれるため、検波ダイオードによる検出データと実際の定在波との間にずれが生じる。
【0129】
この場合には、例えば図17に示すように、検波部の出力信号に基づいて算出したインピーダンスQ11と、実際のインピーダンスQ12との間にずれが生じる。このインピーダンスQ11,Q12が領域A1,A2の境界を挟んでその両側に位置するような状態となると、例えばインピーダンスQ12を領域A1で整合させることになり、整合時間が長くなったり、整合不能に陥ったりする。
【0130】
そこで、このような場合には、領域A1,A2の境界部に一定の位相角αの範囲で境界領域AR4を設定し、インピーダンスQ11,Q12が境界を挟んでこの境界領域AR4内に位置するときは、あらかじめ入力されたマグネトロンの発振周波数データに基づいて、インピーダンスQ12の整合動作を領域A2で行うように設定する。このような動作を行うことにより、安定した自動整合を行うことが可能となる。
(整合器の変形例)
上記実施の形態のEH整合器では、導波管の内壁とEベンドを備えたH分岐導波管の中心との間隔をλg /4としたが、次に示す構成とすることもできる。
(1)図24に示すように、導波管とH分岐導波管との間隔をさらに狭めて、導波管の内壁とEベンドを備えたH分岐導波管の中心との間隔をλg /4以下とする。このような構成により、Eベンドの不要周波数の遮断効果をさらに向上させることができるとともに、EH整合器をさらに小型化することできる。
(2)図25に示すように、導波管、E分岐導波管及びH分岐導波管を偏平導波管とする。このような構成により、導波管とH分岐導波管との境界部分での高次モードの発生をさらに抑制することができる。
(3)図26に示すように、導波管、E分岐導波管及びH分岐導波管を偏平導波管で構成したEH整合器において、導波管とH分岐導波管との間隔を狭めて、導波管の内壁とH分岐導波管の中心との間隔をλg /4以下とする。このような構成により、図25のEH整合器に対し、Eベンドの波長短縮効果、不要周波数の遮断効果をさらに向上させることができるとともに、EH整合器をさらに小型化することできる。
【0131】
上記のように構成された自動整合器では、次に示す作用効果を得ることができる。
(イ)EH整合器19のH分岐導波管25にEベンド30を導波管14に近接して設けたことにより、耐電力性を確保しながら、立体回路を小型化することができる。
(ロ)EH整合器19のH分岐導波管25にEベンド30を導波管14に近接して設けたことにより、EH整合器において導波管14とH分岐導波管25との境界部付近に発生する高次モードのマイクロ波を低減することができる。従って、図13に示すように従来のEH整合器では、高次モードの影響により、E面ショートプランジャ及びH面ショートプランジャの位置を調整しても、基準化抵抗R及び基準化コンダクタンスGをR=1若しくはG=1の円上を正確に移動させることは困難であったが、この実施の形態では図12に示すように基準化抵抗R及び基準化コンダクタンスGをR=1若しくはG=1の円に沿って正確に移動させることができる。この結果、自動整合動作の制御を正確にかつ容易に行うことができる。
(ハ)Eベンド30の波長短縮効果により、H面ショートプランジャ26の動作範囲の中心位置と導波管14の内面との距離を短縮することができる。従って、H分岐導波管25の長さを短縮することができるので、EH整合器19を小型化することができる。
(ニ)Eベンド30の高次モード低減効果により、検波部17をEH整合器19に近接して配置することができる。従って、立体回路を小型化することができる。
(ホ)検波ダイオードW4〜W1の出力電圧に基づいて、各検波ダイオードW4〜W1の入力電力を算出するための各検波ダイオード毎の近似式をメモリ部33にあらかじめ格納し、検波ダイオードW4〜W1の出力電圧に基づいて入力電力をCPU32で算出する構成とした。各検波ダイオードW4〜W1の出力特性にばらつきが存在しても、あるいは入力電力が各検波ダイオードW4〜W1の直線特性領域、二乗曲線特性領域及び飽和特性領域に跨っても、近似式により入力電力を正確に算出することができる。
【0132】
また、検波ダイオードを交換する場合にも、検波ダイオードの交換とともに対応する近似式を変更することにより、検波ダイオードの交換作業を容易に行うことができる。
(ヘ)検波ダイオードをλg /8の間隔を隔てて4本設けたので、その中の一本が定在波の谷に合致して、その検波ダイオードの入力電力のダイナミックレンジを超えている場合には、残る3本の検波ダイオードは定在波の谷に合致することはなく、その入力電力がダイナミックレンジを超えることはない。従って、残る3本の検波ダイオードの出力電圧に基づいて各検波ダイオードの入力電力を算出し、導波管14内の電力分布すなわち定在波を確実に検出して、自動整合動作を正確に行うことができる。
(ト)4本の検波ダイオードW4〜W1がいずれも定在波の谷に合致していない場合には、H分岐導波管25から離れた位置に配設される検波ダイオードW3〜W1の出力電圧に基づいて定在波を検出するようにしたので、導波管14とH分岐導波管25との境界部に生じる高次モードの影響をより低減して、定在波を正確に検出することができる。従って、自動整合動作を正確に行うことができる。
(チ)自動整合動作を行う場合、算出された位相に基づいて負荷の状態が4つの領域A1〜A4のいずれに存在するかを検出し、各領域から負荷をインピーダンスの整合点Pに整合させるようにした。E面ショートプランジャ21及びH面ショートプランジャ26の移動距離を少なくして、整合速度を向上させることができる。
(リ)位相及び反射係数から算出された基準化抵抗R及び基準化コンダクタンスGをR=1の円若しくはG=1の円に一致させることなく、所定の領域AR1に沿ってH面ショートプランジャ26及びE面ショートプランジャ21を高速に移動させて、基準化抵抗R及び基準化コンダクタンスGを整合点Pに近い領域AR2に近づけるように動作するので、定在波の大きい状態から定在波の小さい状態への移行を速やかに行うことができる。従って、定在波により大きな反射損失が生じている状態を速やかに解消して、電力効率を向上させることができる。また、マグネトロン11の発振周波数がずれた場合にも、その影響を受けることなく、整合点Pに近づくような整合動作を行うことができる。
(ヌ)整合状態が改善されて、基準化抵抗R及び基準化コンダクタンスGが整合点Pに近い所定の領域AR2内に達すれば、H面ショートプランジャ26及びE面ショートプランジャ21の移動速度を低速化して、整合動作を行うことができるので、R=1及びG=1の円に沿って正確に整合動作を行うことができる。従って、整合点Pへの整合動作を正確に行うことができる。
(ル)第一の近似方式では、検波ダイオードW1〜W4とピックアップPU1〜PU4との接続を外し、マイクロ波信号発生器37から各検波ダイオードW1〜W4に基準電力を入力することにより、基準電力と各検波ダイオードW1〜W4の出力電圧との関係を近似式化することができる。そして、インピーダンス自動整合器16の実使用時には、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧と近似式に基づいて、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧に対応する基準電力が算出され、その基準電力とピックアップPU1〜PU4の結合度とにより、導波管14に入力されたマイクロ波の入力電力を算出することができる。
(ヲ)第二の近似方式では、検波ダイオードW1〜W4とピックアップPU1〜PU4との接続を外し、マイクロ波信号発生器37から各検波ダイオードW1〜W4に基準電力を入力することにより、各検波ダイオードW1〜W4の出力電圧と導波管14の入力電力との関係を近似式化することができる。そして、インピーダンス自動整合器16の実使用時には、検波ダイオードW1〜W4の出力電圧と近似式とに基づいて、導波管14に入力されたマイクロ波の入力電力を算出することができる。従って、第二の近似方式では第一の近似方式に比してCPU32の負荷を軽減することができる。
(ワ)近似式を生成するために、マイクロ波信号発生器37から検波ダイオードW1〜W4に入力する基準電力は、実使用時に検波ダイオードW1〜W4に入力される電力より広い範囲で入力されるため、実使用時に入力される電力をより正確に近似し得る近似式を生成することができる。
(カ)EH整合器19を小型化することにより、インピーダンス自動整合器16を小型化することができるので、図31に示すように、複数のチャンバー15を備えた半導体製造装置の設置スペースW1を縮小することができる。すなわち、図32に示すように、複数のチャンバー15に対し、従来のEH整合器を使用したインピーダンス自動整合器8と、マグネトロン11と、アイソレータ13と、導波管14とをそれぞれ独立して設けた半導体製造装置では、EH整合器のH分岐導波管が側方へ大きく突出することから、設置スペースW2が大きくなるが、上記実施の形態のEH整合器19を使用した半導体製造装置では、設置スペースW1を縮小することができる。
(ヨ)上記のようなEH整合器19を使用した半導体製造装置は、プラズマCVD装置、プラズマエッチング装置、プラズマアッシング装置、ダウンフロー型プラズマエッチング装置、ダウンフロー型プラズマアッシング装置、ECRプラズマエッチング装置等に具体化することができ、これらの装置の設置スペースを縮小することができる。
【0133】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明は立体回路を小型化しながら十分な耐電力性を確保し得るEH整合器を提供することができる。
【0136】
また、インピーダンス整合動作を高速に行い得る自動整合方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図である。
【図2】 一実施の形態の概要を示す説明図である。
【図3】 一実施の形態のEH整合器を示す斜視図である。
【図4】 一実施の形態のEH整合器を示す一部破断正面図である。
【図5】 一実施の形態のEH整合器を示す一部破断側面図である。
【図6】 Eベンドを導波管に近接させたEH整合器を示す平面図である。
【図7】 一実施の形態のショートプランジャの動作を示す説明図である。
【図8】 EH整合器の反射波の状態を示す説明図である。
【図9】 EH整合器のショートプランジャの動作を示す説明図である。
【図10】一実施の形態の自動整合器を示すブロック図である。
【図11】検波部の動作を示す説明図である。
【図12】一実施の形態のEH整合器の整合動作を示す説明図である。
【図13】従来例のEH整合器の整合動作を示す説明図である。
【図14】一実施の形態のEH整合器の整合動作を示す説明図である。
【図15】一実施の形態のEH整合器の整合動作を示す説明図である。
【図16】一実施の形態のEH整合器の整合動作を示す説明図である。
【図17】一実施の形態のEH整合器の整合動作を示す説明図である。
【図18】一実施の形態の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図19】一実施の形態の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図20】一実施の形態の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図21】一実施の形態の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図22】一実施の形態の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図23】一実施の形態の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図24】本発明のEH整合器の変形例を示す斜視図である。
【図25】本発明のEH整合器の変形例を示す斜視図である。
【図26】本発明のEH整合器の変形例を示す斜視図である。
【図27】近似式生成時の検波部を示す説明図である。
【図28】第一の近似方式を示すフローチャート図である。
【図29】第二の近似方式を示すフローチャート図である。
【図30】インピーダンス自動整合器の自動整合動作を示すフローチャート図である。
【図31】本発明のインピーダンス自動整合器を備えた半導体製造装置を示す概要図である。
【図32】従来のインピーダンス自動整合器を備えた半導体製造装置を示す概要図である。
【図33】従来の4E整合器を示す説明図である。
【図34】従来のEH整合器を示す斜視図である。
【図35】従来のEH整合器を示す断面図である。
【符号の説明】
14 導波管
20 E分岐導波管
25 H分岐導波管
21,26 ショートプランジャ
30 Eベンド

Claims (8)

  1. 導波管のE面にE分岐導波管を接続し、H面にはH分岐導波管を接続し、前記E分岐導波管及びH分岐導波管内に設けたショートプランジャを移動させることにより、前記導波管の特性インピーダンスと負荷の特性インピーダンスとを整合するEH整合器であって、
    前記H分岐導波管には、前記導波管に近接してEベンドを形成したことを特徴とするEH整合器。
  2. 前記Eベンドと前記導波管のH面の内面との距離は、該導波管で伝送するマイクロ波の4分の1波長以内としたことを特徴とする請求項1記載のEH整合器。
  3. 前記導波管は、偏平導波管としたことを特徴とする請求項2記載のEH整合器。
  4. マイクロ波を負荷に供給する導波管のE面にE分岐導波管が接続されるとともにH面にEベンドを有するH分岐導波管が接続された整合器のマイクロ波自動整合方法であって、
    前記導波管で伝送されるマイクロ波の8分の1波長の間隔により、少なくとも4個所で前記導波管内の電力を検出した複数の検出信号を生成し、前記検出信号のうち該検出信号のダイナミックレンジを超えた検出信号を除去し、残りの検出信号に基づいて前記導波管内の定在波を検出し、該定在波を減衰させるように前記E分岐導波管内のE面ショートプランジャと前記H分岐導波管内のH面ショートプランジャを移動することを特徴とするマイクロ波自動整合方法。
  5. マイクロ波を負荷に供給する導波管のE面にE分岐導波管が接続されるとともにH面にEベンドを有するH分岐導波管が接続され、前記導波管内の電力分布を検出し、その電力分布に基づいて前記導波管内の定在波を検出し、該定在波を減衰させるように前記E分岐導波管内のE面ショートプランジャと前記H分岐導波管内のH面ショートプランジャを移動するマイクロ波自動整合方法であって、
    検出された定在波の位相及び反射係数を算出し、該位相と反射係数に基づいて前記定在波の状態を示すパラメータとして基準化抵抗又は基準化コンダクタンスを算出し、前記基準化抵抗又は基準化コンダクタンスが整合点に近づくように前記H面ショートプランジャ及び前記E面ショートプランジャを高速に移動させて定在波を高速に減衰させ、前記基準化抵抗又は前記基準化コンダクタンスが前記整合点に近く設定された領域内に達した後は前記E面ショートプランジャ及び前記H面ショートプランジャを低速で動作させることを特徴とするマイクロ波自動整合方法。
  6. マイクロ波を負荷に供給する導波管のE面にE分岐導波管が接続されるとともにH面にEベンドを有するH分岐導波管が接続され、前記導波管内の電力分布を検出し、その電力分布に基づいて前記導波管内の定在波を検出し、該定在波を減衰させるように前記E分岐導波管内のE面ショートプランジャと前記H分岐導波管内のH面ショートプランジャを移動するマイクロ波自動整合方法であって、
    検出された定在波の位相及び反射係数を算出し、該位相と反射係数に基づいて前記定在波の状態を示すパラメータとして基準化抵抗又は基準化コンダクランスを算出し、算出した前記基準化抵抗又は基準化コンダクタンスの特性曲線の周囲に所定範囲の領域が設定され、前記基準化抵抗を算出した場合に、前記基準化抵抗が前記領域外の時にはH面ショートプランジャを移動させ、前記基準化抵抗が前記領域内の時にはE面ショートプランジャを移動させ、前記基準化コンダクタンスを算出した場合に、前記基準化コンダクタンスが前記領域外の時にはE面ショートプランジャを移動させ、前記基準化コンダクタンスが前記領域内の時にはH面ショートプランジャを移動させることを特徴とするマイクロ波自動整合方法。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載のEH整合器を備えたことを特徴とする半導体製造装置。
  8. 複数のEH整合器と、該EH整合器から出力されるマイクロ波に基づいて半導体装置を製造する複数のチャンバーとを備えたことを特徴とする請求項7記載の 半導体製造装置。
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